JPH09277268A - エポキシ樹脂型の製造方法及びエポキシ樹脂型 - Google Patents
エポキシ樹脂型の製造方法及びエポキシ樹脂型Info
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- JPH09277268A JPH09277268A JP18879696A JP18879696A JPH09277268A JP H09277268 A JPH09277268 A JP H09277268A JP 18879696 A JP18879696 A JP 18879696A JP 18879696 A JP18879696 A JP 18879696A JP H09277268 A JPH09277268 A JP H09277268A
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- epoxy resin
- mold
- surface layer
- mold surface
- layer
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- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 型表面層の寸法精度がよく、機械的強度にす
ぐれ、型表面の温度調節も容易な、エア溜まりが生じな
いエポキシ樹脂型の製造方法及びエポキシ樹脂型を提供
する。 【解決手段】 型表面層をエポキシ樹脂と金属粉の混合
物で形成し、前記型表面層に密着する裏打ち層が金属で
形成されたエポキシ樹脂型の製造方法であって、前記混
合物を加熱し、、加熱された前記裏打ち層に対して真空
下で注入して型表面層を形成する第1工程と、前記型表
面層を強制的に冷却した後、常温で前記型表面層を硬化
させる第2工程と、前記型表面層を加熱して硬化させる
第3工程を含んでなるエポキシ樹脂型の製造方法及びエ
ポキシ樹脂と金属粉の混合物で形成された型表面層と、
前記型表面層が密着する金属製の裏打ち層とを備え、前
記型表面層の厚さが15mm以下であり、前記裏打ち層
に冷却パイプが埋設されてなるエポキシ樹脂型である。
ぐれ、型表面の温度調節も容易な、エア溜まりが生じな
いエポキシ樹脂型の製造方法及びエポキシ樹脂型を提供
する。 【解決手段】 型表面層をエポキシ樹脂と金属粉の混合
物で形成し、前記型表面層に密着する裏打ち層が金属で
形成されたエポキシ樹脂型の製造方法であって、前記混
合物を加熱し、、加熱された前記裏打ち層に対して真空
下で注入して型表面層を形成する第1工程と、前記型表
面層を強制的に冷却した後、常温で前記型表面層を硬化
させる第2工程と、前記型表面層を加熱して硬化させる
第3工程を含んでなるエポキシ樹脂型の製造方法及びエ
ポキシ樹脂と金属粉の混合物で形成された型表面層と、
前記型表面層が密着する金属製の裏打ち層とを備え、前
記型表面層の厚さが15mm以下であり、前記裏打ち層
に冷却パイプが埋設されてなるエポキシ樹脂型である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種成形品を試作
するのに用いるエポキシ樹脂型の製造方法及びエポキシ
樹脂型に関するものであり、さらに詳しくは、成形対象
製品に接する型表面層の寸法精度がよく、機械的強度に
すぐれ、型表面の温度調節も容易なエポキシ樹脂型の製
造方法及びエポキシ樹脂型に関するものである。
するのに用いるエポキシ樹脂型の製造方法及びエポキシ
樹脂型に関するものであり、さらに詳しくは、成形対象
製品に接する型表面層の寸法精度がよく、機械的強度に
すぐれ、型表面の温度調節も容易なエポキシ樹脂型の製
造方法及びエポキシ樹脂型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、試作品等の少量の成形品を成
形するのにエポキシ樹脂型が用いられてきた。エポキシ
樹脂型は、成形品と直接接触する型表面層とこれを支え
る裏打層とからなり、型表面層はエポキシ樹脂で形成さ
れ、裏打層は金属部材で形成されている。
形するのにエポキシ樹脂型が用いられてきた。エポキシ
樹脂型は、成形品と直接接触する型表面層とこれを支え
る裏打層とからなり、型表面層はエポキシ樹脂で形成さ
れ、裏打層は金属部材で形成されている。
【0003】ところが、エポキシ樹脂は、熱硬化性であ
るため温度を上げすぎると、注入しているうちに、エポ
キシ樹脂が硬化するので注入できなくなる。一方、常温
ではエポキシ樹脂の粘度が大きいため型表面層の厚さを
薄くしようとすると流動抵抗が大きくて注入できないか
又は注入できても樹脂の充填不足や気泡を生じるため、
型表面層の厚さを25mm以上にしなければならなかっ
た。
るため温度を上げすぎると、注入しているうちに、エポ
キシ樹脂が硬化するので注入できなくなる。一方、常温
ではエポキシ樹脂の粘度が大きいため型表面層の厚さを
薄くしようとすると流動抵抗が大きくて注入できないか
又は注入できても樹脂の充填不足や気泡を生じるため、
型表面層の厚さを25mm以上にしなければならなかっ
た。
【0004】しかしながら、型表面層の厚さが厚い程、
型成形時の硬化収縮が大きいため仕上がり寸法精度が低
下し、また残留歪みが大きくなるため機械的強度が低下
する。さらに、型表面層の厚さが厚い程、裏打ち層から
の熱抵抗が大きくなり、型表面層の表面の温度調節も難
しくなり、被成形樹脂の内部発熱等による硬化収縮のた
め寸法精度がいっそう低下するという問題がある。
型成形時の硬化収縮が大きいため仕上がり寸法精度が低
下し、また残留歪みが大きくなるため機械的強度が低下
する。さらに、型表面層の厚さが厚い程、裏打ち層から
の熱抵抗が大きくなり、型表面層の表面の温度調節も難
しくなり、被成形樹脂の内部発熱等による硬化収縮のた
め寸法精度がいっそう低下するという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解消するためになされたもので、請求項1の発明は、
厚さ15mm以下の型表面層の注型が容易なエポキシ樹
脂型の製造方法を提供することを課題とする。
を解消するためになされたもので、請求項1の発明は、
厚さ15mm以下の型表面層の注型が容易なエポキシ樹
脂型の製造方法を提供することを課題とする。
【0006】また、請求項2記載の発明は、請求項1の
課題に加えて、型表面層の強制冷却が均一で且つ容易な
エポキシ樹脂型の製造方法を提供することを課題とす
る。
課題に加えて、型表面層の強制冷却が均一で且つ容易な
エポキシ樹脂型の製造方法を提供することを課題とす
る。
【0007】そして、請求項3記載の発明は、請求項1
又は2の課題に加えて、工程数の少ないエポキシ樹脂型
の製造方法を提供することを課題とする。
又は2の課題に加えて、工程数の少ないエポキシ樹脂型
の製造方法を提供することを課題とする。
【0008】請求項4及び5記載の発明は、請求項1乃
至3のいずれかの課題に加えて、型表面層の冷却効率の
よいエポキシ樹脂型の製造方法を提供することを課題と
する。
至3のいずれかの課題に加えて、型表面層の冷却効率の
よいエポキシ樹脂型の製造方法を提供することを課題と
する。
【0009】請求項6記載の発明は、型表面層の寸法精
度がよく、機械的強度にすぐれ、型表面の温度調節も容
易なエポキシ樹脂型を安価に提供することを課題とす
る。
度がよく、機械的強度にすぐれ、型表面の温度調節も容
易なエポキシ樹脂型を安価に提供することを課題とす
る。
【0010】請求項7及び8記載の発明は、請求項6の
課題に加えて型表面層の冷却効率の良いエポキシ樹脂型
を提供することを課題とする。
課題に加えて型表面層の冷却効率の良いエポキシ樹脂型
を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ために、本発明のうちで請求項1記載の発明のエポキシ
