JPH09271112A - 分電盤扉の蝶番装置 - Google Patents

分電盤扉の蝶番装置

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JPH09271112A
JPH09271112A JP8103980A JP10398096A JPH09271112A JP H09271112 A JPH09271112 A JP H09271112A JP 8103980 A JP8103980 A JP 8103980A JP 10398096 A JP10398096 A JP 10398096A JP H09271112 A JPH09271112 A JP H09271112A
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door
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shaft
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Tetsuo Furumoto
古本哲男
Tomomasa Haniyuu
羽生党正
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Abstract

(57)【要約】 【目的】外観が良く、強力な弾性体を必要とせず、周辺
の部材に無理な力が加わることなく、小型で、扉の軽重
に係わることなく同様に開状態で支えることが可能で、
操作感も極端に違わない分電盤扉の蝶番装置を提供す
る。 【要約】 端部が重力に抗して上方に開く扉と、扉側の蝶番金具A
と、枠体側の蝶番金具Bと、蝶番金具AとBを連結する
軸と、蝶番金具A側に設けられる当接部と、カム面を備
え他端を蝶番B側に支持された弾性を備えた支持板とよ
りなり、支持板の蝶番Bへの支持位置は、カム面が当接
部に当接した状態で、ほぼ当接部の偶力方向の延長線上
にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本件の発明は、重力に抗して端部
が上方に開く扉を有する分電盤の、蝶番装置に関わり、
特に扉を開いた状態で扉を保持出来る機能を有する蝶番
に関する。
【0002】
【従来の技術】上述の上方に開く扉は分電盤の取り付け
位置の関係から、分電盤が鉛直な壁面に取り付けられた
状態で、開いた際に扉を水平に保持する必要があった。
この状態で扉を保持しようとすると、扉の自重と、扉の
蝶着軸と重心の間の距離で発生するモーメントに抗して
扉を支える必要があって、蝶着軸から開く側の端部によ
り近い位置を少ない力で扉を支えるか、蝶着軸側に近い
位置を強い力で扉を支えるか選択を迫られるが、前者の
方法を採用しようとすると寸法的に大きなステーを取り
付ける必要が有るなど、外観上好ましくない。
【0003】
【従来技術の問題点】一般的に外観上の問題から前述の
後者の方法が選択されているが、非常に強力な弾性保持
体を要しており、小型に構成しにくかったり、強力な力
を局部的に支える必要があるので、周辺の部材に応力的
に無理が加わったり、力による摩擦で部品がすり減って
何回も開閉すると扉を支えきれなくなったりしていた。
【0004】また、分電盤の大きさは用途によって様々
であって、扉の大きさも分電盤の大きさに合わせて形成
されるので、重量の軽いものから重いものまで様々な種
類があって、弾性保持部材の支える力を一定にして全て
の扉に部材を共用しようとすると、重量の軽い小さな扉
と重量の重い大きな扉では、弾性保持部材の保持力に抗
して扉をしめる際の操作感がちがってしまったり、大き
な重量の重い扉ではちょっとした衝撃で扉がかってに閉
まる等の問題があった。
【0005】
【発明の目的】そこで、本件の発明は、扉を開いて水平
に保持しながら支持部を出来るだけ蝶番軸側に寄せた外
観の良い構造でありながら、強力な弾性保持体を必要と
せず、周辺の部材に無理な力を加えることなく、摩擦に
よる磨耗等も少なく、小型に構成できて、なお且つ重た
い扉でも軽い扉でも同じように支えられるとともに、開
閉の操作感も極端に違わず、同一の部品で構成できるよ
うな分電盤の扉の蝶番装置を提供することにある。
【0006】
【目的を達成するための手段及び作用】上述の目的を達
