JPH09275573A - 輝度信号分離回路 - Google Patents

輝度信号分離回路

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JPH09275573A
JPH09275573A JP8531796A JP8531796A JPH09275573A JP H09275573 A JPH09275573 A JP H09275573A JP 8531796 A JP8531796 A JP 8531796A JP 8531796 A JP8531796 A JP 8531796A JP H09275573 A JPH09275573 A JP H09275573A
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color
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JP8531796A
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Kenichi Nagai
賢一 永井
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 輝度信号の高域成分の劣化を防止し、鮮鋭度
感の劣化の少ない映像を得ることが可能な輝度信号分離
回路を提供すること。 【解決手段】 色復調回路7より供給された色差信号R-Y
は減算器11に入力されると共に1H遅延回路8を介し減算
器11に入力され、色差信号B-Yは減算器13に入力される
と共に1H遅延回路9を介し減算器13に入力される。減算
器11では色差信号R-Yとその1H遅延信号の減算が行われ
減算器13では色差信号B-Yとその1H遅延信号の減算が行
われ、減算器11及び減算器13の出力は絶対値検出回路15
及び絶対値検出回路14に供給され信号レヘ゛ルの絶対値が算
出され、最大値検出回路16に供給されコントロール信号Sとし
てスイッチ回路3に出力される。そして、スイッチ回路3は入力端
子1からの入力信号を、コントロール信号Sが“0”の場合には
帯域阻止フィルタ2を通過させ“0以外”の場合には帯域阻止
フィルタ2を通過させずに出力端子5に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、色・輝度信号分離
回路に係り、特に、NTSC方式の複合カラー映像信号
から色信号を除去し、高解像度の輝度信号を得る、輝度
信号分離回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、NTSC方式の複合カラー映
像信号を輝度信号と色信号とに分離する代表的な方法と
して、以下のようなものがある。図3は複合カラー映像
信号を輝度信号と色信号とに分離するための第1の方法
であるバンドパスフィルタとトラップにより構成される
YC分離手段を示すブロック図である。また、図4は複
合カラー映像信号を輝度信号と色信号とに分離するため
の第2の方法であるくし形フィルタにより構成されるY
C分離手段を示すブロック図であり、図5は前記第2の
方法によるところのくし形フィルタにより構成されるY
C分離手段の動作を示すブロック図である。
【0003】図3において、複合カラー映像信号入力端
子31には、図示しない複合カラー映像信号供給手段か
ら複合カラー映像信号が入力されていて、複合カラー映
像信号入力端子31は、帯域阻止フィルタ32,並びに
帯域通過フィルタ33にそれぞれ接続されている。そし
て、複合カラー映像信号入力端子31より入力された複
合カラー映像信号は、帯域通過フィルタ(バンドパスフ
ィルタ)33を通過することにより、色副搬送波( 3.
58MHz)近傍の周波数成分のみが取り出され、これ
により色信号の抜き出しが行われる。一方、複合カラー
映像信号入力端子31より入力され、帯域阻止フィルタ
(Trap)32(,若しくは低域通過フィルタ)を通過し
た複合カラー映像信号は、色副搬送波( 3.58MH
z)近傍の周波数成分が除去(トラップ)され、これに
より、輝度信号が取り出される。
【0004】また、図4において、前述と同様に、複合
カラー映像信号入力端子31には、図示しない複合カラ
ー映像信号供給手段から複合カラー映像信号が入力され
ていて、複合カラー映像信号入力端子31は、加算器3
6及び減算器37の一方の入力端とそれぞれ接続される
と共に1水平期間(1H)遅延回路35の入力端と接続
されていて、遅延回路35の出力端は、加算器36及び
減算器37の他方の入力端とそれぞれ接続されている。
【0005】ところで、この色・輝度信号の分離を行う
第2の方法であるくし形フィルタにより構成されるYC
分離手段は、色副搬送波が1水平期間(1H)毎に極性
が反転していることを利用して色・輝度信号の分離を行
うものである。即ち、輝度信号の周波数成分は水平走査
周波数fH の整数倍上に、色信号の周波数成分は前記f
H の整数倍+fH/2上に分布しているので、1H遅らせ
た複合カラー映像信号の輝度信号成分は元の信号と同相
に、色信号は逆相になっている(図5(a)の(ア),
(イ)と、図5(b)の(ウ),(エ)参照)。そこで、複
合カラー映像信号を1H遅延させ、和をとることにより
輝度信号(図5(c)参照)が、差をとることにより色信
号(図5(d)参照)が取り出されることを利用して行わ
れる。
【0006】つまり、図4において、複合カラー映像信
号入力端子31より入力された複合カラー映像信号
(a)は、1水平期間(1H)遅延回路35に入力さ
れ、該1H遅延回路35の出力信号である1H遅延され
た複合カラー映像信号(b)と、前記複合カラー映像信
号入力端子31より入力された複合カラー映像信号
(a)とを加算器36で加算することにより輝度信号
(c)を、同じく1H遅延された複合カラー映像信号
(b)と、前記複合カラー映像信号入力端子31より入
力された複合カラー映像信号(a)とを減算器37で減
算することにより色信号(d)を得る。
【0007】以上、説明したように、色・輝度信号の分
離を行う方法としては、上記2つの方法が一般的なNT
SC方式における色・輝度信号の分離方法である。しか
し、上記の方法にはそれぞれ次のような欠点がある。
