JPH09286758A - 高純度テレフタル酸の製造法 - Google Patents

高純度テレフタル酸の製造法

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JPH09286758A
JPH09286758A JP9697996A JP9697996A JPH09286758A JP H09286758 A JPH09286758 A JP H09286758A JP 9697996 A JP9697996 A JP 9697996A JP 9697996 A JP9697996 A JP 9697996A JP H09286758 A JPH09286758 A JP H09286758A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】p−アルキルベンゼンの液相酸化によって得ら
れたテレフタル酸結晶の酢酸溶媒スラリーを水溶媒スラ
リーに母液置換した後、接触水素化処理を行う高純度テ
レフタル酸の製造方法において、プロセスフローの短縮
化、ひいては投資額の節減と運転に係わる費用の低減化
を実現する。 【解決手段】母液置換塔上部に該酢酸溶媒スラリーを導
入し、テレフタル酸結晶の沈降によって塔下部にテレフ
タル酸結晶の堆積層を形成し、底部より塔内部に水の上
昇流を形成するに足る置換水を供給し、塔底部からテレ
フタル酸結晶の堆積層を抜き出す。堆積層中にアーム式
撹拌翼を設け、該撹拌翼を静かに回転させることにより
堆積層の流動性を保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高純度テレフタル酸
の製造方法に関し、更に詳しくは液相酸化反応によって
得られた粗テレフタル酸結晶の酢酸溶媒スラリーの母液
を水で置換する母液置換法に関する。
【0002】
【従来の技術】テレフタル酸はp−キシレンに代表され
るp−アルキルベンゼン等のp−フェニレン化合物の液
相酸化反応によって製造されるが、通常は酢酸を溶媒
(母液)としてコバルト、マンガン等の触媒を使用し、
またはこれに臭素化合物、アセトアルデヒドのような促
進剤を加えた触媒が用いられる。しかし、この反応生成
物には4ーカルボキシベンズアルデヒド(4CBA)や
パラトルイル酸や種々の着色性不純物を含むため、高純
度テレフタル酸を得るにはかなり高度の精製技術を必要
とする。
【0003】液相酸化反応で得られた粗テレフタル酸を
精製する方法としては、粗テレフタル酸を水溶媒で高温
・高圧下に溶解し、接触水素化処理、酸化処理、再結晶
処理あるいはテレフタル酸結晶が一部溶解したスラリー
状での高温浸漬処理等の種々の方法が知られている。特
に粗テレフタル酸を水に溶解して高温・高圧下に第VIII
族貴金属触媒を用いて接触水素化処理工程を行う方法
は、高純度テレフタル酸製造の大規模な商業的プロセス
として数十年の歴史を有している。
【0004】しかしながら、この接触水素化処理工程を
行う方法では、プロセスフローが長いことが大きな問題
点の一つに挙げられる。すなわち該プロセスでは、溶媒
回収や触媒回収等の複雑なしかも煩わしいユニットを除
いた主要なプロセスフローだけを列挙してみても1ない
しは2段以上の酸化反応器、数個の粗製系逐次的晶析
器、粗製系分離機、粗製系ドライヤー、再溶解槽、接触
水素化反応器、数個の精製系逐次的晶析器、精製系分離
機、精製系ドライヤーと連なっている。
【0005】このようにプロセスフローが長くなる大き
な要因としては、酸化によって粗テレフタル酸を製造す
る反応の溶媒が酢酸であり、接触水素化処理によって精
製する反応の溶媒が水である点が挙げられる。このよう
な酢酸から水への溶媒置換を行うには、酸化で生成した
粗テレフタル酸を一旦酢酸溶媒から完全に分離し、次に
水溶媒で再溶解しなければならない。もし粗テレフタル
酸と酢酸の分離が不完全で、粗テレフタル酸に溶媒酢酸
が付着したまま接触水素化処理工程に供給されると、酢
酸自体は接触水素化処理によって化学的変化を受けるこ
