JPH09113629A - CdTe放射検出器を有する、ガンマ粒子の相互作用から生じるパルスを処理するためのシステム - Google Patents

CdTe放射検出器を有する、ガンマ粒子の相互作用から生じるパルスを処理するためのシステム

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JPH09113629A
JPH09113629A JP8262350A JP26235096A JPH09113629A JP H09113629 A JPH09113629 A JP H09113629A JP 8262350 A JP8262350 A JP 8262350A JP 26235096 A JP26235096 A JP 26235096A JP H09113629 A JPH09113629 A JP H09113629A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CdTe放射検出器を有する、ガンマ粒子の
相互作用から生じるパルスの荷電損失を補正するシステ
ムを提供する。 【解決手段】 CdTe放射検出器(1)を有する、ガ
ンマ粒子の相互作用から生じるパルスを処理するための
システムであって、該アナログパルスを発生することが
できる荷電増幅器(3)と、該パルスの振幅の取得を保
証する振幅回路(10)と立ち上がり時間の終わりの検
出を保証する時間回路(18)とを組み込んでおり、該
2つの回路がパルスの立ち上がり時間の決定を保証する
ように結合されている、CdTe放射検出器(1)を有
する、ガンマ粒子の相互作用から生じる該パルスを処理
するためのシステムに関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カドミウムテルル
化物検出器の荷電損失(charge losses) を補正するため
に、該検出器を有する、ガンマ粒子の相互作用から生ず
る電子パルスを処理するためのシステムに関する。
【0002】本発明は、ガンマ分光測定の分野におい
て、特に例えば医薬及び多くの核分野において使用する
ことができる携帯分光計及びCdTe結晶撮像の実現に
用途がある。
【0003】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ガンマ
分光測定分野において、冷却ゲルマニウム分光計がしば
しば用いられ、非常に良い分解能を有する。しかしなが
ら、それらは様々な不利益を有する。従って、ゲルマニ
ウムの冷却のために液体窒素か又は冷熱モータのどちら
かを用いることが必要となり、ある程度の重さ及び全体
がある程度の大きさを伴う。結果として、冷却ゲルマニ
ウム検出器に基づいた、楽に持ち運べ、自律型で、コン
パクトで、軽いシステムの製品を予見することはできな
い。
【0004】加えて、ゲルマニウムは、32の比較的低
い原子番号を有し、200keV以上のエネルギに対し
て大きい総吸収量を招く。結果として、これは撮像シス
テムに基づく冷却ゲルマニウムの空間分解能を1cmに
限定する。
【0005】ゲルマニウムはまた、小さい禁止帯幅
(0.7eV)を有し、周囲温度で動作することができ
ない。
【0006】しかしながら、広い禁止帯半導体は、存在
し、周囲温度で動作できる。これらの関係の間でヨウ化
水銀、及びカドミウムテルル化物(CdTe)が作られ
る。従って、CdTeは周囲温度で動作する1.45e
Vの十分に広い禁止帯の利点を有する。それはまた、比
較的高い密度(6g・cm-3)、及び高い原子番号(4
8及び52)を有していおり、わずか数mmの検出器に
おいて全吸収とすることができる。
【0007】従って、カドミウムテルル化物は分光測定
において特別の関係を有する。低いエネルギ即ち50e
V未満のエネルギに対して、カドミウムテルル化物の分
光測定の効率特性は、従来のシンチレータによって提案
されたものと、冷却ゲルマニウムによって提案されたも
のとの中間にある。
【0008】しかしながら、このような効率特性は現在
のところ高いエネルギで維持され得ない。なぜなら、カ
ドミウムテルル化物検出器が非常に有意性のある荷電損
失を有するためである。従って、スペクトルにおいて、
大きく左へ連続するスペクトルラインになる。高いエネ
ルギにおけるこの好ましくないスペクトル応答は、結果
としてカドミウムテルル化物検出器の分解能を限定し、
しばしば低いエネルギに限定されて用いられる。
【0009】従って、それらを補正するために、このよ
うなCdTe検出器の荷電損失の量を測定することが必
要となる。検出器の荷電損失に対する唯一の補正基準
は、CdTe検出器のガンマ粒子の相互作用から生じる
パルスの立ち上がり時間である。このパルス立ち上がり
時間は、前記パルスの振幅の減衰を表している。従っ
て、荷電損失がより大きく、パルス立ち上がり時間がよ
り長く、減衰がより大きくなる。従って、パルスの振幅
及び立ち上がり時間の組み合わせに基づいて、入射する
ガンマ粒子の真のエネルギを再び見い出すことができ
る。
【0010】EURORADは、現在のところ、このよ
うな荷電損失を補正することができるガンマ分光測定装
置を製造している。この測定装置は、一方ではCdTe
検出器を用いたガンマ粒子の相互作用から生ずるパルス
の振幅の測定と、他方では前記パルスの立ち上がり時間
の測定とを実行することができる巡回ヒーター方法(T
HM)型のCdTe結晶検出器に適合され得る。この測
定装置はまた、検出器の荷電損失を即座に補正できる。