樹脂型の製造方法は、型表面層をエポキシ樹脂と金属粉
の混合物で形成し、前記型表面層に密着する裏打ち層が
金属で形成されたエポキシ樹脂型の製造方法であって、
前記混合物を加熱し、加熱された前記裏打ち層に対して
真空下で注入してきう型表面層を形成する第1工程と、
前記型表面層を強制的に冷却した後、常温で前記型表面
層を硬化させる第2工程と、前記型表面層を加熱して硬
化させる第3工程とを含んでなることを特徴とする。
ために、本発明のうちで請求項1記載の発明のエポキシ
樹脂型の製造方法は、型表面層をエポキシ樹脂と金属粉
の混合物で形成し、前記型表面層に密着する裏打ち層が
金属で形成されたエポキシ樹脂型の製造方法であって、
前記混合物を加熱し、加熱された前記裏打ち層に対して
真空下で注入してきう型表面層を形成する第1工程と、
前記型表面層を強制的に冷却した後、常温で前記型表面
層を硬化させる第2工程と、前記型表面層を加熱して硬
化させる第3工程とを含んでなることを特徴とする。
【0012】型表面層を形成する前記エポキシ樹脂に
は、熱硬化収縮が少なく、機械的強度にすぐれたものが
望ましく、金属粉としては一般に熱伝導率の高いものが
望ましいがアルミ粉が最も望ましい。また、エポキシ樹
脂と金属粉との混合比率は、金属粉の種類によって異な
るがエポキシ樹脂に対して金属粉の重量を70%以上と
するのが望ましく、70%未満では熱伝導率が不足す
る。裏打ち層は、金属製であればよいが、熱膨張係数が
エポキシ樹脂とほぼ等しい亜鉛合金で形成するのが望ま
しい。
は、熱硬化収縮が少なく、機械的強度にすぐれたものが
望ましく、金属粉としては一般に熱伝導率の高いものが
望ましいがアルミ粉が最も望ましい。また、エポキシ樹
脂と金属粉との混合比率は、金属粉の種類によって異な
るがエポキシ樹脂に対して金属粉の重量を70%以上と
するのが望ましく、70%未満では熱伝導率が不足す
る。裏打ち層は、金属製であればよいが、熱膨張係数が
エポキシ樹脂とほぼ等しい亜鉛合金で形成するのが望ま
しい。
【0013】エポキシ樹脂と金属粉の混合物(以下「エ
ポキシ樹脂混合物」又は「混合物」という)を加熱し、
加熱された裏打ち層に対して真空下で注入して型表面層
を形成する第1工程において、前記混合物及び裏打ち層
の加熱温度は35〜60℃とするのが好ましく、35〜
45℃とするのがさらに好ましい。加熱温度が低すぎる
とエポキシ樹脂混合物の流動性が悪く、加熱温度が高す
ぎると熱硬化が急速に進むので加熱時間の制御が難し
い。また、前記混合物を裏打ち層に対して真空下で注入
するとは、少なくとも裏打ち層と型表面層の成形用の型
をセットにした容器を真空にした状態で混合物を注入す
ることをいい、注入時に混合物に気泡が混入するのを防
止する。
ポキシ樹脂混合物」又は「混合物」という)を加熱し、
加熱された裏打ち層に対して真空下で注入して型表面層
を形成する第1工程において、前記混合物及び裏打ち層
の加熱温度は35〜60℃とするのが好ましく、35〜
45℃とするのがさらに好ましい。加熱温度が低すぎる
とエポキシ樹脂混合物の流動性が悪く、加熱温度が高す
ぎると熱硬化が急速に進むので加熱時間の制御が難し
い。また、前記混合物を裏打ち層に対して真空下で注入
するとは、少なくとも裏打ち層と型表面層の成形用の型
をセットにした容器を真空にした状態で混合物を注入す
ることをいい、注入時に混合物に気泡が混入するのを防
止する。
【0014】また、請求項2記載の発明のエポキシ樹脂
型の製造方法は、請求項1記載の発明において、前記第
2工程における前記型表面層の冷却が、前記裏打ち層を
介した熱伝達によることを特徴とする。
型の製造方法は、請求項1記載の発明において、前記第
2工程における前記型表面層の冷却が、前記裏打ち層を
介した熱伝達によることを特徴とする。
【0015】請求項3記載の発明のエポキシ樹脂型の製
造方法は、請求項1又は2記載の発明において、キャビ
ティ側とコア側とからなるエポキシ樹脂型の製造方法で
あって、キャビティ側及びコア側のそれぞれについて前
記第1工程及び前記第2工程を終了させた後、両方のエ
ポキシ樹脂型をセットした状態で前記第3工程を一括し
て施すことを特徴とする。
造方法は、請求項1又は2記載の発明において、キャビ
ティ側とコア側とからなるエポキシ樹脂型の製造方法で
あって、キャビティ側及びコア側のそれぞれについて前
記第1工程及び前記第2工程を終了させた後、両方のエ
ポキシ樹脂型をセットした状態で前記第3工程を一括し
て施すことを特徴とする。
【0016】請求項4記載の発明のエポキシ樹脂型の製
造方法は、請求項1乃至3記載の発明のいずれかにおい
て、裏打ち層の型表面層側に突出し、型表面層への熱伝
達効率を高める凸部を設ける裏打ち層形成工程を含んで
なることを特徴とする。前記凸部とは、裏打ち層の型表
面層側に突出し、型表面層への熱伝達効率を高めるもの
であり、凸条、独立した凸、連続した凸又はそれらの組
み合わせなどをいい、その断面形状は特に限定されな
い。
造方法は、請求項1乃至3記載の発明のいずれかにおい
て、裏打ち層の型表面層側に突出し、型表面層への熱伝
達効率を高める凸部を設ける裏打ち層形成工程を含んで
なることを特徴とする。前記凸部とは、裏打ち層の型表
面層側に突出し、型表面層への熱伝達効率を高めるもの
であり、凸条、独立した凸、連続した凸又はそれらの組
み合わせなどをいい、その断面形状は特に限定されな
い。
【0017】また、請求項5記載の発明のエポキシ樹脂
型の製造方法は、請求項4記載の発明において、前記凸
部は、交差する凸条であることを特徴とする。
型の製造方法は、請求項4記載の発明において、前記凸
部は、交差する凸条であることを特徴とする。
【0018】請求項6記載の発明のエポキシ樹脂型は、
エポキシ樹脂と金属粉の混合物で形成された型表面層
と、前記型表面層が密着する金属製の裏打ち層とを備
え、前記型表面層の厚みが15mm以下であり、前記裏
打ち層に冷却パイプが埋設されてなることを特徴とす
る。
エポキシ樹脂と金属粉の混合物で形成された型表面層
と、前記型表面層が密着する金属製の裏打ち層とを備
え、前記型表面層の厚みが15mm以下であり、前記裏
打ち層に冷却パイプが埋設されてなることを特徴とす
る。
【0019】また、請求項7記載の発明は、エポキシ樹
脂と金属粉の混合物で形成された型表面層と、前記型表
面層が密着する金属製の裏打ち層とを備え、前記裏打ち
層に冷却パイプが埋設されてなり、前記裏打ち層の型表
面層側に突出し、型表面層への熱伝達効率を高める凸部
を設けてなり、前記凸部先端から型表面層の製品成形面
側表面までの厚さが15mm以下であることを特徴とす
る。
脂と金属粉の混合物で形成された型表面層と、前記型表
面層が密着する金属製の裏打ち層とを備え、前記裏打ち
層に冷却パイプが埋設されてなり、前記裏打ち層の型表
面層側に突出し、型表面層への熱伝達効率を高める凸部
を設けてなり、前記凸部先端から型表面層の製品成形面
側表面までの厚さが15mm以下であることを特徴とす
る。
【0020】さらに、請求項8記載の発明のエポキシ樹
脂型は、請求項7記載の発明において、前記凸部先端か
ら型表面層の製品成形面側表面までの厚さが4mm以上
8mm以下であることを特徴とする。
脂型は、請求項7記載の発明において、前記凸部先端か
ら型表面層の製品成形面側表面までの厚さが4mm以上
8mm以下であることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照しつつ説明する。図1及び図2は、本発明のエポ
キシ樹脂型の製造方法の説明図である。先ず、図1に基
づいてキャビティ側のエポキシ樹脂型10の製造方法の
第2工程までを説明する。最初に図1(a)に示すよう
に、成形しようとする対象製品と同じ形状を有する製品
M1を用い、木材又はケミウッド等の材料をこれに合わ
せて加工し、マスターモデルM2を作製する。
を参照しつつ説明する。図1及び図2は、本発明のエポ
