JPH09271028A - 動きベクトル検出回路 - Google Patents

動きベクトル検出回路

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JPH09271028A
JPH09271028A JP8038696A JP8038696A JPH09271028A JP H09271028 A JPH09271028 A JP H09271028A JP 8038696 A JP8038696 A JP 8038696A JP 8038696 A JP8038696 A JP 8038696A JP H09271028 A JPH09271028 A JP H09271028A
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JP
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motion vector
image signal
memory
frame
input
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JP8038696A
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Takashi Kiriyama
隆 桐山
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NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動きベクトル検出の対象となる画像信号の時
間的間隔が2フレーム以上離れることによる処理速度や
ハードウェア規模の増加を軽減する。 【解決手段】 第1の動きベクトル検出器3は第2のセ
レクタ12で選択された画像信号と入力画像信号とを対
象に動きベクトルを検出して動きベクトルメモリ4に記
憶する。第2の動きベクトル検出器5は動きベクトルの
探索範囲の時間的間隔が2フレーム以上離れている場
合、対象となっている画像フレーム間に挟まれる画像フ
レームに対して検出された動きベクトル情報を動きベク
トルメモリ4から読出し、その動きベクトル情報を用い
て動きベクトルの検出範囲を絞り、その検出範囲内で動
きベクトルの検出を行う。第2のセレクタ12は入力順
入替え用メモリ1からの画像信号とフレームメモリ11
からの局所復号画像信号とのうちのどちらかを選択して
出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は動きベクトル検出回
路に関し、特に各種画像処理装置や画像圧縮符号化装置
に用いられる画像内の物体の動きを示す動きベクトルを
検出する動きベクトル検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の動きベクトル検出装置と
しては、図9に示すように、現フレームメモリ21と、
前フレームメモリ22と、アドレス発生部23と、動き
ベクトル判定部24と、検索範囲決定部25と、輪郭検
出部26と、輪郭情報格納メモリ27とから構成された
ものがある。
【0003】現フレームメモリ21は入力画像信号10
1を格納するメモリであり、前フレームメモリ22は現
フレームメモリ21から与えられる過去の1フレーム分
の画像信号102を格納するメモリである。
【0004】アドレス発生部23は現フレームメモリ2
1に対して、図10に示すような所定の画素ブロックス
キャン法によってブロック内の画素のアドレス(X,
Y)103を順次発生する。図10では1ライン目のブ
ロック1〜Mに対して順次スキャンを行った後に、2ラ
イン目のブロック1〜Mに対して順次スキャンを行うと
いうように、この動作をMライン目まで順番に繰返すス
キャン法を示している。
【0005】また、アドレス発生部23は前フレームメ
モリ22に対して、検索範囲決定部25から出力される
検索範囲(WX,WY)104に基づいてその検索範囲
内に含まれるブロック内の画素のアドレス(X′,
Y′)105を順次発生する。
【0006】さらに、アドレス発生部23は現フレーム
メモリ21へのアドレス(X,Y)103と前フレーム
メモリ22へのアドレス(X′,Y′)105とのアド
レスのずれ(X−X′,Y−Y′)106を動きベクト
ル判定部24に出力する。以上の動作を1周期として、
