JPH09272049A - 工作物の両頭平面研削方法およびその両頭平面研削盤 - Google Patents

工作物の両頭平面研削方法およびその両頭平面研削盤

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JPH09272049A
JPH09272049A JP8382096A JP8382096A JPH09272049A JP H09272049 A JPH09272049 A JP H09272049A JP 8382096 A JP8382096 A JP 8382096A JP 8382096 A JP8382096 A JP 8382096A JP H09272049 A JPH09272049 A JP H09272049A
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grinding
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grindstone
double
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JP8382096A
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Nobuhiro Hara
宣宏 原
Yoshiki Wada
吉樹 和田
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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  • Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 工作物の板厚を精度良く測定し、寸法精度の
優れた製品を両頭平面研削し得る両頭平面研削盤を提供
する。 【解決手段】 対向配置されてなる粗砥石12,14を
有する粗研削機構10と仕上砥石22,24を有する仕
上研削機構20との間に、粗砥石12,14で粗研削さ
れた加工物2の板厚を測定する板厚測定器5,5′を配
設し、この板厚測定器5,5′で測定された板厚データ
と目標板厚との差がなくなるように、砥石間隔制御装置
6から砥石間隔を調整する粗砥石作動装置16と仕上砥
石作動装置26とに板厚調整信号を発信して、粗砥石作
動装置16と仕上砥石作動装置26とを作動させる構成
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばアルミニウ
ム基板のような薄肉円板状の工作物の平行な2平面を研
削する工作物の両頭平面研削方法および工作物の両頭平
面研削盤の技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、アルミニウム基板のような薄肉
円板状の工作物の2平面を精度良く仕上げる仕上方法と
しては、従来から両面研磨機の上下定盤間に工作物を挟
み込み、定盤と工作物との間に遊離砥粒を供給するか、
または定盤の代わりに砥石を取付け、この砥石を低速回
転させることにより工作物を研磨していた。このような
工作物の研磨方法によれば、表面精度や寸法精度が優れ
た製品が得られるので広く用いられているが、工作物を
搬出入するに際して両面研磨機を一旦止める必要がある
ため、極めて生産性が低かった。
【0003】そこで、近年では、生産性の向上のため
に、円盤状または帯状のキャリヤに多数の工作物を保持
させ、キャリヤを高速回転する一対の砥石間に通過させ
て、多数の工作物の2平面を連続して研削する両頭平面
研削盤が用いられるようになってきている。しかしなが
ら、両頭平面研削盤で工作物を研削加工する場合、砥石
の切れ味の変化や砥石の磨耗の進展によって研削加工さ
れる工作物の板厚が時間と共に変化するために研削加工
後の工作物の板厚、つまり製品の板厚を高精度に維持し
続けることが極めて難しかった。
【0004】このような実情に鑑み、従来では、研削加
