JPH092862A - セラミックスラリ乾燥造粒装置、セラミックスラリの造粒乾燥方法、セラミック粉末の製造方法、およびセラミック粉末の生産方式 - Google Patents

セラミックスラリ乾燥造粒装置、セラミックスラリの造粒乾燥方法、セラミック粉末の製造方法、およびセラミック粉末の生産方式

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JPH092862A
JPH092862A JP7154624A JP15462495A JPH092862A JP H092862 A JPH092862 A JP H092862A JP 7154624 A JP7154624 A JP 7154624A JP 15462495 A JP15462495 A JP 15462495A JP H092862 A JPH092862 A JP H092862A
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JP
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ceramic slurry
ceramic
vertical container
vertical
container
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JP7154624A
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English (en)
Inventor
Kazushige Nada
一茂 名田
Kazuya Hotta
和也 堀田
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】粒の揃った造粒物と、凝集物のない乾燥粉末と
を製造でき、さらには、作業後の装置洗浄も容易にす
る。 【構成】本発明のセラミックスラリ乾燥造粒装置は、泥
漿状のセラミックスラリ、もしくはセラミックスラリの
原材料が投入される縦型容器3と、縦型容器3内の容器
垂直方向中心部から偏位した位置に配設され、かつ互い
に離間配置された複数の掻取板12と、掻取板12を垂
直方向を軸心として公転駆動する公転駆動手段11と、
掻取板12を垂直方向を軸心として自転駆動する自転駆
動手段13と、縦型容器3内のセラミックスラリを加熱
する加熱手段4とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、泥漿状のセラミックス
ラリもしくは泥漿状のセラミックスラリとなる原材料か
ら、粒の揃った造粒物ないし凝集物のない乾燥粉末を製
造するセラミックスラリ乾燥造粒装置、セラミックスラ
リの造粒乾燥方法、セラミック粉末の製造方法、および
セラミック粉末の生産方式に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、セラミックスラリから造粒物
と乾燥粉末とを製造する装置として、図16に示すもの
がある。この第1従来例の装置は逆円錐型の容器200
と、容器200の内部に装着された自公転スクリュー2
01と、容器200の周囲に装着した水蒸気流通ジャケ
ット202とを備えており、撹拌機203からポンプ2
04、送泥配管205を経て容器200に供給された泥
漿状のセラミックスラリを、水蒸気流通ジャケット20
2内に流通させた水蒸気等の加熱媒体によって加熱しつ
つ、自公転スクリュー201の自公転駆動による撹拌作
用で、乾燥・造粒して、造粒物ないしは乾燥粉末を得る
ようになっている。なお、符号206は解砕機である。
【0003】また、セラミックスラリから乾燥粉末を得
る装置として、従来から、図17に示す装置がある。こ
の第2従来例の装置は、複数の玉石210を収納した乾
燥機本体211を備えており、この乾燥機本体211に
吹き込みファン212と熱交換器213とを通じて熱風
を供給することにより玉石210を流動化させている。
