JPH09271193A - スピンドルモータ及びその製作方法 - Google Patents

スピンドルモータ及びその製作方法

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JPH09271193A
JPH09271193A JP8103557A JP10355796A JPH09271193A JP H09271193 A JPH09271193 A JP H09271193A JP 8103557 A JP8103557 A JP 8103557A JP 10355796 A JP10355796 A JP 10355796A JP H09271193 A JPH09271193 A JP H09271193A
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rotor
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Hiroshi Iwai
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 モータが低速となっても信号の振幅が変化し
ない高い周波数のFG信号を得ると共に、組立て後の修
理をも容易とする。 【解決手段】 ロータ20に駆動磁極を有する駆動マグ
ネット24と複数の位置磁極を有する位置マグネット2
5a,25bとを備え、ステータ上に駆動磁極と対向す
る電機子コイル27と、前記複数の位置マグネットに対
向して互いに異なった位相で振幅が変化する複数の回転
信号を出力するホール素子28a,28bと、このホー
ル素子28a,28bの回転信号に応じて電機子コイル
27に駆動電流を流す駆動回路32と、複数の回転信号
に応じて波形を分割し周波数信号を出力する波形分割手
段(信号分割手段)33とを備えたことを特徴とするス
ピンドルモータ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えばVTRのキャ
プスタン軸を直接回転駆動するような周波数発電機(以
下FGと略)を備えたスピンドルモータ及びそのスピン
ドルモータを生産する方法に係わり、FG信号の周波数
を高め低速回転で回転ムラの少ないスピンドルモータを
提供するものである。
【0002】
【従来の技術】図8はVTRのキャプスタン軸を直接回
転駆動する、スピンドルモータの断面を示す断面図、図
9は従来のこのようなスピンドルモータの例を示す分解
斜視図(軸受手段は図示せず)、図10はステータベー
スの平面図であり、ロータ1は軟鉄板製のロータヨーク
3上に、スピンドル4と、焼結フェライト製の駆動マグ
ネット5と、この駆動マグネット5の外周にフェライト
磁性粉をポリアミド(ナイロン)を主体とする有機質の
バインダで結合してモールド成形したFGマグネット6
とが同軸に固着されて構成されている。
【0003】駆動マグネット5には円周方向に等間隔に
8極の駆動磁極が、またFGマグネット6には円周方向
に等間隔に128極のFG磁極が着磁されている。
【0004】シャーシ11上のステータ2は軟鉄板上に
絶縁層を挟んで銅箔をエッチング等で加工したパターン
回路を形成したステータベース7上に、6個の空心の電
機子コイル8を60度間隔に載置している。
【0005】また、ステータベース7上には駆動磁極に
対向して回転信号を発生するホール素子9(9a〜9
c)と、ホール素子9の出力する回転信号に応じて電機
子コイル8に選択的に駆動電流を流す駆動回路(図示せ
ず)とが載置されている。
【0006】そして、ロータ1はステータベース7に固
定された軸受ホルダ9に内装されたベアリングのような
軸受手段10によって回転自在に支持され、いわゆるブ
ラシレスモータを構成し、既知の作用によりロータが回
転駆動力を発生する。なお、13はロータ1に固定され
たプーリである。
【0007】さらに、ステータベース7上にはFG磁極
と対向してFGパターンコイル12が前記パターン回路
と共に形成されており、ロータ1の回転に伴いその回転
速度に比例した1回転当たり64サイクルのFG信号を
発電出力する。
【0008】このように構成したスピンドルモータをV
TRのキャプスタン駆動に用いる場合、このFG信号の
周波数に応じてモータの駆動電流の大きさを制御する速
度制御手段を設け、所定の回転速度で回転するように構
成する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】近年のVTR記録の高
