JPH09271199A - モータ駆動装置 - Google Patents

モータ駆動装置

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Publication number
JPH09271199A
JPH09271199A JP7763996A JP7763996A JPH09271199A JP H09271199 A JPH09271199 A JP H09271199A JP 7763996 A JP7763996 A JP 7763996A JP 7763996 A JP7763996 A JP 7763996A JP H09271199 A JPH09271199 A JP H09271199A
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JP
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phase
stepping motor
drive device
motor drive
excitation
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JP7763996A
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Inventor
Ryoichi Matsuda
良一 松田
Kosaku Shinoda
耕作 信田
Koji Niioka
光司 新岡
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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  • Control Of Stepping Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】モータ駆動装置1は、ステッピングモータ
11をマイクロステップ駆動する駆動装置であり、クロ
ック信号生成器2、アップ/ダウン信号生成器3、カウ
ンタ4、ROM5a、5b、6、D/A変換器7、8、
比較器9、10、2相のステッピングモータ11および
制御手段等により構成されている。ROM6には、第2
の相の励磁データとして、余弦波の振幅データが記憶さ
れ、ROM5a、5bには、第1の相の励磁データとし
て、前記余弦波に対して位相が所定量ずれた(位相が電
気角でα遅れている)正弦波の振幅データが記憶されて
いる。 【効果】ステッピングモータの回転方向にかかわらず、
角度精度が向上し、また、ステッピングモータをムラな
く円滑に回転させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】本発明は、ステッピングモー
タをマイクロステップ駆動するモータ駆動装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、ステッピングモータのマイクロス
テップ駆動は、開ループ制御が可能であり、エンコーダ
やポテンショメータ等のフィードバック要素を用いるこ
と無く、サーボ機構を簡単かつ高精度に構成できること
から、例えば、磁気ディスク装置の磁気ヘッド駆動源等
として頻繁に利用されている。
【0003】ステッピングモータをマイクロステップ駆
動する従来のモータ駆動装置は、アップ/ダウン信号
(回転方向信号)によりクロック信号(クロックパル
ス)を計数アップまたは計数ダウンするカウンタと、図
8に示す正弦波の振幅データを記憶したROMおよび余
弦波の振幅データを記憶したROMと、カウンタの出力
をアドレスデータとして各ROMから読み出された振幅
データをアナログ信号に変換する一対のD/A変換器
と、この一対のD/A変換器からのアナログ信号に応じ
てステッピングモータを駆動する一対の駆動回路と、2
相のステッピングモータとで構成されている。
【0004】この従来のモータ駆動装置では、アップ/
ダウン信号によりカウンタの計数方向が設定されて、ク
ロック信号が入力されると、カウンタは計数動作を行
う。そして、カウンタの計数値をアドレスデータとし
て、各ROMから、正弦波および余弦波の振幅データが
順次読み出され、各D/A変換器にてアナログ信号に変
換され、励磁信号として各駆動回路に入力される。各駆
動回路は、各D/A変換器からの励磁信号に基づいて、
例えば定電流駆動によってステッピングモータのステー
タコイルの各相を励磁し、これによりステッピングモー
タが所定方向に所定量回転する。
