JPH09272908A - 溶融還元設備の操業方法 - Google Patents

溶融還元設備の操業方法

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JPH09272908A
JPH09272908A JP8397896A JP8397896A JPH09272908A JP H09272908 A JPH09272908 A JP H09272908A JP 8397896 A JP8397896 A JP 8397896A JP 8397896 A JP8397896 A JP 8397896A JP H09272908 A JPH09272908 A JP H09272908A
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slag
furnace
furnace body
smelting reduction
molten
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JP8397896A
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Hiroshi Ichikawa
宏 市川
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炉本体に金属原料、炭材及び造滓剤を添加
し、純酸素及び/又は酸素富化ガスを吹き込んで溶融金
属を直接製造する設備において、高炉スラグと異なり再
資源化が遅れている電気炉、2次精錬設備、転炉等の製
過程で発生するスラグを溶融還元の金属材料、造滓
剤、熱源として有効活用することで、溶融還元の金属
材料原単位、媒溶剤原単位、炭材原単位及び酸素原単位
を低減することを目的とする。 【解決手段】 炉本体に金属原料、炭材及び造滓剤を添
加し、純酸素及び/又は酸素富化ガスを吹き込んで、溶
融金属を直接製造する設備において、炉本体上に配置し
た開閉自在な溶融スラグ投入口から電気炉、2次精錬設
備、転炉等の製鋼過程で発生するスラグを溶融状態のま
まで炉本体に装入することを特徴とする溶融還元設備の
操業方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炉本体に金属原
料、炭材及び造滓剤を添加し、純酸素及び/又は酸素富
化ガスを吹き込んで、溶融金属を直接製造する溶融還元
の操業方法に関する。
【0002】
【従来の技術】溶融還元は、炉本体内に金属原料、炭材
及び造滓剤を添加し、純酸素及び/又は酸素富化ガスを
吹き込んで、スラグ中で鉄原料中の酸化金属を還元し、
溶融金属を直接製造する方法である。この方法では、溶
融還元炉から1600〜1800℃程度の高温の燃焼性
ガスが生成される。
【0003】この溶融還元法は、従来の高炉法に比べ生
産量の柔軟性が高い、即ち生産量の変更が容易なことと
設備の停止・再起動が容易なこと、及び設備投資額が小
さいことから、特に小規模溶融金属製造法として最近注
目されつつある。
【0004】一般にこの種の溶融還元法は、炉本体内に
予備還元した金属原料、炭材及び造滓剤を添加し、炉本
体から発生する燃焼性ガス中のCOガス、H2 ガスで金
属原料を予備還元する2段法(例えば特開57−120
607号公報、特開昭61−96019号公報等)と、
炉本体内に未還元の金属原料、炭材及び媒溶剤を添加
し、スラグ中で金属原料中の酸化金属を還元し、炉本体
から発生する燃焼性ガス中のCOガス、H2 ガスを廃熱
ボイラー内で完全燃焼させ、燃焼性ガスの顕熱、潜熱を
蒸気化して回収し、発電等を行う1段法(例えば特開平
1−502276号公報、特開昭61−279608号
公報、特開昭60−9815号公報等)とに分類され
る。
【0005】2段法は、1段法に比べエネルギー効率が
良い利点はあるものの、充填層方式及び流動層方式等の
予備還元炉が必要なため、設備が複雑となり設備投資額
が高いこと、及び予備還元炉内での反応の均一性から金
属原料の形状制限がある(例えば充填層方式においては
塊状の金属原料しか使用できず、流動層方式では粉状の
金属原料しか使用できない)等の欠点があることから、
最近シンプルな1段法が注目されつつある。
【0006】以下、鉄の還元の場合について説明する
