JPH09278685A - 1−クロロ−1,2,2−トリフルオロエチレンの製造方法 - Google Patents
1−クロロ−1,2,2−トリフルオロエチレンの製造方法Info
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- JPH09278685A JPH09278685A JP10873996A JP10873996A JPH09278685A JP H09278685 A JPH09278685 A JP H09278685A JP 10873996 A JP10873996 A JP 10873996A JP 10873996 A JP10873996 A JP 10873996A JP H09278685 A JPH09278685 A JP H09278685A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C17/00—Preparation of halogenated hydrocarbons
- C07C17/23—Preparation of halogenated hydrocarbons by dehalogenation
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- Organic Chemistry (AREA)
- Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】1−クロロ−1,2,2−トリフルオロエチレ
ンを工業的に有利に製造する方法を提供する。 【解決手段】触媒および水素の存在下に、1,1,2−
トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエチレンの水素
化脱塩素反応を行い、1−クロロ−1,2,2−トリフ
ルオロエチレンを製造するにあたり、触媒として、銅、
白金族金属の少なくとも一種類およびアルカリ金属の少
なくとも一種類をアルミナに担持させた触媒を用いるこ
とを特徴とする1−クロロ−1,2,2−トリフルオロ
エチレンの製造方法。
ンを工業的に有利に製造する方法を提供する。 【解決手段】触媒および水素の存在下に、1,1,2−
トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエチレンの水素
化脱塩素反応を行い、1−クロロ−1,2,2−トリフ
ルオロエチレンを製造するにあたり、触媒として、銅、
白金族金属の少なくとも一種類およびアルカリ金属の少
なくとも一種類をアルミナに担持させた触媒を用いるこ
とを特徴とする1−クロロ−1,2,2−トリフルオロ
エチレンの製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1,1,2−トリ
クロロ−1,2,2−トリフルオロエタン(以下CFC
−113という)を水素化脱塩素反応させる、1−クロ
ロ−1,2,2−トリフルオロエチレン(以下CTFE
という)の製造方法に関するものであり、CTFEは例
えばフッ素含有ポリマーの原料として有用である。
クロロ−1,2,2−トリフルオロエタン(以下CFC
−113という)を水素化脱塩素反応させる、1−クロ
ロ−1,2,2−トリフルオロエチレン(以下CTFE
という)の製造方法に関するものであり、CTFEは例
えばフッ素含有ポリマーの原料として有用である。
【0002】
【従来の技術】CTFEの製造方法としては、CFC−
113を亜鉛により脱塩素反応させる方法(特公昭47
−45322号公報、特公昭57−5207号公報)お
よびCFC−113を水素化脱塩素反応させる方法(特
開昭64−29328号公報、特開平4−117333
号公報、特開平4−321634号公報)などが知られ
ている。
113を亜鉛により脱塩素反応させる方法(特公昭47
−45322号公報、特公昭57−5207号公報)お
よびCFC−113を水素化脱塩素反応させる方法(特
開昭64−29328号公報、特開平4−117333
号公報、特開平4−321634号公報)などが知られ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、CFC
−113を亜鉛により脱塩素反応させる方法では、選択
的に、かつ収率よくCTFEが得られるが、副生する塩
