JPH09279208A - 高炉炉底構造 - Google Patents

高炉炉底構造

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JPH09279208A
JPH09279208A JP11219496A JP11219496A JPH09279208A JP H09279208 A JPH09279208 A JP H09279208A JP 11219496 A JP11219496 A JP 11219496A JP 11219496 A JP11219496 A JP 11219496A JP H09279208 A JPH09279208 A JP H09279208A
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JP
Japan
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furnace
brick
erosion
blast furnace
furnace bottom
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JP11219496A
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English (en)
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Akihiko Shinotake
昭彦 篠竹
Morimasa Ichida
守政 一田
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高炉炉底部の溶銑環状流による炉床側壁コー
ナー部の浸食を防ぎ、高炉を安定に操業しつつ長寿命化
を図る。 【解決手段】 高炉炉底のれんが積み構造を、周辺部か
ら中心部に向かって、中心部が円周部よりも低い階段状
になるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高炉の炉底構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】高炉の構造は、外周を鉄皮で覆い、内側
に耐火物を内張りしたものとなっている。炉床あるいは
炉底部においては、溶銑にさらされるため、溶銑による
浸食に強いカーボンれんがやシャモットれんがが用いら
れる。炉底面は通常水平に構成され、下部から複数段の
れんがが積み重ねられる。
【0003】火入れ後高炉の炉床部は、鉱石の還元・溶
融によって生じた溶銑・溶滓と、炉芯と呼ばれるコーク
スの充填層が混在した領域となる。溶銑は比重が約7で
あり、見かけ比重約1のコークスに比べて非常に重いた
め炉芯コークスに対して大きな浮力が働くが、一方、炉
芯コークス層には上部の鉱石層・コークス層等の荷重が
かかるため、この浮力と荷重による重力、さらに壁面と
炉内充填物の間の応力、送風ガスによる浮力等の力のバ
ランスにより、炉芯コークス層は炉底面に着床あるいは
炉底面から浮上している。特に大型高炉では、炉内の半
径方向によって荷重が異なるため、炉芯の浮沈状況ある
いは炉底面からの浮上量が位置によって異なり、普通は
壁面との応力や送風ガスによりレースウェイが形成され
る炉壁部の方が中心部よりも荷重が小さく、炉芯コーク
ス層が浮上しやすい条件にあると考えられる。
【0004】溶銑は炉床部の湯溜まりを出銑口に向かっ
て流れるが、炉芯内部の状態や炉芯の浮沈状態によって
この溶銑流れは変化する。炉芯コークス層が浮上して炉
底面との間にコークスが存在しない空隙ができると溶銑
はここを流れやすくなり、特に炉芯の中央部が炉底面に
着床し、炉芯の周辺部が浮上していると炉底コーナー部
にできた空隙を環状に速い流れが生成し、この付近の耐
火物が浸食されやすくなる。また、ひとたびこの部位の
耐火物が浸食されると、炉底コーナー部の空隙はさらに
拡大し、ここを流れる溶銑が増加して浸食がさらに進む
悪循環に陥る。このような炉床側壁から炉底周辺部にか
けて浸食される状況は「のらくろ型浸食」と呼ばれ、こ
れに対し炉底の中央部から浸食が進んでいく状況は「お
わん型浸食」と呼ばれる。
【0005】近年の高炉の寿命は炉床側壁部の浸食が最
大の支配要因であり、炉寿命を延長するためには「のら
くろ型浸食」を避けることが望ましい。「のらくろ型浸
食」を誘導する炉底環状流を抑制するための炉底構造に
関する工夫としては、例えば特開平1−75612号公
報に、炉底中央部に高さの異なるれんがを用いて凹凸面
を形成する高炉炉底構造が、また、特開平4−4521
