JPH09281463A - 液晶表示装置のフレーム周波数設定方法及び駆動方法、それを用いた電子機器 - Google Patents

液晶表示装置のフレーム周波数設定方法及び駆動方法、それを用いた電子機器

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JPH09281463A
JPH09281463A JP2947297A JP2947297A JPH09281463A JP H09281463 A JPH09281463 A JP H09281463A JP 2947297 A JP2947297 A JP 2947297A JP 2947297 A JP2947297 A JP 2947297A JP H09281463 A JPH09281463 A JP H09281463A
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liquid crystal
display device
frame frequency
scanning lines
crystal display
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JP2947297A
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Inventor
Takashi Kurumisawa
孝 胡桃澤
Akihiko Ito
昭彦 伊藤
Taku Yamazaki
卓 山崎
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低消費電力で、コントラスト比の高い液晶表示
装置を提供する。 【解決手段】複数の走査線と、複数のデータ線とを有
し、複数の走査線をh本毎同時に選択する表示装置の駆
動方法であり、表示要素の応答速度に応じてフレーム周
波数を変えて駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示装置の駆動方
法および表示装置に関し、特に複数本の走査線のうちh
本(hは2以上の整数)の走査線を同時に選択し表示を
行う、いわゆるマルチライン駆動を用いた表示装置に関
する。
【0002】
【背景技術】単純マトリクス型の液晶表示装置は、TF
Tアクティブマトリクス型液晶表示装置に比べ、基板に
高価なスイッチング素子を用いる必要がなく安価である
ことから、携帯型PCモニタをはじめ広く用いられてい
る。この単純マトリクス型の液晶表示装置の駆動方法と
してマルチプレックス駆動法(APT法ともいう、IEEE
TRANSACTIONS OF ELECTRON DEVICE,VOL, ED-21 ,No2,
FEBRUARY 1974 P146-155"SCANNING LIMITATIONS OF LIQ
UID-CRYSTAL DISPLAYS"P.ALT,P.PLESHKO、ALT&PLESHKO
TECHNIC)が広く知られている。
【0003】図5において、走査線(X1〜Xn)と信号
線(Y1〜Ym)は、2枚の透明なガラス基板上に透明電
極によって形成されており、2枚の基板間に液晶材料
(液晶)が挟まれている。この場合、走査線、信号線
は、各々走査電極、信号電極と呼ばれることもある。信
号線はデータ線と呼ばれることもある。そして、信号線
は信号線駆動回路に、走査線は走査線駆動回路に接続さ
れている。各走査線及び各信号線の交差部には画素が形
成され、各走査線及び各信号線に供給される走査信号及
びデータ信号により該画素が選択される。
【0004】挟まれている液晶は、単純マトリックス型
の場合、例えば、STN(Super Twisted
Nematic)液晶が通常使用されている。約18
0度から270度のねじれ構造を持つネマティック液晶
であり、印加電界に対して急峻に特性が変化することか
ら一般的に使用されている液晶である。
【0005】APT法とは、このような表示装置の走査
線を1本ずつ選択し、これに対応した信号線に電圧を印
加し、液晶を駆動する方法である。APT法の1フレー
ム期間とは、表示装置のすべての走査線が、1回選択さ
れる期間とする。
【0006】この方法では、図6に示すように1フレー
ム中に1回選択される選択期間には、大きな電圧が液晶
にかかり、残りの時間は、他の走査線上の液晶を駆動す
るための僅かな電圧が印加される。図6では、駆動波形
によって液晶に印加される電圧の絶対値を示している。