そして、撹拌機214で撹拌された泥漿状のセラミック
スラリをポンプ215、送泥配管216を介して乾燥機
本体211に供給する。供給されたセラミックスラリは
玉石210表面に薄膜状に付着しつつ熱風によって乾燥
される。乾燥されたセラミックスラリは玉石210どう
しの衝突により分離・解砕される。分離・解砕された乾
燥粉末は熱風によって吹き上げられて排気管217を通
り、バグフィルタ218によって捕集されるようになっ
ている。
【0004】さらには、セラミックスラリから乾燥粉末
を得る他の装置として、従来から、図18に示すものが
ある。この第3従来例の装置は、一般にドラムドライヤ
と呼ばれるものであって、撹拌機220で撹拌されてい
る泥漿状のセラミックスラリが、ポンプ221を介して
乾燥機本体222の液溜め223に供給される。液溜め
223は、回転駆動されるドラム224の周面にセラミ
ックスラリを供給しており、ドラム224周面に供給さ
れたセラミックスラリは、水蒸気供給部225からドラ
ム224内に供給された水蒸気の熱によって乾燥され
る。乾燥されたセラミックスラリは掻取板226によっ
てドラム224から剥離されて自然落下し粉体容器22
7に回収される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記各従来例には、次
のような問題があった。すなわち、第1従来例では、こ
の装置によって得られる造粒物の粒が不揃いであるとい
う問題があった。さらには、この装置によって得られる
乾燥粉体に凝集物ないし造粒物が残存するために、塊の
ないほぐれた乾燥粉末を必要とする場合には、別途、解
砕機206を用意する必要があった。
【0006】また、多品種少量生産を行う場合には、処
理するセラミックの品種を変更する毎に、これら装置を
洗浄する必要がある。しかしながら、第1従来例では、
容器200や自公転スクリュー201の構造が複雑であ
るため、洗浄作業が困難であるという問題があるうえ、
洗浄を行わなければならない部材が、容器200や自公
転スクリュー201の他に、撹拌機203、ポンプ20
4、送泥配管205、解砕機206等、多岐に渡ってお
り、洗浄作業に手間がかかるという問題があった。
【0007】第2従来例では、玉石210を含めて洗浄
が困難であるうえ、洗浄を行わなければならない部材
が、乾燥機本体211の他に、撹拌機214、ポンプ2
15、送泥配管216、排気管217、バグフィルタ2
18等、多岐に渡っており、洗浄作業に手間がかかると
いう第1従来例と同様の問題があった。さらには、玉石
210を流動化するために大風量の熱風を必要とし、こ
のような大風量の熱風を発生させるために、熱交換器2
13、吹き込みファン212等の一連の装置が大掛かり
となり、装置が高価になるうえ、設置面積も大きくなる
という問題があった。
【0008】第3従来例では、この装置によって得られ
る乾燥粉末に凝集物ないし造粒物が残存するために、塊
のないほぐれた乾燥粉末を必要とする場合には、別途、
解砕機を用意する必要があった。また、洗浄について
は、従来例1,2に比べて比較的容易であるとはいえ、
やはり、撹拌機220、ポンプ221、送泥配管228
等、洗浄する部材が多岐に渡っており、洗浄作業に手間
がかかるという問題があった。
【0009】ところで、泥漿状のセラミックスラリから
直接、造粒物を得る装置としては、この他にスプレード
ライヤと呼ばれる装置がある。この装置は、容器内に噴
霧状態で供給される泥漿状のセラミックスラリを、熱風
によって乾燥させて造粒するという構成になっている。
しかしながら、この装置は80〜500μmといった粒
径の造粒物を形成する装置であって、1〜30mmとい
った粒径の造粒物を形成することはできなかった。さら
には、この装置においても、洗浄が困難であるうえ、洗
浄する部材が多岐に渡り、作業に手間がかかるという問
題があった。
【0010】さらにまた、第二従来例の装置において
は、玉石210を用いることなく、造粒対象物を乾燥機
本体211内において直接、熱風によって流動化するこ