工後の製品の板厚を測定し、測定された板厚が許容値以
上になると、経験的に砥石の間の間隔を調整、つまり切
込量を調整するという手法によっていた。このような手
法によれば、測定は研削加工現場から離れた別の場所で
行われるため、時間経過に起因して不良発生率が高くな
らざるを得ないという問題があった。そこで、このよう
な問題の解消を可能ならしめるようにした方法が提案さ
れている。このようなものとしては、例えば特開昭52
−112890号公報に開示されてなる「両頭平面研削
盤用測定方法と制御方法」が公知である。
【0005】以下、上記特開昭52−112890号公
報に開示されてなる研削加工方法を、砥石の接線方向か
らみた説明図の図3(a)と、軸線に対して垂直方向か
ら見た説明図の図3(b)および図3(c)とを参照し
ながら、同明細書に記載されている同一名称並びに同一
符号を以て説明する。
【0006】ワークピース3(以下、工作物という。)
は、図3(a)に示すように、二つの砥石1および2の
間に置かれた案内6によって、自動的に砥石1,2の間
を通過して両面が研削され、工作物3が同図における左
向きの矢印方向に押し出されて、砥石1,2から僅かに
その一部が露出すると、この露出部分の上下面に二つの
寸法測定装置の測子4,5が当てられ、図3(b)に示
すように、測子4で工作物3の上面から中心線X−Xの
線までの距離d1 が、測子5で工作物3の下面からX−
Xの線までの距離d2 が測定される。そして、例えば、
砥石1が磨耗して二つの砥石1,2の位置がずれるとd
1 >d2 になるので、d1 =d2 となるように砥石1,
2の間隔を修正しながら仕上がり寸法の制御を行うが、
工作物の厚みの測定値が許容値Dを越えたとき、中心線
X−Xから距離の大きい側の砥石を前進させるようにし
たものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例に係る両頭
平面研削方法は、板厚の測定から切込量の制御までの時
間を短縮するために、工作物が砥石から僅かにでた時点
で厚み測定しているので、工作物の状態が不安定であ
る。つまり、上記のとおり、一方の砥石が磨耗して二つ
の砥石の位置がずれると、測子による接触力がアンバラ
ンスになり、工作物の何れか一方の砥石側の負荷が大き
くなり、これに起因する連れ回り回転によって工作物の
板厚が変化したり、工作物の表面に不規則な研削痕が残
ってしまい、特に高精度が要求される加工物に対して活
用することができない。
【0008】また、目詰まりし、局所的な磨耗により変
化した砥石は切れ味の回復と、形状の整形のためにドレ
ッシングされるが、砥石の切れ味は研削加工の継続によ
り変化し、切れ味の回復を目的とするドレッシング時期
の決定が難しいので、所定の切れ味以下になる前に、予
め設定した研削加工時間を経過または予め設定した数の
加工物を研削するとドレッシングを行うのが一般的であ
った。このようなドレッシング方法によれば、砥石の切
れ味低下による工作物の寸法精度の低下を回避し得る
が、まだ使用可能な状態にある砥石でもドレッシングさ
れる場合が多いので、砥石の消費量増による生産コスト
増やドレッシング中の研削作業の停止に伴う稼働率の低
下により生産性の向上が望めない。
【0009】従って、本発明の第1の目的は工作物を精
度良く研削することを可能ならしめる工作物の両頭平面
研削方法およびその両頭平面研削盤を提供することであ
り、また第2の目的は適切なドレッシング時期を知るこ
とにより、砥石の消費量の低減と稼働率の向上とを可能
ならしめる工作物の両頭平面研削方法およびその両頭平
面研削盤を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】発明者等は、各種砥石お
よび研削条件で加工物の両頭平面研削試験を行い、工作
物の板厚は、研削加工時間または研削加工個数によって
は決定することができず、また目詰まりによる砥石の切
れ味の低下に伴って加工物の研削加工量が急激に減少す
ることを知見した。さらに、十分な切れ味があるという
理由でドレッシングすることなく研削を継続すると、砥