成するため本件の発明では、分電盤扉の蝶番を、端部が
重力に抗して上方に開く扉と、扉側に固着される蝶番金
具Aと、扉を蝶着する枠体と、枠体側に固着される蝶番
金具Bと、蝶番金具AとBを蝶動状に連結する第一の軸
と、蝶番金具A側に設けられ、前記第一の軸より適当な
離隔距離に配置される当接部と、前記当接部と当接する
カム面を一端に備え他端を蝶番金具B側に支持させ、カ
ム面を(前記当接部を介して)扉の開き方向に付勢する
手段を備えた支持板と、よりなり、前記支持板の蝶番B
への支持位置は、カム面が当接部と当接した位置で前記
第一の軸と当接部を含む第一の仮想面に対して直角で、
第一の軸に対して平行且つ当接部を含む第二の仮想面に
近い位置とし、カム面と第二の仮想面は直角よりやや開
いた角度としたもので、それにより水平に扉を保持した
際の扉の自重で蝶番A側に設けられた当接部に発生する
偶力を支持板で支える際に、支持板のカム面側の蝶番A
の当接部との接触点と支持板の蝶番Bへの支持位置を結
ぶ線分は、ほぼ先の当接部の偶力の力線の方向と重な
り、カム面が前記第二の仮想面とほぼ直角であれば、支
持板には単純な圧縮力が加わるのみで余計な力を支える
必要がなく、また扉を閉めるときの為にカム面をほんの
少し第二の仮想面より直角より開き気味にしてあるか
ら、支持板には前述の圧縮力と扉を閉める際にカム面に
発生する小さな逃げ力を支えられる程度の弱い弾性保持
機能があればよく、周辺の部材に無理な力を加えること
がなく、摩擦による磨耗等も少なく、小型に構成でき
る。
【0007】 つぎに、前記支
持板は略コの字状の弾性板とし、コの字の中間片部を蝶
番金具Bに第二の軸で支持させ、コの字の片方の端部に
前記カム面を形成し、コの字の他方の端部は、扉が閉ま
る方向に動こうとしたとき前記カム面が逃げる方向に支
持板が回転する事を阻止する方向で蝶番金具Bに支えた
もので、それにより支持板はコの字の両辺の全部を弾性
部として構成出来るので応力限界を高く設定できて前記
当接部とカム面の係合量を十分に取れる事となり安定し
て扉を支えることが可能となる。
【0008】また、前記コの字状の支持板のカム面形成
側端部の反対側の端部の蝶番金具Bへの支えは蝶番金具
Bに進退自在に螺着されたネジの先端で行われるように
したので、扉の大きさの違いによる重量の大小で当接部
の係合深さをネジの進退で調整出来て、扉の開閉におけ
る操作感や扉の支えの安定化を図ることが可能となる。
【0009】
【実施例の説明】以下に本件発明を図面を用いて詳細に
説明する。
【0010】図1に本件発明の実施例による蝶番の各部
品の分解組立図を、図2に要部の断面構造を、図3に枠
体と扉を取り付けた全体の図を示す。
【0011】図において、1は扉、2は扉を蝶動状に取
り付ける枠、3は扉に対してネジ11により固定される
蝶番金具A、4は枠体に対してネジ5により固定される
蝶番金具B、6は蝶番金具AとBを蝶動状に軸支する第
一の軸、8は略コの字に弾性板を折り曲げて形成した支
持板、9は支持板を蝶番金具Bに軸支する第二の軸、1
0は蝶番金具Bに進退自在に螺着されるネジである。
【0012】図2において、301は第一の軸6から適
当な離隔距離に配される当接部で3の蝶番金具Aに一体
に成形されている。801はコの字状の支持板8の片側
の片802の端部に形成されるカム面、804は支持板
8を第二の軸9で蝶番金具Bに軸支するための軸穴で、
コの字のほぼ中間部に設けられる。803は片802の
他方の片で、803の端部は、蝶番金具Bに進退自在に
螺着されるネジ10の先端によつて、支持板が図2の反
時計回りに回転することを阻止されている。
【0013】図2において第一の軸6と当接部301を
含む第一の仮想面11に対して、第二の軸9の位置すな
わち支持板8の蝶番Bへの支持位置は、前記第一の仮想
面に直角で、当接部301を含み第一の軸6に平行な第
二の仮想面12の近傍(図では仮想面12内にある)に
配置される。またカム面801と前記第二の仮想面12
で構成される角度13は直角よりやや開く程度としてあ
る。なお図2は図3のように扉を開いて水平に保持して
いる状態の蝶番の位置関係を現している。
【0014】図4は、図2の状態から扉を閉位置に移動
させた時の蝶番の断面状態図である。
【0015】上記の蝶番装置の機能について以下に説明
する。図4の状態にて扉1は枠体2に対して閉じてお
