JPH09278703A - アセトンの精製方法 - Google Patents

アセトンの精製方法

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JPH09278703A
JPH09278703A JP9527296A JP9527296A JPH09278703A JP H09278703 A JPH09278703 A JP H09278703A JP 9527296 A JP9527296 A JP 9527296A JP 9527296 A JP9527296 A JP 9527296A JP H09278703 A JPH09278703 A JP H09278703A
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JP
Japan
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acetone
alcohol
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present
methanol
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JP9527296A
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English (en)
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Takashi Odagiri
崇 小田切
Kyo Ishikawa
矯 石川
Akio Tsuboi
明男 坪井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/78Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C45/81Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by change in the physical state, e.g. crystallisation
    • C07C45/82Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by change in the physical state, e.g. crystallisation by distillation

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 微量のアルコール成分を含有するアセトンか
らアルコール成分を効率的に分離除去する方法を提供す
る。 【解決手段】 微量のアルコールを含有するアセトンか
らアルコールを分離除去するに当り、該アセトンを1k
g/cm2 G以上の加圧下で蒸留し、アルコールに富む
アセトン留分を留出させると共に、アルコール含有量の
低下したアセトンを蒸留塔下部から取り出すアセトンの
精製方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アセトンの精製方
法に関する。詳しくは本発明は微量のアルコール成分を
含有するアセトンからアルコール成分を分離除去する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】アセトンは、石油化学工業において製造
される重要な溶剤であり、最近は化学工業の進展による
化学製品の多様化やその品質向上に伴い、ますます高純
度のアセトンが要求されるようになってきた。例えば、
アセトン中に微量含有されるメタノール等のアルコール
成分は、当該アセトンを縮合反応によるジアセトンアル
コールの製造に用いる際に、縮合触媒の被毒成分となる
ので、その濃度を厳密に管理することが必要であるとさ
れている(特公昭61−16257号参照)。従来、ア
セトン中の微量不純物に関し、アルコール成分以外の微
量不純物の除去に関しては種々の有効な方法が開発され
ており、現在では実用上問題のない程度に高純度のアセ
トンが得られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アセト
ン中の微量のアルコール成分の分離除去に関して工業的
に有利な方法は未だ実現されていない。本発明者らの検
討によれば、通常の分別蒸留では高段数にしても微量の
アルコール成分を十分に分離除去することはできない。
特にアセトン濃度が100%に近い領域でのアセトンと
メタノールとの2成分系の気液平衡データの詳細は明ら
かではないが、この系のX−Y線図の関係は対角線(4
5°)に対して接近した位置関係にあるものと推察され
る。かかる状況において本発明の目的はアセトン中に含
まれる微量のアルコール成分を工業的有利に分離除去す
る方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の目的
を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、微量のアルコール
を含有するアセトンを蒸留処理する際、蒸留塔の操作圧
を増大させるに従い、アセトンとアルコールとの共沸組
成がアルコール側に移行し、アセトン濃度が100%に
近い原料の蒸留では、アルコール成分がアセトンよりも
高沸成分であるにもかかわらず、塔頂より留出する留出
液としてはアルコールに富むアセトン留分が得られ、そ
れによりアセトン中のアルコール成分が容易に分離除去
できることを見出して本発明に到達した。
【0005】即ち本発明の要旨は、微量のアルコールを
含有するアセトンからアルコールを分離除去するに当
り、該アセトンを1kg/cm2 G以上の加圧下で蒸留
し、アルコールに富むアセトン留分を留出させると共
に、アルコール含有量の低下したアセトンを塔下部から
取り出すことを特徴とするアセトンの精製方法、に存す
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明につきさらに詳細に
説明する。本発明方法の蒸留原料として用いられる微量
のアルコール成分を含有するアセトンとしては、クメン
法あるいはそれに類似する方法でフェノール類を製造す
る際に副生したアセトン、ヘキスト・ワッカー法による
プロピレンの酸化によって製造されたアセトン、及びイ
ソプロパノールの酸化によって製造されたアセトン等が
あげられる。上記クメン法及びその類似法で副生したア
セトン或いはヘキスト・ワッカー法によって得られたア
セトンには、いずれも微量、例えば2〜500重量pp
m程度のメタノールが含まれている。また、イソプロパ
ノールの酸化によって得られたアセトンには原料のイソ