キシ樹脂型の製造方法の説明図である。先ず、図1に基
づいてキャビティ側のエポキシ樹脂型10の製造方法の
第2工程までを説明する。最初に図1(a)に示すよう
に、成形しようとする対象製品と同じ形状を有する製品
M1を用い、木材又はケミウッド等の材料をこれに合わ
せて加工し、マスターモデルM2を作製する。
【0022】次いで、亜鉛合金等の金属からなる裏打ち
層12を作製する。裏打層12の下面12aはマスター
モデルM2の上面M2aとの間に所望の型表面層(厚さ
15mm以下)の形状に等しい空間が形成されるような
形状を有するものとする。裏打ち層の材質はエポキシ樹
脂と熱膨張係数のほぼ等しい亜鉛合金が適しているが、
それに限定されるものではなく、なるべく熱膨張係数の
近い金属製であればよい。裏打層12は、それに密着し
て形成される型表面層11を冷却するための冷却パイプ
13を有している。また、2本のエポキシ樹脂注入用パ
イプ14,14と1本のエポキシ樹脂排出用パイプ15
を有し、それぞれその上面12bから下面12aに貫通
している。
層12を作製する。裏打層12の下面12aはマスター
モデルM2の上面M2aとの間に所望の型表面層(厚さ
15mm以下)の形状に等しい空間が形成されるような
形状を有するものとする。裏打ち層の材質はエポキシ樹
脂と熱膨張係数のほぼ等しい亜鉛合金が適しているが、
それに限定されるものではなく、なるべく熱膨張係数の
近い金属製であればよい。裏打層12は、それに密着し
て形成される型表面層11を冷却するための冷却パイプ
13を有している。また、2本のエポキシ樹脂注入用パ
イプ14,14と1本のエポキシ樹脂排出用パイプ15
を有し、それぞれその上面12bから下面12aに貫通
している。
【0023】エポキシ樹脂には、熱硬化収縮が少なく、
機械的強度にすぐれたものがのぞましく、例えば三菱油
化株式会社製のMYX−04,MYX−05,MYX−
06等が用いられる。金属粉としては一般に熱伝導率の
高いものが望ましいが、種々検討の結果アルミ粉がもっ
とも望ましい。また、エポキシ樹脂と金属粉との混合比
率は、金属粉の種類によって異なるがエポキシ樹脂に対
して金属粉の重量を70%以上とするのが望ましく、7
0%未満では熱伝導率が不足する。
機械的強度にすぐれたものがのぞましく、例えば三菱油
化株式会社製のMYX−04,MYX−05,MYX−
06等が用いられる。金属粉としては一般に熱伝導率の
高いものが望ましいが、種々検討の結果アルミ粉がもっ
とも望ましい。また、エポキシ樹脂と金属粉との混合比
率は、金属粉の種類によって異なるがエポキシ樹脂に対
して金属粉の重量を70%以上とするのが望ましく、7
0%未満では熱伝導率が不足する。
【0024】アルミ粉等の金属粉をエポキシ樹脂に混入
した混合物Eを加熱オーブンG内に入れ、ヒーターHに
よって加熱オーブンG内の温度を35〜60℃に調節し
加熱する。加熱により、エポキシ樹脂混合物Eの粘度を
低下させた後、オーブンGから取り出し、適宜の攪拌機
を用いて攪拌し、金属粉を均一に分散させる。さらに、
硬化剤を所定の配合比率で混入し、再びオーブンGにお
いて35〜60℃に加熱した後適宜の攪拌機で攪拌し、
均一に混合するまで攪拌する。そして、均一に混合され
たエポキシ樹脂混合物Eを入れたオーブンGを真空ポン
プVによって真空にし、エポキシ樹脂混合物Eに含まれ
る気泡を脱泡する。なお、アルミ粉混入エポキシ樹脂の
場合、アルミ粉の重量はエポキシ樹脂に対して70%以
上とする。70パーセント未満では、熱伝導率が不足
し、あまり多すぎると機械的強度が低下するので、72
〜76%程度とするのが好ましい。
した混合物Eを加熱オーブンG内に入れ、ヒーターHに
よって加熱オーブンG内の温度を35〜60℃に調節し
加熱する。加熱により、エポキシ樹脂混合物Eの粘度を
低下させた後、オーブンGから取り出し、適宜の攪拌機
を用いて攪拌し、金属粉を均一に分散させる。さらに、
硬化剤を所定の配合比率で混入し、再びオーブンGにお
いて35〜60℃に加熱した後適宜の攪拌機で攪拌し、
均一に混合するまで攪拌する。そして、均一に混合され
たエポキシ樹脂混合物Eを入れたオーブンGを真空ポン
プVによって真空にし、エポキシ樹脂混合物Eに含まれ
る気泡を脱泡する。なお、アルミ粉混入エポキシ樹脂の
場合、アルミ粉の重量はエポキシ樹脂に対して70%以
上とする。70パーセント未満では、熱伝導率が不足
し、あまり多すぎると機械的強度が低下するので、72
〜76%程度とするのが好ましい。
【0025】次いで、図1(b)のように裏打ち層12
をオーブンG内に入れ、35〜60℃に加熱した後マス
ターモデルM2の上にセットする。再び、オーブンG内
を真空にし、ホッパーF,Fからこの裏打ち層12のエ
ポキシ樹脂注入用パイプ14,14を介して前記エポキ
シ樹脂混合物Eを注入し、エポキシ樹脂混合物排出用パ
イプ15からエポキシ樹脂混合物Eがオーバーフローす
るまで充填する。(以上第1工程)。
をオーブンG内に入れ、35〜60℃に加熱した後マス
ターモデルM2の上にセットする。再び、オーブンG内
を真空にし、ホッパーF,Fからこの裏打ち層12のエ
ポキシ樹脂注入用パイプ14,14を介して前記エポキ
シ樹脂混合物Eを注入し、エポキシ樹脂混合物排出用パ
イプ15からエポキシ樹脂混合物Eがオーバーフローす
るまで充填する。(以上第1工程)。
【0026】次に、エポキシ樹脂混合物Eの充填が完了
すると、図1(c)のように、形成中のエポキシ樹脂型
10を真空ボックス(加熱オーブン)Gから取り出し、
冷却パイプ13に冷却水Wを流してエポキシ樹脂型を常
温まで強制冷却する。次いで、冷却した樹脂型10を図
1(d)のようにオーブンG内に入れ、室温で12時間
放置して型表面層12を一次硬化させる。(以上第2工
程)。
すると、図1(c)のように、形成中のエポキシ樹脂型
10を真空ボックス(加熱オーブン)Gから取り出し、
冷却パイプ13に冷却水Wを流してエポキシ樹脂型を常
温まで強制冷却する。次いで、冷却した樹脂型10を図
1(d)のようにオーブンG内に入れ、室温で12時間
放置して型表面層12を一次硬化させる。(以上第2工
程)。
【0027】さらに、図1(e)のように、エポキシ樹
脂型10の内面に対象製品と形状の等しいシートワック
スSを貼り付け、コア側のエポキシ樹脂型を形成するた
めのコアモデルM3とする。
脂型10の内面に対象製品と形状の等しいシートワック
スSを貼り付け、コア側のエポキシ樹脂型を形成するた
めのコアモデルM3とする。
【0028】次に、上記以降の工程を図2に基づいて説
明する。図2(a)において、先ず、予め用意した亜鉛
合金等の金属からなる裏打ち層22を前記コアモデルM
3上にセットし、裏打ち層22の下面22aとコアモデ
ルM3の上面M3aとの間に所望の型表面層(厚さ15
mm以下)の形状に等しい空間を形成する。裏打ち層2
2の材質は、裏打ち層12と同様である。裏打層22
は、それに密着する型表面層を冷却するための冷却パイ
プ23を有している。また、2本のエポキシ樹脂注入用
パイプ24,24を有し、中央部に1本のエポキシ樹脂
排出用パイプ25を有し、それぞれ裏打ち層22の上面
から下面まで貫通している。
明する。図2(a)において、先ず、予め用意した亜鉛
合金等の金属からなる裏打ち層22を前記コアモデルM
3上にセットし、裏打ち層22の下面22aとコアモデ
ルM3の上面M3aとの間に所望の型表面層(厚さ15
mm以下)の形状に等しい空間を形成する。裏打ち層2
2の材質は、裏打ち層12と同様である。裏打層22
は、それに密着する型表面層を冷却するための冷却パイ
プ23を有している。また、2本のエポキシ樹脂注入用
パイプ24,24を有し、中央部に1本のエポキシ樹脂
排出用パイプ25を有し、それぞれ裏打ち層22の上面
から下面まで貫通している。
【0029】アルミ粉等の金属粉をエポキシ樹脂に混入
した混合物Eも、キャビティ側のエポキシ樹脂型作製に