なぜなら、前記装置の出力から得られた情報が単一のエ
ネルギスペクトルとして直接解釈され得るためである。
【0011】CdTe結晶は、約500nsから8μs
までの間の立ち上がり時間を有する。しかしながら、そ
の設計の結果として、前記装置は2μsの最大立ち上が
り時間に制限されてしまい、これを越えるとパルスはも
はや電子処理回路によって考慮されない。これは、装置
の一部分において比較的高い効率損失を招く。
【0012】加えて、前記装置において、荷電損失の補
正は、検出器が電位差の設定又は制御によって変更され
るときはいつでも適合されなければならないアナログ電
子によってもたらされ、較正手続の間に実行される。し
かしながら、用いられた種々の検出器が広い分散特性を
有するので、前記較正手続が複雑になる。従って、各々
のCdTe結晶変化のために、この較正手続は繰り返さ
れなければならない。
【0013】従って、この装置はマルチ結晶撮像を構成
することができるようにしない。なぜなら、この場合、
用いられた検出器と同じ数の特定の電子を要求してお
り、制御の数及び全体の大きさが受け入れることができ
ないほど増加に導かれるためである。
【0014】本発明の目的は、前述の不利益を除去する
ことにある。このため、前記検出器の荷電損失を補正す
るために、CdTe検出器からのパルスを処理するため
のシステムを提案する。いかなる電子制御なしに1つ以
上のCdTe検出器に接続され得るこの処理システム
は、500nsから8μsまでの間の立ち上がり時間を
有するパルスの全てを考慮に入れており、かつ各々の検
出器に対する非常に簡単な較正手続を提案する。
【0015】
【課題を解決するための手段】特に、本発明は、カドミ
ウムテルル化物(CdTe)放射検出器を有する、ガン
マ粒子の相互作用から生じるパルスを処理するためのシ
ステムであって、これらアナログパルスを増幅できる荷
電前置増幅器と、各パルスの振幅の測定、及び該パルス
の立ち上がり時間の測定を保証する電子測定手段とを有
しており、電子測定手段が、パルスの振幅の取得を保証
する振幅回路と、パルスのノイズを最小化、及びパルス
立ち上がり時間の終わりの検出を保証する時間回路とか
ら構成しており、該2つの回路がパルス立ち上がり時間
の決定を保証するように結合されていることに関する。
【0016】有利な点として、電子測定手段が、振幅回
路及び時間回路に接続されているランプ回路を組み込ん
でいる。
【0017】本発明の1つの実施形態によれば、電子測
定手段はまた、振幅回路、時間回路及びランプ回路の間
の情報交換を制御するために、これら回路に接続されて
いる論理制御ユニットを組み込んでいる。
【0018】好ましくは、カドミウムテルル化物(Cd
Te)放射検出器を有する、ガンマ粒子の相互作用から
生ずるパルスのための処理システムはまた、検出器の荷
電損失を、パルスの立ち上がり時間及び振幅の関数とし
て、補正するための補正手段を有する。
【0019】有利な点として、前記補正手段は、検出器
の荷電損失をモデル化できるデータ処理手段であって、
検出器の荷電損失を、該モデリングと測定手段によって
決定された立ち上がり時間との関数として、決定及び補
正がこれに続く。
【0020】本発明はまた、カドミウムテルル化物検出
器によって供給されたパルスの振幅及び立ち上がり時間
のデジタル的な測定に基づく荷電損失の補正に対する処
理に関する。この処理は、較正されたストレスに対する
検出器の応答、及び立ち上がり時間の関数として該応答
の変動関係の決定を、各立ち上がり時間について測定す
る段階と、新しい測定に該関係を加えることによって荷
電損失を補正する第2の段階とを含んでいる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、本発明及びそれらの相互
接続によるシステム、及びそのシステムが接続されてい
るCdTe検出器に従ってシステムを構成する様々な手
段を示す。図1において、CdTe検出器は1であり、
本発明によるシステムを構成する要素は2である。
【0022】図1に表されるように、検出器1の出力
は、電子的に処理され得るアナログパルスとして検出器
1から直接来る情報の変換を保証する荷電前置増幅器3
の入力e3に接続される。この荷電前置増幅器3は極性
化回路を含む。前置増幅器及び極性化回路は公知の型を
有しているので、ここで詳細に説明する必要性はない。
【0023】荷電前置増幅器3は、2変数の測定、即ち
パルスの振幅及びその立ち上がり時間の測定ができる電
子カードからなる電子測定手段4に、その出力s3によ
って接続される。この電子カードは、「BIPARカー
ド」と呼ばれる。
【0024】以下に説明されているように、前記電子B
IPARカードは、一方では検出器1からのパルスの振
幅を、他方では前記パルスの立ち上がり時間を決定する
ことができるようにする。前記電子BIPARカード4
の出力は、結果として処理の後方で必要な3つの信号、
即ち、検出器1からのパルスの振幅に対応する振幅信号
AMP 、検出器1からのパルスの立ち上がり時間を示す
時間信号STPS 、及びSAMP 及びSTPS で実行すべき処
理動作の全てを同期するために、電子カード4によって
出される同期信号SSYN が得られる。
【0025】振幅信号SAMP 及び同期信号SSYN は、両
方とも、5aで示されたアナログ/デジタルコーダ(A
/D)へ供給される。並列に、時間信号STPS 及び同期
信号SSYN はアナログ/デジタルコーダ5bへ転送され
る。
【0026】A/Dコーダ5a及び5bの各々は、電子
カード4から受信したアナログ信号を、データ処理手段