石の磨耗状況説明図の図4に示すように、砥石が局所的
に磨耗、つまり砥石の研削面の外淵付近が大きく磨耗し
てだれてしまい、このような砥石をドレッシングにより
整形する場合には、正常な大部分を占める中央部分を除
去しなければならず、結果的に砥石の消耗量が増大する
ということを知見して、本発明をなしたものである。
【0011】従って、本発明の請求項1に係る工作物の
両頭平面研削方法の要旨は、同一軸心を回転中心として
回転する対向配設されてなる砥石の間にキャリヤを通過
させて、このキャリヤに保持されている工作物の平行な
2面を研削する工作物の両頭平面研削方法において、前
記工作物の全体が前記砥石からでたときに、この工作物
の板厚を板厚測定器で測定することを特徴とする。
【0012】また、本発明の請求項2に係る工作物の両
頭平面研削方法の要旨は、請求項1に記載の工作物の両
頭平面研削方法において、前記板厚測定器からの板厚デ
ータと、入力装置に入力されている目標板厚を含む設定
データとを研削盤制御装置に入力し、この研削盤制御装
置により前記板厚データと設定データとから工作物の切
込量を求めると共に、求めた切込量に基づいて前記砥石
の間隔を制御することを特徴とする。
【0013】また、本発明の請求項3に係る工作物の両
頭平面研削方法の要旨は、所定間隔を隔てて配設され、
同一軸心を回転中心として回転する対向配設されてなる
複数段の砥石の間にキャリヤを通過させて、このキャリ
ヤに保持されている工作物の平行な2面を研削する工作
物の両頭平面研削方法において、前記工作物の全体が最
終段の砥石の前段の砥石からでたとき、または最終段の
砥石からでたときに、この工作物の板厚を板厚測定器で
測定することを特徴とする。
【0014】また、本発明の請求項4に係る工作物の両
頭平面研削方法の要旨は、請求項3に記載の工作物の両
頭平面研削方法において、前記板厚測定器からの板厚デ
ータと、入力装置に入力されている目標板厚を含む設定
データとを研削盤制御装置に入力し、この研削盤制御装
置により前記板厚データと設定データとから工作物の切
込量を求めると共に、求めた切込量に基づいて前記最終
段の砥石および最終段の砥石の前段の砥石の間隔を制御
することを特徴とする。
【0015】また、本発明の請求項5に係る工作物の両
頭平面研削方法の要旨は、請求項2または4に記載の工
作物の両頭平面研削方法において、前記板厚測定器から
の板厚データの増分値が砥石の種類と研削条件とにより
決定されるある特定のしきい値を越えるか、または砥石
の移動量合計が砥石の種類と研削条件とにより決定され
るある特定の他のしきい値を越えると、前記砥石をドレ
ッシングすることを特徴とする。
【0016】また、本発明の請求項6に係る工作物の両
頭平面研削盤の構成は、所定間隔を隔てて配設され、同
一軸心を回転中心として回転する対向配設されてなる複
数段の砥石と、これら複数段の砥石の間に通され、長手
方向に工作物を保持する多数の工作物保持部を有する帯
状のキャリヤと、最終段の砥石の前段の砥石のキャリヤ
の出口側に配設され、この前段の砥石からでたときの工
作物の板厚を測定する板厚測定器と、この板厚測定器か
らの板厚データと、入力装置に入力されている目標板厚
を含む設定データとが入力され、これら板厚データと設
定データとから工作物の切込量を求めると共に、求めた
切込量に基づいて前記最終段の砥石および最終段の砥石
の前段の砥石の間隔を制御する研削盤制御装置とからな
ることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の工作物の両頭平面
研削方法を実現する実施の形態に係る両頭平面研削盤
を、2段の砥石(1段目の砥石が粗砥石であり、2段目
の砥石が仕上砥石である。)を持つ場合を例として、そ
の概略平面構成説明図の図1と、加工物の板厚測定から
砥石のドレッシング時期を決定するフロー図の図2とを
参照しながら説明する。
【0018】先ず、両頭平面研削盤の構成を図1を参照
しながら説明すると、同図に示す符号1は、図示しない
