JPH09276263A - データ収集方法および装置並びにx線ct装置 - Google Patents

データ収集方法および装置並びにx線ct装置

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JPH09276263A
JPH09276263A JP8085173A JP8517396A JPH09276263A JP H09276263 A JPH09276263 A JP H09276263A JP 8085173 A JP8085173 A JP 8085173A JP 8517396 A JP8517396 A JP 8517396A JP H09276263 A JPH09276263 A JP H09276263A
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JP
Japan
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data
ray
switch
offset
operational amplifier
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JP8085173A
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Koji Bessho
浩治 別所
Kiyoshi Ichinoseki
淑 一関
Kenji Nagai
賢二 長井
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GE Healthcare Japan Corp
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GE Yokogawa Medical System Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 精度の良い測定データを得るデータ収集方法
および装置並びにX線CT装置を実現する。 【解決手段】 X線照射手段XCと、X線検出手段DT
と、X線検出手段からX線検出データを収集するデータ
収集手段DASと、データ収集手段が収集したX線検出
データに基づいて画像再構成を行う画像再構成手段CO
Mとを有するX線CT装置において、データ収集手段D
ASはスキャンが行われないときにオフセットデータを
収集するように構成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、データ収集方法お
よび装置並びにX線CT装置に関し、特に、例えばX線
検出器の検出データ等を収集するデータ収集方法および
装置の改良並びにそのようなデータ収集装置を用いたX
線CT装置に関する。
【0002】
【従来の技術】X線CT装置においては、X線照射器と
X線検出器を回転枠上に互いに対向させて搭載し、これ
らX線照射器とX線検出器の対向空間に被検体を挿入
し、扇状のX線ビームを照射しながら回転枠を回転(ス
キャン(scan))させて被検体を透過したX線を被検体の
周囲の複数の方向(ビュー(view))において測定するよ
うになっている。
【0003】透過X線は多数のX線検出素子を扇状X線
ビームの広がりの方向に配列した多チャンネルのX線検
出器によって検出される。多チャンネルのX線検出信号
はデータ収集装置によって収集される。
【0004】データ収集装置において各チャンネルのX
線検出信号は個々に増幅器で増幅され次いでアナログ・
ディジタル変換器でディジタル信号に変換される。ディ
ジタル信号に変換されたX線検出信号は測定データとし
てはメモリに格納される。これら測定データが画像再構
成装置による画像再構成に利用される。
【0005】X線検出信号は微弱な信号であるため測定
データに及ぼす増幅器のオフセット(offset)電圧の影響
が無視できない。そこで、測定データについてはオフセ
ット補正が施される。
【0006】オフセット補正はX線照射を行わない状態
での各増幅器の出力データ(オフセットデータ)を収集
してメモリに記憶しておき、それらオフセットデータを
用いて実スキャン時の測定データを補正するようになっ
ている。具体的には測定データからオフセットデータを
差し引くことによって補正が行われる。
【0007】増幅器のオフセット電圧はノイズによって
変動するのでオフセットデータの測定を複数回おこない
それらの平均値がオフセット補正に用いられる。オフセ
ットデータの測定はスキャンの一環として手順化(ルー
チン(rutine)化)され、例えば毎回のスキャンに先立っ
て数十回(数十ビュー)分ずつ行うようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】スキャン時のビュー数
は例えば1000ビュー程度となっている。これに比し
て、数十回分のオフセットデータではデータのサンプル
数が少な過ぎて、ノイズの影響を十分に除去しきれな
い。
【0009】このため、オフセット補正が十分に行われ
ず測定データの精度が低下するという問題がある。ま
た、それによって、例えば低線量でのスキャンまたは体
厚の厚い被検体をスキャンする場合等に、再構成画像の
画質が低下するという問題がある。
【0010】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたもので、その目的は、精度の良い測定データを得
るデータ収集方法および装置並びにX線CT装置を実現
することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
〔1〕課題を解決するための第1の発明は、X線CT装
置のためのデータ収集方法であって、前記X線CT装置
がスキャンを行わないときはオフセットデータを収集す
るようにしたことを特徴とするデータ収集方法である。
【0012】課題を解決するための第1の発明によれ
ば、X線CT装置がスキャンを行わないときはオフセッ
トデータの収集を行うようにしたので、十分に多数回の
オフセットデータの収集を行うことができ、それによる
