JP2006265370A - 光半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び光半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】硬化性、流動性が良好でかつ透湿性が低い特性を有し、CCD用途に好適に用いることができる光半導体封止用エポキシ樹脂組成、及びこれを用いてなる、結露が起こりにくく耐湿信頼性が高いCCD用の光半導体装置を提供すること。
【解決手段】(A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)硬化促進剤、及び(D)無機充填材を必須成分とするエポキシ樹脂組成物であって、前記無機充填材として比表面積が10m2/g以上100m2/g以下であるシリカゲル、ゼオライト、及び活性アルミナから選ばれた少なくとも1種の多孔質材(d1)を含むことを特徴とする光半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
【選択図】なし
【解決手段】(A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)硬化促進剤、及び(D)無機充填材を必須成分とするエポキシ樹脂組成物であって、前記無機充填材として比表面積が10m2/g以上100m2/g以下であるシリカゲル、ゼオライト、及び活性アルミナから選ばれた少なくとも1種の多孔質材(d1)を含むことを特徴とする光半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、光半導体封止用エポキシ樹脂組成物、及びこれを用いた光半導体装置に関するものである。例えば、CCD用途等に好適に用いられる。
IC、LSI、トランジスター等の半導体素子の封止には金属缶、セラミック、エポキシ樹脂組成物等が用いられている。中でもエポキシ樹脂組成物のトランスファー成形は低コストかつ大量生産に適しており広く用いられている。また、信頼性の点でもエポキシ樹脂や硬化剤であるフェノール樹脂の改良により、耐湿性の向上や、半田リフローへの対応などが図られてきた。
CCDにも同様にコストダウンの目的でエポキシ樹脂組成物での封止が行われている。しかし、通常のエポキシ樹脂組成物は透湿性があるため結露の問題が発生する。つまりCCDは中空構造のケースにガラスの蓋を用いて気密しているが、内部の空間に水分があると低温の環境でガラスの結露が発生し撮像が出来なくなる不具合が発生する。このためケースにエポキシ樹脂組成物を用いる場合、樹脂組成物に乾燥剤を添加する(例えば、特許文献1参照。)、透湿を妨げるためケース中に金属板を埋め込む(例えば、特許文献2参照。)等の対応がなされてきた。特に樹脂組成物に乾燥剤を添加する手法は、結露防止の効果が高く、広く用いられている。
しかし、シリカゲルなどの多孔質材添加量を増やすことによって、硬化性、流動性が著しく低下してしまう。一方、多孔質材添加量が少なければ十分な水分保持能力を有することが出来ないためにガラスの結露防止の能力が不十分になってしまうという問題があった。
CCDにも同様にコストダウンの目的でエポキシ樹脂組成物での封止が行われている。しかし、通常のエポキシ樹脂組成物は透湿性があるため結露の問題が発生する。つまりCCDは中空構造のケースにガラスの蓋を用いて気密しているが、内部の空間に水分があると低温の環境でガラスの結露が発生し撮像が出来なくなる不具合が発生する。このためケースにエポキシ樹脂組成物を用いる場合、樹脂組成物に乾燥剤を添加する(例えば、特許文献1参照。)、透湿を妨げるためケース中に金属板を埋め込む(例えば、特許文献2参照。)等の対応がなされてきた。特に樹脂組成物に乾燥剤を添加する手法は、結露防止の効果が高く、広く用いられている。
しかし、シリカゲルなどの多孔質材添加量を増やすことによって、硬化性、流動性が著しく低下してしまう。一方、多孔質材添加量が少なければ十分な水分保持能力を有することが出来ないためにガラスの結露防止の能力が不十分になってしまうという問題があった。
本発明は、上述のような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、硬化性、流動性が良好で、かつ透湿性が低い特性を有し、CCD用途に好適に用いることができる光半導体封止用エポキシ樹脂組成物、及びこれを用いてなる、結露が起こりにくく耐湿信頼性が高いCCD用の光半導体装置を提供することにある。
本発明は、