とにより造粒するものもあるが、このように構成した装
置では、セラミック粉体材料にバインダーを加えたもの
から造粒物を形成するものが多いうえ、このような装置
においても上記した第2従来例と同様の問題点を有して
いた。
【0011】したがって、本発明においては、泥漿状の
セラミックスラリや泥漿状のセラミックスラリとなる原
材料から粒の揃った造粒物と、凝集物のない乾燥粉末と
を製造でき、さらには、洗浄も容易にすることを目的と
している。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明においては、泥漿状のセラミックスラ
リ、もしくはセラミックスラリの原材料が投入される縦
型容器と、前記縦型容器内の容器垂直方向中心部から偏
位した位置に配設され、かつ互いに離間配置された複数
の掻取板と、前記掻取板を垂直方向を軸心として公転駆
動する公転駆動手段と、前記掻取板を垂直方向を軸心と
して自転駆動する自転駆動手段と、前記縦型容器内のセ
ラミックスラリを加熱する加熱手段とを備えてセラミッ
クスラリ乾燥造粒装置を構成した。
【0013】なお、前記掻取板は、その公転軌跡の最外
端部が前記縦型容器の内周面に接触または近接する形状
を有しているのが好ましい。
【0014】さらには、このセラミックスラリ乾燥造粒
装置は、前記縦型容器内に設けられて垂直方向に沿って
自転しかつ公転する解砕羽を備えているのが好ましい。
【0015】
【作用】上記構成によれば、まず、泥漿状のセラミック
スラリとなる原材料を縦型容器に投入し、掻取板を公転
駆動手段と自転駆動手段とにより自公転させて、原材料
を混合分散して、泥漿状のセラミックスラリを作成す
る。なお、泥漿状のセラミックスラリを、直接、縦型容
器に投入する場合は、この工程を必要としない。
【0016】泥漿状セラミックスラリの作成が終了する
と、加熱手段により、縦型容器内のセラミックスラリを
加熱し、かつ、公転駆動手段と自転駆動手段とによる掻
取板の自公転駆動を継続させる。すると、セラミックス
ラリは混合されながら、乾燥することになり、このよう
な乾燥初期の段階では、掻取板によって撹拌されてセラ
ミックスラリ原材料から粉末成分が沈降分離するのが防
止される。
【0017】そして、加熱手段による乾燥が進み、セラ
ミックスラリが粘土状になると、掻取板は粘土状のセラ
ミックスラリに圧縮、引っ張りを加えて加熱手段による
加熱が均一に伝達されることを促す。さらに、乾燥が進
むと、粘土状のセラミックスラリは、掻取板の剪断力に
よって解砕されるとともに、掻取板の力を受けて容器内
を転動する。すると、粘土状セラミックスラリはこのよ
うな掻取板の解砕力と転動させようとする力とによって
粒径が均一で粒の揃った状態に造粒される。
【0018】さらに、今度は、掻取板を造粒時より高速
に自公転させる。すると、セラミック造粒体は、加熱手
段によりさらに乾燥されるとともに、高速回転により剪
断力が高められた掻取板によりさらに細かく解砕される
ことになり、凝集物のないほぐれた状態の乾燥粉末とな
る。
【0019】なお、掻取板を、その自公転軌跡の最外端
部が前記縦型容器の内側面に接触または近接する形状に
すると、加熱手段が発する熱の伝導面である容器内周面
に密着するセラミックスラリを効率よく掻き取ることが
できるようになり、その分、伝熱係数が高まって熱伝導
の効率が向上するとともに、セラミックスラリの均一な
乾燥を促すことになる。さらには、掻取板のセラミック
スラリ混練効果も高まることになる。
【0020】さらには、前記縦型容器内に設けられて垂
直方向に沿って自転しかつ公転する解砕羽を備えていれ
ば、セラミックスラリの解砕効果が高まることになる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。図1は、本発明の第1実施例のセラミック
スラリ乾燥造粒装置の正面図である。このセラミックス
ラリ乾燥造粒装置1は下側ベース体2上に円筒形の縦型
容器3を装着している。縦型容器3は着脱自在に下側ベ