6によって処理され得るデジタル信号へ変換する。これ
らA/Dコーダ5a及び5bは、信号SSYN に互いに同
期して信号SAMP 及びSTPSの変換を実行する。A/D
コーダ5a及び5bによって出されたデジタル信号は、
これにより、データバスBdによってデータ処理手段6
へ供給される。
【0027】本発明によれば、コーダ5a及び5bの各
々は、データ、即ち電子カードから受信される別々の信
号SAMP 及びSTPS が記憶されるRAMメモリを有して
おり、データバスBdを経由してデータ処理手段6がア
クセスできる。
【0028】データ処理手段6は、荷電損失の量を測定
するために、CdTe検出器からのパルスの振幅及び立
ち上がり時間に関するデータを処理する。これら処理は
以下により詳細に記述される。
【0029】図1の電子BIPARカード4は、図2に
より詳細に表されている。図1でわかるように、荷電前
置増幅器3の出力s3に接続される電子カード4は、荷
電前置増幅器3からのアナログパルスを入力e4で受信
する。
【0030】この電子カード4は、同軸接続ケーブルに
よって前置増幅器からのアナログパルスが導かれる入力
回路7を有する。アナログカード4の入力e4はまた、
結果として以下の機能を有する入力回路7の入力に対応
する。 ・予め定められた値に電子カード4の入力インピーダン
スを適合し、これが有利な50Ωであり、前記インピー
ダンスの値は電子BIPARカード4へ荷電前置増幅器
3を接続する同軸ケーブルの特性であり、前記インピー
ダンス適合又は整合は転送されるアナログパルスの過電
圧の状況を避けるという利点を有する。 ・適合とつながる損失を除去するように、所定の利得で
受信されるアナログパルスを増幅し、該増幅利得が例え
ば5である。 ・荷電増幅器からのパルスの極性の関数としてアナログ
パルスの極性を選択し、従って続けて実行される処理が
正パルスでのみ実行される。
【0031】これら機能を実行するために、入力回路7
は、予め定められた値に整合するインピーダンスと、前
置増幅器によって供給されたパルスの増幅とを保証する
入力増幅器8を有する。増幅器8は、極性を任意に反転
するためにストラップ9a、9b及び9cを備えたイン
バータ9に接続される。
【0032】入力回路7の出力s7で得られるこの信号
は、従って振幅回路10及び時間回路18によって処理
されるように結果として適合される。従って、同時に2
つのチャネルで、即ち振幅チャネル10(又は振幅回路
10)及び時間チャネル18(又は時間回路18)で動
作する。
【0033】振幅回路10の第1の目的は、S/N比を
最適に成形することによって、前記パルスの最大値を正
確に得るために、検出器からのパルスの振幅の測定がで
きることである。
【0034】パルスの最大値を検出するこの機能は、前
記振幅回路10に基づいて構成する2つの要素、即ちS
/N比を最適にする帯域通過フィルタ及びピーク検出器
によって保証される。
【0035】特に、振幅回路10は入力回路7の出力s
7に接続されたC−R受動微分器11を組み込んでい
る。この微分器11は、パルスの通過が続く0V電圧レ
ベルへの早い戻りを保証するように、疑似極ゼロ解除(p
seudo-pole-zero cancellation) を実行することができ
るようにし、従って続くパルスの到着を準備することが
できるようにする。例えば、前記微分器11は、−3d
Bで234kHzのカットオフ周波数を有することがで
き、かつ極ゼロ解除機能を実現するために約8.6nF
のキャパシタンスと並列の約10KΩの抵抗に基づいて
実現され得る。
【0036】振幅回路10は、微分器11の出力s11
へ接続され、パルスのS/N比の最適化ができる低域通
過フィルタ12を有する。本発明によれば、フィルタ1
2は、後方において過電圧を生じることのないパルスで
動作することができるように、−6dBで500kHz
のカットオフ周波数を有する8次のベッセル積分フィル
タである。
【0037】フィルタ12の出力s12は、2つの増幅
段13及び14に接続される。特に、これら利得増幅器
13及び14は、前記パルスの最大値のより正確な検出
ができるように、処理すべきパルスの利得を増加する機
能を有する。
【0038】本発明によれば、これら増幅器は反転増幅
器であり、増幅器13は利得Aを有し、増幅器14は利
得Bを有する。詳細には、増幅器13の利得Aは−4に
でき、増幅器14の利得Bは−5.75にできる。
【0039】本発明の1つの実施形態によれば、第2の
反転増幅器14はオフセット制御を組み込むことができ
る。
【0040】第2の利得増幅器14の出力s14は、一
方がピーク検出器15へ、他方が比較器17へ接続さ
れ、信号SPULSEAを供給する。
【0041】ピーク検出器15は、パルスの最大値を得
ることができるようにし、かつ以下に説明される論理制
御ユニット30によって供給される論理TTL信号S
TDP によって制御される。特に、論理ユニット30によ
って出された信号が1であるとき、ピーク検出器15は
0Vで封鎖される。逆に、論理ユニット30によって出
された信号が0なら、ピーク検出器15は取得モードに
なる。
【0042】特に、論理ユニット30によって出された
信号STDP は、過負荷にしないために図に表されてない
2つのトランジスタ、即ちメモリ容量をゼロにするため
の第1のトランジスタと、ノイズでオンするピーク検出
器を避けるための第2のトランジスタとを制御してお
り、これによって干渉の切り替えが発生する。
【0043】このピーク検出器の出力s15は、最大振