[1] (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)硬化促進剤、及び(D)無機充填材を必須成分とするエポキシ樹脂組成物であって、前記無機充填材として比表面積が10m2/g以上100m2/g以下であるシリカゲル、ゼオライト、及び活性アルミナから選ばれた少なくとも1種の多孔質材(d1)を全エポキシ樹脂組成物中に50重量%以上85重量%以下の割合で含むことを特徴とする光半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
[2] 第[1]項に記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなることを特徴とする光半導体装置、
である。
[1] (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)硬化促進剤、及び(D)無機充填材を必須成分とするエポキシ樹脂組成物であって、前記無機充填材として比表面積が10m2/g以上100m2/g以下であるシリカゲル、ゼオライト、及び活性アルミナから選ばれた少なくとも1種の多孔質材(d1)を全エポキシ樹脂組成物中に50重量%以上85重量%以下の割合で含むことを特徴とする光半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
[2] 第[1]項に記載の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなることを特徴とする光半導体装置、
である。
本発明に従うと、硬化性、流動性が良好で、かつ透湿性が低い特性を有し、CCD用途に好適に用いることができる光半導体封止用エポキシ樹脂組成物、及びこれを用いてなる、結露が起こりにくく耐湿信頼性が高いCCD用の光半導体装置を得ることができる。
本発明は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、硬化促進剤、多孔質材を含む無機充填材を必須成分とすることにより、硬化性、流動性が良好で、かつ透湿性が低い特性を有し、CCD用途に好適に用いることができる光半導体封止用エポキシ樹脂組成物が得られるものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に用いるエポキシ樹脂(A)は、1分子内にエポキシ基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般であり、その分子量、分子構造は特に限定するものではない。例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂(フェニレン骨格、ビフェニレン骨格等を有する)等を用いることができる。中でも無機充填材の充填量を上げるため低粘度のエポキシを用いるのが望ましい。好ましくはICI粘度計での150℃における溶融粘度が0.4Pa・s以下、より好ましくは0.3Pa・s以下、更に好ましくは0.1Pa・s以下のエポキシ樹脂である。溶融粘度が上記範囲内であると、無機充填材を高配合した場合であっても成形時において良好な充填性を得ることができる。
また、上記エポキシ樹脂は2種類以上混合しても良い。混合する全てのエポキシ樹脂が溶融粘度0.4Pa・s以下である必要はないが、混合エポキシ樹脂での溶融粘度が0.4Pa・sを越えない範囲で使用するのが望ましい。
また、上記エポキシ樹脂は2種類以上混合しても良い。混合する全てのエポキシ樹脂が溶融粘度0.4Pa・s以下である必要はないが、混合エポキシ樹脂での溶融粘度が0.4Pa・sを越えない範囲で使用するのが望ましい。
本発明に用いるフェノール樹脂(B)は、1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般であり、その分子量、分子構造を特に限定するものではない。例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、トリフェノールメタン型樹脂、フェノールアラルキル樹脂(フェニレン骨格、ビフェニレン骨格等を有する)等が挙げられ、これらは単独でも混合して用いても差し支えない。硬化剤の粘度はICI粘度計での150℃における溶融粘度が0.4Pa・s以下が望ましい。
本発明の用いるエポキシ樹脂(A)とフェノール樹脂(B)の配合量は、全エポキシ樹脂のエポキシ基数と全フェノール樹脂のフェノール性水酸基数の比が0.8以上1.3以下であることが好ましい。この範囲内であると、エポキシ樹脂組成物の硬化性の低下、或いは硬化物のガラス転移温度の低下、耐湿信頼性の低下等を抑えることができる。
本発明に用いる硬化促進剤(C)としては、エポキシ基とフェノール性水酸基との硬化反応を促進させるものであればよく、一般に封止材料に使用するものを使用することができる。例えば、2−メチルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、ベンゾキノンをアダクトしたトリフェニルホスフィン等が挙げられ、中でも硬化性が良好な2−メチルイミダゾールが望ましい。これらは単独でも混合して用いても差し支えない。