り、その状態では支持板8はコの字の両端部をネジ10
の先端と蝶番Aの当接部301の連続縁303との間に
挟まれて弾性圧縮されている。図3の扉1’から1の方
向に徐々に開いていくと図4の当接部301がカム面8
01に近づいて行き、扉1が水平よりさらに開かれたあ
たりで当接部301はカム面801を乗り越えて、その
時カム面801が支持板8の弾性で蝶番金具Aの段差部
302に入り、カム面801上に当接部301が位置す
ることになる。カム面801が段差部302に入るとき
には支持板8の弾性拘束が急に解かれてカチッという音
がでるので操作する人には扉を離しても保持できる状態
になったことが分かる。
【0016】そこから手を扉より離すと、3の蝶番金具
Aは扉の自重によって図2において第一の軸6を中心に
反時計回りに回動付勢される。蝶番金具Aの反時計回り
の回動付勢によつて、当接部301はカム面801を第
一の軸6と当接部301を含む第一の仮想面11に対し
て直角な第一の力で押すこととなる。その時の力は、例
えば扉の自重が500グラムであって図3における扉の
幅Xの半分の位置に重心が有り、図2における当接部3
01と第一の軸6との離隔距離がXの20分の1であれ
ば5000グラムである。
【0017】前記第一の力はカム面801に対し、当接
部301との接触ポイントにおいてカム面801と直角
な方向の第二の力となってカム面を押すこととなるが、
支持板8を支えている第二の軸9が、当接部301を含
み、第一の仮想面11に直角で、第一の軸6に平行な第
二の仮想面12の近傍に配置されており、且つカム面8
01は第二の仮想面12に対して直角よりやや開いた角
度に構成してあるので、前記第二の力は図5に示すよう
に当接部301から第二の軸9の方向への第一の分力
と、第二の軸9を中心として支持板8を図2において反
時計回りに回転付勢する第二の分力に分けられるが、第
一と第二の分力の力配分はほとんどが第一の分力となり
第二の分力を非常に小さくできる。例えば先の第二の仮
想面12とカム面801の角度を95度と設定すると第
二の分力に対する第一の分力の比は約1/10となり、
先の第一の力が5000グラムであれば、ほぼ500グ
ラムにあたる。
【0018】従って、上記の計算例では、カム面801
を第二の軸9を中心として500グラム以上で図2の時
計回りに付勢すれば理論上は扉を水平に支えることが可
能となる。実際は以上の計算の他に摩擦や軸ガタによる
位置ずれ等の条件を加味する必要が有る。カム面801
の図2における500グラムの時計方向への付勢は支持
板8を弾性板で構成することで得る。500グラム程度
の力は例えば支持板を板厚0.数ミリメートル程度のバ
ネ用ステンレス板で構成すれば容易に得られる。また前
記の第一の分力は第二の軸9が支えることとなるが、カ
ム面801より軸9へ至る片802を前記第二の仮想面
12とほぼ平行に近づけて構成すれば片802の長手方
向を第一の分力で圧縮するのみであり、通常板材のこの
方向の力に対する圧縮強度は十分に有り、ほとんど無視
して良い。もし本件の構成によらない場合カム面801
を支える力は最悪5000グラムにもなり、弾性保持体
を小型に形成することは非常に難しくなる。
【0019】カム面801を、軸9を中心として時計方
向に付勢する力は弾性体をコの字に折り曲げて成形した
支持板8の片802から803に至る部分の曲げ弾性を
ネジ10の先端で支えることで発生するが、本件発明で
は支持板8をコの字状として中間部を軸9で蝶番金具B
に支え、さらにカム面801を有する片802の反対側
の片803の端部を蝶番Bにネジ10を介して支える構
成にしたから、曲げ弾性は片802と803の両方で発
生できて弾性部分の有効長を大きく取りながら全体とし
ては小型に構成できる。すなわち板材の曲げ応力負担を
小さくしながら小型に構成できる。
【0020】以上により、一旦開かれた扉は当接部30
1がカム面801に支えられることで、水平に保持され
る。次に水平に保持されている扉を閉める場合について
説明する。図2の状態から手で扉を閉める方向に力を加
えると前記の第一の力が次第に大きくなり、それに従っ
て前記のカム面801を図2の軸9を中心にして反時計
回りに回動付勢する前記第二の分力が増加していき、支
持板8の弾性付勢力は第二の分力に抗しきれなくなって
カム面801は徐々に移動を始め、当接部301がカム