幅値の記憶を保証するサンプル及び保持回路16に接続
される。このサンプル及び保持回路16はまた、信号S
SHAによって論理制御ユニット30から制御される。
【0044】前記サンプル及び保持回路の出力s16で
は、処理されるパルスの最大振幅を表す振幅信号SAMP
が得られる。この信号SAMP は、その後で荷電損失を決
定するためにデータ処理手段6によって用いられる。
【0045】ピーク検出器15と並列に、前記第2の利
得増幅器14の出力s14は比較器17に接続される。
比較器17は、低いスレッショルドSBと増幅器13及
び14によって増幅された信号との比較を保証してお
り、パルスの測定を始めることができるようにし、かつ
立ち上がり時間の決定に対する絶対開始パルス又はキュ
ーをマークする。従って、図2に表されるように、比較
器17からの信号SSBは、論理制御ユニット30へ供給
される。これは、時間回路18に接続され、従って時間
回路18を有する振幅回路10と同期できる。
【0046】信号SSBの立ち上がり前は、パルスの立ち
上がり時間の開始に特徴がある。論理ユニット30によ
る前記信号SSBの受け取りは、結果として処理の後方を
条件付ける。
【0047】以上に説明したように、入力回路7の出力
s7は、振幅回路10と並列に時間回路18へ接続され
ている。時間回路18は、振幅回路10と対比できる構
成を有しており、従って新規の即ち異なった要素だけが
説明されている。
【0048】時間回路18は、入力回路の出力s7に接
続された微分回路19を組み込んでいる。前記微分回路
19は、振幅回路10の微分器11と異なって、疑似極
ゼロ解除を有さない。なぜなら0Vへの戻りを正確に知
るべき必要がないからである。時間回路18内の微分回
路19の機能は、前記測定に対する極めて重要な時間で
あるパルスの最大値の通過をよりよくマークすることで
ある。
【0049】本発明の1つの実施形態によれば、前記機
能が二重受動C−Rフィルタによって実行され、例えば
前記フィルタは−6dBで7.2kHzのカットオフ周
波数を有することができる。
【0050】微分回路19の出力s19は、低域通過フ
ィルタ20の入力e20に接続される。有利な点として
は、前記フィルタ20が8次のベッセル積分フィルタで
あり、振幅チャネルのフィルタ12と同じ機能を有す
る。しかし、好ましくは、パルスの原形を劣化すること
なくノイズをフィルタするために、−6dBで約1MH
zのカットオフ周波数を有する。
【0051】フィルタの選択が、フィルタの引き起こす
時間遅延に特に条件付けられることに注目すべきであ
る。最大の時間遅延は、最低周波数フィルタを含む振幅
チャネルによって引き起こされる。しかしながら、振幅
チャネルのフィルタと異り、時間チャネルフィルタは、
あまりにも高い低カットオフ周波数を有する必要はな
い。さもなければ、それは、時間チャネルでのピークの
通過に続くピーク検出を許可するであろう。
【0052】振幅チャネル10と同様に、低域通過フィ
ルタ20の出力s20は、利得A及びBのそれぞれの2
つの反転増幅段21及び22へ接続される。1つの実施
形態によれば、増幅器21の利得Aは−2であり、増幅
器22の利得Bは−3.75である。
【0053】第2の増幅段階即ち利得増幅器22の出力
s22において、このパルスは1Vの連続的なレベルに
ある。この連続的な電圧の制御は、計算がオフセット電
圧の関数として最適化される電位差計又は分周ブリッジ
によって実現され得る。
【0054】これらの反転増幅器21及び22の出力s
22は、基本動作が振幅チャネル10のピーク検出器1
5と同じであるピーク検出器23へ接続される。
【0055】しかしながら、このピーク検出器23は、
振幅チャネル10の場合と比較して異なって用いられ
る。従って、時間チャネル18のために、パルスの立ち
上がり時間の終わりを決定するように用いられる。これ
は、(立ち上がり時間のガンマが500nsから8μs
の間である)遅く若しくは早いパルス及びこれらの形に
関係なく両方とも動作できるようにする。言い換えれ
ば、この回路は、荷電損失の関数としておおよそ広範囲
であるパルスのスペクトルの低周波部に自動的に適合さ
れる。
【0056】ピーク検出器23の動作を最適化するため
に、修正は、ピーク検出器15の公知のダイアグラムを
基準に比較して、抵抗及びキャパシタの追加によって必
要となる。例えば、これら部品の値は、それぞれおよそ
10KΩ及び33pFにできる。
【0057】前記時間回路18において、ピーク検出器
23の機能は、パルス立ち上がり時間の終わりの情報を
供給することである。これらは、このような情報を得る
ことができる取得フェーズにおいて、前記ピーク検出器
23の内部信号STAS 及びSTSO の特性がある。STAS
はピーク検出器23の制御信号であり、STSO はピーク
検出器23の入力e23のパルスにおける最大電圧に等
しい出力信号である。従って、このパルスが立ち上がり
フェーズにあるとき、この電圧信号STSO が電圧信号S
TAS より下になる。しかしながら、パルスの最高点の通
過により、電圧の変化、即ちSTSO がSTAS よりもより
高くなることが生じる。従って、前記2つの電圧信号S
TSO 及びSTAS は比較器24へ導かれ、前述で説明した
ように、STSO がSTAS より大きくてもそうでなくて
も、確立するために前記2つの信号の間の比較を実行す
る。このパルスが立ち上がりフェーズにあり、即ちその
最大値に達したなら、確立するために決定が起こる。
【0058】比較器24の出力s24は、論理制御ユニ