本発明に用いる無機充填材(D)は、比表面積が10m2/g以上100m2/g以下であるシリカゲル、ゼオライト、活性アルミナから選ばれた少なくとも1種の多孔質材(d1)を含むものである。多孔質材の比表面積が大きいほどエポキシ樹脂組成物の吸湿性が高くなり、CCDケースの透湿性は低くなるが、逆に多孔質材の比表面積が大きすぎる場合はエポキシ樹脂組成物の硬化性、流動性が極端に低下する。このため、前記多孔質材の比表面積は10m2/g以上100m2/g以下であることが必須であり、好ましくは20m2/g以上80m2/g以下である。比表面積については、JIS K1150−1994 5.1比表面積に従って測定することができる。
このような、比表面積が10m2/g以上100m2/g以下であるシリカゲル、ゼオライト、活性アルミナから選ばれた少なくとも1種の多孔質材(d1)(以下、低比表面積多孔質材ともいう。)は、メーカーから購入したものをそのまま使用または、高温で焼成することにより細孔構造を潰し、比表面積を調整して得ることができる。
このような、比表面積が10m2/g以上100m2/g以下であるシリカゲル、ゼオライト、活性アルミナから選ばれた少なくとも1種の多孔質材(d1)(以下、低比表面積多孔質材ともいう。)は、メーカーから購入したものをそのまま使用または、高温で焼成することにより細孔構造を潰し、比表面積を調整して得ることができる。
前記低比表面積多孔質材を用いると、良好な硬化性、流動性を有し、かつ高温下でのCCDケースの透湿を抑え、耐湿信頼性の高いCCD用光半導体装置を与える光半導体封止用エポキシ樹脂組成物を得ることができる。多孔質材として従来から用いられているシリカゲルなどは、水分が樹脂組成物を通過する速度を遅らせることができるが、その比表面積が大き過ぎるために、添加量を増加させるとエポキシ樹脂組成物の硬化性、流動性を著しく低下させてしまう。しかし、本発明の低比表面積多孔質材を用いることにより、エポキシ樹脂組成物の硬化性、流動性を低下させることなく、十分な量の低比表面積多孔質材を添加することが可能になる。低比表面積多孔質材の含有量は、エポキシ樹脂組成物全体に対し50重量%以上85重量%以下であることが必須であり、好ましくは50重量%以上75重量%以下である。低比表面積多孔質材の含有量が上記範囲内であると、エポキシ樹脂組成物の硬化性、流動性を著しく低下させることなく、CCD用光半導体装置の良好な結露防止効果を得ることができる。
また、無機充填材(D)としては、上記シリカゲル、ゼオライト、及び活性アルミナから選ばれた少なくとも1種の多孔質材(d1)のほかに、一般に半導体封止用エポキシ樹脂組成物に使用されているものを併用することができる。併用できる無機充填材としては特に限定するものではないが、例えば、球状溶融シリカ、破砕状溶融シリカ、結晶シリカ、タルク、吸湿性を有さない通常のアルミナ(破砕状又は球状)、窒化珪素等が挙げられ、これらの無機充填材は、単独でも混合して用いても差し支えない。またこれらがカップリング剤により表面処理されていても構わない。
多孔質材(d1)及びその他の無機充填材を含めた無機充填材全体の含有量としては、エポキシ樹脂組成物の成形時の流動性や充填性、並びに耐半田性等の半導体装置としての信頼性を考慮すると、エポキシ樹脂組成物全体に対し65重量%以上95重量%以下が好ましく、より好ましくは75重量%以上90重量%以下である。
多孔質材(d1)及びその他の無機充填材を含めた無機充填材全体の含有量としては、エポキシ樹脂組成物の成形時の流動性や充填性、並びに耐半田性等の半導体装置としての信頼性を考慮すると、エポキシ樹脂組成物全体に対し65重量%以上95重量%以下が好ましく、より好ましくは75重量%以上90重量%以下である。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、硬化促進剤、及び低比表面積多孔質材を含む無機充填材を必須成分とするが、更にこれら以外に、カーボンブラック等の着色剤、天然ワックス、合成ワックス等の離型剤、ゴム等の低応力添加剤、臭素化エポキシ樹脂や三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム等の難燃剤等、種々の添加剤を適宜配合しても差し支えない。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物は、ミキサー等を用いて原料を充分に均一に混合した後、更に熱ロール又はニーダー等の混練機で溶融混練し、冷却、粉砕しパウダー状にする。更に得られたパウダーを必要に応じて加圧してタブレット化する。