用いたものと同じであり、同様の方法で、金属粉の分
散、混合物E内に残留する気泡の脱泡処理を行う。
した混合物Eも、キャビティ側のエポキシ樹脂型作製に
用いたものと同じであり、同様の方法で、金属粉の分
散、混合物E内に残留する気泡の脱泡処理を行う。
【0030】そして、図2(a)に示すように裏打ち層
22をオーブンG内に入れ、35〜60℃に加熱した後
コアモデルM3の上にセットする。再び、オーブンG内
を真空にし、ホッパーF,Fからこの裏打ち層12のエ
ポキシ樹脂注入用パイプ24,24を介して前記エポキ
シ樹脂混合物Eを注入し、エポキシ樹脂混合物排出用パ
イプ25からエポキシ樹脂混合物Eがオーバーフローす
るまで充填する。(以上第1工程)。
22をオーブンG内に入れ、35〜60℃に加熱した後
コアモデルM3の上にセットする。再び、オーブンG内
を真空にし、ホッパーF,Fからこの裏打ち層12のエ
ポキシ樹脂注入用パイプ24,24を介して前記エポキ
シ樹脂混合物Eを注入し、エポキシ樹脂混合物排出用パ
イプ25からエポキシ樹脂混合物Eがオーバーフローす
るまで充填する。(以上第1工程)。
【0031】エポキシ樹脂混合物Eの充填が完了する
と、同図(b)のように真空ボックス(加熱オーブン)
Gから取り出し、冷却パイプ23に冷却水Wを流してエ
ポキシ樹脂型を室温まで強制冷却する。次いで、冷却し
た樹脂型20を図2(c)のようにオーブンG内に入れ
室温で12時間放置して型表面層21を一次硬化させ
る。(以上第2工程)。
と、同図(b)のように真空ボックス(加熱オーブン)
Gから取り出し、冷却パイプ23に冷却水Wを流してエ
ポキシ樹脂型を室温まで強制冷却する。次いで、冷却し
た樹脂型20を図2(c)のようにオーブンG内に入れ
室温で12時間放置して型表面層21を一次硬化させ
る。(以上第2工程)。
【0032】さらに、図2(d)のようにシートワック
スSをとり除き、オーブンGにおいて50℃で6時間加
熱し、キャビティ側及びコア側両方の型表面層11、2
1を二次硬化させる。そして、図2(e)のように、さ
らに150℃で6時間加熱し、型表面層11、21を三
次硬化させ、キャビティ側及びコア側のエポキシ樹脂型
10及び20を完成させる。(以上第3工程)。
スSをとり除き、オーブンGにおいて50℃で6時間加
熱し、キャビティ側及びコア側両方の型表面層11、2
1を二次硬化させる。そして、図2(e)のように、さ
らに150℃で6時間加熱し、型表面層11、21を三
次硬化させ、キャビティ側及びコア側のエポキシ樹脂型
10及び20を完成させる。(以上第3工程)。
【0033】上記実施形態においては、第1工程におい
てエポキシ樹脂混合物Eを注入する際、ホッパーF,F
及びエポキシ樹脂注入用パイプ14、24もオーブンG
内に入れ、オーブンGを真空にして、予めホッパーF,
F内に入れたエポキシ樹脂を真空下で注入するものとし
たが、次のようにしてもよい。すなわち、ホッパーF,
FをオーブンG外に置き、エポキシ樹脂注入用パイプ1
4、24とバルブを介して連結し、バルブを閉めた状態
でオーブンG内を真空にした後、バルブを開け、別のオ
ーブン内で真空脱泡されたエポキシ樹脂混合物をホッパ
ーF,Fから大気圧下で注入する。このようにすれば大
気圧により、注入はより容易になる。また、コアモデル
M3をキャビティ側のエポキシ樹脂型10の一次硬化
(第2工程)まで行ったものにシートワックスSを貼り
付けて形成し、二次硬化、三次硬化(第3工程)は、キ
ャビティ側、コア側をセットした状態で行い、工程数を
少なくしているが、都合によって両者それぞれを三次硬
化まで別々に行うものも本発明に含まれる。さらに、第
2工程における強制冷却の方法は裏打ち層12,22に
埋設された冷却パイプによるものとしたが、強制冷却の
方法はこれに限定されるものではなく、裏打ち層の周り
に冷却手段を設け、それによって裏打ち層12,22を
冷却するようにしてもよい。
てエポキシ樹脂混合物Eを注入する際、ホッパーF,F
及びエポキシ樹脂注入用パイプ14、24もオーブンG
内に入れ、オーブンGを真空にして、予めホッパーF,
F内に入れたエポキシ樹脂を真空下で注入するものとし
たが、次のようにしてもよい。すなわち、ホッパーF,
FをオーブンG外に置き、エポキシ樹脂注入用パイプ1
4、24とバルブを介して連結し、バルブを閉めた状態
でオーブンG内を真空にした後、バルブを開け、別のオ
ーブン内で真空脱泡されたエポキシ樹脂混合物をホッパ
ーF,Fから大気圧下で注入する。このようにすれば大
気圧により、注入はより容易になる。また、コアモデル
M3をキャビティ側のエポキシ樹脂型10の一次硬化
(第2工程)まで行ったものにシートワックスSを貼り
付けて形成し、二次硬化、三次硬化(第3工程)は、キ
ャビティ側、コア側をセットした状態で行い、工程数を
少なくしているが、都合によって両者それぞれを三次硬
化まで別々に行うものも本発明に含まれる。さらに、第
2工程における強制冷却の方法は裏打ち層12,22に
埋設された冷却パイプによるものとしたが、強制冷却の
方法はこれに限定されるものではなく、裏打ち層の周り
に冷却手段を設け、それによって裏打ち層12,22を
冷却するようにしてもよい。
【0034】上記のようにして製造された本発明のエポ
キシ樹脂型1は、図2(e)に示すように、キャビティ
側のエポキシ樹脂型10とコア側のエポキシ樹脂型20
とからなる。両者は、型表面層11、21及びそれと密
着して設けられる裏打ち層12、22からなり、両者を
セットしたとき、型表面層11と型表面層21との間に
所望の対象製品の形状に等しい空間Pが形成される。裏
打ち層12、22はいずれも冷却パイプ13、23、エ
ポキシ樹脂注入用パイプ14、24及びエポキシ樹脂排
出用パイプ15、25を備えている。
キシ樹脂型1は、図2(e)に示すように、キャビティ
側のエポキシ樹脂型10とコア側のエポキシ樹脂型20
とからなる。両者は、型表面層11、21及びそれと密
着して設けられる裏打ち層12、22からなり、両者を
セットしたとき、型表面層11と型表面層21との間に
所望の対象製品の形状に等しい空間Pが形成される。裏
打ち層12、22はいずれも冷却パイプ13、23、エ
ポキシ樹脂注入用パイプ14、24及びエポキシ樹脂排
出用パイプ15、25を備えている。
【0035】型表面層の厚さが15mm以下であるから
型の寸法精度がよく、機械的強度にすぐれ、型表面層の
表面の温度調節が容易である。なお、型表面層の厚さは
15mm以下であればよいが、4〜8mm程度とするの
がさらに好ましい。裏打ち層は金属製であるからこれに
密着する型表面層の強制冷却が均一に行われ、裏打ち層
には冷却パイプが設けられているから、それに冷水等を
供給するだけで型表面層を冷却できる。したがって、こ
の樹脂型を用いれば対象製品を精度良く成形することが
できる。
型の寸法精度がよく、機械的強度にすぐれ、型表面層の
表面の温度調節が容易である。なお、型表面層の厚さは
15mm以下であればよいが、4〜8mm程度とするの
がさらに好ましい。裏打ち層は金属製であるからこれに
密着する型表面層の強制冷却が均一に行われ、裏打ち層
には冷却パイプが設けられているから、それに冷水等を
供給するだけで型表面層を冷却できる。したがって、こ
の樹脂型を用いれば対象製品を精度良く成形することが
できる。
【0036】上記の例では、裏打ち層12,22の型表
面層11,21側の密着面は平面状のものとしたが、他
の例として図3乃至図6に基づいて、前記密着面に凸部
を設けた例について述べる。図3は裏打ち層12,22
の型表面層11,21側に突出し、型表面層への熱伝達
効率を高める凸部16,26を設けたエポキシ樹脂型の
断面図であり、図3(a)はその全体の断面図、図3
(b)は、その型表面層と裏打ち層の密着面の部分拡大
図である。
面層11,21側の密着面は平面状のものとしたが、他