キャリヤ移動機構によって、同図において右向きの矢印
8方向に移動され、長手方向に所定の間隔で加工物2が
掛合される複数のポケット部1aを有する帯状金属から
なるキャリヤである。このキャリヤ1の同図の左側の一
方側にはポケット部1aに順次加工物2を掛合させるロ
ーディング機構3が、また右側の他方側にはポケット部
1aから研削加工終了後の加工物2を取外すアンロード
機構4が設けられている。なお、前記キャリヤ移動機構
としては、例えばキャリヤが巻回されてなる巻出しロー
ルと、巻出しロールに巻回されているキャリヤを巻取る
巻取りロールとからなる構成であっても良く、また駆動
輪と従動輪とに無端状に形成したキャリヤを掛装した構
成であっても良い。
【0019】そして、前記ローディング機構3とアンロ
ード機構4との間のローディング機構3側寄りには、前
記キャリヤ1に掛合している加工物2の両面を粗研削す
る後述する構成になる粗研削機構10が、またアンロー
ド機構4側寄りには、粗研削機構10で粗研削された加
工物2の両面を仕上げ研削する後述する構成になる仕上
研削機構20が配設されている。
【0020】即ち、前記粗研削機構10は、移動テーブ
ル11の上部部分に配設され、砥石回転装置13で回転
されてキャリヤ1に掛合している加工物2の一方の面を
粗研削する粗砥石12と、同じく移動テーブル11の上
部部分に配設され、砥石回転装置15で回転されて加工
物2の他方の面を粗研削する粗砥石14と、移動テーブ
ル11に設けられ、後述する砥石間隔制御装置6で作動
が制御されることにより粗砥石12と粗砥石14との間
の間隔を調整する粗砥石作動装置16とから構成されて
いる。
【0021】また、前記仕上研削機構20は、移動テー
ブル21の上部部分に配設され、砥石回転装置23で回
転されて粗研削機構10の粗砥石12で粗研削された加
工物2の一方の面を仕上げ研削する仕上砥石22と、同
じく移動テーブル21の上部部分に配設され、砥石回転
装置25で回転されて粗研削機構10の粗砥石14で粗
研削された加工物2の他方の面を仕上げ研削する仕上砥
石24と、移動テーブル21に設けられ、後述する砥石
間隔制御装置6で作動が制御されることにより仕上砥石
22と仕上砥石24との間の間隔を調整する仕上砥石作
動装置26とから構成されている。
【0022】前記砥石間隔制御装置6は、粗砥石12,
14のキャリヤ1の出口側に配設され、この粗砥石1
2,14からでたときの工作物2の板厚を測定するキャ
リヤ1を挟むように配設されてなる板厚測定器5,5′
から粗研削後の工作物2の板厚データが入力されると共
に、入力装置7に入力されている目標板厚を含む設定デ
ータが入力されると、これら板厚データと設定データと
から工作物2の切込量を求めると共に、求められた切込
量に基づいて前記粗砥石作動装置16と仕上砥石作動装
置26とに、前記粗砥石12,14と仕上砥石22,2
4との間の間隔を調整するようにという板厚調整信号を
発するものである。ところで、板厚測定器5,5′を粗
砥石12,14のキャリヤ1の出口側に配設したのは、
工作物2の板厚が粗研削によりほぼ決定されるからであ
る。なお、前記板厚測定器5,5′としては、例えば差
動変位移型接触式変位計を用いることができる。なお、
静電容量型変位計等の非接触式測長器を用いれば、工作
物に傷が付かないという利点がある。しかしながら、工
作物の表面が研削加工に伴う研削液で濡れており、非接
触式測長器の出力が不安定になるので、接触式測定器の
方が好ましい。
【0023】以下、上記両頭平面研削盤の作用態様を説
明すると、先ずローディング機構3の作動によりポケッ
ト1aに工作物2が掛合されると共に、キャリヤ1の移
動により工作物2が粗研削機構10の粗砥石12,14
の間に搬入される。両面が粗研削された工作物2が粗砥
石12,14からでると、粗研削された工作物2の板厚
が直ちに板厚測定器5,5′により測定され、板厚デー
タが砥石間隔制御装置6に入力される。この砥石間隔制
御装置6は、入力された板厚データと、入力装置7から
入力される目標板厚との差をなくするのに必要な工作物