オフセット補正によって精度の良い測定データを得るデ
ータ収集方法を実現することができる。
【0013】〔2〕課題を解決するための第2の発明
は、X線CT装置のためのデータ収集装置において、前
記X線CT装置がスキャンを行わないときにオフセット
データを収集するように構成したことを特徴とするデー
タ収集装置である。
【0014】課題を解決するための第2の発明によれ
ば、X線CT装置がスキャンを行わないときはオフセッ
トデータの収集を行うようにしたので、十分に多数回の
オフセットデータの収集を行うことができ、それによる
オフセット補正によって精度の良い測定データを得るデ
ータ収集装置を実現することができる。
【0015】〔3〕課題を解決するための第3の発明
は、X線照射手段と、X線検出手段と、前記X線検出手
段からX線検出データを収集するデータ収集手段と、前
記データ収集手段が収集したX線検出データに基づいて
画像再構成を行う画像再構成手段とを有するX線CT装
置において、前記データ収集手段は前記X線CT装置が
スキャンを行わないときにオフセットデータを収集する
ように構成したことを特徴とするX線CT装置である。
【0016】課題を解決するための第3の発明によれ
ば、X線CT装置がスキャンを行わないときはデータ収
集手段でオフセットデータの収集を行うようにしたの
で、十分に多数回のオフセットデータの収集を行うこと
ができ、それによるオフセット補正によって精度の良い
測定データを得るX線CT装置を実現することができ
る。
【0017】〔4〕課題を解決するための第4の発明
は、積分器を有するデータ収集装置において、前記積分
器は、非反転入力端子がコモン電位点に接続された差動
型の演算増幅器と、前記演算増幅器の反転入力端子と出
力端子の間に接続された第1のスイッチと、前記演算増
幅器の反転入力端子に一端が接続されたキャパシタと、
前記キャパシタの他端と前記演算増幅器の出力端子の間
に接続された第2のスイッチと、前記キャパシタの他端
とコモン電位点の間に接続された第3のスイッチとを有
し、前記第1および第3のスイッチがオンで前記第2の
スイッチがオフとなる第1の動作状態と、前記第1およ
び第3のスイッチがオフで、前記第2のスイッチがオン
となる第2の動作状態との間で動作状態が切り換えられ
るように構成したことを特徴とするデータ収集装置であ
る。
【0018】課題を解決するための第4の発明によれ
ば、積分器の動作状態を第1の動作状態と第2の動作状
態とに切り換えるようにしたので、キャパシタに充電し
た電圧を利用して演算増幅器のオフセットを補正し、そ
れによって精度の良い測定データを得るデータ収集装置
を実現することができる。
【0019】〔5〕課題を解決するための第5の発明
は、積分器とこの積分器の出力信号が入力される増幅器
とを有するデータ収集装置において、前記積分器は、非
反転入力端子がコモン電位点に接続された差動型の第1
の演算増幅器と、前記第1の演算増幅器の反転入力端子
と出力端子の間に接続された第1のスイッチと、前記第
1の演算増幅器の反転入力端子と出力端子の間に接続さ
れた第1のキャパシタとを有し、前記増幅器は、前記積
分器の出力信号が非反転入力端子に入力される差動型の
第2の演算増幅器と、第2のスイッチと第2のキャパシ
タとの直列回路であって一端が前記第2の演算増幅器の
反転入力端子に接続される直列回路と、前記直列回路の
一端と前記第2の演算増幅器の出力端子の間に接続され
る第3のスイッチと、前記直列回路の他端と前記第2の
演算増幅器の出力端子の間に接続される第4のスイッチ
と、前記直列回路の他端とコモン電位点の間に接続され
る第5のスイッチとを有し、前記第1、第2、第3およ
び第5のスイッチがオンで、前記第4のスイッチがオフ
となる第1の動作状態と、前記第1、第2、第3および
第5のスイッチがオフで、前記第4のスイッチがオンと
なる第2の動作状態と、前記第1、第3および第5のス
イッチがオフで、前記第2および第4のスイッチがオン
となる第3の動作状態とに動作状態が切り換えられるよ
うに構成したことを特徴とするデータ収集装置である。
【0020】課題を解決するための第5の発明によれ
ば、積分器および増幅器の動作を第1の動作状態と第2
の動作状態と第3の動作状態とに切り換えるようにした
ので、キャパシタに充電した電圧を利用して2つの演算
増幅器のオフセットを一挙に補正し、それによって精度
の良い測定データが得られるデータ収集装置を実現する
ことができる。
【0021】〔6〕課題を解決するための第6の発明
は、アナログ信号をディジタルデータに変換して収集す
るデータ収集装置において、ディジタルデータに変換さ
れた後の測定データについてオフセット値の加算を行う
ように構成したことを特徴とするデータ収集装置であ
る。
【0022】課題を解決するための第6の発明によれ
ば、ディジタルデータに変換された後の測定データにつ
いてオフセット値の加算を行うようにしたので、安定し
た正確なオフセット値の加算が簡単な手段で行え、それ
によって精度の良い測定データが得られるデータ収集装
置を実現することができる。
【0023】〔7〕課題を解決するための第7の発明
は、X線照射手段と、X線検出手段と、前記X線検出手
段からX線検出データを収集するデータ収集手段と、前
記データ収集手段が収集したX線検出データに基づいて
画像再構成を行う画像再構成手段とを有するX線CT装
置において、スキャンに先立って基準信号を用いてデー
タ収集装置の感度を測定する感度測定手段を設けたこと
を特徴とするX線CT装置である。
【0024】課題を解決するための第7の発明によれ
ば、スキャンに先立って基準入力信号を用いてデータ収
集装置の感度を測定するようにしたので、感度測定の頻
度が上がり常に適正な感度補正が行えるようになり、そ
れによって精度の良い測定データを得るX線CT装置を
実現することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1にX線CT装置のブロ
ック図を示す。本装置は本発明の実施の形態の一例であ
る。なお、本装置の構成によって本発明の装置に関する
実施の形態の一例が示される。また、本装置の動作によ
って本発明の方法に関する実施の形態の一例が示され