の例として図3乃至図6に基づいて、前記密着面に凸部
を設けた例について述べる。図3は裏打ち層12,22
の型表面層11,21側に突出し、型表面層への熱伝達
効率を高める凸部16,26を設けたエポキシ樹脂型の
断面図であり、図3(a)はその全体の断面図、図3
(b)は、その型表面層と裏打ち層の密着面の部分拡大
図である。
【0037】図3(a)において、エポキシ樹脂型1
は、キャビティ側のエポキシ樹脂型10と、コア側のエ
ポキシ樹脂型20とからなり、凸部16は断面矩形状の
凸条からなる。凸部16,26以外は図2(e)のエポ
キシ樹脂型1と同じであるから、同一の符号を付してそ
の説明を省略する。図3(b)は、別の実施の形態の部
分拡大図であって、キャビティ側のエポキシ樹脂型10
の型表面層11と裏打ち層12の密着面を拡大して示し
たものである。この例では、凸部として、凸条17が形
成されており、凸条17は、先端側又は中間部17aを
基部17bよりも脹らませたかぎ型に形成されている。
なお、凹凸18は、裏打ち層12に対する型表面層11
の伸縮を補助的に阻止するものである。
は、キャビティ側のエポキシ樹脂型10と、コア側のエ
ポキシ樹脂型20とからなり、凸部16は断面矩形状の
凸条からなる。凸部16,26以外は図2(e)のエポ
キシ樹脂型1と同じであるから、同一の符号を付してそ
の説明を省略する。図3(b)は、別の実施の形態の部
分拡大図であって、キャビティ側のエポキシ樹脂型10
の型表面層11と裏打ち層12の密着面を拡大して示し
たものである。この例では、凸部として、凸条17が形
成されており、凸条17は、先端側又は中間部17aを
基部17bよりも脹らませたかぎ型に形成されている。
なお、凹凸18は、裏打ち層12に対する型表面層11
の伸縮を補助的に阻止するものである。
【0038】このように、裏打ち層12に凸部16又は
17を設けると、その先端が型表面層11の製品成形面
側表面11aに接近し、また裏打ち層12から型表面層
11への熱伝達面積が大きくなるので、熱伝達効率が高
くなり、型表面層11の冷却効率がよくなる。しかもこ
の凸部が型表面層注型時の硬化収縮や成形加工時の加熱
・冷却による熱伸縮を阻止するので、寸法精度がよくな
る。
17を設けると、その先端が型表面層11の製品成形面
側表面11aに接近し、また裏打ち層12から型表面層
11への熱伝達面積が大きくなるので、熱伝達効率が高
くなり、型表面層11の冷却効率がよくなる。しかもこ
の凸部が型表面層注型時の硬化収縮や成形加工時の加熱
・冷却による熱伸縮を阻止するので、寸法精度がよくな
る。
【0039】凸部を交差する凸条とすると、どの方向に
も冷却効果が向上し、製品成形面側表面11aが均一に
効率良く冷却され、伸縮の阻止も一様になる。特に、格
子状に配設された凸条とするとさらに均一に冷却され、
一様に伸縮を阻止する。凸部はこれらに限定されるもの
ではなく、凸条が等間隔でないもの、平行でないもの、
いろんな角度で交差するもの、一方向に平行に配設され
たもの、部分的に交差するもの、独立した凸、連続した
凸、又はそれらの組み合わせなどを含み、要はその先端
が型表面層11の製品成形面側表面11aに接近し、裏
打ち層12から型表面層11への熱伝達面積が大きくな
り、熱伝達効率を高めるものであればよい。但し、冷却
の均一性からいえば、均等に配設されるのが好ましい。
も冷却効果が向上し、製品成形面側表面11aが均一に
効率良く冷却され、伸縮の阻止も一様になる。特に、格
子状に配設された凸条とするとさらに均一に冷却され、
一様に伸縮を阻止する。凸部はこれらに限定されるもの
ではなく、凸条が等間隔でないもの、平行でないもの、
いろんな角度で交差するもの、一方向に平行に配設され
たもの、部分的に交差するもの、独立した凸、連続した
凸、又はそれらの組み合わせなどを含み、要はその先端
が型表面層11の製品成形面側表面11aに接近し、裏
打ち層12から型表面層11への熱伝達面積が大きくな
り、熱伝達効率を高めるものであればよい。但し、冷却
の均一性からいえば、均等に配設されるのが好ましい。
【0040】凸部のない図2(e)のエポキシ樹脂型の
例では、型表面層の厚さを15mm以下、好ましくは4
〜8mmとしたが、凸部16又は17を設けた場合は、
その先端から製品成形面側表面11aまでの厚さをこの
数値にすれば、ほぼ同様の冷却効果が得られる。したが
って、裏打ち層12と型表面層11の密着面表面からの
厚さを15mm以下にしなくても型表面層11の製品成
形面側表面11aの温度調節が容易であり、しかも注型
が容易で寸法精度や機械的強度に優れたエポキシ樹脂型
が得られる。凸部16を矩形状の凸条とする場合は、そ
の幅は2〜3mm程度、高さは3〜4mm程度とするの
が好ましく、その中心間隔は15mm〜25mmとする
のが好ましい。
例では、型表面層の厚さを15mm以下、好ましくは4
〜8mmとしたが、凸部16又は17を設けた場合は、
その先端から製品成形面側表面11aまでの厚さをこの
数値にすれば、ほぼ同様の冷却効果が得られる。したが
って、裏打ち層12と型表面層11の密着面表面からの
厚さを15mm以下にしなくても型表面層11の製品成
形面側表面11aの温度調節が容易であり、しかも注型
が容易で寸法精度や機械的強度に優れたエポキシ樹脂型
が得られる。凸部16を矩形状の凸条とする場合は、そ
の幅は2〜3mm程度、高さは3〜4mm程度とするの
が好ましく、その中心間隔は15mm〜25mmとする
のが好ましい。
【0041】次に、上記のような凸部を設けた、裏打ち
層の鋳造工程について説明する。図4は、キャビティ側
のエポキシ樹脂型10の裏打ち層12の型取り過程を示
す。図4(a),(b)は、石膏による反転モデルの製
作過程を示す。図4(a)において、先ず成形対象製品
の外表面側の形状を有するマスターモデルM2を作製す
る。その上に型表面層11と同形にシートワックス11
wを形成し、それを図示しない鋳型枠で囲み、水と混練
りした石膏を流し込み、硬化させる。そして、硬化後脱
型し、同図(b)の石膏反転モデル30を得る。この石
膏反転モデル30に同図(c)に示すように砂鋳型40
を鋳込んで、脱型すると、密着面に凸部16を設ける前
の、表面が平滑な裏打ち層に対応する砂鋳型40(以下
「プレ鋳型」という)が得られる。
層の鋳造工程について説明する。図4は、キャビティ側
のエポキシ樹脂型10の裏打ち層12の型取り過程を示
す。図4(a),(b)は、石膏による反転モデルの製
作過程を示す。図4(a)において、先ず成形対象製品
の外表面側の形状を有するマスターモデルM2を作製す
る。その上に型表面層11と同形にシートワックス11
wを形成し、それを図示しない鋳型枠で囲み、水と混練
りした石膏を流し込み、硬化させる。そして、硬化後脱
型し、同図(b)の石膏反転モデル30を得る。この石
膏反転モデル30に同図(c)に示すように砂鋳型40
を鋳込んで、脱型すると、密着面に凸部16を設ける前
の、表面が平滑な裏打ち層に対応する砂鋳型40(以下
「プレ鋳型」という)が得られる。
【0042】図5は、前記プレ鋳型40から、型表面層
側に熱伝達効率を高める凸部を設けた裏打ち層12を鋳
造するための鋳型(以下「本鋳型」という)を製作する
過程の説明図である。図5(a)は、プレ鋳型40の表
面に前記凸部16の反転形状となる溝42を形成した本
鋳型41の断面図であり、同図(b)のA−A断面を示
す。また、同図(b)は平面図である。図示例は、裏打
ち層12の型表面層11側に格子状に配設された凸条1
7と連続した凸18からなる凸部16を形成するための
鋳型で、溝42は格子状に配設された凸条17の反転形
状とする。凸条17の反転形状である溝42はカッター
等で切り込むだけで簡単に作製することができる。
側に熱伝達効率を高める凸部を設けた裏打ち層12を鋳
造するための鋳型(以下「本鋳型」という)を製作する
過程の説明図である。図5(a)は、プレ鋳型40の表