ース体2に装着されている。また、縦型容器3の外周面
には水蒸気ジャケット4(請求項における加熱媒体流通
容器に相当する)が面着されている。この水蒸気ジャケ
ット4には、入口ノズル5と放出ノズル6とが取り付け
られており、これらノズル4,5を介して水蒸気ジャケ
ット4には図示しない水蒸気供給部から水蒸気が流通さ
れるようになっている。
【0022】下側ベース台2の上方には上側ベース体7
が設けられている。上側ベース体7は昇降装置8を介し
て下側ベース体2に上下動自在に取り付けられている。
この上側ベース体7には、縦型容器3と対向して蓋体9
が設けられており、この蓋体9は上側ベース体7の下降
により、縦型容器3の上部開口を閉塞するようになって
いる。この蓋体9には垂直方向を軸心として回転する回
転筺10が収納されている。この回転筺10は、上側ベ
ース体7に収納された公転駆動手段11によって回転駆
動されている。この回転筺10の下端には一対の掻取板
12が設けられている。掻取板12は中央部に開口が形
成された偏平形状をしており、回転筺10の下端に回転
筺軸心とは偏心し、かつ互い離間した位置に垂直配置さ
れている。これら掻取板12は回転筺10内に配設され
た自転駆動手段13によって垂直方向を軸心として自転
駆動されており、さらには、公転駆動手段11による回
転筺10の回転で公転するようになっている。このよう
に構成された掻取板12は、蓋体9が縦型容器3を閉塞
することにより縦型容器3内に収納されるようになって
いる。
【0023】駆動手段11,13は、上側変ベース体7
に設けられた電動機14を駆動源としている。また、公
転駆動手段11としては、例えば、ベベルギア等を用い
た駆動伝達系が採用でき、さらには、自転駆動手段13
としては、例えば、遊星ギア機構を用いた駆動伝達系が
採用できる。
【0024】公転駆動手段11と自転駆動手段13とに
よって自公転される掻取板12の自公転軌跡は図2に示
すようになっている。すなわち、掻取板12はその自公
転軌跡の最外端部が縦型容器3の内周面にほぼ接触する
幅を備えている。また、その全長も、縦型容器3の底部
に近接する長さを備えている。なお、図2中、細線は掻
取板12の幅方向最外端部の回転軌跡を示している。
【0025】次に上記セラミックスラリ乾燥造粒装置1
を用いたセラミックスラリの乾燥造粒工程を説明する。
まず、下側ベース体2から取り外しておいた縦型容器3
内にセラミック粉体材料、溶媒(例えば水)などのセラ
ミックスラリ原料を投入する。そして、昇降装置8によ
って上側ベース体7を上昇させたうえで、下側ベース体
2上に縦型容器3を装着する。さらに、この状態で、上
側ベース体7を下降させることで、縦型容器3の上部開
口を蓋体9によって閉塞する。
【0026】縦型容器3を蓋体9で閉塞したのち、公転
駆動手段11および自転駆動手段13を駆動させること
で、掻取板12を自公転させ、セラミックスラリ原材料
を混合分散させて、泥漿状にする。
【0027】セラミックスラリの混合分散が終了する
と、公転駆動手段11と自転駆動手段13とによる掻取
板12の自公転駆動を継続しながら、水蒸気ジャケット
4に水蒸気を供給することで、縦型容器3内のセラミッ
クスラリを加熱し、セラミックスラリを乾燥させる。乾
燥前半の段階では、比較的低速の自公転速度(周速0〜
2m/s)で撹拌することにより、掻取板12でセラミ
ックスラリを撹拌してセラミックスラリ中の粉末成分が
沈降分離するのを防止する。
【0028】このとき、掻取板12はその自公転軌跡の
最外端部が縦型容器3の内側面に接触または近接する大
きさを備えているので、水蒸気ジャケット4が発する熱
の伝導面である容器内周面に密着するセラミックスラリ
は効率よく掻き取られるようになり、その分、伝熱係数
が高まって熱伝導の効率が向上するとともに、セラミッ
クスラリの均一な乾燥を促すことになる。また、掻取板
12のセラミックスラリ混練効果も高まることになる。
【0029】水蒸気加熱による乾燥が進み、セラミック