本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて、半導体素子等の各種の電子部品を封止し、半導体装置を製造するには、トランスファーモールド、コンプレッションモールド、インジェクションモールド等の従来からの成形方法で硬化成形すればよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて、半導体素子等の各種の電子部品を封止し、半導体装置を製造するには、トランスファーモールド、コンプレッションモールド、インジェクションモールド等の従来からの成形方法で硬化成形すればよい。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。配合割合は重量部とする。
実施例1
エポキシ樹脂1:ビフェニルエポキシ樹脂[エポキシ当量195g/eq、軟化点55℃、溶融粘度(150℃)0.02Pa・s] 10.3重量部
フェノール樹脂1:フェノールノボラック樹脂A[水酸基当量105g/eq、軟化点80℃、溶融粘度(150℃)0.19Pa・s] 5.8重量部
硬化促進剤:2−メチルイミダゾール 0.2重量部
多孔質材1:低比表面積多孔質材A[平均粒径5μm、比表面積25m2/g、細孔径15nm、水澤化学工業(株)製シリカゲル(シルトン)] 50.0重量部
球状溶融シリカ[平均粒径28μm、比表面積2.4m2/g] 33.0重量部
カルナバワックス 0.5重量部
カーボンブラック 0.2重量部
をミキサーにて混合し後、熱ロールを用いて、95℃で8分間混練して冷却後粉砕し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を、以下の方法で評価した。結果を表1に示す。
エポキシ樹脂1:ビフェニルエポキシ樹脂[エポキシ当量195g/eq、軟化点55℃、溶融粘度(150℃)0.02Pa・s] 10.3重量部
フェノール樹脂1:フェノールノボラック樹脂A[水酸基当量105g/eq、軟化点80℃、溶融粘度(150℃)0.19Pa・s] 5.8重量部
硬化促進剤:2−メチルイミダゾール 0.2重量部
多孔質材1:低比表面積多孔質材A[平均粒径5μm、比表面積25m2/g、細孔径15nm、水澤化学工業(株)製シリカゲル(シルトン)] 50.0重量部
球状溶融シリカ[平均粒径28μm、比表面積2.4m2/g] 33.0重量部
カルナバワックス 0.5重量部
カーボンブラック 0.2重量部
をミキサーにて混合し後、熱ロールを用いて、95℃で8分間混練して冷却後粉砕し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を、以下の方法で評価した。結果を表1に示す。
評価方法
スパイラルフロー:低圧トランスファー成形機を用いて、EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用金型に、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間120秒の条件でエポキシ樹脂組成物を注入し、流動長を測定した。単位はcm。スパイラルフローは流動性のパラメータであり、値が大きい方が、流動性が良好である。望ましいスパイラルフローは30cm以上、より好ましくは40cm以上のものである。
スパイラルフロー:低圧トランスファー成形機を用いて、EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用金型に、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間120秒の条件でエポキシ樹脂組成物を注入し、流動長を測定した。単位はcm。スパイラルフローは流動性のパラメータであり、値が大きい方が、流動性が良好である。望ましいスパイラルフローは30cm以上、より好ましくは40cm以上のものである。
熱時硬度:直径50mm、3mm厚のテストピースを、低圧トランスファー成形機を用いて、成形温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間70秒にて成形した。型開き10秒後、熱板上のランナー部でショアD硬度計にて熱時硬度を測定した。熱時硬度は硬化性のパラメータであり、値が大きい方が硬化性が良好である。望ましい熱時硬度は65以上、さらに好ましくは70以上のものである。