【0008】即ち、前記第1の方法においては、帯域通
過フィルタ33により抜き出された信号には、色信号と
共に、色副搬送波( 3.58MHz)近傍の周波数成分
の輝度信号が混入する。したがって、この信号により色
を復調した場合、輝度信号の高域分に色がまとわりつく
ような、クロスカラー妨害が発生する。また、帯域阻止
フィルタ32によって抜き出された輝度信号は、色副搬
送波( 3.58MHz)近傍の周波数成分を除去(トラ
ップ)する過程において、色信号と共に輝度信号の高域
成分も同様に除去(トラップ)されてしまうため、鮮鋭
度感の劣った信号となってしまう。また、前記第2の方
法においては、前述のようなクロスカラー妨害や輝度信
号の高域成分の劣化等は発生しないが、高価な1H遅延
回路が必要となる。
【0009】ところで、NTSC方式とPAL方式の2
方式ともに受像可能なテレビジョン受像機では、PAL
方式の色復調に1H遅延回路が必要不可欠である。ま
た、近年では、PAL方式の1H(69.49μsec)とNT
SC方式の1H(63.56μsec)の遅延時間差を、受像し
ている放送方式に合わせて自動的に遅延時間補正可能な
遅延回路が一般化されている。そこで、このような遅延
時間補正可能な遅延回路を、PAL方式による放送番組
受信時においては、色復調回路の色差信号処理部に用い
色信号の復調に利用し、NTSC方式による放送番組受
信時においては、色・輝度信号の分離を第1の方法で行
った場合に発生するクロスカラー成分の除去に利用した
テレビジョン受像機も実用化されている。以下、このよ
うなNTSC方式とPAL方式の2方式ともに受像可能
なテレビジョン受像機について説明を行う。尚、色・輝
度信号の分離を行う方法としては、回路の共通化等の理
由により、前記第1の方法、即ち、色信号は色副搬送波
近傍の周波数の帯域通過フィルタ(バンドパスフィル
タ)で抜き取り、輝度信号系には帯域阻止フィルタ(,
若しくは低域通過フィルタ)により色副搬送波近傍の周
波数成分を除去(トラップ)することにより得る方法を
用いるものとして説明を行う。
【0010】図6はNTSC方式とPAL方式の2方式
ともに受像可能なテレビジョン受像機において、PAL
方式による受像を行っている場合における色・輝度信号
分離回路の構成を示したブロック図である。また、図7
はNTSC方式とPAL方式の2方式ともに受像可能な
テレビジョン受像機において、NTSC方式による受像
を行っている場合における色・輝度信号分離回路の構成
を示したブロック図である。
【0011】図6において、入力端子41には、図示し
ないPAL方式による複合カラー映像信号供給手段から
PAL方式による複合カラー映像信号が入力されてい
て、入力端子41は、帯域阻止フィルタ42,並びに帯
域通過フィルタ44にそれぞれ接続されている。また、
帯域阻止フィルタ42は映像増幅回路43と接続され、
輝度信号を分離出力する。一方、帯域通過フィルタ44
は色復調回路45と接続され、色復調回路45の(R−
Y)出力端はスイッチ回路(PAL SW)46の端子a3と
接続され、色復調回路45の(B−Y)出力端はスイッ
チ回路(PAL SW)46の端子b2と接続されていて、さ
らに、スイッチ回路46の端子a2,及び端子b3は直
流電圧源Eのプラス側に接続されていて、スイッチ回路
46は端子a1と端子a2及び端子b1と端子b2とが
それぞれ接続された第1の状態、または端子a1と端子
a3及び端子b1と端子b3とがそれぞれ接続された第
2の状態を1H毎に交互に繰り返すように構成されてい
る。また、スイッチ回路46の端子a1は加算器49の
一方の入力端に接続されると共に1H遅延回路47を介
して加算器49の他方の入力端に接続されていて、加算
器49の出力端から色差信号(R−Y)が分離出力され
る。また、スイッチ回路46の端子b1は加算器50の
一方の入力端に接続されると共に1H遅延回路48を介
して加算器50の他方の入力端に接続されていて、加算
器50の出力端から色差信号(B−Y)が分離出力され
る。
【0012】以上のように構成されたPAL信号受信時
の色・輝度信号分離回路において、入力端子41より入
力されたPAL方式による複合カラー映像信号は、帯域
阻止フィルタ(Trap)42(,若しくは低域通過フィル
タ)を通過することにより、色副搬送波近傍の周波数成
分が除去(トラップ)され、輝度信号が取り出され、映
像増幅回路43により増幅され図示しない後段の回路
(例えば、マトリックス回路)に出力される。
【0013】一方、入力端子41より入力され、帯域通
過フィルタ(バンドパスフィルタ)44を通過したPA
L方式による複合カラー映像信号は、色副搬送波近傍の
周波数成分のみが取り出されることにより色信号の抜き
出しが行われ、色復調回路45に供給される。また、色
復調回路45は、1水平期間(1H)毎に、180度位
相が反転する色差信号(R−Y)を、スイッチ回路46
の端子a3に出力し、固定位相である色差信号(B−
Y)をスイッチ回路46の端子b2に出力する。
【0014】そして、最初の1Hにおいて、スイッチ回
路46の端子a3に出力された第1の色差信号(R−
Y)は、例えば、プラス極性である1水平期間(1H)
に、スイッチ回路46の端子a3から端子a1を介して
1H遅延回路47及び加算器49の一方の入力端に供給
される。1H遅延回路47は、この第1の色差信号(R
−Y)を1Hだけ遅延して加算器49の他方の入力端に
供給する。
【0015】また、次の1Hには、1H遅延回路47及
び加算器49にはスイッチ回路46の端子a2,端子a
1を介して直流電圧源Eより所定の直流電圧が供給さ
れ、加算器49にて、この直流電圧と、1H遅延回路4
7よりの1H前の前記第1の色差信号(R−Y)とが加
算され、加算器49の出力端より例えば、図8(a)の
(サ)に示す如くに、前記色信号の復調信号である第1
の色差信号(R−Y)が出力される。尚、図8は、加算
器49並びに加算器50からの出力信号を示した図であ
る。
【0016】さらに次の1Hには、前記最初の1Hと同
様に、スイッチ回路46の端子a3に出力された第2の
色差信号(R−Y)がスイッチ回路46の端子a3から
端子a1を介して1H遅延回路47及び加算器49の一
方の入力端に供給され、加算器49にて、この第2の色
差信号(R−Y)と、1H遅延回路47よりの1H前の