【0005】このようなモータ駆動装置の場合、ステッ
プ毎のピッチ精度は、ステッピングモータの1周期(電
気角で360°)に対して4倍の誤差周期を持っている
ことが知られている。この周期は、静止トルク特性のコ
ギングトルクの周期と一致しており、このような誤差が
生じるのは、主にステッピングモータ内部の特性等が原
因であると考えられる。
【0006】このように、正弦波と余弦波の波形による
マイクロステップ駆動では、ステップ角を均一にするこ
と、すなわち、1パルス毎の回転量を均一にすることが
困難である。
【0007】従って、励磁信号を正弦波、余弦波的に段
階的に切り換えて得た1パルス毎の静止角度データを基
に、1パルス毎の回転量が均一となるように、各相の励
磁信号の大きさをステッピングモータの特性に合わせて
補正することが考えられている。
【0008】特開平1−218393号公報および特開
平1−218394号公報に記載されているモータ駆動
装置では、ステップ毎のピッチ精度がステッピングモー
タの回転方向により異なっている場合でもそれぞれの回
転方向において、1パルス毎の回転量を均一にし得るよ
うに、正転用補正テーブルと反転用補正テーブルとを設
け、モータの正転時と反転時で独立した励磁信号補正を
行うようになっている。そして、特開平1−21839
4号公報に記載されているモータ駆動装置では、さら
に、正転用励磁信号と反転用励磁信号の切り換えを両者
が一致するときに行うようになっている。
【0009】また、特開平6−343294号公報に記
載されているモータ駆動装置では、ステッピングモータ
の励磁位置に、ステッピングモータの回転子が追従し得
ない周波数以上の高周波振動成分を付加し、かつ、1パ
ルス毎の回転量が均一となるように、前記高周波振動成
分の中心励磁位置をステッピングモータの特性に合わせ
ている。
【0010】しかしながら、前記特開平1−21839
3号公報に記載されているモータ駆動装置のように、モ
ータの正転時と反転時で独立した異なる励磁信号補正を
行うと、正転時と反転時で静止角度精度のヒステリシス
が大きい場合に、正転と反転の切り換え時に補正済信号
の差により位置ずれが生じ、回転軸のとびが発生する可
能性がある。
【0011】また、前記特開平1−218394号公報
に記載されているモータ駆動装置のように、正転用励磁
信号と反転用励磁信号の切り換えを両者が一致するとき
に行うような構成では、任意の位置で励磁信号の切り換
えを行うことができず、円滑にステップ毎のピッチ精度
を均一に補正することができないという問題がある。
【0012】また、特開平6−343294号公報に記
載されているモータ駆動装置のように、ステッピングモ
ータの励磁位置に高周波振動成分を付加するには、高周
波振動成分を発生させるための高周波発生回路等が必要
となり、回路が複雑化するといった問題がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、構成
が簡易であり、ステッピングモータをマイクロステップ
駆動する際、ステッピングモータの回転方向にかかわら
ず角度精度を向上することができるモータ駆動装置を提
供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(5)の本発明により達成される。
【0015】(1) 多相のステッピングモータの各相
をそれぞれ励磁する励磁信号の組み合わせにより、前記
ステッピングモータをマイクロステップ駆動するモータ
駆動装置であって、前記各励磁信号のうち、所定の励磁
信号の位相を所定量ずらす位相設定手段を有することを
特徴とするモータ駆動装置。
【0016】(2) ステッピングモータの第1の相を
励磁する第1の励磁信号および第2の相を励磁する第2
の励磁信号の大きさをそれぞれ比較的細かく変化させ、
ステップ角を微細化して前記ステッピングモータをマイ
クロステップ駆動するモータ駆動装置であって、正弦波
的に変化する前記第1の励磁信号と、余弦波的に変化す
る前記第2の励磁信号との位相を所定量ずらす位相設定
手段を有することを特徴とするモータ駆動装置。
【0017】(3) 前記位相設定手段による前記位相
のずれは、電気角で、−3.5〜−0.3°または+
0.3〜+3.5°である上記(1)または(2)に記
載のモータ駆動装置。
【0018】(4) 前記位相設定手段は、前記位相を
ずらした励磁信号に対応するデータが記憶された不揮発
性メモリーである上記(1)ないし(3)のいずれかに
記載のモータ駆動装置。
【0019】(5) 前記ステッピングモータのヨーク