面に前記凸部16の反転形状となる溝42を形成した本
鋳型41の断面図であり、同図(b)のA−A断面を示
す。また、同図(b)は平面図である。図示例は、裏打
ち層12の型表面層11側に格子状に配設された凸条1
7と連続した凸18からなる凸部16を形成するための
鋳型で、溝42は格子状に配設された凸条17の反転形
状とする。凸条17の反転形状である溝42はカッター
等で切り込むだけで簡単に作製することができる。
【0043】図5(c),(d)は、プレ鋳型40の部
分拡大図で、図5(c)は同図(b)の部分拡大平面
図、同図(d)は、そのB−B断面図である。凸条の反
転形状である溝42の幅wは2〜3mm、深さdは3〜
4mm程度が好ましいがこれに限定されるものではな
い。そして、凸条17を図1(b)に示すかぎ型にした
い場合には、その反転形状である溝42には脹らみ17
aと基部17bに対応するアンダーカット部42aとく
びれ部42bを形成する。また、連続した凹凸18を形
成するための反転形状である斑点状に連続した凹凸43
は、幅、深さとも1mm以上とするのが好ましい。この
凹凸43は砂型表面を適宜の用具で押圧したり、掻き取
るだけで形成できる。また、この連続した凹凸43を形
成する上で、砂鋳型に用いる砂は、6号(0.212〜
0.425μ)とするのが好ましい。上記の例では本鋳
型は砂鋳型としたが、これに限定されるものではなく、
石膏鋳型又はセラミック鋳型なども用いられる。
分拡大図で、図5(c)は同図(b)の部分拡大平面
図、同図(d)は、そのB−B断面図である。凸条の反
転形状である溝42の幅wは2〜3mm、深さdは3〜
4mm程度が好ましいがこれに限定されるものではな
い。そして、凸条17を図1(b)に示すかぎ型にした
い場合には、その反転形状である溝42には脹らみ17
aと基部17bに対応するアンダーカット部42aとく
びれ部42bを形成する。また、連続した凹凸18を形
成するための反転形状である斑点状に連続した凹凸43
は、幅、深さとも1mm以上とするのが好ましい。この
凹凸43は砂型表面を適宜の用具で押圧したり、掻き取
るだけで形成できる。また、この連続した凹凸43を形
成する上で、砂鋳型に用いる砂は、6号(0.212〜
0.425μ)とするのが好ましい。上記の例では本鋳
型は砂鋳型としたが、これに限定されるものではなく、
石膏鋳型又はセラミック鋳型なども用いられる。
【0044】図6はこの本鋳型41を用いて、裏打ち層
12を鋳造する過程を示す図である。図6(a)に示す
ように、本鋳型41を図示されない鋳型枠で囲み、エポ
キシ樹脂注入用パイプ14,エポキシ樹脂排出用パイプ
15,冷却パイプ13などを所定の位置にセットしたの
ち、亜鉛の溶湯を流し込み、冷却、固化させる。次い
で、同図(b)に示すように、脱型し、裏打ち層12を
得る。この裏打ち層12とマスターモデルM2とを同図
(c)のようにセットして、真空下でエポキシ樹脂混合
物を注入し、硬化させて型表面層11を形成し、脱型す
ると、キャビティ側エポキシ樹脂型10が完成する。こ
のようにして先に述べたとおり冷却効率がよく、寸法精
度や機械的強度に優れたエポキシ樹脂型10が完成す
る。
12を鋳造する過程を示す図である。図6(a)に示す
ように、本鋳型41を図示されない鋳型枠で囲み、エポ
キシ樹脂注入用パイプ14,エポキシ樹脂排出用パイプ
15,冷却パイプ13などを所定の位置にセットしたの
ち、亜鉛の溶湯を流し込み、冷却、固化させる。次い
で、同図(b)に示すように、脱型し、裏打ち層12を
得る。この裏打ち層12とマスターモデルM2とを同図
(c)のようにセットして、真空下でエポキシ樹脂混合
物を注入し、硬化させて型表面層11を形成し、脱型す
ると、キャビティ側エポキシ樹脂型10が完成する。こ
のようにして先に述べたとおり冷却効率がよく、寸法精
度や機械的強度に優れたエポキシ樹脂型10が完成す
る。
【0045】
【実施例】本発明の効果を確認するため、次の4通りの
エポキシ樹脂型の試作品を作製した。 実施例1:図3のように裏打ち層の型表面層側に凸部を
設けたもので、その密着面の部分断面図を図7に示す。
図7(a)は、その部分縦断面図、同図(b)は、その
Y−Y断面図、同図(c)は、そのX−X断面図であ
る。型表面層91のエポキシ樹脂には三菱油化株式会社
製のMYX−06を用い、裏打ち層92には亜鉛を用い
る。裏打ち層の型表面層側各面の凸部96は、縦方向の
間隔s1 、横方向の間隔s2 をともに20mmとし、ま
た、高さt1 を4mm、幅wを3mmとする。型表面層
は、キャビティ側、コア側とも、厚さtを15mm(凸
条26先端から型表面層の製品成形面側表面91aまで
の厚さt2 が11mm)とし、成形対象製品である厚さ
2mm、長さ約750mm、幅約35mmの矩形状のボ
ックスが形成されるサイズとする。
エポキシ樹脂型の試作品を作製した。 実施例1:図3のように裏打ち層の型表面層側に凸部を
設けたもので、その密着面の部分断面図を図7に示す。
図7(a)は、その部分縦断面図、同図(b)は、その
Y−Y断面図、同図(c)は、そのX−X断面図であ
る。型表面層91のエポキシ樹脂には三菱油化株式会社
製のMYX−06を用い、裏打ち層92には亜鉛を用い
る。裏打ち層の型表面層側各面の凸部96は、縦方向の
間隔s1 、横方向の間隔s2 をともに20mmとし、ま
た、高さt1 を4mm、幅wを3mmとする。型表面層
は、キャビティ側、コア側とも、厚さtを15mm(凸
条26先端から型表面層の製品成形面側表面91aまで
の厚さt2 が11mm)とし、成形対象製品である厚さ
2mm、長さ約750mm、幅約35mmの矩形状のボ
ックスが形成されるサイズとする。
【0046】実施例2:裏打ち層に凸条を設けず裏打ち
層と型表面層との密着面を図2(e)のように平面状と
し、型表面層は、キャビティ側、コア側とも、厚さtを
15mmとし、成形対象製品である厚さ2mm、長さ約
300mm、幅約35mmの矩形状のボックスが形成さ
れるサイズとする。
層と型表面層との密着面を図2(e)のように平面状と
し、型表面層は、キャビティ側、コア側とも、厚さtを
15mmとし、成形対象製品である厚さ2mm、長さ約
300mm、幅約35mmの矩形状のボックスが形成さ
れるサイズとする。
【0047】比較例1:実施例1と同様凸条を設けたエ
ポキシ樹脂型で、型表面層は、キャビティ側、コア側と
も、厚さtを25mmとし、他の寸法は実施例1と同じ
ものとする。
ポキシ樹脂型で、型表面層は、キャビティ側、コア側と
も、厚さtを25mmとし、他の寸法は実施例1と同じ
ものとする。
【0048】比較例2:実施例2と同様凸条を設けない
エポキシ樹脂型で、型表面層は、キャビティ側、コア側
とも、厚さを25mmとし、他の寸法は実施例2と同じ
ものとする。
エポキシ樹脂型で、型表面層は、キャビティ側、コア側
とも、厚さを25mmとし、他の寸法は実施例2と同じ
ものとする。
【0049】上記4種類のエポキシ樹脂型を用いて、試
作品の成形を行うと、製品1個の成形に要する時間は、
実施例1は24秒、実施例2は約40秒、比較例1は約
60秒、比較例2は約120秒となる。以上の結果から
明らかなように、実施例は比較例に比して型表面層の厚
さが薄くしてあるので、冷却効率が良く、中でも実施例
1は裏打ち層の型表面層側に凸条を設けてあるので冷却
効率がさらに良いことがわかる。
作品の成形を行うと、製品1個の成形に要する時間は、
実施例1は24秒、実施例2は約40秒、比較例1は約
60秒、比較例2は約120秒となる。以上の結果から
明らかなように、実施例は比較例に比して型表面層の厚
さが薄くしてあるので、冷却効率が良く、中でも実施例
1は裏打ち層の型表面層側に凸条を設けてあるので冷却
効率がさらに良いことがわかる。
【0050】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のうち請
求項1記載の発明は、加熱された前記裏打ち層に対して