直流電圧とが加算され、加算器49の出力端より図8
(a)の(シ)に示す如くの前記色信号の復調信号であ
る第2の色差信号(R−Y)が出力される。
【0017】さらにまた次の1Hには、1H遅延回路4
7及び加算器49にはスイッチ回路46の端子a2,端
子a1を介して、直流電圧源Eより所定の直流電圧が供
給され、加算器49にて、この直流電圧と、1H遅延回
路47よりの1H前の前記第2の色差信号(R−Y)と
が加算され、加算器49の出力端より、図8(a)の
(ス)に示す如くに、前記図8(a)の(シ)と同じ色
信号の復調信号である第2の色差信号(R−Y)が出力
される。
【0018】以降、このように、加算器49の出力端か
らは、前記色信号の復調信号である第3の色差信号(R
−Y)が2H分出力され、第4の色差信号(R−Y)が
2H分出力され、第5,第6,………,と順次出力され
る。
【0019】一方、加算器50の出力端からも前記と同
様に色差信号(B−Y)が出力される。
【0020】即ち、最初の1Hにおいて、スイッチ回路
46の端子b3から端子b1を介して直流電圧源Eより
所定の直流電圧が1H遅延回路48,並びに加算器50
の一方の入力端に供給される。1H遅延回路48は、こ
の直流電圧波形を1Hだけ遅延して加算器50の他方の
入力端に供給する。
【0021】また、次の1Hには、スイッチ回路46の
端子b2に出力された第1の色差信号(B−Y)が、ス
イッチ回路46の端子b2から端子b1を介して1H遅
延回路48,並びに加算器50の一方の入力端に供給さ
れ、加算器50にてこの第1の色差信号(B−Y)と、
1H遅延回路48よりの1H前の直流電圧とが加算さ
れ、加算器50の出力端より、図8(b)の(セ)に示
す如くの前記色信号の復調信号である第1の色差信号
(B−Y)が出力される。
【0022】さらに次の1Hには、前記最初の1Hと同
様に、スイッチ回路46の端子b3から端子b1を介し
て直流電圧源Eより所定の直流電圧が、1H遅延回路4
8,並びに加算器50の一方の入力端に供給され、加算
器50にて、この直流電圧と1H遅延回路48よりの1
H前の第1の色差信号(B−Y)とが加算され、加算器
50の出力端より図8(b)の(ソ)に示す如くの前記
図8(b)の(セ)と同じ色信号の復調信号である第1
の色差信号(B−Y)が出力される。
【0023】さらにまた次の1Hには、スイッチ回路4
6の端子b2に出力された第2の色差信号(B−Y)
が、スイッチ回路46の端子b2から端子b1を介して
1H遅延回路48,並びに加算器50の一方の入力端に
供給され、加算器50にてこの第2の色差信号(B−
Y)と、1H遅延回路48よりの1H前の直流電圧とが
加算され、加算器50の出力端より、図8(b)の
(タ)に示す如くの前記色信号の復調信号である第2の
色差信号(B−Y)が出力される。
【0024】以降、同様に、加算器50の出力端から
は、前記色信号の復調信号である第2の色差信号(B−
Y)が1H出力され、第3の色差信号(B−Y)が2H
分出力され、第4の色差信号(B−Y)が2H分出力さ
れ、第5,第6,………,と順次出力される。
【0025】次に、NTSC方式とPAL方式の2方式
ともに受像可能なテレビジョン受像機において、NTS
C方式による受像を行っている場合における色・輝度信
号分離回路について説明を行う。
【0026】図7において、入力端子51には、図示し
ないNTSC方式による複合カラー映像信号供給手段か
ら、NTSC方式による複合カラー映像信号が入力され
ていて、入力端子51は、帯域阻止フィルタ52,並び
に帯域通過フィルタ54にそれぞれ接続されている。ま
た、帯域阻止フィルタ52は映像増幅回路53と接続さ
れ、輝度信号を分離出力する。一方、帯域通過フィルタ
54は色復調回路55と接続され、色復調回路55の
(R−Y)出力端はスイッチ回路46の端子a3と接続
され、色復調回路55の(B−Y)出力端はスイッチ回
路46の端子b2と接続されていて、さらに、スイッチ
回路46の端子a2,及び端子b3は直流電圧源Eのプ
ラス側に接続されていて、スイッチ回路46は端子a1
と端子a3及び端子b1と端子b2とがそれぞれ接続固
定された状態に構成されている。
【0027】また、スイッチ回路46の端子a1は加算
器49の一方の入力端に接続されると共に1H遅延回路
47を介して加算器49の他方の入力端に接続されてい
て、加算器49の出力端から色差信号(R−Y)が分離
出力される。また、スイッチ回路46の端子b1は加算
器50の一方の入力端に接続されると共に1H遅延回路
48を介して加算器50の他方の入力端に接続されてい
て、加算器50の出力端から色差信号(B−Y)が分離
出力される。
【0028】以上のように構成された、PAL方式及び
NTSC方式の2方式共に受像可能なテレビジョン受像
機におけるNTSC信号受信時の色・輝度信号分離回路
において、入力端子51より入力されたNTSC方式に
よる複合カラー映像信号は、帯域阻止フィルタ(Trap)
52(,若しくは図示しない低域通過フィルタ)を通過
することにより、3.58MHzの色副搬送波近傍の周
波数成分が除去(トラップ)され、輝度信号が取り出さ
れ、映像増幅回路53により増幅され図示しない後段の
回路(マトリックス回路等)に出力される。
【0029】一方、入力端子51より入力され、帯域通
過フィルタ(バンドパスフィルタ)54を通過したNT
SC方式による複合カラー映像信号は、3.58MHz
の色副搬送波近傍の周波数成分のみが取り出されること
により色信号の抜き出しが行われ、色復調回路55に供
給される。また、色復調回路55は、色差信号(R−
Y)を、スイッチ回路46の端子a3から端子a1に出
力し、色差信号(B−Y)をスイッチ回路46の端子b
2から端子b1に出力する。
【0030】ところで、図9は、スイッチ回路46の端
子a3から端子a1を介して色復調回路55より供給さ
れる色差信号(R−Y)を示した図である。いま、色復
調回路55より供給される色差信号(B−Y)に、図9
に示すような、色信号による復調信号(ク)及び(ケ)
に対し、Y信号によるクロスカラー成分(カ)及び
(キ)が重畳されて出力されているとする。
【0031】先ず、最初の1H期間において、スイッチ
回路46の端子a3から端子a1を介して、色復調回路