このとき、液晶の透過率を観測すると大きな電圧のかか
る選択時に透過率が上昇し、それ以外の非選択である時
間では、透過率が下降する。この現象は、液晶の応答時
間が高速になるほど顕著に現れ、平均的な透過率の比と
して観測されるコントラストを著しく低下させる。この
現象は、フレーム応答として知られている。図6では、
(b)に応答時間50msの高速応答のSTN液晶の透
過率変化を、(c)には応答時間200msの通常応答
のものの透過率変化を示している。50ms応答の液晶
のほうがONとOFFとの平均透過率の比、つまりコン
トラスト比が明らかに落ちていることがわかる。
【0007】ここでのフレーム周波数は、一般的に使用
されている75Hzで、1フレームの時間は、13.3
msになる。また、液晶の応答時間は、立ち上がり時間
と立ち下がり時間を和し、2で割った平均応答時間とし
ている。
【0008】このような、フレーム応答を解消し、高コ
ントラストを得ることを目的として、いわゆるマルチラ
イン駆動方法が提案されている(例えば、 特願平4
−84007号公報、 特開平5−46127号公
報、 特開平6−130910号公報等)。
【0009】図5の表示装置と図8の波形図を用いて、
このような駆動方法のうち、4ラインの走査線を同時に
選択して単純マトリクス型液晶表示装置を駆動する場合
を説明する。
【0010】図5の表示装置において、走査線駆動回路
は、コントローラ(図示せず)によって制御される。そ
して、あらかじめ選ばれた直交関数系により定義される
走査パターンに従って、3つ(+V1、0、−V1)の電
圧レベルが適宜選択され、4本の走査線にそれぞれ印加
される(図8(a)のX1からX4)。
【0011】また、このときの走査パターンと、選択ラ
イン上の画素に表示するデータから決まる表示パターン
とを比較し、その不一致の数によって決定された電圧レ
ベル(−V3、−V2、0、+V2、+V3の5つの電圧レ
ベルのうちいずれか)が、信号線駆動回路から各信号線
に印加される。以下に信号線に印加される電圧レベルを
決定する手順の説明を行う。
【0012】走査パターンは、選択電圧が+V1の場合
(+)、選択電圧が−V1の場合(−)、表示パターン
は、オン表示のデータの場合(+)、オフ表示のデータ
の場合(−)とする。非選択期間は不一致数の考慮はし
ない。この走査パターンを図9に示す。このパターン
は、アダマール行列から、マルチライン駆動に適したも
のを選択して、走査パターンとしたものである。
【0013】図8では、1画面を表示するのに必要な期
間を1フレーム期間とし、すべての走査線を1回づつ選
択するのに必要な期間を1フィールド期間とし、走査線
を1回選択するのに必要な期間を1選択期間とする。こ
こで、図7のH1stは最初の選択期間であり、H2ndは2
番目の選択期間である。また、f1stは最初のフィール
ド期間であり、f2ndは2番目のフィールド期間であ
る。また、F1stは最初のフレーム期間である。
【0014】このように、マルチライン駆動の場合、1
フレーム期間は、少なくとも同時に選択される走査線の
本数と同じ回数、すべての走査線が選択される期間とな
る。図8の場合、f1stのH1stに選択される4ライン
(X1からX4)の走査パターンはあらかじめ(a)のよ
うに設定されているから、表示画面の状態によらず、常
に(++−+)である。ここで、全面オン表示を行う場
合を考えると、(画素(X1、Y1)、画素(X2、Y
1)、画素(X3、Y1)及び画素(X4、Y1))に対応
する1列目の表示パターンは、(++++)である。両
パターンを順番に比較すると、1番目、2番目及び4番
目は極性が一致し、3番目は極性が相違する。つまり、
不一致数は1である。不一致数が1の場合、5レベル
(+V3、+V2、0、−V2、−V3)ある電圧レベルの
うち−V2を選択する。このようにすると、+V1を選択
している走査線X1、X2及びX4の場合には、−V2の選
択により液晶素子に印加される電圧は高くなる一方、−
V1を選択している走査線X3の場合には、−V2の選択
により液晶素子に印加される電圧は低くなる。この信号
線に印加する電圧は直交変換時のベクトルの重みに相当
し、4回の走査パターンに対してすべての重みを加える
と真の表示パターンを再生することができるように電圧
レベルを設定する。同様に、不一致数が0の場合は−V
3、不一致数が2の場合は0、不一致数が3の場合は+
V2、不一致数が4の場合は+V3を選択する。V2とV3
はその電圧比が(V2:V3=1:2)となるように設定