密度化に伴い、定常の記録再生時での単位時間当たりの
磁気テープ送り量が少なくなり、定常記録再生時に必要
なスピンドルの回転数は低下してきている。
【0010】一方、録画したテープの希望する記録位置
に短時間にアクセスできるよう、いわゆる早送り再生時
の磁気テープ送り量を高速化するためにキャプスタン軸
を太くすることが求められている。
【0011】キャプスタン軸を太くすると、定常の記録
再生時の磁気テープ送り量を従来に維持するためには、
回転速度をさらに低速にする必要がある。
【0012】しかし、キャプスタン軸を駆動するスピン
ドルモータの回転速度が低下すると、FG磁極とFGパ
ターンコイルとの相対速度も低下し、その発電するFG
信号の振幅は比例して小さくなる。
【0013】FG信号の振幅が小さくなると外来の妨害
信号との相対的な比率、いわゆるS/Nが悪化し、これ
が制御手段の誤動作の要因となってモータの回転ムラを
悪化させる。
【0014】また、FG磁極及びFGパターンコイルは
スピンドルの回転中心に対して同軸に組み付けられなけ
れば、やはり回転ムラを悪化させる原因となるが、その
調整は容易でなく組み立てに多くの手間を必要としてい
た。
【0015】さらに、正確な回転ムラは、一度モータを
組み立ててから測定しなければ判明せず、規格外が判明
してもその修理には多大な手間を必要としていた。
【0016】また、モータの回転速度が低速となっても
信号の振幅が変化しない、前記したホール素子の出力す
る回転信号をFG信号として用いる方法も提案されてい
るが、駆動磁極の極数の1/2のサイクル数しか得られ
ず、上記のように8極の場合はモータ1回転当たり4サ
イクルで、低速で回転するモータの速度制御には少なく
とも50サイクル以上必要であることから採用できな
い。
【0017】更に、前記した3個のホール素子の出力す
る回転信号が120度の位相差を有することを利用し
て、各々の回転信号の排他的論理和をFG信号として用
いる方法も提案されているが、FG信号に含まれる周波
数変動が大きく、回転ムラが悪化する上、駆動磁極の極
数とホール素子数の積の1/2のサイクル数しか得られ
ず、上記のように8極場合はモータ1回転当たり12サ
イクルであり、同様に採用できない。このように従来は
回転信号のサイクル数と回転信号発生手段の数との積よ
り大なるサイクル数の周波数信号を出力することはでき
なかった。
【0018】また、前記したようなモータでは効率を向
上しトルクリップルを抑えるため、駆動磁極は矩形波又
は、台形波状に着磁され、駆動磁極に応じて出力される
回転信号の波形も矩形波又は、台形波状になる。
【0019】矩形波又は、台形波状の波形の回転信号で
は、上記した以上の周波数分割は過大な周波数変動を含
む上、実現は極めて困難である。
【0020】また、各々のホール素子の取り付け位置の
誤差や感度の差は、FG信号の周波数変動につながる
が、その取り付け調整は困難である上、多大な手間を必
要とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる従来の問
題点に鑑みなされたもので、低速回転速度でもS/Nの
悪化しない多サイクルのFG信号を出力し、FG磁極及
びFGパターンコイルの同軸調整の手間を不要とし、さ
らに、組立て後の修理をも容易とすると共に、低速回転
でも回転ムラの少ないスピンドルモータを提供する。
【0022】そのために、請求項1では、ロータ上には
駆動磁極を有する駆動マグネットと複数の位置磁極を有
する位置マグネットとを備え、ステータ上には前記駆動
磁極と対向する電機子コイルと、前記複数の位置磁極に
対向して互いに異なった位相で振幅が変化する複数の回
転信号を出力する回転信号発生手段と、前記回転信号発
生手段の回転信号に応じて前記電機子コイルに駆動電流
を流す駆動回路と、前記複数の回転信号に応じて波形を
分割し周波数信号を出力する波形分割手段とを備えた事
を特徴とするスピンドルモータ。
【0023】また、請求項2では、前記回転信号発生手
段はホール素子を含んで構成したことを特徴とする請求
項1に記載したスピンドルモータ。
【0024】また、請求項3では、前記前記回転信号発
生手段の回転信号の振幅を調整する半固定抵抗器を備え
たことを特徴とする請求項2に記載したスピンドルモー
タ。
【0025】また、請求項4では、前記複数の回転信号
は90度の位相差を有する2信号を含むことを特徴とす
る請求項3に記載したスピンドルモータ。