検索範囲内の全ての移動可能なベクトルに対して順次ア
ドレスを発生する。
【0007】輪郭検出部26は現フレームメモリ21か
ら出力される画像データ107を参照して現フレーム内
の現画素ブロックの輪郭情報109を検出する。輪郭情
報格納メモリ27は輪郭検出部26が出力する各画素ブ
ロックの輪郭情報109を格納する。
【0008】動きベクトル判定部24は現フレームメモ
リ21から出力される画素ブロックの画像データgi
(X,Y)107及び前フレームメモリ22から出力さ
れる画素ブロックの画像データg(i-1) (X′,Y′)
108に対して、次式を用いたパターンマッチングによ
る誤差量Eを算出する。つまり、誤差量Eは、 E=ΣΣ|gi(X,Y)−g(i-1) (X′,Y′)| ……(1) で表される。ここで、ΣΣはX及びYの総和である。
【0009】動きベクトル判定部24はこの誤差量Eを
算出し、最小の誤差量となるベクトルをアドレス発生部
23から出力されるアドレスのずれ(X−X′,Y−
Y′)106に基づいて求め、最適動きベクトルとして
出力する。
【0010】画像信号内のある輪郭に囲まれた移動物体
内部の各画素ブロックがほぼ同一の動きをすると考えら
れるので、検索範囲決定部25では輪郭情報格納メモリ
27から得られる着目画素ブロックとそれに隣接する隣
接画素ブロックとについての輪郭情報110を基に着目
画素ブロックと同一の動きをする隣接画素ブロックを選
出し、それを検索範囲(WX,WY)104として出力
する。
【0011】上記の動きベクトル検出装置については、
特開平4−323780号公報に詳述されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の動きベ
クトル検出装置では、現フレームとこの現フレームに対
して1つ前の過去のフレームとを基に動きベクトルの検
索範囲を決定するようになっている。
【0013】しかしながら、ITU−T勧告H.262
に規定されている画像符号化方式のように、動きベクト
ル検出の対象となる現フレームと過去のフレームとの時
間的間隔が2フレーム以上離れる場合、すなわち図11
に示すように、I0 ピクチャとI0 ピクチャから3フレ
ーム離れたP3 ピクチャとを基に動きベクトルの検索範
囲を決定する場合がある。
【0014】動きベクトルの検索範囲は、図3に示すよ
うに、現フレームと過去のフレームとの時間的間隔の増
加に比例して拡大するため、上記の方式をそのまま適用
しようとすると、その分だけ処理速度やハードウェアを
増加させなければならない。
【0015】つまり、現フレームと過去のフレームとの
時間的間隔が2フレーム離れる場合には動きベクトルの
検索範囲が現フレームと1つ前の過去のフレームとによ
って決定する時と比べて4倍となり、現フレームと過去
のフレームとの時間的間隔が3フレーム離れる場合には
動きベクトルの検索範囲が現フレームと1つ前の過去の
フレームとによって決定する時と比べて9倍になってし
まう。
【0016】そこで、本発明の目的は上記の問題点を解
消し、動きベクトル検出の対象となる画像信号の時間的
間隔が2フレーム以上離れることによる処理速度やハー
ドウェア規模の増加を軽減することができる動きベクト
ル検出回路を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明による動きベクト
ル検出回路は、入力される入力画像信号を符号化する符
号化部を含む画像処理装置において画像内での物体の動
きを示す動きベクトルを検出する動きベクトル検出回路
であって、前記入力画像信号に対して前記符号化部への
入力順序を予め設定された一定規則に従って入替えるた
めの入力順入替え用メモリと、前記符号化部において符
号化された画像信号を基に求められた局所復号画像を記
憶するためのフレームメモリと、前記入力画像信号であ
る現画像信号に対して時間的間隔が1フレームとなる過
去の画像信号を前記入力順入替え用メモリ及び前記フレ
ームメモリのうちの一方から読出しかつ読出した前記過
去の画像信号と前記現画像信号とを対象とする動きベク
トルを検出する第1の動きベクトル検出手段と、前記第
1の動きベクトル検出手段で検出された前記動きベクト
ルを記憶する動きベクトルメモリと、前記動きベクトル
メモリに記憶された動きベクトルに基づいて動きベクト
ル探索範囲を限定して前記現画像信号と前記フレームメ
モリから読出した時間的間隔が2フレーム以上離れてい
