JPH09272838A - 粉体塗料用ポリエステル樹脂及び粉体塗料 - Google Patents

粉体塗料用ポリエステル樹脂及び粉体塗料

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JPH09272838A
JPH09272838A JP8399096A JP8399096A JPH09272838A JP H09272838 A JPH09272838 A JP H09272838A JP 8399096 A JP8399096 A JP 8399096A JP 8399096 A JP8399096 A JP 8399096A JP H09272838 A JPH09272838 A JP H09272838A
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JP
Japan
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polyester resin
powder coating
mol
parts
coating material
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JP8399096A
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Shigeru Nakamura
滋 中村
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NIPPON YUPIKA KK
Japan U-Pica Co Ltd
Original Assignee
NIPPON YUPIKA KK
Japan U-Pica Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期の屋外使用に耐え得る優れた耐候性と耐
汚染性を併せ持ち、且つ高硬度の塗膜を形成しうる粉体
塗料用ポリエステル樹脂及び前記ポリエステル樹脂を含
有する粉体塗料を提供する。 【解決手段】 粉体塗料用ポリエステル樹脂は、数平均
分子量が2000〜7000、重量平均分子量が150
00〜70000、水酸基価が15〜50mgKOH/
g、ガラス転移点が40〜75℃、軟化点が100〜1
40℃であり、全酸成分のうちイソフタル酸を60〜1
00モル%、脂肪族及び/又は脂環族二塩基酸(a)を
0〜15モル%、三官能以上の芳香族多価カルボン酸
(b)を0〜10モル%、全ポリオール成分のうちエチ
レングリコールを50〜100モル%、炭素数が4以上
の脂肪族グリコール及び/又は脂環族グリコール
(a′)を0〜15モル%、三官能以上の脂肪族ポリオ
ール(b′)を0〜10モル%含有し、かつa+a′が
3〜15モル%、b+b′が1〜10モル%である。ま
た、粉体塗料は前記ポリエステル樹脂と、ブロックドイ
ソシアネート化合物とを主成分とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉体塗料用ポリエ
ステル樹脂及び前記ポリエステル樹脂を含有する粉体塗
料に関し、更に詳しくは、長期の屋外使用に耐え得る優
れた耐候性と耐汚染性を併せ持ち、且つ高硬度の塗膜を
形成しうる粉体塗料用ポリエステル樹脂及び前記ポリエ
ステル樹脂を含有する粉体塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、熱硬化性粉体塗料はエポキシ系、
アクリル系、ポリエステル系樹脂に大別され、近年、特
にポリエステル系樹脂が塗膜性能のバランス及び塗料価
格等の点で注目される。
【0003】特にブロックドイソシアネート硬化型ポリ
エステル粉体塗料は、優れた耐候性や、優れた耐汚染性
等の幅広い性能のバリエーションが可能となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のテレフ
タル酸を主成分とする粉体塗料用ポリエステル樹脂にお
いては、エチレングリコールを多く使用すると耐汚染性
は向上するが、耐候性は極端に低下してしまっていた。
また、従来の粉体塗料用ポリエステル樹脂及びブロック