55より供給された、図9(a)に示す如くの第1の色
差信号(R−Y)は、1H遅延回路47,並びに加算器
49の一方の入力端に供給される。1H遅延回路47
は、この第1の色差信号(R−Y)を1Hだけ遅延して
加算器49の他方の入力端に供給する。
【0032】また、次の1H期間においては、1H遅延
回路47,並びに加算器49には、色復調回路55より
スイッチ回路46の端子a3から端子a1を介して、図
9(b)に示す如くの、第2の色差信号(R−Y)が供
給され、加算器49にて、この第2の色差信号(R−
Y)と1H遅延回路47よりの1H前の前記第1の色差
信号(R−Y)とが加算される。
【0033】このとき、図9(a)に示す前記第1の色
差信号の1H期間におけるY信号によるクロスカラー成
分(カ)と、図9(b)に示す前記第2の色差信号の1
H期間におけるY信号によるクロスカラー成分(キ)と
は、色の相関が大きく、且つ1H前後で逆相となってい
るため、前記1H遅延による第2の色差信号(図9
(a) )と遅延前の前記第1の色差信号(図9(b))と
を加算することにより、前記Y信号によるクロスカラー
成分(カ)と(キ)とが除去されて、加算器49の出力
端より、例えば、図9(c)に示す如くに、Y信号によ
るクロスカラー成分(カ)及び(キ)の除去された前記
色信号の復調信号である色差信号(R−Y)が出力され
る。
【0034】また、色差信号(B−Y)についても前記
と同様に、1H遅延による色差信号(B−Y)と遅延前
の色差信号(B−Y)とを加算することにより、Y信号
によるクロスカラー成分が除去されて、加算器50の出
力端より、Y信号によるクロスカラー成分の除去された
前記色信号の復調信号である色差信号(B−Y)が出力
される。
【0035】このように、NTSC方式とPAL方式の
2方式の受像が可能なテレビジョン受像機によれば、前
記第1の方法であるバンドパスフィルタとトラップによ
り構成されるYC分離手段の有する欠点、即ち、複合カ
ラー映像信号から色信号を得る際に、帯域通過フィルタ
(バンドパスフィルタ)を用いて抜き出された色信号に
は、色信号以外に色副搬送波( 3.58MHz)近傍の
周波数成分の輝度信号が混入し、これにより、クロスカ
ラー妨害が発生するという不具合(問題)は解決可能で
ある。しかしながら、もう一方の不具合(問題)、即
ち、複合カラー映像信号から輝度信号を得る際に、帯域
阻止フィルタを用いて抜き出された輝度信号には、色副
搬送波( 3.58MHz)近傍の周波数成分を除去(ト
ラップ)する過程において、色信号と共に輝度信号の高
域成分も同様に除去(トラップ)されてしまうことによ
り、鮮鋭度感の劣った輝度信号しか得られないという不
具合を解決することは出来ない。
【0036】また、前記第2の方法によるところのくし
形フィルタにより構成されるYC分離手段を用いれば、
輝度信号の高域成分を残すことができ、鮮鋭度感劣化の
生じない輝度信号を得ることが出来るが、これには、高
価な1H遅延回路を別途用意する必要があり、また、N
TSC方式とPAL方式の2方式の受像が可能なテレビ
ジョン受像機等において、回路の共通化をはかる等の点
においてコスト等種々の点で不利になるといった問題が
ある。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、従来のN
TSC方式とPAL方式の2方式ともに受像可能なテレ
ビジョン受像機において、該テレビジョン受像機に用い
られるバンドパスフィルタとトラップにより構成される
YC分離手段により輝度信号と色信号とを分離する際
に、色信号に色副搬送波( 3.58MHz)近傍の周波
数成分の輝度信号が混入し、これにより発生するクロス
カラー妨害については対処(除去)可能である。しか
し、前記YC分離手段により帯域阻止フィルタを用いて
輝度信号を抜き出す際に、色副搬送波( 3.58MH
z)近傍の周波数成分を除去(トラップ)する過程にお
いて、色信号と共に輝度信号の高域成分も同様に除去
(トラップ)されてしまうため、表示される映像が鮮鋭
度感の劣った映像となってしまうという問題(欠点)が
あった。
【0038】そこで、本発明はこのような問題に鑑み、
クロスカラー妨害の発生を防止すると共に輝度信号の高
域成分の劣化を防止し、鮮鋭度感の劣化の少ない映像を
得ることが可能な輝度信号分離回路を提供することを目
的とするものである。
【0039】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よる輝度信号分離回路は、複合カラー映像信号を入力と
し、色副搬送波近傍の周波数成分を通過させる帯域通過
フィルタと、前記帯域通過フィルタの出力を入力とし、
色復調を行う色復調手段と、前記色復調手段の出力を1
水平期間遅延する遅延手段と、前記色復調手段の出力と
前記遅延手段の出力とを減算する減算手段と、前記複合
カラー映像信号が入力され、色副搬送波近傍の周波数成
分を減衰する第1の信号路と、前記周波数成分の減衰量
が第1の信号路による減衰量よりも少ない第2の信号路
とを有する信号分岐手段と、前記複合カラー映像信号を
前記第1の信号路もしくは第2の信号路のいづれか一方
を通して出力するためのスイッチ手段とを具備し、前記
スイッチ手段のコントロールを前記減算手段の減算結果
で行うことを特徴とする。
【0040】請求項2に記載の発明による輝度信号分離
回路は、請求項1に記載の輝度信号分離回路において、
前記信号分岐手段の第1の信号路は、色副搬送波近傍の
周波数成分を除去する帯域阻止フィルタを含み、第2の
信号路は前記複合カラー映像信号をそのまま出力するダ
イレクト線路で成ることを特徴とする。
【0041】請求項3に記載の発明による輝度信号分離
回路は、複合カラー映像信号を入力とし、色副搬送波近
傍の周波数成分を通過させる帯域通過フィルタと、帯域
通過フィルタの出力を入力とし、色復調を行う色復調手
段と、前記色復調手段の出力を1水平期間遅延する第1
の遅延手段と、前記色復調手段の出力と前記遅延手段の
出力とを減算する第1の減算手段と、前記色復調手段の
出力を1水平期間遅延する第2の遅延手段と、前記色復
調手段の出力と前記遅延手段の出力とを減算する第2の
減算手段と、前記複合カラー映像信号が入力され、色副
搬送波近傍の周波数成分を減衰する第1の信号路と、前