る過去の画像信号である前記局所復号画像とを対象とす
る動きベクトルを検出する第2の動きベクトル検出手段
とを備えている。
【0018】本発明による他の動きベクトル検出回路
は、上記の構成のほかに、前記入力画像信号と前記入力
順入替え用メモリに保持された画像信号とのうちの一方
を選択して前記符号化部に出力する第1の選択手段と、
前記入力順入替え用メモリに保持された画像信号と前記
フレームメモリに記憶された局所復号画像とのうちの一
方を選択して前記第1の動きベクトル検出手段に出力す
る第2の選択手段とを具備している。
【0019】本発明による別の動きベクトル検出回路
は、上記の構成のほかに、前記入力画像信号のフレーム
の区切りを示す信号に基づいて前記第1及び第2の選択
手段各々の選択動作を制御する手段を具備している。
【0020】本発明によるさらに別の動きベクトル検出
回路は、上記の構成において、前記第1の動きベクトル
検出手段を、前記現画像信号と前記現画像信号に対して
時間的間隔が1フレームとなる過去の画像信号とを対象
とする動きベクトルのうち少なくとも前記第2の動きベ
クトル検出手段の対象となる2フレーム以上離れた画像
信号間に挟まれる画像信号を対象とする動きベクトルを
検出するよう構成している。
【0021】本発明によるさらにまた別の動きベクトル
検出回路は、上記の構成において、前記第1の動きベク
トル検出手段を、動きベクトル検出動作を前記第2の動
きベクトル検出手段による動きベクトル検出動作と並列
に行うよう構成している。
【0022】
【発明の実施の形態】まず、本発明の作用について以下
に述べる。
【0023】本発明では通常の動き補償フレーム間予測
を行うための動きベクトル検出器のほかに、もう一つの
動きベクトル検出器と、この動きベクトル検出器で検出
された動きベクトル情報を記憶する動きベクトルメモリ
と、符号化部への入力順序を予め設定された一定規則に
従って入替えるための入力順入替え用メモリとを配設し
ている。
【0024】新たに配設した動きベクトル検出器におい
ては、通常の動きベクトル検出器の動作と並列に、現画
像フレームに対して時間的間隔が常に1フレームとなる
過去の画像フレームと前述の現画像フレームとを対象と
する動きベクトルを検出する動作を行う。
【0025】ここで、過去の画像フレームとしては、入
力順入替え用メモリに保持されている画像信号とフレー
ムメモリに記憶されかつ符号化部において符号化された
画像信号を基に求められた局所復号画像とのうちの一方
を選択的に使用する。
【0026】通常の動きベクトル検出器では、時間的間
隔が2フレーム以上離れている画像信号間の動きベクト
ルの検出を行う際、動きベクトルメモリから関連する動
きベクトル情報(対象となる画像信号間に挟まれる画像
信号に対して検出済みの動きベクトル情報)を読出して
使用する。
【0027】これによって、時間的間隔が2フレーム以
上離れている画像信号間の動きベクトル検出を、動きベ
クトルメモリから読出した動きベクトル情報に基づいた
探索範囲内に限定することが可能となる。
【0028】よって、動きベクトル検出の対象となる画
像信号の時間的間隔が2フレーム以上離れることによる
処理速度やハードウェア規模の増加を軽減することが可
能となる。
【0029】次に、本発明の実施例について図面を参照
して説明する。図1は本発明の一実施例の構成を示すブ
ロック図である。図において、本発明の一実施例では入
力された画像信号に対して、ITU−T勧告H.262
に規定される符号化方式に基づき、画像フレーム単位に
入力される符号化部への画像信号の入力順番の入替えを
入力順入替え用メモリ(Re−orderメモリ)1及
び第1のセレクタ2によって行う。
【0030】本発明の一実施例による符号化部は第1の
動きベクトル検出器3と、動きベクトルメモリ4と、第
2の動きベクトル検出器5と、予測器6と、減算器7
と、量子化器8と、逆量子化器9と、加算器10と、フ
レームメモリ11と、第2のセレクタ12とから構成さ
れている。
【0031】この符号化部において、第1のセレクタ2
から出力される画像信号は予測器6からの予測信号Pと
の差分が減算器7でとられ、その差分Sに対する量子化
が量子化器8で行われる。量子化器8からの出力は符号
化データCDとして外部に出力されるとともに、逆量子
化器9に出力される。
【0032】逆量子化器9では量子化器8からの出力に
対して逆量子化が行われ、その逆量子化後の信号Qと予
