JPH0927141A - 光ピックアップ装置 - Google Patents
光ピックアップ装置Info
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- JPH0927141A JPH0927141A JP7196969A JP19696995A JPH0927141A JP H0927141 A JPH0927141 A JP H0927141A JP 7196969 A JP7196969 A JP 7196969A JP 19696995 A JP19696995 A JP 19696995A JP H0927141 A JPH0927141 A JP H0927141A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 光源として例えば半導体レーザーを用い、記
録媒体からの戻り光の影響を抑え半導体レーザーの発光
パワーを安定化する場合にも、装置構成を小型かつ低コ
ストで低消費電力のものとすることの可能な光ピックア
ップ装置を提供する。 【解決手段】 この光ピックアップ装置では、半導体レ
ーザー1とコリメートレンズ3との間には、さらに、光
の透過率を制御可能な電気光学素子2が設けられてい
る。換言すれば、電気光学素子2は、情報の再生時に
は、前記光源からの光の透過率を低透過率に制御され、
また、情報の記録時には、前記光源からの光の透過率を
高透過率に制御されるようになっている。
録媒体からの戻り光の影響を抑え半導体レーザーの発光
パワーを安定化する場合にも、装置構成を小型かつ低コ
ストで低消費電力のものとすることの可能な光ピックア
ップ装置を提供する。 【解決手段】 この光ピックアップ装置では、半導体レ
ーザー1とコリメートレンズ3との間には、さらに、光
の透過率を制御可能な電気光学素子2が設けられてい
る。換言すれば、電気光学素子2は、情報の再生時に
は、前記光源からの光の透過率を低透過率に制御され、
また、情報の記録時には、前記光源からの光の透過率を
高透過率に制御されるようになっている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体への情報
の記録,再生などを行なう光ピックアップ装置に関す
る。
の記録,再生などを行なう光ピックアップ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、光方式ビデオディスク,コンパ
クトディスク等の情報記録媒体に情報を記録したり、情
報記録媒体に記録された情報を再生したりするのに、光
ピックアップ装置が用いられる。
クトディスク等の情報記録媒体に情報を記録したり、情
報記録媒体に記録された情報を再生したりするのに、光
ピックアップ装置が用いられる。
【0003】図9は従来の一般的な光ピックアップ装置
の構成図である。図9を参照すると、この光ピックアッ
プ装置は、光源である半導体レーザー1と、半導体レー
ザー1からの光を平行光にするコリメートレンズ3と、
半導体レーザー1からの光の光量をモニターする受光素
子11と、コリメートレンズ3からの平行光を記録媒体
7に集光する対物レンズ6と、記録媒体7からの反射光
と半導体レーザー1からの出射光とを分離する偏光ビー
ムスプリッタ4と、1/4波長板5と、偏光ビームスプ
リッタ4により半導体レーザー1からの出射光と分離さ
れた記録媒体7からの反射光を集光する集光レンズ8
と、集光レンズ8からの集光光,すなわち反射光を受け
て記録媒体7の信号を検出する受光素子9とを有してい
る。
の構成図である。図9を参照すると、この光ピックアッ
プ装置は、光源である半導体レーザー1と、半導体レー
ザー1からの光を平行光にするコリメートレンズ3と、
半導体レーザー1からの光の光量をモニターする受光素
子11と、コリメートレンズ3からの平行光を記録媒体
7に集光する対物レンズ6と、記録媒体7からの反射光
と半導体レーザー1からの出射光とを分離する偏光ビー
ムスプリッタ4と、1/4波長板5と、偏光ビームスプ
リッタ4により半導体レーザー1からの出射光と分離さ
れた記録媒体7からの反射光を集光する集光レンズ8
と、集光レンズ8からの集光光,すなわち反射光を受け
て記録媒体7の信号を検出する受光素子9とを有してい
る。
【0004】ところで、これらの光学部品および記録媒
体7が理想的な場合には、半導体レーザー1の光は、往
路、すなわち、コリメートレンズ3,偏光ビームスプリ
ッタ4,1/4波長板5を通り、記録媒体7で反射され
た後、復路、すなわち、1/4波長板5,偏光ビームス
プリッタ4,集光レンズ8を通り、受光素子9へ到達す
るが、これらの光学部品や記録媒体7自体に位相差があ
ると、復路の一部の光が偏光ビームスプリッタ4からコ
リメートレンズ3を介し半導体レーザー1自体に戻って
しまう。この戻り光と記録媒体7との間で、半導体レー
ザー1とは別の共振器が生成される等の結果、半導体レ
ーザー1の発振状態が不安定となり、その出力にノイズ
が生じてしまう。また、動作時や環境による温度変化に
よっても、半導体レーザー1の出力にはノイズが生じて
しまう。
体7が理想的な場合には、半導体レーザー1の光は、往
路、すなわち、コリメートレンズ3,偏光ビームスプリ
ッタ4,1/4波長板5を通り、記録媒体7で反射され
た後、復路、すなわち、1/4波長板5,偏光ビームス
プリッタ4,集光レンズ8を通り、受光素子9へ到達す
るが、これらの光学部品や記録媒体7自体に位相差があ
ると、復路の一部の光が偏光ビームスプリッタ4からコ
リメートレンズ3を介し半導体レーザー1自体に戻って
しまう。この戻り光と記録媒体7との間で、半導体レー
ザー1とは別の共振器が生成される等の結果、半導体レ
ーザー1の発振状態が不安定となり、その出力にノイズ
が生じてしまう。また、動作時や環境による温度変化に
よっても、半導体レーザー1の出力にはノイズが生じて
しまう。
【0005】このように、図9の光ピックアップ装置で
は、光源1に半導体レーザーを用いていることにより、
動作時や環境による温度変化などによって、特に、記録
媒体7からの反射光による戻り光が外乱として加わるこ
とによって、半導体レーザー1の出力には、ノイズが生
じる。この場合、半導体レーザー1の発光パワーがしき
い値電流値をはるかに超え、数mWに達していると、外
乱の影響をほとんど受けずに安定した発光が得られる
が、発光パワーがしきい値電流値の近傍である場合、戻
り光などの外乱の影響を受け、発光パワーが変動する。
は、光源1に半導体レーザーを用いていることにより、
動作時や環境による温度変化などによって、特に、記録
媒体7からの反射光による戻り光が外乱として加わるこ
とによって、半導体レーザー1の出力には、ノイズが生
じる。この場合、半導体レーザー1の発光パワーがしき
い値電流値をはるかに超え、数mWに達していると、外
乱の影響をほとんど受けずに安定した発光が得られる
が、発光パワーがしきい値電流値の近傍である場合、戻
り光などの外乱の影響を受け、発光パワーが変動する。
【0006】すなわち、一般に、光ピックアップ装置で
は、記録媒体7へ情報を記録(書込み)したり消去すると
きには、半導体レーザー1の出力を高パワーにし、従っ
て、半導体レーザー1はしきい値をはるかに超えた発光
をしているので、外乱の影響をほとんど受けないが、記
録媒体7から情報を再生する(読出す)ときには、半導体
レーザー1を低パワーにし、しきい値電流値をわずかに
超えた数mW,例えば5mW程度で発光することが多い
ので、このときには、半導体レーザー1は、特に、戻り
光の影響を受けやすく発光が不安定になり、ノイズによ
って信号が劣化してしまう。
は、記録媒体7へ情報を記録(書込み)したり消去すると
きには、半導体レーザー1の出力を高パワーにし、従っ
て、半導体レーザー1はしきい値をはるかに超えた発光
をしているので、外乱の影響をほとんど受けないが、記
録媒体7から情報を再生する(読出す)ときには、半導体
レーザー1を低パワーにし、しきい値電流値をわずかに
超えた数mW,例えば5mW程度で発光することが多い
ので、このときには、半導体レーザー1は、特に、戻り
光の影響を受けやすく発光が不安定になり、ノイズによ
って信号が劣化してしまう。
【0007】このような問題を回避するため、従来で
は、例えば文献「“高周波発振回路を付加し、戻り光に
よる雑音を許容値以下に抑えた半導体レーザー”,日経
エレクトロニクス,1983年10月10日,第173
〜194頁」に記載されているように、半導体レーザー
1の背面に高周波重畳モジュール10を取付け、半導体
レーザー1の駆動電流に高周波重畳をかけて、半導体レ
ーザー1を高周波で発光させるようにしていた。
は、例えば文献「“高周波発振回路を付加し、戻り光に
よる雑音を許容値以下に抑えた半導体レーザー”,日経
エレクトロニクス,1983年10月10日,第173
〜194頁」に記載されているように、半導体レーザー
1の背面に高周波重畳モジュール10を取付け、半導体
レーザー1の駆動電流に高周波重畳をかけて、半導体レ
ーザー1を高周波で発光させるようにしていた。
【0008】図10には半導体レーザー1の背面に高周
波重畳モジュール10を取付けた状態が示されており、
高周波重畳モジュール10により半導体レーザー1を高
周波で発光させ、半導体レーザー1の発光のタイミング
と半導体レーザー1に戻る記録媒体7からの反射光,す
なわち戻り光とのタイミングをずらすことで、戻り光の
影響を抑え、半導体レーザー1の発光パワーを安定化す
ることができる。
波重畳モジュール10を取付けた状態が示されており、
高周波重畳モジュール10により半導体レーザー1を高
周波で発光させ、半導体レーザー1の発光のタイミング
と半導体レーザー1に戻る記録媒体7からの反射光,す
なわち戻り光とのタイミングをずらすことで、戻り光の
影響を抑え、半導体レーザー1の発光パワーを安定化す
ることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高周波
重畳モジュールは、非常に高価な部品であり、また、そ
の規模が大きく、これを光ピックアップ装置に取付ける
とき、図10に示したように半導体レーザーの後部に突