が、本発明が同様の溶融還元法によって製造される非鉄
金属及び鉄合金(例えばクロム、ニッケル、マンガン
等)の溶融還元設備についても適用されることは言うま
でもない。
【0007】このような1段法溶融還元においては、造
滓剤として生石灰(CaO)又は石灰石(CaCO3
を投入してきた。生石灰又は石灰石は鉄原料中の脈石分
及び炭材中の灰分に含まれるSiO2 を希釈し、塩基度
(CaO/SiO2 )を1前後にするために投入され、
その投入量も例えば鉄原料の溶融還元の場合には、鉄原
料中の脈石分及び炭材中の灰分の成分によって異なる
が、生石灰を例えば約140kg/tと多量に投入されてい
た。
【0008】一方、電気炉、2次精錬設備、転炉等の製
鋼課程で発生するスラグは、高炉スラグがTFe<1
%、塩基度(CaO/SiO2 )=約1.5という成分
で、高炉セメント原料、コンクリート粗骨材等の再資源
化が進んでいる。
【0009】これに対し、炭素鋼溶製の場合の電気炉ス
ラグ及び転炉スラグにおいてはTFe=25%〜40%
と高いこと、2次精錬スラグにおいては、TFe=1〜
2%と低いものの、塩基度(CaO/SiO2 )=約2
〜3と高く水和反応による体積膨張があることから、高
炉スラグのような再資源化が進んでいない。従って、ス
ラグの廃却による費用がかさみ、炭素鋼製造コストが高
価についていた。以上、炭素鋼製造の場合についての課
題を述べたが、含クロム鋼、含マンガン鋼、含ニッケル
鋼等の製造の場合もほぼ同じ課題を有している。
【0010】そこで、これらの課題を解決するために、
クロム鉱石を転炉等の精錬炉に装入し、炉内でクロム鉱
石を溶融還元する方法において、造滓剤として含クロム
鋼精錬時のスラグ、又はステンレス溶解後の電気炉スラ
グを冷却固化した状態で炉上バンカーから投入する方法
が、特開昭63−153207号公報で提案されてい
る。この方法では、従来廃却されていた前記スラグの有
効利用が図られ、造滓剤の使用量が低減されると共に、
上記スラグに含まれている5%程度の未還元クロム分を
回収できるという効果が期待できる。
【0011】一方、溶融還元法においては、鉄原料の還
元は溶融スラグ中で行われるため、溶融還元炉を一時停
止し補修等を行った後に再度立ち上げる場合には、何ら
かの方法で溶融スラグを炉内に生成する必要がある。こ
の炉内の溶融スラグを生成するために、冷却固化したス
ラグを炉内に装入し、バーナー等で加熱し溶融する方法
もあるが、この方法では多量のエネルギーと長い溶解時
間が必要となる課題があった。
【0012】そこで、これらの課題を解決するために、
長方形の炉体の2つの長辺を水平方向に貫通してスラグ
に向けられた下部羽口を通じて、スラグ中に純酸素及び
/又は酸素富化ガスを吹き込み、炉体を貫通して2次燃
焼帯に向けられた上部羽口を通じて2次燃焼帯に純酸素
及び/又は酸素富化ガスを吹き込み、炉内面の2次燃焼
帯及びスラグに面した範囲に水冷パネルを内張りした溶
融還元炉において、溶融還元炉を一時停止し補修等を行
った後に再度立ち上げる場合に、炉内に内張りした耐火
物の予熱後に、高炉、平炉もしくは電気炉にて副産物と
して得られた溶融スラグを装入し、その後固体酸化物原
料を装入しつつ炭材及び酸素を供給して、溶融還元操業
を行う方法が、特開平1−502276号公報で提案さ
れている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この種の炉体
構造であっても、なお以下の課題を抱えている。特開昭
63−153207号公報で提案されている方法におい
ては、上記スラグを冷却固化した状態で炉上バンカーか
ら投入する方法のため、エネルギー原単位即ち炭材及び
酸素原単位が低下しないという課題を抱えている。
【0014】また、特開平1−502276号公報で提
案されている方法においては、あくまでも溶融還元炉を
一時停止し補修等を行った後に再度立ち上げる場合に、
溶融スラグを炉内に生成する方法であり、電気炉、2次
精錬設備、転炉等の製鋼課程で発生するスラグを溶融還
元の金属材料、造滓剤、熱源として有効活用することは
提案していない。
【0015】本発明は、以上のような問題点を解決する
ためになされたものであり、その目的とするところは、
電気炉、2次精錬設備、転炉等の製鋼課程で発生するス
ラグを溶融還元の金属材料、造滓剤、熱源として有効活