3号公報に、炉底面を傾斜させて構成する高炉炉床構造
が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
1−75612号公報の構造で炉底のれんがの高さの差
によってコークスの非充填領域ができるためには、炉芯
下端面が炉底中央部の高いれんが面と低いれんが面の間
の高さにある必要があり、このように炉芯下端面の位置
を制御することは難しい。さらに、この場合でも炉底周
辺部の炉芯コークスが炉底面から浮いて環状流が生成
し、のらくろ浸食を誘導する可能性はある。
【0007】また、特開平4−45213号公報の構造
は、炉底環状流を防ぐには有効な方法ではあるものの、
水平断面が円形である高炉において周辺から中心にかけ
て下向きに傾斜した炉底面を構成することは、その部分
はすりばち状の構造になっていなければならず、一般的
な角形のれんがを用いた通常のれんが積み方法では構成
できない。実現するためには特殊な形状のれんがを特別
に製作するか、多量のれんがをカット加工するか、れん
がを斜めに傾けて積まねばならない。斜めに傾けてもす
りばち状の構造を作るのは難しく、隣接のれんがとの接
触部にやはり一部特殊形状かカット加工が必要となる。
従って、施工上の困難と設備費用の増大を招く。
【0008】本発明は、溶銑流による炉底の浸食が「お
わん型浸食」となるような炉底構造を簡便、かつ低コス
トのれんが積み構造でもって達成することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明においては、炉底
面のれんがを、周辺から中央部にかけて低くなる階段状
に積むことにより、特殊な形状のれんがを用いたり特別
な加工をすることなく、一般的な角形のれんがを用いた
通常のれんが積み方法で、炉底環状流を防ぐのに有効な
炉底構造を構築することができる。すなわち、本発明の
要旨とするところは、高炉炉底のれんが積み構造が、周
辺部から中心部に向かって、中心部が円周部よりも低い
階段状になるように構成した高炉炉底構造にある。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明においては、高炉の新設ま
たは改修時のれんが積みの際に、炉底面を一様な高さ、
すなわち同じ段数とせずに、中心部のれんが積み段数を
周辺部より少なく、すなわち低くなるように構成する。
例えば周辺部に比べて中心部が0.5〜2m低く、断面
が中心を底とする階段状になるようにする。どの位置で
段差をつけるかについては、例えば次のごとくする。炉
底中心が炉底外周部よりも炉底直径の1/10の高さだ
け低くなり、炉底中央および外周を球の一部が通るよう
に曲面を描く。れんが積み形態を図1のように平面に投
影し、水平方向に敷き詰められるそれぞれのれんがの中
心に相当する前記曲面上の高さ位置を計算する。各水平
位置でこの高さに最も近くなるようにれんが積み段数を
決定する。
【0011】このようにして構成された高炉を操業する
と、火入れ後定常操業になって以降炉床部に溜まった溶
銑の浮力により、前記従来の技術の項で述べたような作
用で炉芯が浮上しようとするが、中央部の炉底が周辺部
よりも深いために中央部の方が周辺部よりも大きな浮力
を受け、周辺部よりも先に浮上する。貯銑量の増加や荷
重の低下によってさらに浮力が荷重より大きくなると、
周辺部も浮上して全体が浮上し、炉芯下端と炉底面とは
図3のような位置関係になる。このような炉芯浮上状態
では、炉芯コークス充填層4に比べてコークフリー領域
5の方が通液抵抗が小さくコークフリー領域5を通る溶
銑量が多くなるが、炉芯下端と炉底面の間の空隙層の厚
さが、炉底面が平らな場合に比べて平均化するため、局
所的な高速域がなくなり安定な炉底流ができる。炉底の
浸食は、この状態では炉底面全体にわたって緩やかに進
み、「おわん型浸食」が誘導される。
【0012】
【実施例】図1は本発明の請求項に記載したように、れ
んが積みした高炉炉底を上から見たもの、図2はこれを
A−B断面で切った図である。この例では、炉床径14
mの高炉において、1m×0.5m×0.5mの直方体
のれんがを用いて上面から見て図1のように敷き詰めて
いるが、炉底の周辺部に対して中央部が3段低くなるよ
うに階段状に積んでいる。段差を設ける位置は、炉底中
央を中心とする半径6.0,4.5,2.5mの同心円
に最も近くなるように決めている。
【0013】この高炉を用いて操業し、炉床側壁部およ
び炉底部の耐火物内に埋め込まれた熱電対の温度測定値
から、炉床部耐火物の残存プロフィールを推定したとこ
ろ、図1のA−B断面に相当する位置における火入れ後
4年、および8年を経過した時点での残存耐火物プロフ