【0026】また、請求項5では、前記複数の回転信号
はそれぞれ120度の位相差を有する3信号を含むこと
を特徴とする請求項3に記載したスピンドルモータ。
【0027】また、請求項6では、請求項2項,4また
は5項に記載したスピンドルモータを生産する方法であ
って、前記ステータと前記ロータとを組み合わせ、前記
ロータを回転させながら、前記回転信号の波形に応じて
前記位置磁極の強度を制御して形成するようにしたこと
を特徴とするスピンドルモータの製作方法をそれぞれ提
供するものである。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は本発明によるVTRのキャ
プスタン軸を直接回転駆動するスピンドルモータの一実
施例を示す分解斜視図(軸受手段は図示せず)、図2は
ステータの平面配置図、図3はロータの一部断面図、図
4の破線部内はスピンドルモータのブロック図である。
【0029】図1に示すようにロータ20及びステータ
21が、シャーシ及び軸受ホルダに取り付けられること
は図8,9に示す従来例と同様である。
【0030】即ち、軟鉄板製のロータヨーク22上にス
ピンドル23と、焼結フェライト製の駆動マグネット2
4と、その外周にフェライト磁性粉をポリアミド(ナイ
ロン)を主体とする有機質のバインダーで結合してモー
ルド成形した位置マグネット25(25a,25b)と
が同軸に固着されて構成されている。
【0031】上記駆動マグネット24には円周方向に等
間隔に8極の駆動磁極(N,S)が、駆動マグネット2
4の外周に配置された位置マグネット25には円周方向
に等間隔に8極の位置磁極25a,25bとが1/2ピ
ッチずらして同軸に2セット着磁されている。
【0032】ステータ21は軟鉄板上に絶縁層を挟んで
銅箔をエッチング等で加工したパターン回路を形成した
ステータベース26上に、5個の空心の電機子コイル2
7を72度間隔に載置していると共に、上記位置磁極2
5a,25bに対向して90度位相差の回転信号を発生
する回転信号検出手段である2個のホール素子28a、
28bが載置されている。更に、2個のホール素子28
a,28bとスピンドル23を挟んで対向するステータ
ベース26の一側には後述する着磁ヘッドを位置決めす
るための位置決め部26aが切欠いて形成してある。
【0033】また、ステータベース26上には図4に併
せて示すように、上記ホール素子の出力信号を適宜増幅
する前置増幅器29a,29bと、ホール素子28a、
28bの出力する90度位相差の回転信号を5相の位置
信号に変換する2相5相変換回路30と、この2相5相
変換回路30の位置信号に応じて5相マトリックス31
を介して電機子コイル27に選択的に駆動電流を流す駆
動回路32とが載置されている。
【0034】ロータ20はステータ21に従来と同様な
構成の図示せぬ軸受手段によって回転自在に支持され、
いわゆるブラシレスモータを構成し、5相の電機子コイ
ル27の発生する回転磁界と駆動マグネット24との相
互作用によりロータ20が回転駆動力を発生する。
【0035】また本実施例では、回転信号は位置磁極に
応じて生成され、駆動マグネット24の駆動磁極とは別
に、分割に好適な正弦波状に着磁しており、また各々の
ホール素子には別個の位置磁極が対向するため、各々の
ホール素子の取り付け位置精度や感度に差に応じて磁極
の位相や振幅を調整しながら着磁するものである。
【0036】さらに、ステータベース26上には回転信
号のサイクル数と回転信号発生手段の数との積より大な
るサイクル数の周波数信号を出力する信号分割手段(波
形分割手段)33が載置され、本実施例では上記ホール
素子28a,28bの出力する90度位相差の回転信号
を16倍の周波数に分割して、ロータ20の回転に伴い
その回転速度に比例した1回転当たり64サイクルの周
波数のFG信号を生成出力している。
【0037】図5は信号分割手段33に用いる回路の一
例、図6は出力波形を示し、直列に接続された8個の抵
抗(R1 〜R8 )を1辺として4辺をブリッジ結線し、
その4頂点にホール素子28a,28bの出力される適
宜増幅された90度位相差の回転信号{図6(A)
(B)}を入力すると、対向する接続点間(P1 ,P2
,Q1 ,Q2 )に位相のシフトした信号{図6
(C)}が現れる。
【0038】このシフトされた信号を各々電圧比較器3
4で矩形波に整形し{図6(D)(E)(F)}、排他
的論理和のゲート回路35で合成すると周波数分割{図
6(G)}され、この回路の場合、1回転当たり64サ