測器6からの予測信号Pとが加算器10で加算される。
加算器10の加算結果は局所復号画像信号LDとしてフ
レームメモリ11に出力され、フレームメモリ11に格
納される。
【0033】第2の動きベクトル検出器5は第1のセレ
クタ2から出力される画像信号RMB1とフレームメモ
リ11からの局所復号画像SW1とを対象に動きベクト
ル検出を行う。第2の動きベクトル検出器5で検出され
た動きベクトルMV1は予測器6で行われる動き補償フ
レーム間予測に用いられる。
【0034】ここで、ITU−T勧告H.262に規定
される符号化方式の場合、第2の動きベクトル検出器5
に入力される画像信号RMB1と局所復号画像SW1と
の時間的間隔が2フレーム以上離れていることがあり、
その間隔をnとすると、動きベクトルの探索範囲がn2
倍に拡大してしまう。
【0035】そこで、第1の動きベクトル検出器3は入
力画像信号RMB2に対して時間的間隔が1フレーム分
しか離れていない画像信号を用いて動きベクトル検出を
行う。この場合、第1の動きベクトル検出器3には入力
画像信号RMB2に対して時間的間隔が1フレーム分し
か離れていない画像信号として、入力順入替え用メモリ
1からの画像信号RMDとフレームメモリ11からの局
所復号画像信号FMDとのうちのどちらかを第2のセレ
クタ12で選択した信号が入力される。
【0036】第1の動きベクトル検出器3は第2のセレ
クタ12で選択された画像信号SW2と入力画像信号R
MB2とを対象に動きベクトルMV2を検出し、その動
きベクトルMV2を動きベクトルメモリ4に記憶してお
く。
【0037】第2の動きベクトル検出器5は画像信号R
MB1と局所復号画像SW1との時間的間隔がnフレー
ム離れていることで、動きベクトルの探索範囲がn2
に拡大した場合、つまり時間的間隔が2フレーム以上離
れている場合、対象となっている画像フレーム間に挟ま
れる画像フレームに対して検出された動きベクトル情報
を動きベクトルメモリ4から読出し、その動きベクトル
情報PMVを用いて動きベクトルの検出範囲を絞り、そ
の検出範囲内で動きベクトルの検出を行う。このとき、
動きベクトルメモリ4から読出される動きベクトル情報
は第1の動きベクトル検出器3によって既に検出済みの
ものである。
【0038】予測器6はフレームメモリ11に格納され
た局所復号画像と第2の動きベクトル検出器5で検出さ
れた動きベクトルMV1とから動き補償フレーム間予測
を行い、予測信号Pを減算器7及び加算器10に送出す
る。この動き補償フレーム間予測についてはITU−T
勧告H.262に規定されており、また本発明は動きベ
クトルの検出に関する技術であるので、その説明を省略
する。
【0039】図2は本発明の一実施例の動作を示すタイ
ミングチャートである。図においてはITU−T勧告
H.262に規定されているパラメータMの値が「3」
の場合の動作を示している。
【0040】図2に示すI,B,PはITU−T勧告
H.262に規定されている画像フレーム単位に定義さ
れているピクチャタイプ(Iピクチャ、Bピクチャ、P
ピクチャ)を示しており、入力順入替え用メモリ1には
Bピクチャに相当する画像フレームが記憶される。
【0041】図3は動きベクトル検出範囲が広がる状態
を示す図である。これら図1〜図3を用いて本発明の一
実施例の動作について説明する。
【0042】入力順入替え用メモリ1及び第1のセレク
タ2はITU−T勧告H.262に規定された符号化方
式に基づいて、入力された画像信号の符号化部への入力
順番の入替えを画像フレーム単位に行う。
【0043】第1のセレクタ2で選択されて出力される
画像信号は減算器7で予測器6からの予測信号Pとの差
分がとられ、その差分Sは量子化器8に送出される。量
子化器8はその差分Sに対しての量子化を行い、符号化
データCDを外部及び逆量子化器9に出力する。
【0044】逆量子化器9は符号化データCDに対して
逆量子化を行い、その逆量子化後の信号Qを加算器10
に送出する。加算器10は逆量子化後の信号Qと予測器
6からの予測信号Pとを加算して局所復号画像信号LD
を求め、局所復号画像信号LDをフレームメモリ11に
送出する。よって、フレームメモリ11には加算器10
で求められた局所復号画像信号LDが格納される。
【0045】第2の動きベクトル検出器5は予測器6で
行われる動き補償フレーム間予測のための動きベクトル
MV1を検出するために、第1のセレクタ2から出力さ