エポキシ樹脂と金属粉の混合物を加熱して注入する第1
工程により、エポキシ樹脂の粘度を低くし混合物の流動
性をよくするので、厚さが15mm以下の型表面層のモ
ールド加工が容易であり、また、裏打ち層に対して真空
下で注入するので気泡の混入するおそれがない。そし
て、第2工程で強制冷却されるので、エポキシ樹脂混合
物が加熱温度に保たれる時間が短く、余熱で熱硬化が速
く進行するのを防止することができ、完成後の熱収縮が
少なくなり、第3工程で加熱により完全に硬化され機械
的強度がより大きくなる。したがって、寸法精度がよく
機械的強度にすぐれ、温度調節の容易なエポキシ樹脂型
を安価に提供できるという効果を奏する。
求項1記載の発明は、加熱された前記裏打ち層に対して
エポキシ樹脂と金属粉の混合物を加熱して注入する第1
工程により、エポキシ樹脂の粘度を低くし混合物の流動
性をよくするので、厚さが15mm以下の型表面層のモ
ールド加工が容易であり、また、裏打ち層に対して真空
下で注入するので気泡の混入するおそれがない。そし
て、第2工程で強制冷却されるので、エポキシ樹脂混合
物が加熱温度に保たれる時間が短く、余熱で熱硬化が速
く進行するのを防止することができ、完成後の熱収縮が
少なくなり、第3工程で加熱により完全に硬化され機械
的強度がより大きくなる。したがって、寸法精度がよく
機械的強度にすぐれ、温度調節の容易なエポキシ樹脂型
を安価に提供できるという効果を奏する。
【0051】また請求項2記載の発明は、請求項1の効
果に加えて、第2工程における型表面層の冷却が、熱伝
導性のよい金属製の裏打ち層を介した熱伝達によって行
われるので、型表面層に対して均一に行われるという効
果を奏する。
果に加えて、第2工程における型表面層の冷却が、熱伝
導性のよい金属製の裏打ち層を介した熱伝達によって行
われるので、型表面層に対して均一に行われるという効
果を奏する。
【0052】請求項3記載の発明は、請求項1又は2の
効果に加えて、第3工程がキャビティ側とコア側につい
て一括して施されるので、別々に施す場合にくらべて工
程数が少なくなるという効果を奏する。
効果に加えて、第3工程がキャビティ側とコア側につい
て一括して施されるので、別々に施す場合にくらべて工
程数が少なくなるという効果を奏する。
【0053】請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の
いずれかの効果に加えて、裏打ち層に型表面層への熱伝
達効率を高める凸部を設けるので、型表面層の冷却効率
がよく、しかもこの凸部が型表面層注型時の硬化収縮を
阻止するので、寸法精度のよいエポキシ樹脂型が得られ
るという効果を奏する。
いずれかの効果に加えて、裏打ち層に型表面層への熱伝
達効率を高める凸部を設けるので、型表面層の冷却効率
がよく、しかもこの凸部が型表面層注型時の硬化収縮を
阻止するので、寸法精度のよいエポキシ樹脂型が得られ
るという効果を奏する。
【0054】請求項5記載の発明は、請求項4の効果に
加えて、前記凸部を、交差する凸条としたので、型表面
層全体がほぼ均一に冷却され、しかも製造が容易である
という効果を奏する。
加えて、前記凸部を、交差する凸条としたので、型表面
層全体がほぼ均一に冷却され、しかも製造が容易である
という効果を奏する。
【0055】請求項6記載の発明は、型表面層の厚さが
15mm以下であるから型の寸法精度がよく、機械的強
度にすぐれ、また裏打ち層から型表面層の表面までの熱
抵抗が小さく型表面層の表面の温度調節が容易である。
そして、裏打ち層は金属製であり、冷却パイプが設けら
れているので、型表面層の冷却が均一且つ容易に行われ
るから、対象製品を寸法精度良く成形できるという効果
を奏する。
15mm以下であるから型の寸法精度がよく、機械的強
度にすぐれ、また裏打ち層から型表面層の表面までの熱
抵抗が小さく型表面層の表面の温度調節が容易である。
そして、裏打ち層は金属製であり、冷却パイプが設けら
れているので、型表面層の冷却が均一且つ容易に行われ
るから、対象製品を寸法精度良く成形できるという効果
を奏する。
【0056】請求項7記載の発明は、裏打ち層に型表面
層への熱伝達効率を高める凸部が設けられているので、
型表面層の冷却効率が良く、凸部の先端から型表面層の
製品成形面側表面までの厚さが15mm以下であれば、
凸部の基部から型表面層の前記表面まで厚さを15mm
より厚くしても、型表面層の前記表面の温度調節が可能
であるという効果を奏する。
層への熱伝達効率を高める凸部が設けられているので、
型表面層の冷却効率が良く、凸部の先端から型表面層の
製品成形面側表面までの厚さが15mm以下であれば、
凸部の基部から型表面層の前記表面まで厚さを15mm
より厚くしても、型表面層の前記表面の温度調節が可能
であるという効果を奏する。
【0057】請求項8記載の発明は、請求項7の効果に
加えて、前記凸部の先端から型表面層の製品成形表面ま
での厚さを4mm以上8mm以下とすることにより、型
表面層の前記表面の温度調節がさらに容易であり、対象
製品をさらに寸法精度良く成形できるという効果を奏す
る。
加えて、前記凸部の先端から型表面層の製品成形表面ま
での厚さを4mm以上8mm以下とすることにより、型
表面層の前記表面の温度調節がさらに容易であり、対象
製品をさらに寸法精度良く成形できるという効果を奏す
る。
【図1】本発明のエポキシ樹脂型の製造方法を示す図で
ある。
ある。
【図2】本発明のエポキシ樹脂型の製造方法を示す図で
ある。
ある。
【図3】本発明のエポキシ樹脂型の一例の断面図であ
る。
る。
【図4】本発明のエポキシ樹脂型の裏打ち層の反転モデ
ルの製作過程の説明図である。
ルの製作過程の説明図である。
【図5】本発明のエポキシ樹脂型の凸条を有する裏打ち
層の鋳型の製作過程の説明図である。
層の鋳型の製作過程の説明図である。
【図6】本発明のエポキシ樹脂型の裏打ち層の注型工程
の説明図である。
の説明図である。
【図7】本発明の実施例の断面図である。
1 エポキシ樹脂成形用金型 10 キャビティ側のエポキシ樹脂型 11 同上型表面層 12 同上裏打ち層 13 同上冷却パイプ 14 同上エポキシ樹脂注入用パイプ 15 同上エポキシ樹脂排出用パイプ 16,26 裏打ち層の型表面層側に設けた凸部である
断面矩形状の凸条 17 裏打ち層の型表面層側に設けた凸部である断面か
ぎ状の凸条 20 コア側のエポキシ樹脂の型表面 21 同上型表面層 22 同上裏打ち層 23 同上冷却パイプ 24 同上エポキシ樹脂注入用パイプ 25 同上エポキシ樹脂排出用パイプ
断面矩形状の凸条 17 裏打ち層の型表面層側に設けた凸部である断面か
ぎ状の凸条 20 コア側のエポキシ樹脂の型表面 21 同上型表面層 22 同上裏打ち層 23 同上冷却パイプ 24 同上エポキシ樹脂注入用パイプ 25 同上エポキシ樹脂排出用パイプ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年7月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項8
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】
【実施例】本発明の効果を確認するため、次の4通りの
エポキシ樹脂型の試作品を作製した。 実施例1:図3のように裏打ち層の型表面層側に凸条を
設けたもので、その密着面の部分断面図を図7に示す。
図7(a)は、その部分縦断面図、同図(b)は、その
Y−Y断面図、同図(c)は、そのX−X断面図であ
る。型表面層91のエポキシ樹脂には三菱油化株式会社
製のMYX−06を用い、裏打ち層92には亜鉛を用い
る。裏打ち層の型表面層側各面の凸条96は、縦方向の
間隔s1 、横方向の間隔s2 をともに20mmとし、ま
た、高さt1 を4mm、幅wを3mmとする。型表面層
