JPH09285125A - Oa機器用電源装置 - Google Patents

Oa機器用電源装置

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JPH09285125A
JPH09285125A JP9101596A JP9101596A JPH09285125A JP H09285125 A JPH09285125 A JP H09285125A JP 9101596 A JP9101596 A JP 9101596A JP 9101596 A JP9101596 A JP 9101596A JP H09285125 A JPH09285125 A JP H09285125A
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JP
Japan
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capacitor
inductor
smoothing circuit
power
input
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JP9101596A
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Hiroto Oishi
石 広 人 大
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高力率で高信頼性の電源装置を提供する。 【解決手段】 交流入力を全波整流する整流器D1とト
ランスTの一次巻線Npの間に、リアクタL/L1,L
2と部分平滑回路8を介挿して、部分平滑回路8を、交
流入力、ならびに、スイッチング素子Qのオフのときの
電力帰還用巻線Nfの発生電力で充電し、この充電電力
を、スイッチング素子Qを介して、交流入力の脈流谷間
の部分でも一次巻線Npに給電して、スイッチング動作
を安定化し電力消費を高力率にする。リアクタL/L
1,L2により交流入力ラインへの排出ノイズを低減す
る。コンデンサC4を付加してノイズを更に低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は機器用電源装置に関
し、特に全波整流回路の交流入力電流の流れる時間を広
げることにより、交流入力の力率を改善して、交流電力
使用上の高調波規制,電圧変動規制に対応できるように
し、安定したスイッチング動作を行い出力電圧の安定化
をはかるスイッチングレギュレータ回路に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、OA機器用電源装置の場合、一般
的には商用入力電源にコンデンサインプット型整流平滑
回路を配置し、その後にDC/DCコンバータを接続し
たいわゆるスイッチングレギュレータ方式をとってい
た。しかしながら入力部にコンデンサインプット型整流
平滑回路を配置しているため、入力電源は該整流平滑回
路の、整流後の脈流を平滑化するコンデンサ(平滑コン
デンサ)への充電電流となり、交流入力電流のピーク
値,実効値ともに大きく、平滑コンデンサの、内部損失
による発熱,寿命の低下や、商用電源ラインでの高調波
障害等の危険性も指摘され始めた。
【0003】これらを解決することを意図した1つの電
源回路が、特開平3−65050号公報に提示されてい
る。この電源回路の概要を図8に、また、該回路の各部
の電圧および電流を図9に示す。この基本回路は1石フ
ォワード形スイッチングレギュレータである。交流電源
1からの交流電圧(図9の(a))は、第1整流手段D
1で全波整流後、小容量の第1コンデンサC1で平滑化
される。第1コンデンサC1に充電された直流電圧(略
脈流、図9の(b))はトランスTの一次巻線Npとス
イッチング素子Qとの直列回路に供給され、高周波(通
常20〜200KHz)で駆動されているスイッチング
素子Qにより、オン/オフされる。図9の(c)はこの
