JPH09280038A - 内燃機関の触媒劣化判別装置 - Google Patents
内燃機関の触媒劣化判別装置Info
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Abstract
えた場合にも誤判別を抑制することの可能な内燃機関の
触媒劣化判別装置を提供する。 【解決手段】 三元触媒の上流および下流に設置された
空燃比センサの出力に基づいて三元触媒内の酸素収支を
表すパラメータ(上流側センサがリニアセンサであると
きには燃料偏差量)の積分値が所定の上下限値を越えた
ときには、三元触媒の酸素収支が限界を越え劣化判別の
際に誤判別が発生するおそれがあるものとして劣化判別
を中止する。
Description
浄化用三元触媒の劣化判別装置に係わり、特に三元触媒
の酸素収支が限界を越えた場合、即ち三元触媒の酸素吸
着能力と酸素放出能力が限界を越えた場合にも誤判定を
防止することのできる内燃機関の触媒劣化判別装置に関
する。
スが含有する未燃成分(HC,CO,NOX )を浄化す
るために、内燃機関排気系にHCおよびCOの酸化とN
OX の還元を同時に行う三元触媒を装備することが一般
的である。ここで三元触媒の浄化性能を維持するには内
燃機関に供給される混合気の空燃比を理論空燃比に制御
する必要があるため、内燃機関排気系の三元触媒の上流
側に設置され排気ガス中の残存酸素濃度を検出するセン
サの出力をフィードバック制御することにより、内燃機
関に供給される混合気の空燃比を目標空燃比に制御して
いる。
ホールドの合流部分においては各気筒から排出される排
気ガスは十分に混合していないことに起因するセンサの
出力のバラツキならびに排気ガスおよび内燃機関の熱に
起因するセンサの劣化により空燃比制御精度が低下する
場合がある。この課題を解決するために三元触媒の下流
側にもセンサを設置し、上流側センサ出力に基づくメイ
ンフィードバック制御に加えて下流側センサ出力に基づ
くサブフィードバック制御を導入して空燃比制御精度を
改善するダブルセンサシステムが既に実用化されてい
る。
三元触媒の浄化性能が劣化した場合、即ち三元触媒の酸
素ストレージ効果が低下した場合には空燃比制御精度が
低下することを避けることはできないため下流側センサ
出力の軌跡長に基づいて三元触媒の劣化度合を判別する
触媒劣化判別装置が提案されている(特開平5−989
48号公報参照)。
素を排気ガス性状がリッチである場合には吸着しリーン
である場合には放出する酸素ストレージ効果を有してい
るため上流側センサ出力の反転周期に比較して下流側セ
ンサ出力の反転周期は十分に長くなるため、下流側セン
サ出力の軌跡長は上流側センサ出力の軌跡長に比較して
短くなり三元触媒は正常であると判別される。
レージ効果は低下し下流側センサ出力の反転回数が増大
する。従って下流側センサ出力の軌跡長は上流側センサ
出力の軌跡長とほぼ等しくなり3元触媒は劣化している
と判別される。
が正常である場合にも酸素収支の均衡、即ち酸素の吸着
能力と放出能力との均衡が限界を越えたときには、下流
側センサ出力が反転して軌跡長が長くなるため三元触媒
は劣化したという誤判別が発生するおそれがある。
(イ)は下流側センサの出力、(ロ)は三元触媒のスト
レージ収支を表している。即ち下流側センサは時刻t2
以前はリッチであり、時刻t2 からt3 でリッチからリ
ーンに反転し、時刻t3 からt5 まではリーンを維持
し、時刻t5 からt 6 でリーンからリッチに反転し、時
刻t6 からt8 まではリッチを維持し、時刻t8 からt
9 でリッチからリーンに反転する。
を吸着し、時刻t3 からt6 までは酸素を放出し、時刻
t6 からt9 までは酸素を吸着し、時刻t9 以後では酸
素を放出する。よって時刻t3 までは三元触媒に吸着さ
れた積算酸素量は次第に増加し、時刻t3 からt6 にか
けては三元触媒の酸素吸収能力が次第に増加し、時刻t
6 からt9 にかけては三元触媒に吸着された積算酸素量
は次第に増加し、時刻t9 以後は酸素吸収能力が次第に
増加する。
および三元触媒の酸素吸収能力には限界((ロ)におい
て一点鎖線で示される)があり、限界を越えた場合、即
ち時刻t1 からt3 まで、時刻t4 からt6 まで、およ
び時刻t7 からt9 までにおいては誤判別のおそれが発
生する。本発明は上記課題に鑑みなされたものであっ
て、三元触媒の酸素収支、即ち酸素吸着能力と酸素放出
能力が限界を越えた場合にも誤判定を防止することので
きる内燃機関の触媒劣化判別装置を提供することを目的
とする。
燃機関の触媒劣化判別装置の基本構成図である。請求項
1にかかる内燃機関の触媒劣化判別装置は、内燃機関の
排気系に設置された排気ガス浄化のための三元触媒の上
流側に設けられ排気ガス中の特定成分の濃度を検出する
上流側空燃比センサ11および下流側に設けられ排気ガ
ス中の特定成分の濃度を検出する下流側酸素センサ12
と、少なくとも上流側空燃比センサ11の出力に応じて
内燃機関に供給される燃料量を制御する空燃比フィード
バック制御手段13と、少なくとも下流側酸素センサ1
2の出力に基づいて三元触媒の劣化を判別する劣化判別
手段14と、三元触媒中の酸素収支を推定する酸素収支
推定手段15と、酸素収支推定手段15により三元触媒
中の酸素収支が予め定められたしきい値を越えたときに
劣化判別手段14による三元触媒の劣化判別を中止する
劣化判別中止手段16と、を具備する。
すパラメータが予め定められた上下限値を越えた場合に
は誤判別のおそれがあるものとして劣化判別を中止す
る。請求項2にかかる内燃機関の触媒劣化判別装置は、
酸素収支推定手段が、空燃比を理論空燃比に制御するの
に必要な基本燃料量と空燃比フィードバック制御手段に
より演算される実燃料量との差である燃料偏差量を演算
する燃料偏差量演算手段と、下流側酸素センサの出力の
反転を検出する反転検出手段と、反転検出手段により下
流側酸素センサの出力の反転が検出されてから反転検出
手段により下流側酸素センサの出力の再反転が検出され
るまで燃料偏差値演算手段で演算される燃料偏差量の積
算値を積算し積算値に基づき三元触媒中の酸素収支を推
定する燃料偏差量積算値積算手段と、から構成される。
センサが反転してから再反転するまでの間積分した積分
値に基づき三元触媒中の酸素収支が推定される。請求項