ット30の入力の1つに接続され、立ち上がり前に立ち
上がり時間の終わりをマークする論理信号SFTM を供給
する。
【0059】論理制御ユニット30はまた、振幅回路1
0のピーク検出器15と同じ方法で、時間回路のピーク
検出器23へ接続される。従って、これらの同期を保証
する同じ論理信号STDP を2つのピーク検出器15及び
23に供給する。
【0060】論理ユニット30はまた、干渉する過渡電
圧を避けるために、測定の開始で0で信号SFTM を封鎖
することができるようにする別の論理信号Stsを有する
比較器24を供給できる。
【0061】本発明によれば、振幅チャネル10及び時
間チャネル18は、これらの結合動作が、一方で立ち上
がり時間の測定ができ、他方で数学的に処理するように
立ち上がり時間の測定を伴う振幅測定干渉ができるよう
に設計されている。これにより、これら2つのチャネル
が結合されることがいえる。この結合は、振幅チャネル
10の(低スレッショルドをクリアする)信号SSB、及
び時間チャネル18の(立ち上がり時間の終わりをマー
クするパルス)信号SFTM の立ち上がり前の決定に基づ
いて、パルス立ち上がり時間を決定することができるよ
うにする。従って、パルスの立ち上がり時間は、一方で
は振幅チャネル10で測定される信号SSB、及び他方で
は時間チャネル18で測定される信号SFTM により間接
的に決定される。これら2つのデータは、低スレッショ
ルドのクリアリングに関しており、立ち上がり時間の終
わりをマークするこのパルス又はキューが、論理制御ユ
ニット30に両方とも与えられ、スレッショルド/ラン
プ回路25に前記情報を戻す。
【0062】前記2つの時間及び振幅チャネルの結合
は、パルスがCdTe検出器によって供給されたとき得
られる非常に様々な形からの解放を得ることができるよ
うになる。狭帯域通過フィルタの結果として、振幅チャ
ネル10はある程度のパルス形を招く。従って、立ち上
がり時間測定のための信号SSBによってマークされる開
始パルスは、システムによって処理されなければならな
いパルスの全てに対する同じ開始関係に対応する。更
に、時間チャネル18は、広帯域通過フィルタのため
に、パルスの立ち上がり時間の真の終わりを検出し、従
って荷電損失の変化を考慮するこのような方法で電圧の
真の形に対して動作する。
【0063】従って、これら振幅及び時間チャネルの結
合は、前記立ち上がり時間の表す情報によってパルスの
立ち上がり時間を、間接的で電気的に測定することがで
きるようになる。
【0064】以上に明記したように、BIPAR電子カ
ードは、スレッショルド/ランプ回路のような公知の回
路25を組み込んでおり、一方で比較器17及び29に
用いられるリファレンス電圧を伴う完全なBIPARカ
ードを供給する電圧源26を有する。低スレッショルド
として公知のリファレンス電圧SBは、特に比較器17
に用いられ、信号SPULSEAと比較される。この電圧源2
6はまた、安全スレッショルドと呼ばれるリファレンス
電圧SSを供給し、以下に説明されるものを用いる。本
発明の1つの実施形態によれば、前記リファレンス電圧
源は、選択されるスレッショルド制御に影響することが
できるアクセス可能な電位差計を組み込むことができ
る。スレッショルド/ランプ回路25はまた、論理制御
ユニット30によって出される信号STRを入力e27で
受信するランプ回路27を有する。前記信号STRが0で
あるときは定電流発生器がキャパシタを線形に荷電する
が、信号STRが1であるときは前記同じキャパシタが0
Vに強制させる。
【0065】ランプ回路27はまた、キャパシタに接続
される反転利得増幅器を有し、かつ例えば−6.45の
利得を有することができる。
【0066】これにより、ランプ回路27の出力s27
で得られたこの信号は、線形部分がパルスの立ち上がり
時間を表す信号である。
【0067】ランプ回路27の連続的な開始電圧の制御
又は設定は、立ち上がり時間信号をデジタル化するため
の出力s28へ接続されるアナログ/デジタルコーダ5
bの電圧と両立するウインドウのランプを調整すること
ができるようにする。
【0068】本発明の別の形態によれば、回路27の定
電流発生器の結果として得られた電圧ランプが制御で
き、異なる変換タイプに適合できる。
【0069】ランプ回路27の出力s27からこの方法
で得られた信号は、取得モードにおいてランプに従うサ
ンプル及び保持回路28へ導かれ、続いて信号SFTM
立ち上がり前は制御論理30からの信号SSHR がそれを
命令するとき、ランプにおいて値を記憶する。
【0070】サンプル及び保持回路28の出力s28に
おいて、CdTe検出器からのパルスの立ち上がり時間
を表す信号STPS が得られる。
【0071】ランプ回路27の出力s27はまた、ラン
プ27からのs27での信号とリファレンス電圧回路2
6によって供給される安全スレッショルドSSとの間の
比較を保証する比較器29へ接続される。これは、(ス
ペクトルの分解能品質を増加するため)立ち上がり時間
の最大限を固定し、又はノイズのような干渉する事象を
検出することができるようにし、低スレッショルドSB
をトリガできるが、立ち上がり時間SFTM の終わりでは
ない。比較器29は、論理信号SSRを発生し、論理制御
ユニット30へ供給され、前述された回路の全てを制御
する。
【0072】ユニット30は、特に以下の機能を有す
る。それは、通常の測定の間の動作、特に低スレッショ
ルドSBのクリアリング及び測定モードの入口を検出す
る動作の連続を保証する。また、立ち上がり時間及び振
