JPH09281143A - テスト用コンタクトピンの製造方法 - Google Patents

テスト用コンタクトピンの製造方法

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JPH09281143A
JPH09281143A JP8089296A JP8929696A JPH09281143A JP H09281143 A JPH09281143 A JP H09281143A JP 8089296 A JP8089296 A JP 8089296A JP 8929696 A JP8929696 A JP 8929696A JP H09281143 A JPH09281143 A JP H09281143A
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直樹 加藤
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秀昭 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ICチップや液晶等のテストに適したテスト
用コンタクトピンを高アスペクト比で矩形の断面形状
で、しかも高い生産性で製造する。 【解決手段】 ベースメタル層11を支持用金属板10
上に形成し、層11上にフォトレジスト層12を形成
し、層12に所定のパターンのマスク13を施して露光
し、この層12を現像することによりテスト用コンタク
トピンとなる部分を除去して層12に開口部12aを形
成する。開口部12aの底部に臨むベースメタル層11
の表層を所定の厚さだけ均一に除去して凹部11aを形
成し、この凹部11aを形成した開口部12aに金属層
14を形成し、層12を除去する。ピンのコンタクト部
となる部分を除いた金属層14上にフィルム15を被着
し、金属板10から層11を金属層14とフィルム15
とともに剥離した後、層11を除去してフィルム15に
支持された金属層14からなるテスト用コンタクトピン
を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプローブピンやソケ
ットピン等として用いられるテスト用コンタクトピンの
製造方法に関する。更に詳しくは、ICチップや液晶の
各端子に接触して電気的なテストを行うためのテスト用
コンタクトピンの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のテスト用コンタクトピン
は、スプリング機構を有する可動式のスプリングピン
や、テーパ形状で片持ち式のプローブピンが一般的であ
る。もっとも、スプリングピンは機構上小さくすること
が困難なためプリント基板等の比較的大きなものに適用
が限られ、ICチップや液晶のテストには専らプローブ
ピンが使用されている。このプローブピンは、電解研磨
等によってピン毎に製造される。
【0003】このような従来のテスト用コンタクトピン
は、テーパ上のプローブピンを扇状に並べてプローブカ
ードに取り付ける工程や、ICパッドの配置に合わせて
先端のコンタクト部を曲げて高さやピッチを揃える工程
を経て実用に供される。これらの工程は俗に針立てとも
呼ばれ、その作業には職人芸が要求される。特に高集積
ICについては多ピン化、狭ピッチ化の要求が厳しく、
これに応え得る高度な技能者は極めて限られ、製品の性
能がばらついて信頼性が低下しがちである。また使用途
中にもしばしば困難な再調整作業が必要とされる。この
ため、従来のテスト用コンタクトピンを用いた場合に
は、カードやソケット等の生産性及び性能がICの進歩
に追従できなくなりつつある。
【0004】この問題を解決するために、エッチングに
よってコンタクトピンを作る方法が提案されているが、
ドライエッチングでは生産性が悪過ぎ、ウエットエッチ
ングではテーパエッチの発生等によりピンの断面形状が
悪くて必要なコンタクト力が確保できない等の欠陥があ
る。また異方性材料を用いて断面形状を確保しても材料
が限定されるため導電性が確保できない。更にはコンタ
クト部分をピンにすることを諦めて樹脂基板上の配線パ
ターンにパッドを付けて押し付ける方法もあるが、この
方法はいわゆるオーバードライブが確保できないことか
ら、コンタクト圧がばらつき易く接触抵抗が不安定で信
頼性に欠ける。結果として、エッチングにより製造され
るこのようなコンタクトピンは、実験的或いは限定的な
使用は別として実用に耐えない。
【0005】以上の問題点を解決するために、光化学と
めっき処理の技術を利用したテスト用コンタクトピンの
製造方法が提案されている(特開平6−31377