化亜鉛の処理が問題である。また、CFC−113を水
素化脱塩素反応させる方法では、遷移金属および貴金属
をアルミナ、シリカおよび活性炭等の担体に担持させた
触媒が種々検討されているが、反応におけるCTFEの
選択率が低いこと、触媒寿命が短いことおよび触媒を空
気中で加熱処理して再生させる際に担体に用いた活性炭
が燃焼する恐れがあるなど、触媒に関する技術面および
経済面において満足できるレベルまでには至っていな
い。
−113を亜鉛により脱塩素反応させる方法では、選択
的に、かつ収率よくCTFEが得られるが、副生する塩
化亜鉛の処理が問題である。また、CFC−113を水
素化脱塩素反応させる方法では、遷移金属および貴金属
をアルミナ、シリカおよび活性炭等の担体に担持させた
触媒が種々検討されているが、反応におけるCTFEの
選択率が低いこと、触媒寿命が短いことおよび触媒を空
気中で加熱処理して再生させる際に担体に用いた活性炭
が燃焼する恐れがあるなど、触媒に関する技術面および
経済面において満足できるレベルまでには至っていな
い。
【0004】本発明の課題は、従来より優れた触媒の使
用によって、より効率的にCTFEを製造する方法を提
供することにある。
用によって、より効率的にCTFEを製造する方法を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため、鋭意検討を重ねた結果、CFC−11
3の水素化脱塩素反応および空気中での加熱処理による
触媒再生において、活性炭より安定であるアルミナを担
体として選択し、貴金属と遷移金属の中から、比較的安
価な銅および白金族金属を用い、さらに加えてアルカリ
金属を前記アルミナに担持させた触媒を用いることによ
り、CTFEの収率および触媒寿命を改善できることを
見出し、本発明を完成するに至った。
を解決するため、鋭意検討を重ねた結果、CFC−11
3の水素化脱塩素反応および空気中での加熱処理による
触媒再生において、活性炭より安定であるアルミナを担
体として選択し、貴金属と遷移金属の中から、比較的安
価な銅および白金族金属を用い、さらに加えてアルカリ
金属を前記アルミナに担持させた触媒を用いることによ
り、CTFEの収率および触媒寿命を改善できることを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち本発明は、触媒および水素の存在
下に、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフル
オロエタンの水素化脱塩素反応を行い、1−クロロ−
1,2,2−トリフルオロエチレンを製造するにあた
り、前記触媒として、銅、白金族金属の少なくとも一種
類およびアルカリ金属の少なくとも一種類をアルミナに
担持させた触媒を用いることを特徴とする1−クロロ−
1,2,2−トリフルオロエチレンの製造方法である。
下に、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフル
オロエタンの水素化脱塩素反応を行い、1−クロロ−
1,2,2−トリフルオロエチレンを製造するにあた
り、前記触媒として、銅、白金族金属の少なくとも一種
類およびアルカリ金属の少なくとも一種類をアルミナに
担持させた触媒を用いることを特徴とする1−クロロ−
1,2,2−トリフルオロエチレンの製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明における好ましい触媒は、
反応速度、CTFEの選択率および触媒寿命の面から、
担体に用いるアルミナ1重量部に対する触媒成分の重量
比が、銅:0.001〜0.3、白金族金属の少なくと
も一種類:0.0001〜0.1およびアルカリ金属の
少なくとも一種類:0.001〜0.3であり、さらに
白金族金属1重量部に対する銅の重量比が1以上のもの
である。銅の含有量が0.001より少ない場合および
白金族金属1重量部に対する銅の重量比が1未満の場合
は、CTFEの選択率が低くなる恐れがある。白金族金
属の少なくとも一種類の含有量が0.0001より少な
いと十分な反応速度が得られず、0.1以上に増やして
もそれに似合う効果は期待できない。アルカリ金属の少
なくとも一種類の含有量が0.001より少ないと十分
な選択率および触媒寿命を得ることができず、0.3よ
りも多いと反応速度が低下する恐れがある。
反応速度、CTFEの選択率および触媒寿命の面から、