3にかかる内燃機関の触媒劣化判別装置は、劣化判別中
止手段が、燃料偏差量積算値積算手段により積算される
燃料偏差値の積算値が予め定められた上下限値を越えた
場合でも下流側酸素センサの出力が反転した後予め定め
られた所定時間が経過するまでは三元触媒の劣化判別の
中止を抑止するものである。
の上下限値を越えても、下流側酸素センサ出力が反転を
開始しない限り劣化判別が許容される。請求項4にかか
る内燃機関の触媒劣化判別装置は、反転検出手段が、リ
ッチからリーンへの反転と判定するしきい値とリーンか
らリッチへの反転と判定するしきい値との間にヒステリ
シス特性を有する。
反転、即ちリッチからリーンあるいはリーンからリッチ
への反転の検出に対してヒステリシス特性が適用され
る。請求項5にかかる内燃機関の触媒劣化判別装置は、
劣化判別手段が、上流側空燃比センサの出力の軌跡長と
下流側酸素センサの出力の軌跡長とに基づいて三元触媒
の劣化を判別するものである。
サ出力の軌跡長の比に基づいて劣化判別が実行される。
請求項6にかかる内燃機関の触媒劣化判別装置は、劣化
判別手段が、燃料偏差量積算値積算手段により積算され
る燃料偏差値の積算値が予め定められた上下限値を越え
た回数に基づいて三元触媒の劣化を判別するものであ
る。
下限値を越えた回数に基づいて劣化判別が実行される。
請求項7にかかる内燃機関の触媒劣化判別装置は、内燃
機関の排気系に設置された排気ガス浄化のための三元触
媒の上流側に設けられ排気ガス中の特定成分の濃度を検
出する上流側酸素センサおよび下流側に設けられ排気ガ
ス中の特定成分の濃度を検出する下流側酸素センサと、
少なくとも上流側酸素センサの出力に応じて内燃機関に
供給される燃料量を補正するための空燃比補正係数およ
び燃料量制御に関連する機器の経年的変化を補正するた
めの学習値を演算する空燃比フィードバック制御手段
と、少なくとも下流側酸素センサの出力に基づいて三元
触媒の劣化を判別する劣化判別手段と、空燃比フィード
バック制御手段で演算される空燃比補正係数と空燃比学
習値との偏差の積分値に応じて三元触媒中の酸素収支を
推定する酸素収支推定手段と、酸素収支推定手段により
三元触媒中の酸素収支が予め定められたしきい値を越え
たときに劣化判別手段による三元触媒の劣化判別を中止
する劣化判別中止手段と、を具備する。
サシステムである場合には、空燃比補正係数と空燃比学
習値との偏差の積分値に基づいて三元触媒の酸素収支が
推定される。
別装置の実施例の構成図であって、内燃機関本体31の
吸気通路32にはエアフローメータ33が設置されてい
る。エアフローメータ33は吸入空気量を計測するもの
であって、内蔵されたポテンショメータを使用して吸入
空気量に比例した電圧信号を出力する。この電圧信号は
制御部30のマルチプレクサ内蔵A/D変換器301に
供給される。
ンク角度に換算して720°毎に基準位置検出用パルス
を出力する基準位置検出センサ35とクランク角度に換
算して30°毎にクランク位置検出用パルスを出力する
クランク位置検出センサ36とが設けられている。これ
らのパルスは制御部30の入出力インターフェイス30
2に供給され、さらにクランク位置検出用パルスはCP
U303の割り込み端子にも供給される。
給系から供給される燃料を噴射するための燃料噴射弁3
7も設置されている。また、内燃機関本体31のウォー
タジャッケット38には冷却水温度THWを検出するた
めの温度センサ39が設置されており、冷却水温度TH
Wに比例した電圧を制御部30のマルチプレクサ内蔵A
/D変換器301に供給する。
下流には、排気ガス中の有毒成分HC,COおよびNO
x を同時に浄化する三元触媒を格納した触媒コンバータ
312が設けられている。排気マニホールド311、即
ち触媒コンバータ312の上流側には上流側空燃比セン
サ313が、触媒コンバータ312の下流側の排気管3
14には下流側O 2 センサ315が設置されている。上
流側空燃比センサ313は排気ガス中の残留酸素濃度に
ほぼ比例した出力信号を発生し、下流側O2 センサ31
5は排気ガス中の残留酸素濃度に応じた2値信号を発生
し、制御部30のマルチプレクサ内蔵A/D変換器30
1に供給する。
システムであり、マルチプレクサ内蔵A/D変換器30
1、入出力インターフェイス302、CPU303の
他、ROM304、RAM305、バッテリバックアッ
プメモリB−RAM306、クロック307等で構成さ
れている。さらにダウンカウンタ308、フリップフロ
ップ309、駆動回路310は燃料噴射弁37を駆動す
るための回路であって、後述のルーチンにおいて燃料噴
射量TAUが算出されると燃料噴射量TAUがダウンカ
ウンタ308、フリップフロップ309がセットされ、
駆動回路310が燃料噴射弁37の付勢を開始する。ダ
ウンカウンタ308の設定値がクロック信号によってイ
ンクリメントされ、ダウンカウンタ308のキャリアウ
ト端子から "1" が出力されるとフリップフロップ30
9がリセットされて駆動回路310は燃料噴射弁37の
付勢を停止する。従って燃料噴射量TAUに応じた燃料
量が内燃機関10の燃焼室に供給される。
ェイス302に接続されており、制御部30で三元触媒
が劣化したと判別されたときに動作して運転者の注意を
喚起する。エアフローメータ33で検出される吸入空気
量Qおよび温度センサ39で検出される冷却水温度TH
Wは所定時間毎に実行されるA/D変換ルーチンによっ
て取り込まれ、RAM305の所定番地に記憶される。
即ち、RAM305に記憶された吸入空気量Qおよび冷
却水温度THWは所定時間毎に更新される。
サ36の30°CA毎の割り込みによって演算されRA
M305の所定番地に記憶される。図4は制御部30で
実行される劣化判別メインルーチンのフローチャートで
あって、ステップ41においてフラグ操作処理を、ステ
ップ42において酸素収支計算処理を、ステップ43に
おいて劣化判別制御処理を実行するが各処理の内容は後
述する。
作処理のフローチャートであって、下流側O2 センサ3
15の出力の反転検出の安定化を図るためにヒステリシ
ス特性を持たせることを目的とする。即ち下流側O2 セ
ンサ315の出力は理論空燃比近傍において出力が反転
し易すいが、ヒステリシス特性がない場合に反転により
三元触媒の酸素収支を表すパラメータが度々クリアされ