出したような形状となるために、設計レイアウト上、支
障を生じる場合があり、また、高周波発振による電気的
ノイズも大きいために、光ピックアップ装置の小型化,
低コスト化,消費電力の省力化などを妨げる原因となっ
ている。
重畳モジュールは、非常に高価な部品であり、また、そ
の規模が大きく、これを光ピックアップ装置に取付ける
とき、図10に示したように半導体レーザーの後部に突
出したような形状となるために、設計レイアウト上、支
障を生じる場合があり、また、高周波発振による電気的
ノイズも大きいために、光ピックアップ装置の小型化,
低コスト化,消費電力の省力化などを妨げる原因となっ
ている。
【0010】本発明は、光源として例えば半導体レーザ
ーを用い、記録媒体からの戻り光の影響を抑え半導体レ
ーザーの発光パワーを安定化する場合にも、装置構成を
小型かつ低コストで低消費電力のものとすることの可能
な光ピックアップ装置を提供することを目的としてい
る。
ーを用い、記録媒体からの戻り光の影響を抑え半導体レ
ーザーの発光パワーを安定化する場合にも、装置構成を
小型かつ低コストで低消費電力のものとすることの可能
な光ピックアップ装置を提供することを目的としてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明では、光源からの光を記録媒体
に入射させ、情報の記録または再生を行なう光ピックア
ップ装置において、前記光源から前記記録媒体に至る光
路中に、光の透過率を制御可能な電気光学素子が配置さ
れ、該電気光学素子は、情報の再生時には、前記光源か
らの光の透過率を低透過率に制御され、また、情報の記
録時には、前記光源からの光の透過率を高透過率に制御
されるようになっている。これにより、高周波重畳モジ
ュールを用いずとも、戻り光によるノイズを抑えること
ができ、光ピックアップ装置の小型化,低コスト化,消
費電力の省力化を図ることができる。
め、請求項1記載の発明では、光源からの光を記録媒体
に入射させ、情報の記録または再生を行なう光ピックア
ップ装置において、前記光源から前記記録媒体に至る光
路中に、光の透過率を制御可能な電気光学素子が配置さ
れ、該電気光学素子は、情報の再生時には、前記光源か
らの光の透過率を低透過率に制御され、また、情報の記
録時には、前記光源からの光の透過率を高透過率に制御
されるようになっている。これにより、高周波重畳モジ
ュールを用いずとも、戻り光によるノイズを抑えること
ができ、光ピックアップ装置の小型化,低コスト化,消
費電力の省力化を図ることができる。
【0012】また、請求項2記載の発明では、前記電気
光学素子には、ツイストネマチック(TN)型液晶セルが
用いられる。これにより、再生時でも十分な発光パワー
となり、高周波重畳モジュールを用いずとも、戻り光に
よるノイズを抑えることができるとともに、制御回路も
簡易なものとなり、小型化,低コスト化を図ることがで
きる。
光学素子には、ツイストネマチック(TN)型液晶セルが
用いられる。これにより、再生時でも十分な発光パワー
となり、高周波重畳モジュールを用いずとも、戻り光に
よるノイズを抑えることができるとともに、制御回路も
簡易なものとなり、小型化,低コスト化を図ることがで
きる。
【0013】また、請求項3記載の発明では、前記電気
光学素子には、FCL(Ferroelectric Liquid Crystal)
型液晶セルが用いられる。これにより、高周波重畳モジ
ュールが不要となるともに、さらに、高速に透過率制御
を行なうことができて、記録/再生の切り替え動作時間
にほとんど影響を与えることがない。また制御回路も簡
易なものとなり、小型化,低コスト化を図ることができ
る。
光学素子には、FCL(Ferroelectric Liquid Crystal)
型液晶セルが用いられる。これにより、高周波重畳モジ
ュールが不要となるともに、さらに、高速に透過率制御
を行なうことができて、記録/再生の切り替え動作時間
にほとんど影響を与えることがない。また制御回路も簡
易なものとなり、小型化,低コスト化を図ることができ
る。
【0014】また、請求項4記載の発明では、前記電気
光学素子には、ネマチック液晶をポリマーに分散させた
液晶層を有するPDLC(Polimer Dispersed Liquid Cr
ystal)セルまたは動的散乱型液晶セルが用いられる。こ
れにより、高周波重畳モジュールが不要となるととも
に、さらに、より低コストで信頼性の高い電気光学素子
が得られ、光軸合わせも不要となる。また、制御回路も
簡易なものとなり、小型化,低コスト化を図ることがで
きる。
光学素子には、ネマチック液晶をポリマーに分散させた
液晶層を有するPDLC(Polimer Dispersed Liquid Cr
ystal)セルまたは動的散乱型液晶セルが用いられる。こ
れにより、高周波重畳モジュールが不要となるととも
に、さらに、より低コストで信頼性の高い電気光学素子
が得られ、光軸合わせも不要となる。また、制御回路も
簡易なものとなり、小型化,低コスト化を図ることがで
きる。
【0015】また、請求項5記載の発明では、前記電気
光学素子には、光源波長での光吸収係数に異方性をもつ
二色性色素を添加した液晶層を有するGH(ゲストホス
ト)型液晶セルが用いられる。これにより、高周波重畳
モジュールおよび偏光子が不要となるとともに、光軸合
わせも不要となる。また、制御回路も簡易なものとな
り、小型化,低コスト化を図ることができる。
光学素子には、光源波長での光吸収係数に異方性をもつ
二色性色素を添加した液晶層を有するGH(ゲストホス
ト)型液晶セルが用いられる。これにより、高周波重畳
モジュールおよび偏光子が不要となるとともに、光軸合
わせも不要となる。また、制御回路も簡易なものとな
り、小型化,低コスト化を図ることができる。
【0016】また、請求項6,請求項7記載の発明で
は、前記電気光学素子には、可逆的に電気的着消色反応
を有するエレクトロクロミック(EC)材料を用いたEC
型調光素子が用いられる。これにより、高周波重畳モジ
ュールおよび偏光子が不要となるとともに、光軸合わせ
も不要となる。また、制御回路もDC駆動が可能な簡易
なものとなり、小型化,低コスト化を図ることができ
る。
は、前記電気光学素子には、可逆的に電気的着消色反応
を有するエレクトロクロミック(EC)材料を用いたEC
型調光素子が用いられる。これにより、高周波重畳モジ
ュールおよび偏光子が不要となるとともに、光軸合わせ
も不要となる。また、制御回路もDC駆動が可能な簡易
なものとなり、小型化,低コスト化を図ることができ
る。
【0017】また、請求項8記載の発明では、前記EC
型調光素子のEC材料が有機色素系,高分子系,フシロ
タシアニン系の酸化還元反応を有する有機材料からなる
ようにしている。これにより、高周波重畳モジュールお
よび偏光子が不要となるとともに、光軸合わせも不要と
なる。また、制御回路もDC駆動も可能な簡易なものと
なり、小型化,低コスト化を図ることができる。さら
に、多様な光吸収状態が利用できるので、レーザー波長
に応じた調光素子とすることが可能となる。
型調光素子のEC材料が有機色素系,高分子系,フシロ
タシアニン系の酸化還元反応を有する有機材料からなる
ようにしている。これにより、高周波重畳モジュールお
よび偏光子が不要となるとともに、光軸合わせも不要と
なる。また、制御回路もDC駆動も可能な簡易なものと
なり、小型化,低コスト化を図ることができる。さら
に、多様な光吸収状態が利用できるので、レーザー波長
に応じた調光素子とすることが可能となる。
【0018】また、請求項9記載の発明では、請求項1
記載の光ピックアップ装置において、前記光源には、半
導体レーザー素子が用いられ、前記電気光学素子は、半
導体レーザー素子を収容するパッケージ内にまたはパッ
ケージ上に、配設される。これにより、小型で軽量な光
ピックアップを提供できる。また、電気光学素子専用の
駆動回路基板は必要ないため、より小型化,低コスト化
を図ることができる。
記載の光ピックアップ装置において、前記光源には、半
導体レーザー素子が用いられ、前記電気光学素子は、半
導体レーザー素子を収容するパッケージ内にまたはパッ
ケージ上に、配設される。これにより、小型で軽量な光
ピックアップを提供できる。また、電気光学素子専用の
駆動回路基板は必要ないため、より小型化,低コスト化
を図ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明に係る光ピックアッ
プ装置の構成例を示す図である。
に基づいて説明する。図1は本発明に係る光ピックアッ
プ装置の構成例を示す図である。
【0020】図1を参照すると、この光ピックアップ装
置は、図9に示した光ピックアップ装置と同様に、光源
である半導体レーザー1と、半導体レーザー1からの光
を平行光にするコリメートレンズ3と、半導体レーザー
1からの光の光量をモニターする受光素子11と、コリ
メートレンズ3からの平行光を記録媒体7に集光する対
物レンズ6と、記録媒体7からの反射光と半導体レーザ
ー1からの出射光とを分離する偏光ビームスプリッタ4
と、1/4波長板5と、偏光ビームスプリッタ4により
半導体レーザー1からの出射光と分離された記録媒体7
からの反射光を集光する集光レンズ8と、集光レンズ8
からの集光光,すなわち反射光を受けて記録媒体7の信
号を検出する受光素子9とを有しているが、この光ピッ
クアップ装置では、半導体レーザー1とコリメートレン
ズ3との間には、さらに、光の透過率を制御可能な電気
光学素子2が設けられている。換言すれば、電気光学素
子2は、情報の再生時には、前記光源からの光の透過率
を低透過率に制御され、また、情報の記録時には、前記
光源からの光の透過率を高透過率に制御されるようにな
っている。
置は、図9に示した光ピックアップ装置と同様に、光源
である半導体レーザー1と、半導体レーザー1からの光
を平行光にするコリメートレンズ3と、半導体レーザー
1からの光の光量をモニターする受光素子11と、コリ
メートレンズ3からの平行光を記録媒体7に集光する対
物レンズ6と、記録媒体7からの反射光と半導体レーザ
ー1からの出射光とを分離する偏光ビームスプリッタ4