担体に用いるアルミナ1重量部に対する触媒成分の重量
比が、銅:0.001〜0.3、白金族金属の少なくと
も一種類:0.0001〜0.1およびアルカリ金属の
少なくとも一種類:0.001〜0.3であり、さらに
白金族金属1重量部に対する銅の重量比が1以上のもの
である。銅の含有量が0.001より少ない場合および
白金族金属1重量部に対する銅の重量比が1未満の場合
は、CTFEの選択率が低くなる恐れがある。白金族金
属の少なくとも一種類の含有量が0.0001より少な
いと十分な反応速度が得られず、0.1以上に増やして
もそれに似合う効果は期待できない。アルカリ金属の少
なくとも一種類の含有量が0.001より少ないと十分
な選択率および触媒寿命を得ることができず、0.3よ
りも多いと反応速度が低下する恐れがある。
【0008】白金族金属としては、Pt 、Pd 、Rh 、
Ir 、Ru およびOs があり、アルカリ金属としては、
Na 、K、Rb およびCs が挙げられる。白金族金属お
よびアルカリ金属は、いずれも1種のみを用いてもよい
し、2種以上を併用してもよい。
Ir 、Ru およびOs があり、アルカリ金属としては、
Na 、K、Rb およびCs が挙げられる。白金族金属お
よびアルカリ金属は、いずれも1種のみを用いてもよい
し、2種以上を併用してもよい。
【0009】本発明の触媒の担体に用いるアルミナとし
ては、α−アルミナよりも、γ、η、θおよびδ−アル
ミナなどが好ましい。アルミナへの前記金属の担持方法
としては、公知の方法が何ら制限なく採用できるが、例
えば、各金属のハロゲン化物、硝酸塩および硫酸塩など
の溶液をアルミナへ含浸させた後乾燥する方法が好適で
ある。金属成分を含む溶液を含浸させる順序は特に制限
なく、何種類か同時に含浸させてもよい。
ては、α−アルミナよりも、γ、η、θおよびδ−アル
ミナなどが好ましい。アルミナへの前記金属の担持方法
としては、公知の方法が何ら制限なく採用できるが、例
えば、各金属のハロゲン化物、硝酸塩および硫酸塩など
の溶液をアルミナへ含浸させた後乾燥する方法が好適で
ある。金属成分を含む溶液を含浸させる順序は特に制限
なく、何種類か同時に含浸させてもよい。
【0010】触媒の形状や大きさについては、特に制限
はなく、液相反応および気相反応等の反応の形式あるい
は反応槽の構造によって任意に選択することができ、粉
末状または成型体である顆粒状、球状、円柱状および円
筒状等が挙げられる。また、前記触媒はガラスビーズの
ような不活性な充填材と混合して用いることもできる。
はなく、液相反応および気相反応等の反応の形式あるい
は反応槽の構造によって任意に選択することができ、粉
末状または成型体である顆粒状、球状、円柱状および円
筒状等が挙げられる。また、前記触媒はガラスビーズの
ような不活性な充填材と混合して用いることもできる。
【0011】前記の方法で得られた触媒は、CFC−1
13の水素化脱塩素反応にそのまま使用してもよいし、
水素または水素とヘリウムなどの不活性ガスとの混合物
で予め還元させてから使用してもよい。
13の水素化脱塩素反応にそのまま使用してもよいし、
水素または水素とヘリウムなどの不活性ガスとの混合物
で予め還元させてから使用してもよい。
【0012】本発明における触媒は、いわゆる還元触媒
であり、その作用機構は断定出来ないが、以下のとおり
と考えている。すなわちアルミナに担持した金属成分
は、反応時に共存させる水素により還元され金属イオン
となる。この金属イオンがCFC−113の塩素原子を
引き抜くことによりCFC−113の水素化脱塩素反応
が起こる。一方、金属イオンは塩化物に変化し、ついで
前記水素により再び還元され金属イオンとなり、この繰
り返しにより、CFC−113の水素化脱塩素反応が進
行する。
であり、その作用機構は断定出来ないが、以下のとおり
と考えている。すなわちアルミナに担持した金属成分
は、反応時に共存させる水素により還元され金属イオン
となる。この金属イオンがCFC−113の塩素原子を
引き抜くことによりCFC−113の水素化脱塩素反応
が起こる。一方、金属イオンは塩化物に変化し、ついで
前記水素により再び還元され金属イオンとなり、この繰
り返しにより、CFC−113の水素化脱塩素反応が進
行する。
【0013】本発明におけるCFC−113の水素化脱
塩素反応は、加熱により促進されるため、反応温度は1