5)。この方法は、図10(a)〜図10(h)に示す
ように、支持用金属板6上にベースメタル層1を形成
し、このベースメタル層1上にフォトレジスト層2を形
成し、このフォトレジスト層2に所定のパターンのマス
ク3を施して露光し、フォトレジスト層2を現像してテ
スト用コンタクトピンとなる部分を除去して残存するフ
ォトレジスト層2に開口部2aを形成し、この開口部2
aにテスト用コンタクトピンとなる金属層4をめっき処
理により形成し、金属層5の上にテスト用コンタクトピ
ンに供される部分以外をカバーするフィルム5を接着剤
5aを介して被着した後、このフィルム5と金属層4と
ベースメタル層1からなる部分と、支持用金属板6とを
分離して、フィルム5を支持体とするテスト用コンタク
トピン4を製造する方法である。この方法によれば、I
Cチップや液晶等のテストに適したテスト用コンタクト
ピンを高い生産性で製造することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】テスト用コンタクトピ
ンには、導電性を確保するためにテストする電極部分を
スクラッビング(scrubbing)したときにピンが変形し
たり折損しないように、一定の強度と弾性が要求され
る。この要求に応えるためには、図5に示されるコンタ
クトピン14の断面において、ピンの厚さtに対するピ
ンの幅wの比(t/w)、即ちアスペクト比が高いテス
ト用コンタクトピンが求められる。上記特開平6−31
3775号公報に示される方法で、この厚さtが大き
い、高アスペクト比のテスト用コンタクトピンを製造し
ようとする場合には、フォトレジストの解像度が極端に
低下し、図11(a)に示すように露光・現像後にフォ
トレジスト層2に形成される開口部2aの底部が所望の
形状にならない。即ち、図11(a)に示すように残存
するフォトレジスト層2のベースメタル層1との接触部
の一部が浸食する場合がある。この状態で開口部2aに
金属層4を形成すると、図11(b)及び(c)に示す
ようにピンのコンタクト部のエッジ(図のC部)がシャ
ープな形状にならない。このため、上記方法により、ピ
ン断面形状が高アスペクト比であってしかも矩形である
テスト用コンタクトピンが依然として得られない不具合
があった。
【0007】本発明の目的は、このような従来技術の問
題点を解決するものであって、ICチップや液晶等のテ
ストに適したテスト用コンタクトピンを高い生産性で製
造する方法を提供することにある。本発明の別の目的
は、ピン断面形状が高アスペクト比であってしかも矩形
であるテスト用コンタクトピンを製造する方法を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1(a)〜図1(j)に示すようにテスト用コンタク
トピンとなる金属層14と結合可能なベースメタル層1
1をこのベースメタル層11に対して剥離性のある平坦
かつ平滑な支持用金属板10上にめっきにより形成する
工程と、このベースメタル層11上にフォトレジスト層
12を形成する工程と、このフォトレジスト層12に所
定のパターンのマスク13を施して露光する工程と、こ
の露光したフォトレジスト層12を現像することにより
テスト用コンタクトピンとなる部分を除去して残存する
フォトレジスト層12に開口部12aを形成する工程
と、この開口部12aの底部に臨むベースメタル層11
の表層を所定の厚さだけ均一に除去して凹部11aを形
成する工程と、この凹部11aを形成した開口部12a
にテスト用コンタクトピンとなる金属層14をめっきに
より形成する工程と、残存するフォトレジスト層12を
除去する工程と、テスト用コンタクトピンのコンタクト
部となる部分を除いた金属層14上にフィルム15を接
着剤15aを介して被着する工程と、支持用金属板10
からベースメタル層11を金属層14とフィルム15と
ともに剥離する工程と、ベースメタル層11を除去して
フィルム15に支持された金属層14からなるテスト用
コンタクトピンを得る工程とを含むテスト用コンタクト
ピンの製造方法である。
【0009】この請求項1に係る発明の製造方法では、
図2(a)に示すようにフォトレジスト層12をフォト
レジストの解像度が極端に低下しない程度に形成し、換
言すればフォトレジスト層12をあまり厚く形成しな
い。これにより露光・現像後にフォトレジスト層12に
形成される開口部12aの底部は所望の形状になる。そ
の一方でベースメタル層11を比較的厚く形成してお
き、この開口部12aの底部を臨むベースメタル層11
の表層を所定の厚さだけ均一に除去して凹部11aを形
成すると、図2(b)及び(c)に示すように金属層1
4が形成される部分の深さtは開口部12aの深さt1