ドイソシアネート硬化型ポリエステル粉体塗料は、優れ
た耐候性と耐汚染性を併せて有しておらず、前記両特性
を併せ持つものの実現が期待されている。
【0005】従って、 本発明の目的は、優れた耐候性
と耐汚染性を併せ持ち、且つ高い硬度を有する塗膜を形
成しうる粉体塗料用ポリエステル樹脂及び前記ポリエス
テル樹脂を含有する粉体塗料を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため研究した結果、エチレングリコールをイ
ソフタル酸と一定の割合で併用した場合に、耐汚染性及
び耐候性について優れた高硬度の塗膜が得られることを
見出し、本発明に到達した。
【0007】即ち、本発明の粉体塗料用ポリエステル樹
脂は、数平均分子量が2000〜7000、重量平均分
子量が15000〜70000、水酸基価が15〜50
mgKOH/g、ガラス転移点が40〜75℃、軟化点
が100〜140℃であり、全酸成分のうちイソフタル
酸を60〜100モル%、脂肪族及び/又は脂環族二塩
基酸(a)を0〜15モル%、三官能以上の芳香族多価
カルボン酸(b)を0〜10モル%、全ポリオール成分
のうちエチレングリコールを50〜100モル%、炭素
数が4以上の脂肪族グリコール及び/又は脂環族グリコ
ール(a′)を0〜15モル%、三官能以上の脂肪族ポ
リオール(b′)を0〜10モル%含有し、かつa+
a′が3〜15モル%、b+b′が1〜10モル%であ
ることを特徴とする。
【0008】上記ポリエステル樹脂の平均分子量はゲル
パーミエーションクロマトグラフ法(以下「GPC」と
略す)により測定されたものであり、数平均分子量が2
000〜7000、好ましくは2500〜6500、重
量平均分子量が15000〜70000、好ましくは2
0000〜65000である。数平均分子量が200
0、重量平均分子量が15000より低い場合には塗膜
の機械物性が不充分となり、また数平均分子量が700
0、重量平均分子量が70000を超える場合には塗膜
の平滑性が劣ったものとなる。
【0009】また、水酸基価は、ピリジンを溶媒とし、
その沸点近傍でリフラックスさせながらアセチル化する
方法で測定され、15〜50mgKOH/g、好ましく
は20〜45mgKOH/gである。水酸基価が15m
gKOH/gより低い場合には、充分な塗膜の機械物性
が得られにくく、また50mgKOH/gを超える場合
には、それに適合する量のブロックドイソシアネート硬
化剤を配合すればコストの上昇が大きくなり、またそれ
に適合するだけの塗膜性能の向上も期待できない。ま
た、ブロックドイソシアネート硬化剤の配合量を水酸基
価に適合する量以下にすれば充分な塗膜機械物性が得ら
れにくくなる。
【0010】更に、本発明のポリエステル樹脂は、環球
法(JIS K 2207)により測定した軟化点が1
00〜140℃、好ましくは105〜135℃、示差走
査熱量測定法(以下DSCと略す)によって測定したガ
ラス転移点が40〜75℃、好ましくは45〜70℃な
る範囲のものである。軟化点及びガラス転移点について
は、軟化点が100℃より低く、ガラス転移点が40℃
より低い場合には粉体塗料とした場合、保管中にブロッ
キングを起こしやすい等の欠点を持ったものとなり、軟
化点が140℃より高く、ガラス転移点が75℃より高
い場合には塗膜の仕上がり外観、特に平滑性が著しく劣
る結果となる。
【0011】酸成分としては、主として芳香族二塩基酸
又はその誘導体が用いられる。全酸成分中に占めるイソ
フタル酸の割合は60モル%以上、好ましくは65モル
%が好適で、これより少ない場合は耐候性が低下するこ
ととなり好ましくない。イソフタル酸含有量の上限につ
いては、ポリエステル樹脂の調製に使用する酸成分の全
量をイソフタル酸としても良い。
【0012】全酸成分中のイソフタル酸以外の残余部分
に、芳香族、脂肪族及び/又は脂環族二塩基酸成分とし
て使用しうるものには、テレフタル酸、アジピン酸、セ
バシン酸、アゼライン酸、ドデカン二酸、1,3−シク
ロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカ
ルボン酸、テトラヒドロ無水フタル酸などを例示するこ
とができる。
【0013】特にテレフタル酸の場合には、全酸成分中