用することにより、溶融還元炉の金属材料原単位、造滓
剤原単位、炭材原単位及び酸素原単位を低減することを
目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は、炉本体に金属原料、炭材及び造滓剤を
添加し、純酸素及び/又は酸素富化ガスを吹き込んで、
溶融金属を直接製造する設備において、炉本体上部に配
置した開閉自在な溶融スラグを投入口から電気炉、2次
精錬設備、転炉等の製鋼課程で発生するスラグを溶融状
態のままで炉本体内に装入することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の溶融還元炉の操業方法に
おいては、炉本体上部に配置した開閉自在な溶融スラグ
投入口から電気炉、2次精錬設備、転炉等の製鋼課程で
発生するスラグを溶融状態のままで炉本体内に装入する
ことにより、上記スラグを溶融還元の金属材料、造滓
剤、熱源として有効活用することで、以下の作用があ
る。
【0018】電気炉、2次精錬設備、転炉等の製鋼課
程で発生するスラグは、各設備から排出時は約1600
℃であり、溶融還元炉まで輸送した後も約1400℃の
高温であり、上記のスラグを溶融状態のままで炉本体内
に装入することにより、上記スラグの顕熱分だけ投入必
要エネルギー即ち炭材、酸素原単位が減少する。
【0019】溶融還元炉内のスラグの塩基度は、還元
反応促進の面から約1.0に調整するために生石灰又は
石灰石等の造滓剤を投入するのが一般的であるが、電気
炉、転炉で発生するスラグの塩基度は約1.5、2次精
錬設備で発生するスラグの塩基度は約3であることか
ら、上記のスラグを炉本体内に装入することにより、上
記の造滓剤原単位が減少する。
【0020】電気炉、転炉で発生するスラグはTFe
=25〜40%なので、上記のスラグを炉本体内に装入
することにより、上記のスラグ中鉄分を回収でき、鉄原
料単位が減少する。
【0021】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図2に基づ
いて説明する。図1は、本発明に係わる溶融還元設備の
炉体構造立断面図である。図2はその側面図である。炉
体1は基礎2に固定され、炉内面は水冷パネル3及び耐
火物4を内張りされており、炉体1の上部には、鉄原
料、炭材及び媒溶剤を添加する原料投入口5、開閉自在
な溶融スラグ投入口15、及び炉本体から発生する燃焼
性ガスを排出するガス排出口6が配設されている。
【0022】炉体1の底部には溶銑7が溜まり、その上
部に溶銑7より比重の軽いスラグ8が溜まっており、溶
銑7は溶銑溜まり9を介して出銑口11から、スラグは
スラグ溜まり10を介して出滓口12からそれぞれ連続
又は断続的に排出される。本実施例は、鉄の還元の場合
について説明するが、本発明が同様の溶融還元法によっ
て製造される非鉄金属及び鉄合金(例えばクロム、ニッ
ケル、マンガン等)の溶融還元設備についても適用され
ることは言うまでもない。
【0023】ベルトコンベアー19により原料投入口5
を通って投入された鉄原料中、及び揚重機18に吊られ
た滓鍋17により溶融スラグ投入口15を通って投入さ
れた溶融スラグ中の酸化鉄(FeO及びFe2 3
は、同じくベルトコンベアー19により原料投入口5を
通って投入された炭材中炭素分により、スラグ8中で以
下の式(1),(2)に示す反応により還元される。 FeO + C→ Fe+ CO (吸熱反応) …(1) Fe2 3 +3C→2Fe+3CO (吸熱反応) …(2)
【0024】また、原料投入口5から投入された炭材中
炭素分の一部は、炉体1を貫通してスラグ8に向けて配
設された下部羽口13を通じてスラグ8中に吹き込まれ
る酸素と、以下の式(3)に示す反応により酸化され
る。 C+1/2O2 →CO (発熱反応) …(3)
【0025】この溶融還元炉のエネルギー効率即ち炭材
原単位は、式(1),(2),(3)の反応に必要な炭
素分の合計によって決定され、式(3)で酸化反応で発
生すべきエネルギーは、式(1),(2)の還元反応に
必要なエネルギー及び装入した鉄原料及び炭材をスラグ
8の温度まで上昇するのに必要なエネルギーによって決
定される。
【0026】従って、溶融スラグ投入口15から投入さ
れた溶融スラグの顕熱により、鉄原料及び炭材をスラグ