と凹部11aの深さt2が加わって大きくなる。図1
(i),(j)及び図2(d)に示すようにベースメタ
ル層11は最終的に除去される。この結果、ピン断面形
状が高アスペクト比であってしかも矩形であるテスト用
コンタクトピンが得られる。また支持用金属板上のベー
スメタル層の一部の表層をエッチング処理により均一に
除去して金属層を形成するので、各コンタクトピンの接
触点の位置が比較的揃っていて、その面は平滑である。
そこで、多ピン化、狭ピッチ化の要求に対しても十分な
オーバードライブとほぼ一様で十分なコンタクト圧を確
保できるので、ICのウエハやベアチップ等のテストに
好適である。更に、エッチング処理等の一般的な工程だ
けで製造できるので、ピンの製造効率も良い。
【0010】請求項2に係る発明は、図3(a)〜図3
(j)に示すようにテスト用コンタクトピンとなる金属
層14と結合可能なベースメタル層11をこのベースメ
タル層11に対して剥離性のある平坦かつ平滑な支持用
金属板10上にめっきにより形成する工程と、このベー
スメタル層11上にフォトレジスト層12を形成する工
程と、このフォトレジスト層12に所定のパターンのマ
スク13を施して露光する工程と、この露光したフォト
レジスト層12を現像することによりテスト用コンタク
トピンとなる部分を除去して残存するフォトレジスト層
12に開口部12aを形成する工程と、この開口部12
aの底部に臨むベースメタル層11の表層を所定の厚さ
だけ均一に除去して凹部11aを形成する工程と、この
凹部11aにベースメタル層11の金属と同一の金属か
らなる金属被膜16をめっきにより形成する工程と、こ
の金属被膜16を形成した開口部12aにテスト用コン
タクトピンとなる金属層14をめっきにより形成する工
程と、残存するフォトレジスト層12を除去する工程
と、テスト用コンタクトピンのコンタクト部となる部分
を除いた金属層14上にフィルム15を接着剤15aを
介して被着する工程と、支持用金属板10からベースメ
タル層11を金属被膜16と金属層14とフィルム15
とともに剥離する工程と、ベースメタル層11及び金属
被膜16を除去してフィルム15に支持された金属層1
4からなるテスト用コンタクトピンを得る工程とを含む
テスト用コンタクトピンの製造方法である。
【0011】この請求項2に係る発明の製造方法では、
図4(a)に示すようにフォトレジスト層12をフォト
レジストの解像度が極端に低下する程度にまで形成し、
換言すればフォトレジスト層12を比較的厚く形成す
る。これにより露光・現像後にフォトレジスト層12に
形成される開口部12aの底部が所望の形状にならずに
一部浸食される。図4(b)に示すようにこの開口部1
2aの底部を臨むベースメタル層11の表層を所定の厚
さだけ均一に除去して凹部11aを形成した後、図4
(c)に示すようにこの凹部11aと開口部12a底部
の浸食部分を埋めるように金属被膜16をベースメタル
層11上に形成する。図3(i),(j)及び図4
(e)に示すようにこの金属被膜16は最終的にベース
メタル層11とともに除去される。これにより、ピンの
断面形状が不所望なテーパ状となったり、ピンコンタク
ト部が異形になるのを防止して、矩形状で高アスペクト
比の好ましい断面形状のコンタクトピンを製造すること
ができる。また支持用金属板の上にめっきして後に分離
するので、各コンタクトピンの接触点の位置が比較的揃
っていて、その面は平滑である。そこで、請求項1に係
る発明と同様に、多ピン化、狭ピッチ化の要求に対して
も十分なオーバードライブとほぼ一様で十分なコンタク
ト圧を確保できるので、ICのウエハやベアチップ等の
テストに好適である。更に、めっき処理等の一般的な工
程だけで製造できるので、ピンの製造効率も良い。
【0012】また図6及び図7に示すように、金属層1
4のうちテスト用コンタクトピンに供される部分以外が
フィルム15でカバーされる。これにより、フィルム1
5が支持体となって、多数のコンタクトピン14がフィ
ルムと一体的に形成されるので、プローブカードやIC
ソケット等への組込みに際し、複数のコンタクトピンを
一括して取り扱うことができる。従って、針立て等の職
人芸が無くても容易に組立てができる。即ち、このテス
ト用コンタクトピンを用いると、カードやソケット等の
ピン組込み製品の生産性の向上をも図ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。図1に本発明の第1
の実施の形態の各工程における断面模式図を示す。また
図6及び図7にテスト用コンタクトピン14dとそれに
連なる引出し用配線パターン14e等とこれらが形成さ
