JPH09276448A - ゴルフボールの製造方法 - Google Patents

ゴルフボールの製造方法

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JPH09276448A
JPH09276448A JP8115621A JP11562196A JPH09276448A JP H09276448 A JPH09276448 A JP H09276448A JP 8115621 A JP8115621 A JP 8115621A JP 11562196 A JP11562196 A JP 11562196A JP H09276448 A JPH09276448 A JP H09276448A
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JP
Japan
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golf ball
paint
acid
organic solvent
strong acid
Prior art date
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Pending
Application number
JP8115621A
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English (en)
Inventor
Kiyoto Maruoka
清人 丸岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ペイントと下地との密着性の良好なゴルフボ
ールの製造に関する。 【解決手段】 ペイント塗装前のゴルフボールを有機溶
剤と強酸との混合液に浸漬し、洗浄、乾燥した後、ゴル
フボールの表面にペイントを塗装するか、またはペイン
ト塗装前のゴルフボールを有機溶剤に浸漬した後、強酸
の水溶液に浸漬し、洗浄、乾燥した後、ゴルフボールの
表面にペイントを塗装する。上記有機溶剤としては、ア
セトン、トルエン、テトラヒドロフランなどが好まし
く、上記強酸としては、硫酸、塩酸などが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴルフボールの製
造方法に関し、さらに詳しくは、ペイントと下地との密
着性の良好なゴルフボールの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴルフボールは、その表面にペイントを
塗装して、外観をきれいに見せると共に、ボール表面へ
の汚れの付着を防止するようにしている。
【0003】そして、そのペイントの下地への密着性を
高めるため、ペイントをゴルフボールの表面に塗装する
前に、前処理として、ゴルフボールを塩素水に浸漬して
ゴルフボールの表面を改質したり、ゴルフボールの表面
に炎を当ててゴルフボールの表面を酸化するフレーミン
グ処理などが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような前処理をしても、ペイントと下地との密着性は充
分に高くならず、そのため、打撃時や落下時の衝撃によ
りペイントが下地から剥離するという問題があった。こ
のペイントの剥離は、ゴルフボールの外観を著しく低下
させ、ゴルフボールの商品価値が失わせてしまうため、
ペイントと下地との密着性を向上させることが要望され
ている。
【0005】本発明は、上記のような従来技術における
問題点を解決し、ペイントと下地との密着性の良好なゴ
ルフボールを製造する方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ペイント塗装
前のゴルフボールを有機溶剤と強酸との混合液に浸漬
し、洗浄、乾燥した後、ゴルフボールの表面にペイント
を塗装するか、またはペイント塗装前のゴルフボールを
有機溶剤に浸漬した後、強酸の水溶液に浸漬し、洗浄、
乾燥した後、ゴルフボールの表面にペイントを塗装する
ことによって、上記目的を達成したものである。
【0007】上記有機溶剤としては、たとえばアセト
ン、トルエン、テトラヒドロフランなどが挙げられ、こ
れらの有機溶剤はゴルフボールの表面を構成するポリマ
ーやエラストマーを膨潤させる作用を有し、特にアセト
ンが好適に用いられる。
【0008】また、上記強酸としては、たとえば硫酸、
塩酸、硝酸などが挙げられ、これらの強酸はゴルフボー
ルの表面を構成するポリマーやエラストマーを酸化させ
る作用を有し、特に硫酸が好適に用いられる。
【0009】これらの有機溶剤と強酸との混合比として
は、特に限定されるものではないが、重量比で20:8
0〜70:30程度が好ましい。上記有機溶剤と強酸と
の混合液中の強酸の量が上記範囲より少ない場合は、ゴ
ルフボールの表面の改質が充分に行えなくなるおそれが
あり、また、上記混合液中の強酸の量が上記範囲より多