8の温度まで上昇するのに必要なエネルギーの一部を補
償でき、式(3)で酸化反応で発生すべきエネルギーが
減少し、結果として炭材原単位が減少する。
【0027】さらに、上記式(1),(2),(3)に
よりスラグ8中で発生したCOガス及び炭材中水素分
は、炉体1を貫通して2次燃焼帯16に向けて配設され
た上部羽口14を通じて2次燃焼帯16中に吹き込まれ
る酸素と以下の式(4),(5)に示す反応により酸化
される。 CO+1/2O2 →CO2 (発熱反応) …(4) H2 +1/2O2 →H2 O (発熱反応) …(5)
【0028】この式(4),(5)の反応を炉内2次燃
焼と呼び、この2次燃焼の度合いの大小を以下の式
(6)で定義される炉内2次燃焼率で表すことと、この
2次燃焼率は上部羽口14を通じて2次燃焼帯16中に
吹き込まれる酸素の流量を増加することで増加すること
は広く知られている。2次燃焼帯16における式
(4),(5)の反応熱の一部がスラグ8に伝達する。 炉内2次燃焼率=(CO2 %+H2 O%) /(CO2 %+CO%+H2 O%+H2 %) …(6) 但し、(6)式中のCO2 %,CO%,H2 O%,H2
%は、ガス排出口6における燃焼性ガスの各成分の体積
分率を示す。
【0029】以下の表1に、電気炉スラグ及び2次精錬
設備スラグの成分の1例を示す。各々の溶重量鋼当たり
の上記スラグ発生量は、操業条件によって変動するが、
例えば、溶鋼当たり電気炉スラグ:約100kg/t程度、
2次精錬設備スラグ:約30kg/t程度である。
【0030】例えば、溶融還元設備の下工程にある電気
炉における溶銑装入率を30%(スクラップ装入率:7
0%)とし、電気炉及び2次精錬設備で発生したスラグ
を全量溶融還元設備に投入した場合、溶銑重量当たりの
上記スラグの溶融還元設備への投入量は、電気炉スラ
グ:約300kg/t、2次精錬スラグ:約90kg/tとな
る。
【0031】
【表1】
【0032】表2に、鉄原料として鉄鉱石のみを使用し
た場合と、冷却固化後の電気炉及び2次精錬設備のスラ
グを投入した場合(特開昭63−153207号公報で
提案されている従来技術を溶銑製造に適用した場合)
の、炭材、酸素及び造滓剤原単位の1例を示す。
【0033】
【表2】
【0034】電気炉スラグは、TFe=約25〜40%
なので、鉄原料原単位が約13%減少する効果と、電気
炉スラグの塩基度は約1.5、2次精錬スラグの塩基度
は約3.0であることから、造滓剤原単位が約22〜4
4%減少する効果はあるものの、冷却固化後のスラグを
投入したことにより、投入必要エネルギー即ち炭材、酸
素原単位の減少効果は殆どない。
【0035】表3に、鉄原料として鉄鉱石のみを使用し
た場合と、溶融状態の電気炉及び2次精錬設備のスラグ
を投入した場合(本発明に係わる操業方法)の、炭材、
酸素原単位及び造滓剤原単位の1例を示す。
【0036】
【表3】
【0037】本発明の実施例によれば、鉄原料原単位が
約13%減少する効果と、造滓剤原単位が約24〜55
%減少する効果があり、更に、溶融状態のスラグを投入
したことにより、投入必要エネルギー即ち炭材原単位が
約5〜6%、酸素原単位が約7〜8%減少する効果があ
る。
【0038】また、溶融還元炉の発生スラグ量が、約2
8〜41%増加することにより、鉄原料の脈石成分及び
炭材に含まれる硫黄(S)及び燐(P)がスラグに持ち
出される量が増加し、結果として溶銑中に残留する硫黄
分が約15〜18%、燐分が約10〜15%低下する効
果もある。
【0039】尚、溶融還元炉の発生スラグは、TFe=
約3%と低く、塩基度:約1.0なので、高炉スラグと
ほぼ同様に再資源化が可能であり、溶融還元炉の発生ス
ラグ量が増加しても、溶銑製造コストの増加にはつなが
らない。
【0040】
【発明の効果】本発明の溶融還元炉の操業方法において
は、炉本体上部に配置した開閉自在な溶融スラグ投入口
から製鋼課程で発生するスラグを溶融状態のままで炉本
体内に装入することにより、例えば、電気炉スラグを溶
銑重量当たり300kg/t、2次精錬スラグを90kg/tを
投入した場合には、以下の効果が期待できる。
【0041】電気炉、2次精錬設備、転炉等の製鋼課
程で発生するスラグは、各設備から排出時は約1600
℃であり、溶融還元炉まで輸送した後も約1400℃の
高温であり、上記のスラグを溶融状態のままで炉本体内