れたフィルム15との全体模式図を示す。これは説明用
のものであり、実際には、テスト用コンタクトピンの数
が数十から数百のものが一般的であって、ピッチも一定
とは限らない。なお、以下、テスト用コンタクトピンを
単にピンと呼び、引出し用配線パターンをパターンと呼
び、ピン14dとパターン14eを合わせてピン14と
呼ぶ。またピン14等とフィルム15との全体をフィル
ム付きテスト用コンタクトピン22と呼ぶ。第1の実施
の形態のピンの製造工程は、主に、ベースメタル層の形
成工程と、めっき処理の最初の工程であるレジストパタ
ーンの形成工程と、めっき処理の中間工程であるベース
メタル層の表層の一部をエッチングする工程と、めっき
処理の最終工程である金属層を形成する電解めっき工程
と、フィルムの被着工程と、分離工程の前半部である剥
離工程と、分離工程の後半部である除去工程とからな
る。なお、ピン14の材質は、強度や靭性の観点からN
iが良い。更に、Pd等を含ませることもある。また導
電性を重視する場合には、金をコーテングして導電性を
高くするとよい。或いはNiに代えて銅合金を用いても
良い。
【0014】以下、各工程をこの順に説明する。ベース
メタル層の形成工程は、支持用金属板としてのステンレ
ス板10の上に、ベースメタル層としての銅層11を薄
く電解めっきで形成する。ベースメタル層に銅を用いる
のは、Ni製のピン14等との被着性に優れること、ス
テンレス板10に対する被着力がNi製のピン14等に
対するフィルム15の被着力よりも弱いこと、良い電導
体であることからである。銅はステンレスよりも導電性
に優れるので、電解めっきが素早く且つ均一に行われ
る。なお、ステンレス板10は、鏡面仕上げされて、そ
の表面は平坦であり、しかも平滑である。レジストパタ
ーンの形成工程は、銅層11の上にフォトレジスト12
をコーティングし(図1(a)参照)、これにマスク1
3を介して露光する(図1(b)参照)。これにより、
マスク13に対応するパターンをレジスト12に転写す
る。更に、これを現像してマスク13に対応するパター
ンのレジスト12を形成して、銅層11の上にレジスト
マスクを施こす(図1(c)参照)。
【0015】銅層の表層の一部をエッチングする工程
は、レジストマスクされていない部分に現れている銅層
11の表層をウエットエッチングにより所定の深さだけ
均一に除去して凹部11aを形成する(図1(d)の拡
大図及び図2(b)参照)。この深さt2は銅層11の
6〜40%である。例えば銅層の厚さが20〜50μm
であれば、この深さt2は2〜20μmである。この深
さt2は最終的なピンの断面形状を高アスペクト比にす
るために、極力大きいことが望ましい。次いでNiをこ
の凹部11aに電解めっきにより付着し、更に開口部1
2a内に成長させてNi層14を形成する(図1(e)
参照)。Niめっきの終了後は、レジスト12を除去す
る(図1(f)及び図2(c)参照)。このようにして
形成されたNi層14はピンに供される。
【0016】フィルムの被着工程は、図7に示されるピ
ンに供される部分14d以外のパターン14e等をカバ
ーするポリイミドのフィルム15をNi層14の上に被
着する。具体的には、接着剤(接着用プラスチック)1
5aを挟んでフィルム15の上方から平坦な押圧面の治
具で熱圧着する(図1(g)参照)。これにより、プラ
スチック側がピン14に合わせて一部変形するので、N
i層14の上面に存在する微少な凹凸や厚さのむらが吸
収される。その結果、図5に示されるフィルム付きテス
ト用コンタクトピン22の厚さを一様にすることができ
る。またフィルム15は、窓孔15bを有する(図7参
照)。この窓孔15bの部分にピン14の部分14dを
臨ませてフィルム15をピン(Ni層)14に接着す
る。これにより、ピンの部分14dが片持ち梁の状態で
フィルム15に支持され、フィルム15がピン14d等
を纏めて一体として支持する支持体として利用される。
【0017】剥離工程は、銅層11とNi層14とフィ
ルム15とからなる部分を、ステンレス板10と銅層1
1との間で、ステンレス板10から引き剥がして分離す
る。ベースメタル層の形成工程の説明で説明したように
ステンレス板10に対応する被着力がNi製のピン14
等に対応するフィルム15の被着力よりも弱いことか
ら、フィルム15等を損なうことなく、これらは容易に
分離する(図1(h)参照)。除去工程は、銅層11を
Ni層14からウエットエッチングで除去する。銅層1
1は極薄であるので、選択比の高いエッチング液を用い
てNi層14を損なうことなく、銅層11が除去される
(図1(i),(j)及び図2(d)参照)。
【0018】このようにして製造されたテスト用コンタ