ると常に劣化判別を実行することにより誤判別が発生し
やすくなることを防止するためである。
315の出力OXSがリッチ側しきい値KOXR以上で
あるかが判定され、肯定判定されたときはステップ41
2に進み下流側空燃比フラグXOXSRを "1" に設定
してこの処理を終了する。ステップ412で否定判定さ
れたときはステップ413に進み下流側O2 センサ31
5の出力OXSがリーン側しきい値KOXL以下である
かが判定され、肯定判定されればステップ414で下流
側空燃比フラグXOXSRを "0" に設定してこの処理
を終了する。なおステップ413で否定判定されれば直
接この処理を終了する。
って、下流側O2 センサ315の出力OXSがリッチ側
しきい値KOXR以上であるときは下流側空燃比フラグ
XOXSRは "1" に設定され、逆に下流側O2 センサ
315の出力OXSがリーン側しきい値KOXL以下で
あるときは下流側空燃比フラグXOXSRは "0" に設
定される。
下流側O2 センサ315の出力OXSがリーン側しきい
値KOXLに到達するまでは下流側空燃比フラグXOX
SRは "1" に維持され、リーンからリッチに反転する
場合は下流側O2 センサ315の出力OXSがリッチ側
しきい値KOXRに到達するまでは下流側空燃比フラグ
XOXSRは "0" に維持される。
計算処理のフローチャートであって、後述する燃料偏差
量の積分値によって三元触媒の酸素吸収度合および酸素
放出度合、即ち酸素収支を推定するものである。即ち、
下流側O2 センサ315で検出される排気ガスの性状が
リッチであれば空燃比制御は排気ガス性状をリーンに制
御すべく燃料量を理論空燃比相当の燃料量より減少す
る。このとき三元触媒は排気ガス中の残留酸素の吸収を
継続する。即ち、燃料偏差量の積分値は三元触媒に吸着
される酸素量を表していると考えることができる。
排気ガスの性状がリーンであれば空燃比制御は排気ガス
性状をリッチに制御すべく燃料量を理論空燃比相当の燃
料量より増加する。このとき三元触媒は吸収した酸素の
放出を継続する。即ち、燃料偏差量の積分値は三元触媒
が放出する酸素量を表していると考えることができるた
めに、燃料偏差量の積分値によって三元触媒の酸素収支
を推定することが可能となる。
グXOXSRが反転したかを判定する。ステップ421
で肯定判定されたとき、即ち下流側空燃比フラグXOX
SRが反転したときはステップ422において燃料偏差
積分量FDINTを "0" にリセットしてステップ42
3に進む。なおステップ421で否定判定されたとき、
即ち下流側空燃比フラグXOXSRが反転していなけれ
ば直接ステップ423に進む。
"1" かつ FD0 <0であるか、即ち下流側空燃比が
リッチでありかつ燃料が空燃比をリーンに修正するよう
に噴射されているかを判定する。ステップ423で肯定
判定されたとき、即ち下流側O2 センサ315で検出さ
れる下流側空燃比と燃料噴射量との間に矛盾がないとき
はステップ424に進み、次式により燃料偏差積算値F
DINTを積算してこの処理を終了する。
に進み、XOXSR=0 かつ FD0 >0であるか、
即ち下流側空燃比がリーンでありかつ燃料が空燃比をリ
ッチに修正するように噴射されているかを判定する。
ち下流側O2 センサ315で検出される下流側空燃比と
燃料噴射量との間に矛盾がないときはステップ424に
進む。なおステップ425で否定判定されたときは直接
この処理を終了する。図8はステップ43で実行される
劣化判別制御処理のフローチャートであって、ステップ
431において燃料偏差積算値FDINTが下限値KD
FCLと上限値KDFCRの間にあるかを判定する。
DFCLと積算上限値KDFCRの間にあるときはステ
ップ431で肯定判定され、モニター時間を計数するた
めにステップ432に進みカウンタCNTをデクリメン
トしてステップ436に進む。燃料偏差積算値FDIN
Tが下限値KDFCLと上限値KDFCRの間にないと
きは三元触媒の酸素吸収能力もしくは酸素放出能力が限
界を越えたと判定して、ステップ431で否定判定され
ステップ434および435において下流側O 2 センサ
315の出力OXSがセンサ出力上限値KOXa以上も
しくはセンサ出力下限値KOXb以下であるかを判定す
る。
ンサ出力上限値KOXa以上あるいはセンサ出力下限値
KOXb以下であるときは、三元触媒の酸素吸収能力も
しくは酸素放出能力が限界を越えたと判定されても実際
にはまだ余裕があるものとしてステップ433、434
で肯定判定されてステップ432に進みカウンタCNT
をデクリメントしてステップ436に進む。これは三元
触媒の酸素吸収能力もしくは酸素放出能力の限界と判断
するしきい値は余裕をもって設定されることが普通であ
るのでこの余裕を利用して判別の機会を増加させるため
の処置である。
能力が限界を越え、かつ下流側O2センサ315の出力
OXSが反転動作を開始したときは、ステップ431、
433、434のすべてのステップで否定判定されたと
きは三元触媒の劣化判別を中止するためにカウンタCN
Tを予め定められた所定値KTDLに設定してステップ
436に進む。
計数値が "0" であるかを判定し、肯定判定されたと
き、即ち所定のモニター時間を経過したときは、三元触
媒の劣化判別において誤判別のおそれはないものとして
劣化判別をするべくステップ437で劣化判別フラグX
MCATを "1" に設定してこの処理を終了する。逆に
ステップ436で否定判定されたとき、即ち三元触媒の
酸素吸収能力もしくは酸素放出能力が限界を越えたと判
定された後に下流側O2 センサ315の出力OXSがセ
ンサ出力上限値KOXaもしくはセンサ出力下限値KO
Xb以内に入ってきた場合は誤判別のおそれがあるもの
としてステップ438で劣化判別フラグXMCATを
"0" に設定してこの処理を終了する。なおモニター時
間を経過していない場合にも劣化判別を中止するために
ステップ438において劣化判別フラグXMCATを
"0" に設定する。
劣化判別実行ルーチンのフローチャートであって、ステ
ップ91において劣化判別フラグXMCATが "1" で
あるかを判定し、否定判定されたときは劣化判別を実行
せずに直接このルーチンを終了する。ステップ91で肯
定判定されたときは劣化判別を実行するためにステップ
92に進み、三元触媒の劣化判別用モニター条件が成立
