JP4163279B2 - データ収集・処理装置およびこの装置を用いたシステム - Google Patents

データ収集・処理装置およびこの装置を用いたシステム Download PDF

Info

Publication number
JP4163279B2
JP4163279B2 JP04827198A JP4827198A JP4163279B2 JP 4163279 B2 JP4163279 B2 JP 4163279B2 JP 04827198 A JP04827198 A JP 04827198A JP 4827198 A JP4827198 A JP 4827198A JP 4163279 B2 JP4163279 B2 JP 4163279B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
correction
processing
integrator
channel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP04827198A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11244279A (ja
Inventor
達郎 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP04827198A priority Critical patent/JP4163279B2/ja
Publication of JPH11244279A publication Critical patent/JPH11244279A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4163279B2 publication Critical patent/JP4163279B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
  • Measurement Of Radiation (AREA)
  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ収集用の複数のチャンネルそれぞれに複数個ずつ挿入された積分器をデータ収集の度に交互に切り換えて使用し、チャンネル毎の積分器出力に所望の補正処理を加えるようにしたデータ収集・処理装置およびこの装置を用いたシステムであって、X線CTスキャナなどの放射線CTスキャナのデータ収集および処理のユニットに好適に実施できるデータ収集・処理装置に係り、とくに、複数個の積分器それぞれで収集されたデータの特性を認識した補正処理を実施できるようにしたデータ収集・処理装置およびこの装置を用いたシステムに関する。
【0002】
なお、この発明のデータ収集・処理装置およびこの装置を用いたシステムは、必ずしもX線CTスキャナなどの放射線CTスキャナに限定されるものではなく、上述したように各チャンネルにおいて複数個の積分器を交互に切り換えて使用し、その積分出力に所定のデータ処理を加える構成の装置やシステムであれば容易に適用できる。
【0003】
【従来の技術】
従来、病院などにおいて、医用モダリティの1つとしてのX線CTスキャナが使用されている。
【0004】
このスキャナは、一般的に、X線管から曝射されて被検体を透過してきたX線ビームをX線検出器で検出する構成を有し、このX線検出器は、複数の検出素子をチャンネル方向に並べた複数チャンネル構造を有する。X線検出器の複数チャンネルの検出信号は、チャンネル毎に、DAS(データ収集装置)と呼ばれるユニットに送られる。DASは、1ビュー毎且つチャンネル毎に、検出信号を積分してデジタル量に変換し、この収集データ(生データまたは原データとも呼ばれる)を補正ユニットを経て再構成処ユニットに送るようになっている。
【0005】
このデータ収集機能を有するDASとして、DAS内の各チャンネルに2個
(複数個)の積分器を設置し、これらの積分器を交互に切り換えて使用する構成のものが知られている。つまり、あるビューでは一方の積分器を使用し、次のビューではもう一方の積分器を使用するといった具合である。これにより、一方の積分器がリセットやセットアップなどの処理をしているオーバーヘッド時間(通常、積分時間の5〜15%程度の時間)の間に、もう一方の積分器を駆動させることができるので、各チャンネル全体としては積分器のオーバーヘッド時間(デッドタイム)を無くしたのと等価になり、複数のビューに渡って連続的なデータ収集を行うことができ、断続的に各ビューデータを収集する場合よりもX線を有効に利用できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のような放射線CTスキャナにおいて高画質で高分解能の画像を再構成するには、投影データ(生データ、原データ)の収集およびその補正処理にもそれだけ高精度さが要求される。
【0007】
これにも関わらず、例えば上述のように1チャンネルに2個の積分器を用いる従来構成の場合、この2つの積分器の動作特性は必ずしも全く同一という保証はなく、オフセット値やゲインなど、多少とも異なることが多々あり得る。そのように動作特性が相違すると、積分されたデータ値も微妙に異なってくる。
【0008】
放射線CTスキャナにあっては、殆ど必須の事項として、収集データを再構成する前に、オフセット補正やキャリブレーション補正など、各種の補正処理を実施するが、その補正処理は、各チャンネルにおける複数の積分器相互の動作特性の微妙な違いまでをも考慮したものではなく、常に一定の様式、すなわち積分器の動作特性は全て同一と仮定して行われる。つまり、各チャンネルにおいて、積分器はビュー毎に入れ替わるが、補正処理は常に同じオフセット値やキャリブレーションデータに基づき実施される。このため、この補正処理が全ビューの投影データに適用されたとき、例えばリング状のアーチファクトなどが再構成像に現れてしまうという問題があった。
【0009】
上述の問題は、X線CTスキャナなどの放射線CTスキャナに限定されるものではなく、各チャンネルに挿入した複数個の積分器を交互使用してデータ収集し、このデータに補正処理を加える構成のデータ収集・処理装置においても、最終段でのデータまたは情報の精度を確保する上で、同様の問題があった。
【0010】
本発明は、上述した従来技術の問題に着目してなされたもので、各チャンネルに挿入した複数個の積分器を交互に使用してデータ収集し、このデータに補正などの処理を加える構成であっても、収集データの処理精度を向上させ、この処理データを使用して得る情報の品質を向上させることを、その目的とする。
【0011】