ィールは、それぞれ図4の点線7および一点鎖線8のよ
うになった。これに対し、炉底面を従来のように水平に
構成した同規模の高炉で同じように火入れ後4年、およ
び8年を経過した時点での残存耐火物プロフィールを推
定すると、それぞれ図5の点線7および一点鎖線8のよ
うになった。図4と図5を比べると、図4は「おわん型
浸食」、図5は「のらくろ型浸食」のプロフィールを示
している。このように浸食プロフィールが異なったの
は、初期のれんが積み形状の違いによって生じたものと
考えられる。
【0014】高炉の寿命は前に述べたとおり炉床側壁部
の浸食によって律速され、図5のプロフィールの場合、
炉床コーナー部の耐火物の残存厚さが小さくなってお
り、火入れ後8年以降の操業においては、長い期間高炉
をもたせるためにはこの部位の浸食が進まないように操
業管理せねばならず、生産量や燃料比を制約したり、炉
底保護のためのチタン吹き込み、羽口風量制御、冷却の
強化などの対策を取る必要が生じ、生産性の低下やコス
トの上昇を招く。これに対し図4のプロフィールでは、
炉底部の浸食は図5より進んでいるものの炉床側壁部の
浸食は少なく、火入れ後8年以降においてもしばらくの
期間は、厳しい操業管理をすることなく高炉の寿命を長
くすることができる。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、高炉炉底面のれんが
を、周辺から中央部にかけて低くなる階段状に積むこと
により、特殊な形状のれんがを用いたり特別な加工をす
ることなく、一般的な角形のれんがを用いた通常のれん
が積み方法で、炉底環状流を防ぐのに有効な炉底構造を
構築することができる。すなわち火入れ後の高炉炉床部
耐火物の浸食プロフィールを「のらくろ型浸食」でなく
「おわん型浸食」に誘導することができる。さらに、炉
芯が炉底れんが面に着床している状態においては階段状
の炉底面に炉芯下端が安定に保持され、また炉芯が炉底
面より浮上している状態においては炉芯下端と炉底面の
間の空隙がほぼ一様の間隔に保たれることにより、安定
した炉底流を作り、炉底浸食を促進するような局所的な
速い流れができるのを抑制することができる。従って本
発明は、火入れ後の長期間にわたり、高炉寿命の支配要
因となる炉床側壁部の耐火物の浸食を抑制することが容
易で、厳しい操業管理をすることなく、安定な生産量を
確保し、コストを低く保ちつつ高炉寿命を長くすること
が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】高炉炉底面のれんが敷き詰め形態を示す図
【図2】本発明の高炉炉底面の直径方向断面図
【図3】操業中の高炉炉芯下端と炉底面の関係図
【図4】本発明を用いた場合の高炉炉底構造の経時変化
を示した図
【図5】従来法による場合の高炉炉底構造の経時変化を
示した図
【符号の説明】
1 高炉炉底面のれんが 2 高炉炉床側壁部 3 高炉炉体 4 炉芯コークス充填層 5 コークフリー領域(溶銑の層) 6 初期の炉底面のプロフィール 7 火入れ後4年経過時の浸食プロフィール 8 火入れ後8年経過時の浸食プロフィール

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高炉炉底のれんが積み構造が、円周部か
    ら中心部に向かって、中心部が円周部よりも低い階段状
    になるように構成した高炉炉底構造。
JP11219496A 1996-04-10 1996-04-10 高炉炉底構造 Pending JPH09279208A (ja)

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JP11219496A JPH09279208A (ja) 1996-04-10 1996-04-10 高炉炉底構造

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JP11219496A JPH09279208A (ja) 1996-04-10 1996-04-10 高炉炉底構造

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JPH09279208A true JPH09279208A (ja) 1997-10-28

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JP11219496A Pending JPH09279208A (ja) 1996-04-10 1996-04-10 高炉炉底構造

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