JP2005290077A - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

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勝敏 松澤
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Abstract

【課題】 湿性信頼性が良好で且つ結露が起こりにくい特性を有し、CCD用途に好適に用いることができる半導体封止用エポキシ樹脂組成を提供すること。
【解決手段】 (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)硬化促進剤、及び(D)無機充填材を必須成分とするエポキシ樹脂組成物であって、前記無機充填材として吸湿性アルミナを含むことを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物、好ましくは前記吸湿性アルミナの比表面積が100m2/g以上である半導体封止用エポキシ樹脂組成物。

Description

本発明は、半導体封止用エポキシ樹脂組成物、及びこれを用いた半導体装置に関するものである。例えば、光半導体装置、特にCCD用途等に好適に用いられる。
IC、LSI、トランジスター等の半導体素子の封止には金属缶、セラミック、エポキシ樹脂組成物等が用いられている。中でもエポキシ樹脂組成物のトランスファー成形は低コスト且つ大量生産に適しており広く用いられている。また、信頼性の点でもエポキシ樹脂や硬化剤であるフェノール樹脂の改良により、耐湿性の向上や、半田リフローへの対応などが図られてきた。
CCDにも同様にコストダウンの目的でエポキシ樹脂組成物での封止が行われている。しかし、通常のエポキシ樹脂組成物は透湿性があるため結露の問題が発生する。つまりCCDは中空構造のケースにガラスの蓋を用いて気密しているが、内部の空間に水分があると低温の環境でガラスの結露が発生し撮像が出来なくなる不具合が発生する。このためケースにエポキシ樹脂組成物を用いる場合、樹脂組成物に乾燥剤を添加する(例えば、特許文献1参照。)、透湿を妨げるためケース中に金属板を埋め込む等(例えば、特許文献2参照。)の対応がなされてきた。特に樹脂組成物に乾燥剤を添加する手法は、結露防止の効果が高く広く用いられている。
しかし、結露以外にも高温高湿に晒されることにより必要となる特性が要求され始めている。特にチップ上のアルミ配線腐食に起因する耐湿信頼性への要求として120℃以上の高温高湿下の条件での評価がなされる。一方、吸湿材として使われるシリカゲルは高温では極端に水分保持の能力が低下し高温での拡散係数が上昇するため、高温下での耐湿性試験に充分対応出来ていない。
特開平6−232292号公報報(第2〜4頁) 特開平4−312963号公報(第2〜5頁)
本発明は、上述のような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは耐湿信頼性が良好で且つ結露が起こりにくい特性を有し、CCD用途に好適に用いることができる半導体封止用エポキシ樹脂組成物、及びこれを用いた半導体装置を提供するものである。
本発明は、
[1] (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)硬化促進剤、及び(D)無機充填材を必須成分とするエポキシ樹脂組成物であって、前記無機充填材として25℃75RH%100時間処理後の吸湿率が10%以上の吸湿性アルミナを含むことを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
[2] 前記吸湿性アルミナの比表面積が100m2/g以上である第[1]項記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
[3] 前記吸湿性アルミナの含有量がエポキシ樹脂組成物全体に対し1重量%以上50重量%以下である第[1]又は[2]項記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
[4] 第[1]ないし[3]項のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなることを特徴とする半導体装置、
である。
本発明に従うと、耐湿性信頼性が良好で且つ結露が起こりにくい特性を有し、CCD用途に好適に用いることができる半導体封止用エポキシ樹脂組成を得ることが出来る。
本発明は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、硬化促進剤、吸湿性アルミナを含む無機充填材を必須成分とすることにより、耐湿信頼性が良好で且つ結露が起こりにくい特性を有し、CCD用途に好適に用いることができる半導体封止用エポキシ樹脂組成物が得られるものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に用いるエポキシ樹脂は、1分子内にエポキシ基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般であり、その分子量、分子構造は特に限定するものではない。例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂(フェニレン骨格、ビフェニレン骨格等を有する)等を用いることが出来る。中でも無機充填材の充填量を上げるため低粘度のエポキシを用いるのが望ましい。好ましくはICI粘度計での150℃における溶融粘度が0.4Pa・s以下、より好ましくは0.3Pa・s以下、更に好ましくは0.1Pa・s以下のエポキシ樹脂である。溶融粘度が上記上限値を超えると成形時に未充填が発生する恐れがある。
また、上記エポキシ樹脂は2種類以上混合しても良い。混合する全てのエポキシ樹脂が溶融粘度0.4Pa・s以下である必要はないが、混合エポキシ樹脂での溶融粘度が0.4Pa・sを越えない範囲で使用するのが望ましい。