また本発明は、各チャンネルに挿入した複数個の積分器を交互使用して投影データの収集を行い、このデータに各種の補正処理を加えるデータ収集・補正装置を有する放射線CTスキャナのシステムにおいて、投影データの補正精度を向上させ、リング状アーチファクトなどのノイズが再構成画像に出現することを的確に防止することを、別の目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係るデータ収集・処理装置は、データ収集用の複数のチャンネルそれぞれに複数個ずつ並列に挿入された積分器と、前記各チャンネル内に併設された前記複数個の積分器を前記データの収集毎に交互に切り換えて当該切り換えられた積分器に収集データを積分させる切換制御手段と、この切換制御手段により切り換えられた積分器が前記各チャンネル内でどの積分器であるかの区別に応じて前記収集データに所望処理を施すデータ処理手段とを備え、前記データ処理手段は、前記切換制御手段により切り換えられた積分器が前記各チャンネル内でどの積分器であるかを認識する認識手段と、この認識手段の認識結果に応じて事前に準備してある補正用データを選択する選択手段と、この補正用データに基づき前記収集データに前記補正処理を施す処理手段とを備えたことを特徴としている。この補正処理は、例えば、前記切り換えられた積分器に対応した量のオフセット補正またはキャリブレーション補正の少なくとも一方を含む。
【0013】
好適には、前記データ処理手段は、前記収集データに前記所望の処理としての補正処理を実施する手段である。
【0015】
さらに好適には、前記各チャンネル内に併設された複数の積分器の数は2個である。
【0016】
また、本発明に係るシステムは、上記データ収集・処理装置をデータの収集および処理系の一部に備える。例えば、このシステムは、放射線を曝射する線源と、前記被検体を透過してきた前記放射線を入射させ且つ前記複数のチャンネルから成る検出器と、前記放射線により対象体をスキャンするスキャン指令手段とを備え、前記検出器のチャンネル毎の検出出力を前記データ収集・処理装置にチャンネル毎に供給するように構成している。また例えば、このシステムは、前記線源は、前記放射線としてのX線を曝射するX線源であり、前記検出器は、前記対象体を透過してきた前記X線を検出するX線検出器であるX線CTスキャナのシステムが好適である。
【0017】
これにより、各チャンネルにおいて、切換使用される積分器の動作特性に合わせて補正などのデータ処理を実施することができる。このため、積分器のオフセット値やゲインといった動作特性上の固体差に敏感なオフセット補正やキャリブレーション補正がチャンネル毎に精度良く実施され、したがって、データの目的とする処理精度も格段に向上する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各種の実施形態を添付図面に基づき説明する。なお、以下の実施形態では、本発明のデータ収集・処理装置を用いたシステムとして、放射線CTスキャナを代表するX線CTスキャナについて説明する。
【0019】
第1の実施形態
第1の実施形態に係る、画像診断装置としてのX線CTスキャナを図1〜図9を参照して説明する。
【0020】
このX線CTスキャナは、以下に詳述するように、複数チャンネル構造のX線検出器で検出したX線ビームの投影データを、各チャンネル毎に挿入した2個の積分器を交互使用して収集し、補正するデータ収集・処理装置に特徴がある。
【0021】
図1に示すX線CTスキャナは、シングルスライスCTと呼ばれるスキャナである。このスキャナは、ガントリ1、寝台2、制御キャビネット3、電源4、および各種のコントローラ31〜33を備え、例えばR−R方式で駆動するようになっている。コントローラとしては、高電圧コントローラ31、架台コントローラ33、および寝台コントローラ32(図2、3参照)が備えられる。
【0022】
ここで、図1、2に示す如く、寝台2の長手方向をスライス方向(または回転軸方向)Zとして、これに直交する2方向をチャンネル方向XおよびX線ビーム曝射方向Yとしてそれぞれ定義する。
【0023】
寝台2の上面には、その長手方向(スライス方向Z)にスライド可能に支持された状態で天板2aが配設されており、その天板2aの上面に被検体Pが通常、仰向けに載せられる。天板2aは、サーボモータにより代表される寝台駆動装置2bの駆動によって、ガントリ1の診断用開口部(図示せず)に進退可能に挿入される。寝台駆動装置2bには、寝台コントローラ32から駆動信号が供給される。寝台2はまた、天板2aの寝台長手方向の位置を電気信号で検出するエンコーダなどの位置検出器(図示せず)を備え、この検出信号を寝台制御用の信号として寝台コントローラ32に送るようになっている。
【0024】
ガントリ1は、図1および3に示す如く、その内部に略円筒状の回転フレーム9を有する。回転フレーム9の内側には上述の診断用開口部が位置する。また回転フレーム9には、上記診断用開口部に挿入された被検体Pを挟んで互いに対向するようにX線管10及びX線検出器11が設けられている。さらに、回転フレーム9の所定位置には、図3に模式的に示す如く、高電圧発生器21、プリコリメータ22、ポストコリメータ23、データ収集装置DAS24、および架台駆動装置25が備えられる。
【0025】
この内、X線源として機能するX線管10は例えば回転陽極X線管の構造を成し、高電圧発生器21からフィラメントに電流を流すことによりフィラメントが加熱され、熱電子がターゲットに向かって放出される。この熱電子はターゲット面に衝突して実効焦点が形成され、ターゲット面の実効焦点の部位からX線ビーム(ファンビーム)が曝射される。
【0026】
高電圧発生器21には、低圧スリップリング26を介して電源装置4から低電圧電源が供給されるともに、光信号伝送システム27を介して高電圧コントローラ31からX線曝射の制御信号が与えられる。このため、高電圧発生器21は、供給される低圧電源から高電圧を生成するとともに、この高電圧から制御信号に応じたパルス状の管電圧を生成し、これをX線管10に供給する。
【0027】
またX線検出器11は、複数の検出チャンネルを有する検出素子列をスライス方向に1列配した1次元検出器から成る(図1参照)。X線管10とX線検出器11は回転フレーム9の回転によってガントリ1内で、診断用開口部における軸方向の回転中心軸の囲りに回転可能になっている。X線検出器11の各検出素子は、入射する透過X線をこれに相当する光信号に変換するシンチレータと、その光信号をこれに相当する電流信号に変換するフォトダイオードとの固体検出器の構造を有する。この検出器11が検出した微弱な電流信号は、DAS24に送られる。
【0028】
DAS24は、検出チャンネル毎に、検出器11から送られてくる透過X線の検出信号としての微弱電流信号を増幅してA/D変換し、これを収集データとしてデータ伝送部28に送る。この処理を行うため、DAS24は、図4に示す如く、各チャンネル毎に2個の積分器を併設した構成になっている。具体的には、各チャンネル毎に、入力側電子スイッチ51a、積分器52a、および出力側電子スイッチ53がこの順に接続された一方の直列回路と、入力側電子スイッチ51b、積分器52b、および出力側電子スイッチ53bがこの順に接続されたもう一方の直列回路とを、検出器11のフォトダイオードPHTの出力側に電気的並列に接続した構造を有する。この出力側電子スイッチ53a,53bの出力端は共にサンプル/ホールド回路54に接続され、この回路54がさらにA/D変換器55を介してデータ伝送部28に至る。