る。
【0026】図1において、X線照射器XSとX線検出
器DTが支持枠FMによって互いに対向する位置関係で
支持されている。X線照射器XSは本発明におけるX線
照射手段の実施の形態の一例である。X線検出器DTは
本発明におけるX線検出手段の実施の形態の一例であ
る。
【0027】X線照射器XSはX線検出器DTに向けて
扇状のX線ビームBMを照射するものである。X線検出
器DTは複数(例えば1000個)のX線検出素子を有
するものである。それら複数のX線検出素子は扇状のX
線ビームBMの広がりの方向に配列されて多チャンネル
のX線検出器DTを構成している。
【0028】X線照射器XSとX線検出器DTが取り付
けられた支持枠FMはX線CT装置のいわゆるガントリ
を構成する。支持枠FMは図示しない駆動装置によって
駆動され、図1に示すxy面内で回転中心Oの周りを回
転するようになっている。
【0029】扇状のX線ビームBMの開き角の範囲内に
被検体OBが配置される。被検体OBは支持板TB上に
載置される。支持板TBは上下方向(y方向)に移動で
きるようになっており、これによって被検体OBの上下
方向の位置が調節できるようになっている。
【0030】支持板TBは、また、紙面に垂直な方向
(z方向)に進退できるようになっており、それによっ
て被検体OBをX線照射領域に搬入および搬出できるよ
うになっている。
【0031】X線制御部XCはX線照射器XSを制御す
るものである。これによってX線の強度、照射タイミン
グ等が制御される。回転制御部RCは支持枠FMの回転
を制御するものである。これによって支持枠FMの回転
速度、起動および停止等が制御される。支持板制御部T
Cは支持板TBを制御するものである。これによって支
持板TBのz方向の移動および上下移動が制御される。
【0032】データ収集部DASはX線検出器DTから
出力される多チャンネルのX線検出信号を収集するもの
である。データ収集部DASは本発明におけるデータ収
集手段の実施の形態の一例である。
【0033】データ収集部DASの構成を図2に示す。
図2に示すように、X線検出素子DTeの出力信号が積
分器INTによって積分される。積分器INTは本発明
における積分器の実施の形態の一例である。積分器IN
Tの出力信号はマルチプレクサMXを通じてA/D(ana
log-to-digital) 変換器ADCに与えられ、ディジタル
信号に変換されてメモリMEMに記憶されるようになっ
ている。メモリMEMは例えば半導体メモリ等を用いて
構成される。半導体メモリは動作速度が高速な点で好ま
しい。
【0034】マルチプレクサMXの入力側には他のチャ
ンネルの積分器が複数個接続されており、それらが順次
切り換えられてA/D変換器ADCに接続される。制御
装置CNTは積分器INTの動作を制御し、所定の周期
で積分とリセットを行なわせるようになっている。すな
わち、例えば図3に示すように、周期TsのうちTi時
間で積分を行なわせTr時間でリセット(reset) を行な
わせる。制御装置CNTは例えばマイクロプロセッサ等
を用いて構成される。
【0035】制御装置CNTは、また、マルチプレクサ
MXを制御し、積分器INTがTi時間の積分を完了し
たタイミングでそれをA/D変換器ADCに接続する。
制御装置CNTは、さらに、メモリMEMを制御してA
/D変換器ADCの出力信号をX線検出素子DTeのチ
ャンネル番号およびビュー番号に対応したアドレスに記
憶する。
【0036】メモリMEMに記憶された測定データは制
御装置CNTによって後に詳しく説明するような処理が
施されてコンピュータCOMに出力される。コンピュー
タCOMはX線制御部XC、回転制御部RCおよび支持
板制御部TCを管制して所定のシーケンスに基づくスキ
ャンを遂行し、データ収集部DASが収集したデータに
基づいて被検体OBの断層像を再構成する。
【0037】コンピュータCOMは例えばアレープロセ
ッサ(array processor) APR等の高速プロセッサを有
し、それによって画像再構成のための演算を行うように
なっている。
【0038】コンピュータCOMは、また、例えばハー
ドディスク装置HDD等の大容量記憶装置を有し、そこ
にデータ収集部DASから与えられたデータを記憶する
ようになっている。
【0039】コンピュータCOMは本発明における画像
再構成手段の実施の形態の一例である。再構成された画
像は画像出力部IMを通じて出力される。コンピュータ
COMには表示部DISおよび操作部OPが接続され
る。これらは操作者のためのマンマシン・インタフェイ
ス(man-machine interface) を構成する。操作者は操作
部OPを操作することにより、本装置の起動/停止、ス
キャン条件の設定、スキャンの開始/終了等の操作を行
う。
【0040】次に、本装置の動作について説明する。図
4に本装置の動作状態の説明図を示す。図4に示すよう
に、本装置は3つの動作状態を有する。すなわち、待機
状態IDL、オフセットデータ収集状態OFFおよびX
線データ収集状態SCNである。
【0041】以下、各状態における本装置の動作を説明
する。待機状態IDLは、本装置が起動されたがまだ操
作者によってスキャン開始が指令されていない状態であ
る。したがって、X線照射器XSからまだX線は照射さ
れておらず、支持枠FMも停止している。
【0042】この状態で、データ収集部DASによりデ
ータ収集が行われる。X線が照射されないことにより、
このとき収集されるデータは各チャンネルのアナログ測
定系のオフセットデータとなる。
【0043】スキャン開始指令が来ないうちはこのよう
なデータ収集が絶えず行われ、例えば数百〜数千回のオ
フセットデータ収集が行われる。これらのオフセットデ
ータはコンピュータCOM(アレープロセッサAPR)
に転送されることなくメモリMEMに保持される。
【0044】スキャン開始指令が与えられるとオフセッ
トデータ収集状態OFFに遷移する。この状態は、前記
従来技術によるオフセットデータ収集と同様に数十回の
オフセットデータの収集を行う状態である。
【0045】これは従来技術と同様なスキャンルーチン
に対応できるようにするために設けられる。ただし、ア
