JPH09271298A - 結束装置 - Google Patents

結束装置

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JPH09271298A
JPH09271298A JP8391196A JP8391196A JPH09271298A JP H09271298 A JPH09271298 A JP H09271298A JP 8391196 A JP8391196 A JP 8391196A JP 8391196 A JP8391196 A JP 8391196A JP H09271298 A JPH09271298 A JP H09271298A
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JP
Japan
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rotor
thread
thread material
rope
loop
Prior art date
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JP8391196A
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English (en)
Inventor
Shiro Ono
視郎 大野
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Koei Co Ltd
Original Assignee
Koei Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】魚網の縁にロープを固定する作業を、軽い力で
能率良く行えるようにする。 【手段】動力的に駆動されるロータ6に、ロープBが嵌
まる半径外向き開口の切り開き溝7を形成する。糸材C
の一部をループ状に仮保持し、糸材Cのうちループ部C
2でない部位C1を、ロータ6により、ループ部C2を
くぐり抜ける状態でロープBに巻き付けて行く。巻き付
けが終わってから、ループ部C2の端部を引っ張って当
該ループ部C2を閉じ締めることによって結束する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば図1(A)
に示すように魚網Aの縁をロープBに縛り固定する場合
のように、複数本の細長い部材を束ねた状態に縛り固定
するための結束装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】定置網等
の魚網Aの縁にはロープを木綿糸やナイロン糸等の糸材
で縛り固定しており、このロープを引っ張って魚網Aを
引き上げたり、ロープに浮きや重りを取り付けたりして
いる。そして、魚網の縁をロープに縛り固定する手段と
して従来は、糸材を幾重にも巻き付けるようにした小さ
な杼を使用して、この杼を手作業で魚網の目に何回も通
すことによって魚網の縁とロープとに巻き付けて、その
状態で糸材を結び付けるようにしている。
【0003】しかし、このように杼を使用した手作業で
は能率が悪いばかりか、作業者に多大の負担がかかると
いう問題があった。特に、漁業従事者の高齢化が急速に
進んでいる昨今、作業者の負担を軽減できる結束装置が
要請されていた。本発明は、このような要望に応えるこ
とを目的として成されたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、魚網の縁をロ
ープに固定する場合のように、細長い複数本の部材を束
ねた(或いは重ねた)状態にして糸材で縛り固定するた
めの結束装置であり、その構成を分説すると次の〜
の通りである。 .前記束ねた状態の複数本の部材よりも大径のロータ
と、このロータを回転自在に支持する軸受け部材と、前
記ロータの回転手段とを備えている。 .前記ロータと軸受け部材とに、前記束ねた状態の複
数本の部材が嵌脱自在な切り開き溝を、ロータの軸心か
ら半径外向きに開口するように形成している。 .前記ロータの近傍に、糸材をループ状に巻いた状態
に仮保持し得る糸掛け部を設け、この糸掛け部を、当該
糸掛け部に巻かれた糸材のループ部が前記ロータに嵌ま
った部材に部分的に重なると共に、糸材のループ部内を
前記ロータがくぐり抜ける状態で回転し得るような形態
に設定する。 .前記ロータに、前記糸材のうちループ部の外側の部