する。
【0015】同様の手順で、X1〜X4の4ラインの走査
線について、Y2からYmまでの信号線の列の不一致数を
決定し、得られた選択電圧のデータを信号線駆動回路に
転送し、最初の選択期間に上記手順によって決められた
電圧を印加する。
【0016】同様に、全ての走査線(X1〜Xn)につい
て、以上の手順を繰り返すと、f1stが終わる。
【0017】同様にf2nd、f3rd及びf4thも、全ての
走査線について、以上の手順を繰り返すと、F1stが終
わり、画面全体の表示を行うことができる。
【0018】上記手順に従い全面オンの場合の信号線
(Y1)に印加する電圧波形を求めると、(b)のよう
になり、画素(X1、Y1)に印加される電圧波形は、
(c)のようになる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】図6に示したように、
従来のAPT法でも、高速でない応答の液晶を通常のフ
レーム周波数で使用している場合には、フレーム応答現
象によるコントラストの低下は、深刻な問題ではない。
つまり、マルチライン駆動方法を用いるまでもない。
【0020】しかし、液晶表示装置の低消費電力化を目
的とする場合には、回路全体の動作周波数を落とすこと
が非常に効果的である。例えば、通常のフレーム周波数
75Hzを45Hzにまで落とすと、表示装置の消費電
力は、この周波数比(45/75)に比例して低下し、
60%にまで低下させることができる。
【0021】この場合、図7に示すようにATP法で
は、フレーム周波数を落とすと、応答が高速でない液晶
(例えば、立ち上がり、立ち下がりが各々200msの
もの)を用いる場合でも、透過率の変動が激しくなり、
フリッカとして観測されるだけでなく、コントラストも
低下する。図7では、フレーム周波数を45Hzとして
いる。ここで、(b)に示した50ms応答の液晶で
は、ON状態の透過率変化は、非選択期間中に0になっ
てしまいコントラスト比がほとんどとれない状態になっ
ている。(c)に示した200ms応答の液晶でもON
の透過率変化に大きな下降が見られ、OFFの透過率変
化においても若干の上昇が認められる。このため、20
0ms程度の高速でない液晶でもAPT法では、通常の
75Hz以下のフレーム周波数では表示できない課題を
有していた。
【0022】また、マルチライン駆動は高速応答の液晶
を駆動するための技術として紹介されており、従来に
は、低速応答の液晶を駆動することに関する示唆はな
い。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明の表示装置のフレ
ーム周波数設定方法もしくは駆動方法は、複数の走査線
と、複数のデータ線と、前記走査線と前記データ線とに
より駆動される複数の表示要素とを備え、前記複数の走
査線のうちh本の走査線(hは、2以上の整数)を同時
に選択して前記表示要素を駆動してなる液晶表示装置に
おいて、表示要素の応答速度に応じてフレーム周波数を
変えることを特徴とする。
【0024】従って、本発明の表示装置の駆動方法は、
マルチライン駆動を行うことにより、通常のAPT駆動
方法よりも低いフレーム周波数で、フリッカ、コントラ
スト比の低下等の無い表示を可能にするため、高画質と
低消費電力を兼ね備えたものとすることができる。
【0025】また、本発明の表示装置のフレーム周波数
設定方法もしくは駆動方法は、そのような表示装置の駆
動方法において、75Hz以下のフレーム周波数で、表
示要素を駆動することを特徴とする。従って、フレーム
周波数を通常(75Hz)よりも低くすることができ、
表示装置全体を低消費電力化することができる。
【0026】さらに、本発明の表示装置のフレーム周波
数設定方法もしくは駆動方法は、4本の走査線を同時に
選択して、前記表示要素を駆動する液晶表示装置に適用
することを特徴とする。4本の走査線を同時に選択する
マルチライン駆動は、他の2本、3本よりも性能がよ
く、5、6、7、8本以上等よりも装置を簡略化できる
ため、装置全体のコストパフォーマンスを上げることが
できる。
【0027】さらにまた、本発明の表示装置のフレーム
周波数設定方法もしくは駆動方法は、ノーマリホワイト
モードの液晶表示装置に用いることを特徴とする。従っ
て、ノーマリブラックモードよりも印加電圧に対して、
コントラスト比が敏感に反応するノーマリホワイトモー
ド液晶をマルチライン駆動することによって、従来のA
PT法より低いフレーム周波数により表示することがで