レープロセッサAPRにはこの状態で収集したオフセッ
トデータは転送されず、代わりに予め定められた固定の
値(ダミーデータ)DDMY が転送される。
【0046】アレープロセッサAPRは与えられたダミ
ーデータDDMY をハードディスク装置HDDに記憶す
る。このアレープロセッサAPRの動作も前記従来技術
によるルーチンに則ったアレープロセッサの動作に合わ
せてある。
【0047】所定回数のオフセットデータの収集が終了
するとX線データ収集状態SCNに遷移する。この状態
では、X線照射器XSからX線を照射して被検体OBの
スキャンを行いX線データVX を収集する。X線データ
の収集は1スキャンで例えば1000回(ビュー)行わ
れる。
【0048】このとき、データ収集部DASのマイクロ
プロセッサCNTは、待機状態中にメモリMEMに収集
しておいた数百〜数千回分のオフセットデータの平均値
OF F を用いて各チャンネル毎にX線データVX のオフ
セット補正を行い、補正済のX線データVX −VOFF
ダミーデータDDMY を加算してアレープロセッサAPR
に転送する。
【0049】アレープロセッサAPRは転送されたデー
タVX −VOFF +DDMY をハードディスク装置HDDに
記憶する。その後、ハードディスク装置HDDの記憶デ
ータVX −VOFF +DDMY およびDDMY を用いて次式の
計算を行う。
【0050】
【数1】
【0051】ここで、 i:チャンネル番号 j:ビュー番号 (1)式において、中括弧内のデータはマイクロプロセ
ッサCNTによって予め計算されてデータ収集部DAS
から与えられるものである。アレープロセッサAPRは
そのデータからにダミーデータDDMY を減算する計算を
行う。
【0052】この計算は従来技術におけるオフセット補
正の計算と共通である。したがってアレープロセッサA
PRにおいては従来のオフセット補正演算をそのまま踏
襲することができる。
【0053】(1)式の計算によってVX −VOFF 、す
なわちオフセット補正された測定データが各ビューおよ
び各チャンネル毎に得られる。補正に用いられるオフセ
ットデータは待機状態IDLにおいて数百〜数千回測定
されたものの平均値なので、ノイズの影響が少ない精度
の良いオフセット補正を行うことができる。
【0054】また、オフセットデータは待機状態IDL
において測定されるので、数百〜数千回の測定を行って
もこれによってスキャン時間を増加させることはない。
また、これらオフセットデータはデータ収集部DAS内
のメモリMEMに記憶されるので、コンピュータCOM
側のハードディスク装置HDDは大量のオフセットデー
タを記憶する必要がなくメモリ空間が大きく占有される
ことがない。
【0055】また、ダミーのオフセットデータを導入す
ることにより従来のオフセットデータ収集ルーチンおよ
びオフセット補正ルーチンにも対応することができる。
なお、従来のルーチンに対応する必要がない時ば、オフ
セットデータ収集ルーチンOFFを省略するようにして
も良い。
【0056】そのようにした場合、ダミーのオフセット
データが不要になるのでハードディスク装置HDDのメ
モリ空間を節約することができる。また、アレープロセ
ッサAPRにおけるオフセット補正演算が不要になり、
データ処理を簡略化することができる。
【0057】図5に積分器INTの詳細な回路構成の一
例を示す。図5において、差動型のOPアンプ(operati
onal amplifier) AMPの反転入力端子1にX線検出信
号(電流)が導かれるようになっている。非反転入力端
子2はコモン電位点に接続されている。反転入力端子1
と出力端子3の間にスイッチS1が接続されている。
【0058】OPアンプAMPは本発明における演算増
幅器の実施の形態の一例である。スイッチS1は本発明
における第1のスイッチの実施の形態の一例である。O
PアンプAMPの反転入力端子1と出力端子3の間に
は、さらに、キャパシタCとスイッチS2の直列回路が
接続されている。キャパシタCとスイッチS2の直列回
路は、キャパシタCが反転入力端子1側、スイッチS2
が出力端子3側となるように接続される。
【0059】キャパシタCは本発明におけるキャパシタ
の実施の形態の一例である。スイッチS2は本発明にお
ける第2のスイッチの実施の形態の一例である。キャパ
シタCとスイッチS2の接続点とコモン電位点の間にス
イッチS3が接続されている。スイッチS3は本発明に
おける第3のスイッチの実施の形態の一例である。
【0060】スイッチS1〜3は例えばFET(field-e
ffect transistor) 等の半導体スイッチで構成される。
半導体スイッチは正確かつ高速にオン・オフできる点で
好ましい。とりわけFETは微小な電力で駆動できる点
で好ましい。
【0061】スイッチS1〜3のオン・オフはマイクロ
プロセッサCNTによって制御される。リセット時およ
び積分時のスイッチS1〜3のオン・オフ状態を図6に
示す。
【0062】リセット時はスイッチS1がオン、スイッ
チS2がオフ、スイッチS3がオンとなり、図7に示す
ような回路が形成される。すなわち、OPアンプAMP
の反転入力端子1と出力端子3の間が短絡され、キャパ
シタCがOPアンプAMPの反転入力端子1とコモン電
位点の間に接続されるようになる。
【0063】このような回路になった時、OPアンプA
MPの反転入力端子1がコモン電位点に対して有するオ
フセット電圧eOFF がキャパシタCに充電される。積分
時はスイッチS1がオフ、スイッチS2がオン、スイッ
チS3がオフとなり、図8に示すような回路が形成され
る。すなわち、OPアンプAMPの反転入力端子1と出
力端子3の間にキャパシタCが接続され積分回路が構成
される。
【0064】このような回路構成になった時、OPアン
プAMPの反転入力端子1と出力端子3の間にはキャパ
シタCに充電された電圧による電位差が与えられる。キ
ャパシタCに充電された電圧はオフセット電圧eOFF
値が等しくかつ同極性であるから両者は相殺する。
【0065】すなわち、OPアンプAMPの出力端子3
にはオフセット電圧eOFF が出力されなくなり、オフセ
ット補正が行われたことになる。以後、X線検信号の積