50〜500℃の範囲とするのが好ましい。反応系に窒
素ガスその他の不活性ガスを希釈ガスとして供給するこ
とは、反応熱の制御を容易にする。また、CFC−11
3に対する水素の供給モル比は0.5〜3.5の範囲が
経済性の面で好ましい。触媒に対する水素、CFC−1
13および必要に応じて用いる希釈ガスの合計量の接触
時間(sec.)[W/F]は、0.5〜500se
c.の範囲が好ましく、0.5sec.未満ではCFC
−113の転化率が低下する恐れがあり、500se
c.を超えても触媒量の増加に見合う効果が期待できな
いからである。ただし、前記W(cc)は触媒層の体積
およびF(cc/sec)は水素、CFC−113およ
び希釈ガスを用いるときはこれを含めた供給量の合計を
示す。
塩素反応は、加熱により促進されるため、反応温度は1
50〜500℃の範囲とするのが好ましい。反応系に窒
素ガスその他の不活性ガスを希釈ガスとして供給するこ
とは、反応熱の制御を容易にする。また、CFC−11
3に対する水素の供給モル比は0.5〜3.5の範囲が
経済性の面で好ましい。触媒に対する水素、CFC−1
13および必要に応じて用いる希釈ガスの合計量の接触
時間(sec.)[W/F]は、0.5〜500se
c.の範囲が好ましく、0.5sec.未満ではCFC
−113の転化率が低下する恐れがあり、500se
c.を超えても触媒量の増加に見合う効果が期待できな
いからである。ただし、前記W(cc)は触媒層の体積
およびF(cc/sec)は水素、CFC−113およ
び希釈ガスを用いるときはこれを含めた供給量の合計を
示す。
【0014】前記反応は気相反応で行うことが好まし
く、連続法およびバッチ法等のいずれの形式でも行うこ
とができる。液相反応または気相と液相とが共存した状
態で行ってもよい。なお、本発明によって得られるCT
FEは蒸留および吸着分離等の種々の方法のいずれか、
またはこれらを組み合わせた方法によって分離回収する
ことができ、未反応原料はリサイクルして再使用可能で
ある。また、反応時間の経過に伴い、前記触媒の活性が
低下してCFC−113の水素化脱塩素反応の転化率が
低下するが、例えば、触媒を空気中で加熱処理すること
により、触媒活性の再生化を行うことができ、この操作
を繰り返すことにより、長時間反応を継続することがで
きる。
く、連続法およびバッチ法等のいずれの形式でも行うこ
とができる。液相反応または気相と液相とが共存した状
態で行ってもよい。なお、本発明によって得られるCT
FEは蒸留および吸着分離等の種々の方法のいずれか、
またはこれらを組み合わせた方法によって分離回収する
ことができ、未反応原料はリサイクルして再使用可能で
ある。また、反応時間の経過に伴い、前記触媒の活性が
低下してCFC−113の水素化脱塩素反応の転化率が
低下するが、例えば、触媒を空気中で加熱処理すること
により、触媒活性の再生化を行うことができ、この操作
を繰り返すことにより、長時間反応を継続することがで
きる。
【0015】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。
する。
【0016】触媒調製 3重量%の塩酸水溶液にPd として1重量%になるよう
に塩化パラジウムを溶解させた塩化パラジウム/塩酸溶
液を調製し、この溶液に塩化第二銅2水和物および塩化
カリウムをそれぞれ目的とする金属の担持量になるよう
に混合溶解した50ccの溶液に、γ−アルミナ〔日揮
化学(株)社製N611N3〕25gを加え、24時間
浸漬させた。その後、ロータリーエバポレーターにて水
分を除去し、空気中で、140℃にて4時間乾燥させ
た。
に塩化パラジウムを溶解させた塩化パラジウム/塩酸溶
液を調製し、この溶液に塩化第二銅2水和物および塩化
カリウムをそれぞれ目的とする金属の担持量になるよう
に混合溶解した50ccの溶液に、γ−アルミナ〔日揮
化学(株)社製N611N3〕25gを加え、24時間
浸漬させた。その後、ロータリーエバポレーターにて水
分を除去し、空気中で、140℃にて4時間乾燥させ
た。
【0017】実施例1 上記の触媒調製に従い、γ−アルミナ1重量部に対し
て、0.025のCu、0.0025のPd、0.02
5のKを担持させた触媒10ccを反応管(SUS30
4製;1inφ×500mmL)に充填し、反応温度3
50℃、CFC−113:水素=1:1.25(モル
比)およびW/F(接触時間)=7.0sec.の条件