拡散係数:直径100mm、2mm厚の円盤を、低圧トランスファー成形機を用いて、成形温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間70秒にて成形し、拡散係数測定用のテストピースとした。このテストピースに前処理としてポストキュアー175℃/4hr、及び乾燥125℃/168hrを行い、速やかに絶乾時の重量測定を行った。重量測定後速やかにPCT125℃/100%処理を開始し、1〜8時間後の吸湿率を1時間毎に測定しそれぞれQ1〜Q8とした。8hr後、更に吸湿を継続し、吸湿が飽和した時点での吸湿率を飽和吸湿率(Qs)とした。上記Q1〜Q8をそれぞれQsで割った値q1〜q9を時間(hr)の平方根に対しプロットし、最小二乗法により得られた直線の傾きをIとした。上記IよりD=π/4×I2である拡散係数Dを求めた。拡散係数は水分保持の能力を示すパラメータであり、値が小さい方が、水分保持能力が高く良好である。望ましい拡散係数は4.0×10−4cm2/hr以下、さらに好ましくは3.0×10−4cm2/hr以下のものである。
結露試験:低圧トランスファー成形機を用いて、成形温度175℃、圧力9.8MPa、硬化時間2分にて、図1及び図2に示す成形品を成形した。得られた成形品内部の底面中心部にチップの模擬素子を固定した後、開口部をエポキシ樹脂接着剤にてガラスで塞ぎ、中空のパッケージを得た。得られたパッケージをPCT125℃/100%の雰囲気下にて4hr処理後、ガラス面を目視にて観察し、ガラスの曇り状態にてガラスが曇っていないものを良、曇っていたものを不良として判定を行った。15パッケージ中の不良数を記載した。不良数が7以下であることが好ましく、さらに好ましくは3以下である。
実施例2〜9、比較例1〜3
表1、2の配合に従い、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を得て、実施例1と同様にして評価した。結果を表1、2に示す。
実施例1以外で用いた成分について、以下に示す。
エポキシ樹脂2:クレゾールノボラック型エポキシ樹脂[エポキシ当量200g/eq、軟化点55℃、溶融粘度(150℃)1.20Pa・s]
フェノール樹脂2:フェノールノボラック樹脂B[水酸基当量105g/eq、軟化点92℃、溶融粘度(150℃)1.10Pa・s]
多孔質材2:低比表面積多孔質材B[平均粒径10μm、比表面積90m2/g、細孔径19nm、水澤化学工業(株)製ゼオライト(ミズカシーブス)]
多孔質材3:低比表面積多孔質材C[平均粒径2μm、比表面積60m2/g、細孔径4nm、水澤化学工業(株)製(ネオビード)]
多孔質材4:高比表面積多孔質材[平均粒径10μm、比表面積360m2/g、細孔径18nm、水澤化学工業(株)製シリカゲル(ミズカソーブ)]
表1、2の配合に従い、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を得て、実施例1と同様にして評価した。結果を表1、2に示す。
実施例1以外で用いた成分について、以下に示す。
エポキシ樹脂2:クレゾールノボラック型エポキシ樹脂[エポキシ当量200g/eq、軟化点55℃、溶融粘度(150℃)1.20Pa・s]
フェノール樹脂2:フェノールノボラック樹脂B[水酸基当量105g/eq、軟化点92℃、溶融粘度(150℃)1.10Pa・s]
多孔質材2:低比表面積多孔質材B[平均粒径10μm、比表面積90m2/g、細孔径19nm、水澤化学工業(株)製ゼオライト(ミズカシーブス)]
多孔質材3:低比表面積多孔質材C[平均粒径2μm、比表面積60m2/g、細孔径4nm、水澤化学工業(株)製(ネオビード)]
多孔質材4:高比表面積多孔質材[平均粒径10μm、比表面積360m2/g、細孔径18nm、水澤化学工業(株)製シリカゲル(ミズカソーブ)]
本発明の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、硬化性、流動性が良好でかつ透湿性が低い特性を有しているため、光半導体装置、特にCCD用途等に好適に用いることができる。
Claims (2)
- (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)硬化促進剤、及び(D)無機充填材を必須成分とするエポキシ樹脂組成物であって、前記無機充填材として比表面積が10m2/g以上100m2/g以下であるシリカゲル、ゼオライト、及び活性アルミナから選ばれた少なくとも1種の多孔質材(d1)を全エポキシ樹脂組成物中に50重量%以上85重量%以下の割合で含むことを特徴とする光半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
- 請求項1に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなることを特徴とする光半導体装置。
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2005
- 2005-03-24 JP JP2005085280A patent/JP2006265370A/ja active Pending
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