面801から外れると扉は閉まる方向に大きく移動可能
となって図3の1’の位置に閉められる。
【0021】本件の発明ではネジ10を4の蝶番支持金
具Bに進退自在に螺着しコの字状の支持板8の片803
の端部にネジ10の先端をあてがっているので、ネジ1
0を蝶番金具Bに対し進退調節することで、図2のカム
面801と当接部301の係合量を調節出来るととも
に、カム面801が段部302にいっぱいまで押し込ま
れてなおネジ10をしめていけば、カム面801の位置
はそのままで、コの字の支持板の開き角度が小さくなっ
ていくとともに、弾性力は増えていくので結果的にカム
面801を図2の軸9を中心にして時計回りに付勢する
力を調整できる。したがって重量の軽い扉でも重い扉で
も安定して水平位置に支えることが出来るとともに扉を
開閉するときの操作感も一定に調整することが可能とな
る。
【0022】
【発明の効果】以上のように本件の発明によれば、扉を
開いて水平に保持するとともに支持部をできるだけ蝶番
側に寄せた外観の良い構造でありながら、強力な弾性体
を必要とせず、周辺の部材に無理な力を加えることな
く、摩擦による磨耗等もすくなく、小型に構成できて、
なお且つ重たい扉でも軽い扉でも同じように支えられる
とともに、開閉の操作感も極端に違わず、同一の部品で
構成できるような分電盤扉の蝶番装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本件発明の蝶番装置の実施例の分解斜視図
【図2】 図1の実施例の機能断面図
【図3】 図1の実施例の蝶番を使用した扉と枠の側面
【図4】 図1の蝶番装置を閉めたときの機能断面図
【図5】 図2の力線図
【符号の説明】
1・・・扉 2・・・枠体 3・・・蝶番金具A 301・・・当接部 4・・・蝶番金具B 6・・・第一の軸 8・・・支持板 801・・・カム面 9・・・第二の軸 10・・・ネジ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】端部が重力に抗して上方に開く扉と、 扉側に固着される蝶番金具Aと、 扉を蝶着する枠体と、 枠体側に固着される蝶番金具Bと、 蝶番金具AとBを蝶動状に連結する第一の軸と、 蝶番金具A側に設けられ、前記第一の軸より適当な離隔
    距離に配置される当接部と、 前記当接部と当接するカム面を一端に備え他端を蝶番金
    具B側に支持させ、カム面を前記(当接部を介して)扉
    の開き方向に付勢する手段を備えた支持板と、よりな
    り、 前記支持板の蝶番Bへの支持位置は、カム面が当接部と
    当接した位置における前記第一の軸と当接部を含む第一
    の仮想面に対して直角で、第一の軸に対して平行且つ当
    接部を含む第二の仮想面に近い位置とし、カム面と第二
    の仮想面は直角よりやや開いた角度としたことを特徴と
    する分電盤扉の蝶番装置。
  2. 【請求項2】前記支持板は略コの字状の弾性板とし、コ
    の字の中間片部を蝶番金具Bに第二の軸で支持させ、コ
    の字の片方の端部に前記カム面を形成し、コの字の他方
    の端部は、扉が閉まる方向に動こうとしたとき前記カム
    面が逃げる方向に支持板が回転することを阻止する方向
    で蝶番金具Bに支えたことを特徴とする請求項1記載の
    分電盤扉の蝶番装置。
  3. 【請求項3】前記コの字状の支持板のカム面形成側端部
    の反対側の端部の蝶番金具Bへの支えは蝶番金具Bに進
    退自在に螺着されたネジの先端で行われることを特徴と
    した請求項2記載の分電盤の蝶番装置。
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JP2010011559A (ja) * 2008-06-24 2010-01-14 Kawamura Electric Inc 住宅用分電盤の扉体構造
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KR102069886B1 (ko) * 2019-05-31 2020-01-23 상도전기통신 주식회사 반자동 도어 힌지 구조를 갖는 분전반용 도어체

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