位に対する係止部を設けることにより、ロータの回転に
て、糸材のうちループ部の外側の部位が糸材のうちルー
プ部と前記部材とに巻き付けられるように設定する。
【0005】この場合、ロータの回転手段としてはモー
タや空圧又は油圧シリンダ、電磁ソレノイド等の動力的
手段を採用しても良いし、レバー(或いはハンドル)を
手動や足動で操作して回転させても良い。また、素材の
糸材はボビンや綛に巻いたものをロータの外部に配置し
て、ロータの回転で引き出されるように構成しても良い
し、実施形態で詳しく述べるように長い糸材をロータに
内蔵して、ロータから引き出すようにしても良い。
【0006】更に、素材の糸材をロータの外部に配置し
た場合は、部材への糸材の結束が終了してから手動操作
又は自動的にカットするように構成することもできる
し、予め所定の長さにカットした糸材を使用して結束を
行うように構成することもできる。
【0007】
【発明の奏する作用・効果】このように構成すると、糸
材のうちループ部の外側の部位を、糸材のうちループの
一部と束ねた状態の部材とに幾重にも自動的に巻き付け
ることができる。そして、その巻き付けが終わってから
ループ部を閉じるように糸材を引っ張ると、糸材は、そ
の一端は部材への巻き付け部で押えられた状態になり、
且つ、糸材の他端は、ループ部によって部材に押えられ
た状態になっており、その結果、束ねた状態の複数本の
部材は糸材によって縛り固定される。
【0008】そして、縛り固定作業においては糸材を束
ねた状態の複数の部材に巻き付けるのが最も厄介である
が、この厄介な作業を、ロータを回転させるだけで短時
間で行うことができるから、作業者の負担を従来に比べ
て著しく低減できると共に、作業能率も向上できるので
ある。
【0009】
【発明の実施形態】次に、本発明を魚網へのロープの縛
り固定用結束装置に適用した場合の実施形態を図面に基
づいて説明する。図1(A)は前記したように魚網Aの
縁にロープBを縛り固定した状態の斜視図、同図(B)
は結束箇所の拡大図であり、第1実施形態は図2〜図1
0で示している。
【0010】図2は主要構成部品の斜視図、図3(A)
は結束装置1を大雑把に示した部分斜視図、同図(B)
は同じく結束装置1を大雑把に示した一部省略斜視図、
図4(A)は結束装置1の一部破断左側面図、同図
(B)は(A)の部分拡大図、図5は図4(A)のV−
V視断面図である。図3に示すように、結束装置1は、
ベース2から立設した板状の左右フレーム3を備えてお
り、左右フレーム3の前端部の内面にそれぞれ左右軸受
け部材4,5をねじにて固着し、左右軸受け部材4,5
の間にロータ6を回転自在に支持している。
【0011】図2で明瞭に示すように、左右軸受け部材
4,5とロータ6とには、魚網Aの縁を重ねたロープB
を出し入れできる大きさの鍵穴状の切り開き溝7を、軸
心から半径外側に向けて開口するように形成している。
左右軸受け部材4,5の切り開き溝7は上向きに開口し
ている(横向きや斜め横向きでも良い)。また、図3に
示すように、左右フレーム3の前端部にも、左右軸受け
部材4,5の切り開き溝7と一致する切り開き溝7を形
成している。
【0012】この実施例では、ロータ6の切り開き溝7
の内径を左右軸受け部材4,5の切り開き溝7の内径よ
りも大径に形成している。例えば図2に示すように、ロ
ータ6における切り開き溝7のうち後面の開口縁には、
請求項に記載した係止部の一例として、V字状(U字状
やコ字状等でも良い)の糸掛け溝8を形成している。ロ
ータ6の外径は左右軸受け部材4,5よりも小径に形成
されており、その左端部を左軸受け部材4に形成した凹
所9に回転自在に嵌合している。また、ロータ6の右側
面には第1ギア10を固着すると共に環状突起11を突
設しており、この環状突起11を右軸受け部材5に形成
した凹所12に回転自在に嵌合している。言うまでない
が、前記第1ギア10も切り開かれている。
【0013】図3及び図4に示すように、左右フレーム
3の間のうち前記第1ギア10の後方には、小径の第2
ギア14と、この第2ギア14と前記第1ギア10とに
噛合する上下一対の第3ギア15とが回転自在に支持さ
れている。また、第2ギア14の回転軸は、図2に示す
ように右フレーム3の外側に突出してこれに第4ギア1
6が固着されており、第4ギア16に、駆動手段の一例
としてのモータ17で駆動されるウォームギア18を噛
合させている。
【0014】駆動機構の概要は図6に示しており、この