本発明に用いるフェノール樹脂は、1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般であり、その分子量、分子構造を特に限定するものではない。例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、トリフェノールメタン型樹脂、フェノールアラルキル樹脂(フェニレン骨格、ビフェニレン骨格等を有する)等が挙げられ、これらは単独でも混合して用いても差し支えない。硬化剤の粘度はICI粘度計での150℃における溶融粘度が0.4Pa・s以下が望ましい。
エポキシ樹脂とフェノール樹脂の含有量は、全エポキシ樹脂のエポキシ基数と全フェノール樹脂のフェノール性水酸基数の比が0.8〜1.3であることが好ましく、この範囲を外れると、エポキシ樹脂組成物の硬化性の低下、或いは硬化物のガラス転移温度の低下、耐湿信頼性の低下等が生じる可能性がある。
本発明に用いる硬化促進剤としては、エポキシ基とフェノール性水酸基との硬化反応を促進させるものであればよく、一般に封止材料に使用するものを使用することができる。例えば、2−メチルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、ベンゾキノンをアダクトしたトリフェニルホスフィン等が挙げられ、中でも硬化性が良好な2−メチルイミダゾールが望ましい。これらは単独でも混合して用いても差し支えない。
本発明に用いる無機充填材は、吸湿性アルミナを含む無機充填材である。本発明における吸湿性アルミナとは、25℃75RH%で100時間処理後の吸湿率が10%以上のものをさす。吸湿性アルミナとしては、吸湿性を有するアルミナであればその構造、粒径等を限定するものではないが、例えば多孔質アルミナ、超微粒アルミナ等が挙げられる。これらの吸湿性アルミナは、比表面積が大きいほど吸湿性能が高くなるが、好ましい比表面積は100m2/g以上、より好ましくは150m2/g以上である。逆に、比表面積が大き過ぎる場合、エポキシ樹脂組成物の流動性が極端に低下するため、好ましい比表面積は800m2/g以下、より好ましくは500m2/g以下である。尚、吸湿性アルミナの比表面積については、JIS K1150−1994 5.1比表面積に従って測定することができる。
本発明に用いる吸湿性アルミナは、高温下でのCCDケースの透湿を抑え、耐湿信頼性を向上させるために用いる。吸湿剤として従来から用いられているシリカゲルは水分が樹脂組成物を通過する速度を遅らせる事が出来るが、高温、特に水蒸気圧が常圧を超える100℃以上では水分子の運動が激しくシリカゲル上に保持する事が容易ではない。しかし、本発明に用いる吸湿性アルミナは、シリカゲルと比べて高温での吸湿特性の低下が小さいため、高温で乾燥させても吸湿した水分の全量を放湿せずに保持することが可能であるということからも高温時の吸湿特性が優れていることが分かる。さらに、シリカゲルと比べて飽和吸湿量も大きいために少ない添加量で、シリカゲル同等の吸湿量を得ることが可能になる。従って、吸湿性アルミナは樹脂組成物に対する吸湿剤添加量が少なくてすむので、シリカゲル同等の吸湿特性を得るために吸湿性アルミナを樹脂組成物に添加したとき、樹脂組成物の硬化性の低下が起こりにくい。吸湿性アルミナの含有量はエポキシ樹脂組成物全体に対し、好ましくは1〜50重量%、より好ましくは5〜40重量%である。吸湿性アルミナの含有量が下限値を下回ると結露防止の効果が充分でなく、上限値を越えると硬化性が著しく低下する恐れがある。
本発明に用いる無機充填材としては、上記吸湿性アルミナのほかに、一般に半導体封止用エポキシ樹脂組成物に使用されているものを併用することができる。併用できる無機充填材としては特に限定するものではないが、例えば、球状溶融シリカ、破砕状溶融シリカ、結晶シリカ、タルク、吸湿性を有さない通常のアルミナ(破砕状又は球状)、窒化珪素等が挙げられ、CCD用途で最も好適に使用されるものとしては、フィラー自体が高い熱伝導性を有し、加えて高充填化により組成物として熱伝導率を高める事ができる球状アルミナが挙げられる。これらの無機充填剤は、単独でも混合して用いても差し支えない。またこれらがカップリング剤により表面処理されていても構わない。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、硬化促進剤、及び吸湿性アルミナを含む無機充填材を必須成分とするが、更にこれ以外に、カーボンブラック等の着色剤、天然ワックス、合成ワックス等の離型剤、ゴム等の低応力添加剤、臭素化エポキシ樹脂や三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム等の難燃剤等、種々の添加剤を適宜配合しても差し支えない。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物は、ミキサー等を用いて原料を充分に均一に混合した後、更に熱ロール又はニーダー等の混練機で溶融混練し、冷却、粉砕しパウダー状にする。更に得られたパウダーを加圧してタブレット化する。
本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて、半導体素子等の各種の電子部品を封止し、半導体装置を製造するには、トランスファーモールド、コンプレッションモールド、インジェクションモールド等の従来からの成形方法で硬化成形すればよい。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。配合割合は重量部とする。
実施例1
ビフェニルエポキシ樹脂[エポキシ当量195g/eq、軟化点55℃、溶融粘度(150℃)0.02Pa・s] 10.3重量部
フェノールノボラック樹脂A[水酸基当量105g/eq、軟化点80℃、溶融粘度(150℃)0.19Pa・s] 5.8重量部
2−メチルイミダゾール 0.2重量部