【0029】
また、DAS24には、CPUを有しかつソフトウエアプログラムで駆動する制御回路56が設けられる。制御回路56は、後述するメインコントローラの管理下に置かれ、このDAS内の各構成要素の動作を制御する。
【0030】
電子スイッチ51a,51b,53a,および53bは例えばFET,トランジスタなどの電子スイッチング素子で構成され、制御回路56から供給されるスイッチ切換信号SW1a,SW1b,SW2a,SW2bを受けてオン、オフ動作する。
【0031】
積分器52a,52bのそれぞれは、I/V変換器と、例えば演算増幅器とコンデンサを並列接続した積分回路とを有して形成され、リセット信号RSa(RSb)が入力するまで入力電荷を積分するとともに、制御回路56からリセット信号RSa(RSb)が供給されたときに積分回路はリセット動作を行う。
【0032】
サンプル/ホールド回路54は制御回路56からサンプル/ホールド(S/H)Ss/H 信号が供給されたときの積分値をサンプル・ホールドし、A/D変換器55を介して出力する。A/D変換器55には、制御回路56からA/D変換の期間(すなわち、デジタルデータの読出しに要する時間幅)を制御するトリガ信号としての読出し制御信号SA/D が与えられる。この制御信号SA/D は、図6に示す如く、A/D変換の期間をサンプル/ホールド後の適宜な期間に設定するように与えられる。
【0033】
上記1チャンネル当たりのデータ収集および処理の回路は、詳細には図示していないが、例えば1000チャンネル分、並列に装備される。
【0034】
データ伝送部28はガントリ1内の回転側と固定側の信号経路を接続するもので、ここでは一例として、非接触で信号伝送する光伝送システムが使用される。なお、このデータ伝送部28としてスリップリングの構造を用いてもよい。このデータ伝送部28を介して取り出された透過X線のデジタル量の検出信号は制御キャビネット3の後述する補正ユニットに送られる。
【0035】
一方、プリコリメータ22はX線管10と被検体Pとの間に、またポストコリメータ23は被検体PとX線検出器11との間にそれぞれ設けられる。プリコリメータ22は、例えばチャンネル方向Xに一定の幅で且つスライス方向Zには可変幅または固定幅のスリット状の開口を形成する。これにより、X線管10から曝射されたX線ビームのスライス方向Zの幅を絞って、例えばX線検出器11の検出素子列のトータルのスライス幅に対応した所望スライス幅のファンビームを形成する。ポストコリメータ23も同様に、チャンネル方向Xには一定幅でスライス方向Zに可変幅または固定幅のスリット状の開口を有する。ポストコリメータ23は、本実施形態では、プリコリメータ22によって絞られたX線ビームを更に細かく絞る補助的な絞り機能を担っている。
【0036】
さらに、架台駆動装置25はガントリ1内の回転側要素全体を回転フレーム9を、その中心軸周りに回転させるモータおよびギア機構などを備える。この架台駆動装置25には、架台コントローラ33から駆動信号が与えられる。
【0037】
高電圧コントローラ31、寝台コントローラ32、および架台コントローラ33は、信号的にはガントリ1および寝台2と制御キャビネット3との間に介在し、後述するメインコントローラからの制御信号に応答して、それぞれが担当する負荷要素を駆動する。なお、架台コントローラ33は架台駆動装置25の制御のみならず、メインコントローラが行うDAS24の制御をも兼任するように構成してもよい。
【0038】
制御キャビネット3は、システム全体を統括するメインコントローラ30のほか、メインコントローラ30にバスBを介して接続された補正ユニット34、データ保存ユニット35、再構成ユニット36、表示プロセッサ37、ディスプレイ38、および入力器39とを備える。
【0039】
補正ユニット34は、メインコントローラ30からの処理指令に応じて、DAS24から送られてくるデジタル量の収集データに各種の補正処理を施す。この補正処理としては、オフセット補正、LOG変換、リファレンス補正、キャリブレーション補正があり、この処理は後述する。
【0040】
これを実施する補正ユニット34は、図5に示すように、入力側に位置してデータ伝送部28に接続された入力バッファ34a、この入力バッファ34aに接続されたバス34b、ならびに、このバス34bに接続されたCPU34c、ROM34d、RAM34e、およびシステムバスインターフェイス34fを備える。システムバスインターフェイス34fは更に制御キャビネット3の制御バスに接続されている。ROM34dには、CPU34cが実施する上記各種の補正処理のアルゴリズムのプログラムデータが予め格納されている。RAM34eはCPU34cの処理に関わるデータを一時記憶できる。
【0041】
この補正処理された収集データは、メインコントローラ30の書き込み指令によって、データ保存ユニット35に一旦格納・保存される。この保存データは、メインコントローラ30の所望タイミングでの読み出し指令に応じてデータ保存ユニット35から読み出され、再構成ユニット36に転送される。再構成ユニット36は、メインコントローラ30の管理下において、再構成用の収集データが転送されきた段階で、例えばコンボルーションバックプロジェクション法に基づきスライス毎の再構成処理を行い、断層像を生成する。
【0042】
この断層像データは、メインコントローラ30の制御の元、必要に応じてデータ保存ユニット35に保存される一方、表示プロセッサ37に送られる。表示プロセッサ37は、断層像データにカラー化処理、アノテーションデータやスキャン情報の重畳処理などの必要な処理を行い、ディスプレイ38に供給する。ディスプレイ38により画像データがD/A変換され、断層像として表示される。
【0043】
入力器39は、スキャン条件(スキャン部位及び位置,スライス厚,X線管電圧及び電流、被検体に対するスキャン方向などを含む)、画像表示条件などの指令をメインコントローラ30に与えるために使用される。
【0044】
この実施形態に係るX線CTスキャナの作用および効果を、DAS24のそれを中心に説明する。
【0045】
メインコントローラ30は、所定のメインプログラムを実施する中で、例えばマルチスキャン法に基づく撮影に必要な指令を出力する。
【0046】
これにより、このシングルスライスCT構造のX線CTスキャナにあっては、あるスライスでスキャンを行って複数のビュー分の投影データ(生データまたは原データとも呼ばれる)を得た後、そのスライス厚さ分だけ、例えば被検体を寝かせた天板を移動させて次のスキャンを行ない、隣接スライスの各ビューの投影データを得る。このスライスのスキャンと天板(またはX線管および検出器)の移動とが交互に繰り返され、診断部位の一連の複数枚の断層像(スライス像)の投影データが等間隔で得られる。