分が行われ、オフセット誤差のない出力信号が得られ
る。積分が終了したときはスイッチS1〜3の切換によ
り図7の状態に戻り、積分出力のリセットとオフセット
電圧eOFF のキャパシタCへの充電が行われる。
【0066】以上の動作の繰返しにより最新のリセット
時点のオフセット電圧に基づきオフセット補正が行われ
るので、オフセット電圧が温度によって変化(ドリフト
(drift))する場合でも正確に補正することができる。
【0067】データ収集部DASにおいてはA/D変換
器ADCの前段にバッファアンプを設け積分器INT側
から見た入力インピーダンスが十分高くなるようにして
いる。
【0068】そのようにした場合の回路構成の一例を図
9に示す。図9において、複数の積分器INT1〜nが
マルチプレクサMXの入力側に接続されている。これら
積分器INT1〜nにはX線検出素子DTe1〜nのX
線検出信号がそれぞれ導かれる。
【0069】積分器INT1は差動型のOPアンプAM
P1の反転入力端子1と出力端子3をキャパシタC11
で接続し、非反転入力端子2をコモン電位点に接続し、
キャパシタC11にスイッチS11を並列に接続するこ
とによって構成される。
【0070】OPアンプAMP1は本発明における第1
の演算増幅器の実施の形態の一例である。キャパシタC
11は本発明における第1のキャパシタの実施の形態の
一例である。スイッチS11は本発明における第1のス
イッチの実施の形態の一例である。
【0071】積分時にはスイッチS11がオフとされ、
キャパシタC11を通じての負帰還作用によりX線検出
信号の積分が行われる。リセット時にはスイッチS11
がオンとされ、キャパシタC11を短絡してその電荷を
放電させる。スイッチS11は図5におけるスイッチS
1と同様なものである。スイッチS11のオン・オフは
マイクロプロセッサCNTによって制御される。
【0072】他の積分器INT2〜nも同様な構成にな
っており、同様な動作を行う。ただし、動作のタイミン
グは順次ずらされている。マルチプレクサMXはスイッ
チM1〜nを有し、それらのオン・オフによって積分器
INT1〜nの出力信号を順番にバッファアンプBFA
に出力する。スイッチM1〜nのオン・オフはマイクロ
プロセッサCNTによって制御される。
【0073】バッファアンプBFAは差動型のOPアン
プAMPqを用いて構成される。OPアンプAMPqの
非反転入力端子2にマルチプレクサMXの出力信号が与
えられる。OPアンプAMPqは本発明における第2の
演算増幅器の実施の形態の一例である。
【0074】スイッチS21とキャパシタC21の直列
回路、スイッチS22とキャパシタC22の直列回路、
…スイッチS2nとキャパシタC2nの直列回路が積分
器INT1〜nに対応して設けられる。これらスイッチ
とキャパシタの直列回路は互いに並列に接続される。
【0075】スイッチS21〜2nは本発明における第
2のスイッチの実施の形態の一例である。キャパシタC
22〜2nは本発明における第2のキャパシタの実施の
形態の一例である。また、これらスイッチとキャパシタ
の直列回路は本発明における直列回路の実施の形態の一
例である。
【0076】この並列回路の一端uがOPアンプAMP
qの反転入力端子1に接続され、他端vがスイッチSc
を介してコモン電位点に接続される。また、両端uおよ
びvはそれぞれスイッチSaおよびSbを介してOPア
ンプAMPqの出力端子3に接続される。
【0077】スイッチSa、SbおよびScはそれぞれ
本発明における第3、第4および第5のスイッチの実施
の形態の一例である。スイッチS21〜2nおよびSa
〜cは図5に示したスイッチS1〜3と同様なものであ
る。それらのオン・オフはマイクロプロセッサCNTに
よって制御され、例えば図10に示すようなタイミング
で動作する。
【0078】図10には積分器INT1の1サイクルの
動作についてのタイムチャートを示す。なお、他の積分
器INT2〜nの動作もタイミングが順次ずれるものの
同様になっているので、積分器INT1で代表して説明
する。
【0079】図10において、積分器INT1の1サイ
クルの動作はA,B,Cの3つの期間に分けられる。期
間Aでは、スイッチS11がオンになり積分器INT1
がリセットされる。この時スイッチM1がオンになって
おり、リセット状態の積分器INT1の出力信号がパッ
ファアンプBFAに入力される。
【0080】パッファアンプBFAにおいてはスイッチ
S21がオンになっており、キャパシタC21が選ばれ
た状態になっている。そしてスイッチSaとScがオ
ン、スイッチSbがオフになっている。
【0081】この時の回路状態は図11に示すようにな
る。すなわち、積分器INT1においてはOPアンプA
MP1の反転入力端子1と出力端子3が直結されてゲイ
ンが0の反転増幅器が形成される。
【0082】バッファアンプBFAにおいてはOPアン
プAMPqの反転入力端子1と出力端子3が直結されて
ゲインが1の非反転増幅器が形成される。さらに、反転
入力端子1とコモン電位点の間にキャパシタC21が接
続される。
【0083】この状態ではOPアンプAMPqの出力端
子3にはOPアンプAMP1とAMPqのオフセット電
圧の和eOFF が出力され、これがキャパシタC21に充
電される。すなわち、OPアンプAMP1とAMPqの
総合的なオフセット電圧eOF F キャパシタC21に蓄え
られる。
【0084】期間Bでは、スイッチS11がオフとなり
積分器INT1によるX線検出信号の積分が行われる。
この時スイッチM1はオフとされ、積分器INT1がバ
ッファアンプBFAから切り離される。
【0085】バッファアンプBFAにおいてはスイッチ
S21がオフにされ、また、スイッチSaとScがオ
フ、スイッチSbがオンとされる。この時の回路状態は
図12に示すようになる。図12の状態は積分器INT
1の積分が終わるのを待ち受ける状態である。このと
き、キャパシタC21には上記の総合的なオフセット電
圧eOFF が保持されている。
【0086】期間Cでは、積分器INT1は積分を継続
している。その状態でスイッチM1がオンとされ、積分
器INT1の出力信号がバッファアンプBFAに入力さ
れる。また、バッファアンプBFAにおいてはスイッチ