に占めるテレフタル酸の含有量は40モル%まで、好ま
しくは35モル%までが好適で、これより多い場合には
耐候性を低下させることとなり好ましくない。テレフタ
ル酸を耐候性を損なわない上記範囲で使用することによ
り、塗膜の機械物性や硬度を適宜調節することができ
る。
【0014】ポリオール成分としては、主として脂肪族
アルコールが用いられる。全ポリオール成分中に占める
エチレングリコールの割合は50モル%、好ましくは5
5モル%以上が好適で、これより少ない場合は耐汚染性
を低下させることとなり好ましくない。エチレングリコ
ール含有量の上限については、ポリエステル樹脂の調製
に使用するポリオール成分の全量をエチレングリコール
としても良い。
【0015】全ポリオール成分中のエチレングリコール
以外の残余部分に、脂肪族及び/又は脂環族グリコール
成分として使用しうる化合物には、ネオペンチルグリコ
ール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,6−ヘキサ
ンジオールなどを例示することができる。特にネオペン
チルグリコールの場合には、全ポリオール成分中に占め
るネオペンチルグリコールの割合は50モル%、好まし
くは45モル%までで、これより多くなると耐汚染性を
低下させることとなる。
【0016】脂肪族及び/又は脂環族二塩基酸(a)
と、炭素数が4以上の脂肪族グリコール及び/又は脂環
族グリコール(a′)のいずれか、又は両者の合計量が
3モル%以上であることが必要であるが、これは塗膜の
機械物性をある程度のレベルに保持するために必要なも
のであり、15モル%を超えるようになると得られた粉
体塗料の耐ブロッキング性を損なうことになる。
【0017】分岐剤としての三官能以上の酸又はアルコ
ール成分の含有量については、1モル%未満になると、
静電塗装の後、焼き付けを行う際、塗膜に垂れを生じる
などの欠陥をもたらし好ましくない。また逆に10モル
%を超えると適正な水酸基価の範囲を超えたポリエステ
ルを生じることになるので好ましくない。
【0018】分岐剤となる3又は4官能成分としては、
無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、トリメチロ
ールプロパン、トリメチロールエタン、グリセリン、ペ
ンタエリスリトールなどを例示することができる。
【0019】ポリエステル樹脂の製造方法に関しては、
公知、慣用の、直接エステル化法またはエステル交換法
のいずれをも適用することができる。また反応を促進す
る方法としては、加圧して反応温度を高くする方法、ま
たは減圧操作の適用、あるいは不活性ガスを通じること
により反応を促進することができる。
【0020】例えば、本発明においては、酸成分のうち
反応性の良いイソフタル酸が主体となっているため常圧
でも直接エステル化法を採用することができる。ポリオ
ール成分は一段目反応開始時に全量を仕込むことがで
き、160℃程度まで昇温してから全酸成分の50〜6
0%程度の量を仕込む。これは、酸成分の全量を一段目
で仕込むと混合物の流動性がなくなり攪拌困難となり好
ましくなく、50〜60%程度の量であれば容易に攪拌
できるスラリー状になるからである。一段目に仕込む反
応触媒としてはジ−n−ブチル錫オキサイド、臭酸第一
錫、三酸化アンチモンなどを使用することができ、添加
量は全酸成分に対して0.01〜0.1モル%が適当で
ある。この場合は常圧でも充分な反応速度が得られる
が、加圧操作を適用して反応温度を高くすることにより
更に反応を速くすることもできる。
【0021】後述するように、比較例3に示すような、
テレフタル酸成分が全酸成分の60モル%以上を占める
ような場合には、常圧での直接エステル化は、テレフタ
ル酸の反応性が劣るために困難であり、エステル交換法
または加圧による直接エステル化法を採ることになる。
テレフタル酸成分が全酸成分の50モル%未満であるよ
うな場合には、例えばイソフタル酸のような反応性の良
い成分を一段目に使用すると常圧で直接エステル化が可
能で、二段目で仕込んだテレフタル酸は一段目で生成し
た系に対する溶解性が良く、常圧での直接エステル化が
可能である。
【0022】減圧操作による反応の促進は、反応の終期