【0047】
この一連のスキャンに際し、DAS24を中心に以下の処理が実施される。
【0048】
いま、あるスライスの、あるビューをスキャンしているとする。X線検出器11は、チャンネル毎に、検出した入射X線に対応した電流をDAS24の各チャンネル回路に出力する。
【0049】
DAS24では、その制御回路56がチャンネル毎に、図6の時刻t1に示す如く、入力側の電子スイッチ51a,51bに対するスイッチ切換信号SW1a,SW1bを
SW1a=オン,SW1b=オフ
に切り換え、出力側の電子スイッチ53a,53bに対するスイッチ切換信号SW2a,SW2bを
SW2a=オフを維持,SW2b=オン
に設定し、かつ、2個の積分器52a,52bに対するリセット信号RSa,RSbを
RSa=オフ,RSb=オフを維持
に設定する。また、この時刻t1の時点では、サンプル/ホールド信号S/Hはオフに設定される。
【0050】
このため、チャンネル毎に、X線検出器11から出力された検出電流がオン状態にある入力側の一方の電子スイッチ51aを通って一方の積分器52aに流れ、この積分器のコンデンサに電荷が貯められる。このとき、この積分器51aの出力側の電子スイッチ53aはオフ状態であるから、積分器の電荷蓄積には支障は無い。この電荷蓄積と並行して、もう一方の側の入力側電子スイッチ51b=オフ、出力側電子スイッチ53b=オンとなるので、もう一方の側の積分器52bからそれまでに蓄積されていた電荷が出力電圧として読み出される。この電荷はサンプル/ホールド回路54に出力される。
【0051】
上述のスイッチおよびリセット状態のまま適宜な時間が経過して時刻t2になった時点にて、制御回路56から供給されるサンプル/ホールド信号S/Hが瞬時的に立ち上がる。これにより、サンプル/ホールド回路54がオンになって積分器52bの出力電圧値を保持する。この電圧値はA/D変換器55によりA/D変換され、いまスキャン中のビューの内の1チャンネル分の投影データ(生データ、原データ)として出力される。各チャンネルの投影データは、このように並行して同時に出力され、1ビューの所定チャンネル分の投影データが収集される。
【0052】
このデータ収集が終わった後の適宜な時刻t3になると、蓄積電荷の読み出しを行った側のスイッチ切換信号SW2bおよびリセット信号RSbを
SW2b=オフ、 RSb=オン
に切り換える。これにより、蓄積電荷を読み出した側の積分器52bがリセットされる。
【0053】
これにより、いまスキャンしていたビューでのデータ収集が終わり、X線管10およびX線検出器11を所定角度だけ被検体回りに回転させ、次のビューのスキャンを準備する。
【0054】
そして、図6の時刻t4になった時点で、入力側の電子スイッチ51a,51bに対するスイッチ切換信号SW1a,SW1bを
SW1a=オフ,SW1b=オン
に切り換え、出力側の電子スイッチ53a,53bに対するスイッチ切換信号SW2a,SW2bを
SW2a=オン,SW2b=オフを維持
に設定し、かつ、2個の積分器52a,52bに対するリセット信号RSa,RSbを
RSa=オフを維持,RSb=オフ
に設定する。また、この時刻t4の時点では、サンプル/ホールド信号S/Hはオフに設定される。
【0055】
これにより、今度はそれまでとは反対に、チャンネル毎に、X線検出器11から出力された検出電流がオン状態にある入力側のもう一方の電子スイッチ51bを通ってもう一方の積分器52bに流れ、この積分器のコンデンサに電荷が前述と同様に貯められる。この電荷蓄積と並行して、前述と同様に、一方の側の積分器52aからそれまでに蓄積されていた電荷が出力電圧として読み出される。この電荷はサンプル/ホールド回路54に出力される。
【0056】
このスイッチおよびリセット状態のまま適宜な時間が経過して時刻t5になった時点で、サンプル/ホールド信号S/Hが瞬時的に立ち上がる。これにより、サンプル/ホールド回路54がオンになって積分器52aの出力電圧値が保持される。この電圧値はA/D変換器55によりA/D変換され投影データとして出力される。各チャンネルで同時にこの出力がなされ、1ビューの所定チャンネル分の投影データが収集される。
【0057】
このデータ収集が終わった後の適宜な時刻t6になると、蓄積電荷の読み出しを行った側のスイッチ切換信号SW2aおよびリセット信号RSaを
SW2a=オフ、 RSa=オン
に切り換える。これにより、蓄積電荷を読み出した側の積分器52aがリセットされる。
【0058】
このように、各チャンネルの積分器をビュー毎に交互に切り換えながら、スライス全体をスキャンし、画像再構成に必要なデータが収集される。つまり、積分器を交互に切り換えて行うことで、積分動作をデッドタイム無く連続的に実施することができ、放射線の利用効率を高めることができる。
【0059】
このDAS24で収集されたデジタル量の投影データは、ビュー毎に順次、データ伝送部28を介して制御キャビネット3内の補正ユニット34に送られる。この補正ユニット34では、CPU34cの制御の元に、入力データが図7に例示するフォーマットでRAM34eに一時記憶される。これにより、例えば、ある1ビュー毎(角度毎)に1000チャンネル分のデータが収集され、1000ビューで被検体周り1回転分の投影データが収集され、RAM34eに例示のフォーマットで配置される。ここでは、最初のビュー1の1000チャンネル分の投影データは一方の積分器52aの群に拠るデータであり、その次のビュー2のそれは他方の積分器52bの群に拠るデータである。以下、積分器を切り換えて交互に実施される。
【0060】
この1回転分のデータ配置が済むと、CPU34cはこのデータに対して、オフセット補正、LOG変換、リファレンス補正、およびキャリブレーション補正の順で全補正をソフトウエア処理により実行する。
【0061】
(a)オフセット補正
オフセット補正は、一般的には、積分器への入力電圧が微妙にオフセットしているために生じる誤差を補償(補正)する処理である。この処理は、被写体の撮影を実施する前に、放射線を発生させない状態、すなわち検出器への入力値が零の状態で収集したデータ(信号値)を、収集した被写体の投影データから減ずることで実施される。
【0062】
(a−1)オフセットデータの収集時
このためオフセット補正を行う場合、チャンネル毎のオフセット補正値を事前に求め、記憶しておく必要がある。図8に、メインコントローラ30の管理下において、CPU34cが行うオフセット補正値の演算処理のデータフローダイヤグラムを示す。
【0063】
