JPH09276447A - ゴルフボールの製造方法 - Google Patents

ゴルフボールの製造方法

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JPH09276447A
JPH09276447A JP11562096A JP11562096A JPH09276447A JP H09276447 A JPH09276447 A JP H09276447A JP 11562096 A JP11562096 A JP 11562096A JP 11562096 A JP11562096 A JP 11562096A JP H09276447 A JPH09276447 A JP H09276447A
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JP
Japan
Prior art keywords
golf ball
paint
sulfuric acid
coating
water
Prior art date
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Pending
Application number
JP11562096A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyoto Maruoka
清人 丸岡
Hiromasa Yamamoto
浩正 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下地の変色を引き起こすことなく、ペイント
と下地との密着性が良好なゴルフボールを製造する。 【解決手段】 ペイント塗装前のゴルフボールを硫酸に
浸漬し、洗浄、乾燥した後、ゴルフボールの表面にペイ
ントを塗装する。上記硫酸は水で希釈して水溶液にし、
その硫酸水溶液中の硫酸の濃度は20〜85重量%にす
るのが好ましく、また、浸漬時間は1〜60分であるこ
とが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴルフボールの製
造方法に関し、さらに詳しくは、ペイントと下地との密
着性の良好なゴルフボールの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴルフボールは、その表面にペイントを
塗装して、外観をきれいに見せると共に、ボール表面へ
の汚れの付着を防止するようにしている。
【0003】そして、そのペイントの下地への密着性を
高めるため、ペイントをゴルフボールの表面に塗装する
前に、その前処理として、ゴルフボールを塩素水に浸漬
してゴルフボールの表面を改質したり、ゴルフボールの
表面に炎を当ててゴルフボールの表面を酸化するフレー
ミング処理などが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
塩素水に浸漬する方法では、塩素を発生させるための装
置にかなりの費用がかかる上に、塩素水からすぐに塩素
が発生してしまうため、処理の際、人体に危害を加える
おそれがあり、しかもペイントの乾燥時に下地が変色
し、クリアーペイントのみを塗装した場合には、その下
地の変色が外部から見えるため、ゴルフボールの商品価
値が著しく低下するという問題があった。
【0005】また、後者のフレーミング処理による場合
は、ペイントと下地との密着があまり強力でないため、
ゴルフボールを打撃した際にペイントが下地から剥離し
て、ゴルフボールの商品価値を著しく低下させるという
問題があった。
【0006】本発明は、上記のような従来のペイント塗
装前の前処理に基づく問題点を解決し、下地の変色を招
くことなく、ペイントと下地との密着性が良好なゴルフ
ボールを製造する方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ペイント塗装
前のゴルフボールを硫酸に浸漬し、洗浄、乾燥した後、
ゴルフボールの表面にペイントを塗装することによっ
て、上記目的を達成したものである。
【0008】本発明において、硫酸としては、水で希釈
して濃度が20〜85重量%、特に30〜80重量%、
とりわけ35〜75重量%の水溶液にして用いることが
好ましい。硫酸の濃度が上記範囲より低い場合は、硫酸
によるゴルフボールの表面の改質が充分に行えなくなっ
て、ペイントと下地との密着性を向上させることができ
なくなるおそれがあり、硫酸の濃度が上記範囲より高い
場合は、処理後のボールが黒く変色してしまうおそれが
ある。
【0009】浸漬処理は、常温で行うことができるが、
必要があれば、硫酸またはその水溶液からなる処理液の
沸点以下の温度に加温してもよい。
【0010】浸漬時間は、硫酸の濃度によりもよるが、
1分以上で効果があり、5分以上で効果がさらに向上す
るが、60分以上になると、効果の増加が認められない
上に、ペイント乾燥時に下地が変色を起こすおそれがあ
るので、浸漬時間としては1〜60分、特に5〜50分
が好ましい。
【0011】洗浄方法は、特に限定されるものではない