イクルのFG数信号が出力される。
【0039】このように構成したスピンドルモータをV
TRのキャプスタン駆動に用いる場合、このFG信号の
供給を受け、その周波数に応じてモータの駆動電流の大
きさを制御する速度制御手段をを外部に設け、速度の負
帰還ループ形成し所定の速度で回転するように構成す
る。
【0040】次に各部の好適な実施態様について説明す
る図7は位置磁極25a,25bのホール素子28a,
28bと対向する表面にロータの回転に伴う振れの大き
さとFG信号の周波数変動の大きさの関係を実験で求め
たもので、位置磁極のホール素子と対向する表面にロー
タの回転に伴う振れが大きいと、後述する着磁ヘッドと
の距離にムラができ、磁極強度のムラから、回転信号の
歪みとなる。
【0041】この回転信号の歪みが大きいと、FG信号
の周波数変動を悪化させ、分割数も制限される。このた
め、位置磁極25a,25bのホール素子28a,28
bと対向する表面は切削や、研磨などにより上記図3に
示すように振れ取りの加工を施すことにより、波形分割
数を大きくしてもFG信号の周波数変動を小さくでき、
歩留まりも大幅に向上する。
【0042】位置磁極25a,25bは焼結によって形
成される磁石でも構成は可能であるが、焼結時の収縮の
ムラにより、位置磁極25a,25bのホール素子28
a,28bと対向する表面のロータの回転に伴う振れが
大きくなり、磁気特性もムラが多いため、FG信号の周
波数変動が大きく、歩留まりが悪い。
【0043】このため、位置磁極25a,25bは、フ
ェライト磁性粉をポリアミド(ナイロン)やPPSなど
を主体とする有機質のバインダーで結合してモールド成
形すれば、収縮率が小さいため寸法精度が良好で振れも
小さくなり、均一な磁気特性が得られる上、振れ取り加
工も研磨より容易な切削で可能となるため、大幅に歩留
まりが向上し手間も省ける。
【0044】なお、異方性磁界を印加せずにマグネット
を成形するようにすれば、マグネットの磁気特性の均一
性はより好ましくなり、上記技術に相乗した効果を生じ
る。
【0045】また、磁性粉を有機質などのバインダーで
結合して形成したマグネットは、その磁性粉の含有率を
調整することで抗磁力が調整でき、抗磁力を低く調整す
れば、小さな磁界で磁極の強度を調整できるから、位置
磁極の波形をより正確に形成又は調整でき、FG信号の
周波数変動を低減し、分割数を高くすることが可能とな
る。
【0046】図5に示す信号分割手段33に用いる回路
では、入力される90度位相差の回転信号の振幅は各々
等しくすることが、FG信号の周波数変動を抑える条件
であるが、個々のホール素子の感度は一様でなく、回転
信号の振幅にも差が生じる。
【0047】この差をなくすために位置磁極25a,2
5bの強度を調整する方法もあるが、調整の幅に限界が
あり、細部まで調整するには時間がかかる問題がある。
このため、ホール素子のバイアス電流や回転信号の増幅
率などを調整可能とするよう図3に示すように前置増幅
器29a,29bに半固定抵抗器36a,36bを備え
ることで、振幅の調整幅が拡大し着磁作業も容易とな
り、細部まで調整でき、周波数の分割数も大きくするこ
とができ、FG信号の周波数変動も低減される。なお、
この半固定抵抗器36a,36bは双方について調整可
能であるが、一方の増幅率を固定とし、他方の増幅率を
調整可能とするように適宜構成しても良いことは勿論の
ことである。
【0048】前述では、回転信号は90度位相差を有す
る2信号とした例について説明してきたが、この場合、
回転信号発生手段の個数が最少で安価に構成できる効果
がある。
【0049】しかし、本発明はこの例に限られず、例え
ば夫々120度の位相差を有する3信号であっても同様
の構成が可能で、この場合、波形分割手段において位置
信号の3次高調波が相互に打ち消され、影響が少なくな
る特徴があり、またFG信号の周波数変動に対する抵抗
値の誤差の影響が小さくなる効果がある。
【0050】また、本発明の回転信号発生手段はホール
素子の例に限られないが、ホール素子は大きさや感度、
経時変化などの点で本発明の回転信号発生手段として良
好である。
【0051】特にGaAsを主体とするホール素子は抵
抗値や感度の温度特性が極めて小さいため、温度変化に
対しても回転信号の振幅変動が少なく、使用可能温度範
囲が拡大する効果がある。
【0052】以上述べてきた本発明の信号分割手段33
は多数の抵抗と電圧比較器34及び排他的論理のゲート
回路35などを含んで構成する必要があり、その実現に