CPU34cは、X線管10にX線を曝射させない状態で、X線検出器11、DAS24を介して送られてきたデータを複数回(例えば100回)を入力する。DAS24では前述のように各回毎または一定画数毎に積分器52a,52bを切り換えてX線非曝射状態でのデータ収集を行うので、CPU34aは、この積分器切換に合わせてソフトウエア的にゲート処理を行う(ステップS1)。このゲート処理(すなわち、使用している積分器がいずれであるかの認識処理)は、CPU34cが、DAS24の制御回路56にスイッチ切換指令内容に予め合わせた一定の切換順を記憶していてもよいし、また、その制御回路56とCPU34cとが情報を交換し合って、その切換順を決めるようにしてもよい。
【0064】
このゲート処理により、例えば一方の積分器52aを経由したデータがチャンネル毎に複数回収集されるから、そのデータをチャンネル毎に積算しながらその積算値をチャンネル毎のバッファに記憶する(ステップS2)とともに、その収集回数をカウントする(ステップS3)。そして、所定回数のデータ収集が終わった時点で、複数回の収集に拠るデータ(信号積算値)をチャンネル毎にデータ収集回数で割り算して、一方の積分器52aに対するチャンネル毎のオフセット補正値を求め、バッファBAに記憶させる(ステップS4)。
【0065】
全く同様の処理が、もう一方の積分器52bに対しても実施される(ステップS1,S2′〜S4′)。この結果、もう一方の積分器52bに対するチャンネル毎のオフセット補正値が求められ、別のバッファBBに記憶される。
【0066】
このオフセット補正値は、複数回のデータ収集の平均値として求められているので、測定誤差、とくにノイズによる誤差を少なくすることができ、精度の高いオフセット補正値を求めることができる。
【0067】
(a−2)被写体のデータ収集時
この被写体の実際のデータ収集はX線管10を駆動させて前述したように実施される。この場合、ビュー毎に使用する積分器が52a,52bの間で交互に切り換えて使用される。このときの透過X線の投影データは、例えば前述した図7記載の例のフォーマットでRAM34eに一時記憶される。つまり、ビュー1、3、5、…の投影データが一方の積分器52a(=A)を介して収集され、これに対し、ビュー2、4、6、…の投影データがもう一方の積分器52b(=B)を介して収集されたものであることが、DAS24の制御回路56により認識される。
【0068】
このため、CPU34cは、一方の積分器52aを使用して収集したビュー1、3、5、…の各チャンネルの投影データから、これに対応して求めた積分器52a用の一方のバッファBAに記憶していたチャンネル毎の補正値を減算する(ステップS5)。これにより、一方の積分器52aの使用を認識したオフセット補正がチャンネル毎に好適に実施され、再びRAM34eの所定記憶領域に格納される。同様に、CPU34cは、他方の積分器52bを使用して収集したビュー2、4、6、…の各チャンネルの投影データから、これに対応して求めた積分器52b用の他方のバッファBBに記憶していたチャンネル毎の補正値を減算する(ステップS5′)。これにより、もう一方の積分器52bの使用を認識したオフセット補正がチャンネル毎に好適に実施され、再びRAM34eの所定記憶領域に格納される。
【0069】
(b)LOG変換
次に、CPU34cは、RAM34eに格納されている1回転分の投影データ(例えば1000チャンネル×1000ビュー)のそれぞれを対数変換する。
【0070】
(c)リファレンス補正
続いて、CPU34cは、RAM34eに格納されている1回転分の投影データに対するリファレンス補正を行う。これは、通常、先頭チャンネルに付けられたリファレンス検出器(図示せず)から出力される、X線強度に応じた信号値を用いて、各投影データを規格化する演算(例えば減算)をソフトウエア的に行うことで実施される。
【0071】
(d)キャリブレーション補正
続いて、CPU34cは、RAM34eに格納されている1回転分の投影データに対するキャリブレーション補正を行う。
【0072】
キャリブレーション補正は、一般的には、チャンネル毎のゲインを補償(補正)する処理である。この処理としては、通常、例えば基準となる被写体(例えば円筒形の水ファントム)を用いて収集した投影データをキャリブレーションデータとし、収集した被写体の投影データからキャリブレーションデータを減じる処理が実施される。
【0073】
図9に、CPU34cにより実行されるキャリブレーション補正のデータフローダイヤグラムを示す。
【0074】
キャリブレーションデータは、メインコントローラ30の制御の元に、使用する積分器52a,52bを交換して基準被写体を使い、予め測定される。そして、積分器52a(=A),52b(=B)毎且つチャンネル毎のキャリブレーションデータが例えば補正ユニット34のRAM34e内に形成された記憶領域に予め格納されている(ステップS11,S11′)。
【0075】
そこで、被写体の投影データ収集時において、CPU34Cは、RAM34eの所定記憶領域に格納されている、上述した各種の補正処理済みの投影データそれぞれに対して、いずれの積分器52a(=A)又は52b(=B)で収集されたのかを、例えば図7に示す如く、収集データ中に含められた、使用した積分器を示す区別情報に拠り識別する(ステップS12)。次いで、識別した積分器に対応するキャリブレーションデータを読み出し(ステップS13またはS13′)、そのデータを投影データから減算する(ステップS14またはS14′)。
【0076】
このように、補正ユニット34にて一連のデータ補正が施された1回転分の投影データは、次いで、データ保存ユニット35に転送して一旦格納した後、再構成ユニット36に転送される。この再構成ユニット36によって、スキャンしたスライスの画像が再構成され、表示プロセッサ35の所定の処理の元にディスプレイ38に表示されるとともに、データ保存ユニット35に保存される。
【0077】
本実施形態のスキャンはマルチスキャン法に拠っているので、ある位置でのスキャンが終わると、例えば天板位置をスライス厚分移動させて次のスライスでのスキャンが実施される。これにより、複数枚のスライスの断層CT像が順次、再構成され、表示される。
【0078】
なお、この実施形態に係る補正ユニット34は、図7に示すフォーマットの1回転分の投影データを順次読み出し、これに所望の補正処理を実施して再び書き込むという方法に沿って説明したが、この補正処理の手順はこれに限定されない。例えば、読み出した投影データそれぞれに一連の例えば上述した4種類の補正,変換処理を施し、これをデータ保存ユニット35に転送するという処理を各投影データについて繰り返し実施するようにしてもよい。
【0079】
したがって、本実施形態のX線CTスキャナによれば、チャンネル毎に、収集データがいずれの積分器を経由したデータであるかを区別、認識し、その経由した積分器の特性に合わせて、その後の各種の補正処理を行うようにしたため、補正精度が著しく向上し、より高精度な補正に拠ってリング状のアーチファクトを防止するなど、画質を格段に向上させることができる。また当然に、複数の積分器をチャンネル毎に挿入しているため、各チャンネル全体としては積分動作上のデッドタイムが無く、連続的にデータ収集を行うことができることから、X線の利用効率が向上し、スキャナの運用コスト、稼働率を下げることが可能になる一方、画像に入り込むノイズを少なくしてS/Nの良い断層像を提供できる。