図から明らかなように、モータ17を回転させると、各
ギアを介してロータ6が駆動される。なお、駆動手段は
モータ17には限らず、空圧又は油圧シリンダや電磁ソ
レノイド等の他の手段でも良い。第1ギア10に上下一
対の第3ギア15を噛合させているのは、第1ギア10
の切り開き溝7の存在に関係なく、上下第3ギア15の
うち少なくともいずれか一方を必ず第1ギア10に噛合
させて、第1ギア10の駆動を確実ならしめるためであ
る。
【0015】右フレーム3には、糸材Cを巻いたボビン
19を回転自在に立設している。図3(A)に概略を示
すように、左右フレーム3の上部には、当該左右フレー
ム3の前端付近まで延びるアーム20をその後端部にお
いてピン21にて回動自在に取り付けている。アーム2
0は、略水平状の姿勢から斜め上向きに跳ね上げ回動さ
せた姿勢とに姿勢を自在に変更できるように設定してい
る。アーム20は左右フレーム3に上方から嵌まるよう
な形状に形成されている(勿論、他の形態でも良い)。
【0016】アーム20の左右側面には水平状のブラケ
ット22が固着されている。また、左右ブラケット22
の前端は垂直部22aで連結されており、この垂直部2
2aの前面に、前記ロータ6の上方において糸材Cを正
面視で略矩形に仮保持するための糸掛け部24を設けて
いる。糸掛け部24の詳細は図7で示すしている。糸掛
け部24は、前記ブラケット22の垂直部22aにスペ
ーサ22bを介して固着した本体25と、本体25の上
部に左右水平動自在に装着した可動部26とで構成され
ている。本体25の下端縁には左右一対の押え板27が
前向きに張り出している。この左右押え板27は、アー
ム20を下向きに回動させたときに、前記ロータ6や軸
受け部材4,5の切り開き溝7に嵌め込んだロープBを
押さえる役割をも有するもので、左右フレーム3の外側
に位置するように設定している。
【0017】前記ブラケット22の垂直部22aは、ロ
ータ6の上方において下向きに切り開き形成されてい
る。また、糸掛け部24の本体25にも、ロータ6の上
方に開口するような下向き開口の切り欠き穴28が形成
されている。前記本体25のうち前記切り欠き穴28の
右下端部に位置した箇所に、側面視横向きT字状の張り
出し部25aを、切り欠き穴28の途中まで延びるよう
にして形成し、張り出し部25aの付け根箇所に平面視
凹状の第1係止部30を形成している。張り出し部25
aは、平面視でロータ6と重複しないように設定してい
る。
【0018】他方、糸掛け部24の可動部26は、前記
切り欠き穴28の上端縁と左側縁とに延びるように正面
視横向きL字状に形成されており、この可動部26のう
ち切り欠き穴28に沿って延びる箇所に、糸材Cが嵌ま
る樋状の第2係止部31を形成している。第2係止部3
1の上端部の右端は、平面視で傾斜させている。可動部
26を本体25に水平摺動自在に装着する手段として
は、例えば図7(B)に示すように、可動部26の背面
に設けたキー部32を、本体25とスペーサ22bとブ
ラケット22の垂直部22aとに形成したキー溝33に
嵌合させるなど、種々の構造を採用できる。
【0019】可動部26は、その左右摺動操作により、
図7(A)のように切り開き穴28に沿った状態と、図
10(B)に示すように本体25の張り出し部25aに
近接した状態とに姿勢を選択自在である。この場合、図
7(D)に示すように、可動部26の上端縁に凹み34
を左右に隔てて2個形成する一方、本体25或いはスペ
ーサ22b等の上端面に、先端を下向き凸状に形成した
板バネ35を固着して、板ばね35を2個の凹み34に
対して選択的に係合させる等することにより、可動部2
6を左右いずれかに移動させた状態に保持できるように
しても良い。
【0020】糸掛け部24の本体25のうち切り欠き穴
28に沿った箇所には、糸掛け部24に巻かれた糸材C
のループ部C2を右側において位置決めするためのピン
36を突設している。図7(C)は(A)のC−C視断
面図であり、これら分図A,Bに示すように、糸掛け部
24の本体25とスペーサ22bとブラケット22とに
穿設した引き出し穴38を介して、前記ボビン19から
糸材Cを引き出している。
【0021】また、図3(A)及び図7(C)に示すよ
うに、右側のブラケット22に、前後一対の部材を弾性
的に密着させた側面視Y字状の糸係止体39を設けてい
る。ボビン19から引き出した糸材Cは、この糸係止体
39に挿入することによって平面視で直角状に方向変換