に装入することにより、上記スラグの顕熱分だけ投入必
要エネルギー即ち炭材原単位が約6%、酸素原単位が約
8%減少する。
【0042】溶融還元炉内のスラグの塩基度は、還元
反応促進の面から約1.0に調整するために生石灰又は
石灰石等の造滓剤を投入するのが一般的であるが、電気
炉、転炉で発生するスラグの塩基度は約1.5、2次精
錬設備で発生するスラグの塩基度は約3であることか
ら、上記のスラグを炉本体内に装入することにより、上
記の造滓剤原単位が約55%減少する。
【0043】電気炉、転炉で発生するスラグはTFe
=25〜40%なので、上記のスラグを炉本体内に装入
することにより、上記のスラグ中鉄分を回収でき、鉄原
料原単位が約13%減少する。
【0044】溶融還元炉の発生スラグ量が約41%増
加することにより、鉄原料の脈石成分及び炭材に含まれ
る硫黄(S)及び燐(P)がスラグに持ち出される量が
増加し、結果として溶銑中に残留する硫黄分が約18
%、燐分が約15%低下する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる溶融還元設備の炉体構造立断面
図である。
【図2】図1の側面図である。
【符号の説明】
1 炉体 2 基礎 3 水冷パネル 4 耐火物 5 原料投入口 6 ガス排出口 7 溶銑 8 スラグ 9 溶銑溜まり 10 スラグ溜まり 11 出銑口 12 出滓口 13 下部羽口 14 上部羽口 15 溶融スラグ投入口 16 2次燃焼帯 17 滓鍋 18 揚重機 19 ベルトコンベアー
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年11月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】一方、電気炉、2次精錬設備、転炉等の製
過程で発生するスラグは、高炉スラグがTFe<1
%、塩基度(CaO/SiO2 )=約1.5という成分
で、高炉セメント原料、コンクリート粗骨材等の再資源
化が進んでいる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】また、特開平1−502276号公報で提
案されている方法においては、あくまでも溶融還元炉を
一時停止し補修等を行った後に再度立ち上げる場合に、
溶融スラグを炉内に生成する方法であり、電気炉、2次
精錬設備、転炉等の製鋼過程で発生するスラグを溶融還
元の金属材料、造滓剤、熱源として有効活用すること
は、提案していない。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】本発明は、以上のような問題点を解決する
ためになされたものであり、その目的とするところは、
電気炉、2次精錬設備、転炉等の製鋼過程で発生するス
ラグを溶融還元の金属材料、造滓剤、熱源として有効活
用することにより、溶融還元炉の金属材料原単位、造滓
剤原単位、炭材原単位及び酸素原単位を低減することを
目的とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は、炉本体に金属原料、炭材及び造滓剤を
添加し、純酸素及び/又は酸素富化ガスを吹き込んで、
溶融金属を直接製造する設備において、炉本体上部に配
置した開閉自在な溶融スラグ投入口から電気炉、2次精
錬設備、転炉等の製鋼過程で発生するスラグを溶融状態
のままで炉本体内に装入することを特徴とする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の溶融還元炉の操業方法に
おいては、炉本体上部に配置した開閉自在な溶融スラグ
投入口から電気炉、2次精錬設備、転炉等の製鋼過程
発生するスラグを溶融状態のままで炉本体内に装入する
ことにより、上記スラグを溶融還元の金属材料、造滓
剤、熱源として有効活用することで、以下の作用があ
る。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】電気炉、2次精錬設備、転炉等の製鋼
で発生するスラグは、各設備から排出時は約1600
℃であり、溶融還元炉まで輸送した後も約1400℃の
高温であり、上記のスラグを溶融状態のままで炉本体内
に装入することにより、上記スラグの顕熱分だけ投入必