【0080】
なお、上記実施形態に対してさらに種々の変形が可能であり、それらの変形例によって実現される構成も本発明の要旨がカバーする範囲である。
【0081】
変形例その1
かかる変形例の1つとして、スキャナの補正ユニットの構成がある。上記実施形態では、CPUを中心としたコンピュータによるソフトウエア演算で補正処理を行う補正ユニットの構成を挙げたが、本発明はこれに限定されるものではない。これに代えて、例えば図8や図9のデータフローダイヤグラムをブロック図として読み替えて表されるデジタル回路などのハードウエア構成で実現してもよい。また、前述した実施形態の補正ユニット34のCPUが、その収集データが経由した積分器を区別、認識する手法は各種のものがあり、メインコントローラ、DASの制御回路、あるいは架台コントローラなどからその区別情報を受けるようにしてもよい。また、スキャンのビュー(角度)毎に予め使用する積分器を決めておいて、その決定情報を予め補正ユニット34のCPUが記憶しているようにしてもよい。
【0082】
変形例その2
また、補正ユニット34で実施する補正/変換処理は、前述した4種類に限定されない。この補正ユニット34で実行される、チャンネル毎の使用する積分器の違いに起因する補正は全て本発明の要旨の範囲である。
【0083】
変形例その3
本発明に適用される検出器は、その種類に依存するものではない。例えば図10に示すように、複数の検出素子列をスライス方向に併設した2次元検出器11であってもよく、この2次元検出器11を使用したマルチスライスCTを構成してもよい。また、この検出器はイメージインテンシファイヤおよび撮像素子を組み合わせて構成されていてもよい。
【0084】
変形例その4
また、本発明に適用されるDASの回路は、その種類に依存しないことも明らかである。例えば、前述した種類以外には、シグマ・デルタ型A/Dコンバータ(コンパレータとデジタルトラッキング回路により構成され、A/D変換までをまとめて行う構成を有する。この場合、サンプル/ホールド以降の回路は不要になる)や、デルタ・シグマ型A/Dコンバータ(積分器、コンパレータ、および1ビットA/Dコンバータにより構成され、A/D変換までをまとめて行う構成を有する。この場合、サンプル/ホールド以降の回路は不要になる)を使用してもよい。
【0085】
このように積分とA/D変換とを同時に行う場合、とくに、前述したようにリセットやセットアップなどのオーバーヘッド時間を小さくできることは重要なファクタであり、有利になる。
【0086】
変形例その5
前述の実施形態では、本発明のデータ収集・処理装置を、放射線CTスキャナの1つであるX線CTスキャナに実施した場合を説明してきたが、本発明は必ずしもそのような用途に限定されるものでない。要は、複数のデータ検出チャンネルを有し、各チャンネルに複数の積分器を挿入し、この積分器を交互に切り換えてデータ収集を行い、この収集データの補正処理を施すという構成の装置、システムであれば全て適用され、例えば産業用のX線分析装置などにも好適に実施できる。
【0087】
さらに、なお、画像再構成法の種類やスキャン方法なども適宜なものを使用できることは勿論である。
【0088】
変形例その6
さらに、チャンネル毎の使用した積分器を区別する情報(積分器情報)に関しても、本発明では種々の変形が可能である。例えば、図11に示すように、その区別は、収集データの伝送とは別のラインを介してデータ収集装置(DAS)24から補正ユニット34に送るように構成してもよい。
【0089】
また、どちらの積分器を先に使用するかの固定情報をデータ収集装置(DAS)に持たせ、データ収集装置は必ずその固定情報に基づき処理するように構成するとともに、補正ユニットではそれに応じて必ず、例えば最初に伝送されてくるデータが積分器Aによる積分データであると自動的に認識して補正処理し、その後は交互に順次、補正を行うようにしてもよい。これにより、補正ユニットの構成を簡素化できるというメリットが得られる。
【0090】
なお、本発明は上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の基本原理の範囲内で適宜に組み合わせ、変更、変形することが可能である。
【0091】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の装置およびシステムは、チャンネル毎の積分器の切換使用に伴って積分動作上のデッドタイム(すなわち、オーバヘッド時間)を解消することができるので、放射線CTスキャナの場合には放射線の利用効率を向上させ、画像ノイズを抑制でき、さらに連続的なデータ収集ができるという各種の利点が得られることに加え、切換制御手段により切り換えられた積分器が各チャンネル内でどの積分器であるかの区別に応じて収集データに補正などの所望処理を施すようにしているので、切り換えられた積分器に固有の動作特性に対応した処理を施すことができ、収集データの精度のみならず、補正精度など、データ収集後のデータ処理精度が一段と向上し、放射線CTスキャナではリング状のアーチファクトの発生を防止または抑制することができ、この画質改善によって、放射線CTスキャナの場合には診断精度の向上、診断に伴う操作上の手間、労力の軽減、および患者スループットの向上などに著しく寄与可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデータ収集・処理装置を実施した放射線CTスキャナとしてのX線CTスキャナのガントリの概念を示す図。
【図2】X線CTスキャナのガントリと寝台、およびX線ビームの位置関係を示す概要図。
【図3】X線CTスキャナの概略構成を示すブロック図。
【図4】DASの概要構成例を示すブロック図。
【図5】補正ユニットの構成の一例を示すブロック図。
【図6】DASにおける積分器の切換動作を中心とするデータ収集動作を説明するタイミングチャート。
【図7】補正ユニットのRAMに格納されるデータのフォーマットを示す模式図。
【図8】オフセット補正の流れを模式的に示すデータフローチャート。
【図9】キャリブレーション補正の流れを模式的に示すデータフローチャート。
【図10】X線検出器の別の例を示す模式図。
【図11】積分器情報の伝送に係る別の例を示す部分ブロック図。
【符号の説明】
1 ガントリ
2 寝台
3 制御キャビネット
10 X線管(X線源)
11 X線検出器
24 データ収集装置(DAS)
25 架台駆動装置
28 データ伝送部
30 メインコントローラ
32 寝台コントローラ
33 架台コントローラ
34 補正ユニット
35 データ保存ユニット
36 再構成ユニット
37 表示プロセッサ
38 ディスプレイ
39 入力器