はモノリシックICとすることが必要である。
【0053】特にFG信号の周波数変動を抑え且つ分割
数を高くするためには、回転信号の位相をシフトする抵
抗群の抵抗値に、極めて高い相対精度が必要であるが、
モノリシックICとすれば容易に高い相対精度が得られ
る。
【0054】また、スピンドルモータの駆動回路と信号
分割手段とは回転信号発生手段の出力信号を共有して使
うため、1チップのモノリシックICとすることで、小
型化が可能となる。
【0055】また、実施例では駆動マグネット24と位
置マグネット25とを別体として説明したが、駆動マグ
ネット24と位置マグネット25とを一体に形成して、
駆動磁極と位置磁極とを設けるようにしても本発明の趣
旨を逸脱するものではなく、組み立ての手間が省け好ま
しい。
【0056】次に、前述してきた本発明のスピンドルモ
ータの好ましい製作方法について上記した図4のブロッ
ク図を用いて説明する。
【0057】破線部内に示されるスピンドルモータの外
部に回転制御装置(図示せず)、FM復調回路37、ウ
エーブメモリ回路38、補正補正演算手段39、着磁電
源40、及び着磁ヘッド41を備えている。
【0058】回転駆動装置はターゲットとなるスピンド
ルモータのスピンドルに同軸に高精度のエンコーダーを
組みつけ、このエンコーダーの出力信号の周波数を一定
にするようにロータに回転力を与えて回転制御をする。
【0059】FM復調回路37はターゲットとなるスピ
ンドルモータの回転信号が信号分割手段33で分割され
たFG信号を受け入れ、FM復調をして周波数変動を変
動信号の振幅に変換する。
【0060】ウエーブメモリ38はFM復調された周波
数変動の変動信号の振幅を位置信号のゼロクロスを基準
に読み込み1回転分記憶する。
【0061】補正演算手段39はウエーブメモリ38か
ら1/2回転分遅れた変動信号の振幅を読み出し、位置
磁極の補正すべき強度を演算し、着磁指令信号として出
力する。
【0062】着磁電源40(40a,40b)は着磁指
令電圧に応じて着磁電流を出力し、位置磁極25a,2
5bのホール素子28a,28bと対向する部分と18
0度ずれた部分に配置される着磁ヘッド41a,41b
は着磁電流によって位置磁極の磁極の強度を調整する。
【0063】なお、図1の例ではスピンドルモータのス
テータベース26の一部26aに着磁ヘッド配置部が備
えられており、スピンドルモータの生産時に着磁ヘッド
を容易に精度良く且つ必要な空間を確保して配置できる
ようになっている。
【0064】このように構成することにより、ターゲッ
トとなるスピンドルモータは回転駆動装置によって一定
の回転速度で回転されるから、FM復調回路から出力さ
れる変動信号は回転信号の誤差分に応じた振幅が得られ
る。
【0065】例えば、一方の回転信号の振幅の一部が大
きいとすると、分割されたFG信号の周波数がその部分
だけ上昇し、FG信号の周波数が上昇すると変動信号の
振幅も上昇する。
【0066】変動信号はウエーブメモリ38に記憶さ
れ、ロータ20が1/2回転したタイミングで読み出さ
れ、補正演算手段39で位置磁極の補正すべき強度を演
算し、この場合強度を弱める着磁指令信号を出力する。
【0067】このタイミングでは着磁ヘッド41a,4
1bは先の位置磁極の「回転信号の振幅の一部が大きい
部分」に対向しており、強度を弱める着磁指令信号に応
じて着磁電源から出力される着磁電流により磁界を発生
し、磁極強度を弱める。
【0068】モータの回転に伴い連続的にこれらの動作
が繰り返され、回転信号の波形に応じたFG信号の周波
数変動が減少するから、回転信号発生手段の感度差や取
り付け誤差、波形分割手段の誤差を含めて、理想の位置
磁極の磁極波形に調整される。
【0069】なお、本発明の趣旨である「ステータとロ
ータとを組み合わせ、このロータを回転させながら、そ
の発生する回転信号の波形に応じて位置磁極の強度を制
御して形成することにより、必要な磁極波形の位置磁極
を構成すること」を逸脱しない範囲で種々の変形が可能
である。
【0070】例えば回転信号をスピンドルモータの外部
に取り出し、外部に設けた波形分割手段で分割してFM
復調回路に読み込み、後の処理は前述と同様する方法
や、回転信号をスピンドルモータの外部に取り出し、別
に発生させた理想波形と比較し、その差分に応じて着磁
ヘッドの着磁電流を制御する方法などが変形例として可
能である。
【0071】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明によれ