とは殆どないので、粗テレフタル酸に付着した溶媒酢酸
は接触水素化処理の水溶媒に混入して系外に排出される
ことになる。これは酢酸という有価物が流出して失われ
ることであり、また流出される酢酸は環境に対して無害
化しなければならないので、その経済的損失は大きなも
のになる。
【0006】この経済的な損失を抑えるためには、酸化
工程からの結晶を含むスラリーより母液を分離する粗製
系分離機と粗製系ドライヤーを組み合わせて接触水素化
工程へ送る粗テレフタル酸に酢酸が付着して同伴するこ
とをほぼ完全に遮断することが必要であり、現行の商業
的規模の装置ではこのような分離機とドライヤーを組み
合わせたフローが用いられている。結晶を含むスラリー
から母液を分離する方法として最も一般的に用いられる
のは遠心分離機や回転式バキュームフィルターであり、
粗テレフタル酸結晶スラリーから母液を分離する場合も
この両者が広範に使用されている。
【0007】遠心分離機は高速回転しているバスケット
中に原料の酢酸スラリーを導入し母液を上部からオーバ
ーフローさせ、結晶は下部へ誘導する方法であり、高速
回転させるという遠心分離機の構造上の制約から保全、
保守が煩雑であることが欠点である。また粗テレフタル
酸結晶のリンスが簡単にできないので母液を完全に除く
ことができず、そのために遠心分離工程の下流に乾燥工
程を設けて粗テレフタル酸結晶に付着残存している酢酸
を除去する必要がある。
【0008】回転式バキュームフィルターは濾材の回転
と共にハウジングの底部に貯まっている粗テレフタル酸
結晶が濾材に付着して上昇・回転し、一般的にはリンス
ポイントを通過後、結晶をケーキとして剥離するもので
ある。この方式においては高速回転を要しないために、
保全や保守は比較的容易であるが、粗テレフタル酸結晶
に付着した母液を完全にリンスで除去することは難しい
ため、下流にドライヤーを必要とするのは遠心分離機と
同様である。
【0009】遠心分離機や回転式バキュームフィルター
に代わる結晶の分離、母液の除去方法として、特公昭3
3−5410号には粗テレフタル酸を水で再結晶したス
ラリーを高温(165℃以上)で垂直管に通し、高温水
の緩慢な上昇流に抗してテレフタル酸結晶を重力で沈降
させ、付着母液を洗浄する方法が記載されている。この
方法はテレフタル酸結晶を水溶媒で再結晶した後、結晶
と母液の分離を高温(加圧下)で行っているが、基本的
にはテレフタル酸スラリーの母液を新鮮な溶媒に置き換
える母液置換法である。
【0010】この母液置換法では重力を結晶の沈降に用
いるので、特別の動力を必要としない点で優れており、
使用される装置自体がシンプルな点も魅力的である。し
かし母液置換率が低いことと、実験結果をそのままスケ
ールアップすることが難しいという欠点を持っている。
母液置換率を向上させるためには高温水の上昇流を大き
くすれば良いが、このためには大量の溶媒(水)を使用
しなければならず、また上昇流を大きくすると結晶の沈
降速度が低下し、小粒径の結晶が大量に垂直菅の頂部か
ら溢流することになる。
【0011】このような欠点を克服するために、特開昭
57−53431号では、多数の孔をもった複数個の横
方向の仕切り板で分割されたテレフタル酸結晶の重力沈
降工程と粒子輸送工程を組み合わせた母液置換法を提案
している。このような仕切り板は装置内流体のチャンネ
リングまたはバックミキシングを防止して母液置換率を
高めるためのものであるが、しかしスラリーを扱う重力
沈降を利用した母液置換においてこのような仕切り板を
設けることは、仕切り板への結晶の堆積、開口部の閉塞
やバルキングが起こり、運転の安定化に多大な労力を要
する。
【0012】また特開平1−160942号では、横方
向に仕切られた多数の棚段を設け、各棚段上を比較的ゆ
っくりと回転するかきとり羽根でテレフタル酸結晶を落
下させる構造の母液置換塔を提案しており、該置換塔を
用いて粗テレフタル酸の酢酸溶媒(母液)を水で置換し
た実施例で99%以上と推定される高水準の母液置換率
を達成している。しかしながら該実施例は実験室規模で