の透磁率が、5000μm以下である上記(1)ないし
(4)のいずれかに記載のモータ駆動装置。
【0020】
【作用】本発明のモータ駆動装置では、ステッピングモ
ータの複数の相を励磁する各励磁信号の大きさをそれぞ
れ比較的細かく変化させ、安定点の位置を徐々に移動
し、ステップ角を微細化して前記ステッピングモータを
マイクロステップ駆動する。
【0021】この場合、例えば、2相のステッピングモ
ータを駆動するときには、正弦波的に変化する第1の励
磁信号(第1の相を励磁する励磁信号)と、余弦波的に
変化する第2の励磁信号(第2の相を励磁する励磁信
号)との位相を所定量ずらすので、これら励磁信号の波
形は、ステッピングモータの正転および反転のそれぞれ
の際に適正な大きさの電圧(電流)が各相に印加される
理想の波形(曲線)に近似する。このため、例えば、デ
ィテントトルク(モータを無励磁にしたときに発生する
静止トルク)等の影響が軽減され、角度精度の向上、す
なわち1パルス毎のステッピングモータの回転量をより
均一にすることができ、また、ステッピングモータの角
速度がより一定となり、ステッピングモータを円滑に回
転させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明のモータ駆動装置を
添付図面に示す好適実施例に基づいて詳細に説明する。
【0023】図1は、本発明のモータ駆動装置の回路の
構成例を示すブロック図である。同図に示すように、モ
ータ駆動装置1は、2相のステッピングモータ11の各
相を励磁する各励磁信号の大きさをそれぞれ比較的細か
く変化させ、安定点の位置を徐々に移動し、ステップ角
を微細化してステッピングモータ11をマイクロステッ
プ駆動する駆動装置である。
【0024】モータ駆動装置1は、クロック信号生成器
(クロックパルス生成器)2、アップ/ダウン信号生成
器(回転方向信号生成器)3、カウンタ4、ROM(不
揮発性メモリー)5a、5b、ROM(不揮発性メモリ
ー)6、D/A変換器7、D/A変換器8、比較器9、
比較器10、2相のステッピングモータ11および図示
しない制御手段を有している。この場合、ROM5a、
5b、6、D/A変換器7および8により、各励磁信号
を生成するパターン信号生成回路が構成されている。ま
た、比較器9および10により、ステッピングモータ1
1を駆動するドライバ回路(駆動回路)13が構成され
ている。
【0025】本実施例では、ステッピングモータ11の
1周期(電気角で360°)が例えば512に等分割、
すなわち、電気角で90°が例えば128に等分割され
ており、その1単位がマイクロステップ駆動の1単位と
なっている。
【0026】カウンタ4は、ステッピングモータ11の
1周期(電気角で360°)に相当する0〜511まで
計数し得るように、512で0に戻る9ビットのアップ
ダウンカウンタで構成されている。
【0027】ROM5a、5bおよび6には、それぞ
れ、予め、後述する所定の励磁データ(励磁信号)が記
憶されている。この場合、ROM5a、5bおよび6の
各アドレスは、それぞれ、カウンタ4の計数値と1対1
で対応している。なお、これらROM5a、5bおよび
6により位相設定手段が構成されている。
【0028】ステッピングモータ11は、特に限定され
ないが、最大比透磁率が、5000μm程度以下、さら
には、3000μm程度以下、特に、2000〜300
0μm程度のヨークを有するステッピングモータを用い
る場合に効果が高い。
【0029】ステッピングモータ11のヨークの透磁率
が前記上限以下の場合には、例えば、ディテントトルク
(モータを無励磁にしたときに発生する静止トルク)が
比較的大きいので、後述するように励磁信号の位相を所
定量ずらすことにより、その影響等を大きく減少させる
ことができ、これにより角度精度を向上させることがで
きるからである。
【0030】次に、モータ駆動装置1の動作を説明す
る。
【0031】制御手段は、駆動させるステッピングモー
タ11の回転方向および回転量をそれぞれ設定し、アッ
プ/ダウン信号生成器3およびクロック信号生成器2の
作動をそれぞれ制御する。
【0032】アップ/ダウン信号生成器3では、制御手
段からの指令に基づいて、ステッピングモータ11の回
転方向を特定するアップ/ダウン信号(回転方向信号)
が生成され、そのアップ/ダウン信号は、カウンタ4に
入力される。
【0033】また、クロック信号生成器2では、制御手
段からの指令に基づいて、ステッピングモータ11の回
転量を特定するクロック信号(所定数のクロックパル
ス)が生成され、そのクロック信号は、カウンタ4に入
力される。