しているかを判定する。
て成立しているときに実行される。 (1)上流側空燃比センサ313による空燃比フィード
バック制御が実行中であること。なお、この条件の詳細
については後述する。 (2)下流側O2 センサ315による空燃比フィードバ
ック制御が実行中であること。なお、この条件の詳細に
ついては後述する。 (3)内燃機関負荷が所定値以上であること。
条件が成立していないときは、ステップ92で否定判定
されて劣化判別を行わずに直接このルーチンを終了す
る。逆に上記(1)〜(3)のすべての条件が成立して
いるときは、ステップ92で肯定判定されてステップ9
3に進む。ステップ93において、軌跡長算出処理を実
行するが詳細は後述する。
間を計数するモニター時間カウンタCTIMEをインク
リメントして、ステップ95においてモニター時間カウ
ンタCTIMEの計数値が所定値C0 以上であるかを判
定する。ステップ94で否定判定されたとき、即ち所定
のモニター時間が経過していないときは直接このルーチ
ンを終了する。
即ち所定のモニター時間が経過したときはステップ96
において劣化判別処理を実行してこのルーチンを終了す
る。なお、劣化判別処理の詳細は後述する。図10はス
テップ93で実行される軌跡長算出処理のフローチャー
トであって、ステップ931で上流側空燃比センサ31
3の出力VAFを軌跡長計算用出力VAFHに換算す
る。
の軌跡長計算用出力VAFHに基づいて上流側空燃比セ
ンサ出力軌跡長LVAFHを算出する。 LVAFH=LVAFH+|VAFH−VAFHO| ここで、VAFHOは前回算出された上流側空燃比セン
サ313の軌跡長計算用出力である。
2 センサ315の出力VOSに基づいて下流側O2 出力
軌跡長LVOSを算出する。 LVOS=LVOS+|VOS−VOSO| ここで、VOSOは前回算出された下流側空燃比センサ
315の出力である。つぎにステップ934において次
回の実行に備え、以下のように前回の算出値を更新して
この処理を終了する。
ーチャートであって、ステップ961で上流側空燃比セ
ンサ出力軌跡長に基づいて三元触媒の劣化判別のための
しきい値Lref を算出する。
がしきい値Lref 以上であるか、即ち三元触媒が劣化し
ているかを判別する。ステップ962で肯定判定された
とき、即ち三元触媒が劣化していると判別されたとき
は、ステップ963においてアラームフラグALMCC
を "1" に設定し、ステップ964においてアラームを
付勢してステップ966に進む。
き、即ち三元触媒が劣化していないと判別されたとき
は、ステップ965においてアラームフラグALMCC
を "0"に設定してステップ966に進む。ステップ9
66においてアラームフラグALMCCをB−RAM3
06に記憶する。これは修理点検時に判別結果を読み出
すための処置である。
に備えて、モニター時間カウンタCTIME、上流側空
燃比センサ出力軌跡長LVAFHおよび下流側O2 出力
軌跡長LVOSをリセットしてこの処理を終了する。図
12は制御部30で実行される目標筒内燃料量算出ルー
チンのフローチャートであって、所定クランク角度毎に
割り込み処理として実行される。
ンの実行において算出された筒内空気量MCi および目
標筒内燃料量FCRi (i=0〜n−1)を1づつ移行
する。これは今回の実行で現在の筒内空気量MC0 およ
び目標筒内燃料量FCR0 をを算出するための処置であ
る。ステップ122において、RAM305に記憶され
ている内燃機関回転数Neおよび吸入空気量Qを取り込
む。
Neおよび吸入空気量Qの関数として現在現在の筒内空
気量MC0 を算出する。 MC0 =MC(Ne,Q) さらにステップ124で現在の目標筒内燃料量FC
R0 、即ち現在の筒内空気量MC0 において空燃比を理
論空燃比とするために必要な燃料量を次式により算出し
てこのルーチンを終了する。
は制御部30で実行されるメイン空燃比フィードバック
制御ルーチンのフローチャートであって、例えば4ミリ
秒である一定時間間隔毎に割り込み処理として実行され
る。
サ313によるフィードバック制御条件が成立している
かを判定する。即ち以下の条件がすべて成立していると
きに上流側空燃比センサ313によるフィードバック制
御が許容される。 (1)冷却水温度が所定温度以上であること。 (2)内燃機関始動中でないこと。 (3)始動時増量等燃料増量中でないこと。 (4)上流側空燃比センサの出力が1回以上反転してい
ること。 (5)燃料カット中でないこと。
燃比センサ313によるフィードバック制御が許容され
るときは、ステップ131で肯定判定されステップ13
2に進み、前回以前に算出された燃料偏差量FDi (i
=1〜n)を1づつ移動する。これは今回の演算で現在
の燃料偏差量FD0 を算出するためである。次にステッ
プ133において上流側空燃比センサ313の出力VA
Fを後述するサブ空燃比フィードバック制御ルーチンで
演算される電圧補正量DVだけ次式により補正する。
に基づいて現在の実空燃比ABFを演算する。 ABF=g(VAF) ステップ135において、本ルーチンのn回前の実行で
算出された筒内空気量MCn 、目標筒内燃料量FCRn
および現在の実空燃比ABFに基づいて現在の燃料偏差
量FD0 を次式により演算する。
実行で算出された筒内空気量MCn 、目標筒内燃料量F
CRn を使用するのは気筒から上流側空燃比センサ31
3までの排気ガスの輸送遅れ時間を補正するためであ
る。最後にステップ136において次式に基づき燃料補
正量DFを演算してこのルーチンを終了する。
お(1)〜(5)の条件のいずれかが成立していないと
きはステップ131で否定判定されステップ137に進
み、空燃比補正量DFを "0" に設定してこのルーチン
を終了する。
比フィードバック制御ルーチンのフローチャートであっ
て、メイン空燃比フィードバック制御ルーチンに実行時
間より長い所定時間間隔、例えば1秒毎に割り込み処理
として実行される。ステップ141において下流側O2
センサ315によるフィードバック制御条件が成立して
いるかを判定する。
一の条件がすべて成立しているときに下流側O2 センサ
315によるフィードバック制御が許容される。即ち下
流側O2 センサ315によるフィードバック制御が許容
されるときは、ステップ141で肯定判定されステップ