する。従って、糸材Cを手前に引っ張っても、糸係止体
39がブレーキとなって糸材Cは引き出されない。
【0022】前記糸掛け部24における本体25のうち
引き出し穴38から右側に若干隔てた箇所には、側面視
V字状の切刃部を有するカッター40を設けている。従
って、図7(C)に一点鎖線で示すように、糸材Cを右
側に移動させてカッター40に当てると糸材Cは切断さ
れる。図7(A)に示すように、糸掛け部24の本体2
5とブラケット22の垂直部22aとの間に介在させた
スペーサ22bは、その左端が切り欠き穴28の左側寄
り部位の上方に位置するように設定している(正確に
は、スペーサ22bの左端がロータ6の左側面の上方に
位置するように設定している)。
【0023】図7(A)に一点鎖線で示すように、引き
出し穴38から引き出された糸材Cは、本体25の張り
出し部25aから、可動部26の第2係止部31に巻き
込まれ、次いで、第1係止部30に引っかけた状態で張
り出し部25aの下面に巻き込まれ、それから、可動部
26の裏側を通ってスペーサ22bの左端に沿った状態
で上向きに引き出される。
【0024】図3(A)に示すように、前記アーム20
の上端面には、糸掛け部24から上方に引き出された糸
材Cを後方にガイドするため、上向きに開口した糸ガイ
ド41を前後方向に延びるように設けている。また、左
右フレーム3の上端間に天板42を固着しており、この
天板42に、糸材Cの引き出し寸法を設定するための目
盛り43を設けている。
【0025】図4に示すように、ロータ6及び左右軸受
け部材4,5の切り開き溝7を上向きに開口させた姿勢
でアーム20を押し下げ回動すると、糸掛け部24が前
記切り開き溝7に嵌まる込むように設定している。換言
すると、糸掛け部24の幅寸法を切り開き溝7に嵌脱し
得る寸法に設定している。以上の構成において、魚網A
とロープBとを縛り固定する結束作業は、次の〜の
ような手順で半自動的に行われる。
【0026】.左右軸受け部材4,5とロータ6とを
その切り開き溝7が上向きに開口した姿勢にして、図4
に示すように、各切り開き溝7に魚網Aの縁とロープB
とを重ねた状態で上方から嵌め込む。その状態で、ボビ
ン19から必要な長さだけ引き出した糸材Cを糸掛け部
24に引っ掛けておき、それからアーム20を下向きに
押し下げ回動させて、糸材Cを切り開き溝7に押し込
む。
【0027】図8は糸材Cとロータ6との関係を示す図
で、(A)は正面図、(B)は(8)のB−B視平面図
である。図8(A)に示すように、糸掛け部24を切り
開き溝7内に押し下げた状態では、糸材Cは正面視で略
矩形のループ状になっており(ループ部を符号C1で示
す)、且つ、ループ部C2よりも先端寄りの部位C2
が、ループ部C2を裏側から上向きに横切って延びる状
態になっている。また、ループ部C2を上方に横切る部
位C1′は、ロータ6の糸掛け溝8の前方に位置してい
る。
【0028】.図示しないフットスイッチ等のスイッ
チ手段にてモータ17をONにすると、図9に矢印で示
すようにロータ6が整数回だけ回転する。この場合、ロ
ータ6は整数回転だけ回転させて、切り開き溝7が左右
軸受け部材4,5の切り開き溝7と一致した状態で停止
するように設定する。このロータ6の回転により、図1
0(A)に示すように、糸材Cのうちループ部C2を横
切った部位C1′がロータ6の糸掛け溝8に嵌まった状
態で、糸材Cのうちループ部C2の下端部とロープBと
魚網Aとの三者に幾重にも巻き付けられて行く。巻き付
けが終わると、図10(B)に示すように、糸材Cの自
由端はロータ6から外れる。
【0029】ロープBへの糸材Cの巻き数は、モータ1
7の回転と糸材Cの引き出し寸法とを調節することによ
って任意に設定できる。なお、図10(A)は、説明の
便宜のため、ロープBに巻かれた糸材CとロープBの表
面との間に隙間を設けた状態で作図しているが、実際に
は、糸材CはロープBに密着した状態に巻き付けられ
る。
【0030】.モータ17の回転が停止してから、ロ
ープBと糸掛け部24とを同時に跳ね上げ回動し、それ
から糸掛け部24の可動部26を右側にスライドさせ
る。すると、図10(B)に示すように、糸掛け部24
のループ部C2が糸掛け部24から外れる。この場合、
位置決め用のピン36の存在により、ループ部C2の離
脱がより確実ならしめられる。
【0031】.次いで、各切り開き溝7からロープB
を抜き外して、図10(C)の白抜き矢印で示すように