の装置で供給テレフタル酸スラリー量が約1トン/hで
あり、これを商業的規模にスケールアップすれば、おお
よそ該実施例の100倍量のテレフタル酸スラリーを処
理しなければならず、この処理量に見合った母液置換塔
の大きさを想定すると、該実施例の置換塔に比較して約
100倍の断面積が必要になる。すなわちテレフタル酸
結晶が装置内を沈降する速度は、重力と溶媒の特性によ
って規定されるので、母液置換塔の大きさには関係なく
一定である条件において母液置換塔の断面積を約100
倍にしなければならず、上記のごとき高水準の母液置換
塔を達成するためには、巨大な母液置換塔が必要とな
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】液相酸化反応によって
得られた粗テレフタル酸結晶の酢酸溶媒スラリーの母液
を母液置換塔を用いて水に置換し、得られた粗テレフタ
ル酸の水スラリーを接触水素化処理装置に導けば、現行
プロセスフローでの酸化工程からのスラリーより母液を
分離する分離機とドライヤーを不要とすることができ
る。しかしながら以上の如く高純度テレフタル酸を製造
する一連の商業的規模での母液置換法、すなわち現行の
プロセスフローにおいて粗テレフタル酸の母液分離機と
ドライヤーの機能を代替できる実際的な技術は未だ完成
をみていない。
【0014】本発明の目的は、液相酸化反応によって得
られた粗テレフタル酸結晶の酢酸溶媒スラリーの母液を
水で置換し、得られた粗テレフタル酸の水スラリーの母
液をそのまま接触水素化処理装置に送る方法を完成さ
せ、高純度テレフタル酸製造プラントにおいて、プロセ
スフローの短縮化、ひいては投資額の節減と運転に係わ
る費用の低減化を実現することである。
【0015】酢酸の損失とそれに付随する排水処理負荷
による経済的損失の境界線をどこに設定するかは製造工
場のおかれている様々な経済的環境によって判断しなけ
ればならないので厳密な線引きは難しいが、一般的には
母液置換率が99%以上であれば商業的規模での実施の
可能性があると判断される。そして母液置換率が99.
9%を超える水準を達成できれば、実施の可能性が確実
になってくると判断される。従って本発明の具体的な目
標は、従来の母液置換法に比し効率的な母液置換法を完
成し、99%以上、望ましくは99.9%以上の母液置
換率を達成することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、これら先
行する数十年にもわたる技術的発想と進歩、またそれら
の技術的障害を乗り越えるべく長年の研究を重ねた結
果、母液置換塔の下部にテレフタル酸結晶の堆積層を形
成し、その底部より水を供給することにより、小型でシ
ンプルな装置で99%以上の高い母液置換率を達成する
ことができることを見出し、特許出願を行った(特願平
7−118299号)。更に本発明者等は検討を行い、
テレフタル酸結晶の堆積層中に複数の水平方向に延びる
アームを持つ撹拌軸(アーム式撹拌翼)を設けてこれを
静かに回転させることにより堆積層の微小な流動性を保
持することにより、またテレフタル酸の堆積層に何らか
の方法で脈動を与えることにより、堆積層中の置換水の
偏流やチャンネリングが抑えられまた置換水の分散が良
くなり、更に母液置換塔の運転性が飛躍的に向上するこ
とを見出し、本発明に到達した。
【0017】即ち本発明は、p−アルキルベンゼンの液
相酸化によって得られたテレフタル酸結晶の酢酸溶媒ス
ラリーを水溶媒スラリーに母液置換した後、接触水素化
処理を行う高純度テレフタル酸の製造方法において、母
液置換塔上部に該酢酸溶媒スラリーを導入し、テレフタ
ル酸結晶の沈降によって塔下部にテレフタル酸結晶の堆
積層を形成し、底部より塔内部に水の上昇流を形成する
に足る置換水を供給し、塔底部からテレフタル酸結晶の
堆積層を抜き出し、堆積層中にアーム式撹拌翼を設け、
該撹拌翼を静かに回転させることにより堆積層の流動性
を保持することを特徴とする高純度テレフタル酸の製造
方法である。
【0018】