い場合は、ゴルフボールが変色するおそれがある。
【0010】浸漬処理は、常温で行うことができるが、
必要があれば、有機溶剤の沸点以下の温度で加温しても
よい。
【0011】浸漬時間は、有機溶剤と強酸との混合液を
用いる場合、1分以上で効果がある。この浸漬時間は、
長くてもよいが、長くなると、それに伴う効果の増加が
少なくなる上に、生産性が低下するので、1分以上であ
って、60分以下が好ましく、安定した効果の確保と生
産性を考えると、特に5〜30分程度が好ましい。
【0012】また、有機溶剤に浸漬した後、強酸の水溶
液に浸漬する場合には、有機溶剤への浸漬時間は、1分
以上で効果がある。この浸漬時間は、長くてもよいが、
長くなると、それに伴う効果の増加が少なくなる上に、
生産性が低下するので、1分以上であって、60分以下
が好ましく、安定した効果の確保と生産性を考えると、
特に5〜30分程度が好ましい。
【0013】そして、その有機溶剤への浸漬後の強酸の
水溶液への浸漬時間は、1分以上で効果がある。この浸
漬時間は、長くてもよいが、長くなると、それに伴う効
果の増加が少なくなる上に、生産性が低下するので、1
分以上であって、60分以下が好ましく、安定した効果
の確保と生産性を考えると、特に5〜30分程度が好ま
しい。
【0014】この有機溶剤への浸漬後、強酸の水溶液に
浸漬する場合、それらの強酸水溶液における強酸の濃度
は、硫酸の場合30〜80重量%程度が好ましく、塩酸
の場合は10重量%以上で飽和溶解濃度までの濃度が好
ましい。
【0015】有機溶剤と強酸との混合液への浸漬後の洗
浄、乾燥や、有機溶剤へ浸漬後、強酸水溶液へ浸漬した
後の洗浄、乾燥は、特に限定されることなく、通常の方
法で行い得るが、ゴルフボールの表面からの強酸の除去
を確実に行うには、水に浸漬した後、水洗いする洗浄方
法を採用することが好ましい。
【0016】本発明において、ゴルフボールとしては、
その表面がシス−1,4−ポリブタジエンを主材として
構成されているもの、その表面がアイオノマーを主材と
するカバーで構成されているもの、その表面がバラタ
(トランスポリイソプレン)を主材とするカバーで構成
されているものなど、各種のものを使用することができ
る。具体的には、上記表面がシス−1,4−ポリブタジ
エンを主材として構成されているゴルフボールとは、シ
ス−1,4−ポリブタジエンを主材とするゴム組成物を
加硫成形した一体成形型のゴルフボールであって、いわ
ゆるワンピースソリッドゴルフボールと呼ばれているゴ
ルフボールであり、その表面がアイオノマーを主材とし
ているカバーで構成されているゴルフボールとは、たと
えば、シス−1,4−ポリブタジエンを主材とするゴム
組成物を加硫成形したソリッドコアをアイオノマーを主
材とするカバーで被覆したツーピースソリッドゴルフボ
ールなどのソリッドコア系の多層構造のゴルフボールで
ある。そして、その表面がバラタ(トランスポリイソプ
レン)を主材とするカバーで構成されているゴルフボー
ルとは、たとえば、シス−1,4−ポリブタジエンを主
材とするゴム組成物を加硫成形したソリッドセンターま
たは水、ペーストなどを加硫ゴム製のセンターカバー内
に封入したリキッドセンターの周囲に糸ゴムを延伸状態
で巻き付けて形成した糸ゴム層をバラタを主材とするカ
バーで被覆した糸巻きゴルフボールと呼ばれている多層
構造のゴルフボールである。ただし、本発明において使
用できるゴルフボールは、上記例示のものに限られるこ
とはない。
【0017】ペイントの種類としては、ウレタンペイン
ト、エポキシペイント、アクリルペイントなどのいずれ
であってもよく、また、それら以外のものであってもよ
い。
【0018】また、ペイントの塗装の方法は、従来同様
のスプレー塗装、静電塗装などを採用することができ、
特定のものに限られることはない。
【0019】
【発明の実施の形態】つぎに、実施例を挙げて本発明を
より具体的に説明する。ただし、本発明はそれらの実施
例のみに限定されるものではない。
【0020】実施例1〜12および比較例1〜3 下記A〜CのゴルフボールをD〜Jの浸漬方法で処理液
に浸漬し、洗浄、乾燥した後、ペイントを塗装し、ペイ
ントと下地との密着性を評価した。なお、以下の実施例
などにおいて、濃度を示す%は重量%である。
【0021】1.ゴルフボールの種類 A:ワンピースソリッドゴルフボール(具体的には、シ
ス−1,4−ポリブタジエンを主材とするゴム組成物を
加硫成形した一体成形型のゴルフボールであって、その
表面がシス−1,4−ポリブタジエンを主材として構成
されているゴルフボール) B:アイオノマーを主材とするカバーを有するツーピー
スソリッドゴルフボール(具体的には、シス−1,4−
ポリブタジエンを主材とするゴム組成物を加硫成形した
ソリッドコアをアイオノマーを主材とするカバーで被覆
したゴルフボールであって、その表面がアイオノマーを
主材とするカバーで構成されているゴルフボール) C:バラタを主材とするカバーを有する糸巻きゴルフボ
ール〔具体的には、シス−1,4−ポリブタジエンを主