と、1/4波長板5と、偏光ビームスプリッタ4により
半導体レーザー1からの出射光と分離された記録媒体7
からの反射光を集光する集光レンズ8と、集光レンズ8
からの集光光,すなわち反射光を受けて記録媒体7の信
号を検出する受光素子9とを有しているが、この光ピッ
クアップ装置では、半導体レーザー1とコリメートレン
ズ3との間には、さらに、光の透過率を制御可能な電気
光学素子2が設けられている。換言すれば、電気光学素
子2は、情報の再生時には、前記光源からの光の透過率
を低透過率に制御され、また、情報の記録時には、前記
光源からの光の透過率を高透過率に制御されるようにな
っている。
【0021】ここで、記録媒体7には、色素メディア
や、相変化メディアや、MOメディア(光磁気メディア)
などを用いることができ、この場合、光ピックアップ装
置は、色素メディアを用いて記録(追記)を行なったり、
相変化メディアやMOメディアを用いて記録(追記また
は書替え)を行なったりする情報記録再生装置として機
能する。
や、相変化メディアや、MOメディア(光磁気メディア)
などを用いることができ、この場合、光ピックアップ装
置は、色素メディアを用いて記録(追記)を行なったり、
相変化メディアやMOメディアを用いて記録(追記また
は書替え)を行なったりする情報記録再生装置として機
能する。
【0022】このような構成の光ピックアップ装置で
は、記録媒体への記録時(書込時)には、半導体レーザー
1の出力を高パワーにするので戻り光の影響を受け難
く、半導体レーザー1の寿命との関係から半導体レーザ
ー1での発光パワーがなるべく小さくなるよう、電気光
学素子2の光の透過率が高透過なものとするよう制御す
る。一方、記録媒体7からの情報の再生時(読出時)に
は、半導体レーザー1の出力を低パワーにするので戻り
光の影響を受け易くなる。従って、再生時(読出時)に
は、記録媒体7に到達する光量が従来と変わらないよう
受光素子11で監視しながら、電気光学素子2の光の透
過率が低透過なものとなるよう電気光学素子2を制御
し、かつ、半導体レーザー1がしきい値電流での発光パ
ワーよりも数mW大きく発光するよう半導体レーザー1
の出力を従来に比べて上げる。
は、記録媒体への記録時(書込時)には、半導体レーザー
1の出力を高パワーにするので戻り光の影響を受け難
く、半導体レーザー1の寿命との関係から半導体レーザ
ー1での発光パワーがなるべく小さくなるよう、電気光
学素子2の光の透過率が高透過なものとするよう制御す
る。一方、記録媒体7からの情報の再生時(読出時)に
は、半導体レーザー1の出力を低パワーにするので戻り
光の影響を受け易くなる。従って、再生時(読出時)に
は、記録媒体7に到達する光量が従来と変わらないよう
受光素子11で監視しながら、電気光学素子2の光の透
過率が低透過なものとなるよう電気光学素子2を制御
し、かつ、半導体レーザー1がしきい値電流での発光パ
ワーよりも数mW大きく発光するよう半導体レーザー1
の出力を従来に比べて上げる。
【0023】このような制御を行なうことで、再生時に
おいても、半導体レーザー1からの出力を従来よりも高
く設定でき、半導体レーザー1は、戻り光の影響を受け
難くなり、また、電気光学素子2の透過率が低く設定さ
れることにより、半導体レーザー1への戻り光率も減少
し、半導体レーザー1の発光を安定なものにし、ノイズ
を低減することができる。このように、高価かつ大型の
高周波重畳回路などを用いることなく、半導体レーザー
1とコリメートレンズ3との間に、光の透過率の制御機
能を有する電気光学素子2を設けるだけの簡単な構成
で、戻り光の影響を受け難くすることができ、小型,低
コストの光ピックアップ装置を提供することができる。
おいても、半導体レーザー1からの出力を従来よりも高
く設定でき、半導体レーザー1は、戻り光の影響を受け
難くなり、また、電気光学素子2の透過率が低く設定さ
れることにより、半導体レーザー1への戻り光率も減少
し、半導体レーザー1の発光を安定なものにし、ノイズ
を低減することができる。このように、高価かつ大型の
高周波重畳回路などを用いることなく、半導体レーザー
1とコリメートレンズ3との間に、光の透過率の制御機
能を有する電気光学素子2を設けるだけの簡単な構成
で、戻り光の影響を受け難くすることができ、小型,低
コストの光ピックアップ装置を提供することができる。
【0024】図2は電気光学素子2の一例を示す断面図
である。図2の電気光学素子2では、一対のガラス基板
21a,21bのそれぞれに、ITOからなる透明電極
22a,22bが形成され、さらにポリイミドからなる
配向膜23a,23bが形成されており、各配向膜23
a,23bには、ラビングによる配向処理が施されてい
る。
である。図2の電気光学素子2では、一対のガラス基板
21a,21bのそれぞれに、ITOからなる透明電極
22a,22bが形成され、さらにポリイミドからなる
配向膜23a,23bが形成されており、各配向膜23
a,23bには、ラビングによる配向処理が施されてい
る。
【0025】また、一対のガラス基板21a,21b
は、ギャップ材24によって所定の間隔をへだてて対向
して配設され、一対のガラス基板21a,21b間のス
ペースは、シール材25によって封止されており、この
スペースには、所定の液晶27が封入されている。例え
ば、正の誘電異方性を有するネマチック液晶が厚さ5μ
mの液晶層27として形成されている。
は、ギャップ材24によって所定の間隔をへだてて対向
して配設され、一対のガラス基板21a,21b間のス
ペースは、シール材25によって封止されており、この
スペースには、所定の液晶27が封入されている。例え
ば、正の誘電異方性を有するネマチック液晶が厚さ5μ
mの液晶層27として形成されている。
【0026】すなわち、この電気光学素子2は、液晶セ
ルとして構成されており、この液晶セルは液晶分子長軸
の配向方向すなわちラビングの方向が上方のガラス基板
23aと下方のガラス基板23bとで90゜異なるよう
に配向処理が施されている場合、液晶層は連続的に90
゜捻れて配向するようになっている。なお、このような
構成の液晶セルは一般にツイストネマチック(TN)型液
晶セルと呼ばれており、この種の液晶セルの応答速度
は、立ち上がり時間+立ち下がり時間(透過率T:30
%−85%)で約60m秒程度である。
ルとして構成されており、この液晶セルは液晶分子長軸
の配向方向すなわちラビングの方向が上方のガラス基板
23aと下方のガラス基板23bとで90゜異なるよう
に配向処理が施されている場合、液晶層は連続的に90
゜捻れて配向するようになっている。なお、このような
構成の液晶セルは一般にツイストネマチック(TN)型液
晶セルと呼ばれており、この種の液晶セルの応答速度
は、立ち上がり時間+立ち下がり時間(透過率T:30
%−85%)で約60m秒程度である。
【0027】このような液晶セルを電気光学素子2とし
て用いる場合には、半導体レーザー1からの光(直線偏
光)の偏光面とこれに隣接するガラス基板24a,24
b面での液晶分子の配向方向とが一致するように、この
液晶セルを配置する。
て用いる場合には、半導体レーザー1からの光(直線偏
光)の偏光面とこれに隣接するガラス基板24a,24
b面での液晶分子の配向方向とが一致するように、この
液晶セルを配置する。
【0028】また、図2に示すように、この液晶セルの
半導体レーザー1とは反対の側には、例えば偏光子(検
光子)26が配置されており、このような偏光子(検光
子)26は、この偏光子26の偏光軸とこれに隣接する
ガラス基板面での液晶分子の配向方向とが一致するよう
に配置される。
半導体レーザー1とは反対の側には、例えば偏光子(検
光子)26が配置されており、このような偏光子(検光
子)26は、この偏光子26の偏光軸とこれに隣接する
ガラス基板面での液晶分子の配向方向とが一致するよう
に配置される。
【0029】このような配置の下で、この液晶セルに加
わる電圧Vと透過率Tとの関係は、図3に示すようなも
のとなる。すなわち、この液晶セルに低電圧を印加する
と、この液晶セルに入射した半導体レーザー1からの光
の偏光面は、液晶分子のねじれに応じて90゜旋光し、
しかる後、偏光子26によって吸収される。すなわち、
この液晶セルに加わる電圧が低電圧のときには、半導体
レーザー1からの光は、低透過率に制御される。
わる電圧Vと透過率Tとの関係は、図3に示すようなも
のとなる。すなわち、この液晶セルに低電圧を印加する
と、この液晶セルに入射した半導体レーザー1からの光
の偏光面は、液晶分子のねじれに応じて90゜旋光し、
しかる後、偏光子26によって吸収される。すなわち、
この液晶セルに加わる電圧が低電圧のときには、半導体
レーザー1からの光は、低透過率に制御される。
【0030】一方、この液晶セルに高電圧を印加する
と、液晶分子はねじれ配向が解消され、この結果、この
液晶セルに入射した半導体レーザー1からの光は、その
偏光面を変えずに直進し偏光子26を透過する。すなわ
ち、この液晶セルに加わる電圧が高電圧のときには、半
導体レーザー1からの光は、高透過率に制御される。
と、液晶分子はねじれ配向が解消され、この結果、この
液晶セルに入射した半導体レーザー1からの光は、その
偏光面を変えずに直進し偏光子26を透過する。すなわ
ち、この液晶セルに加わる電圧が高電圧のときには、半
導体レーザー1からの光は、高透過率に制御される。
【0031】この液晶セルでは、このような透過率制御
が可能となるので、この液晶セルを電気光学素子2とし
て光ピックアップ装置に用いるとき、例えば、記録時に
は、光源,すなわち半導体レーザーの発光パワーを35
mW,電気光学素子2の透過率を85%に設定して記録
媒体7までの光利用効率が40%の光学系とすることが
でき、記録媒体7上での記録パワーを約12mWに設定
することができる。
が可能となるので、この液晶セルを電気光学素子2とし
て光ピックアップ装置に用いるとき、例えば、記録時に
は、光源,すなわち半導体レーザーの発光パワーを35
mW,電気光学素子2の透過率を85%に設定して記録
媒体7までの光利用効率が40%の光学系とすることが
でき、記録媒体7上での記録パワーを約12mWに設定