記周波数成分の減衰量が第1の信号路による減衰量より
も少ない第2の信号路とを有する信号分岐手段と、前記
複合カラー映像信号を前記第1の信号路もしくは第2の
信号路のいづれか一方を通して出力するためのスイッチ
手段と、前記第1の減算手段による減算結果の絶対値を
算出する第1の絶対値検出手段と、前記第2の減算手段
による減算結果の絶対値を算出する第2の絶対値検出手
段と、前記第1及び第2の絶対値検出手段による検出結
果のうち大きい方を検出し、該検出結果を前記スイッチ
手段に通知する最大値検出手段とを具備し、前記スイッ
チ手段は、前記最大値検出手段により検出・通知された
値が所定値を超える場合には前記第2の信号を選択し、
所定値以下の場合には前記第1の信号をそれぞれ選択す
るように切り替え制御されることを特徴とする。
【0042】請求項4に記載の発明による輝度信号分離
回路は、請求項3に記載の輝度信号分離回路において、
前記スイッチ手段は、前記最大値検出手段により検出・
通知された値が所定値以下の場合には前記第1の信号を
選択し、所定値を超える場合には前記第2の信号を選択
するように切り替え制御されることを特徴とする。
【0043】ここで、上記請求項1から4に記載の発明
によれば、色信号を1H遅延前後で減算手段により減算
し、その減算手段の出力が“0”または所定値以内の場
合、色副搬送波近傍の周波数成分を減衰する第1の信号
路を通過した信号を輝度信号(Y)出力とし、減算手段
の出力が“0以外”または所定値以上の場合、前記第1
の信号路を通過させないか若しくは色副搬送波近傍の周
波数成分の減衰量が前記第1の信号路による減衰量より
も少ない第2の信号路を通過した信号を輝度信号(Y)
出力とするようにしたので、後者の場合、即ち、色復調
手段に輝度信号の高域成分が入力された可能性が高い場
合においては、帯域阻止フィルタを通過させないか若し
くは前記帯域阻止フィルタの減衰量を小さくした第2の
帯域阻止フィルタを通過させることにより、輝度信号の
高域成分の劣化を防止でき、表示される映像の鮮鋭度
(解像度)を改善することが出来る。
【0044】請求項5に記載の発明による輝度信号分離
回路は、請求項1から4の何れか1に記載の輝度信号分
離回路において、前記遅延手段は、ラインメモリで構成
されることを特徴とする。
【0045】ここで、上記請求項5に記載の発明によれ
ば、前記遅延手段としてラインメモリを用いるようにし
たので、従来のガラス遅延線や超音波遅延素子やCCD
による遅延線等と比べコスト的に有利となる効果を有す
る。
【0046】請求項6に記載の発明による輝度信号分離
回路は、請求項1から5の何れか1に記載の輝度信号分
離回路において、PAL方式及びNTSC方式の2方式
の受像が可能なテレビジョン受像機において、前記遅延
手段は、PAL方式による放送を受信する際にはPAL
方式の色復調に使用され、NTSC方式による放送を受
信する際には色信号のクロスカラー成分の除去及び輝度
信号の高域補償に使用されることを特徴とする。
【0047】ここで、上記請求項6に記載の発明によれ
ば、PAL方式及びNTSC方式の2方式の受像が可能
なテレビジョン受像機において、NTSC方式による放
送を受信する際に、色信号のクロスカラー成分の除去,
並びに輝度信号の高域補償に使用される遅延手段とし
て、PAL方式の色復調手段に必須不可欠である遅延手
段を用いるようにしたので、回路(電子部品等)の共用
による回路設計の簡略化や部品点数の削減等による製造
コスト等の削減が可能となる。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明の輝度信号分
離回路の実施の形態を示すブロック図である。
【0049】図1において、入力端子1には図示しない
複合カラー映像信号発生手段より、NTSC方式による
複合カラー映像信号が入力されている。また、入力端子
1は色副搬送波( 3.58MHz)近傍の周波数成分を
除去(トラップ)する帯域阻止フィルタ2,色副搬送波
( 3.58MHz)近傍の周波数成分のみが通過する帯
域通過フィルタ6,並びに後述の最大値検出回路16よ
り送出されるコントロール信号Sが“0”のとき端子a
と端子cが接続(トラップ側が選択)され、コントロー
ル信号Sが“0以外”のとき端子bと端子cが接続(ス
ルー側が選択)されるスイッチ回路3の端子bと接続さ
れている。
【0050】そして、帯域阻止フィルタ2はスイッチ回
路3の端子aと接続されていて、スイッチ回路3の端子
cは、輝度信号の増幅を行う映像増幅回路4と接続され
ていて、映像増幅回路4は輝度(Y)信号出力端子5と
接続されている。
【0051】さらに、帯域通過フィルタ6は色復調回路
7と接続されていて、色復調回路7の色差信号(R−
Y)の出力端は加算器10の一方の入力端,減算器11
の一方の入力端,並びに入力された信号を1H期間遅延
させて出力する1H遅延回路8にそれぞれ接続されてい
て、前記色復調回路7の色差信号(B−Y)の出力端は
加算器12の一方の入力端,減算器13の一方の入力
端,並びに1H遅延回路9にそれぞれ接続されている。
そして、1H遅延回路8は加算器10の他方の入力端及
び減算器11の他方の入力端に接続されていて、1H遅
延回路9は加算器12の他方の入力端及び減算器13の
他方の入力端に接続されていて、加算器10の出力端は
色差信号(R−Y)の出力端子17と接続されていて、
加算器12の出力端は色差信号(B−Y)の出力端子1
8と接続されている。また、減算器11の出力端は、例
えば入力された信号の1H期間における信号レベルの絶
対値を算出する絶対値検出回路15と接続され、同様に
減算器13の出力端は、入力された信号の1H期間にお
ける信号レベルの絶対値を算出する絶対値検出回路14
と接続されていて、絶対値検出回路14及び絶対値検出
回路15は共に、入力された複数の1H期間における信
号レベルの最大値を検出し出力する最大値検出回路16
と接続され、最大値検出回路16はスイッチ回路3と接
続されている。
【0052】以上のように構成された輝度信号分離回路
において、図示しない複合カラー映像信号発生手段より
入力端子1に入力されたNTSC方式による複合カラー
映像信号は、色副搬送波近傍の周波数成分を除去(トラ