時のスイッチング素子Qの電圧波形(トランスTの一次
巻線Npに印加される電圧波形)を示す。
【0004】これにより、トランスTの二次巻線Nsに
交流起電力を生じ、この起電力をスイッチング素子Qが
オンの時のみ出力するように、ダイオード2,3,チョ
ーク4と大容量コンデンサ5からなる整流平滑手段6
が、二次巻線Nsが発生する交流を整流および平滑化
し、直流電圧Voutを出力する。スイッチングドライバ
を含む制御回路7は、出力電圧Voutを出力基準電圧Vr
ef(図示せず)と比較し、その差信号を所定の周波数で
パルス幅変調(PWM)し、駆動信号(PWMパルス)
をスイッチング素子Qのベース/エミッタ間に印加し
て、スイッチング素子Qを駆動する。この時のパルス幅
(オン時間)は、出力電圧Voutと出力基準電圧Vrefと
の差信号に対応しており、出力電圧Voutが出力基準電
圧Vrefより高ければ狭く、低い場合は広くなるように
変調される。
【0005】この一連のフィードバック制御により出力
電圧は常に一定となる。すなわち基準電圧(目標値)に
安定化する。トランスTの一次側に配置された電力帰還
用巻線Nfは、スイッチング素子Qがオフの時にトラン
スTの電力帰還用巻線Nfに発生するフライバックエネ
ルギーを、第2整流手段D2,トランスTの電力帰還用
巻線Nfおよび第2コンデンサC2からなる直列回路で
第2コンデンサC2に蓄え、整流手段Dを介してトラン
スTの一次巻線Npに帰還させようとするものである。
【0006】このようにすることにより、図9の(c)
に示すスイッチング波形となり、又この時の第1整流手
段D1出力部の電流波形は図9の(d)のようになり、
交流入力部(D1入力部)での電流波形では、図9の
(e)のようになる。
【0007】スイッチング素子Qは、スイッチング素子
Qがオフのとき発生するフライバックエネルギーはトラ
ンスTの電力帰還用巻線Nfから大容量の第2コンデン
サC2に充電され、第3整流手段Dを介してトランスT
の一次巻線Npに供給され、この結果第1整流手段D1
の直流出力端における脈流電圧の谷の部分(交流入力の
零レベル近傍)でもスイッチング動作が行なわれ、交流
入力の広い範囲で電流が流れ、交流入力の力率が改善さ
れる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、トラン
スTの電力帰還用巻線Nfの巻数はトランスTの一次巻
線Npとほぼ同じとするのが一般的でありこの場合、フ
ライバックエネルギーはそのときの入力電圧の波高値に
略比例の傾向があり、第1整流手段D1の出力(略脈
流)の波高値の高いときはそれなりのフライバックエネ
ルギーとして取り出されるが、第1整流手段D1の出力
(略脈流)の波高値の低い谷間ではほとんど取り出せ
ず、谷間の電圧を持ち上げるまでは至らない。この傾向
は入力電圧にも影響を受け、入力電圧の高い時は大きい
フライバックエネルギーが取り出せるが低入力ではほと
んど取り出せなくなる。従って第1整流手段D1の出力
(略脈流)の波高値の低い谷間近傍や、低入力電圧時で
は、安定したスイッチング動作は行われず、通常のコン
デンサインプット型の整流平滑回路方式と比較すれば、
入力電流のピーク電流,実効電流は低減されるもののそ
の効果は満足できるものではない。図9の(c)〜
(e)の波形からもあきらかなように、略脈流波形の谷
間では、スイッチング動作はかろうじて行っているもの
の電圧が低いこともあって電流は流れていない期間がで
きる。
【0009】また、コンデンサインプット型整流平滑回
路を配置した一般的なスイッチングレギュレータと違っ
て、トランスTの一次巻線Npに印加される電圧の変化
幅(ΔV)がAC100V入力の場合約140Vと極め
て大きく、トランスTの一次二次巻数比を大きくとる必
要があり、トランスの大型化を招いていた。このような
回路構成では、入力が略脈流のため、出力に大きなリプ
ル電圧を含み、入力瞬断に対しても弱いものであった。
図8の回路構成で100V入力、150W出力、第1コ