きるため、低消費電力化することができる。
【0028】また、本発明の電子機器は、上記したいず
れかの駆動方法を用いた表示装置を用いることを特徴と
する。従って、本発明の表示装置は、フリッカがなく、
高コントラスト比であり、低消費電力で、低価格な電子
機器を提供できる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に、実施形態に基づいて本発
明による液晶素子等の駆動方法および表示装置を具体的
に説明する。
【0030】〔実施形態1〕本実施例は、請求項1、
2、3の液晶素子等の駆動方法に対応する実施例であ
る。本実施例の表示装置の駆動方法は、フレーム周波数
を落とすために、マルチライン駆動し、消費電力を低下
させるものである。
【0031】従来のAPT法では、液晶材料(液晶)の
応答が平均で200ms程度であっても、フレーム周波
数を75Hz以下に落とすことができなかった。これ
は、コントラストが低下するためである。しかし、マル
チライン駆動することによって、フレーム周波数を45
Hzまで低下させても、コントラスト比の低下はおこら
ずフリッカは見えない。このことを図を用いて以下に説
明する。
【0032】図1には、フレーム周波数を45Hzに
し、(a)応答速度200msの通常液晶をAPT法
と、(b)4本の走査線を同時選択で駆動したマルチラ
イン駆動の場合を比較したものを示している。液晶は、
電圧の極性には関係なく、実効値(絶対値)に応答す
る。このため、図1,図3,図6,図7では、駆動波形
は省略した波形として、液晶にかかる電圧の絶対値を示
している。
【0033】図1(a)の場合、APT法では、1フレ
ーム中に選択期間が1回のため、ON時の透過率の変化
が激しく、フレーム周波数も遅い。このため、人間の観
測できる30Hz以下に近いフレーム周波数(45H
z)であるため、透過率変化が人間に見えてしまう。こ
のため、非常に大きなフリッカとして観測される。ま
た、ON時の平均透過率もかなり低下している。OFF
時にも、選択される期間で透過率が持ち上げられてしま
っている。このため、このONの透過率とOFFの透過
率の比となるコントラスト比がかなり悪化する。
【0034】これに対して、図1(b)の4ライン同時
選択方法を45Hzのフレーム周波数で用いた場合に
は、1フレーム中に選択される回数が4回になり、さら
にフレーム期間全体に均等に分散されているされている
ことがわかる。このため、フレーム期間全体にわたっ
て、より均等に液晶に電圧をかけることができる。フレ
ーム周波数は、45Hzであっても、透過率変化の波形
は、4倍の周波数で見かけ上変化している様に見える。
このため、周波数成分としては、人間の目に見える30
Hzの成分よりも高い周波数成分(45Hzの4倍で1
80Hz)が、主成分となる。このため、フリッカは従
来のAPT法よりも格段に見えにくくなる。また、フレ
ーム期間全体にわたって、より均等に電圧を印加できる
ため、透過率の変化が抑えられ、またOFF時の透過率
が持ち上がらないため、高コントラスト比も得られる。
【0035】先に説明したように、液晶表示装置の低消
費電力化を目的とする場合には、回路全体の周波数を落
とすことが非常に効果的である。通常のフレーム周波数
75Hzを45Hzにまで落とすと、表示装置の消費電
力は、この周波数比(45/75)に比例して低下し、
装置全体の消費電力を60%にまで低下させることがで
きる。
【0036】ここで、液晶の応答速度に対して、4本の
走査線を同時に選択た場合に、コントラスト比が低下せ
ず、フリッカが目視で観測されないフレーム周波数(下
限)を表1に示す。
【0037】重要なのは、液晶の応答速度により、フリ
ッカやコントラストの低下を起さない周波数まで、フレ
ーム周波数を下げることで、本発明の表示装置だけでな
く、この表示装置へ接続する機器、例えばデータを送る
コントローラなどの転送クロックレートも下げることが
できる。このため、本発明の表示装置を組み込んだ機器
全体にわたって、フレーム周波数を下げた割合で消費電
力を低減できることにある。
【0038】
【表1】
【0039】この表を図にしたものが、図2である。こ
の場合、フレーム周波数を人間がフリッカを感知する3
0Hz以下にすると、表示するパターンによってはマル
チライン駆動でも見えてしまう。
【0040】よって、本発明は30Hz以上のフレーム
周波数で、なおかつ液晶の応答によってコントラストが
低下せず、従来用いられていなかったフレーム周波数7