において、未反応のポリオールが殆どなくなり、生成水
の系外への除去が遅くなったような場合に適用される。
不活性ガスを通じることによる反応の促進は、それによ
るポリオールの系外への散逸を最小限にとどめる程度の
量で、反応のどの過程にも適用可能である。
【0023】更に、本発明の粉体塗料は、上記ポリエス
テル樹脂と、ブロックドイソシアネート化合物とを主成
分とすることを特徴とする。
【0024】前記必須成分としてのブロックドイソシア
ネート化合物には、トリレンジイソシアネート、キシリ
レンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート又
はジメチルシクロヘキサンジイソシアネートのような芳
香族、脂肪族又は脂環族ポリイソシアネート化合物或い
はそのプレポリマーの保有する分子末端イソシアネート
基をラクタム化合物、オキシム化合物などの公知慣用の
ブロック化剤でブロックしたもの、或いは上記のような
ブロック剤を使用しないで、イソシアネート基同士によ
るウレトジオン結合によりイソシアネート基をブロック
したものなどが含まれる。
【0025】上記2成分の配合割合は、ポリエステル樹
脂の水酸基当量数に対するブロックドイソシアネートの
イソシアネート当量数の比が0.8から1.2の範囲と
なるようにするのが、優れた塗膜性能を安定して実現さ
せる点から好ましい。
【0026】本発明にかかる粉体塗料は通常、着色用の
顔料あるいはその他の充填剤、アクリレート重合体など
の流動調整剤、有機錫系化合物などのピンホール防止剤
などが配合され、公知慣用の溶融混練装置を用いて混練
され、ついで粉砕、分級して粉体塗料とされる。
【0027】通常、白色のベース顔料としては酸化チタ
ンが、充填剤としては炭酸カルシウム、硫酸バリウムな
どが、流動調整剤としてはアクロナール4F(BASF
社)、ポリフローS(共栄社化学(株))などのアクリ
ルの低分子量重合物が、硬化触媒にはジブチル錫ジラウ
レート、TK−1(武田薬品(株))等の有機錫系化合
物が、ピンホール防止剤にはベンゾインが用いられる。
【0028】粉体塗料を製造するにあたり、例えば、こ
れらの充填剤、添加剤とポリエステル樹脂および硬化剤
としてのブロックドイソシアネートは高速回転翼を持つ
ヘンシェルミキサーやスーパーミキサーあるいは低速の
回転翼をもつナウターミキサーなどで乾式で混合され、
一軸のコニーダー(例えばブッス社製)あるいは二軸の
混練押出機などを用いて溶融混合され、ハンマーミル、
ピンミルその他の衝撃式粉砕機で粉砕され、振動ふるい
などにより分級され、特定の粒度の範囲のものが集めら
れて、粉体塗料が製造される。
【0029】このようにして得られた粉体塗料は、公知
の静電塗装法又は流動浸漬塗装法などにより被塗物に塗
装、焼き付けされる。
【0030】
【実施例】本発明を次の実施例及び比較例により説明す
る。下記の実施例及び比較例中、特記しない限り「部」
は「重量部」を示す。実施例1 ポリエステル樹脂の調製 エチレングリコール(以下「EG」と略す)576部、
1,4シクロヘキサンジメタノール(以下「1,4CH
DM」と略す)77部、グリセリン(以下「GL」と略
す)79部を、攪拌装置、加熱装置、温度計、分留装置
及び不活性ガスの導入口を有するステンレス製反応器に
仕込み、攪拌しながら160℃まで昇温し、内容物を溶
融させた。
【0031】次いで、このステンレス製反応器に、イソ
フタル酸(以下「IPA」と略す)996部及びジ−n
−ブチルスズオキサイド(以下「DTO」と略す)1部
を仕込み、窒素ガス気流により、分留装置頂部の温度が
100℃を超えないように生成する縮合水を系外に除去
しながら、徐々に該反応器を230℃まで昇温してエス
テル化反応を行った。縮合水の生成量が理論量の90%
以上になった後、180℃まで該反応器を冷却し、さら
にイソフタル酸664部を仕込んで、同様に窒素ガス気
流により生成する縮合水を系外に除去しながら、3時間
を要して230℃に再び昇温し、その温度でエステル化
反応を続行した。前記反応の途中において適宜反応物サ
ンプルを採取し、反応物の酸価をピリジンを溶媒とし、
1/10規定のアルコール性KOH溶液で滴定する方法
により、また、軟化点を環球法(JIS K 220