【発明の実施の形態】母液置換に供する粗テレフタル酸
結晶の酢酸溶媒スラリーは、p−アルキルベンゼン等の
p−フェニレン化合物、代表的にはパラキシレンを酸化
して製造され、通常はコバルト、マンガン等の重金属塩
触媒、またはこれに臭素化合物、或いはアセトアルデヒ
ドのような促進剤を加えた触媒が用いられる。溶媒には
3〜20%程度の水分を含有した酢酸を用いる。分子状
酸素としては通常空気または酸素が用いられ、一般に温
度170〜230℃、圧力10〜30気圧で1ないしは
2段以上で反応が行われる。
【0019】液相酸化工程を終えたスラリー状の反応流
出物中にはテレフタル酸結晶以外に4CBA、パラトル
イル酸、触媒その他種々の不純物を含有している。この
反応流出物を1または2段以上にわたる粗製系逐次的晶
析器に導き、逐次降温させながら溶媒に溶解していたテ
レフタル酸を更に結晶化させ、所定の温度まで降温させ
る。その後、テレフタル酸結晶の酢酸溶媒スラリーは母
液置換塔に供給され、塔内の水の上昇流中に導き、酸化
反応母液は少量の微細テレフタル酸結晶と共に水の上昇
液流にともなって上方へ、大部分のテレフタル酸結晶は
塔内を沈降する。
【0020】沈降したテレフタル酸結晶はスラリーとし
て塔底部より抜き出されるが、本発明では塔下部に堆積
層を形成し、この堆積層内部より置換水を供給する。置
換水の供給方法は堆積層中での分散を良くして置換水の
チャンネリングや偏流を防ぐために、堆積層中に設けた
アーム式攪拌翼よりあたかもスプリンクラーのように供
給する方法や、堆積層中に設けたリングヘッダーを介し
て供給する方法を採用すると効果的である。塔下部の堆
積層は公知の工学的手法で連続的或いは間欠的な手法に
よって抜き出される。その結果、堆積層の個々のテレフ
タル酸結晶は下方へ移動する。それに対して塔内には水
の上昇流が存在するので、テレフタル酸結晶と水が向流
に接触し、結晶表面に付着していた酢酸溶媒および酢酸
溶媒に含まれる種々の酸化反応副生不純物等が効率よく
洗浄されることになる。これにより塔底部からは酢酸溶
媒を殆ど含まないテレフタル酸結晶の水溶媒スラリーが
抜き出され、このスラリーは何等の追加的な処理を加え
ることなく既に公知である種々の精製方法、一般的には
水溶媒スラリーを高温・高圧下で溶解し、第VIII族貴金
属触媒を使って接触水素化処理工程を経て高純度テレフ
タル酸を製造する工程に送ることができる。
【0021】本発明を実施する上での主要な条件につい
て以下に述べる。母液置換塔における母液置換率は99
%以上、望ましくは99.9%以上の達成が要求される
が、その為の主要な条件はテレフタル酸結晶堆積層の流
動性を保持することである。またテレフタル酸結晶堆積
層の長さ(高さ)と塔内を上昇する水の線速度(上昇線
速度)を適当に取る必要がある。
【0022】堆積層の長さは塔上部からのテレフタル酸
スラリーの供給速度、塔底部からの水の供給速度、塔底
部からのテレフタル酸スラリーの抜き出し速度などの複
数の操作因子の結果として決定されるが、実際の運転操
作においては母液置換塔中の結晶沈降部分と堆積層の界
面を検出し、それを所定の位置に保つようにテレフタル
酸結晶の堆積層抜き出し速度を調整することで達成され
る。この堆積層が長くなれば洗浄効果が増して母液置換
率がアップし、反対に短くなれば母液置換率が低下する
ので、堆積層の長さはできるだけ長い方が好ましいが、
あまり長すぎるとテレフタル酸結晶自身の静圧のために
ブロッキングが発生する恐れがあるので不必要なまでの
長さは避けなければならない。
【0023】また母液置換率は塔径の関数としても示さ
れ、99%以上の母液置換率を達成するために堆積層の
長さを母液置換塔の直径の5分の1以上とする必要があ
る。上昇線速度は堆積層のテレフタル酸結晶に対して向
流的に上昇する水の流量を表し、便宜的に堆積層部分の
空塔基準で定義される。我々の経験によれば上昇線速度
を大きくすると母液置換率も上昇するが、おおよそ3m
/hを越えると急速に母液置換率が低下する。
【0024】母液置換塔の設計においては上昇線速度の