ンデンサC1=0.22μF、第2コンデンサC2=1
00μFで試作した結果では、力率0.88、変換効率
が75%、入力電流はピーク値4A、実効値2.28A
とのことであった。一般的なスイッチングレギュレータ
方式電源の場合の力率は0.5から0.6程度でありこ
れと比較すると力率は向上したものの不十分で、変換効
率の低下等不具合も多かった。
【0010】本発明はこれらの欠点を解決して、高力率
で高信頼性の電源装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明では、トランスTの電力帰還用巻線Nfから
スイッチング素子Qがオフのときのみではなく、オンの
時の起電力も積極的に取り出して、入力からみた脈流谷
間の部分のスイッチング動作をより安定化させて高力率
化かつ高効率化をはかる。
【0012】(1) 本発明の電源装置は、交流電源
(1)を整流する第1整流手段(D1)と、その整流出力端間
に接続された小容量の第1コンデンサ(C1)と、第1コン
デンサ(C1)のプラス側に一端が接続される一次巻線(Np)
および該プラス側に一端が接続される電力帰還巻線(N
f)、ならびに、二次巻線(Ns)を有するトランス(T)と、
前記一次巻線(Np)の他端と第1コンデンサ(C1)のマイナ
ス側間に介挿されたスイッチング素子(Q)と、第1コン
デンサ(C1)のマイナス側から、前記電力帰還巻線(Nf)の
他端との間に順方向となるよう接続された第2整流手段
(D2)と、大容量の第2コンデンサ(C2),第3コンデンサ
(C3),第3整流手段(D3),第4整流手段(D4)および第5
整流手段(D5)で構成され、第1コンデンサ(C1)に並列に
接続された部分平滑回路(8)と、前記二次巻線(Ns)に接
続された整流平滑手段(6)と、この整流平滑手段(6)から
の出力電圧を検出して、前記スイッチング素子(Q)をオ
ン/オフするドライブ手段(7)、および、第1コンデン
サ(C1)のプラス側と前記部分平滑回路(8)のプラス側と
の間に介挿されたインダクタ(L)、を備える。なお、理
解を容易にするためにカッコ内には、図1に示し後述す
る第1実施例の対応要素の符号を、参考までに付記し
た。これによれば、交流入力(1)は第1整流手段(D1)で
脈流電圧となった後、小容量の第1コンデンサ(C1)とイ
ンダクタ(L)からなるフィルタ回路を経て、部分平滑回
路(8)のコンデンサ(C2,C3)に充電され、平滑化される。
部分平滑回路(8)は、第1コンデンサ(C1),インダクタ
(L)を経た脈流出力電圧の波高値が、高い間該回路(8)の
コンデンサ(C2,C3)を充電し、脈流出力電圧が下降する
と、コンデンサ(C2,C3)の電力を、スイッチング素子(Q)
がオンのときに一次巻線Npに放電する。加えて、部分
平滑回路(8)のコンデンサ(C2,C3)には、スイッチング素
子(Q)がオフ時、電力帰還用巻線(Nf)から取り出した電
力が蓄えられる。
【0013】これらの結果、第1コンデンサ(C1)および
部分平滑回路(8)に蓄えられた電力がトランスTの一次
巻線Npに供給される。この電圧は図2の(b)に示す
ような波形となり、従来例の図6の(b)と比較して、
交流入力電圧の0ボルト近辺(位相0,180度)の電
圧が大幅に高くなり、ほぼ直流電圧となるものである。
この結果、スイッチング素子(Q)のスイッチング波形を
数ミリ秒単位で観察すると、図2の(c)に示すよう
に、交流入力電圧の0ボルト近辺でも安定したスイッチ
ング動作が確認できる。このときの第1整流手段(D1)の
出力部の電流は、図2の(d)のように、交流入力部の
電流では図2の(e)のように、いずれも交流入力電圧
の広い範囲で安定して電流が流れ、ピーク電流も少ない
ことがうかがわれる。
【0014】とくに、第1コンデンサ(C1)の後段にイン
ダクタ(L)を配置したフィルタ構成としたことにより、
入力電流波形に含まれる高周波成分が吸収されて、入力
電流波形が改善されて、高調波電流成分が減衰できて力