スラリが粘土状になってくると、掻取板12は粘度状の
セラミックスラリに対して圧縮、引っ張りを加えること
になるので、この段階での水蒸気ジャケット4による加
熱は、セラミックスラリに均一に伝達されることにな
る。
【0030】さらに、乾燥が進むと、粘土状のセラミッ
クスラリは、掻取板12の剪断力によって解砕されると
ともに、掻取板12の力を受けて縦型容器3内を転動す
る。すると、粘土状セラミックスラリはこのような掻取
板12の解砕力と転動力とによって粒径1〜30mm程
度で粒の揃った状態に造粒される。
【0031】セラミックスラリを造粒するだけである場
合は、ここで、作業工程は終了する。セラミックスラリ
を乾燥させる場合では、引き続いて、さらに、掻取板1
2を造粒時より高速に自公転させる。すると、セラミッ
ク造粒体は、水蒸気ジャケット4からの加熱でさらに乾
燥されるとともに、高速回転駆動で剪断力が高められた
掻取板12により、乾燥と同時に解砕されることにな
り、凝集物のないほぐれた状態の乾燥粉末となる。
【0032】このように、このセラミックスラリ乾燥造
粒装置1では、単一の縦型容器3内で、泥漿状のセラミ
ックスラリの作成、造粒、さらには、乾燥工程を行うこ
とができ、しかも、容器3自体の構造も、内部構造物の
ない単なる円筒形であり、さらには、掻取板12の構造
も中央部に開口が形成された偏平形状であって、簡単で
あるため、セラミックスラリの品種変更時等に行う洗浄
作業が容易である。
【0033】なお、造粒工程や乾燥工程が終了すれば、
昇降装置8を上昇駆動させることにより、蓋体9を上昇
させて縦型容器3から分離する。そして、縦型容器3を
セラミックスラリ乾燥造粒装置1から取り外して次の工
程作業現場に移送する。
【0034】上記実施例のセラミックスラリ乾燥造粒装
置1では、掻取板12はその自公転軌跡の最外端部が縦
型容器3の内側面に接触または近接する大きさを備えて
いる。これは、セラミックスラリに対してより大きな剪
断力を与えることで粒の揃った造粒物を得られるように
した構造である。つまり、この掻取板12は造粒作業に
適した構造である。しかしながら、このような掻取板1
2の構造では、回転抵抗が増大して高速回転しにくく、
凝集物のない乾燥物を得る場合にはどちらかというと不
向きである。
【0035】そこで、凝集物のない乾燥物を得るには、
図3それぞれに示すように、平面視、互いに直交して配
置された上側連結棒21、下側連結棒22の端部どうし
を、螺旋状の撹拌羽23によって連結して構成した掻取
板20や、図4それぞれに示すように、支軸31から斜
め下方に突出して配置された連結棒32の先端から下方
に向かって収束する螺旋状に配設された撹拌羽33を備
えて構成した掻取板30がある。これら掻取板20,3
0は、その自公転軌跡の最外端部が縦型容器3内側面の
一部にしか近接しないうえ、掻取板20,30を構成す
る撹拌羽23,33がセラミックスラリによる回転抵抗
を低減する螺旋状をしているために、高速回転が可能に
なっている。
【0036】図5,図6は本発明の別実施例のセラミッ
クスラリ乾燥造粒装置40である。このセラミックスラ
リ乾燥造粒装置40の基本的な構成は図1のセラミック
スラリ乾燥造粒装置1と同様であって、同一ないし同様
の部分には同一の符号を付しており、これら部分の詳細
な説明は省略する。
【0037】このセラミックスラリ乾燥造粒装置40は
解砕羽41を備えたことに特徴がある。すなわち、回転
筺10の下端からは下方に向かって自転軸42が延出さ
れている。自転軸42は、掻取板12とは離間し、かつ
回転筺10の回転軸とは偏心した位置に設けられてお
り、このようにして配設された自転軸42の先端に円盤
状の解砕羽41が取り付けられている。解砕羽41の取
付高さは、掻取板12の下端より若干上側に設定されて
いる。また、上側ベース体7には解砕羽41の回転駆動
源である電動機43が設けられている。
【0038】セラミックスラリの造粒乾燥工程中、掻取
板12と同様に公転する解砕羽41を高速に回転駆動す