にて48時間反応を行った。
て、0.025のCu、0.0025のPd、0.02
5のKを担持させた触媒10ccを反応管(SUS30
4製;1inφ×500mmL)に充填し、反応温度3
50℃、CFC−113:水素=1:1.25(モル
比)およびW/F(接触時間)=7.0sec.の条件
にて48時間反応を行った。
【0018】CFC−113の転化率および各生成物の
選択率は以下の式に基づき算出した(量はモルを表
す)。 転化率(%)=100−(未反応CFC−113量/全
留出有機物量)×100 選択率(%)={各生成物の生成量/(全留出有機物量
−未反応CFC−113量)}×100
選択率は以下の式に基づき算出した(量はモルを表
す)。 転化率(%)=100−(未反応CFC−113量/全
留出有機物量)×100 選択率(%)={各生成物の生成量/(全留出有機物量
−未反応CFC−113量)}×100
【0019】反応開始6時間後に反応器から留出した有
機物の組成をガスクロマトグラフィーにより分析した。
その結果、CFC−113の転化率は31.4モル%で
あり、CTFEの選択率は88.4モル%であった。ま
た、トリフルオロエチレン(以下TrFEという)が
5.5モル%の選択率で副生し、その他に数種類のクロ
ロフルオロ炭化水素の副生が確認された。ついで、反応
開始48時間後に留出した有機物を同様に分析した結
果、CFC−113の転化率は30.3モル%であり、
CTFEの選択率は88.5モル%であった。
機物の組成をガスクロマトグラフィーにより分析した。
その結果、CFC−113の転化率は31.4モル%で
あり、CTFEの選択率は88.4モル%であった。ま
た、トリフルオロエチレン(以下TrFEという)が
5.5モル%の選択率で副生し、その他に数種類のクロ
ロフルオロ炭化水素の副生が確認された。ついで、反応
開始48時間後に留出した有機物を同様に分析した結
果、CFC−113の転化率は30.3モル%であり、
CTFEの選択率は88.5モル%であった。
【0020】実施例2 実施例1と同様な触媒10ccを用い、反応温度を30
0℃にした以外は実施例1と同様の反応を6時間行っ
た。反応開始6時間後に留出した有機物を実施例1と同
様に分析した結果、CFC−113の転化率は11.8
モル%、CTFEの選択率は88.8モル%であった。
また、TrFEが7.4モル%の選択率で副生した。
0℃にした以外は実施例1と同様の反応を6時間行っ
た。反応開始6時間後に留出した有機物を実施例1と同
様に分析した結果、CFC−113の転化率は11.8
モル%、CTFEの選択率は88.8モル%であった。
また、TrFEが7.4モル%の選択率で副生した。
【0021】実施例3 実施例1と同様な触媒10ccを用い、反応温度を40
0℃にした以外は実施例1と同様の反応を6時間行っ
た。反応開始6時間後に留出した有機物を実施例1と同
様に分析した結果、CFC−113の転化率は56.3
モル%、CTFEの選択率は87.5モル%であった。
また、TrFEが5.6モル%の選択率で副生した。
0℃にした以外は実施例1と同様の反応を6時間行っ
た。反応開始6時間後に留出した有機物を実施例1と同
様に分析した結果、CFC−113の転化率は56.3
モル%、CTFEの選択率は87.5モル%であった。
また、TrFEが5.6モル%の選択率で副生した。
【0022】比較例1 上記の触媒調製方法に従い、γ−アルミナ1重量部に対
して、0.025のCu、0.0025のPdを担持さ
せた触媒10ccを用いた以外は実施例1と同様な反応
を12時間行った。反応開始6時間後に留出した有機物
を実施例1と同様に分析した結果、CFC−113の転
化率は29.0モル%であり、CTFEの選択率は4
7.0モル%であった。ついで、反応開始12時間後に
留出した有機物を分析した結果、F113の転化率は2
1.1モル%となり、CTFEの選択率は31.1モル
%に低下した。
して、0.025のCu、0.0025のPdを担持さ
せた触媒10ccを用いた以外は実施例1と同様な反応
を12時間行った。反応開始6時間後に留出した有機物
を実施例1と同様に分析した結果、CFC−113の転
化率は29.0モル%であり、CTFEの選択率は4
7.0モル%であった。ついで、反応開始12時間後に
留出した有機物を分析した結果、F113の転化率は2
1.1モル%となり、CTFEの選択率は31.1モル