2の切込量を求め、求めた切込量だけ粗砥石12,14
と仕上砥石22,24との間隔を狭めるようにという板
厚調整信号を粗砥石作動装置16と仕上砥石作動装置2
6とに出力する。
【0024】このように、砥石間隔制御装置6から板厚
調整信号が粗砥石作動装置16と仕上砥石作動装置26
とに出力されるので、例え粗研削機構10による工作物
2の粗仕上寸法精度に問題があったとしても仕上研削機
構20の仕上砥石22,24により精度を満足する板厚
に研削加工することができる。
【0025】そして、本実施の形態に係る両頭平面研削
盤によれば、従来例のように、工作物の板厚の測定から
切込量の制御までの時間を短縮するために、工作物が砥
石から僅かにでた時点で厚み測定するのではなく、上記
のとおり、粗砥石12,14からでた直後の安定状態に
ある工作物2の板厚を測定するので、精度良く測定する
ことができる。また、板厚測定器が接触式であるために
工作物2の研削面に例え傷が発生したとしても、工作物
2は仕上研削機構20の仕上砥石22,24による仕上
研削により傷が除去されるので、寸法精度が優れると共
に傷のない最終製品を得ることができる。
【0026】以上では、粗砥石12,14と、仕上砥石
22,24との2段の砥石を有する両頭平面研削盤の例
を説明したが、例え1段の砥石を有する両頭平面研削盤
であっても、また3段以上の砥石を有する両頭平面研削
盤であっても本発明の技術的思想を適用することができ
る。即ち、1段の砥石を有する両頭平面研削盤ではその
1段の砥石のキャリヤ1の出口側に、また3段以上の砥
石を有する両頭平面研削盤では最終段の砥石の前段の砥
石のキャリヤの出口側にそれぞれ板厚測定器を配設すれ
ば良いものである。
【0027】なお、1段の砥石を有する両頭平面研削盤
の場合には、板厚測定器の接触により工作物2の研削面
に傷が発生することがあるが、工作物2の板厚の測定精
度の向上に寄与することができる。また、3段以上の砥
石を有する両頭平面研削盤では最終段の砥石のキャリヤ
の出口側に板厚測定器を配設する場合には、上記と同様
に、板厚測定器の接触により工作物2の研削面に傷が発
生することがあるが、工作物2の板厚の測定精度の向上
に寄与することができる。
【0028】次に、図2を参照しながら、加工物2の板
厚測定から砥石のドレッシング時期を決定するフローを
説明すると、先ず第1ステップにおいて、工作物2の板
厚測定が板厚測定器5,5′により行われ、この板厚測
定器5,5′により測定された工作物2の板厚データが
砥石間隔制御装置6に入力されてステップ2に進む。
【0029】第2ステップにおいて、砥石間隔制御装置
6により、板厚測定器5,5′から入力された板厚デー
タの板厚値と、入力装置7から予め入力されている目標
板厚との差の増分値が求められてステップ3に進む。
【0030】第3ステップにおいて、前記増分値が、入
力装置7から砥石間隔制御装置6に予め入力されている
実験で求められたある特定のしきい値である目詰まり限
界値と比較され、この増分値が目詰まり限界値より大き
いYesの場合には砥石が目詰まりしていると判定さ
れ、粗砥石12,14がドレッシングされる。一方、増
分値が目詰まり限界値より小さいNoの場合には、砥石
が目詰まりしていないと判定され、工作物2の研削加工
がそのまま続行されて第4ステップに進む。
【0031】第4ステップにおいて、板厚測定器5,
5′により測定される板厚データを基に砥石が移動され
て砥石間隔が調整されるが、調整による砥石の移動量合
計が、予め実験により求められたある特定の他のしきい
値である砥石磨耗限界値より大きいYesの場合には砥
石が十分磨耗しているので、加工物2の寸法精度が確保
できなくなると判断され、粗砥石12,14がドレッサ
ーによりドレッシングされる。一方、砥石の移動量合計
が砥石磨耗限界値より小さいNoの場合には、そのまま
加工物2の研削加工が続行され、ステップ1に戻り、以
後同様のフローが繰り返される。なお、仕上砥石22,
24のドレッシングは、装置停止時間を短縮する観点お
よび寸法精度に対する影響が比較的少ないので、粗砥石