プロパノールが微量含まれている。
【0007】上記したアセトン中に含まれるアルコール
成分としては、メタノール、エタノール、イソプロパノ
ール等の炭素数3以下のアルコールがあげられる。これ
らの不純物アルコールとしては上記のようなアセトンの
製造工程に由来して含まれるもののみでなく、アセトン
の縮合反応等の誘導体合成反応の際の副生物に由来して
含まれるものがあげられる。後者の場合、例えばアセト
ンの縮合反応を行う際には、大部分のアセトンが未反応
物として残存し、その未反応アセトンを回収して反応系
に循環再使用するので、原料アセトン中のアルコール、
例えばメタノールはたとい微量であっても未反応状態で
反応系内に蓄積することとなる。
【0008】従って、本発明方法においては上記のよう
なアセトン製造法によって得られた微量のアルコールを
含有するアセトンに直接本発明を適用してもよく、また
例えばアセトンの縮合反応において、縮合反応液から反
応生成物(ジアセトンアルコール)を除去して得られる
未反応アセトンを縮合反応系に循環再使用することによ
って得られるアルコール成分が濃縮されたアセトンの一
部又は全部に本発明を適用してもよい。
【0009】本発明においては、上記微量不純物として
のアルコール成分を、通常5重量%以下、好ましくは
0.01〜5重量%の範囲で含有するアセトンを1kg
/cm 2 G以上の加圧下で蒸留処理して、アルコール成
分に富むアセトン留分を留出させる一方で、アルコール
成分の減少したアセトンを塔下部から取り出すことによ
って、アセトンを精製する。
【0010】図1〜2はアセトン−メタノール2成分系
の気液平衡関係を表わすX−Y線図を常圧系〜加圧系に
わたり示したものである。各図において、横軸の「XA
CTO」は液相部アセトンモル分率を、縦軸の「YAC
TO」は気相部アセトンモル分率を、また「KG/CM
2G」はkg/cm2 Gを、それぞれ表わす。従って細
実線は常圧におけるX−Y線図を、細破線は2.8kg
/cm2 GにおけるX−Y線図を、それぞれ表わしてい
る。各図から明らかなように操作圧を減圧系から加圧系
にするに従い、アセトンとメタノールとの共沸組成がメ
タノール側に移行し、共沸組成以下では減圧系にするに
従い、アセトン分離効率がよくなり、一方共沸組成以上
では加圧系にするに従い、メタノールの分離効率がよく
なることが示されている。特にアセトン濃度が100%
近辺の領域においては、加圧系の方がメタノールの分離
がよく、蒸留塔の塔頂から留出する留出液としてメタノ
ールに富むアセトン留分が得られる。
【0011】本発明においては微量のアルコール成分を
含有するアセトンを蒸留塔の操作圧を1kg/cm2
以上として蒸留処理を行なう。好ましくは1〜10kg
/cm2 G、さらに好ましくは2〜5kg/cm2 Gの
範囲内にして蒸留処理を行なうのが工業的に有利であ
る。蒸留処理時の操作圧が下限未満ではアルコールの分
離効率が十分でない。上記蒸留塔としては通常、理論段
数20段以上、好ましくは25〜50段の充填塔あるい
は棚段塔が用いられ、塔頂温度及び塔底温度は塔頂操作
圧に対応した条件で操作する。
【0012】本発明方法で使用される蒸留装置の例を示
す図3を参照しながら本発明方法の操作を更に具体的に
説明する。図3において、先ず上記したように不純物と
してアルコールを含有するアセトン1を蒸留塔2の中段
に供給し、該蒸留塔2を上記した操作圧で運転し、塔頂
よりアルコールに富むアセトン留分3を留出させ、一
方、塔底よりアルコール成分が大幅に減少したアセトン
缶出液4を取得する。
【0013】
【実施例】次に本発明の実施の態様を実施例により更に
詳細に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限
り、以下の実施例によって限定されるものではない。 実施例1 図3に示す蒸留装置を用いてアセトン中のメタノールの
分離除去を行なった。即ち、理論段数30段の多孔板蒸
留塔2を用い、中段(上から9段目)よりメタノール
1.0重量%を含有するアセトン原料を700kg/h
rの供給速度で蒸留塔2に供給し、塔頂圧力を2.8k
g/cm2 Gとして操作し、塔頂温度96.6℃及び塔
底温度101.3℃の条件下で加圧蒸留した。塔頂から
メタノール19.95重量%及びアセトン80.05重
量%の組成を有する留出液を35kg/hrの流量で留
出させ、一方、塔底からメタノール27.4重量ppm
を含有するアセトンを665kg/hrの流量で抜出し
た。
【0014】実施例2 アセトン原料をメタノール100重量ppmを含有する
アセトンに変えたこと以外は実施例1と同様に操作し
た。結果を実施例1のそれと共に表−1に示す。 比較例1 塔頂操作圧を大気圧に変えたこと以外は実施例1と同様
に操作した。結果を表−1に示す。 比較例2 塔頂操作圧を大気圧に変えたこと以外は実施例2と同様
に操作した。結果を表−1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】表−1中の記号の意味は次の通りである。 KG/CM2G:kg/cm2 G KG/HR:kg/hr MASS−FRAC:質量分率
【0017】
【発明の効果】本発明により微量のアルコール成分を含
有するアセトンからアルコール成分を効率的に分離除去
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】アセトン−メタノール2成分系の気液平衡関係
を表わすX−Y線図である。
【図2】図1のX−Y線図の部分拡大図である。
【図3】本発明方法で使用される蒸留装置の例を示す模
式的構成図である。
【符号の説明】
1 原料アセトン 2 蒸留塔 3 留出液 4 缶出液

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微量のアルコールを含有するアセトンか
    らアルコールを分離除去するに当り、該アセトンを1k
    g/cm2 G以上の加圧下で蒸留し、アルコールに富む
    アセトン留分を留出させると共に、アルコール含有量の
    低下したアセトンを塔下部から取り出すことを特徴とす
    るアセトンの精製方法。
JP9527296A 1996-04-17 1996-04-17 アセトンの精製方法 Pending JPH09278703A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005162742A (ja) * 2003-11-13 2005-06-23 Mitsubishi Chemicals Corp ビスフェノールaの製造方法
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