率が向上し、入力電源ラインから流出する雑音端子電圧
や、電界強度等のノイズも改善をはかれるようになる。
このように本発明によれば、前述の従来例に対して僅
かの部品追加で部分平滑回路(8)を構成でき、さらに小
容量のインダクタ(L)の追加により、部分平滑回路(8)お
よび入力部のインダクタ(L)との相乗効果で、電力帰還
型の高力率,高効率,高出力,高信頼性,低ノイズおよ
びコンパクトな電源装置が、低コストのまま提供でき
る。
【0015】
【発明の実施の形態】
(2) 第1コンデンサ(C1)のプラス側と部分平滑回路
(8)のプラス側との間に介挿したインダクタ(L)を第1イ
ンダクタ(L1)とすると、さらに、第1コンデンサ(C1)の
マイナス側と部分平滑回路(8)のマイナス側との間に第
2インダクタ(L2)を介挿した(図3)。
【0016】これによれば、上記(1)の作用効果に加
えて、AC入力のライン側およびニュートラル側から流
出する雑音端子電圧や電界強度等のノイズをも均等に低
減できるようになり、ノイズの少ない、より高出力の、
より信頼性の高い、しかも高力率,高効率の電源装置を
極めてコンパクト、低コストで提供できる。
【0017】(3) 第1および第2インダクタ(L1,L
2)は、コアを共通として同一磁気回路とした(図4)。こ
れによれば、上記(1)および(2)の作用効果に加え
て、同一磁気回路上に構成されたインダクタ(L1,L2)は
ノーマルモードのノイズ低減ばかりでなく、コモンモー
ドのノイズ低減効果も期待でき、高調波低減とノイズ低
減がはかれ、AC入力部に配置されるノイズフィルタ(C
1,L1,L2)の簡略化も可能となり、ノイズの少ない、より
高出力の、より信頼性の高い、しかも高力率、高効率の
電源装置を極めてコンパクト、低コストで提供できる。
【0018】(4) インダクタ(L)と部分平滑回路(8)
のプラス側との接続導体と、該部分平滑回路(8)のマイ
ナス側との間に、小容量の第4コンデンサ(C4)を接続し
た(図5)。これによれば、上記(1)の作用効果に加え
て、ノーマルモードに対してのフィルタが強化され、上
記(1)以上の力率改善やノイズ低減が可能となり、よ
り高出力の、より信頼性の高い、しかも高力率、高効率
の電源装置を極めてコンパクト、低コストで提供でき
る。
【0019】(5) 第1インダクタ(L1)と部分平滑回
路(8)のプラス側との接続導体と、第2インダクタ(L2)
と部分平滑回路(8)のマイナス側との接続導体の間に、
小容量の第4コンデンサ(C4)を接続した(図6,図7)。こ
れによれば、上記(2)の作用効果に加えて、ノーマル
モードに対してのフィルタが強化され、上記(2)以上
の力率改善やノイズ低減が可能となり、ノイズの少な
い、より高出力の、より信頼性の高い、しかも高力率、
高効率の電源装置を極めてコンパクト、低コストで提供
できる。
【0020】更に、第1および第2インダクタ(L1,L2)
を、コアを共通として同一磁気回路とした態様(図7)で
は、インダクタ(L1,L2)はノーマルモードのノイズ低減
ばかりでなく、コモンモードのノイズ低減効果も期待で
きる。上記(3)と比較しても、第4コンデンサ(C4)の
配置により、ノーマルモード成分のノイズ低減効果が大
きくなるものである。コモン、ノーマルモードのノイズ
に対してフィルタが強化され、AC入力部に配置される
ノイズフィルタ(C1,L1,L2)の簡略化も可能となるもので
ある。ノイズの少ない、より高出力の、より信頼性の高
い、しかも高力率、高効率の電源装置を極めてコンパク
ト、低コストで提供できる。
【0021】本発明の他の目的および特徴は、図面を参
照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
【0022】
【実施例】
−第1実施例− 図1に本発明の第1実施例を示す。図1において、図8
に示した従来例と同一又は対応する要素には、同一符号
を付けた。第1実施例は、交流電源1が与える交流電力
を整流する第1整流手段D1と、その整流出力端間に接