れる画像信号RMB1とフレームメモリ11からの局所
復号画像信号SW1とを対象として動きベクトルの検出
を行う。
【0046】ここで、図2からもわかるように、I0 か
らP3 に対する予測信号を求める場合に必要となる動き
ベクトルMV1を検出するためには、時間的間隔が3フ
レーム分離れているので、その探索範囲が間隔1フレー
ムの時と比べて9倍の大きさとなってしまう(図3参
照)。
【0047】そこで、第1の動きベクトル検出器3によ
って入力画像信号RMB2に対して時間的間隔が1フレ
ーム分しか離れていない画像信号を、第2のセレクタ1
2で入力順入替え用メモリ1からの信号RMD及びフレ
ームメモリ11からの局所復号画像信号FMDのうちの
どちらかから選択し、この第2のセレクタ12から出力
される画像信号SW2と入力画像信号RMB2とを対象
として動きベクトルMV2(図2のI0 →B1 及びB1
→B2 各々の動きベクトル)を検出し、動きベクトルメ
モリ4に記憶しておく。
【0048】第2の動きベクトル検出器5は上記の理由
によって探索範囲が広くなってしまう場合、対象となっ
ている画像フレーム(I0 →P3 )間に挟まれる画像フ
レーム(B1 ,B2 )に対して第1の動きベクトル検出
器3で検出された動きベクトル情報を動きベクトルメモ
リ4から読出す。
【0049】第2の動きベクトル検出器5は動きベクト
ルメモリ4から読出した動きベクトル情報PMVと組合
わせてベクトル検出を行うことで、探索範囲が間隔1フ
レームの時と比べて9倍の広さとなるところを対象とす
る画像フレームの時間的間隔が1フレーム相当の場合の
探索範囲に減らすことができ、効率よく動きベクトル検
出を行うことができる。
【0050】図4は本発明の他の実施例の構成を示すブ
ロック図である。図において、本発明の他の実施例では
入力された画像信号に対して、ITU−T勧告H.26
2に規定される符号化方式に基づき、画像フレーム単位
に入力される符号化部への画像信号の入力順番の入替え
を、ランダムアクセスメモリで構成される入力順入替え
用メモリ(Re−orderメモリ)1と、入力画像信
号のフレームの区切りを示す信号FPを基にセレクタ制
御部13から出力される制御信号S1にしたがって入力
画像信号及び入力順入替え用メモリ1からの出力のいず
れかを選択して出力する第1のセレクタ2によって行
う。
【0051】本発明の一実施例による符号化部は第1の
動きベクトル検出器3と、動きベクトルメモリ4と、第
2の動きベクトル検出器5と、予測器6と、減算器7
と、量子化器8と、逆量子化器9と、加算器10と、フ
レームメモリ11と、第2のセレクタ12と、セレクタ
制御部13とから構成されている。
【0052】この符号化部において、第1のセレクタ2
から出力される画像信号は予測器6からの予測信号Pと
の差分が減算器7でとられ、その差分Sに対する量子化
が量子化器8で行われる。量子化器8からの出力は符号
化データCDとして外部に出力されるとともに、逆量子
化器9に出力される。
【0053】逆量子化器9では量子化器8からの出力に
対して逆量子化が行われ、その逆量子化後の信号Qと予
測器6からの予測信号Pとが加算器10で加算される。
加算器10の加算結果は局所復号画像信号LDとしてフ
レームメモリ11に出力され、フレームメモリ11に格
納される。
【0054】第2の動きベクトル検出器5は第1のセレ
クタ2から出力される画像信号RMB1とフレームメモ
リ11からの局所復号画像SW1とを対象としてパター
ンマッチングを基本とした動きベクトル検出を行う。第
2の動きベクトル検出器5で検出された動きベクトルM
V1は予測器6で行われる動き補償フレーム間予測に用
いられる。
【0055】尚、フレームメモリ11はランダムアクセ
スメモリで構成されており、第2の動きベクトル検出器
5からのアドレスFMAD1を基に、動きベクトル検出
範囲に相当する局所復号画像SW1を第2の動きベクト
ル検出器5に出力する。
【0056】ここで、ITU−T勧告H.262に規定
される符号化方式の場合、第2の動きベクトル検出器5
に入力される画像信号RMB1と局所復号画像SW1と
の時間的間隔が2フレーム以上離れていることがあり、
その間隔をnとすると、動きベクトルの探索範囲がn2
倍に拡大してしまう(図3参照)。
【0057】そこで、第1の動きベクトル検出器3は入
力画像信号RMB2に対して時間的間隔が1フレーム分
しか離れていない画像信号を用いてパターンマッチング