【0034】カウンタ4では、アップ/ダウン信号生成
器3からのアップ/ダウン信号に基づいて計数方向(計
数アップ方向または計数ダウン方向)を設定し、クロッ
ク信号生成器2からのクロック信号に同期して計数動作
(計数アップまたは計数ダウン)を行う。
【0035】カウンタ4からは、計数値が、順次、RO
M5a、5bおよび6のそれぞれに入力される。そし
て、ROM5a、5bおよび6では、それぞれ、カウン
タ4からの計数値をアドレスデータとして、指定された
所定のアドレスから、順次、励磁データ(励磁信号)が
読み出される。
【0036】ROM5a、5bおよび6から読み出され
た励磁データは、それぞれ、順次、D/A変換器7およ
び8に入力され、デジタル信号からアナログ信号に変換
され、アナログ励磁信号(励磁信号)として、比較器9
および10に入力される。
【0037】比較器9および10は、それぞれ、D/A
変換器7および8からの励磁信号に基づいて、ステッピ
ングモータ11の各相を励磁する。
【0038】この場合、D/A変換器7からの励磁信号
(第1の励磁信号)に基づいて、ステッピングモータ1
1のステータコイルの第1の相が励磁され、D/A変換
器8からの励磁信号(第2の励磁信号)に基づいて、ス
テッピングモータ11のステータコイルの第2の相が励
磁され、これら各相で生じる磁界の組み合わせによって
所定の位置に安定点ができ、この安定点に対応した位置
にロータが静止する。
【0039】各励磁信号の大きさが変化すると、各相に
印加される電圧が変化して安定点の位置が移動し、これ
によりステッピングモータ11のロータは、前記安定点
に対応した位置まで所定量回転する。
【0040】次に、ROM5a、5bおよび6に記憶さ
れている各励磁データ(励磁信号)について説明する。
図2は、ROM5a、5bおよび6に記憶されている各
励磁データをそれぞれ示すグラフである。また、図3お
よび図4は、それぞれROM5a、5bに記憶されてい
る第1の相の励磁データを示すグラフである。また、図
5および図6は、それぞれROM6に記憶されている第
2の相の励磁データを示すグラフである。
【0041】これらの図に示すように、予め、ROM6
には、第2の相の励磁データとして、余弦波の振幅デー
タが記憶され、ROM5a、5bには、第1の相の励磁
データとして、前記余弦波に対して(正弦波の基準波形
に対して)位相が所定量ずれた(位相が電気角でα遅れ
ている)正弦波の振幅データが記憶されている。
【0042】この場合、図3および図4に示すように、
位相が電気角でα遅れている正弦波について、電気角で
0〜90°を128に等分割、すなわち電気角で0〜3
60°を512に等分割したときの各データが、それぞ
れ、カウンタ4の計数値0〜511と1対1で対応して
いるROM5a、5bの所定のアドレスに記憶されてい
る。
【0043】また、これと同様に、図5および図6に示
すように、余弦波について、電気角で0〜90°を12
8に等分割、すなわち電気角で0〜360°を512に
等分割したときの各データが、それぞれ、カウンタ4の
計数値0〜511と1対1で対応しているROM6の所
定のアドレスに記憶されている。
【0044】前記ずれ角度αは、ステッピングモータ1
1の相数、ヨーク、磁気特性、ニアギャップ等の諸条件
に応じて、1パルス毎のステッピングモータ11の回転
量が均一になるように適宜決定されるものであり、ステ
ッピングモータ11の角速度の一定化、また、ステッピ
ングモータ11を正逆いずれの方向に回転した場合でも
高い角度精度が得られる点で、ずれ角度αは、−3.5
〜−0.3°または+0.3〜+3.5°、特に、−2
〜−1°または+1〜+2°とするのが好ましい。
【0045】次に、本発明のモータ駆動装置を、具体的
実施例に基づいてさらに詳細に説明する。
【0046】(実施例1)図1に示すモータ駆動装置1
を作製した。この場合、図2に示す余弦波に対する正弦
波の位相のずれ角度αを電気角で+1.5°とした。ま
た、亜鉛めっき鋼板からなるヨークと、ロータ側磁石と
して多極着磁された樹脂結合型円筒状の希土類磁石(N
d−Fe−B系磁石)とを有するステッピングモータ1
1を用いた。なお、ヨークの透磁率は、2000μm程
度であり、ロータ側磁石の磁気特性は、磁束密度が、6
000Gであった。
【0047】そして、モータ駆動装置1により、ステッ
ピングモータ11を正転方向に回転させた場合と、反転
方向に回転させた場合とのそれぞれにおいて、最大角速
度と最小角速度との差を求めた。また、モータ駆動装置
1におけるE2 PROMの励磁データを書き換えること