が、硫酸またはその水溶液からなる処理液への浸漬処理
後のゴルフボールを水に浸漬した後、水洗いする方がゴ
ルフボールの表面から硫酸をより確実に除去することが
でき、ペイントに損傷を与えるおそれを回避できるので
好ましい。
【0012】本発明において、ゴルフボールとしては、
その表面がシス−1,4−ポリブタジエンを主材として
構成されているもの、その表面がアイオノマーを主材と
するカバーで構成されているもの、その表面がバラタ
(トランスポリイソプレン)を主材とするカバーで構成
されているものなど、各種のものを使用することができ
る。具体的には、上記表面がシス−1,4−ポリブタジ
エンを主材として構成されているゴルフボールとは、シ
ス−1,4−ポリブタジエンを主材とするゴム組成物を
加硫成形した一体成形型のゴルフボールであって、いわ
ゆるワンピースソリッドゴルフボールと呼ばれているゴ
ルフボールであり、その表面がアイオノマーを主材とし
ているカバーで構成されているゴルフボールとは、たと
えば、シス−1,4−ポリブタジエンを主材とするゴム
組成物を加硫成形したソリッドコアをアイオノマーを主
材とするカバーで被覆したツーピースソリッドゴルフボ
ールなどのソリッドコア系の多層構造のゴルフボールで
ある。そして、その表面がバラタ(トランスポリイソプ
レン)を主材とするカバーで構成されているゴルフボー
ルとは、たとえば、シス−1,4−ポリブタジエンを主
材とするゴム組成物を加硫成形したソリッドセンターま
たは水、ペーストなどを加硫ゴム製のセンターカバー内
に封入したリキッドセンターの周囲に糸ゴムを延伸状態
で巻き付けて形成した糸ゴム層をバラタを主材とするカ
バーで被覆した糸巻きゴルフボールと呼ばれている多層
構造のゴルフボールである。ただし、本発明において使
用できるゴルフボールは、上記例示のものに限られるこ
とはない。
【0013】ペイントの種類としては、ウレタンペイン
ト、エポキシペイント、アクリルペイントなどのいずれ
であってもよく、また、それら以外のものであってもよ
い。
【0014】また、ペイントの塗装方法は、従来同様の
スプレー塗装、静電塗装などを採用することができ、特
定のものに限られることはない。
【0015】
【発明の実施の形態】つぎに、実施例を挙げて本発明を
より具体的に説明する。ただし、本発明はそれらの実施
例のみに限定されるものではない。
【0016】実施例1〜24および比較例1〜6 下記A〜CのゴルフボールをD〜Fの前処理方法で前処
理し、洗浄、乾燥した後、ペイントをG〜Hの方法で塗
装し、ペイントと下地との密着性および下地の耐変色性
について評価した。なお、以下の実施例などにおいて、
濃度を示す%は重量%である。
【0017】1.ゴルフボールの種類 A:ワンピースソリッドゴルフボール(具体的には、シ
ス−1,4−ポリブタジエンを主材とするゴム組成物を
加硫成形した一体成形型のゴルフボールであって、その
表面がシス−1,4−ポリブタジエンを主材として構成
されているゴルフボール) B:バラタを主材とするカバーを有する糸巻きゴルフボ
ール〔具体的には、シス−1,4−ポリブタジエンを主
材とするゴム組成物を加硫成形したソリッドセンターの
周囲に糸ゴムを巻き付けて糸ゴム層を形成し、それをバ
ラタ(トランス−1,4−ポリイソプレン)を主材とす
るカバーで被覆したゴルフボールであって、その表面が
バラタを主材とするカバーで構成されているゴルフボー
ル〕 C:アイオノマーを主材とするカバーを有するツーピー
スソリッドゴルフボール(具体的には、シス−1,4−
ポリブタジエンを主材とするゴム組成物を加硫成形した
ソリッドコアをアイオノマーを主材とするカバーで被覆
したゴルフボールであって、その表面がアイオノマーを
主材とするカバーで構成されているゴルフボール)
【0018】2.前処理方法 D:硫酸(市販の濃度97%の濃硫酸)を表1〜表5に
記載の濃度に希釈して水溶液にし、それにゴルフボール
を表1〜表5に記載の時間で浸漬した後、水に2時間浸
漬し、その後、5分間水洗した後、45℃で24時間乾
燥する。 E:塩素を表6に記載の濃度で含む塩素水にゴルフボー
ルを表6に記載の時間で浸漬した後、5分間水洗し、そ
の後、45℃で24時間乾燥する。 F:ゴルフボールの表面全体に炎を0.5秒間当て、ゴ
ルフボールの表面を酸化する。
【0019】3.ペイントの塗装方法 G:二酸化チタンを固形分中50%含む二液硬化型ウレ
タンペイントを使用し、ゴルフボールの表面にスプレー
塗装した後、45℃で24時間乾燥する。ペイント付着
量は200mgである。 H:顔料を含まない二液硬化型ウレタンペイント(クリ
アーペイント)を使用し、ゴルフボールの表面にスプレ
ー塗装した後、45℃で24時間乾燥する。ペイント付
着量は200mgである。
【0020】4.評価方法 密着性の評価方法:ペイント塗装後のゴルフボールを
常温で水に1週間浸漬し、乾燥した後、ツルーテンパー
社製スイングマシーンに取り付けたウッド1番クラブに
よりヘッドスピード45m/sで50回打撃して、ペイ
ントの剥離状態を調べ、その結果をペイントと下地との