142に進み、前回以前に算出された電圧*差VD
i (i=1〜n)を1づつ移動する。これは今回の演算
で現在の電圧燃料偏差VD0 を算出するためである。
ンサ315の出力VOSと目標下流側O2 センサ出力V
OSTとの間の現在の電圧偏差VD0 を次式により演算
する。 VD0 = VOS − VOST 最後にステップ144において次式に基づき電圧補正量
DVを演算してこのルーチンを終了する。
お下流側O2 センサフィードバック制御条件のいずれか
が成立していないときはステップ141で否定判定され
ステップ145に進み、電圧補正量DVを "0" に設定
してこのルーチンを終了する。
制御するための燃料噴射制御ルーチンのフローチャート
であって、所定のクランク角度毎に実行される。ステッ
プ151において、内燃機関回転数Neおよび吸入空気
量Qに基づいて基本燃料噴射量TAUPを演算する。 TAUP = TAUP(Ne,Q) 次にステップ152において、基本燃料噴射量TAUP
を空燃比補正量DFで補正して燃料噴射量TAUを演算
する。
出力インターフェイス302を介して燃料噴射量TAU
をダウンカウンタ308に設定してこのルーチンを終了
する。図16は上記実施例の動作説明図であって、横軸
は時間を表し、各波形は上から上流側空燃比センサ31
3の出力VAF、下流側O2 センサ315の出力XO
S、および燃料偏差量積分値FDINTである。
INTは上限値KDFCRと下限値KDFCLの間にあ
り、三元触媒の酸素吸着能力は限界に達していないもの
として劣化判別は許容される。時刻t1 で燃料偏差量積
分値FDINTは下限値KDFCL以下となり三元触媒
の酸素吸着能力は限界に達したと判定されるものの、時
刻t2 以前は下流側O 2 センサ315の出力XOSはセ
ンサ上限値KOXa以上であり反転を開始していないも
のとして判別を許容して判別機会を増大する。一方時刻
t2 以後は下流側O2 センサ315の出力XOSが反転
を開始するため誤判別のおそれがあるものとして判別は
中止される。
出能力は限界に達していないものとして判別が許容され
る。時刻t4 で燃料偏差量積分値FDINTは上限値K
DFCR以上となり三元触媒の酸素放出能力は限界に達
したと判定されるものの、時刻t5 以前は下流側O 2 セ
ンサ315の出力XOSはセンサ下限値KOXb以下で
あり反転を開始していないものとして判別を許容して判
別機会を増大する。一方時刻t5 以後は下流側O2 セン
サ315の出力XOSが反転を開始するため誤判別のお
それがあるものとして判別は中止される。
313および下流側O2 センサ315の出力の軌跡長に
基づいて三元触媒の劣化判別を実施しているが、下流側
O2センサ315出力が反転してから次に反転するまで
の間に燃料偏差量積分値が下限値KDFCLおよび上限
値KDFCRを越えた回数によっても三元触媒の劣化判
別を実施することが可能である。
するための第2の劣化判別実行ルーチンのフローチャー
トであって、図9に示す劣化判別実行ルーチン、図10
の軌跡長算出処理および図11の劣化判別処理に代えて
実行される。即ち、ステップ1701において図5のフ
ラグ操作処理で操作される空燃比フラグXOXSRが反
転したかを判別する。
ち下流側空燃比フラグXOXSRが反転したときはステ
ップ1702に進み、劣化判別フラグXMCATが
"1" であるか、即ち劣化判別が許容されているかを判
定する。ステップ1702で肯定判定されたとき、即ち
劣化判別が許容されているときには、ステップ1703
で燃料偏差量積分値FDINTが上限値KDFCR以上
であるか、ステップ1704で燃料偏差量積分値FDI
NTが下限値KDFCL以下であるかが判定される。
FCRあるいは下限値KDFCLを逸脱しているときに
はステップ1703もしくは1704で肯定判定されて
異常カウンタCJFCATをインクリメントしてステッ
プ1607に進む。逆に燃料偏差量積分値FDINTが
上限値KDFCRと下限値KDFCLの範囲内にあると
きにはステップ1703および1704で否定判定され
て正常カウンタCJSCATをインクリメントしてステ
ップ1707に進む。
値FDINTをリセットした後、ステップ1708で正
常カウンタCJSCATの計数値が予め定めた所定値C
s以上となったかを判定する。ステップ1708で肯定
判定されたときはステップ1709に進み、アラームフ
ラグALMCCを "0" にリセットしてこのルーチンを
終了する。
ステップ1710に進み、ステップ1710で異常カウ
ンタCJFCATの計数値が予め定めた所定値Cf以上
となったかを判定する。ステップ1710で肯定判定さ
れたときはステップ1711に進み、アラームフラグA
LMCCを "1" に設定し、ステップ1712でアラー
ムを付勢してこのルーチンを終了する。
13は空燃比センサ(リニアセンサ)、下流側センサ3
15はO2 センサとしているが、下流側センサ315を
空燃比センサとすることも可能である。ただしこの場合
は図10の軌跡長算出処理において下流側O2 センサ出
力VOSを軌跡算出用出力VOSHに換算することが必
要となる。さらに上記実施例においては上流側センサ1
33は空燃比センサ(リニアセンサ)であるが、上流側
センサ133もO2 センサとしたいわゆるダブルO2 セ
ンサシステムにも本発明を適用することも可能である。
気ガス中の残存酸素量に比例せず燃料噴射量は上流側O
2 センサ出力に直接的に比例しないため燃料偏差量の積
算値に基づいて三元触媒の酸素収支を推定することはで
きない。そこで三元触媒の酸素収支を推定する手段とし
て空燃比補正計数と空燃比学習値との偏差の積分値を使
用する。
合に図7に示す酸素収支計算処理に代えて実行される第
2の酸素収支計算処理のフローチャートであって、ステ
ップ181において空燃比フラグXOXRが反転したか
を判定する。ステップ181で肯定判定されたとき、即
ち空燃比フラグXOXRが反転したときはステップ18
2に進み、空燃比偏差積算値FAFINTをリセットし
てステップ183に進む。一方ステップ181で否定判
定されたときは直接ステップ183に進む。
FAFと空燃比学習値FGの差として次式により空燃比
偏差DFAFを算出する。なお空燃比補正係数FAFお
よび空燃比学習値FGについては後述する。 DFAF=FAF−FG ステップ184において、XOXR=1 かつ DFA