下限は0を越えた値、つまり実質的に上昇流が形成され
れば良く、上限はおおよそ3m/hである。上昇線速度
をこの上限より大きな値に設定することは置換率の低下
を招くばかりでなく、一部のテレフタル酸結晶が十分に
沈降せず上昇液流と共に上方へ取り出されることとな
り、更に水の使用量が増加して塔頂部から回収される酢
酸母液中の水濃度の上昇を引き起こすことにもなる。
【0025】母液置換塔の温度は特に制限されないが、
高純度テレフタル酸製造装置全体に関わるいくつかの要
素を勘案する必要がある。その一つは、より高温で母液
置換を行うことは得られるテレフタル酸の品質を向上さ
せる効果がある。すなわち一般的なテレフタル酸製造装
置では、酸化反応器から粗製系逐次的晶析器へ導入され
る時点では、反応によって生成したテレフタル酸の大部
分は既に結晶として存在している。晶析器では逐次降温
することにより、母液中に溶けていた残りの部分のテレ
フタル酸が逐次晶析してくる。温度の高い部分で得られ
た結晶はより低温で得られた結晶よりも純度が高いこと
は一般的な現象であるが、テレフタル酸の晶析の場合
は、不純物として存在している4CBAはテレフタル酸
と共晶析することが知られており、共晶析してくる割合
は温度が低くなるほど急速に大きくなる性質をもってい
る。従って母液置換をより高温で行うならば、得られる
水スラリー中の粗テレフタル酸の純度が向上し、接触水
素化処理工程を経て得られる高純度テレフタル酸の品質
向上につながる利点がある。
【0026】もう一つは、接触水素化処理反応は、より
高温、具体的には250℃を越える温度で行われている
ので、母液置換をより低い温度で実施することは熱エネ
ルギーの損失となる。酸化反応は概ね200℃近辺で行
われるので、それよりも大幅に低い温度で母液置換を実
施すれば、降温と昇温を繰り返す必要からエネルギーの
損失となり、従って母液置換塔を酸化反応とできるだけ
近い温度で行うことが望ましい。
【0027】本発明における母液置換塔は極めて単純な
装置で、かつ動力部分が少ないので高温、高圧での実施
が容易である。しかしながら温度が高いと、母液置換塔
の頂部から流出する酢酸溶媒母液中へのテレフタル酸溶
解量が必然的に多くなる。この母液は再び酸化反応の溶
媒として循環使用されるので、テレフタル酸の損失には
直結しないが、反応器の実質的な生産量低下を招くこと
になる。これらの諸条件を勘案すれば、母液置換工程の
温度は概ね酸化反応温度より120℃以内の低温、すな
わち80〜180℃程度とするのが好ましい。母液置換
塔の圧力は酢酸や水の温度を維持する圧力であり、温度
が決まれば自動的に下限の圧力が決定され、0〜15k
g/cm2 G程度となる。
【0028】母液置換塔内のテレフタル酸結晶堆積層に
ついては、その流動性を保持することが重要である。こ
れはテレフタル酸結晶が沈降してできる堆積層が完全な
圧密状態になるとスラリーとしての特性が失われ、工学
的な手法によって母液置換塔から抜き出すことが出来な
くなるからである。これを防ぐためにはテレフタル酸結
晶の堆積層を常に流動させることが必要となる。また堆
積層の流動性を保持することにより供給置換水の分散が
促進され、更に置換水がテレフタル酸結晶の堆積層中を
偏流して上昇したり、チャンネリングすることを防止で
きる。もちろん堆積層の流動性が激しくなると堆積層に
於ける物質移動が促進されるため、母液置換塔の精製能
力、即ち母液置換率が低下してしまう。母液置換率を必
要以上に低下させないためには堆積層の流動性を微小に
抑えることが必須となる。
【0029】堆積層に微小な流動性を与える方法として
はアーム式撹拌翼が最も効果的である。また何らかの方
法により堆積層に脈動を与えることも効果がある。アー
ム式撹拌翼としては、アームが撹拌軸から水平方向に延
びるものなら何でも良く、撹拌軸上方向から見た時アー
ムが一文字、十文字、巴型などアームの本数や形状には
特に制約はない。アームの段数は堆積層の高さによって
決まり、またアームの断面については丸、三角、菱形な