を基本とした動きベクトル検出を行う。
【0058】この場合、第1の動きベクトル検出器3に
は入力画像信号RMB2に対して時間的間隔が1フレー
ム分しか離れていない画像信号として、入力順入替え用
メモリ1からの画像信号RMDとフレームメモリ11か
らの局所復号画像信号FMDとのうちのどちらかが第2
のセレクタ12で選択された信号が入力される。
【0059】局所復号画像信号FMDは第1の動きベク
トル検出器3からのアドレスFMAD2を基に、フレー
ムメモリ11から読出される動きベクトル検出範囲に相
当する局所復号画像である。また、画像信号RMDは第
1の動きベクトル検出器3からのアドレスRMADを基
に、入力順入替え用メモリ1から読出される動きベクト
ル検出範囲に相当する画像信号である。
【0060】第1の動きベクトル検出器3は第2のセレ
クタ12で選択された画像信号SW2と入力画像信号R
MB2とを対象に動きベクトルMV2を検出し、その動
きベクトルMV2をランダムアクセスメモリで構成され
る動きベクトルメモリ4に記憶しておく。
【0061】第2の動きベクトル検出器5は画像信号R
MB1と局所復号画像SW1との時間的間隔がnフレー
ム離れていることで、動きベクトルの探索範囲がn2
に拡大した場合、つまり時間的間隔が2フレーム以上離
れている場合、対象となっている画像フレーム間に挟ま
れる画像フレームに対して第1の動きベクトル検出器3
で検出された動きベクトル情報をアドレスVMADによ
って動きベクトルメモリ4から読出す。
【0062】第2の動きベクトル検出器5は動きベクト
ルメモリ4から読出した動きベクトル情報PMVを用い
て動きベクトルの検出範囲を絞り、その検出範囲内で動
きベクトルの検出を行う。このとき、動きベクトルメモ
リ4から読出される動きベクトル情報は第1の動きベク
トル検出器3によって既に検出済みのものである。
【0063】予測器6はフレームメモリ11に格納され
た局所復号画像と第2の動きベクトル検出器5で検出さ
れた動きベクトルMV1とから動き補償フレーム間予測
を行い、予測信号Pを減算器7及び加算器10に送出す
る。この動き補償フレーム間予測についてはITU−T
勧告H.262に規定されており、また本発明は動きベ
クトルの検出に関する技術であるので、その説明を省略
する。
【0064】図5は本発明の他の実施例の動作を示すタ
イミングチャートである。図においてはITU−T勧告
H.262に規定されているパラメータMの値が「3」
の場合の動作を示している。
【0065】図5に示すI,B,PはITU−T勧告
H.262に規定されている画像フレーム単位に定義さ
れているピクチャタイプ(Iピクチャ、Bピクチャ、P
ピクチャ)を示しており、入力順入替え用メモリ1には
Bピクチャに相当する画像フレームが記憶される。
【0066】これら図4及び図5を用いて本発明の他の
実施例の動作について説明する。具体的な処理として
は、上記のBピクチャに相当する画像フレームが入力順
入替え用メモリ1に入力されて一時的に記憶される。
【0067】つまり、図5に示すように、入力順入替え
用メモリ1には[B-1,B1 ]、[B1 ,B2 ]、[B
2 ,B4 ]、[B4 ,B5 ]、……というようにBピク
チャに相当する画像フレームが一時的に記憶される。こ
の場合、入力順入替え用メモリ1は画像信号の2フレー
ム分の容量を持つランダムアクセスメモリで構成するこ
とによって実現される。
【0068】第1のセレクタ2は入力画像信号のフレー
ムの区切りを示す画像フレーム信号FPを基にセレクタ
制御部13から出力される制御信号S1にしたがって入
力画像信号及び入力順入替え用メモリ1からの出力のい
ずれかを選択して出力する。これによって、入力された
画像信号の符号化部への入力順番が入替えられることと
なる。
【0069】ここで、制御信号S1は入力画像のピクチ
ャタイプがBピクチャ以外の場合に、第1のセレクタ2
が入力画像信号を選択して出力するように設定された信
号とする。つまり、制御信号S1はBピクチャ以外の時
に“H”レベルとなり、第1のセレクタ2が入力画像信
号を選択して出力する(図5参照)。
【0070】第1のセレクタ2で選択されて出力される
画像信号は減算器7で予測器6からの予測信号Pとの差
分がとられ、その差分Sは量子化器8に送出される。量
子化器8はその差分Sに対しての量子化を行い、符号化
データCDを外部及び逆量子化器9に出力する。
【0071】逆量子化器9は符号化データCDに対して