クトピン14は、その断面がほぼ矩形状で、高アスペク
ト比である。通常、図5に示すwは30〜100μm、
tは50μmである。t2を20μm程度にすることに
より、tが約70μmでwが50μmの断面のテスト用
コンタクトピン14が得られる。
【0019】図3に本発明の第2の実施の形態の各工程
における断面模式図を示す。このピンの製造工程は、主
に、ベースメタル層の形成工程と、めっき処理の最初の
工程であるレジストパターンの形成工程と、めっき処理
の中間工程である金属被膜を形成する電解めっき工程
と、めっき処理の最終工程である金属層を形成する電解
めっき工程と、フィルムの被着工程と、分離工程の前半
部である剥離工程と、分離工程の後半部である除去工程
とからなる。なお、ピン14の材質は第1の実施の形態
と同じである。
【0020】この実施の形態のベースメタル層の形成工
程、レジストパターンの形成工程、フィルムの被着工
程、分離工程の前半部である剥離工程、及び分離工程の
後半部である除去工程は第1の実施の形態と実質的に同
じである。この実施の形態の特徴ある点は、図3(d)
に示す工程、即ち図4(b)及び図4(c)の工程であ
る。即ち、図4(b)に示すようにレジストマスクされ
ていない部分に現れている銅層11の表層をウエットエ
ッチングにより所定の深さだけ均一に除去して凹部11
aを形成する。次いで図4(c)に示すようにこの凹部
11aに電解めっきによりベースメタル層と同一のCu
を形成する。このめっきの付着量は最終的なピンの断面
形状を高アスペクト比にするために、極力少ないことが
望ましい。即ち金属被膜16の厚さは、図4(c)に示
すように開口部12aの異形の底部を平坦にし得る最少
量である。次いでこの金属被膜16上にNiを電解めっ
きにより付着成長させて形成する(図1(e)参照)。
Niめっきの終了後は、レジスト12を除去する(図1
(f)及び図2(d)参照)。このようにして形成され
たNi層14は開口部12aの底部が異形であっても金
属被膜16により整形される。このNi層14はピンに
供されるものである。
【0021】上述した第1及び第2の実施の形態で得ら
れたテスト用コンタクトピン14は、それぞれ片持ち梁
状に曲げてICチップや液晶等と接触したときに、三角
断面や円形断面等のピンよりも大きな接触圧とオーバー
ドライブ能力を発揮することができる。また斜め方向の
曲げ剛性が大きくて斜めに曲がることが少ない。そこ
で、ピッチを狭くしても不都合がない(約50μm)。
またICチップや液晶と接触するコンタクト部14a,
14b,14c(図1(j)及び図3(j))は、ステ
ンレス板10の表面が平坦であることに対応して、それ
らの高さが揃っている。そこで、ピン先の高さ調整の作
業をする必要が全くない。更に、ICチップや液晶と接
触したときに引張応力が加わるコンタクト部14a,1
4b,14cは、ステンレス板10の表面が平滑である
ことに対応して、表面状態が滑らかである。そこで、表
面の平滑度の影響を受ける疲労強度が増して、繰り返し
使用回数が向上する。
【0022】なお、図8及び図9に、このようにして製
造されたフィルム付きテスト用コンタクトピン22を適
用した例として、テストに供すべきICのベアチップ3
0を内側に保持する、いわゆるチップキャリアを示す。
図8及び図9において、20はチップキャリア本体、2
1はフィルム付きピン固定用治具、23はフィルム付き
ピン保持用治具、24はピンをチップに圧接するための
スプリングメタル、25は位置合わせ用支持体である。
また図示は割愛するが、フィルム付きテスト用コンタク
トピン22はプローブカードにも適用される。
【0023】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のテスト用コ
ンタクトピンの製造方法によれば、光化学とめっき処理
の技術を用いて、ICチップや液晶等のテストに適した
テスト用コンタクトピンを高い生産性で製造することが
でき、かつそのピン断面形状が高アスペクト比であって
矩形のものが得られる特長がある。これにより、ICチ
ップや液晶等のテストに適した生産性の高いテスト用コ
ンタクトピンの製造方法を実現できるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のテスト用コンタク
トピンの製造工程を工程順に示す断面図。
【図2】その要部の工程を示す断面図。
【図3】本発明の第2の実施の形態のテスト用コンタク
トピンの製造工程を工程順に示す断面図。
【図4】その要部の工程を示す断面図。
【図5】そのテスト用コンタクトピンの要部斜視図。
【図6】そのフィルム付きテスト用コンタクトピンを示