7)により測定した。これらの値が本発明の所定の範囲
内に入るように反応の終点を決定した。本実施例では、
230℃で6時間の反応時間後に、数平均分子量310
0、重量平均分子量46000、酸価3.2mgKOH
/g、水酸基価36.5mgKOH/g、軟化点12
6.6℃、ガラス転移点58.5℃のポリエステル樹脂
(A−1)が得られた。得られたポリエステル樹脂(A
−1)の組成及び特性値を表1に示す。
【0032】粉体塗料の調製 上記ポリエステル樹脂(A−1)845部、ブロックド
イソシアネート B−1530(ヒュルス社製)145
部、酸化チタンタイペーク CR−90(石原産業
(株)製)400部、ベンゾイン10部、流動調整剤
ポリフローS(共栄社化学(株)製)6部、硬化触媒
TK−1(武田薬品(株)製)3部をヘンシェルミキサ
ーでドライブレンドし、次いでコニーダーPR−46
(ブス社製)にてスクリュー温度50℃、バレル温度1
10℃で溶融混練を行い、冷却した後粉砕・分級し、1
50メッシュのふるい通過分を粉体塗料とした。この粉
体塗料の上記配合割合を表1に示す。
【0033】実施例2 ポリエステル樹脂を調製するにあたり、1段目の仕込み
量をEG:397部、NPG:222部、1,4CHD
M:184部、GL:79部、IPA:996部、DT
O:1部とし、2段目の仕込み量をIPA:664部と
した以外は、実施例1と同様にしてポリエステル樹脂
(A−2)を得た。得られたポリエステル樹脂(A−
2)の組成及び特性値を表1に示す。また、粉体塗料を
調製するにあたり、ポリエステル樹脂(A−1)のかわ
りに当該ポリエステル樹脂(A−2)を用い、表1に示
す配合割合で、実施例1と同様にして粉体塗料を得た。
【0034】実施例3 ポリエステル樹脂を調製するにあたり、1段目の仕込み
量をEG:569部、1,6ヘキサンジオール(以下、
「1,6HD」と略す):76部、GL:79部、IP
A:996部、DTO:1部とし、2段目の仕込み量を
IPA:664部とした以外は、実施例1と同様にして
ポリエステル樹脂(A−3)を得た。得られたポリエス
テル樹脂(A−3)の組成及び特性値を表1に示す。ま
た、粉体塗料を調製するにあたり、ポリエステル樹脂
(A−1)のかわりに当該ポリエステル樹脂(A−3)
を用い、表1に示す配合割合で、実施例1と同様にして
粉体塗料を得た。
【0035】実施例4 実施例3におけるEG:569部、GL:79部のかわ
りにEG:397部、NPG:344部、GL:29部
に変更した以外は、実施例1と同様にしてポリエステル
樹脂(A−4)を得た。得られたポリエステル樹脂(A
−4)の組成及び特性値を表−1に示す。また、粉体塗
料を調製するにあたり、ポリエステル樹脂(A−1)の
かわりに当該ポリエステル樹脂(A−4)を用い、表1
に示す配合割合で、実施例1と同様にして粉体塗料を得
た。
【0036】実施例5 ポリエステル樹脂を調製するにあたり、1段目の仕込み
量をEG:403部、NPG:338部、1,4CHD
M:78部、TMP:73部、IPA:996部、DT
O:1部とし、2段目の仕込み量をIPA:249部、
テレフタル酸(以下「TA」と略す):415部とした
以外は、実施例1と同様にしてポリエステル樹脂(A−
5)を得た。得られたポリエステル樹脂(A−5)の組
成及び特性値を表1に示す。また、粉体塗料を調製する
にあたり、ポリエステル樹脂(A−1)のかわりに当該
ポリエステル樹脂(A−5)を用い、表1に示す配合割
合で、実施例1と同様にして粉体塗料を得た。
【0037】実施例6 ポリエステル樹脂を調製するにあたり、1段目の仕込み
量をEG:436部、NPG:304部、1,6HD:
38部、GL:50部、IPA:996部、DTO:1
部とし、2段目の仕込み量をIPA:1434部、T
A:448部、アジピン酸(以下「ADA」と略す):
44部とした以外は、実施例1と同様にしてポリエステ
ル樹脂(A−6)を得た。得られたポリエステル樹脂
(A−6)の組成及び特性値を表1に示す。また、粉体
塗料を調製するにあたり、ポリエステル樹脂(A−1)
のかわりに当該ポリエステル樹脂(A−6)を用い、表
1に示す配合割合で、実施例1と同様にして粉体塗料を
得た。