ップ)する帯域阻止フィルタ2,色副搬送波近傍の周波
数成分のみ通過させる帯域通過フィルタ6,並びにスイ
ッチ回路3の端子bに入力される。そして、帯域通過フ
ィルタ6で色副搬送波近傍の周波数成分のみとなった複
合カラー映像信号は色復調回路7へ供給され、色復調回
路7で色差信号(R−Y),並びに色差信号(B−Y)
に変換される。また、色差信号(R−Y)は、加算器1
0及び減算器11の一方の入力端に入力されると共に、
1H遅延回路8により1H期間遅延された後、加算器1
0,並びに減算器11の他方の入力端に入力される。同
様に、色差信号(B−Y)は、加算器12及び減算器1
3の一方の入力端に入力されると共に、1H遅延回路9
により1H期間遅延された後、加算器12,並びに減算
器13の他方の入力端に入力される。
【0053】一方、加算器10では入力された色差信号
(R−Y)とその1H期間遅延(1H期間以前の)され
た色差信号(R−Y)との加算が行われ、減算器11で
は入力された色差信号(R−Y)とその1H期間遅延
(1H期間以前の)された色差信号(R−Y)との減算
が行われる。同様に、加算器12では入力された色差信
号(B−Y)とその1H期間遅延(1H期間以前の)さ
れた色差信号(B−Y)との加算が行われ、減算器13
では入力された色差信号(B−Y)とその1H期間遅延
(1H期間以前の)された色差信号(B−Y)との減算
が行われる。
【0054】そして、加算器10,並びに加算器12の
出力は既述したように、色差信号(R−Y)について
は、1H遅延による色差信号(R−Y)と遅延前の色差
信号(R−Y)とが加算されることにより、Y信号によ
るクロスカラー成分が除去された色差信号(R−Y)が
出力端子17に出力され、色差信号(R−Y)について
は前記と同様に、1H遅延による色差信号(B−Y)と
遅延前の色差信号(B−Y)とが加算されることによ
り、Y信号によるクロスカラー成分が除去された色差信
号(B−Y)が出力端子18に出力される。
【0055】さらに、減算器11,並びに減算器13の
出力は、絶対値検出回路15,並びに絶対値検出回路1
4にそれぞれ入力され、絶対値検出回路15,並びに絶
対値検出回路14により、例えば、入力された信号の1
H期間における信号レベルの絶対値がそれぞれ算出さ
れ、それぞれ最大値検出回路16に出力される。また、
最大値検出回路16は、入力された複数の1H期間にお
ける信号レベルのうち最大のものを検出し、スイッチ回
路3に出力する。したがって、最大値検出回路16の出
力は、減算器11,並びに減算器13の出力が共に
“0”の場合(双方の色差信号中に、Y信号によるクロ
スカラー信号が存在しない場合)には“0”がコントロ
ール信号Sとしてスイッチ回路3に出力され、減算器1
1,並びに減算器13の出力の一方、若しくは両方が
“0以外”の場合(少なくとも一方の色差信号中に、Y
信号によるクロスカラー信号が存在する場合)には減算
器11または減算器13の出力の何れかの絶対値がコン
トロール信号Sとしてスイッチ回路3に出力される。
【0056】一方、スイッチ回路3は、コントロール信
号Sが“0”の場合には、端子aと端子cを接続(トラ
ップ側を選択)し、コントロール信号Sが“0以外”の
場合には端子bと端子cを接続(スルー側を選択、また
は図示しない減衰量を小さくした帯域阻止フィルタを選
択)するように動作するように構成されている。これ
は、本発明における実施の形態(構成)において、色差
信号をその1H前後で減算すると、1H前後における色
の相関が大である場合には減算結果が“0”となり、こ
の色差信号にY信号の高域成分による色が付いている場
合にはこのY信号の高域成分が1H前後で逆相関となる
ため減算結果は“0”とならないことによる。これによ
り、色差信号(R−Y)及び色差信号(B−Y)のそれ
ぞれの減算結果の絶対値を計算し、その最大値をとるこ
とにより、色復調回路の高域分にY信号成分が入力され
たか否かを判別することが出来る。
【0057】即ち、コントロール信号Sが“0”の場合
には、Y信号の高域成分により色が付いていないため、
色復調回路7に入力される色信号の高域成分にY信号成
分が入力されていないと判断され、コントロール信号S
が“0以外”の場合には、Y信号の高域成分により色が
付いているため、色復調回路7に入力される色信号の高
域成分にY信号成分が入力されていると判断される。そ
して、スイッチ回路3により選択出力された輝度(Y)
信号は、映像増幅回路4により増幅され、出力端子5に
供給される。
【0058】以上により、コントロール信号Sが“0”
の場合には、帯域阻止フィルタにより色成分を除去した
信号をY信号とし、コントロール信号Sが“0以外”の
場合には、前記帯域阻止フィルタをスルーするか或いは
帯域阻止フィルタの減衰量を小さくすることにより、Y
信号中の高域成分を残す(劣化を防止する)ことが可能
となる。尚、複数の減衰量を有する帯域阻止フィルタを
用意し、前記コントロール信号Sのレベルに応じて、前
記入力端子1より入力された複合カラー映像信号を通過
させる帯域阻止フィルタを、前記スイッチ回路3により
選択させ、スイッチ回路3より出力される輝度(Y)信
号に含まれる高域成分に対して、きめ細かな調整を行う
ことも可能である。
【0059】次に、本発明の他の実施の形態として、1
H遅延回路をラインメモリを用いて構成したものについ
て説明を行う。図2は本発明である輝度信号分離回路の
他の実施の形態を示したブロック図である。
【0060】図2において、入力端子1には図示しない
複合カラー映像信号発生手段より、NTSC方式による
複合カラー映像信号が入力されている。また、入力端子
1は色副搬送波( 3.58MHz)近傍の周波数成分を
除去(トラップ)する帯域阻止フィルタ2,色副搬送波
( 3.58MHz)近傍の周波数成分のみが通過する帯
域通過フィルタ6,垂直(VD)/水平(VH)同期信
号を分離して取り出す同期分離回路21,並びに後述の
最大値検出回路16より送出されるコントロール信号S
が“0”のとき端子aと端子cが接続(トラップ側が選
択)され、コントロール信号Sが“0以外”のとき端子
bと端子cが接続(スルー側が選択)されるスイッチ回
路3の端子bと接続されている。
【0061】そして、帯域阻止フィルタ2はスイッチ回
路3の端子aと接続されていて、スイッチ回路3の端子