5Hz未満の図2の領域Aの範囲で、低消費電力化をね
らいマルチライン駆動するものである。
【0041】以上に述べたように、従来のAPT法より
も、マルチライン駆動方法は、フレーム周波数を下げて
も表示品質を劣化させない。このため、フレーム周波数
を下げたことによって、表示装置の消費電力を低下させ
ることができる。
【0042】また、液晶応答速度に対応したフレーム周
波数を用いることにより、コントラスト比が高く、消費
電力が低い、コストパフォーマンスの優れた駆動方法を
提供するものである。
【0043】同時選択する本数を4で説明したが、同時
選択する本数が増加すると、さらに、同じ応答速度の液
晶ならば、フレーム周波数を低下させることが可能であ
る。これは、図3に示すように、例えば8本の走査電極
を同時に選択した場合には、1フレームに8回選択され
る部分があるため、さらに電圧を均等に印加することが
可能であるためである。
【0044】しかし、同時選択する本数は、多ければ多
いほど印加電圧を決定するための手順が複雑になる。こ
のため、回路構成が大規模になり高価になってしまう。
また、回路構成上、同時選択する走査線の本数Lは、 L = 2 k ・・・・・・・・(1) kは、自然数が、望ましい。
【0045】直交関数に+1、−1によって構成される
アダマール行列を用いている。このとき、L=2、4、
8、16などの同時選択本数にしないと、正方行列にな
らず、画像を再生する手順において、入力データよりも
多くの出力が要求されるためである。ただし、2では、
1フレーム中に2回しか選択パルスが現れないため、コ
ントラストの改善効果が少ない。もっとも経済的なの
は、4ラインである。
【0046】階調表示する場合にも、特にフレーム毎に
表示データを変えて階調表示するフレーム・レート・コ
ントロール(FRC)階調などフリッカの出やすい場合
でも、通常のAPT法よりも、マルチライン駆動の方が
フリッカを抑制する効果がある。このため、FRC階
調、パルス幅階調、パルス高さ階調など各種階調表示の
場合にも、通常よりも低いフレーム周波数で表示するこ
とが可能である。
【0047】また、単純マトリックス型液晶パネルの例
で説明したが、本発明は、これに限定されるものではな
く、MIMパネルやELパネルなどを用いた表示装置に
も適用可能である。
【0048】〔実施形態2〕本実施例は、請求項4の表
示装置に対応する実施例である。実施例1では、液晶の
モードの制限は無かった。本実施例の表示装置の駆動方
法は、ノーマリホワイトモードの液晶パネルに対し、フ
レーム周波数を落とし、マルチライン駆動するものであ
る。
【0049】液晶のモードには、電圧を印加していく
と、透過率が上昇するノーマリブラックモードと、電圧
を印加していくと、透過率が下降するノーマリホワイト
モードがある。通常、透過型には、ノーマリブラック、
反射型には、ノーマリホワイトモードが用いられる。反
射型の場合、透過率は、反射率となる。
【0050】このノーマリホイトモードの場合、図4に
示すように電圧を印加すると透過率が下がる。このと
き、透過率の最低部分に印加電圧の変動があると、透過
率上昇が激しく、コントラスト比を悪化させる。このた
め、ノーマリホワイトモードの方が、ノーマリブラック
モードよりも印加電圧を安定させる必要がある。
【0051】
【表2】
【0052】表2は、液晶の応答速度200msの場合
のコントラスト比を比較したものである。表2から、同
一条件であっても改善比が高く、ノーマリホワイトモー
ドのほうが効果が高いことがわかる。
【0053】ノーマリホワイトモードの通常応答速度の
反射型液晶に、フレーム周波数を通常(75Hz)より
低い周波数で、マルチライン駆動をすることにより、よ
り低消費電力で、高コントラストな表示を行うことがで
きる。
【0054】〔実施形態3〕本実施例は、本発明の表示
装置を電子機器に用いた実施例である。例えば、図10
は、本発明の表示装置を携帯電話(1000)の表示部
分(1001)に適用したものである。携帯電話である
ため、できるだけ低消費電力の表示装置である必要があ
る。したがって、本願のような低消費電力の表示装置を
用いることによって、携帯電話に備えられているバッテ
リーの容量が少なくても従来通りの通話時間を確保する
ことができる。
【0055】また、本発明の表示装置は透過型としても
反射型としても用いることができる。特に反射型の表示
装置として用いることによって更に低消費電力の表示装
置となり、通話時間も更に確保することが可能である。