F<0であるかを判定し、肯定判定された場合はステッ
プ185で次式により空燃比偏差積算値FAFINTを
更新する。
に進み、XOXR=0 かつ DFAF>0であるかを
判定し、肯定判定された場合はステップ185で空燃比
偏差積算値FAFINTを更新する。なおステップ18
6で否定判定されたときは直接この処理を終了する。
に、図13に示すメイン空燃比フィードバック制御ルー
チンに代えて空燃比補正係数FAFおよび空燃比学習値
FGを算出するために実行される第1の空燃比補正係数
演算ルーチンのフローチャートであって、所定時間毎、
例えば4ミリ秒毎に実行される。ステップ191におい
て上流側O2 センサ313によるフィードバック制御条
件が成立しているかを判定する。
フィードバック制御ルーチンで説明した通りであるが、
これらの条件がすべて成立していて上流側O2 センサ3
13によるフィードバック制御が許容されるときは、ス
テップ191で肯定判定されステップ192に進み上流
側O2 センサ313の出力V1 を読み込む。続いてステ
ップ193において第1の遅延処理を、ステップ194
において空燃比補正係数計算処理を実行してこのルーチ
ンを終了する。
ドバック制御条件のいずれかが成立していないときはス
テップ191で否定判定されステップ195に進み、空
燃比補正係数FAFを "1.0" に設定してこのルーチ
ンを終了する。図20はステップ193で実行される第
1の遅延処理のフローチャートであって、ステップ19
3aで上流側O2 センサ313の出力V1 が第1の比較
電圧V 1R(例えば0.45V)以下であるか、即ち上流
側O2 センサ313によって検出される空燃比がリーン
であるかを判定する。
即ち上流側O2 センサ313によって検出される空燃比
がリーンであるときはステップ193bに進み、第1の
ディレイカウンタCDLY1のカウント値が正であるか
を判定する。ステップ193bで肯定判定されたときは
ステップ193cで第1のディレイカウンタCDLY1
をリセットしてステップ193dに進む。なおステップ
193bで否定判定されたときは直接ステップ193d
に進む。
タCDLY1をデクリメントし、ステップ193eで第
1のディレイカウンタCDLY1のカウント値が第1の
リーン遅延時間TDL1以下であるかを判定する。ステ
ップ193eで肯定判定されたとき、即ち上流側O2 セ
ンサ313の出力V1 がリッチからリーンに反転してか
ら第1のリーン遅延時間TDL1以上経過したときは、
ステップ193fで第1のディレイカウンタCDLY1
を第1のリーン遅延時間TDL1に設定し、ステップ1
93gで第1の空燃比フラグF1を"0" に設定してこ
の処理を終了する。なおステップ193eで否定判定さ
れたときは直接この処理を終了する。
側O2 センサ313の出力V1 がリッチからリーンに反
転した場合に第1の空燃比フラグF1の反転を遅延させ
るための遅延時間であって、負の時間として定義され
る。ステップ193aで否定判定されたとき、即ち上流
側O2 センサ313によって検出される空燃比がリッチ
であるときはステップ193hに進み、第1のディレイ
カウンタCDLY1のカウント値が負であるかを判定す
る。
ステップ193iで第1のディレイカウンタCDLY1
をリセットしてステップ193jに進む。なおステップ
193hで否定判定されたときは直接ステップ193j
に進む。ステップ193jで第1のディレイカウンタC
DLY1をインクリメントし、ステップ193kで第1
のディレイカウンタCDLY1のカウント値が第1のリ
ッチ遅延時間TDR1以下であるかを判定する。
即ち上流側O2 センサ313の出力V1 がリーンからリ
ッチに反転してから第1のリッチ遅延時間TDR1以上
経過したときは、ステップ193lで第1のディレイカ
ウンタCDLY1を第1のリッチ遅延時間TDR1に設
定し、ステップ193mで第1の空燃比フラグF1を
"1" に設定してこの処理を終了する。なおステップ1
93kで否定判定されたときは直接この処理を終了す
る。
側O2 センサ313の出力V1 がリーンからリッチに反
転した場合に第1の空燃比フラグF1の反転を遅延させ
るための遅延時間であって、正の時間として定義され
る。図21はステップ194で実行される空燃比補正係
数計算処理のフローチャートであって、ステップ194
aで第1の空燃比フラグF1が反転したかを判定する。
即ち第1の空燃比フラグF1が反転したときには、ステ
ップ194bで第1の空燃比フラグF1が "0" である
かを判定する。ステップ194bで肯定判定されたと
き、即ち第1の空燃比フラグF1がリッチからリーンに
反転したときは、ステップ194cで空燃比補正係数F
AFを次式によってスキップ的に増加させてステップ1
94hに進む。
燃比フラグF1がリーンからリッチに反転したときは、
ステップ194dで空燃比補正係数FAFを次式によっ
てスキップ的に減少させてステップ194hに進む。 FAF←FAF−RSL ステップ194aで否定判定されたとき、即ち第1の空
燃比フラグF1が反転していないときには、ステップ1
94eで第1の空燃比フラグF1が "0" であるかを判
定する。
即ち第1の空燃比フラグF1がリーンを継続していると
きは、ステップ194fで空燃比補正係数FAFを次式
によって微量増加させてステップ194hに進む。 FAF←FAF+KIR ステップ194eで否定判定されたとき、即ち第1の空
燃比フラグF1がリッチを継続しているときは、ステッ
プ194gで空燃比補正係数FAFを次式によって微量
減少させてステップ194hに進む。
RSR,RSLより十分小さな値に設定する。ステップ
194hにおいて空燃比補正係数FAFを最大値(例え
ば1.2)および最小値(例えば0.8)で制限する。
かの原因で過大もしくは過小となった場合にも空燃比が
オーバーリーンもしくはオーバーリッチとなることを防
止するための処置である。さらにステップ194iで学
習処理を実行してこの処理を終了する。図22はステッ
プ194iで実行される学習処理のフローチャートであ
って、ステップ221で第1の空燃比フラグF1が反転
したかを判定し、否定判定されたとき、即ち第1の空燃
比フラグF1が反転していないときは直接この処理を終
了する。
ち第1の空燃比フラグF1が反転したときはステップ2