ロープBを手前に引っ張る。すると、図9に示すように
糸材Cは糸係止体39に引っ掛かった状態であるため、
ロープBを手前に引っ張る操作により、糸材Cのループ
部C2が閉じ締められる。この状態で、ロープBに巻か
れた糸材Cの一端はループ部C2でロープBに押さえ固
定されている一方、ループ部C2の他端は、糸材Cのう
ちロープBに巻かれた部位及びループ部C2自身によっ
てロープBに押さえ固定されているから、糸材Cはほど
けない。
【0032】.そして、最後に、図10(C)に黒塗
り矢印で示すように、ロープBを右側に移動させて、糸
材Cのうちボビン19寄りの部位をカッター40に当て
ると、糸材Cのうち魚網AとロープBとを結束した箇所
は適当な端部を残した状態で切断されて、図1(B)の
ような状態になる。切断したら、ボビン19から延びる
糸材Cを糸係止体39から抜き外した状態で、当該糸材
Cを所望の長さだけ引き出して、次の作業を準備する。
このような操作を繰り返すことにより、魚網Aへのロー
プBの縛り固定作業を能率良く軽い負担で行うことがで
きる。 な
お、ロープBを魚網Aの目に通した状態で結束しても良
い。
【0033】実施例のように、結束装置1の上面等に、
糸材Cの引き出し寸法を設定するための目盛43りを設
けておくと、より使い勝手が良い。魚網Aを水に漬ける
と糸材Cが膨潤すると共に摩擦が大きくなるため、魚網
Aの使用中に糸材Cがほどけることはない。図11〜図
15では第2実施形態を示している。これらのうち図1
1は結束装置1の概略斜視図、図12は動力伝達機構の
斜視図、図13は主要部品の分離斜視図、図14は使用
状態を示す部分斜視図である。
【0034】この実施例でも、結束装置1は左右フレー
ム3、左右軸受け部材4,5、ロータ6、各ギア10,
14,15、図示しないモータを備えている。左右フレ
ーム3の前端部の上面3aを、軸受け部材4,5の上端
よりも下方に位置させている。また、ロータ6等に嵌入
したロープBを押さえる左右一対の押さえアーム20を
跳ね上げ回動自在に取り付け、左右アーム20の先端間
に、ロータ6や左右軸受け部材4,5を上方から覆うよ
うにした下向き開口の保護枠44を連接している。
【0035】また、左右フレーム3の寄り部位の下端に
前後方向に延びるリンク45をその後端においてピン4
7aで回動自在に取り付け、左右リンク45の先端間
に、左右フレーム3に前方から被嵌するカバー46の下
端をピン47bで回動自在に取り付けている。従って、
カバー46は手前に向けて大きく倒し回動させることが
できる。
【0036】詳しくは後述するが、この実施形態では、
素材の糸材Cをロータ6に内蔵している。そして、左フ
レーム3の外面の箇所に前後長手で樋状のガイド体48
を配置し、このガイド体48に、上面にラック歯を形成
したラック49を前後摺動自在に嵌挿している。左右フ
レーム3には、前記ラック49に噛合するピニオンギア
50を取り付けている。
【0037】他方、前記ラック49の前端部内側面に補
助ブラケット49aを固着し、この補助ブラケット49
aの先端の上面に、前記第1実施形態と同様の形態の糸
係止体39を設けている。糸材Cは、糸係止体39に何
回か巻いてから中央部に挟み込むことにより、抜け不能
に掛け止めすることができる。なお、糸材Cをラック4
9に掛け止めする手段は他の種々の構造を採用しても良
い。
【0038】図12では、ロータ6への動力伝達機構の
一部を示している。モータ17の出力軸52は、右フレ
ーム3の外面に固着したブラケット22′に回転自在に
支持されており、出力軸52から第2ギア14へは笠歯
車53によって動力伝達される。出力軸52の中途部に
設けたウォームギア54に第5ギア55を噛合させ、こ
の第5ギア55の外面に突起56を設けている。更に、
第5ギア55の外周に沿った部位に2個のリミットスイ
ッチ57を設け、これら2個のリミットスイッチ57に
前記第5ギア55の突起56を選択的に当てることによ
り、ロータ6の駆動を制御している。
【0039】つまり、出力軸52を適宜数だけ正転させ
て、ロータ6を所望の整数だけ回転させると、第5ギア
55の突起56が一方のリミットスイッチ57に当たっ
て回転が停止し、それから出力軸52を同じ回数だけ逆
転して、突起56が他方のリミットスイッチ57に当た
って回転が停止する。この場合、出力軸52の逆転時に
はロータ6が回転しないように、いずれか一方の笠歯車
53等に一方向クラッチ(図示せず)を設けている。