cは、輝度信号の増幅を行う映像増幅回路4と接続され
ていて、映像増幅回路4は輝度(Y)信号出力端子5と
接続されている。
【0062】さらに、帯域通過フィルタ6は色復調回路
7と接続されていて、色復調回路7の色差信号(R−
Y)の出力端は加算器10の一方の入力端,減算器11
の一方の入力端,並びに入力された信号を1H期間遅延
させて出力する1H遅延手段である、A/D変換器2
2,ラインメモリ23,D/A変換器24から構成され
る直列回路のA/D変換器22にそれぞれ接続されてい
て、前記色復調回路7の色差信号(B−Y)の出力端は
加算器12の一方の入力端,減算器13の一方の入力
端,並びに1H遅延手段を構成するA/D変換器26,
ラインメモリ27,D/A変換器28から構成される直
列回路のA/D変換器26にそれぞれ接続されている。
【0063】そして、前記1H遅延手段を構成する直列
回路のD/A変換器24は加算器10の他方の入力端及
び減算器11の他方の入力端に接続されていて、1H遅
延手段を構成する直列回路のD/A変換器28は加算器
12の他方の入力端及び減算器13の他方の入力端に接
続されていて、加算器10の出力端は色差信号(R−
Y)の出力端子17と接続されていて、加算器12の出
力端は色差信号(B−Y)の出力端子18と接続されて
いる。尚、前記A/D変換器22,ラインメモリ23,
D/A変換器24、および、前記A/D変換器26,ラ
インメモリ27,D/A変換器28は、それぞれ、書き
込み読み出しタイミング発生回路25によって1H遅延
タイミングの調整が行われていて、書き込み読み出しタ
イミング発生回路25は、同期分離回路21からの垂直
同期信号(VD)及び水平同期信号(VH)を基準とし
て、前記1H遅延タイミングの調整が行われている。
【0064】また、減算器11の出力端は、例えば入力
された信号の1H期間における信号レベルの絶対値を算
出する絶対値検出回路15と接続され、同様に減算器1
3の出力端は、入力された信号の1H期間における信号
レベルの絶対値を算出する絶対値検出回路14と接続さ
れていて、絶対値検出回路14及び絶対値検出回路15
は共に、入力された複数の1H期間における信号レベル
の最大値を検出し出力する最大値検出回路16と接続さ
れ、最大値検出回路16はスイッチ回路3と接続されて
いる。
【0065】以上のように構成された輝度信号分離回路
において、図示しない複合カラー映像信号発生手段より
入力端子1に入力されたNTSC方式による複合カラー
映像信号は、色副搬送波近傍の周波数成分を除去(トラ
ップ)する帯域阻止フィルタ2,色副搬送波近傍の周波
数成分のみ通過させる帯域通過フィルタ6,垂直(V
D)/水平(VH)同期信号を分離して取り出す同期分
離回路21,並びにスイッチ回路3の端子bに入力され
る。そして、帯域通過フィルタ6で色副搬送波近傍の周
波数成分のみとなった複合カラー映像信号は色復調回路
7へ供給され、色復調回路7で色差信号(R−Y),並
びに色差信号(B−Y)に変換される。また、色差信号
(R−Y)は、加算器10及び減算器11の一方の入力
端に入力されると共に、1H遅延手段であるA/D変換
器22,ラインメモリ23,並びにD/A変換器24に
より1H期間遅延された後、加算器10,並びに減算器
11の他方の入力端に入力される。同様に、色差信号
(B−Y)は、加算器12及び減算器13の一方の入力
端に入力されると共に、1H遅延手段であるA/D変換
器26,ラインメモリ27,並びにD/A変換器28に
より1H期間遅延された後、加算器12,並びに減算器
13の他方の入力端に入力される。
【0066】一方、加算器10では入力された色差信号
(R−Y)とその1H期間遅延(1H期間以前の)され
た色差信号(R−Y)との加算が行われ、減算器11で
は入力された色差信号(R−Y)とその1H期間遅延
(1H期間以前の)された色差信号(R−Y)との減算
が行われる。同様に、加算器12では入力された色差信
号(B−Y)とその1H期間遅延(1H期間以前の)さ
れた色差信号(B−Y)との加算が行われ、減算器13
では入力された色差信号(B−Y)とその1H期間遅延
(1H期間以前の)された色差信号(B−Y)との減算
が行われる。
【0067】そして、加算器10,並びに加算器12の
出力は既述したように、色差信号(R−Y)について
は、1H遅延による色差信号(R−Y)と遅延前の色差
信号(R−Y)とが加算されることにより、Y信号によ
るクロスカラー成分が除去された色差信号(R−Y)が
出力端子17に出力され、色差信号(R−Y)について
は前記と同様に、1H遅延による色差信号(B−Y)と
遅延前の色差信号(B−Y)とが加算されることによ
り、Y信号によるクロスカラー成分が除去された色差信
号(B−Y)が出力端子18に出力される。
【0068】さらに、減算器11,並びに減算器13の
出力は、絶対値検出回路15,並びに絶対値検出回路1
4にそれぞれ入力され、絶対値検出回路15,並びに絶
対値検出回路14により、例えば、入力された信号の1
H期間における信号レベルの絶対値がそれぞれ算出さ
れ、それぞれ最大値検出回路16に出力される。また、
最大値検出回路16は、入力された複数の1H期間にお
ける信号レベルのうち最大のものを検出し、スイッチ回
路3に出力する。したがって、最大値検出回路16の出
力は、減算器11,並びに減算器13の出力が共に
“0”の場合(双方の色差信号中に、Y信号によるクロ
スカラー信号が存在しない場合)には“0”がコントロ
ール信号Sとしてスイッチ回路3に出力され、減算器1
1,並びに減算器13の出力の一方、若しくは両方が
“0以外”の場合(少なくとも一方の色差信号中に、Y
信号によるクロスカラー信号が存在する場合)には減算
器11または減算器13の出力の何れかの絶対値がコン
トロール信号Sとしてスイッチ回路3に出力される。
【0069】一方、スイッチ回路3は、コントロール信
号Sが“0”の場合には、端子aと端子cを接続(トラ
ップ側を選択)し、コントロール信号Sが“0以外”の
場合には端子bと端子cを接続(スルー側を選択、また
は図示しない減衰量を小さくした帯域阻止フィルタを選
択)するように動作するように構成されていて、スイッ
チ回路3により選択出力された輝度(Y)信号は、映像