ど堆積層を剪断するのに著しく動力を要するものでなけ
れば特に制約はない。アーム式撹拌翼の回転数は毎分
0.1〜20回転が好ましく、更に好適には毎分0.5
〜10回転である。アーム式撹拌翼の翼径についてはテ
レフタル酸結晶の堆積層全体を流動化させる長さが必要
とされる。実際の装置では母液置換塔塔径の0.7〜
0.99倍の翼径が好ましく、更に好適には母液置換塔
塔径の0.8〜0.99倍の翼径である。
【0030】堆積層に脈動を与える方法としては、供給
置換水を供給時、停止時と間欠的に繰り返す方法、供給
置換水のラインにパルサーを付けて脈動を与える方法、
母液置換塔の底部、つまりテレフタル酸結晶が堆積して
いる部分に直にパルサーを設置して脈動を与える方法等
がある。このようなアーム式撹拌翼を設けてこれを静か
に回転させ、堆積層の微小な流動性を保持することによ
り、またテレフタル酸の堆積層に何らかの方法で脈動を
与えることにより、堆積層中の置換水の偏流やチャンネ
リングが抑えられまた置換水の分散が良くなり、更に母
液置換塔の運転性が飛躍的に向上する。
【0031】
【実施例】次に実施例によって本発明を更に具体的に説
明する。ただし本発明はこれらの実施例により制限され
るものではない。
【0032】実施例1 図1に示す装置を用いて液相酸化反応によって得られた
原料スラリーである粗テレフタル酸結晶の酢酸溶媒スラ
リーの母液を水で置換する実験を行った。図1において
母液置換塔1はSUS製容器である。母液置換塔の上部
には原料スラリー導入管3があり、原料スラリー供給ポ
ンプ2に連結されている。塔頂部には母液排出管4があ
る。母液置換塔の底部は半楕円の皿型構造になってお
り、スラリー槽9に連結されている。スラリー槽9は外
部に設置された循環ポンプ12によって循環・撹拌され
ている。循環ポンプ12からの戻り管の途中にはスラリ
ー抜き出しポンプ13への分岐管と水供給ポンプ14へ
の分岐管が連結されている。
【0033】塔底部にはスクリューコンベヤーガイド管
6が内挿して接続されており、上方に向けて斜めに切断
されて堆積層抜き出し口7を形成している。スクリュー
ガイド管6の内部にはスクリューコンベヤー5が入って
おり、一端は結晶抜き出し口7に達し、他端はスラリー
槽9の上部に達している。スクリューコンベヤー5は外
部に設置したモーター8に連結されている。母液置換塔
1の中央部に横方向に示した漣線aはテレフタル酸結晶
堆積層の上面であり、漣線aからスクリューガイド管6
の上端までの長さが堆積層の長さ(高さ)となる。
【0034】図1において先ず水供給ポンプ14を駆動
し、系内に100℃の水を張り込んだ。母液排出管4か
ら水がオーバーフローし始めてから循環ポンプ12およ
びスラリー抜き出しポンプ13を作動させた。更にモー
ター11を作動させてアーム式撹拌翼10を毎分4回転
の速度で回転させた。次に原料スラリー供給ポンプ2を
作動して、原料スラリー導入管3を経由して150℃の
原料スラリーを供給した。原料スラリーには商業的規模
で製造されたテレフタル酸の酢酸溶媒スラリーを用い
た。該原料スラリーはパラキシレンを酸化反応触媒とし
てコバルト、マンガン、臭素化合物を用い、反応温度1
95℃で含水酢酸溶媒中に空気を吹き込んで酸化した反
応生成物である。該反応生成物を数段の逐次的に降温さ
れた晶析器を経由して150℃まで冷却されたスラリー
とし、このスラリーを母液置換塔1に供給した。粉面検
出器で検知しながら堆積層の高さが所定の位置に達した
ら、モーター8を作動させて結晶抜き出し用スクリュー
コンベヤー5を回転させて結晶の抜き出しを開始した。
【0035】系内が定常状態になった後、それぞれの流
量を次のように調節設定した。 原料スラリー供給ポンプ2 783kg/h(結晶濃度32.4%) スラリー抜きだしポンプ13 762kg/h(結晶濃度33.3%) 水供給ポンプ14 586kg/h なお堆積層の高さが所定の位置に保たれるように、粉面
検出器で監視しながらモーター8の回転数を調節した。
この条件にける塔内の水の上昇線速度は空塔基準で0.