【0040】ロータ6とラック49とは1台のモータで
駆動され、モータ17の正転によってロータ6が所定の
回数だけ回転すると共にラック49が所定の距離だけ前
進し、モータ17が逆転すると、ロータ6は回転せずに
ラック49が前進距離と同じ距離だけ後退するように設
定している。ロータ6と軸受け部材4,5との形態は図
13で示しており、基本的な形態は第1実施形態と同様
である。第1実施形態との相違点は、ロータ6に左軸受
け部材4,5に向けて開口する環状の凹所58を形成し
て、この凹所58に、綾巻き等に巻いた長い素材糸材C
を内蔵した点である。糸材Cは、請求項に記載した係止
部の一例として切り開き溝7の後端壁に形成した溝59
から引き出される。なお、切り開き溝7の反対側の面に
溝59を形成しても良いが、この場合はロータ6の回転
方向が逆になる。
【0041】また、図13(B)に示すように、綾巻き
等に巻かれた糸材Cは、取り扱いし易いように、合成樹
脂製等の細長い袋60に収納されており、これをC字状
に曲げた状態でロータ6の凹所に押し込み収納してい
る。なお、糸材Cは外部に引き出せる状態であれば、ど
のような収納手段でも良い。また、糸材Cはロータ6に
おける切り開き溝7の手前側の壁面から引き出しても良
い。
【0042】図14に示すように、ロータ6から引き出
した糸材Cは、左右軸受け部材4,5にら掛け回した状
態で左右フレーム3の前端部上面3aに載置しており、
これにより、糸材Cをループ状に仮保持する。従って、
この第2実施形態では、左右軸受け部材4,5と左右フ
レーム3とが糸掛け部24を構成する。更に換言する
と、左右軸受け部材4,5と左右フレーム3とが糸掛け
部24を兼用する。
【0043】次に、この第2実施形態による結束の手順
を説明すると、次の〜の通りである。 .図14に示すように、各切り開き溝7にロープBと
魚網Aを嵌め込む。それから、ロータ6から引き出され
た糸材Cを、左右軸受け部材4,5に巻くことにより、
当該糸材Cにループ部C2を形成する。この状態では、
糸材Cの先端C1は糸係止体39に掛け止めせず、フリ
ーの状態にしておく。
【0044】この状態では、糸材Cのループ部C2の一
部はロープBに重なっている。また、アーム20を下向
きに回動させておく。 .図14の矢印で示すように、ロータ6を適宜の整数
回だけ正転させる。すると、ロータ6から糸材Cが引き
出されつつ、引き出された部位C3が互いに重なったロ
ープB及び魚網A並びに糸材Cのうちループ部C2の一
部に幾重にも巻き付けられて行き、図15(A)のよう
な状態になる。
【0045】.次いで、糸材Cのループ部C2を左右
軸受け部材4,5から引き外して、その先端を糸係止体
39に掛け止めする。この状態では、ラック49は前進
し切った位置にある。ロープBは切り開き溝7に嵌まっ
たままである。 .それからモータ17を逆転させてラック49を後退
させる。すると、図15(B)に示すように、糸材Cの
ループ部C2が閉じ締められることになり、これによっ
て結束が行われる。なお、糸材Cの引張がスムースに行
われるよう、フレーム3の先端部にガイド部材を設けお
いても良い。
【0046】ラック49の後退途中でループ部C2の閉
じ締めが終了することがあるが、この点については、モ
ータ17の出力軸等の動力伝達系統の適宜箇所にトルク
検知スイッチを設けて、ある程度以上の負荷がモータに
作用したら当該モータのスイッチがOFFとなるように
設定し、更に、リセットスイッチ又はタイマーにより、
糸材Cを糸係止体39から抜き外した後にモータ17が
残りの逆転を続行するように設定しておけば良い。
【0047】結束が終了した後は、ロープBを切り開き
溝7から抜き外して、ナイフ等を使用して糸材Cをロー
プBとロータ6との間の適宜箇所で切断する。なお、第
1実施形態のようなカッター40を適宜箇所に設けてお
いても良い。また、ループ部C2を動力的に閉じ閉める
手段としては実施例のようなラック49には限らず、ロ
ーラに掛け止めして糸材Cを引っ張ったり、手動式のレ
バー操作によって引っ張ったり、カムを使用したりして
も良い。
【0048】更に、ループ部C2を閉じ閉める操作は手
作業で行っても良い。この第2実施形態によると、第1
実施形態のように特別に糸掛け部24を設ける必要がな
いため、全体の構造が簡単なる利点がある。上記両実施
例とも、糸材CのうちロープBに巻き付けられる部位C
1,C3がループ部C2をくぐる状態になるため、結束