幅最大値の取得と、サンプル及び保持回路のデータの記
憶と、図1に表されたA/Dコンバータへ電子BIPA
Rカードを接続する同期の矩形波パルスSSYN によるデ
ジタル変換要求とを保証する。それは、低スレッショル
ドをモニタするスタックを検出する。この機能は、振幅
チャネル10に対するフィルタ12の分割実行の特性に
よって条件付けられる。単語「スタック」は、CdTe
検出器からの第2のパルスによって第1のパルスのオー
バラップを導く2つのガンマ相互作用の結果に対して用
いられる。また、ベースラインをモニタし、即ち0Vの
電圧が安定してもしなくてもチェックする。前記サイク
ルが「正確な」ベースラインから開始することを保証す
るために、測定が終了されたとき、論理制御ユニット3
0は、パルスが新しいサイクルをオーソライズする前に
提供されないことをチェックする。反対に、論理ユニッ
ト30は、通常の測定モードが再び可能になるまで実行
すべき待ち手続を決定する。それはランプの上限にマー
クする信号SSRの制御を実行する。
【0073】図3は、BIPAR電子カード内に発生す
る異なる信号を明らかにする種々のタイミングチャート
を表しており、主として論理制御ユニット30によって
制御される。
【0074】図3のチャネルAにおいて、時間チャネル
18の二重増幅段21、22の出力s22で得られるよ
うなパルス、即ちピーク検出器23の入力e23で発生
するパルスが表わされている。
【0075】チャネルBにおける曲線C1は、振幅チャ
ネル10の二重増幅段13及び14の出力s14で得ら
れた信号、即ちピーク検出器15の入力e15で発生す
る信号を表す。一点破線は低スレッショルド電圧SBを
表す。曲線C2は、振幅チャネル10の出力で得られた
信号SAMP 、即ちCdTe検出器からのパルスの最大振
幅を表す信号を表す。この信号は、チャネルAの信号と
比較して時間遅延Rによってオフセット又はスタッガさ
れている。信号CからKまでの全ては、チャネルAの信
号と比較される前記時間遅延Rによってオフセットされ
る。
【0076】図3のチャネルCにおいて、ピーク検出器
23の出力s23で得られた信号STAS に対応する曲線
C3、更にはピーク検出器23の同じ出力で得られた信
号STSO に対応する曲線C4が表わされている。
【0077】図3のチャネルDにおいて、ランプ回路2
7の出力s27で得られたランプ信号である曲線C5に
よって表され、曲線C6はBIPAR電子カードの出力
s28で得られた立ち上がり時間信号STPS を表してい
る。
【0078】図3のチャネルEにおいて、振幅チャネル
10の比較器17の出力s17で得られた信号SSBの形
が表されている。
【0079】チャネルFにおいて、ピーク検出器23及
び15の各々に論理制御ユニット30によって供給され
た信号STDP が表されている。
【0080】図3のチャネルGは、時間チャネル18の
比較器24の出力s24で得られた信号SFTM を表して
いる。
【0081】図3のチャネルHは、論理制御ユニット3
0によってランプ回路27に供給された信号STRを表し
ている。
【0082】図3のチャネルIは、論理制御ユニット3
0によって出され、かつサンプル及び保持回路28に供
給される信号SSHR を表している。
【0083】図3のチャネルJは、論理制御ユニット3
0によってサンプル及び保持回路16に供給された信号
SHA を表している。
【0084】図3のチャネルKは、振幅信号SAMP 及び
立ち上がり時間信号STPS のデジタル化の間に同期でき
るように論理制御ユニット30によってアナログ/デジ
タル変換器5a及び5bに供給された同期信号SSYN
表している。
【0085】これら様々なタイミングチャートを考える
において、パルスがBIPAR電子カードの入力に現れ
ると、信号SSBの立ち上がる前に測定を始め、信号S
TDP 及び信号Strを0にもたらすことがわかる。これに
より信号SFTM の立ち上がる前が、信号SSHR のオーダ
におけるこの時のランプ値と、信号SSHA のオーダにお
ける振幅値との記憶をもたらす。すぐに信号STRは1に
設定され、再びランプを0にもたらす。例えば6μsの
選択された期間のクロックは、アナログ/デジタルコー
ダへ立ち上がり時間及び振幅信号の放出を連続的に許可
され、信号SSYNの発生を表す。
【0086】本発明の別の形態によれば、ディレイライ
ンがフェーズ移行期間中に両立しないフィルタの周波数
の使用ができるように時間チャネル18に挿入され、時
間チャネルの伝搬時間が振幅チャネル10の伝搬時間よ
りも小さい。
【0087】本発明の他の形態によれば、特定のベース
ラインの回復及びスタック検出回路を加えることがで
き、論理制御ユニット30によって実現されるよりも更
に効率特性を良くする。このような他の形態は、BIP
AR電子カードのカウント回数を増すことができるよう
になる。
【0088】今だ別の形態によれば、同じBIPAR電
子構造、フィルタカットオフ周波数、増幅器利得、時間
チャネル18のピーク検出器23の制御、及びランプ2
7の勾配の保持は、振幅及び立ち上がり時間の同時測定
が関係するために、CdTe検出器以外の検出器タイプ
に適合するために修正され得る。
【0089】振幅チャネル10及び時間チャネル18を
有意的に複雑にする他の形態によれば、電子BIPAR
カードはバイポーラパルスを処理できる。
【0090】図1でわかるように、アナログ/デジタル
コンバータ5a及び5bは、PCタイプのデータ処理手
段6へデータバスBdによって接続される。