Claims (7)

  1. データ収集用の複数のチャンネルそれぞれに複数個ずつ並列に挿入された積分器と、前記各チャンネル内に併設された前記複数個の積分器を前記データの収集毎に交互に切り換えて当該切り換えられた積分器に収集データを積分させる切換制御手段と、この切換制御手段により切り換えられた積分器が前記各チャンネル内でどの積分器であるかの区別に応じて前記収集データに所望処理を施すデータ処理手段とを備え
    前記データ処理手段は、前記切換制御手段により切り換えられた積分器が前記各チャンネル内でどの積分器であるかを認識する認識手段と、この認識手段の認識結果に応じて事前に準備してある補正用データを選択する選択手段と、この補正用データに基づき前記収集データに前記補正処理を施す処理手段とを備えたことを特徴としたデータ収集・処理装置。
  2. 請求項1記載の発明において、
    前記データ処理手段は、前記収集データに前記所望の処理としての補正処理を実施する手段であるデータ収集・処理装置。
  3. 請求項1又は2記載の発明において、
    前記補正処理は、前記切り換えられた積分器に対応した量のオフセット補正またはキャリブレーション補正の少なくとも一方を含むデータ収集・処理装置。
  4. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の発明において、
    前記各チャンネル内に併設された複数の積分器の数は2個であるデータ収集・処理装置。
  5. 請求項に記載のデータ収集・処理装置をデータの収集および処理系の一部に備えたシステム。
  6. 請求項記載の発明において、
    放射線を曝射する線源と、前記被検体を透過してきた前記放射線を入射させ且つ前記複数のチャンネルから成る検出器と、前記放射線により対象体をスキャンするスキャン指令手段とを備え、前記検出器のチャンネル毎の検出出力を前記データ収集・処理装置にチャンネル毎に供給するように構成した放射線CTスキャナのシステム。
  7. 請求項記載の発明において、
    前記線源は、前記放射線としてのX線を曝射するX線源であり、前記検出器は、前記対象体を透過してきた前記X線を検出するX線検出器であるX線CTスキャナのシステム。
JP04827198A 1998-02-27 1998-02-27 データ収集・処理装置およびこの装置を用いたシステム Expired - Lifetime JP4163279B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04827198A JP4163279B2 (ja) 1998-02-27 1998-02-27 データ収集・処理装置およびこの装置を用いたシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04827198A JP4163279B2 (ja) 1998-02-27 1998-02-27 データ収集・処理装置およびこの装置を用いたシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11244279A JPH11244279A (ja) 1999-09-14
JP4163279B2 true JP4163279B2 (ja) 2008-10-08