続された小容量の第1コンデンサC1と、第1コンデン
サC1のプラス側に一端が接続されるインダクタLと、
インダクタLの他端側に一端が接続される一次巻線Np
及び電力帰還巻線Nfならびに二次巻線Nsを有するト
ランスTと、トランス一次巻線Npの他端と第1コンデ
ンサC1のマイナス側間に介挿されたスイッチング素子
Qと、一次巻線Npとスイッチング素子Qとの直列回路
に並列に接続された部分平滑回路8と、第1コンデンサ
C1のマイナス側からトランスTに巻かれた電力帰還巻
線Nfの一端との間に順方向となるよう接続された第2
整流手段D2と、スイッチング素子Qをオン/オフする
スイッチングドライバを含む制御回路7と、二次巻線N
sに接続された整流平滑回路6と、で構成される。
【0023】部分平滑回路8は、大容量の第2コンデン
サC2および第3コンデンサC3と、それらの間に介挿
された第4整流手段D4との直列回路(C2+D4+C
3)を含み、この直列回路(C2+D4+C3)が、一
次巻線Npとスイッチング素子Qとの直列回路(Np+
Q)に並列に接続されている。部分平滑回路8には更
に、第2コンデンサC2のマイナス側をコンデンサC1
のマイナス側に接続する第5整流手段と、コンデンサC
3のプラス側を一次巻線Npのプラス側に接続する第3
整流手段D3があり、第5整流手段D5,第4整流手段
D4および第3整流手段D3は、この順を順方向として
直列接続されており、この直列回路(D5+D4+D
3)が、直列回路(Np+Q)に並列に接続されている
ことになる。整流平滑回路6は、トランスTの二次巻線
Nsが発生する電圧を整流するダイオード2,3および
平滑用のインダクタ4,コンデンサ5を含む。
【0024】第1整流手段D1,小容量の第1コンデン
サC1,第2整流手段D2,トランスT,スイッチング
素子Q,整流平滑回路6および制御回路7の組合せは、
図8に示す従来例と同じである。第1実施例の、従来例
(図8)との違いは、第1コンデンサC1の後段にイン
ダクタL及び部分平滑回路8を接続して、電力帰還用巻
線Nfからのエネルギーを部分平滑回路8に帰還する点
である。インダクタLの磁性材(コア)としては、商用
周波数から高周波まで特性の優れたものであれば申し分
ないが、一般的のものでは、ダストスコア,珪素鋼板,
アモルファスコアやこれらの複合材が適している。
【0025】交流入力1は第1整流手段D1で脈流電圧
となった後、小容量の第1コンデンサC1とインダクタ
Lからなるフィルタ回路を経て、第2コンデンサC2お
よび第3コンデンサC3を充電する。
【0026】スイッチング素子Qのオン時、交流入力1
が第1整流手段D1で脈流電圧となった後、小容量の第
1コンデンサC1とインダクタLからなるフィルタ回路
を経てトランスTの一次巻線Npに流れるが、第2およ
び第3コンデンサC2,C3の充電電力も一次巻線Np
に流れる。トランスTの二次巻線Nsに発生した起電力
は、二次回路である平滑整流回路6を充電し、直流Vou
tとして出力される。
【0027】次に、このスイッチング素子Qがオフする
と、電力帰還巻線Nfに発生した起電力は、電力帰還巻
線Nf→第2コンデンサC2→第4整流手段D4→第3
コンデンサC3→第2整流手段→電力帰還巻線Nfから
なる直列回路によって第2コンデンサC2および第3コ
ンデンサC3に充電され、この充電された電力を次のス
イッチング動作に活用すべく、第2コンデンサC2の電
力は、第2コンデンサC2→一次巻線Np→スイッチン
グ素子Q→第5整流手段D5→第2コンデンサC2のル
ープで、また、第3コンデンサC3の電力は、第3コン
デンサC3→第3整流手段D3→一次巻線Np→スイッ
チング素子Q→第3コンデンサC3のループで、一次巻
線Npに流れる。このように、部分平滑回路8のコンデ
ンサC2,C3は、スイッチング素子Qがオフ時、電力
帰還用巻線Nfから取り出した電力を蓄えて、交流入力
の脈流電圧の低い期間にトランスTに給電するので、電
源装置の交流/直流変換効率が高い。
【0028】第1コンデンサC1およびインダクタLを
