JPH09286603A - 一酸化炭素及び水素の混合ガスの製造法 - Google Patents

一酸化炭素及び水素の混合ガスの製造法

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JPH09286603A
JPH09286603A JP10266996A JP10266996A JPH09286603A JP H09286603 A JPH09286603 A JP H09286603A JP 10266996 A JP10266996 A JP 10266996A JP 10266996 A JP10266996 A JP 10266996A JP H09286603 A JPH09286603 A JP H09286603A
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reaction
methanol
catalyst
gas
carbon monoxide
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JP10266996A
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Atsushi Okamoto
淳 岡本
Kenji Nakamura
賢司 中村
Mikio Yoneoka
幹男 米岡
Hideji Ebata
秀司 江端
Futoshi Ikoma
太志 生駒
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡素なプロセス装置でより低い反応温度条件下
にメタノールを分解して一酸化炭素及び水素の混合ガス
を得る方法を提供する。 【解決手段】銅と亜鉛を含有する触媒の存在下、又は銅
と亜鉛を含有する触媒とアルカリ金属化合物の存在下に
液相のメタノールを分解する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はメタノールを分解す
ることにより一酸化炭素及び水素の混合ガスを製造する
方法に関し、詳しくは触媒の存在下に液相のメタノール
を分解することにより一酸化炭素及び水素の混合ガスを
製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一酸化炭素及び水素の混合ガスは化成品
の合成原料等に利用される他に、一酸化炭素と水素を分
離して各々利用される。またメタノールを分解してでき
る一酸化炭素及び水素の混合ガスは、原料メタノールよ
りも大きい燃焼熱を持つために省エネルギー指向であ
り、燃焼によって水、二酸化炭素のみを生成する環境に
低負荷で且つクリーンな燃料ガスとして利用できる。
【0003】メタノールから一酸化炭素及び水素の混合
ガスを得る方法は主として気相メタノールの分解法につ
いて検討されてきた。この方法については多数の報告例
がある。例として特開昭55−154302号、特開昭
59−190201号、特開昭60−112601号、
特開昭63−55101号等が挙げられる。気相メタノ
ールの接触分解法は液相メタノールを気化させて触媒層
へ供給するために気化器と気化熱を必要とする。また分
解反応が著しい吸熱反応であるために工業的に充分な分
解速度を得るためには高い反応温度が必要とされ、一般
に280℃以上の反応温度が採用されている。これより
も低い反応温度域ではメタノールの分解率が著しく低下
するために未反応メタノールを凝縮させて生成ガスと分
離した後に回収する必要が生じる。これらの要素によっ
てプロセス装置は複雑なものになり、エネルギー利用の
見地からも好ましくない。
【0004】気相分解法以外の例として特開昭63−2
33001号には液相炭化水素中での接触分解法が開示
されている。この方法では供給メタノールを全量気化し
て液相炭化水素に混合してから触媒層に供給するために
気相接触分解法と同様の欠点を有し、更に大量の液相炭
化水素を加熱、循環させる必要があり好ましくない。ま
た触媒学会平成7年度触媒研究発表会予稿集4F09
(1995年)には液膜反応法による例が示されてい
る。この方法では触媒と接触するメタノール量を制御し
て液膜状態を維持しなければ充分な分解反応速度が得ら
れないために工業的な実用性に欠け、改良の余地が大き
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、以上