ば、 (1)スピンドルモータの回転速度が低下してもそのF
G信号の振幅は低下せず、いわゆるS/Nの悪化がな
く、且つ、1回転当たりのサイクル数の高いFG信号が
得られるから、低速回転でも回転ムラが良好なスピンド
ルモータを提供できる。 (2)部品の組付けや調整が容易で、組み立ての手間を
低減でき、その修理の手間も殆ど必要がなくなる。 (3)ブラシレスモータを構成する回転信号発生手段の
回転信号を兼用して用いるため、特別な部品を必要とせ
ず小型化が可能となる。 (4)また、本発明のスピンドルモータを生産する方法
によれば、位置磁極の波形の歪みやバラツキ、回転信号
発生手段の取り付け位置や感度差、波形分割手段の誤差
等によるFG信号の周波数変動が除去できるから、より
良好なFG信号が得られ、スピンドルモータの回転ムラ
がより低減される。 (5)同様に回転信号の分割数をさらに高くしてもFG
信号の周波数変動が増加しないから、FG信号のサイク
ル数をさらに多くでき、より低速な回転速度でも安定し
た制御特性が得られる。 (6)より低速な回転速度でも安定して回転するため、
キャプスタン軸の駆動に採用すると、キャプスタン軸を
太くして定常記録再生時の速度を遅くしながら、早送り
再生時のテープ送り速度を向上でき、希望する記録位置
に短時間でアクセスできる。 (7)スピンドルモータの生産の歩留まりが向上し、安
価なスピンドルモータを提供できるなどの顕著なる効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスピンドルモータの一実施例を示す分
解斜視図である。
【図2】本発明のステータの平面図である。
【図3】本発明のロータの一部断面図である。
【図4】本発明のスピンドルモータ及びその製作方法の
回路ブロック図である。
【図5】本発明における信号分割手段の回路図である。
【図6】信号分割手段における波形図である。
【図7】位置マグネットの表面振れとFGの周波数変動
を示すグラフである。
【図8】従来のスピンドルモータの断面図である。
【図9】従来のスピンドルモータを示す分解斜視図であ
る。
【図10】従来のステータの平面図である。
【符号の説明】
20…ロータ、21…ステータ、23…スピンドル、2
4…駆動マグネット、25…位置マグネット、26…ス
テータベース、28a,28b…ホール素子、29…前
置増幅器、30…2相5相変換回路、33…信号分割手
段(波形分割手段)、37…FM復調回路、38…ウエ
ーブメモリ、39…補正演算手段、40…着磁電源、4
1a,41b…着磁ヘッド。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロータ上には駆動磁極を有する駆動マグネ
    ットと複数の位置磁極を有する位置マグネットとを備
    え、 ステータ上には前記駆動磁極と対向する電機子コイル
    と、前記複数の位置磁極に対向して互いに異なった位相
    で振幅が変化する複数の回転信号を出力する回転信号発
    生手段と、前記回転信号発生手段の回転信号に応じて前
    記電機子コイルに駆動電流を流す駆動回路と、前記複数
    の回転信号に応じて波形を分割し周波数信号を出力する
    波形分割手段とを備えたことを特徴とするスピンドルモ
    ータ。
  2. 【請求項2】前記回転信号発生手段はホール素子を含ん
    で構成したことを特徴とする請求項1に記載したスピン
    ドルモータ。
  3. 【請求項3】前記前記回転信号発生手段の回転信号の振
    幅を調整する半固定抵抗器を備えたことを特徴とする請
    求項2に記載したスピンドルモータ。
  4. 【請求項4】前記複数の回転信号は90度の位相差を有
    する2信号を含むことを特徴とする請求項3に記載した
    スピンドルモータ。
  5. 【請求項5】前記複数の回転信号は各々120度の位相
    差を有する3信号を含むことを特徴とする請求項3に記
    載したスピンドルモータ。
  6. 【請求項6】請求項2項,4または5項に記載したスピ
    ンドルモータを生産する方法であって、前記ステータと
    前記ロータとを組み合わせ、前記ロータを回転させなが
    ら、前記回転信号の波形に応じて前記位置磁極の強度を
    制御して形成するようにしたことを特徴とするスピンド
    ルモータの製作方法。
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