【0038】実施例7 ポリエステル樹脂を調製するにあたり、1段目の仕込み
量をEG:459部、NPG:355部、1,6HD:
67部、IPA:996部、DTO:1部とし、2段目
の仕込み量をIPA:166部、TA:415部 、T
MA:96部とした以外は、実施例1と同様にしてポリ
エステル樹脂(A−7)を得た。得られたポリエステル
樹脂(A−7)の組成及び特性値を表1に示す。また、
粉体塗料を調製するにあたり、ポリエステル樹脂(A−
1)のかわりに当該ポリエステル樹脂(A−7)を用
い、表1に示す配合割合で、実施例1と同様にして粉体
塗料を得た。
【0039】実施例8 ポリエステル樹脂を調製するにあたり、1段目の仕込み
量をEG:403部、NPG:338部、1,6HD:
64部、TMP:73部、IPA:996部、DTO:
1部とし、2段目の仕込み量をIPA:249部、T
A:415部とした以外は、実施例1と同様にしてポリ
エステル樹脂(A−8)を得た。得られたポリエステル
樹脂(A−8)の組成及び特性値を表1に示す。また、
粉体塗料を調製するにあたり、ポリエステル樹脂(A−
1)のかわりに当該ポリエステル樹脂(A−8)を用
い、表1に示す配合割合で、実施例1と同様にして粉体
塗料を得た。
【0040】実施例9 ポリエステル樹脂を調製するにあたり、1段目の仕込み
量をEG:403部、NPG:338部、TMP:73
部:IPA:996部、DTO:1部とし、2段目の仕
込み量をIPA:249部、TA:415部とした以外
は、実施例1と同様にしてポリエステル樹脂(A−9)
を得た。得られたポリエステル樹脂(A−9)の組成及
び特性値を表1に示す。また、粉体塗料を調製するにあ
たり、ポリエステル樹脂(A−1)のかわりに当該ポリ
エステル樹脂(A−9)を用い、表1に示す配合割合
で、実施例1と同様にして粉体塗料を得た。
【0041】比較例1 ポリエステル樹脂を調製するにあたり、1段目の仕込み
量をEG:407部、NPG:353部、1,6HD:
77部、GL:30部とし、攪拌装置、加熱装置、温度
計、分留装置及び不活性ガスの導入口を有するステンレ
ス製反応器に仕込み、攪拌しながら160℃まで昇温
し、内容物を溶融させた。次いでジメチルテレフタレー
ト(以下「DMT」と略す)を970部、酢酸亜鉛二水
和物を1部該反応器に仕込み、生成するメタノールを系
外に除去しながら、徐々に該反応器を210℃まで昇温
し、メタノールの生成量が理論値の80%以上になった
ところで、一旦200℃以下に冷却し、IPAを830
部、DTOを1部添加して、終期の反応温度を240℃
とした以外は、実施例1と同様に攪拌してポリエステル
樹脂(A−10)を得た。得られたポリエステル樹脂の
組成及び特性値を表1に示す。また、粉体塗料を調製す
るにあたり、ポリエステル樹脂(A−1)のかわりに当
該ポリエステル樹脂(A−10)を用い、表1に示す配
合割合で、実施例1と同様にして粉体塗料を得た。
【0042】比較例2 ポリエステル樹脂を調製するにあたり、1段目の仕込み
量をEG:235部、NPG:676部、GL:50
部、IPA:996部、DTO:1部とし、2段目の仕
込み量をIPA:664部とした以外は、実施例1と同
様にしてポリエステル樹脂(A−11)を得た。得られ
たポリエステル樹脂(A−11)の組成及び特性値を表
1に示す。また、粉体塗料を調製するにあたり、ポリエ
ステル樹脂(A−1)のかわりに当該ポリエステル樹脂
(A−11)を用い、表1に示す配合割合で、実施例1
と同様にして粉体塗料を得た。
【0043】比較例3 ポリエステル樹脂を調製するにあたり、1段目の仕込み
量をEG:438部、NPG:351部、GL:40
部、DMT:970部、DTO:1部とし、2段目の仕
込み量をTA:166部、IPA:664部とした以外
は、比較例1と同様に操作してポリエステル樹脂(A−
12)を得た。得られたポリエステル樹脂(A−12)
の組成及び特性値を表1に示す。また、粉体塗料を調製
するにあたり、ポリエステル樹脂(A−1)のかわりに
当該ポリエステル樹脂(A−12)を用い、表1に示す
配合割合で、実施例1と同様にして粉体塗料を得た。
【0044】比較例4 ポリエステル樹脂を調製するにあたり、1段目の仕込み
量をEG:201部、NPG:732部、GL:50