増幅回路4により増幅され、出力端子5に供給される。
【0070】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、PA
L方式の複合カラー映像信号の復調に必要不可欠な1H
遅延回路をNTSC方式の複合カラー映像信号の処理回
路に利用するようにしたので、従来より行われていたク
ロスカラーの軽減が図れると共に、新たにY信号の高域
成分を残し解像度の改善を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の輝度信号分離回路の実施の形態を示す
ブロック図である。
【図2】本発明の輝度信号分離回路の他の実施の形態を
示したブロック図である。
【図3】複合カラー映像信号を輝度信号と色信号とに分
離するための第1の方法であるバンドパスフィルタとト
ラップにより構成されるYC分離手段を示すブロック図
である。
【図4】複合カラー映像信号を輝度信号と色信号とに分
離するための第2の方法であるくし形フィルタにより構
成されるYC分離手段を示すブロック図である。
【図5】第2の方法によるところのくし形フィルタによ
り構成されるYC分離手段の動作を示すブロック図であ
る。
【図6】NTSC方式とPAL方式の2方式ともに受像
可能なテレビジョン受像機において、PAL方式による
受像を行っている場合における色・輝度信号分離回路の
構成を示したブロック図である。
【図7】NTSC方式とPAL方式の2方式ともに受像
可能なテレビジョン受像機において、NTSC方式によ
る受像を行っている場合における色・輝度信号分離回路
の構成を示したブロック図である。
【図8】加算器49並びに加算器50からの出力信号を
示した図である。
【図9】スイッチ回路46の端子a3から端子a1を介
して色復調回路55より供給される色差信号(R−Y)
を示した図である。
【符号の説明】
1 …入力端子 2 …帯域阻止フィルタ 3 …スイッチ回路 4 …映像増幅回路 5,17,18…出力端子 6 …帯域通過フィルタ(バンドパスフィル
タ) 7 …色復調回路 8,9 …1H遅延回路 10,12 …加算器 11,13 …減算器 14,15 …絶対値検出回路 16 …最大値検出回路 S …コントロール信号

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複合カラー映像信号を入力とし、色副搬送
    波近傍の周波数成分を通過させる帯域通過フィルタと、 前記帯域通過フィルタの出力を入力とし、色復調を行う
    色復調手段と、 前記色復調手段の出力を1水平期間遅延する遅延手段
    と、 前記色復調手段の出力と前記遅延手段の出力とを減算す
    る減算手段と、 前記複合カラー映像信号が入力され、色副搬送波近傍の
    周波数成分を減衰する第1の信号路と、前記周波数成分
    の減衰量が第1の信号路による減衰量よりも少ない第2
    の信号路とを有する信号分岐手段と、 前記複合カラー映像信号を前記第1の信号路もしくは第
    2の信号路のいづれか一方を通して出力するためのスイ
    ッチ手段とを具備し、 前記スイッチ手段のコントロールを前記減算手段の減算
    結果で行うことを特徴とする輝度信号分離回路。
  2. 【請求項2】前記信号分岐手段の第1の信号路は、色副
    搬送波近傍の周波数成分を除去する帯域阻止フィルタを
    含み、第2の信号路は前記複合カラー映像信号をそのま
    ま出力するダイレクト線路で成ることを特徴とする請求
    項1に記載の輝度信号分離回路。
  3. 【請求項3】複合カラー映像信号を入力とし、色副搬送
    波近傍の周波数成分を通過させる帯域通過フィルタと、 帯域通過フィルタの出力を入力とし、色復調を行う色復
    調手段と、 前記色復調手段の出力を1水平期間遅延する第1の遅延
    手段と、 前記色復調手段の出力と前記遅延手段の出力とを減算す
    る第1の減算手段と、 前記色復調手段の出力を1水平期間遅延する第2の遅延
    手段と、 前記色復調手段の出力と前記遅延手段の出力とを減算す
    る第2の減算手段と、 前記複合カラー映像信号が入力され、色副搬送波近傍の
    周波数成分を減衰する第1の信号路と、前記周波数成分
    の減衰量が第1の信号路による減衰量よりも少ない第2
    の信号路とを有する信号分岐手段と、 前記複合カラー映像信号を前記第1の信号路もしくは第
    2の信号路のいづれか一方を通して出力するためのスイ
    ッチ手段と、 前記第1の減算手段による減算結果の絶対値を算出する
    第1の絶対値検出手段と、 前記第2の減算手段による減算結果の絶対値を算出する
    第2の絶対値検出手段と、 前記第1及び第2の絶対値検出手段による検出結果のう
    ち大きい方を検出し、該検出結果を前記スイッチ手段に
    通知する最大値検出手段とを具備し、 前記スイッチ手段は、前記最大値検出手段により検出・
    通知された値が所定値を超える場合には前記第2の信号
    を選択し、所定値以下の場合には前記第1の信号をそれ
    ぞれ選択するように切り替え制御されることを特徴とす
    る輝度信号分離回路。
  4. 【請求項4】前記スイッチ手段は、前記最大値検出手段
    により検出・通知された値が所定値以下の場合には前記
    第1の信号を選択し、所定値を超える場合には前記第2
    の信号を選択するように切り替え制御されることを特徴
    とする請求項3に記載の輝度信号分離回路。
  5. 【請求項5】前記遅延手段は、ラインメモリで構成され
    ることを特徴とする請求項1から4の何れか1に記載の
    輝度信号分離回路。
  6. 【請求項6】PAL方式及びNTSC方式の2方式の受
    像が可能なテレビジョン受像機において、前記遅延手段
    は、PAL方式による放送を受信する際にはPAL方式
    の色復調に使用され、NTSC方式による放送を受信す
    る際には色信号のクロスカラー成分の除去及び輝度信号
    の高域補償に使用されることを特徴とする請求項1から
    5の何れか1に記載の輝度信号分離回路。
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