ることにより、セラミックスラリの解砕作業の効率はさ
らに高まる。そのため、造粒作業では、整粒効果が向上
する一方、乾燥作業では凝集物がさらに減少することに
なる。また、縦型容器3に収納した泥漿状のセラミック
スラリに強力な剪断力を加えて分散させたい場合では、
この解砕羽41を周速20m/s程度で高速回転させれ
ば、分散に適した強力な剪断力が得られる。
【0039】解砕羽41の取付構造としては、この他、
図7、図8に示すセラミックスラリ乾燥造粒装置50の
ように、一方の掻取板12の軸を貫通して、この軸に同
軸でかつ互いに相対回転可能に自転軸51を設けるとと
もに、この自転軸51の先端に円盤状の解砕羽52を取
り付け、この解砕羽52を上側ベース体7に設けた電動
機53によって回転駆動しても上記と同様の効果が得ら
れる。
【0040】なお、解砕羽の形状としては、図5〜図8
に示した円盤状のほか、図9に示すのように、円盤体5
5の周縁に、上向き、下向きに互い違いに突出する解砕
歯56を備えた解砕羽57でもよい。また、図10に示
すように、平面視放射状に延出する複数の解砕羽本体6
1から解砕羽60を構成してもよい。さらには、図11
に示すように、平面視放射状に延出する複数の解砕羽本
体66を下向きに屈曲させて解砕羽65を構成してもよ
い。
【0041】ところで、上記した各実施例では、加熱手
段を、縦型容器3の周面に配設した水蒸気ジャケット4
から構成したが、この他、図12に示すように、縦型容
器3の周囲を囲んで着脱自在に断熱支持体70を設ける
とともに、この断熱支持体70に電気抵抗配線71を形
成し、この電気抵抗配線71に外部の交流電源72から
通電することで発熱させ、それによって縦型容器3を加
熱するようにしてもよい。このように構成すると、加熱
手段を取り外せるために、縦型容器3の洗浄の容易性が
高まるという効果がある。
【0042】また、図13に示すように、縦型容器80
自体を電導性素材から構成するとともに、縦型容器80
の周囲に導電体でコイル81を形成し、このコイル81
に交流電源82から通電することにより、縦型容器80
自身を電磁誘導加熱で発熱させるようにしてもよい。
【0043】さらには、図14に示すように、マイクロ
波発生機90と導波管91とを備え、マイクロ波発生機
90で発生させたマイクロ波を導波管91によって縦型
容器3内に導いて、容器3内のセラミックスラリを発熱
させるようにしてもよい。
【0044】ところで、本発明の各セラミックスラリ乾
燥造粒装置1,40,50は、セラミックスラリ分散機
と組み合わせることで、洗浄の容易性を損なうことな
く、さらに、強力なセラミックスラリの分散、または粉
砕効果を得ることができる。
【0045】すなわち、図15に示す籠型の分散機10
0(特公昭62−16687号参照)は、縦型容器10
1の上部開口を閉塞する蓋体102に分散機構103が
取り付けられている。分散機構103は、縦型容器10
2の底付近に配置される籠体104と、この籠体104
内の収納される複数の玉石105と、籠体104内に配
置されて回転駆動される撹拌羽106とを備えて構成さ
れており、籠体104内で撹拌羽106を回転させるこ
とで、セラミックスラリと玉石105とを同時に撹拌
し、これらの間に発生するずり応力によりセラミックス
ラリを粉砕しながら、分散するようになっている。
【0046】この分散機100で用いられる縦型容器1
01は、構造上、本発明のセラミックスラリ乾燥造粒装
置1,40,50の縦型容器として共用することができ
る。そこで、図15に示すように、分散機100におい
て、縦型容器101にセラミック粉体材料、溶媒などを
投入し、泥漿状セラミックスラリの作成、撹拌、混合、
分散工程を施したのち、出来上がった泥漿状セラミック
スラリを、縦型容器101ごと、隣接配置した本発明の
セラミックスラリ乾燥造粒装置1,40,50に移送し
て本装置に装着し、引き続いて、造粒、乾燥工程を施
す。このように、セラミックスラリを収納する縦型容器
を共用することにより、洗浄の容易性を損なうことな