22に進み、次式により空燃比補正係数FAFの移動平
均値FAFAVを演算する。 FAFAV={(m−1)*FAFAV+FAF}/m ここでmは移動平均の演算に使用するサンプル数であ
る。
平均値FAFAVが予め定められた上限値UL(例えば
1.005)以上もしくは下限値LL(例えば0.99
5)以下であるかを判定し、ステップ223もしくはス
テップ224で肯定判定されたときは上流側および下流
側O2 センサ313、315、燃料噴射弁37等の燃料
噴射系機器に経年変化が生じたものとして空燃比学習値
を更新する。
はステップ225で次式により学習値FGを更新してこ
の処理を終了する。 FG=FG+ΔG ここでΔGは定数(例えば0.002)である。ステッ
プ224で肯定判定されたときはステップ226で次式
により学習値FGを更新してこの処理を終了する。
器に経年変化が生じていないものとして学習値FGを更
新せずに直接この処理を終了する。図23はダブルO2
センサシステムの場合に図14に示すサブ空燃比フィー
ドバック制御ルーチンに代えて実行される第2の空燃比
補正係数演算ルーチンのフローチャートであって、所定
時間毎、例えば1秒毎に実行される。
315によるフィードバック制御条件が成立しているか
を判定する。この条件は図14に示すサブ空燃比フィー
ドバック制御ルーチンにおけるフィードバック条件と同
一であって、条件がすべて成立しているときに下流側O
2 センサ315によるフィードバック制御が許容された
ときは、ステップ231で肯定判定されステップ232
に進み下流側O2 センサ315の出力V2 を読み込む。
処理を、ステップ234において制御定数計算処理を実
行してこのルーチンを終了する。なお前記条件のいずれ
かが成立していないときはステップ231で否定判定さ
れて、ステップ235でリッチスキップ定数RSRを初
期値RSR0 に設定し、ステップ236でリーンスキッ
プ定数RSLを初期値RSL0 に設定してこのルーチン
を終了する。
の遅延処理のフローチャートであって、ステップ233
aで下流側O2 センサ315の出力V2 が第2の比較電
圧V 2R(例えば0.55V)以下であるか、即ち下流側
O2 センサ315によって検出される空燃比がリーンで
あるかを判定する。ここで触媒コンバータの上流側か下
流側かでO2 センサの出力特性および劣化度合が相違す
ることを考慮して第2の比較電圧V2Rは第1の比較電圧
V1Rより高く設定することが一般的である。
即ち下流側O2 センサ315によって検出される空燃比
がリーンであるときはステップ233bに進み、第2の
ディレイカウンタCDLY2のカウント値が正であるか
を判定する。ステップ233bで肯定判定されたときは
ステップ233cで第2のディレイカウンタCDLY2
をリセットしてステップ233dに進む。なおステップ
233bで否定判定されたときは直接ステップ233d
に進む。
タCDLY2をデクリメントし、ステップ233eで第
2のディレイカウンタCDLY2のカウント値が第2の
リーン遅延時間TDL2以下であるかを判定する。ステ
ップ233eで肯定判定されたとき、即ち下流側O2 セ
ンサ315の出力V2 がリッチからリーンに反転してか
ら第2のリーン遅延時間TDL2以上経過したときは、
ステップ233fで第2のディレイカウンタCDLY2
を第2のリーン遅延時間TDL2に設定し、ステップ2
33gで第2の空燃比フラグF2を"0" に設定してこ
の処理を終了する。なおステップ233eで否定判定さ
れたときは直接この処理を終了する。
側O2 センサ315の出力V2 がリッチからリーンに反
転した場合に第2の空燃比フラグF2の反転を遅延させ
るための遅延時間であって、負の時間として定義され
る。ステップ233aで否定判定されたとき、即ち下流
側O2 センサ315によって検出される空燃比がリッチ
であるときはステップ233hに進み、第2のディレイ
カウンタCDLY2のカウント値が負であるかを判定す
る。
ステップ233iで第2のディレイカウンタCDLY2
をリセットしてステップ233jに進む。なおステップ
233hで否定判定されたときは直接ステップ233j
に進む。ステップ233jで第2のディレイカウンタC
DLY2をインクリメントし、ステップ233kで第2
のディレイカウンタCDLY2のカウント値が第2のリ
ッチ遅延時間TDR2以下であるかを判定する。
即ち下流側O2 センサ315の出力V2 がリーンからリ
ッチに反転してから第2のリッチ遅延時間TDR2以上
経過したときは、ステップ233lで第2のディレイカ
ウンタCDLY2を第2のリッチ遅延時間TDR2に設
定し、ステップ233mで第2の空燃比フラグF2を
"1" に設定してこの処理を終了する。なおステップ2
33kで否定判定されたときは直接この処理を終了す
る。
側O2 センサ315の出力V2 がリーンからリッチに反
転した場合に第2の空燃比フラグF2の反転を遅延させ
るための遅延時間であって、正の時間として定義され
る。図25はステップ234で実行される制御定数計算
処理のフローチャートであって、ステップ234aで第
2の空燃比フラグF2が "0" であるかを判定する。
即ち下流側O2 センサ315で検出される空燃比がリー
ンであればステップ234bに進み、次式によりリッチ
スキップ定数RSRを次式により所定量ΔRSだけ増加
する。 RSR=RSR+ΔRS ステップ234cおよび234dでリッチスキップ定数
RSRが所定の最大値MAX以上になっているときは最
大値MAXで制限する。
SLを次式により所定量ΔRSだけ減少する。 RSR=RSR−ΔRS ステップ234fおよび234gでリ−ンスキップ定数
RSLが所定の最小値MIN以下になっているときは最
小値MINで制限してこの処理を終了する。
即ち下流側O2 センサ315で検出される空燃比がリッ
チであればステップ234hに進み、次式によりリッチ
スキップ定数RSRを次式により所定量ΔRSだけ減少
する。 RSR=RSR−ΔRS ステップ234iおよび234jでリッチスキップ定数
RSRが所定の最小値MIN以下になっているときは最
小値MINで制限する。
SLを次式により所定量ΔRSだけ増加する。 RSR=RSR+ΔRS ステップ234lおよび234mでリ−ンスキップ定数
RSLが所定の最大値MAX以上になっているときは最