により、余弦波に対する正弦波の位相のずれ角度αを種
々変更して、前記と同様に、最大角速度と最小角速度と
の差を求めた。
【0048】図7は、前記の測定結果、すなわち、ずれ
角度αと、最大角速度と最小角速度との差との関係を示
すグラフである。
【0049】同図に示すように、余弦波に対して正弦波
をずらさない場合(α=0°)に比べ、余弦波に対して
正弦波をずらした場合(α≠0°)には、最大角速度と
最小角速度との差が小さく、ステッピングモータが円滑
に回転していることが分かる。特に、α=−2〜−1°
およびα=+1〜+2°の場合には、正転および反転の
いずれにおいても最大角速度と最小角速度との差が小さ
く、回転方向にかかわらずステッピングモータが円滑に
回転していることが分かる。
【0050】(実施例2)次に、角度精度についても、
前記モータ駆動装置11によりステッピングモータを正
転方向に回転させた場合と、反転方向に回転させた場合
のそれぞれについて測定し求めた。また、モータ駆動装
置におけるE2PROMの励磁データを書き換えること
により、余弦波に対する正弦波の位相のずれ角度αを種
々変更して、前記角速度評価と同様に、それぞれ角速度
を求めた。図9は前記の測定結果すなわち、ずれ角度α
と角度精度の関係を示すグラフである。
【0051】同図に示すように余弦波をずらした場合
(α≠0゜)には、理論値と実測値との差が少なく、角
度精度が向上する。
【0052】特にα=−2゜〜−1゜及び+1゜〜+2
゜の場合は正転及び反転のいずれにおいても理論値と実
測値との差が少なく角度精度が向上している。
【0053】以上説明したように、本実施例のモータ駆
動装置1では、ステッピングモータ11の第1の相を励
磁する正弦波状の励磁信号の位相を、第2の相を励磁す
る余弦波状の励磁信号に対して所定量ずらしているの
で、ステッピングモータ11の正転および反転のそれぞ
れの際に、適正な大きさの励磁信号(電圧)を各相に印
加して各相を励磁することができる。このため、ステッ
ピングモータ11の回転方向にかかわらず、角度精度が
向上する。
【0054】この場合、モータ駆動装置1では、位相の
ずれ角度αが正、負いずれの場合でも角度精度が向上す
るような対称性があり、正転から反転(または反転から
正転)に切り換えたときには、位相が遅れから進み(ま
たは進みから遅れ)に変わるだけで、正転時の位相のず
れ角度αの絶対値がそのまま反転時の位相のずれ角度α
の絶対値になるので、正転、反転を問わず、角度精度を
向上させることができる。
【0055】また、正転、反転いずれの場合でもステッ
ピングモータ11の角速度がより一定化し、ステッピン
グモータを円滑に回転させることができる。
【0056】また、モータ駆動装置1では、ステッピン
グモータ11の正転時と反転時で共通の励磁信号を用い
ているので、正転時と反転時で独立した異なる励磁信号
を用いるモータ駆動装置のように、正転と反転の切り換
え時に励磁信号の差により位置ずれが生じて回転軸のと
びが発生することがなく、正転と反転の切り換えが円滑
になされる。
【0057】また、モータ駆動装置1は、単に、励磁信
号の位相が所定量ずれているだけなので、別途回路の追
加等を必要とせず、回路構成が簡易である。
【0058】以上、本発明のモータ駆動装置を、図示の
構成例に基づいて説明したが、本発明はこれに限定され
るものではない。
【0059】例えば、前記本実施例では、励磁信号(励
磁データ)として、余弦波の振幅データと、この余弦波
に対して位相が所定量ずれた正弦波の振幅データとが用
いられているが、本発明における励磁信号はこれらに限
定されず、励磁信号として、余弦波の振幅データを補正
したデータと、この余弦波に対して位相が所定量ずれた
正弦波の振幅データを補正したデータとを用いてもよ
い。
【0060】また、本発明では、ROM5a、5bおよ
びROM6は、書き換え可能な不揮発性メモリーであっ
てもよい。この場合には、ROM5a、5b、6の励磁
データを、ステッピングモータ11のモータ特性やステ
ッピングモータ11の性能の劣化等に応じて適宜適正な
データに書き換えることができる。
【0061】また、本発明では、位相設定手段は、RO
M5a、5b、6に限らず、他の回路を適宜変更した
り、または、他の回路を適宜追加して、前述したような
位相のずれを得る場合と同様の機能を達成するものでも
よい。
【0062】また、前記本実施例では、ステッピングモ
ータ11の相数は2相であるが、本発明では2相に限定
されず、例えば、3相以上であってもよい。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のモータ駆