なお、反射型の表示装置とする場合は、一方の基板に形
成されている電極を反射特性を有するアルミニウム、ク
ロム、等の材料を用いて形成することができる。更に
は、表示装置の背面に前記反射特性を有する材料を反射
板として用いて実現することができる。
【0056】〔実施形態4〕本実施例は、本発明の表示
装置を電子機器に用いた別の実施例である。例えば、図
11は、本発明の表示装置を時計(1100)の表示部
分(1101)に適用したものである。時計に表示装置
を用いているため、この表示装置もできるだけ低消費電
力の表示装置である必要がある。
【0057】したがって、本願のような低消費電力の表
示装置を用いることによって、時計に備えられているバ
ッテリーの容量が少なくても従来通りの駆動時間を確保
することができる。また、先の実施例3同様に表示装置
を透過型もしくは反射型として用いることができるが、
特に反射型として用いることによってバックライトの用
いる必要がないため、更に低消費電力で駆動することが
可能となる。反射型の表示装置として用いる場合は、先
の実施形態3と同様である。
【0058】〔実施形態5〕本実施形態は、本発明の表
示装置を電子機器に用いた別の実施例である。例えば、
図12は、本発明の表示装置を携帯端末(1200)の
表示部分(1206)に適用したものである。携帯端末
には、入力部(1202)が備えられている。図示して
いないが、この携帯端末にタッチパネルなどの入力装置
を表示装置の上面に配置することによって、タッチパネ
ルからの入力も可能となる。
【0059】前記実施形態同様に、反射型の表示装置を
用いることによって低消費電力とすることができ、ま
た、本願のような高速で駆動できる表示装置を用いるこ
とによって、表示特性の優れた携帯端末を形成すること
ができる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、この発明は、従来
の駆動方法(APT法)では、コントラスト比が低下
し、フリッカが発生するような低いフレーム周波数にお
いて、マルチライン駆動を用いることにより、コントラ
スト比も低下させず、フリッカも発生させずに、表示す
ることができる。このことにより、フレーム周波数を低
減し、表示装置のみならず、それに接続された機器の消
費電力をも低減する効果がある。
【0061】さらに、フレーム周波数が低減すること
で、1選択期間の時間幅が大きくなる。このことによ
り、波形のナマリによる液晶への実効電圧の低下が少な
くなる。このため、この波形のナマリに起因する画素間
の干渉、いわゆるクロストークも低減させる効果があ
る。
【0062】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の駆動方法の効果を説明するための図。
【図2】本発明の駆動方法のフレーム周波数範囲を説明
するための図。
【図3】本発明の駆動方法の他の実施例を示す図。
【図4】ノーマリホワイトモードの透過率ー電圧特性を
示す図。
【図5】表示装置の構成を示す図。
【図6】従来のAPT法を説明するための図。
【図7】従来のAPT法を説明するための図。
【図8】4本の走査線を同時に選択する場合の電圧波形
を示す図。
【図9】走査パターンを示す図。
【図10】表示装置を携帯電話に用いた図。
【図11】表示装置を時計に用いた図。
【図12】表示装置を携帯端末に用いた図。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の走査線と、複数のデータ線と、前
    記走査線と前記データ線とにより駆動される複数の表示
    要素とを備え、前記複数の走査線のうちh本の走査線
    (hは、2以上の整数)を同時に選択して前記表示要素
    を駆動してなる液晶表示装置において、 液晶材料の応答速度に応じてフレーム周波数を設定する
    ことを特徴とする液晶表示装置のフレーム周波数設定方
    法。
  2. 【請求項2】 複数の走査線と、複数のデータ線と、前
    記走査線と前記データ線とにより駆動され、電界の印可
    時に黒表示となる複数の表示要素とを備え、前記複数の
    走査線のうちh本の走査線(hは、2以上の整数)を同
    時に選択して前記表示要素を駆動してなる液晶表示装置
    において、 液晶材料の応答速度に応じてフレーム周波数を設定する
    ことを特徴とする液晶表示装置のフレーム周波数設定方
    法。
  3. 【請求項3】 前記液晶材料の応答速度が150ms以上