S21がオンにされる。
【0087】この時の回路状態は図13に示すようにな
る。すなわち、積分器INT1の出力信号がバッファア
ンプBFAの非反転入力端子2に入力され、キャパシタ
C21がOPアンプAMPqの反転入力端子1と出力端
子3の間に負帰還回路として接続される。
【0088】このとき、負帰還回路のキャパシタC21
には総合的なオフセット電圧eOFFが保持されているの
でOPアンプAMPqの出力電圧はこの分だけシフトさ
れ、出力電圧に含まれている積分器INT1とバッファ
アンプBFAのオフセット電圧が相殺される。
【0089】これによって、オフセット補正された出力
電圧、すなわちX線検出信号の正確な積分値がA/D変
換器ADCに入力されることとなる。A/D変換器AD
Cは期間Cの末の時点で入力信号をA/D変換しメモリ
MEMに出力する。
【0090】以下、同様な動作を繰り返す。キャパシタ
C21に充電されるオフセット電圧は積分器INT1の
リセットの度に更新されるので、オフセット電圧が温度
によって変化する場合でも常に的確なオフセット補正を
行うことができる。
【0091】他の積分器INT2〜nについても順次時
期をずらして同様な動作が行われ、それぞれオフセット
補正された測定データが得られる。積分器INT1にお
けるスイッチS11として半導体スイッチを用いた場
合、それがオフになるときキャパシタC11に対する電
荷注入(チャージ・インジェクション(charge injectio
n))が発生する。これはキャパシタC11の電荷を変化
させるので、積分器INT1の出力に誤差を生じる。
【0092】電荷注入による出力誤差はキャパシタC1
1の静電容量が小さい程大きくなる。したがって、微素
子化したX線検出素子DTeに合わせてキャパシタC1
1の静電容量を小さくした時に誤差が大きくなる。
【0093】そのような電荷注入による誤差もキャパシ
タC21を利用することにより補正することができる。
図14に電荷注入による誤差補正を行う場合の各スイッ
チのオン・オフのタイミングを示す。
【0094】図14は、スイッチM1,S21およびS
a〜cのオン・オフ切換のタイミングを期間B内にずれ
込ませた点が図10と相違する。すなわち、期間B内の
最初の部分B’においてもこれらのスイッチは期間Aと
同じ状態を維持するようにしている。
【0095】期間B’での回路状態は図15に示すよう
になる。図15に示すバッファアンプBFAの接続状態
は図11に示したのと同じである。したがって、キャパ
シタC21にはOPアンプAMPqの出力電圧が充電さ
れる。
【0096】このとき、積分器INT1はX線検出信号
の積分を開始しているので、OPアンプAMPqの出力
電圧は前記のようなオフセット電圧に積分器INT1の
積分出力電圧を加えたものとなる。したがって、そのよ
うな出力電圧がキャパシタC21に充電される。
【0097】このときの積分出力には図14(b)に示
すように電荷注入による変化(分かり易くするため誇張
してある)が含まれているが、それをも含めてキャパシ
タC21に充電される。
【0098】期間B’の終了とともにスイッチM1,S
21,SaおよびScがオフとなってキャパシタC21
は切り離され、それまでの充電電圧を保持する。以後、
期間BにおいてX線検出信号の積分が行われる。そし
て、期間Cで図13に示したようにキャパシタC21が
OPアンプAMPqの負帰還回路に接続されることによ
り、オフセット誤差とともに電荷注入による誤差も補正
される。
【0099】X線CT装置においては、データ収集部D
ASの出力データはデータ量を少なくするために正の値
しか表現しないのが普通である。その場合、0付近のデ
ータを精密に取り扱えるように測定データに適宜のオフ
セット値を加算することが行われる。
【0100】従来は例えば積分器INTを構成するOP
アンプAMP1の非反転入力端子2に所定の電圧を印加
することによってオフセット値加算を実現していたが、
チャンネル数に比例して電圧源の使用数が増してコスト
高となり、また、オフセットの安定性が電圧源の安定度
に依存するので高度に安定な電圧源が必要とされ、これ
もまたコスト高の原因となる。
【0101】本装置においては、この点についても改良
されている。すなわち、図2に示したデータ収集部DA
Sにおいて、マイクロプロセッサCNTがメモリMEM
に記憶されたA/D変換器ADCの出力データに所定の
オフセット値を加算するようになっている。
【0102】これによって、ディジタル的にオフセット
値の加算が行われる。このようなマイクロプロセッサC
NTによるオフセット値の加算は、オフセット値がソフ
トウェア(software)によって自在に変えられる点で好ま
しい。
【0103】ディジタル的なオフセット加算をファーム
ウェア(firmware)で実現するときは、図16に示すよう
に、A/D変換器ADCとメモリMEMの間に例えばR
OM(read only memory)で構成される変換テーブルTB
Lを設け、これによってA/D変換器ADCの出力デー
タをオフセット値が加算されたデータに変換しメモリM
EMに記憶するようにする。このようなファームウェア
によるオフセットは構成が簡単でかつ動作速度が高速な
点で好ましい。これらのいずれにおいても、オフセット
値の加算はディジタル的に行うので安定なオフセット処
理を簡便に行うことができる。また、多チャンネルの測
定データに対して少数のオフセット加算手段によって対
応することができる。
【0104】本装置では、データ収集部DASの感度を
絶えず測定し感度変化がある場合は感度補正を行うよう
にしている。その構成を図17に示す。図17におい
て、積分器INTには基準信号源GENの基準信号がス
イッチS0を介して入力できるようになっている。基準
信号は例えば値が既知な定電流とされる。
【0105】スイッチS0のオン・オフはマイクロプロ
セッサCNTによって制御され、感度測定を行うときに
オンとされ、スキャンを行うときはオフとされる。マイ
クロプロセッサCNTは、例えば毎回のスキャンに先立
って先ず積分器INTに基準信号源GENの基準信号を
入力してその測定データの収集を行う。このような基準