【0091】更に、以上で説明したように、BIPAR
電子カードは、検出器の荷電損失の補正を決定すること
を考慮して、CdTe検出器から来るパルスの振幅及び
立ち上がり時間の測定を決定することができるようにな
る。それは、立ち上がり時間及び荷電損失の間の関係が
直接的でないために、コンピュータ6によって決定され
るこの荷電損失の補正である。従って、立ち上がり時間
及び荷電損失の間の関係は、用いられた電子及びCdT
e検出器の両方に依存する。従って、各検出器用の較正
を実行することを必要とする。本発明によれば、データ
処理手段6は、結果として各検出器及び所与のBIPA
R電子に対する「振幅/立ち上がり時間」関係を決定す
ることができるようになる。
【0092】較正処理は、各パルス立ち上がり時間のた
めに、較正されたストレスに対する検出器応答、即ち公
知の放射性要素のラインを測定することからなる。2つ
のラインは満足な補正を得るために十分であり得る。
【0093】全ての立ち上がり時間に対する検出器応答
を測定するために、前記2つのラインは、各検出器に結
晶深さ方向への透過を引き起こすために、ある程度の最
小エネルギを有するが、同時に較正時間が長くなりすぎ
ないように過渡のエネルギではないエネルギを有する必
要がある。言い変えれば、装置の較正は、使用したい検
出器をこれらの2つのソースの混合にさらし、各振幅及
び立ち上がり時間について受け取った事象の数を記録す
ることからなる。
【0094】例えば2mmの厚さの結晶を有する検出器
に対して、122KeVで57COライン及び356Ke
Vで133BAラインが完全に満足できる。これら2つの
要素もまた、それぞれの長い寿命期間の利益を有する。
【0095】特に、データ処理手段6によって用いられ
たデータ処理及び較正処理は以下の方法で動作する。 ・データは、横軸が振幅軸及び縦軸が時間軸である振幅
/時間図に表されている。 ・各立ち上がり時間に対して、振幅ラインのスペクトル
がプロットされる。 ・較正フェーズにおいて、この処理は、所望の正確さに
依存する数学的基準に従って、エネルギ及び立ち上がり
時間の関数としてラインの最大値の変化を表す数学的法
則を自動的に計算することからなる。 ・通常の測定フェーズにおいて、較正から導き出される
補正法則はメモリへ読み出されるデータに直接適用され
る。
【0096】図4Aは、振幅/立ち上がり時間/事象数
の図を表している。これは、x軸は1024チャネル
を、z軸は512チャネルを備え、各振幅及び立ち上が
り時間に対して受け取られる事象の数である。このプロ
ット破線に基づいて、エネルギE1及びE2に対応する
最大値の位置を表している。これらの位置は、振幅の機
能としての立ち上がり時間の図である図4Bへ移され
る。最小時間から開始する各立ち上がり時間のために、
第1の有意的な最大値が探される。各々のより長い立ち
上がり時間のために、決定は、即座により低い立ち上が
り時間に対して得られた結果に基づいて、ラインに対応
する各々の関係の2つの領域で起こる。
【0097】この動作は、最大値C1t及びC2tの位置、
及び各立ち上がり時間tに対する関係のこれらの領域に
おけるラインの幅を決定することからなる。以下の方法
で利得及びオフセットの補正パラメータの計算ができ
る。 GAIN(t)=(E2−E1)/(C2t−C1t); OFFSET(t)=(E1−GAIN(t)×C1t
【0098】これにより、これらパラメータはファイル
に記録され、検出器の較正ファイルを構成する。従って
動作を再開することなく同じ検出器で測定群を実行する
ことができる。なぜなら、必要なデータは初期較正の間
に記憶されるからである。
【0099】検出器の任意の変化は、新しい検出器が既
に較正されていなければ、新しい較正を要求する。放射
性較正源が測定に対して害となることはないために、較
正及び測定段は同時にできる。
【0100】特に、この動作はスペクトルの関係(N
1、N2)の領域において最大値の検索を実行すること
からなる。スペクトルは、DIM=(N2−N1)/4
のチャネル数のDIMに関する電流手段を得ることによ
って平坦にされる。
【0101】平坦なスペクトル(SL)の派生Dは、こ
れにより計算される。 D(i)=SL(i+DIM/2)−SL(i−DIM
/2)
【0102】0からDへの移行は、その周辺の2つのチ
ャネルの間の線形補間法によって得られ、前記値はライ
ンの位置になる。Dの右及び左の先端の位置は、 FWHM=[RIGHT−LEFT]2 −0.87×
(DIM/2)2 の関係の領域の大きさに依存する関係を加えることによ
って、ライン(FWHM)のピークの中間の高さの幅の
全体を評価することができるようにし、LEFT及びR
IGHTの値は、時間tの関係の領域の限界N1及びN
2を定義する時間t−1で得られる。
【0103】前記データ処理手段によって実現される処
理は、荷電損失に対して補正されたスペクトルを発生す
るために、較正ファイルのデータに基づく任意の連続す
る測定を補正することからなる。この動作は、 GAIN(t)×c+OFFSET(t) 及び GAIN(t)×(c+l)+OFFSET(t) のエネルギ間の立ち上がり時間tを有するチャネルCで
測定された事象を再分散することからなる。
【0104】較正された検出器を用いる任意に連続して
行われた測定は、実時間又は延期された時間の同じ方法
で補正され得る。
【0105】前述された補正処理は、1つの較正された
スペクトルラインを用いることによって明らかに簡単化
され、明らかに正確さを害する。しかしながら、較正の