く、さらに、強力なセラミックスラリの分散、または粉
砕効果を得ることができる。さらにまた、造粒、乾燥工
程ののちに、セラミック乾燥造粒粉末を解砕してもよ
い。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、掻取板を
自公転駆動させながら、適時、加熱手段による加熱を加
えることにより、セラミックスラリに混合、分散作用
や、また、その水分蒸発状況に応じた撹拌、引っ張り・
圧縮、剪断の各作用を順次施し、これによって、泥漿状
セラミックスラリの作成、さらには、泥漿状セラミック
スラリを基に造粒体や乾燥粉末を作成している。そのた
め、 従来、別々に行っていた泥漿状セラミックスラリの作
成工程、造粒工程、乾燥工程を、ひとつの装置ですべて
行えるようになり、その分、工程の簡略化が図れるよう
になった。
【0048】掻取板と加熱手段とによる上記各作用に
より、粒の揃った均一な造粒物や凝集物のない乾燥粉末
が得られるようになった。
【0049】一つの容器内で、泥漿状セラミックスラ
リの作成、造粒、乾燥の各工程を行えるうえ、これら各
工程を行うのも縦型容器と掻取板という簡単な構造体で
あるので、洗浄性に優れており、したがって、多品種少
量生産に適したものとなった。
【0050】一つの容器内で、泥漿状セラミックスラ
リの作成、造粒、乾燥の各工程を行えるので、撹拌機、
ポンプ、送泥配管といった従来では必要であった付帯設
備や、さらには乾燥に用いる吹き込みファン、熱交換
器、バグフィルタといった大型の補機が要らなくなり、
これら設備等を省略できる分、設備設置コストや設備設
置面積の削減が図れた。
【0051】上記の理由により、造粒物を整粒する
整粒機や乾燥粉末から凝集物を解砕する粉砕機が要らな
くなり、これら補機を省略できる分、さらに、設備設置
コストや設備設置面積の低減が図れた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るセラミックスラリ乾
燥造粒装置の構造を示す一部切欠正面図である。
【図2】掻取板の自公転軌跡を示す要部横断面図であ
る。
【図3】掻取板の第1変形列をそれぞれ示し、(a)は
平面図、(b)は正面図、(c)は斜視図である。
【図4】掻取板の第2変形列をそれぞれ示し、(a)は
平面図、(b)は正面図、(c)は斜視図である。
【図5】本発明の第2実施例に係るセラミックスラリ乾
燥造粒装置の構造を示す一部切欠正面図である。
【図6】第2実施例の要部横断面図である。
【図7】本発明の第3実施例に係るセラミックスラリ乾
燥造粒装置の構造を示す一部切欠正面図である。
【図8】第2実施例の要部横断面図である。
【図9】解砕羽の第1変形例を示す斜視図である。
【図10】解砕羽の第2変形例を示す斜視図である。
【図11】解砕羽の第3変形例を示す斜視図である。
【図12】加熱手段の第1変形例を示す図である。
【図13】加熱手段の第2変形例を示す図である。
【図14】加熱手段の第3変形例を示す図である。
【図15】本発明のセラミックスラリ乾燥造粒装置を用
いた例を示す一部切欠正面図である。
【図16】第1従来例の全体構成図である。
【図17】第2従来例の全体構成図である。
【図18】第3従来例の全体構成図である。
【符号の説明】
3 縦型容器 4 水蒸気ジャケット 11 公転駆動手段 13 自転駆動手段

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 泥漿状のセラミックスラリ、もしくはセ
    ラミックスラリの原材料が投入される縦型容器と、 前記縦型容器内の容器垂直方向中心部から偏位した位置
    に配設され、かつ互いに離間配置された複数の掻取板
    と、 前記掻取板を垂直方向を軸心として公転駆動する公転駆
    動手段と、 前記掻取板を垂直方向を軸心として自転駆動する自転駆
    動手段と、 前記縦型容器内のセラミックスラリを加熱する加熱手段
    とを備えたことを特徴とするセラミックスラリ乾燥造粒
    装置。