の如き状況に鑑み、簡素なプロセス装置でより低い反応
温度条件下にメタノールを分解して一酸化炭素及び水素
の混合ガスを得る方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決するために鋭意検討を行った結果、銅と亜鉛を含
有する触媒の存在下、又は銅と亜鉛を含有する触媒とア
ルカリ金属化合物の存在下で液相のメタノールを分解す
ることにより、簡素なプロセス装置でより低い反応温度
条件でメタノールを分解できることを見い出し、本発明
に至った。即ち、本発明は銅と亜鉛を含有する触媒の存
在下、又は銅と亜鉛を含有する触媒とアルカリ金属化合
物の存在下に液相のメタノールを分解することを特徴と
する一酸化炭素及び水素の混合ガスの製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のメタノールの分解反応は
下式で表される。 CH3 OH → CO + 2H2 本発明の方法では液相のメタノールを分解して一酸化炭
素及び水素の混合ガスを得るので、反応生成物が原料の
メタノールから容易に分離されることになり、従来の気
相のメタノールの分解を行う場合と比較して、より簡素
なプロセスと装置で一酸化炭素及び水素の混合ガスが得
られるのが特徴である。
【0008】本発明の方法では銅と亜鉛を含有する触媒
(以下、触媒と略す)を用いるが、この触媒を調製する
にあたっては銅、亜鉛の各元素の化合物が最終的に組み
合わされて含有されておればよく、各元素の出発物質に
ついて特に制限はない。例えば当該元素の酸化物、水酸
化物、ハロゲン化物、炭酸塩、塩基性炭酸塩、硝酸塩、
酢酸塩または各種錯体化合物等を用いることができる。
【0009】本発明の触媒の調製方法は特に制限はなく
混練法、共沈法、含浸法等の通常の固体触媒の調製方法
を用いることができる。例えば上記の銅化合物と亜鉛化
合物を湿式混練して調製する方法、銅化合物と亜鉛化合
物の混合溶液を適当な沈澱剤を用いて共沈させる方法、
銅化合物と亜鉛化合物の混合溶液を適当な触媒担体に含
浸させる方法、銅化合物の溶液を適当な亜鉛化合物に担
持する方法等を用いることができる。
【0010】本発明の触媒中に含まれる銅濃度に特に制
限はないが、0.01〜80wt%、好ましくは0.1
〜50wt%の範囲である。銅と亜鉛の組成比に特に制
限はないが、亜鉛/銅の原子比は1/100〜50/1
の範囲が好ましい。本発明の触媒の形状に特に制限はな
い。即ち粉末、打錠成型ペレット、押出成型ペレット等
の形状で使用することができる。
【0011】本発明の触媒は反応に用いる前に必要に応
じて焼成、還元等の処理を行うことが望ましい。焼成処
理は、その方法に特に制限はなく一般に焼成炉内に静置
または流動させ、空気または不活性ガス雰囲気下に20
0〜600℃の温度範囲で処理することが好ましい。還
元処理は常法を採用することができ、100〜500℃
の温度範囲で水素ガスによる還元、原料メタノールよる
還元等が有効である。
【0012】本発明において用いられるアルカリ金属化
合物は、周期律表Ia族元素の化合物であって、リチウ
ム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムの中
から選ばれた一種類以上の元素の化合物が用いられる。
化合物の例としては当該元素の酸化物、水酸化物とメチ
ラート、エチラート等のアルコラート及びアルコキシ炭
酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、酢酸塩、蟻酸塩、燐酸塩、
フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物等の塩が挙げられ
る。これらのアルカリ金属化合物は、上記の触媒と共に
反応に用いられるのであれば触媒中に含有されていて
も、含有されて無くとも良い。また用いられる触媒とア
ルカリ金属化合物との比率に特に制限はない。
【0013】本発明に用いられるメタノールは、その製
造方法に特に制限はなく、如何なる製法によって製造さ
れたものも使用することができる。本発明で用いられる
反応方式は、液相メタノールと固体触媒が接触して生成
ガスが得られるものであればメタノールの供給方法、生
成ガスの採取方法等に特に制限はない。例えば次の様な
形式で行なうことができる。 1)予め反応器にメタノールを仕込んで閉鎖系で反応を
行い、反応中にメタノール、生成ガスが系外に出さない
方法。この場合には反応器を冷却して生成ガスを得るこ