信号に対するデータ収集をデータ収集部DASの全ての
チャンネルについて行う。なお、毎回のスキャンでなく
ても例えば数十スキャン等所定のスキャン数毎に行うよ
うにしても良い。
【0106】マイクロプロセッサCNTは、収集された
データに基づいて各チャンネルの測定系の感度変化を調
べる。各測定データは感度が正常なときは基準信号に対
応した所定の値になるべきであるから、各測定データを
その所定値と比較することにより感度変化の有無および
その程度が求められる。
【0107】マイクロプロセッサCNTは本発明におけ
る感度測定手段の実施の形態の一例である。このように
して求められた各チャンネル毎の感度変化がメモリME
Mに記憶される。また、感度変化が許容範囲を逸脱して
いるときはコンピュータCOMを通じて表示部DISに
警報を表示させる。この警報は例えばOPアンプ等の部
品交換を促すメッセージ等とされる。
【0108】スキャンを実行してX線検出データを収集
したときは、マイクロプロセッサCNTは各チャンネル
の測定データを先に求めた感度変化に応じて補正する。
これによって、感度変化に影響されない測定データが得
られる。
【0109】このように、毎回のスキャンまたは所定の
スキャン数毎に頻繁に感度をチェックしそれに基づいて
測定データの感度補正を行うので、常に精度の良い測定
データが得られ、それに基づいて品質の良い再構成画像
を得ることができる。
【0110】すなわち、感度変化の発見が遅れ長期にわ
たって画像品質の低い状態が続くという不都合な事態が
避けられる。また、部品の故障等があるときは早期に報
知されるので迅速な対応をとることができ、稼働停止時
間を最小にすることができる。
【0111】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、課題を解決
するための第1の発明によれば、X線CT装置がスキャ
ンを行わないときはオフセットデータの収集を行うよう
にしたので、十分に多数回のオフセットデータの収集を
行うことができ、それによるオフセット補正によって精
度の良い測定データを得るデータ収集方法を実現するこ
とができる。
【0112】また、課題を解決するための第2の発明に
よれば、X線CT装置がスキャンを行わないときはオフ
セットデータの収集を行うようにしたので、十分に多数
回のオフセットデータの収集を行うことができ、それに
よるオフセット補正によって精度の良い測定データを得
るデータ収集装置を実現することができる。
【0113】また、課題を解決するための第3の発明に
よれば、X線CT装置がスキャンを行わないときはデー
タ収集手段でオフセットデータの収集を行うようにした
ので、十分に多数回のオフセットデータの収集を行うこ
とができ、それによるオフセット補正によって精度の良
い測定データを得るX線CT装置を実現することができ
る。
【0114】また、課題を解決するための第4の発明に
よれば、積分器の動作状態を第1の動作状態と第2の動
作状態とに切り換えるようにしたので、キャパシタに充
電した電圧を利用して演算増幅器のオフセットを補正
し、それによって精度の良い測定データを得るデータ収
集装置を実現することができる。
【0115】また、課題を解決するための第5の発明に
よれば、積分器および増幅器の動作を第1の動作状態と
第2の動作状態と第3の動作状態とに切り換えるように
したので、キャパシタに充電した電圧を利用して2つの
演算増幅器のオフセットを一挙に補正し、それによって
精度の良い測定データが得られるデータ収集装置を実現
することができる。
【0116】また、課題を解決するための第6の発明に
よれば、ディジタルデータに変換された後の測定データ
についてオフセット値の加算を行うようにしたので、安
定した正確なオフセット値の加算が簡単な手段で行え、
それによって精度の良い測定データが得られるデータ収
集装置を実現することができる。
【0117】また、課題を解決するための第7の発明に
よれば、スキャンに先立って基準入力信号を用いてデー
タ収集装置の感度を測定するようにしたので、感度測定
の頻度が上がり常に適正な感度補正が行えるようにな
り、それによって精度の良い測定データを得るX線CT
装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の装置のブロック図
である。
【図2】本発明の実施の形態の一例の装置におけるデー
タ収集部のブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態の一例の装置におけるデー
タ収集部の動作のタイムチャートである。
【図4】本発明の実施の形態の一例の装置の動作状態を
示す図である。
【図5】本発明の実施の形態の一例の装置における積分
器の詳細な構成を示す回路図である。
【図6】本発明の実施の形態の一例の装置における積分
器の動作状態を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態の一例の装置における積分
器の動作状態を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態の一例の装置における積分
器の動作状態を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態の一例の装置におけるデー
タ収集部の詳細な構成を示す回路図である。
【図10】本発明の実施の形態の一例の装置におけるデ
ータ収集部の動作を示すタイムチャートである。
【図11】本発明の実施の形態の一例の装置におけるデ
ータ収集部の動作状態を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態の一例の装置におけるデ
ータ収集部の動作状態を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態の一例の装置におけるデ
ータ収集部の動作状態を示す図である。
【図14】本発明の実施の形態の一例の装置におけるデ
ータ収集部の動作を示すタイムチャートである。
【図15】本発明の実施の形態の一例の装置におけるデ
ータ収集部の動作状態を示す図である。
【図16】本発明の実施の形態の一例の装置におけるデ