密着性として、下記の評価基準により表示する。
【0021】評価基準: ◎:ペイントの剥離がまったくない。 ○:倍率10倍の拡大鏡で観察した時にペイントの剥離
が一部認められる。 △:肉眼で確認できるペイントの剥離が一部ある。 ×:肉眼で確認できるペイントの剥離が何カ所かある。
【0022】耐変色性の評価方法:ペイント塗装後の
ゴルフボールを70℃のオーブン内に24時間保存した
後、ゴルフボールの外観を肉眼で観察し、その結果を耐
変色性として、下記の評価基準により表示する。
【0023】評価基準: ◎ : まったく変化がなく、変色が認められない。 ○ : 若干黄味を帯びている。 △ : 全体的に黄色になっていることが確認できる。 × : 全体的に褐色になっていることが確認できる。
【0024】上記のようにして評価した密着性および耐
変色性の評価結果を表1〜表6にゴルフボールの種類、
前処理方法およびペイントの塗装方法と共に示す。な
お、ゴルフボールの種類はA〜Cの記号のいずれかで示
し、前処理方法についてはその種類をD〜Fの記号のい
ずれかで示すと共に、処理液の硫酸の濃度、処理液への
浸漬時間を示し、ペイントの塗装方法はG〜Hの記号の
いずれかで示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】
【表4】
【0029】
【表5】
【0030】
【表6】
【0031】表1〜表5に示すように、本発明の実施例
1〜24は、ゴルフボールの種類のいかんにかかわら
ず、密着性および耐変色性に関する評価結果が◎か○の
いずれかであって、ペイントと下地との密着性が良好
で、かつ、実質上、変色がないことを示していた。
【0032】すなわち、本発明では、記号Aで示す表面
がシス−1,4−ポリブタジエンを主材として構成され
ているワンピースソリッドゴルフボールに対しても、記
号Bで示す表面がバラタを主材とするカバーで構成され
ているゴルフボールに対しても、また記号Cで示す表面
がアイオノマーを主材とするカバーで構成されているゴ
ルフボールに対しても、ペイントと下地との密着性を向
上させることができた。
【0033】また、本発明では、実施例7〜12、実施
例16〜18および実施例20〜24に示すように、ク
リアーペイントのみを塗装した場合(塗装方法を記号H
で示す)でも、実質上、下地の変色がなく、しかも、そ
れをゴルフボールの種類にかかわらず、かつペイントと
下地との密着性の向上を達成しつつ、実現することがで
きた。そして、これにより、エナメルペイント(二酸化
チタンなどの隠蔽力のある不透明顔料が入ったペイン
ト)の省略と塗装工程の簡略化が達成でき、低コスト化
への要請に対しても応えることができる。
【0034】これに対して、塩素水で前処理した比較例
1〜3(前処理方法を記号Eで示す)では、表6に示す
ように、変色が生じたり、あるいはペイントと下地との
密着性が充分でないなどの問題を有していた。また、ゴ
ルフボールの表面に炎を当ててゴルフボールの表面を酸
化するフレーミング処理した比較例4〜6(前処理方法
を記号Fで示す)では、表6に示すように、ペイントと
下地との密着性が悪く、ペイントの下地からの剥離が生
じた。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ペイントと下地との密着性が良好で、かつ変色のないゴ
ルフボールが提供される。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペイント塗装前のゴルフボールを硫酸に
    浸漬し、洗浄、乾燥した後、ゴルフボールの表面にペイ
    ントを塗装することを特徴とするゴルフボールの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 硫酸が水で希釈されて水溶液にされてお
    り、その硫酸水溶液中の硫酸の濃度が20〜85重量%
    である請求項1記載のゴルフボールの製造方法。
  3. 【請求項3】 浸漬時間が1〜60分である請求項1記
    載のゴルフボールの製造方法。
JP11562096A 1996-04-12 1996-04-12 ゴルフボールの製造方法 Pending JPH09276447A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6602151B1 (en) 1999-06-04 2003-08-05 Sumitomo Rubber Industries Limited Golf ball and method of producing the same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6602151B1 (en) 1999-06-04 2003-08-05 Sumitomo Rubber Industries Limited Golf ball and method of producing the same

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