とができる。 2)予め反応器にメタノールを仕込んで反応を行い、反
応器中の蒸気相の凝縮成分を冷却することにより反応中
に生成ガスを系外に抜き出す方法。 3)予め反応器にメタノールを仕込んで反応を行い、反
応器中の蒸気相の一部を冷却するかまたは全く冷却しな
いで、反応中にメタノールと生成ガスを系外に抜き出す
方法。 4)予め反応器にメタノールを仕込んで反応を行い、反
応器中の蒸気相の凝縮成分を冷却することにより反応中
に生成ガスを系外に抜き出しつつ、反応器中にメタノー
ルを供給する方法。 5)予め反応器にメタノールを仕込んで反応を行い、反
応器中の蒸気相の一部を冷却するかまたは全く冷却しな
いで、反応中にメタノールと生成ガスを系外に抜き出し
つつ、反応器中にメタノールを供給する方法等である。
【0014】なお、1)の方法により反応系が閉鎖系で
ある場合には分解反応の進行と共に逆反応が進行しやす
くなるために分解反応は徐々に進行しにくくなり、原理
的には平衡状態までしか分解反応は進行しない。よって
この不利益を解決するためには生成ガスの少なくとも一
部を反応中に反応系外に抜き出すことが好ましい。生成
ガスを反応系外へ抜き出す際には、その一部もしくは全
部を冷却して凝縮成分を反応器に還流させることにより
生成ガスのみを抜き出す方法やメタノールと生成ガスを
同時に抜き出す方法を用いることができる。この時の抜
き出しガスと凝縮成分の比率及び凝縮成分の還流比は反
応器内のガスの温度、圧力、組成及び冷却装置の運転状
態等によって変化し、特に制限はない。
【0015】また生成ガスを連続的に製造するために
は、メタノールを連続的に反応器に供給することが好ま
しい。このメタノールの供給方法や供給状態については
特に制限はなく、気相、液相、気液混相いずれの状態で
も供給することができる。本発明における触媒の使用方
法は液相メタノールと接触して反応が行われる方法、即
ち触媒が液相メタノールの中に存在して用いられる方法
であればに特に制限はなく、上述のいずれの反応形式に
おいても固定床、懸濁床等の方法を用いることができ
る。また本発明におけるアルカリ金属化合物の使用方法
についても、液相メタノールの中に存在して、触媒と共
に用いられる方法であればに特に制限はなく、上記の反
応形式において触媒に含有されるか、または担持して用
いる方法、触媒とは別に反応器に充填する方法、原料メ
タノールに添加して反応器に供給する方法、またはこれ
らを組み合わせた方法等を用いることができる。
【0016】本発明における反応温度は100℃〜メタ
ノールの臨界温度未満の範囲、好ましくは160〜23
0℃の範囲が用いられる。反応圧力は3〜150気圧の
範囲であって、反応器内で安定にメタノールを液相状態
に保つためには反応温度におけるメタノールの蒸気圧以
上の反応圧力を用いることが望ましい。即ち、液相メタ
ノールと気液平衡状態にあるメタノール蒸気の分圧は3
気圧〜メタノール臨界圧力未満の範囲が用いられ、反応
圧力とメタノール蒸気分圧との差は反応器内に共存する
ガスの圧力によって補われる。ここで用いられる共存ガ
ス成分としては窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガ
スやメタノールの分解反応で生成したガス等を用いるこ
とができる。
【0017】
【実施例】本発明について以下に実施例、比較例により
具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限さ
れるものではない。なお各実施例、比較例においてメタ
ノール分解速度の算出には下式を用いた。ここで触媒量
は還元後の重量を用い、アルカリ金属化合物を添加した
例においては、アルカリ金属化合物の重量を触媒量に加
えて算出した。また実施例7及び実施例8についてはガ
ス抜出時間を反応時間として採用した。 分解速度(mol-CO/kg-cat・h)=生成一酸化炭素量(mol)
/触媒量(kg)/反応時間(h)
【0018】実施例1 市販の酸化銅−酸化亜鉛を主成分とする円柱状打錠成型
ペレット触媒(酸化銅30wt%、酸化亜鉛 60wt%含有) を
粉砕、篩い分けして 0.5〜1.0 mmに整えた。ガラス製還
元管に 3.60gを充填して、水素/窒素混合ガスを流通さ
せて常圧下で 220℃ 3時間の還元処理を行った。還元済
み触媒 3.22gとメタノール24.0g(純度99.7wt%)を 100mL
オートクレーブに充填して、系内を常圧の窒素ガスに置