材とするゴム組成物を加硫成形したソリッドセンターの
周囲に糸ゴムを巻き付けて糸ゴム層を形成し、それをバ
ラタ(トランス−1,4−ポリイソプレン)を主材とす
るカバーで被覆したゴルフボールであって、その表面が
バラタを主材とするカバーで構成されているゴルフボー
ル〕
【0022】2.浸漬方法: D:アセトンと硫酸との混合液(重量比50:50)、
浸漬時間:30分 E:アセトンと塩酸との混合液(重量比50:50)、
浸漬時間:30分 F:トルエンと硫酸との混合液(重量比50:50)、
浸漬時間:30分 G:トルエンと塩酸との混合液(重量比50:50)、
浸漬時間:30分 H:アセトンに30分浸漬後、硫酸50%水溶液に30
分浸漬 I:アセトンに30分浸漬後、塩酸に30分浸漬 J:活性塩素1.0%水溶液に30分浸漬
【0023】なお、上記硫酸としては濃度97%の市販
の濃硫酸を使用し、塩酸としては濃度37.2%の市販
の濃塩酸を使用した。
【0024】3.洗浄および乾燥方法:24時間水に浸
漬した後、30分間水中で攪拌してゴルフボールの表面
を洗浄する。洗浄後、45℃で24時間乾燥する。
【0025】4.ペイントの塗装方法:二液硬化型ウレ
タンペイント(固形分中に二酸化チタンを50%含有)
を使用し、ゴルフボールの表面にスプレー塗装する。ペ
イント付着量は200mgである。
【0026】5.ペイントと下地との密着性の評価方
法:ペイント塗装後のゴルフボールを常温で水に1週間
浸漬し、水分をふきとった後、ツルーテンパー社製スイ
ングマシーンに取り付けたウッド1番クラブによりヘッ
ドスピード45m/sで50回打撃して、ペイントの剥
離状態を調べ、その結果をペイントと下地との密着性と
して下記の評価基準により表示する。
【0027】評価基準: ◎:ペイントの剥離がまったくない。 ○:倍率10倍の拡大鏡で観察した時にペイントの剥離
が一部認められる。 △:肉眼で確認できるペイントの剥離が一部ある。 ×:肉眼で確認できるペイントの剥離が何カ所かある。
【0028】上記のようにして評価した密着性の評価結
果を表1〜表3にゴルフボールの種類および浸漬方法と
共に示す。なお、ゴルフボールの種類はA〜Cの記号の
いずれかで示し、浸漬方法はD〜Jの記号のいずれかで
示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】表1および表2に示すように、本発明の実
施例1〜12は、密着性の評価結果が◎か○のいずれか
であって、ペイントと下地との密着性が良好であった。
【0033】すなわち、本発明では、記号Aで示す表面
がシス−1,4−ポリブタジエンを主材として構成され
ているワンピースソリッドゴルフボールに対しても、記
号Bで示す表面がアイオノマーを主材とするカバーで構
成されているゴルフボールに対しても、また記号Cで示
す表面がバラタ(トランス−1,4−ポリイソプレン)
を主材とするカバーで構成されているゴルフボールのい
ずれに対しても、ペイントと下地との密着性を向上させ
ることができた。
【0034】これに対して、活性塩素水に浸漬した比較
例1〜3では、密着性の評価結果が△か×であって、ペ
イントと下地との密着性が充分でなかった。また、上記
表中には示していないものの、ゴルフボールA、Bおよ
びCのいずれに対しても、その表面に炎を0.5秒間当
て、ゴルフボールの表面を酸化するフレーミング処理で
前処理した後、それらの表面に実施例1などと同様にペ
イント塗装したゴルフボールの密着性の評価結果は、ゴ
ルフボールAが×で、ゴルフボールBが△で、ゴルフボ
ールCが×であり、いずれもペイントと下地との密着性
が充分でなかった。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ペイントと下地との密着性の良好なゴルフボールが提供
される。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペイント塗装前のゴルフボールを有機溶
    剤と強酸との混合液に浸漬し、洗浄、乾燥した後、ゴル
    フボールの表面にペイントを塗装することを特徴とする
    ゴルフボールの製造方法。
  2. 【請求項2】 ペイント塗装前のゴルフボールを有機溶
    剤に浸漬した後、強酸の水溶液に浸漬し、洗浄、乾燥し
    た後、ゴルフボールの表面にペイントを塗装することを
    特徴とするゴルフボールの製造方法。
  3. 【請求項3】 有機溶剤が、アセトン、トルエンまたは
    テトラヒドロフランである請求項1または2記載のゴル
    フボールの製造方法。
  4. 【請求項4】 強酸が、硫酸または塩酸である請求項1
    または2記載のゴルフボールの製造方法。
JP8115621A 1996-04-12 1996-04-12 ゴルフボールの製造方法 Pending JPH09276448A (ja)

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