ータ収集部のブロック図である。
【図17】本発明の実施の形態の一例の装置におけるデ
ータ収集部のブロック図である。
【符号の説明】
XS X線照射器 BM X線ビーム DT X線検出器 DTe X線検出素子 FM 支持枠 OB 被検体 TB 支持板 XC X線制御部 TC 支持板制御部 RC 回転制御部 DAS データ収集部 COM コンピュータ IM 画像出力部 DIS 表示部 OP 操作部 APR アレープロセッサ HDD ハードディスク装置 INT 積分器 MX マルチプレクサ ADC A/D変換器 MEM メモリ CNT 制御装置 AMP OPアンプ
フロントページの続き (72)発明者 長井 賢二 東京都日野市旭が丘四丁目7番地の127 ジーイー横河メディカルシステム株式会社 内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線CT装置のためのデータ収集方法で
    あって、前記X線CT装置がスキャンを行わないときは
    オフセットデータを収集するようにしたことを特徴とす
    るデータ収集方法。
  2. 【請求項2】 X線CT装置のためのデータ収集装置に
    おいて、前記X線CT装置がスキャンを行わないときに
    オフセットデータを収集するように構成したことを特徴
    とするデータ収集装置。
  3. 【請求項3】 X線照射手段と、X線検出手段と、前記
    X線検出手段からX線検出データを収集するデータ収集
    手段と、前記データ収集手段が収集したX線検出データ
    に基づいて画像再構成を行う画像再構成手段とを有する
    X線CT装置において、前記データ収集手段は前記X線
    CT装置がスキャンを行わないときにオフセットデータ
    を収集するように構成したことを特徴とするX線CT装
    置。
  4. 【請求項4】 積分器を有するデータ収集装置におい
    て、 前記積分器は、非反転入力端子がコモン電位点に接続さ
    れた差動型の演算増幅器と、前記演算増幅器の反転入力
    端子と出力端子の間に接続された第1のスイッチと、前
    記演算増幅器の反転入力端子に一端が接続されたキャパ
    シタと、前記キャパシタの他端と前記演算増幅器の出力
    端子の間に接続された第2のスイッチと、前記キャパシ
    タの他端とコモン電位点の間に接続された第3のスイッ
    チとを有し、 前記第1および第3のスイッチがオンで前記第2のスイ
    ッチがオフとなる第1の動作状態と、前記第1および第
    3のスイッチがオフで、前記第2のスイッチがオンとな
    る第2の動作状態との間で動作状態が切り換えられるよ
    うに構成したことを特徴とするデータ収集装置。
  5. 【請求項5】 積分器とこの積分器の出力信号が入力さ
    れる増幅器とを有するデータ収集装置において、 前記積分器は、非反転入力端子がコモン電位点に接続さ
    れた差動型の第1の演算増幅器と、前記第1の演算増幅
    器の反転入力端子と出力端子の間に接続された第1のス
    イッチと、前記第1の演算増幅器の反転入力端子と出力
    端子の間に接続された第1のキャパシタとを有し、 前記増幅器は、前記積分器の出力信号が非反転入力端子
    に入力される差動型の第2の演算増幅器と、第2のスイ
    ッチと第2のキャパシタとの直列回路であって一端が前
    記第2の演算増幅器の反転入力端子に接続される直列回
    路と、前記直列回路の一端と前記第2の演算増幅器の出
    力端子の間に接続される第3のスイッチと、前記直列回
    路の他端と前記第2の演算増幅器の出力端子の間に接続
    される第4のスイッチと、前記直列回路の他端とコモン
    電位点の間に接続される第5のスイッチとを有し、 前記第1、第2、第3および第5のスイッチがオンで、
    前記第4のスイッチがオフとなる第1の動作状態と、 前記第1、第2、第3および第5のスイッチがオフで、
    前記第4のスイッチがオンとなる第2の動作状態と、 前記第1、第3および第5のスイッチがオフで、前記第
    2および第4のスイッチがオンとなる第3の動作状態と
    に動作状態が切り換えられるように構成したことを特徴
    とするデータ収集装置。
  6. 【請求項6】 アナログ信号をディジタルデータに変換
    して収集するデータ収集装置において、ディジタルデー
    タに変換された後の測定データについてオフセット値の
    加算を行うように構成したことを特徴とするデータ収集
    装置。
  7. 【請求項7】 X線照射手段と、X線検出手段と、前記
    X線検出手段からX線検出データを収集するデータ収集
    手段と、前記データ収集手段が収集したX線検出データ
    に基づいて画像再構成を行う画像再構成手段とを有する
    X線CT装置において、スキャンに先立って基準信号を
    用いて前記データ収集装置の感度を測定する感度測定手
    段を設けたことを特徴とするX線CT装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007258149A (ja) * 2006-02-24 2007-10-04 Fujifilm Corp 放射線画像撮影装置及び撮影方法
JP2009519074A (ja) * 2005-12-15 2009-05-14 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 複数繰り返しアルゴリズムの進行的な収束
JP2009153920A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Toshiba Corp X線診断装置
US10111627B2 (en) 2015-09-30 2018-10-30 Toshiba Medical Systems Corporation Medical image processing apparatus

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