換してから 200℃に加熱して 3時間振盪して反応させ
た。反応終了時の反応圧力は 60Kg/cm2 (ゲージ圧) で
あった。反応終了後、氷水で冷却してからオートクレー
ブ内のガス成分、液成分を各々回収してガスクロマトグ
ラフ分析によって定量した。結果を表1に示す。
【0019】実施例2 実施例1の触媒(0.5〜1.0 mm径)3.60gを実施例1に記載
の方法によって還元処理した。還元済み触媒 3.22gとメ
タノール24.0g(純度99.7wt%)を 100mLオートクレーブに
充填して、実施例1に記載の反応操作によって 220℃で
3時間振盪して反応させた。反応終了時の反応圧力は 8
8Kg/cm2 (ゲージ圧) であった。反応終了後、実施例1
と同様に処理してオートクレーブの内容物の定量を行っ
た。結果を表1に示す。
【0020】実施例3 実施例1の触媒(0.5〜1.0 mm径)3.60gを実施例1に記載
の方法によって還元処理した。還元済み触媒 3.22g、試
薬の炭酸カリウム 0.32gとメタノール24.0g(純度99.7wt
%)を 100mLオートクレーブに充填して、実施例1に記載
の反応操作によって 200℃で 3時間振盪して反応させ
た。反応終了時の反応圧力は 67Kg/cm2 (ゲージ圧) で
あった。反応終了後、実施例1と同様に処理してオート
クレーブの内容物の定量を行った。結果を表1に示す。
【0021】実施例4 実施例1の触媒(0.5〜1.0 mm径)3.60gを実施例1に記載
の方法によって還元処理した。還元済み触媒 3.22g、試
薬の炭酸カリウム 0.32gとメタノール24.0g(純度99.7wt
%)を 100mLオートクレーブに充填して、実施例1に記載
の反応操作によって 220℃で 3時間振盪して反応させ
た。反応終了時の反応圧力は 99Kg/cm2 (ゲージ圧) で
あった。反応終了後、実施例1と同様に処理してオート
クレーブの内容物の定量を行った。結果を表1に示す。
【0022】実施例5 実施例1の触媒(0.5〜1.0mm径)3.60gを実施例1に記載
の方法によって還元処理した。還元済み触媒 3.20g、試
薬のナトリウムメチラート 0.25gとメタノール24.0g(純
度99.7wt%)を 100mLオートクレーブに充填して、実施例
1に記載の反応操作によって 200℃で 3時間振盪して反
応させた。反応終了時の反応圧力は 66Kg/cm2 (ゲージ
圧) であった。反応終了後、実施例1と同様に処理して
オートクレーブの内容物の定量を行った。結果を表1に
示す。
【0023】実施例6 実施例1の触媒(0.5〜1.0 mm径)3.60gを実施例1に記載
の方法によって還元処理した。還元済み触媒 3.19g、試
薬のナトリウムメチラート 0.13gとメタノール24.0g(純
度99.7wt%)を 100mLオートクレーブに充填して、実施例
1に記載の反応操作によって 220℃で 3時間振盪して反
応させた。反応終了時の反応圧力は 94Kg/cm2 (ゲージ
圧) であった。反応終了後、実施例1と同様に処理して
オートクレーブの内容物の定量を行った。結果を表1に
示す。
【0024】
【表1】 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 反応温度(℃) 200 220 200 220 生成物(mmol) 水素 25.39 30.11 27.87 45.51 一酸化炭素 2.24 6.43 4.88 10.79 二酸化炭素 2.41 2.27 2.22 3.41 ギ酸メチル 5.23 4.50 2.09 2.60 分解速度 mol-CO/kg-cat・h 0.232 0.666 0.460 1.02 実施例5 実施例6 反応温度(℃) 200 220 生成物(mmol) 水素 29.84 39.80 一酸化炭素 6.92 12.24 二酸化炭素 1.04 1.65 ギ酸メチル 2.96 3.35 分解速度 mol-CO/kg-cat・h 0.669 1.23
【0025】実施例7 外部ヒーター、撹拌機、安全弁、窒素ガス導入ライン及
び冷却管を経由して調圧弁に至るガス抜出ラインを備え
付けた SUS製 100mL耐圧槽型反応器に、実施例1で用い
た触媒(0.5〜1.0 mm径) 7.2gを実施例1に記載した方法
で還元処理したもの6.5gとメタノール48.0g(純度99.7wt
%)を充填し、系内ガスを窒素ガスで置換してから 30Kg/
cm2 (ゲージ圧) まで充填した。外部循環する冷媒によ