することができる。
【0032】一方、再生時には、半導体レーザーの発光
パワーを8mW,電気光学素子2の透過率を30%に設
定することができ、この場合、記録時と同一の光学系を
透過した記録媒体7上での再生パワーを約1mWに設定
することができる。
パワーを8mW,電気光学素子2の透過率を30%に設
定することができ、この場合、記録時と同一の光学系を
透過した記録媒体7上での再生パワーを約1mWに設定
することができる。
【0033】前述したように、半導体レーザーは、その
発光パワーが5mW程度までは戻り光によるノイズの影
響が大きくなるが、本実施例によれば、再生時でも十分
な発光パワー,例えば8mWを用いることができるの
で、高周波重畳回路などを用いずともノイズの影響を防
止することができる。また、電気光学素子2は、セグメ
ントタイプ(約5mm角×1画素)で良く、制御回路も記
録/再生時に対応したON/OFFパルスを印加するだ
けで良いため非常に小型で低コストである。また、半導
体レーザーの発光制御に用いられるオートパワーコント
ロール(APC)回路の併用も可能である。
発光パワーが5mW程度までは戻り光によるノイズの影
響が大きくなるが、本実施例によれば、再生時でも十分
な発光パワー,例えば8mWを用いることができるの
で、高周波重畳回路などを用いずともノイズの影響を防
止することができる。また、電気光学素子2は、セグメ
ントタイプ(約5mm角×1画素)で良く、制御回路も記
録/再生時に対応したON/OFFパルスを印加するだ
けで良いため非常に小型で低コストである。また、半導
体レーザーの発光制御に用いられるオートパワーコント
ロール(APC)回路の併用も可能である。
【0034】また、上述の実施形態では、液晶セルとし
て、ネマチック液晶が厚さ5μmの液晶層として形成さ
れたものを用いたが、これのかわりに、強誘電性液晶が
例えば厚さ2μmの液晶層として形成されているものを
用いることもできる。この場合、この液晶セルは、厚さ
2μmが液晶のらせんピッチ以下のものとなっており、
液晶は、基板表面で平行配向するために、液晶層はヘリ
カル構造がとれなくなり、らせんがほどけた双安定構造
となる。すなわち、液晶分子のうちのあるものは、ディ
レクタが右に角度θ傾いた状態で配向し、他のものはデ
ィレクタが左に角度θ傾いた状態で配向している。
て、ネマチック液晶が厚さ5μmの液晶層として形成さ
れたものを用いたが、これのかわりに、強誘電性液晶が
例えば厚さ2μmの液晶層として形成されているものを
用いることもできる。この場合、この液晶セルは、厚さ
2μmが液晶のらせんピッチ以下のものとなっており、
液晶は、基板表面で平行配向するために、液晶層はヘリ
カル構造がとれなくなり、らせんがほどけた双安定構造
となる。すなわち、液晶分子のうちのあるものは、ディ
レクタが右に角度θ傾いた状態で配向し、他のものはデ
ィレクタが左に角度θ傾いた状態で配向している。
【0035】このような液晶セルでは、図4(a),(b)
に示すように、このセルに正あるいは負の電界を印加す
ることで、自発分極が上向きあるいは下向きの安定状態
となり、この液晶セルに光スイッチ動作を行なわせるこ
とができる。このような液晶セルは一般にSSFLC(Surfac
e Stabilized Ferroelectric Liquid Crystal)型と呼ば
れており、この液晶セルの応答速度は、立ち上がり時間
+立ち下がり時間(透過率T:30%−85%)で約0.
2m秒である。
に示すように、このセルに正あるいは負の電界を印加す
ることで、自発分極が上向きあるいは下向きの安定状態
となり、この液晶セルに光スイッチ動作を行なわせるこ
とができる。このような液晶セルは一般にSSFLC(Surfac
e Stabilized Ferroelectric Liquid Crystal)型と呼ば
れており、この液晶セルの応答速度は、立ち上がり時間
+立ち下がり時間(透過率T:30%−85%)で約0.
2m秒である。
【0036】この液晶セルを電気光学素子2として用い
る場合には、半導体レーザーからの光(直線偏光)の偏光
面と液晶分子のディレクタの方向とが一致するように、
この液晶セルを配置する。また、この液晶セルの半導体
レーザーとは反対の側に偏光子(検光子)を配置すると
き、この偏光子の偏光軸と半導体レーザーからの光の偏
光面とが垂直となるように、偏光子(検光子)を配置す
る。
る場合には、半導体レーザーからの光(直線偏光)の偏光
面と液晶分子のディレクタの方向とが一致するように、
この液晶セルを配置する。また、この液晶セルの半導体
レーザーとは反対の側に偏光子(検光子)を配置すると
き、この偏光子の偏光軸と半導体レーザーからの光の偏
光面とが垂直となるように、偏光子(検光子)を配置す
る。
【0037】このような配置の下で、この液晶セルに順
電圧を印加すると、この液晶セルに入射した半導体レー
ザーからの光の偏光面と液晶分子の配向方向とが一致し
ていることにより、半導体レーザーからの光は、偏光子
によって吸収される。すなわち、この液晶セルに順電圧
を加えるとき、半導体レーザーからの光は、低透過率に
制御される。
電圧を印加すると、この液晶セルに入射した半導体レー
ザーからの光の偏光面と液晶分子の配向方向とが一致し
ていることにより、半導体レーザーからの光は、偏光子
によって吸収される。すなわち、この液晶セルに順電圧
を加えるとき、半導体レーザーからの光は、低透過率に
制御される。
【0038】一方、この液晶セルに逆電圧を印加する
と、液晶分子の配向方向が回転するため、半導体レーザ
ーからの光は、液晶セル内でその偏光面が回転し、偏光
子を透過する。すなわち、この液晶セルに逆電圧を加え
るとき、半導体レーザーからの光は、高透過率に制御さ
れる。
と、液晶分子の配向方向が回転するため、半導体レーザ
ーからの光は、液晶セル内でその偏光面が回転し、偏光
子を透過する。すなわち、この液晶セルに逆電圧を加え
るとき、半導体レーザーからの光は、高透過率に制御さ
れる。
【0039】このように、SSFLC型の液晶セルにお
いても、前述のTN型液晶セルと同様に、半導体レーザ
ーからの光の透過率制御が可能であるので、この液晶セ
ルを電気光学素子2として光ピックアップ装置に用い、
記録あるいは再生時において前述したと同様に、半導体
レーザーの発光パワー,電気光学素子2の透過率,記録
媒体7までの光利用効率を設定すると、記録媒体7上で
の最適な記録パワーおよび再生パワーを得ることができ
る。すなわち、再生時においても、半導体レーザーの発
光パワーを十分な大きさの発光パワー,例えば8mWと
することができて、高周波重畳回路を用いずとも、ノイ
ズの影響を防止することができる。
いても、前述のTN型液晶セルと同様に、半導体レーザ
ーからの光の透過率制御が可能であるので、この液晶セ
ルを電気光学素子2として光ピックアップ装置に用い、
記録あるいは再生時において前述したと同様に、半導体
レーザーの発光パワー,電気光学素子2の透過率,記録
媒体7までの光利用効率を設定すると、記録媒体7上で
の最適な記録パワーおよび再生パワーを得ることができ
る。すなわち、再生時においても、半導体レーザーの発
光パワーを十分な大きさの発光パワー,例えば8mWと
することができて、高周波重畳回路を用いずとも、ノイ
ズの影響を防止することができる。
【0040】また、SSFLC型の液晶セルからなる電
気光学素子も、TN型液晶セルからなる電気光学素子と
同様に、非常に小型で、制御回路も簡易なものにするこ
とができて、低コスト化を図ることが可能となる。さら
に、SSFLC型の液晶セルでは、非常に高速に透過率
制御を行なうことができるので、光ピックアップ装置の
電気光学素子2にSSFLC型の液晶セルを用いる場合
には、記録/再生の切り替え動作を高速に行なうことが
できる。
気光学素子も、TN型液晶セルからなる電気光学素子と
同様に、非常に小型で、制御回路も簡易なものにするこ
とができて、低コスト化を図ることが可能となる。さら
に、SSFLC型の液晶セルでは、非常に高速に透過率
制御を行なうことができるので、光ピックアップ装置の
電気光学素子2にSSFLC型の液晶セルを用いる場合
には、記録/再生の切り替え動作を高速に行なうことが
できる。
【0041】また、上述の実施形態では、電気光学素子
2,すなわち、液晶セルの基本構成が図2に示すような
ものとなっており、透明電極22a,22b上には、そ
れぞれ、ポリイミドからなる配向膜23a,23bが形
成されているが、このような配向膜を形成せずに、例え
ば図5(a),(b)に示すように一対のガラス基板21
a,21b間のスペースに封入された液晶層として、ポ
リマーの溶液中に、ドロップレット(液状小滴)の形に液
晶を分散させたものを用いることもできる。より、具体
的には、常光屈折率noがポリマーの屈折率npと等しい
ネマチック液晶をそのポリマーの溶液に分散させ、その
エマルジョンにより液晶層を製膜することで、直径約2
μmのドロップレット(液状小滴)状の液晶がポリマー中
に形成されたPDLC(Polimer Dispersed Liquid crys
tal)セルとして、液晶セルを構成することもできる。な
お、このような構成の液晶セルは、特にNCAP(Nemat
ic Curvilinear Aligned Phase:ネマチック曲線式整列
相)液晶セルと呼ばれている。
2,すなわち、液晶セルの基本構成が図2に示すような
ものとなっており、透明電極22a,22b上には、そ
れぞれ、ポリイミドからなる配向膜23a,23bが形
成されているが、このような配向膜を形成せずに、例え
ば図5(a),(b)に示すように一対のガラス基板21
a,21b間のスペースに封入された液晶層として、ポ
リマーの溶液中に、ドロップレット(液状小滴)の形に液
晶を分散させたものを用いることもできる。より、具体
的には、常光屈折率noがポリマーの屈折率npと等しい
ネマチック液晶をそのポリマーの溶液に分散させ、その
エマルジョンにより液晶層を製膜することで、直径約2
μmのドロップレット(液状小滴)状の液晶がポリマー中
に形成されたPDLC(Polimer Dispersed Liquid crys
tal)セルとして、液晶セルを構成することもできる。な