88m/hとなる。
【0036】3日間の連続運転を行った時点で装置の各
々の点でサンプル採取を行って、各組成を分析した結果
は下記の通りであった。 原料スラリーの母液(原料スラリー供給ポンプ2から
採取したサンプルを室温まで冷却し、静置した上澄み
液) 酢酸 85.2% 水 14.5% 不明分 0.3% 抜き出しスラリー(スラリー抜きだしポンプ13から
採取したサンプルを室温まで冷却し、静置した上澄み
液) 酢酸 0.102% これより酢酸基準の母液置換率を計算すると99.9%
となる。
【0037】比較例1 実施例1において、アーム式撹拌翼の回転を止めて運転
を行ったところ、堆積層の流動性が無くなり置換水の上
昇流のチャンネリングが発生し、更に塔底部でバルキン
グが起こり塔底部からの結晶の抜き出しが不安定にな
り、運転できなくなった。
【0038】
【発明の効果】本発明の高純度テレフタル酸製造法にお
いては、極めて高い母液置換率が得られかつ堆積層中に
設けたアーム式撹拌翼を静かに回転させて堆積層の流動
性を保持することにより母液置換装置の運転性が格段に
向上する。この母液置換法により液相酸化反応によって
得られた粗テレフタル酸の母液分離機とドライヤーが不
要になる。またこの母液置換塔は、小型でシンプルな装
置であり、実験室規模の装置から商業的規模の装置への
スケールアップが容易である。更に該母液置換塔は、高
温高圧での運転が容易であるので、より高品質の高純度
テレフタル酸を得ることができ、粗テレフタル酸の晶析
器数を減らすこともできる。
【0039】このため従来の高純度テレフタル酸製造法
における大きな問題点の一つであったプロセスフローの
短縮が行われ、高純度テレフタル酸製造における建設費
が著しく削減されると共に運転操作が容易となる。また
本発明の高純度テレフタル酸製造法においては、粗テレ
フタル酸の母液分離機とドライヤーで消費されていた用
役費用が削減されることとなると共に、極めて高い母液
置換率が得られることから、液相酸化反応の溶媒である
酢酸の流出量が削減され排水処理にかかる負荷の増加は
ほとんど発生していない。従って本発明により商業的に
極めて有利な高純度テレフタル酸の製造を行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で使用した母液置換装置の説明図であ
る。
【符号の説明】
1:母液置換塔 2:原料スラリー供給ポンプ 3:原料スラリー導入管 4:母液排出管 5:結晶抜き出し用スクリューコンベヤー 6:スクリューコンベヤーガイド管 7:結晶抜き出し口 8:モーター 9:スラリー槽 10:アーム式撹拌翼 11:モーター 12:循環ポンプ 13:スラリー抜き出しポンプ 14:水供給ポンプ a(漣線):堆積層上面 b:テレフタル酸結晶の堆積層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大越 二三夫 岡山県倉敷市水島海岸通り3丁目10番地 三菱瓦斯化学株式会社水島工場内 (72)発明者 稲荷 雅人 岡山県倉敷市水島海岸通り3丁目10番地 三菱瓦斯化学株式会社水島工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】p−アルキルベンゼンの液相酸化によって
    得られたテレフタル酸結晶の酢酸溶媒スラリーを水溶媒
    スラリーに母液置換した後、接触水素化処理を行う高純
    度テレフタル酸の製造方法において、母液置換塔上部に
    該酢酸溶媒スラリーを導入し、テレフタル酸結晶の沈降
    によって塔下部にテレフタル酸結晶の堆積層を形成し、
    底部より塔内部に水の上昇流を形成するに足る置換水を
    供給し、塔底部からテレフタル酸結晶の堆積層を抜き出
    し、堆積層中にアーム式撹拌翼を設け、該撹拌翼を静か
    に回転させることにより堆積層の流動性を保持すること
    を特徴とする高純度テレフタル酸の製造法
  2. 【請求項2】置換水を間欠的に供給する請求項1に記載
    の高純度テレフタル酸の製造法
  3. 【請求項3】置換水にパルスを与えつつ供給する請求項
    1〜2に記載の高純度テレフタル酸の製造法
  4. 【請求項4】母液置換塔の底部にパルスを与える請求項
    1に記載の高純度テレフタル酸の製造法
  5. 【請求項5】アーム式撹拌翼の回転数を毎分0.1〜2
    0回転とする請求項1に記載の高純度テレフタル酸の製
    造法
  6. 【請求項6】堆積層底部からの置換水を堆積層中に設け
    られた撹拌翼より供給する請求項1に記載の高純度テレ
    フタル酸の製造法
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