って冷却管を 3〜4 ℃に冷却しつつ、撹拌機により 120
0rpmの速度で反応器内部を撹拌した。調圧弁を閉じて反
応系を閉鎖系にして、反応器を内部の液温度が約 220℃
となるように加熱した。加熱開始から 2時間後に外部ヒ
ーター温度 245℃において反応器内の液温度 217℃、反
応圧力 69Kg/cm2 に達した。調圧弁を調整して63〜69 K
g/cm2 で生成ガスを抜き出しながら反応器内の液温度を
218〜221 ℃に保って10.0時間反応を継続した。反応終
了後、再び調圧弁を閉じて反応器を氷水で冷却して反応
器内の内容物を回収した。反応中の抜出ガス成分、反応
終了後の反応器内の回収ガス成分及び回収液成分を各々
ガスクロマトグラフ分析によって定量した。結果を表2
に示す。
【0026】実施例8 実施例1で用いた触媒(0.5〜1.0 mm径) 7.2gを実施例1
に記載した方法で還元処理したもの6.4g、試薬のナトリ
ムメチラート 0.25gとメタノール48.0g(純度99.7wt%)を
実施例7に記載した SUS製100mL 耐圧槽型反応器に充填
し、実施例7と同様の操作によって反応器内部の液温度
が約 220℃となるように加熱した。加熱開始から 1.5時
間後に外部ヒーター温度 245℃において反応器内の液温
度 215℃、反応圧力 70Kg/cm2 に達した。調圧弁を調整
して70〜71 Kg/cm2 で生成ガスを抜き出しながら反応器
内の液温度を 220〜221 ℃に保って 8.5時間反応を継続
した。反応終了後、実施例7と同様に処理して反応器内
の内容物を回収し、反応中の抜出ガス成分、反応終了後
の反応器内の回収ガス成分及び回収液成分を各々ガスク
ロマトグラフ分析によって定量した。結果を表2に示
す。
【0027】
【表2】
【0028】
【発明の効果】本発明によれば銅と亜鉛を含有する触媒
または銅と亜鉛を含有する触媒とアルカリ金属化合物の
存在下に液相のメタノールを分解することにより、22
0℃程度の穏やかな反応条件下で一酸化炭素及び水素の
混合ガスを得ることができる。また本発明の方法では液
相のメタノールを分解して一酸化炭素及び水素の混合ガ
スを得るので、反応生成物が原料のメタノールから容易
に分離されることになり、従来の気相のメタノールの分
解を行う場合と比較して、より簡素なプロセスと装置で
一酸化炭素及び水素の混合ガスが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江端 秀司 新潟県新潟市太夫浜182番地 三菱瓦斯化 学株式会社新潟研究所内 (72)発明者 生駒 太志 新潟県新潟市太夫浜182番地 三菱瓦斯化 学株式会社新潟研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅と亜鉛を含有する触媒の存在下に液相
    のメタノールを分解することを特徴とする一酸化炭素及
    び水素の混合ガスの製造法。
  2. 【請求項2】 銅と亜鉛を含有する触媒とアルカリ金属
    化合物の存在下に液相のメタノールを分解する請求項1
    に記載の一酸化炭素及び水素の混合ガスの製造法。
  3. 【請求項3】 生成するガスを反応系外に抜き出しなが
    ら分解反応を行う請求項1又は請求項2に記載の一酸化
    炭素及び水素の混合ガスの製造法。
  4. 【請求項4】 反応温度がメタノールの臨界温度未満で
    ある請求項1〜3に記載の一酸化炭素及び水素の混合ガ
    スの製造法。
JP10266996A 1996-04-24 1996-04-24 一酸化炭素及び水素の混合ガスの製造法 Pending JPH09286603A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6083863A (en) * 1997-06-13 2000-07-04 Dbb Fuel Cell Engines Gesellschaft Mit Beschraenkter Haftung Method for the treatment of a methanol reforming catalyst
JP2019514825A (ja) * 2016-04-26 2019-06-06 ハルドール・トプサー・アクチエゼルスカベット メタノール分解による水素または合成ガスの製造方法

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