お、このような構成の液晶セルは、特にNCAP(Nemat
ic Curvilinear Aligned Phase:ネマチック曲線式整列
相)液晶セルと呼ばれている。
【0042】このようなPDLC液晶セルを光ピックア
ップ装置の電気光学素子2として用いる場合、この液晶
セルに電圧を印加していないときには、図5(a)に示す
ように、ドロップレット中の液晶はランダムに配向して
おり、液晶の常光屈折率noとポリマーの屈折率npとが
一致しないため、半導体レーザー1からの入射光は、液
晶とポリマーとの界面で乱反射されて不透明となり低透
過率に制御される。一方、この液晶セルに短形交流電圧
を印加すると、図5(b)に示すように、ドロップレット
中の液晶分子の長軸は電界と並行に配向し、液晶の常光
屈折率noとポリマーの屈折率npとが一致するため、半
導体レーザー1からの入射光は、液晶とポリマーとの界
面で散乱されずに透明となり、高透過率に制御される。
ップ装置の電気光学素子2として用いる場合、この液晶
セルに電圧を印加していないときには、図5(a)に示す
ように、ドロップレット中の液晶はランダムに配向して
おり、液晶の常光屈折率noとポリマーの屈折率npとが
一致しないため、半導体レーザー1からの入射光は、液
晶とポリマーとの界面で乱反射されて不透明となり低透
過率に制御される。一方、この液晶セルに短形交流電圧
を印加すると、図5(b)に示すように、ドロップレット
中の液晶分子の長軸は電界と並行に配向し、液晶の常光
屈折率noとポリマーの屈折率npとが一致するため、半
導体レーザー1からの入射光は、液晶とポリマーとの界
面で散乱されずに透明となり、高透過率に制御される。
【0043】このようなPDLC液晶セルの応答速度
は、立ち上がり時間+立ち下がり時間(透過率T:30
%−85%)で約50m秒である。また、このような液
晶セルを電気光学素子2として用いる場合には、半導体
レーザーからの光(直線偏光)がこの液晶セルを透過する
とき、その偏光面と偏光子の透過軸とが一致するように
偏光子を配置する。一般に、光散乱型液晶セルを用いた
調光素子では、光散乱による低透過制御を行なうと、部
分的な偏光解消が生じるため出射光は完全な直線偏光で
はない。従って、このような液晶セルでは、偏光子を設
けることにより直線偏光を得ることができる。その他の
電気光学素子として、動的散乱型液晶セルを用いること
ができる。この液晶セルは、非抵抗値を低く設定したネ
マチック液晶を水平もしくは垂直配向させたもので、こ
の液晶の遮断周波数fc以上の交流電圧あるいは電圧無
印加時には液晶は初期配向しているため透明状態であり
高透過率を有している。また、fc以下の交流電圧を印
加すると、液晶は乱流状態となり配向が無秩序な無数の
ドメインが生じ、光はそれらのドメインの境界で屈折し
散乱するため不透明状態となり低透過率を有する。よっ
てPDLCセルと同様の効果を得ることができる。
は、立ち上がり時間+立ち下がり時間(透過率T:30
%−85%)で約50m秒である。また、このような液
晶セルを電気光学素子2として用いる場合には、半導体
レーザーからの光(直線偏光)がこの液晶セルを透過する
とき、その偏光面と偏光子の透過軸とが一致するように
偏光子を配置する。一般に、光散乱型液晶セルを用いた
調光素子では、光散乱による低透過制御を行なうと、部
分的な偏光解消が生じるため出射光は完全な直線偏光で
はない。従って、このような液晶セルでは、偏光子を設
けることにより直線偏光を得ることができる。その他の
電気光学素子として、動的散乱型液晶セルを用いること
ができる。この液晶セルは、非抵抗値を低く設定したネ
マチック液晶を水平もしくは垂直配向させたもので、こ
の液晶の遮断周波数fc以上の交流電圧あるいは電圧無
印加時には液晶は初期配向しているため透明状態であり
高透過率を有している。また、fc以下の交流電圧を印
加すると、液晶は乱流状態となり配向が無秩序な無数の
ドメインが生じ、光はそれらのドメインの境界で屈折し
散乱するため不透明状態となり低透過率を有する。よっ
てPDLCセルと同様の効果を得ることができる。
【0044】PDLC液晶セルを用いる場合にも、上記
のような透過率制御をもとに、情報記録再生装置での記
録あるいは再生時において、前述したと同様に、半導体
レーザー光源の発光パワー、電気光学素子の透過率、記
録媒体7までの光利用効率を設定すると、記録媒体7上
での最適な記録パワーおよび再生パワーを得ることがで
きる。すなわち、再生時でも十分な発光パワーを用いる
ことができるため、高周波重畳回路を用いずとも、ノイ
ズの影響を防止することができる。また、この場合、電
気光学素子も非常に小型で、制御回路も簡易なものとな
り低コスト化が可能となる。さらに、PDLC液晶セル
では、配向膜形成や配向処理が不要となるため、電気光
学素子2にPDLC液晶セルを用いる場合には、より低
コストで高信頼性の光ピックアップ装置を提供すること
ができ、また、液晶セルの光軸合わせも不要であり、光
利用効率の低下を防止することもできる。
のような透過率制御をもとに、情報記録再生装置での記
録あるいは再生時において、前述したと同様に、半導体
レーザー光源の発光パワー、電気光学素子の透過率、記
録媒体7までの光利用効率を設定すると、記録媒体7上
での最適な記録パワーおよび再生パワーを得ることがで
きる。すなわち、再生時でも十分な発光パワーを用いる
ことができるため、高周波重畳回路を用いずとも、ノイ
ズの影響を防止することができる。また、この場合、電
気光学素子も非常に小型で、制御回路も簡易なものとな
り低コスト化が可能となる。さらに、PDLC液晶セル
では、配向膜形成や配向処理が不要となるため、電気光
学素子2にPDLC液晶セルを用いる場合には、より低
コストで高信頼性の光ピックアップ装置を提供すること
ができ、また、液晶セルの光軸合わせも不要であり、光
利用効率の低下を防止することもできる。
【0045】また、図2の構成において、一対のガラス
基板21a,21b間のスペースに封入される液晶層と
して、吸収係数の異方性を有する二色性色素を添加した
ネマチック液晶を用いることもできる。この場合、透明
電極22a,22b上にそれぞれ形成される配向膜23
a,23bは、ラビングにより液晶分子が基板に平行に
配向するよう配向処理がなされている。
基板21a,21b間のスペースに封入される液晶層と
して、吸収係数の異方性を有する二色性色素を添加した
ネマチック液晶を用いることもできる。この場合、透明
電極22a,22b上にそれぞれ形成される配向膜23
a,23bは、ラビングにより液晶分子が基板に平行に
配向するよう配向処理がなされている。
【0046】このような液晶セルにおいて、二色性色素
としてP型(正)の色素が用いられる場合、この液晶セル
は、棒状の分子軸に並行な偏光成分を吸収し、棒状の分
子軸に垂直な偏光成分を透過する性質を有している。な
お、二色性色素としてP型色素が用いられる場合には、
液晶層は、P型色素と正の誘電異方性を有する液晶との
混合物として構成する。このような構成の液晶セルは、
一般にGH(ゲストホスト)型液晶セルと呼ばれており、
ネガ表示となる。
としてP型(正)の色素が用いられる場合、この液晶セル
は、棒状の分子軸に並行な偏光成分を吸収し、棒状の分
子軸に垂直な偏光成分を透過する性質を有している。な
お、二色性色素としてP型色素が用いられる場合には、
液晶層は、P型色素と正の誘電異方性を有する液晶との
混合物として構成する。このような構成の液晶セルは、
一般にGH(ゲストホスト)型液晶セルと呼ばれており、
ネガ表示となる。
【0047】このようなGH型液晶セルを電気光学素子
2として用いる場合には、半導体レーザー1からの光
(直線偏光)の偏光面とこれに隣接するガラス基板面での
液晶分子の配向方向とが一致するように、この液晶セル
を配置する。
2として用いる場合には、半導体レーザー1からの光
(直線偏光)の偏光面とこれに隣接するガラス基板面での
液晶分子の配向方向とが一致するように、この液晶セル
を配置する。
【0048】このような配置の下で、この液晶セルに低
電圧を印加するか、あるいは、電圧を印加しないときに
は、図6(a)に示すように、色素分子は液晶分子に並行
に配向しかつ液晶分子は基板と並行でラビング方向に配
向しているため、半導体レーザー1からの光は色素によ
り吸収されて、低透過率に制御される。一方、この液晶
セルに高電圧を印加すると、図6(b)に示すように、液
晶分子は基板と垂直方向に配向するため、色素分子も同
一方向に配向が変化し、半導体レーザー1からの光は色
素より吸収されなくなり、高透過率に制御される。換言
すれば、GH型液晶セルを用いる場合には、二色性色素
による吸収を用いているため、偏光子を設ける必要がな
くなる。
電圧を印加するか、あるいは、電圧を印加しないときに
は、図6(a)に示すように、色素分子は液晶分子に並行
に配向しかつ液晶分子は基板と並行でラビング方向に配
向しているため、半導体レーザー1からの光は色素によ
り吸収されて、低透過率に制御される。一方、この液晶
セルに高電圧を印加すると、図6(b)に示すように、液
晶分子は基板と垂直方向に配向するため、色素分子も同
一方向に配向が変化し、半導体レーザー1からの光は色
素より吸収されなくなり、高透過率に制御される。換言
すれば、GH型液晶セルを用いる場合には、二色性色素
による吸収を用いているため、偏光子を設ける必要がな
くなる。
【0049】このようなGH型液晶セルの具体例とし
て、最大吸収波長が760nmのアントラキノン系の二
色性色素を液晶に対し溶解度3%で溶解させ液晶層とす
ることができる。この場合、液晶セルの応答速度は、立
ち上り時間+立ち下がり時間(透過率T:30%−85
%)で約120m秒程度のものとなる。
て、最大吸収波長が760nmのアントラキノン系の二
色性色素を液晶に対し溶解度3%で溶解させ液晶層とす
ることができる。この場合、液晶セルの応答速度は、立
ち上り時間+立ち下がり時間(透過率T:30%−85
%)で約120m秒程度のものとなる。
【0050】GH型液晶セルを用いる場合にも、上記の
ような透過率制御をもとに、情報記録再生装置での記録