    の場合は、前記フレーム周波数を60Hz以上とするこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の液晶表示装置の
    フレーム周波数設定方法。
  4. 【請求項4】 前記液晶材料の応答速度が200ms以上
    の場合は、前記フレーム周波数を40Hz以上とするこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の液晶表示装置の
    フレーム周波数設定方法。
  5. 【請求項5】 前記液晶材料の応答速度が300ms以上
    の場合は、前記フレーム周波数を30Hz以上とするこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の液晶表示装置の
    フレーム周波数設定方法。
  6. 【請求項6】 前記フレーム周波数を75Hz未満とする
    ことを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の液晶表
    示装置のフレーム周波数設定方法。
  7. 【請求項7】 前記hは4であることを特徴とする請求
    項1〜6いずれかに記載の液晶表示装置のフレーム周波
    数設定方法。
  8. 【請求項8】 応答速度が150ms以上の液晶材料が一
    対の基板間に封入され、複数の走査線と、複数のデータ
    線と、前記走査線と前記データ線とにより駆動される複
    数の表示要素とを備え、前記複数の走査線のうちh本の
    走査線(hは、2以上の整数)を同時に選択して前記表
    示要素を駆動してなる液晶表示装置の駆動方法におい
    て、60Hz以上のフレーム周波数で駆動することを特
    徴とする液晶表示装置の駆動方法。
  9. 【請求項9】 応答速度が200ms以上の液晶材料が一
    対の基板間に封入され、複数の走査線と、複数のデータ
    線と、前記走査線と前記データ線とにより駆動される複
    数の表示要素とを備え、前記複数の走査線のうちh本の
    走査線(hは、2以上の整数)を同時に選択して前記表
    示要素を駆動してなる液晶表示装置の駆動方法におい
    て、45Hz以上のフレーム周波数で駆動することを特
    徴とする液晶表示装置の駆動方法。
  10. 【請求項10】 応答速度が300ms以上の液晶材料が
    一対の基板間に封入され、複数の走査線と、複数のデー
    タ線と、前記走査線と前記データ線とにより駆動される
    複数の表示要素とを備え、前記複数の走査線のうちh本
    の走査線(hは、2以上の整数)を同時に選択して前記
    表示要素を駆動してなる液晶表示装置の駆動方法におい
    て、30Hz以上のフレーム周波数で駆動することを特
    徴とする液晶表示装置の駆動方法。
  11. 【請求項11】 前記フレーム周波数は75Hz未満で
    あることを特徴とする請求項8〜10いずれかに記載の
    液晶表示装置の駆動方法。
  12. 【請求項12】 前記液晶表示装置がノーマリホワイト
    モードであることを特徴とする請求項8〜11いずれか
    に記載の液晶表示装置の駆動方法。
  13. 【請求項13】 前記hは4であることを特徴とする請
    求項8〜12いずれかに記載の液晶表示装置の駆動方
    法。
  14. 【請求項14】 請求項8〜13いずれかに記載の液晶
    表示装置の駆動方法を用いた液晶表示装置を用いた電子
    機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100427162B1 (ko) * 1999-09-27 2004-04-14 시티즌 도케이 가부시키가이샤 칼라액정표시패널의 구동방법 및 시계의 표시제어방법
KR100610169B1 (ko) * 1998-10-01 2006-08-09 가부시끼가이샤 히다치 세이사꾸쇼 디스플레이 구동 방법 및 그 장치
US7176912B2 (en) 2000-10-13 2007-02-13 Samsung Sdi Co., Ltd. Image display apparatus with driving modes and method of driving the same

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