強度を向上できる利点がある。
【0049】図16に示すのは第3実施形態の要部平面
図である。この実施形態では、前記第2実施形態のよう
に糸材Cをロータ6に内蔵するようにした場合におい
て、一方のフレーム3の先端部3′を蝶番61にて水平
回動自在に構成したものである。このように構成する
と、ロータ6の着脱が至極容易になるため、ロータ6へ
の糸材Cの交換が容易になる利点がある。
【0050】図17に示すのは第4実施形態である。こ
の実施形態は、第1実施形態のようにボビン19から糸
材Cを引き出す一方、第2実施形態のような状態に糸材
Cのループ部C2を形成するようにした場合において、
結束作業に先立って、予め糸材Cを所定の長さに切断
し、それから、糸材Cのうちボビン19寄りの部位C1
をロープB及びループ部C2の一部に対してロータ6で
巻き付けるようにしたものである。符号62はガイドで
ある。
【0051】この実施形態によると、構造が簡単である
と共に、素材の糸材Cの交換の手間を著しく低減できる
利点がある。なお、糸材Cの切断は挟みやナイフ等の手
動の刃物63で行っても良いし、第1実施形態のように
結束装置1に設けたカッター40で行っても良い。以
上、本発明の実施形態を幾つか説明したが、本発明の具
体例はこれらの形態に限定されるものではなく、更に種
々の態様に変更できる。例えば、軸受け部材をフレーム
に一体化しても良いし、軸受け部材は1個だけでも良
い。
【0052】また、本発明は魚網へのロープの固定のみ
でなく、例えば複数本のロープを束ねた状態に縛り固定
する場合や、複数本の棒材又は線材を縛り固定する場合
のように、複数の物品を束ねた状態又は重ねた状態に縛
り固定することに広く適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】魚網へのロープの固定状態を示す斜視図であ
る。
【図2】第1実施形態の収容部品の分離斜視図である。
【図3】第1実施形態に係る結束装置の概略斜視図であ
る。
【図4】(A)は結束装置の一部破断側面図、(B)は
(A)の部分拡大図である。
【図5】図4のV−V視断面図である。
【図6】動力伝達系統を示す図である。
【図7】糸掛け部を示す図である。
【図8】糸材とロータとの関係を示す図である。
【図9】糸材の掛け回し状態を示す図である。
【図10】作用を示す図である。
【図11】第2実施形態の斜視図である。
【図12】第2実施形態の動力伝達機構を示す図であ
る。
【図13】第2実施形態の主要部品の分離斜視図であ
る。
【図14】糸材の掛け回し状態を示す斜視図である。
【図15】作用を示す図である。
【図16】第3実施形態を示す部分平面図である。
【図17】第4実施形態を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
A 魚網 B ロープ C 糸材 C2 ループ部 1 結束装置 4,5 軸受け部材 6 ロータ 7 切り開き溝 8 糸掛け溝 10 第1ギア 24 糸掛け部 25 本体 26 可動部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】魚網の縁をロープに固定する場合のよう
    に、細長い複数本の部材を束ねた(或いは重ねた)状態
    にして糸材で縛り固定するための結束装置であって、 前記束ねた状態の複数本の部材よりも大径のロータと、
    このロータを回転自在に支持する軸受け部材と、前記ロ
    ータの回転手段とを備え、前記ロータと軸受け部材と
    に、前記束ねた状態の複数本の部材が嵌脱自在な切り開
    き溝を、ロータの軸心から半径外向きに開口するように
    形成し、 前記ロータの近傍に、糸材をループ状に巻いた状態に仮
    保持し得る糸掛け部を設け、この糸掛け部を、当該糸掛
    け部に巻かれた糸材のループ部が前記ロータに嵌まった
    部材に部分的に重なると共に、糸材のループ部内を前記
    ロータがくぐり抜ける状態で回転し得るような形態に設
    定し、 更に前記ロータに、前記糸材のうちループ部の外側の部
    位に対する係止部を設けることにより、ロータの回転に
    て、糸材のうちループ部の外側の部位が糸材のうちルー
    プ部と前記部材とに巻き付けられるように設定している
    こと、を特徴とする結束装置。
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