正確さをより増加することによって、2つのスペクトル
ライン以上に用いることもできる。
【0106】この処理はまた、前記測定がBIPAR電
子カード以外の、例えばEURORADによって製造さ
れた装置及び本文の「従来技術」の欄で参照されるよう
な電子装置によって供給される場合、荷電損失を有する
検出器によって供給されるパルスの振幅及び立ち上がり
時間のデジタル化された測定で実行され得る。
【0107】本発明による装置は、簡単なシステムを得
ることができるようする高品質のCdTe検出器に適用
され、使用において自由度があり、楽に持ち運べ、比較
的低価格で、かつ特性を実行する非常に良い分光を有す
る。
【0108】更に、光電子逓倍管がなくかつそれによっ
て全ての生じる材料利得を有するカメラガンマを実現で
きるようになる。このカメラガンマは、数多くの分野、
即ち医療撮像、原子力発電所の制御及び分解、ガンマ天
文学等に用いられ得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるCdTe検出器からのパルスから
処理システムを構成する種々の手段の接続回路を表すブ
ロック図である。
【図2】CdTe検出器からパルスの振幅及び立ち上が
り時間の決定ができる電子カードの模式図である。
【図3】電子カード及び後方の出力に発生する種々の信
号のタイミングチャートである。
【図4A】CdTe検出器からのパルスのラインのスペ
クトルを表す振幅/時間図である。
【図4B】CdTe検出器からのパルスのラインのスペ
クトルを表す振幅/時間図である。
【符号の説明】
1 CdTe検出器 2 電子測定手段 3 入力回路 4 電子測定手段 5a、5b アナログ/デジタルコーダ 6 補正手段、データ処理手段 7 入力回路 8 増幅器 9 インバータ 10 振幅回路 11 受動微分器 12 低域通過フィルタ 13、14、21、22 反転増幅器 15 ピーク検出器 16 記憶回路 17、29 比較器 18 時間回路 19 微分回路 20 低域通過フィルタ 23 ピーク検出器 24 比較器 25 スレッショルド/ランプ回路 26 電圧源 27 ランプ回路 28 サンプル及び保持回路 30 論理制御ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジャン ポール ルレイ フランス国, 91530 サン シュロン, リュ レニエール, 13番地

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷電損失を有する検出器からのパルスを
    処理するためのシステムであって、前記パルスをアナロ
    グ形式で発生することができる入力回路(3)と、各ア
    ナログパルスの振幅の測定、及び前記パルスの立ち上が
    り時間の測定を保証する電子測定手段(4)とを有して
    おり、 前記電子測定手段(4)が、前記アナログパルスの振幅
    の最大値の取得を保証する振幅回路(10)と、前記パ
    ルスのノイズの最小化、及び前記パルスの立ち上がり時
    間の終わりの検出を保証する時間回路(18)とを組み
    込んでおり、前記2つの回路がパルス立ち上がり時間の
    決定を保証するように結合されていることを特徴とする
    システム。
  2. 【請求項2】 前記電子測定手段が、前記振幅回路及び
    前記時間回路に接続されているランプ回路(25)を組
    み込んでいることを特徴とする請求項1に記載のシステ
    ム。
  3. 【請求項3】 前記電子測定手段が、前記振幅回路、前
    記時間回路及び前記ランプ回路の間の情報交換を制御す
    るために、これら回路に接続されている論理制御ユニッ
    ト(30)を組み込んでいることを特徴とする請求項2
    に記載のシステム。
  4. 【請求項4】 前記検出器の荷電損失を、パルスの立ち
    上がり時間及び振幅の関数として補正するための補正手
    段(6)を有することを特徴とする請求項1に記載のシ
    ステム。
  5. 【請求項5】 前記補正手段(6)は、前記検出器の荷
    電損失をモデル化できるデータ処理手段であり、該検出
    器の該モデリングと前記測定手段によって決定された立
    ち上がり時間との関数として、該検出器の荷電損失の決
    定及び補正がこれに続くことを特徴とする請求項4に記
    載のシステム。
  6. 【請求項6】 前記立ち上がり時間の終わりの決定のた
    めに、前記時間回路(18)が、前記振幅の取得ができ
    るパルス(STSO )及び制御信号(STAS )の振幅のそ
    れぞれの代表信号を伴うピーク検出器(23)を有して
    おり、その2つの入力において前記代表信号を受け入れ
    る比較器(24)を組み込んでいることを特徴とする請
    求項1に記載のシステム。
  7. 【請求項7】 荷電損失を有する検出器によって供給さ
    れるパルスの振幅及び立ち上がり時間のデジタル的な測
    定に基づく該荷電損失の補正のための方法であって、 較正されたストレスに対する検出器(1)の応答、及び
    立ち上がり時間の関数として前記応答の変動関係の決定
    を、各立ち上がり時間について、測定する段階と、新し
    い測定に前記関係を加えることによって前記荷電損失を
    補正する第2の段階とを含むことを特徴とする方法。
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