大値MAXで制限してこの処理を終了する。
に図15に示す燃料噴射制御ルーチンに代えて第2の燃
料噴射制御ルーチンのフローチャートであって、所定の
クランク角度毎に実行される。ステップ261において
内燃機関回転数Neおよび吸入空気量Qに基づいて決定
されるから基本燃料噴射時間TAUPを算出する。
燃比補正係数FAFおよび学習値で補正して燃料噴射時
間TAUを求める。 TAU=α*TAUP(FAF+FG)+β ここでαおよびβは定数 そしてステップ263において燃料噴射時間TAUを入
出力インターフェイス302を介してダウンカウンタ3
08に設定してこのルーチンを終了する。
出力に基づいてスキップ定数を変更しているが、他の制
御定数、即ち積分定数KIR,KIL、第 1の遅延時間
TDR,TDLあるいは第1の比較電圧V1Rの少なくと
も1つを変更することとしてもよい。また下流側O2 セ
ンサの出力に基づく第2の空燃比補正係数FAF2を導
入することも可能である。
装置によれば、三元触媒内の酸素収支が限界を越えたと
判定されたときは三元触媒の劣化判別を中止することに
より誤判別の発生を抑制することが可能となる。請求項
2に係る内燃機関の触媒劣化判別装置によれば、上流側
空燃比センサがリニアセンサである場合には燃料偏差量
の積分値によって三元触媒内の酸素収支を推定すること
が可能となる。
置によれば、燃料偏差量の積分値が所定の上下限値を越
えた場合でも下流側酸素センサ出力の反転が始まらない
限りは劣化判別を続けることにより劣化判別の機会が減
少することを抑制できる。請求項4に係る内燃機関の触
媒劣化判別装置によれば、下流側酸素センサ出力の反転
の検出にヒステリシスを持たせることにより燃料偏差量
の積分値が頻繁にリセットされることによる起因する誤
判別が防止される。
置によれば、上下流の空燃比センサの出力の軌跡長の比
によって三元触媒の劣化度合いを判別することが可能と
なる。請求項6に係る内燃機関の触媒劣化判別装置によ
れば、燃料偏差量の積分値が所定の上下限値を越えた回
数によって三元触媒の劣化度合いを判別することが可能
となる。
置によれば、上流側空燃比センサが酸素センサである場
合にも三元触媒の酸素収支が限界を越えたと判定された
ときは三元触媒の劣化判別を中止することにより誤判別
の発生を抑制することが可能となる。
基本構成図である。
実施例の構成図である。
る。
る。
トである。
フローチャートである。
ローチャートである。
る。
トである。
ある。
チャートである。
ある。
チャートである。
トである。
Claims (7)
- 【請求項1】 内燃機関の排気系に設置された排気ガス
浄化のための三元触媒の上流側に設けられ排気ガス中の
特定成分の濃度を検出する上流側空燃比センサおよび下
流側に設けられ排気ガス中の特定成分の濃度を検出する
下流側酸素センサと、 少なくとも前記上流側空燃比センサの出力に応じて内燃
機関に供給される燃料量を制御する空燃比フィードバッ
ク制御手段と、 少なくとも前記下流側酸素センサの出力に基づいて三元
触媒の劣化を判別する劣化判別手段と、 三元触媒中の酸素収支を推定する酸素収支推定手段と、 前記酸素収支推定手段により三元触媒中の酸素収支が予
め定められたしきい値を越えたときに前記劣化判別手段
による三元触媒の劣化判別を中止する劣化判別中止手段
と、を具備する内燃機関の触媒劣化判別装置。 - 【請求項2】 前記酸素収支推定手段が、 空燃比を理論空燃比に制御するのに必要な基本燃料量と
空燃比フィードバック制御手段により演算される実燃料
量との差である燃料偏差量を演算する燃料偏差量演算手
段と、 前記下流側酸素センサの出力の反転を検出する反転検出
手段と、 前記反転検出手段により前記下流側酸素センサの出力の
反転が検出されてから前記反転検出手段により前記下流
側酸素センサの出力の再反転が検出されるまで前記燃料
偏差値演算手段で演算される燃料偏差量の積算値を積算
し、該積算値に基づき三元触媒中の酸素収支を推定する
燃料偏差量積算値積算手段と、から構成される請求項1
に記載の内燃機関の触媒劣化判別装置。 - 【請求項3】 前記劣化判別中止手段が、 前記燃料偏差量積算値積算手段により積算される燃料偏
差値の積算値が予め定められた上下限値を越えた場合で
も前記下流側酸素センサの出力が反転した後予め定めら
れた所定時間が経過するまでは三元触媒の劣化判別の中
止を抑止するものである請求項2に記載の内燃機関の触
媒劣化判別装置。 - 【請求項4】 前記反転検出手段が、リッチからリーン
への反転と判定するしきい値とリーンからリッチへの反
転と判定するしきい値との間にヒステリシス特性を有す
る請求項2に記載の内燃機関の触媒劣化判別装置。 - 【請求項5】 前記劣化判別手段が、前記上流側空燃比
センサの出力の軌跡長と前記下流側酸素センサの出力の
軌跡長とに基づいて三元触媒の劣化を判別するものであ
る請求項1に記載の内燃機関の触媒劣化判別装置。 - 【請求項6】 前記劣化判別手段が、前記燃料偏差量積
算値積算手段により積算される燃料偏差値の積算値が予
め定められた上下限値を越えた回数に基づいて三元触媒
の劣化を判別するものである請求項2に記載の内燃機関
の触媒劣化判別装置。 - 【請求項7】 内燃機関の排気系に設置された排気ガス
浄化のための三元触媒の上流側に設けられ排気ガス中の
特定成分の濃度を検出する上流側酸素センサおよび下流
側に設けられ排気ガス中の特定成分の濃度を検出する下
流側酸素センサと、 少なくとも前記上流側酸素センサの出力に応じて内燃機
関に供給される燃料量を補正するための空燃比補正係
数、および燃料量制御に関連する機器の経年的変化を補
正するための空燃比学習値を演算する空燃比フィードバ
ック制御手段と、 少なくとも前記下流側酸素センサの出力に基づいて三元
触媒の劣化を判別する劣化判別手段と、 前記空燃比フィードバック制御手段で演算される空燃比
補正係数と学習値との偏差の積分値に応じて三元触媒中
の酸素収支を推定する酸素収支推定手段と、 前記酸素収支推定手段により三元触媒中の酸素収支が予
め定められたしきい値を越えたときに前記劣化判別手段
による三元触媒の劣化判別を中止する劣化判別中止手段
と、を具備する内燃機関の触媒劣化判別装置。
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