吸湿性アルミナA[平均粒径10.8μm、比表面積180m2/g、細孔径10nm] 5.0重量部
球状アルミナ[平均粒径10μm] 78.0重量部
カルナバワックス 0.5重量部
カーボンブラック 0.2重量部
をミキサーにて混合し後、熱ロールを用いて、95℃で8分間混練して冷却後粉砕し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を、以下の方法で評価した。結果を表1に示す。
評価方法
スパイラルフロー:EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用金型を用いて、金型温度175℃、圧力6.9MPa、硬化時間120秒で測定した。単位はcm。スパイラルフローは流動性のパラメータであり、値が大きい方が流動性が良好である。望ましいスパイラルフローは30cm以上、より好ましくは40cm以上のものである。
熱時硬度:50φ−3mmのテストピースを、低圧トランスファー成形機を用いて、成形温度175℃、圧力9.8MPa、硬化時間70秒にて成形した。型開き10秒後、熱板上のランナー部でショアD硬度計にて熱時硬度を測定した。熱時硬度は硬化性のパラメータであり、値が大きい方が硬化性が良好である。望ましい熱時硬度は65以上、さらに好ましくは70以上のものである。
拡散係数:100φ−2mmの円盤を、低圧トランスファー成形機を用いて、成形温度175℃、圧力9.8MPa、硬化時間70秒にて成形し、拡散係数測定用のテストピースとした。このテストピースに前処理としてポストキュアー175℃/4hr、及び乾燥125℃/168hrを行い、速やかに絶乾時の重量測定を行った。重量測定後速やかにPCT125℃/100%処理を開始し、1〜8時間後の吸湿率を1時間毎に測定しそれぞれQ1〜Q8とした。8hr後、更に吸湿を継続し、吸湿が飽和した時点での吸湿率を飽和吸湿率(Qs)とした。上記Q1〜Q8をそれぞれQsで割った値q1〜q9を時間(hr)の平方根に対しプロットし、最小二乗法により得られた直線の傾きをIとした。上記IよりD=π/4×I2である拡散係数Dを求めた。拡散係数は水分保持の能力を示すパラメータであり、値が小さい方が水分保持能力が高く良好である。望ましい拡散係数は4.0×10ー4以下、さらに好ましくは3.0×10ー4以下のものである。
結露試験:低圧トランスファー成形機を用いて、成形温度175℃、圧力9.8MPa、硬化時間2分にて、図1及び図2に示す成形品を成形した。得られた成形品内部の底面中心部にチップの模擬素子を固定した後、開口部をエポキシ樹脂接着剤にてガラスで塞ぎ、中空のパッケージを得た。得られたパッケージを125℃/100%の雰囲気下にて4hr処理後、ガラス面を目視にて観察し、ガラスの曇り状態にてガラスが曇っていないものを良、曇っていたものを不良として判定を行った。n数の15パッケージ中8パッケージ以上あった判定を全体の判定とした。
実施例2〜7、比較例1〜2
表1の配合に従い、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を得て、実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
実施例1以外で用いた成分について、以下に示す。
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂[エポキシ当量200g/eq、軟化点55℃、溶融粘度(150℃)1.20Pa・s]
フェノールノボラック樹脂B[水酸基当量105g/eq、軟化点92℃、溶融粘度(150℃)1.10Pa・s]
吸湿性アルミナB[平均粒径10.2μm、比表面積360m2/g、細孔径19nm]
吸湿性アルミナC[平均粒径2.1μm、比表面積590m2/g、細孔径4.1nm]
シリカゲル[平均粒径10.2μm、比表面積360m2/g、細孔径18.7nm]
Figure 2005290077
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いた半導体装置は、耐湿信頼性が良好で且つ結露が起こりにくい特性を有しているため、光半導体装置、特にCCD用途等に好適に用いることができる。
結露試験用成形品の断面図 結露試験用成形品の上面図

Claims (4)

  1. (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)硬化促進剤、及び(D)無機充填材を必須成分とするエポキシ樹脂組成物であって、前記無機充填材として25℃75RH%100時間処理後の吸湿率が10%以上の吸湿性アルミナを含むことを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  2. 前記吸湿性アルミナの比表面積が100m2/g以上である請求項1記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  3. 前記吸湿性アルミナの含有量がエポキシ樹脂組成物全体に対し1重量%以上50重量%以下である請求項1又は2記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなることを特徴とする半導体装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007145929A (ja) * 2005-11-25 2007-06-14 Sumitomo Bakelite Co Ltd エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
WO2019003600A1 (ja) * 2017-06-28 2019-01-03 京セラ株式会社 封止用樹脂組成物、電子部品及び電子部品の製造方法

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