す図7のA−A線断面図。
【図7】そのフィルム付きテスト用コンタクトピンの平
面図。
【図8】そのフィルム付きテスト用コンタクトピンを用
いたチップキャリアの斜視図。
【図9】図8のB−B線拡大断面図。
【図10】従来のテスト用コンタクトピンの製造工程を
工程順に示す断面図。
【図11】その要部の工程を示す断面図。
【符号の説明】
10 支持用金属板 11 ベースメタル層 11a 凹部 12 フォトレジスト層 12a 開口部 13 マスク 14 Ni層(金属層),ピン 15 フィルム 15a 接着剤 16 金属被膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 秀昭 兵庫県三田市テクノパーク12番地の6 三 菱マテリアル株式会社三田工場内 (72)発明者 増田 昭裕 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テスト用コンタクトピンとなる金属層(1
    4)と結合可能なベースメタル層(11)をこのベースメタル
    層(11)に対して剥離性のある平坦かつ平滑な支持用金属
    板(10)上にめっきにより形成する工程と、 前記ベースメタル層(11)上にフォトレジスト層(12)を形
    成する工程と、 前記フォトレジスト層(12)に所定のパターンのマスク(1
    3)を施して露光する工程と、 前記露光したフォトレジスト層(12)を現像することによ
    りテスト用コンタクトピンとなる部分を除去して前記残
    存するフォトレジスト層(12)に開口部(12a)を形成する
    工程と、 前記開口部(12a)の底部に臨む前記ベースメタル層(11)
    の表層を所定の厚さだけ均一に除去して凹部(11a)を形
    成する工程と、 前記凹部(11a)を形成した開口部(12a)に前記テスト用コ
    ンタクトピンとなる金属層(14)をめっきにより形成する
    工程と、 前記残存するフォトレジスト層(12)を除去する工程と、 前記テスト用コンタクトピンのコンタクト部となる部分
    を除いた前記金属層(14)上にフィルム(15)を接着剤(15
    a)を介して被着する工程と、 前記支持用金属板(10)から前記ベースメタル層(11)を前
    記金属層(14)と前記フィルム(15)とともに剥離する工程
    と、 前記ベースメタル層(11)を除去して前記フィルム(15)に
    支持された金属層(14)からなるテスト用コンタクトピン
    を得る工程とを含むテスト用コンタクトピンの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 テスト用コンタクトピンとなる金属層(1
    4)と結合可能なベースメタル層(11)をこのベースメタル
    層(11)に対して剥離性のある平坦かつ平滑な支持用金属
    板(10)上にめっきにより形成する工程と、 前記ベースメタル層(11)上にフォトレジスト層(12)を形
    成する工程と、 前記フォトレジスト層(12)に所定のパターンのマスク(1
    3)を施して露光する工程と、 前記露光したフォトレジスト層(12)を現像することによ
    りテスト用コンタクトピンとなる部分を除去して前記残
    存するフォトレジスト層(12)に開口部(12a)を形成する
    工程と、 前記開口部(12a)の底部に臨む前記ベースメタル層(11)
    の表層を所定の厚さだけ均一に除去して凹部(11a)を形
    成する工程と、 前記凹部(11a)にベースメタル層(11)の金属と同一の金
    属からなる金属被膜(16)をめっきにより形成する工程
    と、 前記金属被膜(16)を形成した開口部(12a)に前記テスト
    用コンタクトピンとなる金属層(14)をめっきにより形成
    する工程と、 前記残存するフォトレジスト層(12)を除去する工程と、 前記テスト用コンタクトピンのコンタクト部となる部分
    を除いた前記金属層(14)上にフィルム(15)を接着剤(15
    a)を介して被着する工程と、 前記支持用金属板(10)から前記ベースメタル層(11)を前
    記金属被膜(16)と前記金属層(14)と前記フィルム(15)と
    ともに剥離する工程と、 前記ベースメタル層(11)及び前記金属被膜(16)を除去し
    て前記フィルム(15)に支持された金属層(14)からなるテ
    スト用コンタクトピンを得る工程とを含むテスト用コン
    タクトピンの製造方法。
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