要エネルギー即ち炭材、酸素原単位が減少する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】電気炉スラグは、TFe=約25〜40%
なので、鉄原料原単位が約13%減少する効果と、電気
炉スラグの塩基度は約1.5、2次精錬スラグの塩基度
は約3.0であることから、造滓剤原単位が約22〜
%減少する効果はあるものの、冷却固化後のスラグを
投入したことにより、投入必要エネルギー即ち炭材、酸
素原単位の減少効果は殆どない。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】本発明の実施例によれば、鉄原料原単位が
約13%減少する効果と、造滓剤原単位が約24〜45
%減少する効果があり、更に、溶融状態のスラグを投入
したことにより、投入必要エネルギー即ち炭材原単位が
約5〜6%、酸素原単位が約7〜8%減少する効果があ
る。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】また、溶融還元炉の発生スラグ量が、約2
8〜41%増加することにより、鉄原料の脈石成分及び
炭材に含まれる硫黄(S)及び燐(P)がスラグに持ち
出される量が増加し、結果として溶銑中に残留する硫黄
分が約15〜19%、燐分が約10〜15%低下する効
果もある。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】
【発明の効果】本発明の溶融還元炉の操業方法において
は、炉本体上部に配置した開閉自在な溶融スラグ投入口
から製鋼過程で発生するスラグを溶融状態のままで炉本
体内に装入することにより、例えば、電気炉スラグを溶
銑重量当たり300kg/t、2次精錬スラグを90kg/tを
投入した場合には、以下の効果が期待できる。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】電気炉、2次精錬設備、転炉等の製鋼
で発生するスラグは、各設備から排出時は約1600
℃であり、溶融還元炉まで輸送した後も約1400℃の
高温であり、上記のスラグを溶融状態のままで炉本体内
に装入することにより、上記スラグの顕熱分だけ投入必
要エネルギー即ち炭材原単位が約6%、酸素原単位が約
8%減少する。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】溶融還元炉内のスラグの塩基度は、還元
反応促進の面から約1.0に調整するために生石灰又は
石灰石等の造滓剤を投入するのが一般的であるが、電気
炉、転炉で発生するスラグの塩基度は約1.5、2次精
錬設備で発生するスラグの塩基度は約3であることか
ら、上記のスラグを炉本体内に装入することにより、上
記の造滓剤原単位が約45%減少する。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】溶融還元炉の発生スラグ量が約41%増
加することにより、鉄原料の脈石成分及び炭材に含まれ
る硫黄(S)及び燐(P)がスラグに持ち出される量が
増加し、結果として溶銑中に残留する硫黄分が約19
%、燐分が約15%低下する。
【手続補正15】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉本体に金属原料、炭材及び造滓剤を添
    加し、純酸素及び/又は酸素富化ガスを吹き込んで、溶
    融金属を直接製造する設備において、炉本体上部に配置
    した開閉自在な溶融スラグ投入口から電気炉、2次精錬
    設備、転炉等の製鋼課程で発生するスラグを溶融状態の
    ままで炉本体内に装入することを特徴とする溶融還元設
    備の操業方法。
JP8397896A 1996-04-05 1996-04-05 溶融還元設備の操業方法 Withdrawn JPH09272908A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8298317B2 (en) 2004-01-30 2012-10-30 Technological Resources Pty. Limited Ironmaking and steelmaking

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