12,14と同時に行うのが好ましい。
【0032】これにより、切れ味の回復を目的とする砥
石のドレッシング時期が確実に決定され、予め設定した
研削加工時間を経過または予め設定した数の加工物を研
削する毎にドレッシングを行う従来例のように、まだ使
用可能な状態にある砥石をドレッシングするようなこと
がなくなる。従って、砥石の消費量減による加工物の生
産コストの低減が可能になると共に、ドレッシング作業
頻度の低下による両頭平面研削盤の稼働率の向上が可能
になるので、工作物2の生産性が向上する。
【0033】
【実施例】以下、上記実施の形態に係る両頭平面研削盤
により、外径65mm、初期板厚0.68mmの工作物
2であるアルミニウム基板を40mm/sの速度で、周
速1000m/minで回転している粗砥石12,14
と仕上砥石22,24との間にキャリヤ1と共に送込ん
で、後述する条件下で、粗砥石12,14により板厚
0.63mmに粗研削すると共に、仕上砥石22,24
によって粗研削したアルミニウム基板を0.62mmに
仕上研削した例を説明する。他の条件は下記のとおりで
ある。
【0034】 粗砥石12,14としてはGC#60
0PVAボンド砥石を用い、また仕上砥石22,24と
してはGC#3000PVAボンド砥石を用いた。 研削液はソリュブルタイプのものを用いた。 板厚測定器5,5′としては一対の接触式変位計を
用い、板厚データを増幅器を介して砥石間隔制御装置6
に入力した。 砥石のドレッシングにはダイヤモンド単石型ドレッ
サーを用いた。 実験により求めた砥石の目詰まり限界値は0.3μ
mとし、砥石磨耗限界値は200μmとした。なお、
0.3μmという限界値は、砥石の研削能力が低下し、
工作物2その表面の残留応力が大きくなると共に、平坦
度が極端に悪化するということから決定したものであ
る。また、200μmという砥石磨耗限界値は、前述の
とおり、砥石が局所的に磨耗し、ドレッシングにより整
形する場合には、正常な大部分を占める中央部分を除去
しなければならなくなり、結果的に砥石の消耗量が増大
するということから決定したものである。
【0035】上記条件により、1万枚のアルミニウム基
板を連続研削加工し、仕上研削加工後のアルミニウム基
板10枚毎に1枚ずつマイクロメータで板厚を測定した
ところ、アルミニウム基板の板厚のばらつきは±2μm
以下であり、アルミニウム基板の寸法精度が極めて良好
であることが判った。なお、1万枚のアルミニウム基板
を研削加工する間の砥石のドレッシング回数は、従来例
によれば10回であったが、高々4回であった。
【0036】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、従
来例のように、工作物が砥石から僅かにでた時点で厚み
測定するのではなく、砥石からでた直後の安定状態にあ
る工作物の板厚を測定するので、工作物を精度良く測定
することができる。また、板厚測定器で測定される板厚
の増分値がある特定のしきい値より大きいときに砥石が
目詰まりしていると判定される一方、調整による砥石の
移動量合計がある特定の他のしきい値より大きいときは
砥石が十分磨耗していてドレッシングが必要であると判
断される。従って、必要な時期に確実に砥石をドレッシ
ングすることができ、予め設定した研削加工時間を経過
または予め設定した数の加工物を研削する毎にドレッシ
ングを行う従来例のように、まだ使用可能な状態にある
砥石をドレッシングするようなことがなくなるので、砥
石の消費量減による生産コストの低減と、ドレッシング
作業頻度の低下による稼働率の向上とが可能になり、工
作物の生産性が向上するという極めて優れた効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の工作物の両頭平面研削方法を実現する
実施の形態に係る両頭平面研削盤の概略平面構成説明図
である。
【図2】加工物の板厚測定から砥石のドレッシング時期
を決定するフロー図である。
【図3】従来例に係り、図3(a)は砥石の接線方向か