動装置によれば、ステッピングモータの複数の相を励磁
する各励磁信号のうち、所定の励磁信号の位相が所定量
ずれているので、ステッピングモータの正転および反転
のそれぞれの際に、適正な大きさの励磁信号(電圧)を
各相に印加して各相を励磁することができる。このた
め、ステッピングモータの回転方向にかかわらず、角度
精度が向上し、すなわち1パルス毎のステッピングモー
タの回転量をより均一にすることができ、また、ステッ
ピングモータの角速度がより一定となり、ステッピング
モータをムラなく円滑に回転させることができる。
【0064】また、本発明のモータ駆動装置では、ステ
ッピングモータの正転時と反転時で共通の励磁信号を用
いているので、いずれの位置でステッピングモータの回
転方向を切り換えても、回転軸のとびが発生することが
なく、回転方向の切り換えを円滑に行うことができる。
【0065】また、本発明のモータ駆動装置は、単に、
励磁信号の位相が所定量ずれているだけなので、別途回
路の追加等を必要とせず、構成が簡易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のモータ駆動装置の回路の構成例を示す
ブロック図である。
【図2】本発明におけるROMに記憶されている各相の
励磁データを示すグラフである。
【図3】本発明におけるROMに記憶されている第1の
相の励磁データを示すグラフである。
【図4】本発明におけるROMに記憶されている第1の
相の励磁データを示すグラフである。
【図5】本発明におけるROMに記憶されている第2の
相の励磁データを示すグラフである。
【図6】本発明におけるROMに記憶されている第2の
相の励磁データを示すグラフである。
【図7】ずれ角度αと、最大角速度と最小角速度との差
との関係を示すグラフである。
【図8】従来のモータ駆動装置のROMに記憶されてい
る各相の励磁データを示すグラフである。
【図9】ずれ角度αと、角度精度の関係を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1 モータ駆動装置 2 クロック信号生成器 3 アップ/ダウン信号生成器 4 カウンタ 5、6 ROM 7、8 D/A変換器 9、10 比較器 11 ステッピングモータ 12 パターン信号生成回路 13 ドライバ回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多相のステッピングモータの各相をそれ
    ぞれ励磁する励磁信号の組み合わせにより、前記ステッ
    ピングモータをマイクロステップ駆動するモータ駆動装
    置であって、 前記各励磁信号のうち、所定の励磁信号の位相を所定量
    ずらす位相設定手段を有することを特徴とするモータ駆
    動装置。
  2. 【請求項2】 ステッピングモータの第1の相を励磁す
    る第1の励磁信号および第2の相を励磁する第2の励磁
    信号の大きさをそれぞれ比較的細かく変化させ、ステッ
    プ角を微細化して前記ステッピングモータをマイクロス
    テップ駆動するモータ駆動装置であって、 正弦波的に変化する前記第1の励磁信号と、余弦波的に
    変化する前記第2の励磁信号との位相を所定量ずらす位
    相設定手段を有することを特徴とするモータ駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記位相設定手段による前記位相のずれ
    は、電気角で、−3.5〜−0.3°または+0.3〜
    +3.5°である請求項1または2に記載のモータ駆動
    装置。
  4. 【請求項4】 前記位相設定手段は、前記位相をずらし
    た励磁信号に対応するデータが記憶された不揮発性メモ
    リーである請求項1ないし3のいずれかに記載のモータ
    駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記ステッピングモータのヨークの透磁
    率が、5000μm以下である請求項1ないし4のいず
    れかに記載のモータ駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007221974A (ja) * 2006-02-20 2007-08-30 Rohm Co Ltd ステッピングモータ駆動装置および方法ならびにそれらを用いた電子機器

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