経た脈流出力電圧の波高値が、部分平滑回路8の第2,
第3コンデンサC2,C3に充電されているそれぞれの
電圧より高い期間は、第2コンデンサ2→第4整流手段
D4→第3コンデンサC3の経路で二つのコンデンサが
充電され、脈流出力電圧が下降して第2,第3コンデン
サC2,C3それぞれの充電電圧を下回ると、第2コン
デンサC2→一次巻線Np→スイッチング素子Q→第5
整流手段D5→第2コンデンサC2のループで、また、
第3コンデンサC3の電力は、第3コンデンサC3→第
3整流手段D3→一次巻線Np→スイッチング素子Q→
第3コンデンサC3のループで、コンデンサC2,C3
の電力がトランスTの一次巻線Npに供給される。これ
らの結果、安定したスイッチング動作が行なわれ、交流
入力の力率が高くなる。
【0029】部分平滑回路8の電圧は図2の(b)に示
すような波形となり、従来例の図9の(b)と比較し
て、交流入力電圧の0ボルト近辺(位相0,180度)
の電圧が大幅に高くなり、ほぼ直流電圧となるものであ
る。この結果スイッチング素子Qのスイッチング波形を
数ミリ秒単位で観察すると、図2の(c)に示すよう
に、交流入力電圧の0ボルト近辺でも安定したスイッチ
ング動作が確認できる。このときの第1整流手段D1の
出力部の電流は図2の(d)のように、交流入力部の電
流では図2の(e)のように、いずれも交流入力電圧の
広い範囲で安定して電流が流れ、ピーク電流も少ないこ
とがうかがわれる。
【0030】とくに、第1コンデンサC1の後段にイン
ダクタLを配置したフィルタ構成としたことにより、入
力電流波形に含まれる高周波成分が吸収されて、入力電
流波形が改善されて、高調波電流成分が減衰できて力率
が向上し、入力電源ラインに流出する雑音端子電圧や、
電界強度等のノイズも改善する。
【0031】第1コンデンサC1は10μF以下、イン
ダクタLは数100μH以下、第2,第3コンデンサC
2,C3は、出力電力にもよるが数100μFで十分機
能を満たし、従来例に対してインダクタ一つ(L)、コ
ンデンサ一つ(C3)とダイオード二つ(D4,D5)
の4点の素子の追加で特性の改善がはかれるようになる
ものである。
【0032】さらに、従来例と比較すると、トランスT
の一次巻線Npに印加される電圧の変化幅ΔVが小さく
なり、このことは言い換えるとコンデンサインプット型
整流平滑回路を配置した一般的なスイッチングレギュレ
ータに使用されるトランスの一次二次巻き数比と同程度
まで小さくできるようになるので、トランスTのコンパ
クト化がはかれ、部品の実装上も従来と同程度に抑える
ことが可能である。図1に示す第1実施例で100V入
力、240W出力(24V,10A)のスイッチングレ
ギュレータを構成し、入力電流実効値3.30A、ピー
ク値6.5A、変換効率80%、力率0.91と、従来
例と比較して高出力化を行ってなおかつ、力率及び変換
効率の改善がはかれた。ちなみにこの電源で100V入
力、120W出力(24V,5A)時のデータでは、入
力電流実効値1.54A、ピーク値3.5A、変換効率
84%、力率0.93と、きわめて良好な結果を確認で
きた。
【0033】このように第1実施例は、従来例に対し
て、僅かの部品追加で部分平滑回路を構成でき、さらに
小容量のインダクタの追加により、電力帰還型の高力率
電源回路が、部分平滑回路と、入力部のインダクタとの
相乗効果で、コンパクト、低コストのまましかもわずか
な部品追加で、ノイズの少ない、信頼性の高い、高力
率、高効率の電源装置である。
【0034】−第2実施例− 図3に、本発明の第2実施例を示す。この第2実施例
は、第1実施例と比較して、第1コンデンサC1のプラ
ス側のみならず、マイナス側に対して、第2のインダク
タL2を配置して、特に電源ラインからの流出ノイズの
低減効果を第1実施例よりも大きく改善しようとするも
のである。スイッチングレギュレータとしての基本的回
路動作については第1実施例と同じてあり説明は省略す
る。第1コンデンサC1のプラス側に第1のインダクタ