あるいは再生時において、前述したと同様に、半導体レ
ーザー光源の発光パワー、電気光学素子の透過率、記録
媒体7までの光利用効率を設定すると、記録媒体7上で
の最適な記録パワーおよび再生パワーを得ることができ
る。すなわち、再生時でも十分な発光パワーを用いるこ
とができるため、高周波重畳回路を用いずとも、ノイズ
の影響を防止することができる。また、この場合、電気
光学素子も非常に小型で、制御回路も簡易なものとなり
低コスト化が可能となる。さらに、GH型の液晶セルを
電気光学素子に用いる場合、GH型の液晶セルでは、偏
光子が不要となるため、より低コストとなる。また、偏
光子の光軸合わせも不要であり、光利用効率の低下を防
止することもできる。
ような透過率制御をもとに、情報記録再生装置での記録
あるいは再生時において、前述したと同様に、半導体レ
ーザー光源の発光パワー、電気光学素子の透過率、記録
媒体7までの光利用効率を設定すると、記録媒体7上で
の最適な記録パワーおよび再生パワーを得ることができ
る。すなわち、再生時でも十分な発光パワーを用いるこ
とができるため、高周波重畳回路を用いずとも、ノイズ
の影響を防止することができる。また、この場合、電気
光学素子も非常に小型で、制御回路も簡易なものとなり
低コスト化が可能となる。さらに、GH型の液晶セルを
電気光学素子に用いる場合、GH型の液晶セルでは、偏
光子が不要となるため、より低コストとなる。また、偏
光子の光軸合わせも不要であり、光利用効率の低下を防
止することもできる。
【0051】また、上述の各実施形態では、電気光学素
子2に、液晶セルを用いているが、液晶セル以外の素子
を用いることもできる。図7には、電気光学素子2の他
の例が示されており、この電気光学素子2は、ガラス基
板31b上に、ITOからなる下部透明電極32b,酸
化タングステン系のエレクトロクロミック(EC)膜3
3,ITOからなる上部透明電極32aが順次に形成さ
れ、上部透明電極32a上にEC膜の保護層として、オ
ーバーコート層あるいはガラス基板31aが形成され
て、EC型調光素子として構成されている。なお、これ
らの金属酸化物からなる各層は、低温プラズマ蒸着など
のEC特性劣化の少ない低温プロセスで成膜することが
できる。
子2に、液晶セルを用いているが、液晶セル以外の素子
を用いることもできる。図7には、電気光学素子2の他
の例が示されており、この電気光学素子2は、ガラス基
板31b上に、ITOからなる下部透明電極32b,酸
化タングステン系のエレクトロクロミック(EC)膜3
3,ITOからなる上部透明電極32aが順次に形成さ
れ、上部透明電極32a上にEC膜の保護層として、オ
ーバーコート層あるいはガラス基板31aが形成され
て、EC型調光素子として構成されている。なお、これ
らの金属酸化物からなる各層は、低温プラズマ蒸着など
のEC特性劣化の少ない低温プロセスで成膜することが
できる。
【0052】このようなEC型調光素子では、上部透明
電極32aに負の電圧を印加すると、酸化タングステン
系のEC膜33に、WO3+xM++xe-→MxWO3な
る着色反応(M+はH+,Li+などのカチオン)が起こ
り、EC膜33にこのような着色反応が起こると、半導
体レーザー1からの光は、このEC膜33で光吸収さ
れ、低透過率に制御される。このようにEC型調光素子
を用いる場合には、EC膜33による吸収を用いている
ため、GH型液晶セルと同様、偏光子は不要となる。一
例として、EC型調光素子の応答速度は、素子面積が2
5mm2であるとき、立ち上り時間+立ち下がり時間(透
過率T:30%−85%)で約200m秒である。
電極32aに負の電圧を印加すると、酸化タングステン
系のEC膜33に、WO3+xM++xe-→MxWO3な
る着色反応(M+はH+,Li+などのカチオン)が起こ
り、EC膜33にこのような着色反応が起こると、半導
体レーザー1からの光は、このEC膜33で光吸収さ
れ、低透過率に制御される。このようにEC型調光素子
を用いる場合には、EC膜33による吸収を用いている
ため、GH型液晶セルと同様、偏光子は不要となる。一
例として、EC型調光素子の応答速度は、素子面積が2
5mm2であるとき、立ち上り時間+立ち下がり時間(透
過率T:30%−85%)で約200m秒である。
【0053】EC型調光素子を用いる場合にも、上記の
ような透過率制御をもとに、情報記録再生装置での記録
あるいは再生時において、前述したと同様に、半導体レ
ーザー光源の発光パワー、電気光学素子の透過率、記録
媒体7までの光利用効率を設定すると、記録媒体7上で
の最適な記録パワーおよび再生パワーを得ることができ
る。すなわち、再生時でも十分な発光パワーを用いるこ
とができるため、高周波重畳回路を用いずとも、ノイズ
の影響を防止することができる。
ような透過率制御をもとに、情報記録再生装置での記録
あるいは再生時において、前述したと同様に、半導体レ
ーザー光源の発光パワー、電気光学素子の透過率、記録
媒体7までの光利用効率を設定すると、記録媒体7上で
の最適な記録パワーおよび再生パワーを得ることができ
る。すなわち、再生時でも十分な発光パワーを用いるこ
とができるため、高周波重畳回路を用いずとも、ノイズ
の影響を防止することができる。
【0054】さらに、電気光学素子2にEC型調光素子
を用いる場合、EC型調光素子は、非常に小型で、ま
た、各種の液晶セル型と異なりDC駆動が可能であるの
で、制御回路もより簡易なものとなり、低コスト化が可
能となる。また、EC型調光素子を用いる場合には偏光
子が不要となるため、より低コストとなる。また、EC
型調光素子を用いた電気光学素子では、偏光子の光軸合
わせも不要であり、光利用効率の低下を防止することが
できる。
を用いる場合、EC型調光素子は、非常に小型で、ま
た、各種の液晶セル型と異なりDC駆動が可能であるの
で、制御回路もより簡易なものとなり、低コスト化が可
能となる。また、EC型調光素子を用いる場合には偏光
子が不要となるため、より低コストとなる。また、EC
型調光素子を用いた電気光学素子では、偏光子の光軸合
わせも不要であり、光利用効率の低下を防止することが
できる。
【0055】なお、上述の実施形態では、EC材料とし
て、酸化タングステン系のものを用いたが、これのかわ
りに、酸化モリブデン系,酸化イリジウム系,プルシア
ンブルー系などの無機薄膜を用いることもできる。上記
透明電極32aに負の電圧を印加するとき、例えば、酸
化モリブデン系では、MOO3+xM++xe-→MxMO
O3なる着色反応が起こり、また、酸化イリジウム系で
は、Ir(OH)n→IrOx(OH)n-×+xH++xe-
なる着色反応が起こり、また、プルシアンブルー系で
は、K4Fe4 2+〔FeII(CN)6〕3→Fe4 3+〔Fe
II(CN)6〕3+4e-+4K+なる着色反応が起こり、酸
化タングステン系と同様のEC型調光素子を得ることが
できる。また、EC型調光素子として、このような無機
薄膜による全固体型の他に、イオン伝導性に優れたMA
g4I5,Na3Zr2Si2PO12,NaYSi4O12など
の固体電解質を用い、イオン供給源とする構成としても
よい。
て、酸化タングステン系のものを用いたが、これのかわ
りに、酸化モリブデン系,酸化イリジウム系,プルシア
ンブルー系などの無機薄膜を用いることもできる。上記
透明電極32aに負の電圧を印加するとき、例えば、酸
化モリブデン系では、MOO3+xM++xe-→MxMO
O3なる着色反応が起こり、また、酸化イリジウム系で
は、Ir(OH)n→IrOx(OH)n-×+xH++xe-
なる着色反応が起こり、また、プルシアンブルー系で
は、K4Fe4 2+〔FeII(CN)6〕3→Fe4 3+〔Fe
II(CN)6〕3+4e-+4K+なる着色反応が起こり、酸
化タングステン系と同様のEC型調光素子を得ることが
できる。また、EC型調光素子として、このような無機
薄膜による全固体型の他に、イオン伝導性に優れたMA
g4I5,Na3Zr2Si2PO12,NaYSi4O12など
の固体電解質を用い、イオン供給源とする構成としても
よい。
【0056】さらに、有機色素系,高分子系,フタロシ
アニン系のEC型調光素子を用いることもできる。
アニン系のEC型調光素子を用いることもできる。
【0057】例えば、有機色素系のEC型調光素子で
は、還元発色型EC色素と酸化発色型EC色素との混合
物を含むEC材料が用いられる。このEC型調光素子で
は、電圧を印加しない時すなわち中性時には、還元型お
よび酸化型色素ともに無色となり、また、正電圧を印加
する時すなわち酸化時には、酸化型色素が発色し、ま
た、負電圧を印加する時すなわち還元時には、還元型色
素が発色する。従って、このEC型調光素子を電気光学
素子2として用いる場合、レーザー光の波長に応じた色
素を選定することで、多様な光吸収状態が利用できる。
は、還元発色型EC色素と酸化発色型EC色素との混合
物を含むEC材料が用いられる。このEC型調光素子で
は、電圧を印加しない時すなわち中性時には、還元型お
よび酸化型色素ともに無色となり、また、正電圧を印加
する時すなわち酸化時には、酸化型色素が発色し、ま
た、負電圧を印加する時すなわち還元時には、還元型色
素が発色する。従って、このEC型調光素子を電気光学
素子2として用いる場合、レーザー光の波長に応じた色
素を選定することで、多様な光吸収状態が利用できる。
【0058】また、高分子系のEC型調光素子は、発色
基を含むEC材料を透明電極32b上に高分子膜状に形
成し、対向透明電極32aとの間に電解質材料を充填し
た構造となっている。この場合、透明電極32bに負電
圧を印加することで、EC材料内に電子を注入して発色
基を還元発色させることができると同時に、対向透明電
極32aでは電解質材料の金属イオンを酸化することが
できる。これに対し、透明電極32bに正電圧を印加す
ると、逆の反応により発色基を消色させることができ
る。このように、高分子系の素子では、レーザー光の波
長に応じた発色基を選定することができるとともに、両
電極32a,32bでの反応を行なうため発色基の劣化
の少ない安定なEC型調光素子が得られる。この他に、
ポリアニリンなどの導電性高分子を用いることもでき、