%に低下した。
【0023】比較例2 上記の触媒調製方法に従い、γ−アルミナ1重量部に対
して、0.0025のPdを担持させた触媒10ccを
用いた以外は実施例1と同様の反応を6時間行った。反
応開始6時間後に留出した有機物を実施例1と同様に分
析した結果、CFC−113の転化率は27.1モル%
であったが、CTFEの生成は確認されなかった。
して、0.0025のPdを担持させた触媒10ccを
用いた以外は実施例1と同様の反応を6時間行った。反
応開始6時間後に留出した有機物を実施例1と同様に分
析した結果、CFC−113の転化率は27.1モル%
であったが、CTFEの生成は確認されなかった。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、1−クロロ−1,2,
2−トリフルオロエチレンを工業的に有利に製造するこ
とができる。
2−トリフルオロエチレンを工業的に有利に製造するこ
とができる。
Claims (2)
- 【請求項1】触媒および水素の存在下に、1,1,2−
トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタンの水素化
脱塩素反応を行い、1−クロロ−1,2,2−トリフル
オロエチレンを製造するにあたり、前記触媒として、
銅、白金族金属の少なくとも一種類およびアルカリ金属
の少なくとも一種類をアルミナに担持させた触媒を用い
ることを特徴とする1−クロロ−1,2,2−トリフル
オロエチレンの製造方法。 - 【請求項2】アルミナ1重量部に対する重量比が、銅:
0.001〜0.3、白金族金属の少なくとも一種類:
0.0001〜0.1およびアルカリ金属の少なくとも
一種類:0.001〜0.3であり、かつ白金族金属1
重量に対する銅の重量比が1.0以上である触媒を用い
る請求項1に記載の1−クロロ−1,2,2−トリフル
オロエチレンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10873996A JPH09278685A (ja) | 1996-04-05 | 1996-04-05 | 1−クロロ−1,2,2−トリフルオロエチレンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10873996A JPH09278685A (ja) | 1996-04-05 | 1996-04-05 | 1−クロロ−1,2,2−トリフルオロエチレンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09278685A true JPH09278685A (ja) | 1997-10-28 |
Family
ID=14492304
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10873996A Pending JPH09278685A (ja) | 1996-04-05 | 1996-04-05 | 1−クロロ−1,2,2−トリフルオロエチレンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09278685A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7473810B1 (en) | 2007-10-12 | 2009-01-06 | Honeywell International Inc. | Method of dechlorinating organic compounds comprising vicinal chlorides |
-
1996
- 1996-04-05 JP JP10873996A patent/JPH09278685A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7473810B1 (en) | 2007-10-12 | 2009-01-06 | Honeywell International Inc. | Method of dechlorinating organic compounds comprising vicinal chlorides |
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