は、キャビティ側、コア側とも、厚さtを15mm(凸
条96先端から型表面層の製品成形面側表面91aまで
の厚さt2 が11mm)とし、成形対象製品である厚さ
2mm、長さ約750mm、幅約350mmの矩形状の
ボックスが形成されるサイズとする。
エポキシ樹脂型の試作品を作製した。 実施例1:図3のように裏打ち層の型表面層側に凸条を
設けたもので、その密着面の部分断面図を図7に示す。
図7(a)は、その部分縦断面図、同図(b)は、その
Y−Y断面図、同図(c)は、そのX−X断面図であ
る。型表面層91のエポキシ樹脂には三菱油化株式会社
製のMYX−06を用い、裏打ち層92には亜鉛を用い
る。裏打ち層の型表面層側各面の凸条96は、縦方向の
間隔s1 、横方向の間隔s2 をともに20mmとし、ま
た、高さt1 を4mm、幅wを3mmとする。型表面層
は、キャビティ側、コア側とも、厚さtを15mm(凸
条96先端から型表面層の製品成形面側表面91aまで
の厚さt2 が11mm)とし、成形対象製品である厚さ
2mm、長さ約750mm、幅約350mmの矩形状の
ボックスが形成されるサイズとする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】実施例2:裏打ち層に凸条を設けず裏打ち
層と型表面層との密着面を図2(e)のように平面状と
し、型表面層は、キャビティ側、コア側とも、厚さtを
15mmとし、成形対象製品である厚さ2mm、長さ約
300mm、幅約350mmの矩形状のボックスが形成
されるサイズとする。
層と型表面層との密着面を図2(e)のように平面状と
し、型表面層は、キャビティ側、コア側とも、厚さtを
15mmとし、成形対象製品である厚さ2mm、長さ約
300mm、幅約350mmの矩形状のボックスが形成
されるサイズとする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 63:00 503:06 705:00
Claims (8)
- 【請求項1】 型表面層をエポキシ樹脂と金属粉の混合
物で形成し、前記型表面層に密着する裏打ち層が金属で
形成されたエポキシ樹脂型の製造方法であって、 前記混合物を加熱し、加熱された前記裏打ち層に対して
真空下で注入して型表面層を形成する第1工程と、 前記型表面層を強制的に冷却した後、常温で前記型表面
層を硬化させる第2工程と、 前記型表面層を加熱して硬化させる第3工程とを含んで
なることを特徴とするエポキシ樹脂型の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の発明において、 前記第2工程における前記型表面層の冷却が、前記裏打
ち層を介した熱伝達によることを特徴とするエポキシ樹
脂型の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の発明において、 キャビティ側とコア側とからなるエポキシ樹脂型の製造
方法であって、 キャビティ側及びコア側のそれぞれについて前記第1工
程及び前記第2工程を終了させた後、両方のエポキシ樹
脂型をセットした状態で前記第3工程を一括して施すこ
とを特徴とするエポキシ樹脂型の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1乃至3記載の発明のいずれかに
おいて、裏打ち層の型表面層側に突出し、型表面層への
熱伝達効率を高める凸部を設ける裏打ち層形成工程を含
んでなることを特徴とするエポキシ樹脂型の製造方法。 - 【請求項5】 請求項4記載の発明において、前記凸部
は、交差する凸条であることを特徴とするエポキシ樹脂
型の製造方法。 - 【請求項6】 エポキシ樹脂と金属粉の混合物で形成さ
れた型表面層と、前記型表面層が密着する金属製の裏打
ち層とを備え、 前記型表面層の厚みが15mm以下であり、 前記裏打ち層に冷却パイプが埋設されてなるエポキシ樹
脂型。 - 【請求項7】 エポキシ樹脂と金属粉の混合物で形成さ
れた型表面層と、前記型表面層が密着する金属製の裏打
ち層とを備え、 前記裏打ち層に冷却パイプが埋設されてなり、前記裏打
ち層の型表面層側に突出し、型表面層への熱伝達効率を
高める凸部を設けてなり、前記凸部先端から型表面層の
製品成形面側表面までの厚さが15mm以下であること
を特徴とするエポキシ樹脂型。 - 【請求項8】 請求項6記載の発明において、前記凸部
先端から型表面層の製品成形面側表面までの厚さが4m
m以上8mm以下であることを特徴とするエポキシ樹脂
型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18879696A JPH09277268A (ja) | 1996-02-14 | 1996-06-28 | エポキシ樹脂型の製造方法及びエポキシ樹脂型 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8-52412 | 1996-02-14 | ||
JP5241296 | 1996-02-14 | ||
JP18879696A JPH09277268A (ja) | 1996-02-14 | 1996-06-28 | エポキシ樹脂型の製造方法及びエポキシ樹脂型 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09277268A true JPH09277268A (ja) | 1997-10-28 |
Family
ID=26393023
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18879696A Pending JPH09277268A (ja) | 1996-02-14 | 1996-06-28 | エポキシ樹脂型の製造方法及びエポキシ樹脂型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09277268A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013028046A (ja) * | 2011-07-28 | 2013-02-07 | Mikio Fukumura | 熱成形用の装置と成形方法 |
JP2013067064A (ja) * | 2011-09-21 | 2013-04-18 | Mikio Fukumura | 熱成形用の装置と成形方法 |
JP2013067063A (ja) * | 2011-09-21 | 2013-04-18 | Mikio Fukumura | 熱成形用の装置と成形方法 |
JP2013067062A (ja) * | 2011-09-21 | 2013-04-18 | Mikio Fukumura | 熱成形用の装置と成形方法 |
-
1996
- 1996-06-28 JP JP18879696A patent/JPH09277268A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013028046A (ja) * | 2011-07-28 | 2013-02-07 | Mikio Fukumura | 熱成形用の装置と成形方法 |
JP2013067064A (ja) * | 2011-09-21 | 2013-04-18 | Mikio Fukumura | 熱成形用の装置と成形方法 |
JP2013067063A (ja) * | 2011-09-21 | 2013-04-18 | Mikio Fukumura | 熱成形用の装置と成形方法 |
JP2013067062A (ja) * | 2011-09-21 | 2013-04-18 | Mikio Fukumura | 熱成形用の装置と成形方法 |
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