導電性高分子を用いる場合には、信頼性が高くかつ多色
発色が可能な調光素子が得られる。
基を含むEC材料を透明電極32b上に高分子膜状に形
成し、対向透明電極32aとの間に電解質材料を充填し
た構造となっている。この場合、透明電極32bに負電
圧を印加することで、EC材料内に電子を注入して発色
基を還元発色させることができると同時に、対向透明電
極32aでは電解質材料の金属イオンを酸化することが
できる。これに対し、透明電極32bに正電圧を印加す
ると、逆の反応により発色基を消色させることができ
る。このように、高分子系の素子では、レーザー光の波
長に応じた発色基を選定することができるとともに、両
電極32a,32bでの反応を行なうため発色基の劣化
の少ない安定なEC型調光素子が得られる。この他に、
ポリアニリンなどの導電性高分子を用いることもでき、
導電性高分子を用いる場合には、信頼性が高くかつ多色
発色が可能な調光素子が得られる。
【0059】また、フタロシアニン系のEC型調光素子
は、透明電極上に真空蒸着によりルテチウムジフタロシ
アニン(LuPc2),コバルトフタロシアニン,オクタ
シアノフタロシアニンなどの希土類ジフタロシアニンの
薄膜を形成したものであり、正負電圧印加の制御による
酸化還元状態に応じて(酸化)紫色−青色−緑色−赤橙色
(還元)のような多段階の着色反応を示す。このように、
フタロシアニン系の素子では、レーザー光の波長に応じ
た発色を正負電圧印加の制御によって選定することがで
きる。
は、透明電極上に真空蒸着によりルテチウムジフタロシ
アニン(LuPc2),コバルトフタロシアニン,オクタ
シアノフタロシアニンなどの希土類ジフタロシアニンの
薄膜を形成したものであり、正負電圧印加の制御による
酸化還元状態に応じて(酸化)紫色−青色−緑色−赤橙色
(還元)のような多段階の着色反応を示す。このように、
フタロシアニン系の素子では、レーザー光の波長に応じ
た発色を正負電圧印加の制御によって選定することがで
きる。
【0060】また、上述の各実施形態において、電気光
学素子2は、これを半導体レーザー1と例えば一体に
(半導体レーザー1に組込んで)形成することができる。
例えば、半導体レーザー1のパッケージ内にまたはパッ
ケージ上に電気光学素子2を配置することができる。図
8(a)は、半導体レーザー1の一例を示す図であり、図
8(a)には、電気光学素子2が半導体レーザー1のパッ
ケージ51上に取り付けられ、半導体レーザー1に組み
込まれている状態が示されている。
学素子2は、これを半導体レーザー1と例えば一体に
(半導体レーザー1に組込んで)形成することができる。
例えば、半導体レーザー1のパッケージ内にまたはパッ
ケージ上に電気光学素子2を配置することができる。図
8(a)は、半導体レーザー1の一例を示す図であり、図
8(a)には、電気光学素子2が半導体レーザー1のパッ
ケージ51上に取り付けられ、半導体レーザー1に組み
込まれている状態が示されている。
【0061】すなわち、図8(a)を参照すると、レーザ
基板52上のマウント53には、半導体レーザーチップ
54が固定されワイヤーボンディング55により接続さ
れている。また、レーザ基板52には、半導体レーザー
チップ54を付勢するためのレーザー駆動用接続端子5
6が形成されており、このレーザ基板52をガラス窓5
7を有する金属パッケージ51内に固定封止して半導体
レーザー1が構成されている。
基板52上のマウント53には、半導体レーザーチップ
54が固定されワイヤーボンディング55により接続さ
れている。また、レーザ基板52には、半導体レーザー
チップ54を付勢するためのレーザー駆動用接続端子5
6が形成されており、このレーザ基板52をガラス窓5
7を有する金属パッケージ51内に固定封止して半導体
レーザー1が構成されている。
【0062】図8(a)の例では、さらに、ガラス窓57
の上方の金属パッケージ51上に、電気光学素子2が接
着固定されており、この電気光学素子2の電極配線58
は、レーザ基板52に配線接続され、また、レーザ基板
52には、レーザ駆動用接続端子56とともに、電気光
学素子2を付勢するための電気光学素子駆動用接続端子
59が形成されている。
の上方の金属パッケージ51上に、電気光学素子2が接
着固定されており、この電気光学素子2の電極配線58
は、レーザ基板52に配線接続され、また、レーザ基板
52には、レーザ駆動用接続端子56とともに、電気光
学素子2を付勢するための電気光学素子駆動用接続端子
59が形成されている。
【0063】また、図8(b)は図8(a)の半導体レーザ
ー1の駆動用回路基板の一例を示す図であり、この駆動
用回路基板60には、半導体レーザーチップ54を駆動
するためのレーザー駆動回路61とともに、電気光学素
子2を駆動するための電気光学素子駆動回路62も実装
されている。
ー1の駆動用回路基板の一例を示す図であり、この駆動
用回路基板60には、半導体レーザーチップ54を駆動
するためのレーザー駆動回路61とともに、電気光学素
子2を駆動するための電気光学素子駆動回路62も実装
されている。
【0064】図8(a)のように、電気光学素子2を半導
体レーザー1に組み込んで配設することにより、電気光
学素子2を設ける場合にも、電気光学素子2が設けられ
ていない場合と同様の光学系のレイアウトが可能となり
(光学系の高さ,幅,奥行きがほとんど変わらず)、小型
で軽量な光ピックアップ装置を提供できる。また、レー
ザ基板52上に、レーザー駆動用接続端子56とともに
電気光学素子駆動用接続端子59を形成しているので、
図8(b)に示すように、レーザー駆動用回路基板60に
電気光学素子駆動用回路62を追加実装するだけで済
む。すなわち、電気光学素子専用の駆動回路基板を別途
に設ける必要もなくなり、装置を低コストに維持でき
る。
体レーザー1に組み込んで配設することにより、電気光
学素子2を設ける場合にも、電気光学素子2が設けられ
ていない場合と同様の光学系のレイアウトが可能となり
(光学系の高さ,幅,奥行きがほとんど変わらず)、小型
で軽量な光ピックアップ装置を提供できる。また、レー
ザ基板52上に、レーザー駆動用接続端子56とともに
電気光学素子駆動用接続端子59を形成しているので、
図8(b)に示すように、レーザー駆動用回路基板60に
電気光学素子駆動用回路62を追加実装するだけで済
む。すなわち、電気光学素子専用の駆動回路基板を別途
に設ける必要もなくなり、装置を低コストに維持でき
る。
【0065】また、図8(a)の例では、ガラス窓57と
は別に電気光学素子2を設けたが、半導体レーザー1の
金属パッケージ51のガラス窓57の代わりに電気光学
素子2を配置することもでき、この場合には、より小型
化が可能となる。なお、この場合、金属パッケージ51
の外側に電気光学素子2を配設することもできるが、金
属パッケージ51の内側に(図8(a)においてガラス窓
57が配置されているところに)、ガラス窓57のかわ
りに電気光学素子2を配設することもできる。
は別に電気光学素子2を設けたが、半導体レーザー1の
金属パッケージ51のガラス窓57の代わりに電気光学
素子2を配置することもでき、この場合には、より小型
化が可能となる。なお、この場合、金属パッケージ51
の外側に電気光学素子2を配設することもできるが、金
属パッケージ51の内側に(図8(a)においてガラス窓
57が配置されているところに)、ガラス窓57のかわ
りに電気光学素子2を配設することもできる。
【0066】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1記載の
発明によれば、光源からの光を記録媒体に入射させ、情
報の記録または再生を行なう光ピックアップ装置におい
て、前記光源から前記記録媒体に至る光路中に、光の透
過率を制御可能な電気光学素子が配置され、該電気光学
素子は、情報の再生時には、前記光源からの光の透過率
を低透過率に制御され、また、情報の記録時には、前記
光源からの光の透過率を高透過率に制御されるようにな
っているので、高周波重畳モジュールを用いずとも、戻
り光によるノイズを抑えることができ、光ピックアップ
装置の小型化,低コスト化,消費電力の省力化を図るこ
とができる。
発明によれば、光源からの光を記録媒体に入射させ、情
報の記録または再生を行なう光ピックアップ装置におい
て、前記光源から前記記録媒体に至る光路中に、光の透
過率を制御可能な電気光学素子が配置され、該電気光学
素子は、情報の再生時には、前記光源からの光の透過率
を低透過率に制御され、また、情報の記録時には、前記
光源からの光の透過率を高透過率に制御されるようにな
っているので、高周波重畳モジュールを用いずとも、戻
り光によるノイズを抑えることができ、光ピックアップ
装置の小型化,低コスト化,消費電力の省力化を図るこ
とができる。
【0067】また、請求項2記載の発明によれば、前記
電気光学素子には、ツイストネマチック(TN)型液晶セ
ルが用いられるので、再生時でも十分な発光パワーとな
り、高周波重畳モジュールを用いずとも、戻り光による
ノイズを抑えることができるとともに、制御回路も簡易
なものとなり、小型化,低コスト化を図ることができ
る。
電気光学素子には、ツイストネマチック(TN)型液晶セ
ルが用いられるので、再生時でも十分な発光パワーとな
り、高周波重畳モジュールを用いずとも、戻り光による
ノイズを抑えることができるとともに、制御回路も簡易
なものとなり、小型化,低コスト化を図ることができ
る。
【0068】また、請求項3記載の発明によれば、前記
電気光学素子には、FCL(Ferroelectric Liquid Crys
tal)型液晶セルが用いられるので、高周波重畳モジュー
ルが不要となるともに、さらに、高速に透過率制御を行
なうことができて、記録/再生の切り替え動作時間にほ
とんど影響を与えることがない。また制御回路も簡易な
ものとなり、小型化,低コスト化を図ることができる。
電気光学素子には、FCL(Ferroelectric Liquid Crys
tal)型液晶セルが用いられるので、高周波重畳モジュー
ルが不要となるともに、さらに、高速に透過率制御を行
なうことができて、記録/再生の切り替え動作時間にほ