Family

ID=12798791

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04827198A Expired - Lifetime JP4163279B2 (ja) 1998-02-27 1998-02-27 データ収集・処理装置およびこの装置を用いたシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4163279B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007014755A (ja) * 2005-06-06 2007-01-25 Toshiba Corp 医用画像表示装置、医用画像生成プログラム、及びx線コンピュータ断層撮影装置
US7283609B2 (en) * 2005-11-10 2007-10-16 General Electric Company CT detector photodiode having multiple charge storage devices
GB2460277A (en) * 2008-05-23 2009-11-25 Secr Defence Apparatus for improved radiation count measurements
JP5406054B2 (ja) * 2010-01-07 2014-02-05 株式会社日立メディコ X線ct装置
US10485501B2 (en) * 2016-09-09 2019-11-26 Koninklijke Philips N.V. Computer tomography X-ray imaging

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5742874A (en) * 1980-08-27 1982-03-10 Fuji Electric Co Ltd Measuring device for radioactivity intensity
JPH0327213Y2 (ja) * 1985-08-08 1991-06-12
JPH04164439A (ja) * 1990-10-29 1992-06-10 Hitachi Medical Corp X線ct装置における線質硬化補正方法
US5220589A (en) * 1991-07-18 1993-06-15 General Electric Company Correction circuit for a floating-point amplifier
JPH0810251A (ja) * 1994-06-28 1996-01-16 Hitachi Medical Corp X線断層撮影方法および装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11244279A (ja) 1999-09-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6922457B2 (en) Computer tomography apparatus
US6275562B1 (en) Apparatus and methods for performing scalable multislice computed tomography scan
EP1059879B1 (en) Image thickness selection for multislice imaging system
EP2224596A2 (en) Low-noise data acquisition system for medical imaging
JP2013022455A (ja) 放射線画像診断装置及び撮像方法
JP4393105B2 (ja) 放射線撮像装置及びその作動方法
US6990168B2 (en) X-ray CT scanner and image processor
JPH09266904A (ja) X線コンピュータ断層撮影装置
JP2000079114A (ja) 検出器のセル間ばらつきを監視する方法及び計算機式断層撮影システム
US11903753B2 (en) Dental x-ray imaging system for producing intraoral x-ray images
JP4163279B2 (ja) データ収集・処理装置およびこの装置を用いたシステム
JP4786306B2 (ja) X線感度補正における補正データの作成方法及びx線ct装置
JP3774518B2 (ja) X線ctスキャナ
JPH11253432A (ja) X線ct装置
JP5495836B2 (ja) X線ct装置及び演算処理構成設定用制御プログラム
JP5147047B2 (ja) X線ct装置
JP4897151B2 (ja) X線ct装置
KR20050025914A (ko) 방사선 단층 촬영 장치 및 그 방사선 단층 촬영 방법
JP2001120534A (ja) マルチスライス型x線ct装置
JPH06269443A (ja) X線ct装置
JP4176987B2 (ja) X線ct装置
JPH05212027A (ja) X線ct装置
JP7309988B2 (ja) 医用画像処理装置および医用画像処理方法
JP2000102532A (ja) X線ctスキャナ
JP6054036B2 (ja) X線ct装置及びx線ct装置のデータ処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050120

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080312

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080408

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080603

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080722

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080724

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110801

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110801

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120801

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120801

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130801

Year of fee payment: 5

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313114

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313114

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term