部、IPA:996部、DTO:1部とし、2段目の仕
込み量をTA:498部、IPA:166部とし、さら
に2段目の反応温度を240℃とした以外は、実施例1
と同様にしてポリエステル樹脂(A−13)を得た。得
られたポリエステル樹脂(A−13)の組成及び特性値
を表1に示す。また、粉体塗料を調製するにあたり、ポ
リエステル樹脂(A−1)のかわりに当該ポリエステル
樹脂(A−13)を用い、表−1に示す配合割合で、実
施例1と同様にして粉体塗料を得た。
【0045】
【表1】
【0046】試験例 上記実施例1〜9及び比較例1〜4で得られた粉体塗料
について、静電粉体塗装機を用いて燐酸亜鉛処理鋼板
(SPCC−SB、PP3118M処理、板厚0.8m
m)に、膜厚が40〜60ミクロンになるように各塗料
を塗布し、熱風加熱炉で180℃で20分間焼き付けて
硬化塗膜を得た。このようにして得られた各塗膜につい
て、諸性能を調べ、その結果を表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】表1及び表2から、本発明の粉体塗料用ポ
リエステル樹脂から得られた粉体塗料による硬化塗膜
は、いずれも耐候性、耐汚染性に優れており、機械物性
や粉体塗料の耐ブロッキング性においても充分な実用性
を有していることが明らかとなった。一方、比較例の場
合は、耐候性、耐汚染性の両性能を共に満足することが
できないことが示されている。
【0049】
【発明の効果】本発明の粉体塗料用ポリエステル樹脂
は、耐ブロッキング性が良好で、耐候性、耐汚染性に優
れ、かつ機械物性その他の各種性能においても充分な実
用性を有する塗膜を付与する粉体塗料となすことができ
る。
【0050】また、本発明の粉体塗料用ポリエステル樹
脂を用いた粉体塗料は、耐ブロッキク性が良好で、耐候
性、耐汚染性に優れ、かつ機械物性その他の各種性能に
おいても充分な実用性を有する塗膜を付与することがで
きる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 数平均分子量が2000〜7000、重
    量平均分子量が15000〜70000、水酸基価が1
    5〜50mgKOH/g、ガラス転移点が40〜75
    ℃、軟化点が100〜140℃であり、全酸成分のうち
    イソフタル酸を60〜100モル%、脂肪族及び/又は
    脂環族二塩基酸(a)を0〜15モル%、三官能以上の
    芳香族多価カルボン酸(b)を0〜10モル%、全ポリ
    オール成分のうちエチレングリコールを50〜100モ
    ル%、炭素数が4以上の脂肪族グリコール及び/又は脂
    環族グリコール(a′)を0〜15モル%、三官能以上
    の脂肪族ポリオール(b′)を0〜10モル%含有し、
    かつa+a′が3〜15モル%、b+b′が1〜10モ
    ル%であることを特徴とする粉体塗料用ポリエステル樹
    脂。
  2. 【請求項2】 更に、酸成分としてテレフタル酸を40
    モル%以下で、ポリオール成分としてネオペンチルグリ
    コールを50モル%以下で含有することを特徴とする請
    求項1記載の粉体塗料用ポリエステル樹脂。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のポリエステル樹脂
    と、ブロックドイソシアネート化合物とを主成分とする
    ことを特徴とする粉体塗料。
  4. 【請求項4】 上記ポリエステル樹脂の水酸基当量数に
    対するブロックドイソシアネートのイソシアネート当量
    数の比が0.8〜1.2であることを特徴とする請求項
    3記載の粉体塗料。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001115089A (ja) * 1999-10-21 2001-04-24 Shinto Paint Co Ltd 粉体塗料組成物
WO2018168917A1 (ja) * 2017-03-14 2018-09-20 東亞合成株式会社 粉体塗料用組成物及び塗装物品

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