とんど影響を与えることがない。また制御回路も簡易な
ものとなり、小型化,低コスト化を図ることができる。
【0069】また、請求項4記載の発明によれば、前記
電気光学素子には、ネマチック液晶をポリマーに分散さ
せた液晶層を有するPDLC(Polimer Dispersed Liqui
d Crystal)セルまたは動的散乱型液晶セルが用いられる
ので、高周波重畳モジュールが不要となるとともに、さ
らに、より低コストで信頼性の高い電気光学素子が得ら
れ、光軸合わせも不要となる。また、制御回路も簡易な
ものとなり、小型化,低コスト化を図ることができる。
電気光学素子には、ネマチック液晶をポリマーに分散さ
せた液晶層を有するPDLC(Polimer Dispersed Liqui
d Crystal)セルまたは動的散乱型液晶セルが用いられる
ので、高周波重畳モジュールが不要となるとともに、さ
らに、より低コストで信頼性の高い電気光学素子が得ら
れ、光軸合わせも不要となる。また、制御回路も簡易な
ものとなり、小型化,低コスト化を図ることができる。
【0070】また、請求項5記載の発明によれば、前記
電気光学素子には、光源波長での光吸収係数に異方性を
もつ二色性色素を添加した液晶層を有するGH(ゲスト
ホスト)型液晶セルが用いられるので、高周波重畳モジ
ュールおよび偏光子が不要となるとともに、光軸合わせ
も不要となる。また、制御回路も簡易なものとなり、小
型化,低コスト化を図ることができる。
電気光学素子には、光源波長での光吸収係数に異方性を
もつ二色性色素を添加した液晶層を有するGH(ゲスト
ホスト)型液晶セルが用いられるので、高周波重畳モジ
ュールおよび偏光子が不要となるとともに、光軸合わせ
も不要となる。また、制御回路も簡易なものとなり、小
型化,低コスト化を図ることができる。
【0071】また、請求項6,請求項7記載の発明によ
れば、前記電気光学素子には、可逆的に電気的着消色反
応を有するエレクトロクロミック(EC)材料を用いたE
C型調光素子が用いられるので、高周波重畳モジュール
および偏光子が不要となるとともに、光軸合わせも不要
となる。また、制御回路もDC駆動が可能な簡易なもの
となり、小型化,低コスト化を図ることができる。
れば、前記電気光学素子には、可逆的に電気的着消色反
応を有するエレクトロクロミック(EC)材料を用いたE
C型調光素子が用いられるので、高周波重畳モジュール
および偏光子が不要となるとともに、光軸合わせも不要
となる。また、制御回路もDC駆動が可能な簡易なもの
となり、小型化,低コスト化を図ることができる。
【0072】また、請求項8記載の発明によれば、前記
EC型調光素子のEC材料が有機色素系,高分子系,フ
シロタシアニン系の酸化還元反応を有する有機材料から
なるようにしているので、高周波重畳モジュールおよび
偏光子が不要となるとともに、光軸合わせも不要とな
る。また、制御回路もDC駆動も可能な簡易なものとな
り、小型化,低コスト化を図ることができる。さらに、
多様な光吸収状態が利用できるので、レーザー波長に応
じた調光素子とすることが可能となる。
EC型調光素子のEC材料が有機色素系,高分子系,フ
シロタシアニン系の酸化還元反応を有する有機材料から
なるようにしているので、高周波重畳モジュールおよび
偏光子が不要となるとともに、光軸合わせも不要とな
る。また、制御回路もDC駆動も可能な簡易なものとな
り、小型化,低コスト化を図ることができる。さらに、
多様な光吸収状態が利用できるので、レーザー波長に応
じた調光素子とすることが可能となる。
【0073】また、請求項9記載の発明によれば、請求
項1記載の光ピックアップ装置において、前記光源に
は、半導体レーザー素子が用いられ、前記電気光学素子
は、半導体レーザー素子を収容するパッケージ内にまた
はパッケージ上に、配設されるので、小型で軽量な光ピ
ックアップを提供できる。また、電気光学素子専用の駆
動回路基板は必要ないため、より小型化,低コスト化を
図ることができる。
項1記載の光ピックアップ装置において、前記光源に
は、半導体レーザー素子が用いられ、前記電気光学素子
は、半導体レーザー素子を収容するパッケージ内にまた
はパッケージ上に、配設されるので、小型で軽量な光ピ
ックアップを提供できる。また、電気光学素子専用の駆
動回路基板は必要ないため、より小型化,低コスト化を
図ることができる。
【図1】本発明に係る光ピックアップ装置の構成例を示
す図である。
す図である。
【図2】電気光学素子の一構成例を示す断面図である。
【図3】液晶セルに加わる電圧と透過率との関係を示す
図である。
図である。
【図4】SSFLC型液晶セルを説明するための図であ
る。
る。
【図5】PDLC液晶セルを説明するための図である。
【図6】GH型液晶セルを説明するための図である。
【図7】電気光学素子の他の構成例を示す図である。
【図8】電気光学素子を半導体レーザーに組み込む一例
を示す図である。
を示す図である。
【図9】従来の一般的な光ピックアップ装置の構成図で
ある。
ある。
【図10】高周波重畳モジュールが取付けられた光ピッ
クアップ装置を示す図である。
クアップ装置を示す図である。
1 半導体レーザー 2 電気光学素子 3 コリメートレンズ 4 偏光ビームスプリッタ 5 1/4波長板 6 対物レンズ 7 記録媒体 8 集光レンズ 9 受光素子 21a,21b ガラス基板 22a,22b 透明電極 23a,23b 配向膜 24 ギャップ材 25 シール材 26 偏光子 27 液晶 31a,31b ガラス基板 32a,32b 透明電極 33 EC膜 51 パッケージ 52 レーザ基板 53 マウント 54 レーザチップ 55 ワイヤーボンディング 56 レーザー駆動用接続端子 57 ガラス窓 58 電極配線 59 電気光学素子駆動用接続端子 60 レーザー駆動用回路基板 61 レーザー駆動回路 62 電気光学素子駆動用回路
Claims (9)
- 【請求項1】 光源からの光を記録媒体に入射させ、情
報の記録または再生を行なう光ピックアップ装置におい
て、前記光源から前記記録媒体に至る光路中に、光の透
過率を制御可能な電気光学素子が配置され、該電気光学
素子は、情報の再生時には、前記光源からの光の透過率
を低透過率に制御され、また、情報の記録時には、前記
光源からの光の透過率を高透過率に制御されるようにな
っていることを特徴とする光ピックアップ装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の光ピックアップ装置にお
いて、前記電気光学素子には、ツイストネマチック(T
N)型液晶セルが用いられることを特徴とする光ピック
アップ装置。 - 【請求項3】 請求項1記載の光ピックアップ装置にお
いて、前記電気光学素子には、FCL(Ferroelectric L
iquid Crystal)型液晶セルが用いられることを特徴とす
る光ピックアップ装置。 - 【請求項4】 請求項1記載の光ピックアップ装置にお
いて、前記電気光学素子には、ネマチック液晶をポリマ
ーに分散させた液晶層を有するPDLC(Polimer Dispe
rsed Liquid Crystal)セルまたは動的散乱型液晶セルが
用いられることを特徴とする光ピックアップ装置。 - 【請求項5】 請求項1記載の光ピックアップ装置にお
いて、前記電気光学素子には、光源波長での光吸収係数
に異方性をもつ二色性色素を添加した液晶層を有するG
H(ゲストホスト)型液晶セルが用いられることを特徴と
する光ピックアップ装置。 - 【請求項6】 請求項1記載の光ピックアップ装置にお
いて、前記電気光学素子には、可逆的に電気的着消色反
応を有するエレクトロクロミック(EC)材料を用いたE
C型調光素子が用いられることを特徴とする光ピックア
ップ装置。 - 【請求項7】 請求項6記載の光ピックアップ装置にお
いて、前記EC型調光素子のEC材料が酸化タングステ
ン系,酸化モリブデン系,プルシアンブルー系の無機薄
膜あるいは固体電解質からなることを特徴とする光ピッ
クアップ装置。 - 【請求項8】 請求項6記載の光ピックアップ装置にお
いて、前記EC型調光素子が有機色素系,フタロシアニ
ン系の酸化還元反応を有する有機材料からなることを特
徴とする光ピックアップ装置。 - 【請求項9】 請求項1記載の光ピックアップ装置にお
いて、前記光源には、半導体レーザー素子が用いられ、
前記電気光学素子は、半導体レーザー素子を収容するパ
ッケージ内にまたはパッケージ上に、配設されることを
特徴とする光ピックアップ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7196969A JPH0927141A (ja) | 1995-07-10 | 1995-07-10 | 光ピックアップ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7196969A JPH0927141A (ja) | 1995-07-10 | 1995-07-10 | 光ピックアップ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0927141A true JPH0927141A (ja) | 1997-01-28 |
Family
ID=16366667
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7196969A Pending JPH0927141A (ja) | 1995-07-10 | 1995-07-10 | 光ピックアップ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0927141A (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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- 1995-07-10 JP JP7196969A patent/JPH0927141A/ja active Pending
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