L1を、マイナス側に第2のインダクタL2を接続して
いるので、第1の実施例と比較すると、それぞれのイン
ダクタのインダクタンスは半分かそれ以下で第1実施例
と同等の力率改善等の効果が得られる。
【0035】さらに、二つの独立したインダクタで構成
することにより、AC入力のライン側、ニュートラル側
から流出する雑音端子電圧や電界強度等のノイズを均等
に低減できる。
【0036】−第3実施例− 図4に、本発明の第3実施例を示す。第3実施例は、第
2実施例と対比して、第1インダクタL1および第2イ
ンダクタL2を、同一磁気回路上とし一つのインダクタ
コアの複数巻線で構成して、第2実施例と同等以上のノ
イズ低減効果を得るものである。スイッチングレギュレ
ータとしての基本的回路動作については第1実施例と同
じであり説明は省略する。1つのインダクタコアの第1
巻線である第1インダクタL1と、第2巻線である第2
インダクタL2と、二つのインダクタL1,L2をコン
デンサC1のプラス,マイナス両側に接続したので、第
2実施例と同等の効果が得られるばかりでなく、同一磁
気回路上に構成されたインダクタL1,L2は、ノーマ
ルモードのノイズ低減ばかりでなく、コモンモードのノ
イズ低減効果も期待でき、AC入力部(D1と1の間)
に配置されるノイズフィルタ(図示せず)の簡略化も可
能となる。
【0037】−第4実施例− 図5に、本発明の第4実施例を示す。第4実施例では、
第1実施例と対比して、インダクタLと第2コンデンサ
C2のプラス側接続点と、第1コンデンサC1のマイナ
ス側と第5整流手段D5のアノードとの接続点との間
に、小容量の第4コンデンサC4を接続して、第1実施
例と同等以上のノイズ低減効果を得るものである。スイ
ッチングレギュレータとしての基本的回路動作について
は第1実施例と同じであり説明は省略する。このような
構成とすることで、第4実施例は、ノーマルモードに対
してのフィルタが強化され、第1実施例以上の力率改善
やノイズ低減が可能である。
【0038】−第5実施例− 図6に、本発明の第5実施例を示す。この第5実施例
は、第2実施例と対比して、第1のインダクタL1と第
2コンデンサC2プラス側接続点と、第2のインダクタ
L2と第5整流手段D5のアノードの接続点との間に、
小容量の第4コンデンサC4を接続して、第2実施例と
同等以上のノイズ低減効果を得るものである。スイッチ
ングレギュレータとしての基本的回路動作については第
2実施例と同じであり説明は省略する。このような構成
とすることで第5実施例では、ノーマルモードに対して
のフィルタが強化され、第2実施例以上の力率改善やノ
イズ低減が可能である。
【0039】−第6実施例− 図7に、本発明の第6実施例を示す。この第6実施例
は、第3実施例と対比して、第1インダクタL1と第2
コンデンサC2のプラス側接続点と、第2インダクタL
2と第5整流手段D5のアノードの接続点との間に、小
容量の第4コンデンサC4を接続して、第3実施例と同
等以上のノイズ低減効果を得るものである。スイッチン
グレギュレータとしての基本的回路動作については第3
実施例と同じであり説明は省略する。このような構成と
することで第6実施例は、第3実施例と同等の効果が得
られるばかりでなく、第4コンデンサC4の配置により
ノーマルモード成分のノイズ低減効果が大きくなる。コ
モン,ノーマルモードのノイズに対してフィルタが強化
され、AC入力部(D1と1との間)に配置されるノイ
ズフィルタ(図示せず)の簡略化も可能である。
【0040】以上の説明のように、本発明によれば、従
来例に対して入力整流手段D1への、インダクタL/L
1,L2および部分平滑回路8、ならびに必要に応じた
小容量のコンデンサC4、の追加で、スイッチング素子
がオフ時の電力帰還巻線の起電力の部分平滑回路8への
帰還ならびに通常の入力電力による部分平滑回路8の充
電が実現し、この両機能の相乗効果により、高信頼性,
高力率,高効率,低ノイズ,コンパクトおよび低コスト