らみた説明図、図3(b)および図3(c)は軸線に対
して垂直方向から見た説明図である。
【図4】砥石の磨耗状況説明図である。
【符号の説明】
1…キャリヤ,1a…ポケット部,2…工作物,3…ロ
ーディング機構,4…アンロード機構,5,5′…板厚
測定器,6…砥石間隔制御装置,7…入力装置,8…キ
ャリヤの移動方向を示す矢印 10…粗研削機構,11…移動テーブル,12…粗砥
石,13…砥石回転装置,14…粗砥石,15…砥石回
転装置,16…粗砥石作動装置 20…仕上研削機構,21…移動テーブル,22…仕上
砥石,23…砥石回転装置,24…仕上砥石,25…砥
石回転装置,26…仕上砥石作動装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一軸心を回転中心として回転する対向
    配設されてなる砥石の間にキャリヤを通過させて、この
    キャリヤに保持されている工作物の平行な2面を研削す
    る工作物の両頭平面研削方法において、前記工作物の全
    体が前記砥石からでたときに、この工作物の板厚を板厚
    測定器で測定することを特徴とする工作物の両頭平面研
    削方法。
  2. 【請求項2】 前記板厚測定器からの板厚データと、入
    力装置に入力されている目標板厚を含む設定データとを
    研削盤制御装置に入力し、この研削盤制御装置により前
    記板厚データと設定データとから工作物の切込量を求め
    ると共に、求めた切込量に基づいて前記砥石の間隔を制
    御することを特徴とする請求項1に記載の工作物の両頭
    平面研削方法。
  3. 【請求項3】 所定間隔を隔てて配設され、同一軸心を
    回転中心として回転する対向配設されてなる複数段の砥
    石の間にキャリヤを通過させて、このキャリヤに保持さ
    れている工作物の平行な2面を研削する工作物の両頭平
    面研削方法において、前記工作物の全体が最終段の砥石
    の前段の砥石からでたとき、または最終段の砥石からで
    たときに、この工作物の板厚を板厚測定器で測定するこ
    とを特徴とする工作物の両頭平面研削方法。
  4. 【請求項4】 前記板厚測定器からの板厚データと、入
    力装置に入力されている目標板厚を含む設定データとを
    研削盤制御装置に入力し、この研削盤制御装置により前
    記板厚データと設定データとから工作物の切込量を求め
    ると共に、求めた切込量に基づいて前記最終段の砥石お
    よび最終段の砥石の前段の砥石の間隔を制御することを
    特徴とする請求項3に記載の工作物の両頭平面研削方
    法。
  5. 【請求項5】 前記板厚測定器からの板厚データの増分
    値が砥石の種類と研削条件とにより決定されるある特定
    のしきい値を越えるか、または砥石の移動量合計が砥石
    の種類と研削条件とにより決定されるある特定の他のし
    きい値を越えると、前記砥石をドレッシングすることを
    特徴とする請求項2または4に記載の工作物の両頭平面
    研削方法。
  6. 【請求項6】 所定間隔を隔てて配設され、同一軸心を
    回転中心として回転する対向配設されてなる複数段の砥
    石と、これら複数段の砥石の間に通され、長手方向に工
    作物を保持する多数の工作物保持部を有する帯状のキャ
    リヤと、最終段の砥石の前段の砥石のキャリヤの出口側
    に配設され、この前段の砥石からでたときの工作物の板
    厚を測定する板厚測定器と、この板厚測定器からの板厚
    データと、入力装置に入力されている目標板厚を含む設
    定データとが入力され、これら板厚データと設定データ
    とから工作物の切込量を求めると共に、求めた切込量に
    基づいて前記最終段の砥石および最終段の砥石の前段の
    砥石の間隔を制御する研削盤制御装置とからなることを
    特徴とする工作物の両頭平面研削盤。
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