  2. 【請求項2】 前記掻取板は、その自公転軌跡の最外端
    部が前記縦型容器の内周面に接触または近接する形状を
    有していることを特徴とする請求項1記載のセラミック
    スラリ乾燥造粒装置。
  3. 【請求項3】 前記縦型容器内に設けられるとともに垂
    直方向に沿って自転しかつ公転する解砕羽を備えたこと
    を特徴とする請求項1または請求項2記載のセラミック
    スラリ乾燥造粒装置。
  4. 【請求項4】 前記加熱手段は、前記縦型容器の外周面
    に沿って配設された加熱媒体流通容器を備えていること
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載
    のセラミックスラリ乾燥造粒装置。
  5. 【請求項5】 前記加熱手段は、前記縦型容器の外周面
    に沿って配設された電気抵抗発熱体を備えていることを
    特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の
    セラミックスラリ乾燥造粒装置。
  6. 【請求項6】 前記加熱手段は、前記縦型容器を電導性
    素材から構成するとともに、該縦型容器の外周面に沿っ
    て配設された電磁誘導加熱用のコイル体を備えているこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載のセラミックスラリ乾燥造粒装置。
  7. 【請求項7】 前記加熱手段は、前記縦型容器内のセラ
    ミックスラリを誘電加熱によって発熱させるマイクロ波
    発振器を備えていることを特徴とする請求項1ないし請
    求項3のいずれかに記載のセラミックスラリ乾燥造粒装
    置。
  8. 【請求項8】 縦型容器にセラミック粉体材料、溶媒を
    投入し、撹拌、分散、混合を行ってセラミックスラリを
    作成し、この縦型容器を加熱するとともに縦型容器内の
    セラミックスラリを撹拌しながら、セラミック乾燥造粒
    粉末を得ることを特徴とするセラミックスラリの造粒乾
    燥方法。
  9. 【請求項9】 縦型容器のセラミック粉体材料、溶媒を
    投入し、撹拌、分散、混合を行って、セラミックスラリ
    を作成し、この縦型容器を加熱するとともに縦型容器内
    のセラミックスラリを撹拌しながらセラミック乾燥造粒
    粉末とし、さらに、このセラミック乾燥造粒粉末を解砕
    することを特徴とするセラミック粉末の製造方法。
  10. 【請求項10】 縦型容器内のセラミック粉体材料、溶
    媒を撹拌機にて撹拌・分散・混合を行ってセラミックス
    ラリを得る工程と、撹拌・分散・混合工程を終了した縦
    型容器を移動し、縦型容器を加熱するとともに縦型容器
    内のセラミックスラリを撹拌しながらセラミック乾燥造
    粒粉末を得る工程と、さらに必要に応じてセラミック乾
    燥造粒粉末を解砕する工程とからなるセラミック粉末の
    生産方式。
JP7154624A 1995-06-21 1995-06-21 セラミックスラリ乾燥造粒装置、セラミックスラリの造粒乾燥方法、セラミック粉末の製造方法、およびセラミック粉末の生産方式 Pending JPH092862A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007331965A (ja) * 2006-06-14 2007-12-27 Denso Corp セラミック積層体の製造方法
JP2010099553A (ja) * 2008-10-21 2010-05-06 Inoue Mfg Inc プラネタリーミキサー
JP2012115755A (ja) * 2010-11-30 2012-06-21 Kitagawa Iron Works Co Ltd 造粒物の製造装置及び製造方法

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