の電源装置が実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例の構成を示す電気回路図
である。
【図2】 (a)は図1に示す第1整流手段D1に印加
される交流入力電圧を示すタイムチャ−ト、(b)は図
1に示す第3整流手段D3の出力電圧を示すタイムチャ
−ト、(c)は図1に示すトランスTの一次巻線Npに
印加される電圧を示すタイムチャ−ト、(d)は図1に
示す第1整流手段D1の出力電流を示すタイムチャ−
ト、(e)は図1に示す交流入力1の電流を示すタイム
チャ−トである。
【図3】 本発明の第2の実施例の構成を示す電気回路
図である。
【図4】 本発明の第3の実施例の構成を示す電気回路
図である。
【図5】 本発明の第4の実施例の構成を示す電気回路
図である。
【図6】 本発明の第5の実施例の構成を示す電気回路
図である。
【図7】 本発明の第6の実施例の構成を示す電気回路
図である。
【図8】 従来の1つの電源装置の構成を示す電気回路
図である。
【図9】 (a)は図8に示す第1整流手段D1に印加
される交流入力電圧を示すタイムチャ−ト、(b)は図
8に示す第1整流手段D1の出力電圧を示すタイムチャ
−ト、(c)は図8に示すトランスTの一次巻線Npに
印加される電圧を示すタイムチャ−ト、(d)は図8に
示す第1整流手段D1の出力電流を示すタイムチャ−
ト、(e)は図8に示す交流入力1の電流を示すタイム
チャ−トである。
【符号の説明】
1:交流入力 2,3:ダイオ−ド 4:インダクタ 5:コンデンサ 6:整流平滑回路 7:スイッチングドライバ
内蔵の制御回路 8:部分平滑回路 T:トランス Np:一次巻線 Ns:二次巻線 Nf:電力帰還巻線

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流電源を整流する第1整流手段と、 その整流出力端間に接続された小容量の第1コンデンサ
    と、 第1コンデンサのプラス側に一端が接続される一次巻線
    および該プラス側に一端が接続される電力帰還巻線、な
    らびに、二次巻線を有するトランスと、 前記一次巻線の他端と第1コンデンサのマイナス側間に
    介挿されたスイッチング素子と、 第1コンデンサのマイナス側から、前記電力帰還巻線の
    他端との間に順方向となるよう接続された第2整流手段
    と、 大容量の第2コンデンサ,第3コンデンサ,第3整流手
    段,第4整流手段および第5整流手段で構成され、第1
    コンデンサに並列に接続された部分平滑回路と、 前記二次巻線に接続された整流平滑手段と、 この整流平滑手段からの出力電圧を検出して、前記スイ
    ッチング素子をオン/オフするドライブ手段、および、 第1コンデンサのプラス側と前記部分平滑回路のプラス
    側との間に介挿されたインダクタ、を備えるOA機器用
    電源装置。
  2. 【請求項2】第1コンデンサのプラス側と部分平滑回路
    のプラス側との間に介挿したインダクタを第1インダク
    タとすると、さらに、第1コンデンサのマイナス側と部
    分平滑回路のマイナス側との間に第2インダクタを介挿
    した、請求項1記載のOA機器用電源装置。
  3. 【請求項3】第1および第2インダクタは、コアを共通
    として同一磁気回路とした請求項2記載のOA機器用電
    源装置。
  4. 【請求項4】インダクタと部分平滑回路のプラス側との
    接続導体と、該部分平滑回路のマイナス側との間に、小
    容量の第4コンデンサを接続した請求項1記載のOA機
    器用電源装置。
  5. 【請求項5】第1インダクタと部分平滑回路のプラス側
    との接続導体と、第2インダクタと部分平滑回路のマイ
    ナス側との接続導体の間に、小容量の第4コンデンサを
    接続した請求項2又は請求項3記載のOA機器用電源装
    置。
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