逆量子化を行い、その逆量子化後の信号Qを加算器10
に送出する。加算器10は逆量子化後の信号Qと予測器
6からの予測信号Pとを加算して局所復号画像信号LD
を求め、局所復号画像信号LDをフレームメモリ11に
送出する。
【0072】よって、フレームメモリ11には加算器1
0で求められた局所復号画像信号LDが格納される。但
し、ITU−T勧告H.262の規定によって、Bピク
チャについてはフレームメモリ11に入力しないように
なっている。
【0073】第2の動きベクトル検出器5は予測器6で
行われる動き補償フレーム間予測のための動きベクトル
MV1を検出するために、第1のセレクタ2から出力さ
れる画像信号RMB1とフレームメモリ11からの局所
復号画像信号SW1とを対象としてパターンマッチング
を基本とした動きベクトル検出を行う。第2の動きベク
トル検出器5で検出された動きベクトルMV1は予測器
6で行われる動き補償フレーム間予測に用いられる。
【0074】尚、フレームメモリ11はランダムアクセ
スメモリで構成されており、第2の動きベクトル検出器
5からのアドレスFMAD1を基に、動きベクトル検出
範囲に相当する局所復号画像SW1を第2の動きベクト
ル検出器5に出力する。
【0075】ここで、図5からもわかるように、I0 か
らP3 に対する予測信号を求める場合に必要となる動き
ベクトルMV1を検出するためには、時間的間隔が3フ
レーム分離れているので、その探索範囲が間隔1フレー
ムの時と比べて9倍の大きさとなってしまう(図3参
照)。
【0076】そこで、第2のセレクタ12は入力画像信
号RMB2に対して時間的間隔が1フレーム分しか離れ
ていない画像信号を、セレクタ制御部13からの制御信
号S2にしたがって入力順入替え用メモリ1からの信号
RMD及びフレームメモリ11からの局所復号画像信号
FMDのうちのどちらかから選択して出力する。
【0077】ここで、第2のセレクタ12は制御信号S
2が“H”レベルの時に、入力順入替え用メモリ1の出
力である信号RMDを選択して出力する(図5参照)。
局所復号画像信号FMDは第1の動きベクトル検出器3
からのアドレスFMAD2を基に、フレームメモリ11
から読出される動きベクトル検出範囲に相当する局所復
号画像である。また、画像信号RMDは第1の動きベク
トル検出器3からのアドレスRMADを基に、入力順入
替え用メモリ1から読出される動きベクトル検出範囲に
相当する画像信号である。
【0078】第1の動きベクトル検出器3は第2のセレ
クタ12から出力される画像信号SW2と入力画像信号
RMB2とを対象として動きベクトルMV2(図5のI
0 →B1 及びB1 →B2 各々の動きベクトル)を検出
し、ランダムアクセスメモリから構成される動きベクト
ルメモリ4に記憶しておく。
【0079】第2の動きベクトル検出器5は上記の理由
によって探索範囲が広くなってしまう場合、対象となっ
ている画像フレーム(I0 →P3 )間に挟まれる画像フ
レーム(B1 ,B2 )に対して第1の動きベクトル検出
器3で検出された動きベクトル情報(図5のI0 →B1
及びB1 →B2 各々の動きベクトル)をアドレスVMA
Dによって動きベクトルメモリ4から読出す。
【0080】第2の動きベクトル検出器5は動きベクト
ルメモリ4から読出した動きベクトル情報PMVを用い
て動きベクトル範囲を絞り、その検出範囲内で動きベク
トルの検出を行う。よって、探索範囲が間隔1フレーム
の時と比べて9倍の広さとなるところを対象とする画像
フレームの時間的間隔が1フレーム相当の場合の探索範
囲に減らすことができ、効率よく動きベクトル検出を行
うことができる。
【0081】図6は図4の第1の動きベクトル検出器3
の詳細な構成を示すブロック図である。図において、第
1の動きベクトル検出器3はマクロブロックメモリ30
と、パターンマッチング部31と、最適ベクトル算出部
32と、入力順入替え用メモリ1用の読出しアドレス発
生部33と、フレームメモリ11用の読出しアドレス発
生部34とから構成されている。
【0082】マクロブロックメモリ30は入力画像信号
RMB2(現画像)をITU−T勧告H.262の規定
に基づき、水平方向16画素、垂直方向16ラインのブ
ロックに区分けし、この16画素×16ラインのブロッ
クをマクロブロックとして記憶する。
【0083】予め設定された動きベクトル探索範囲内に
含まれる画像信号をマクロブロック単位に読出すにあた
って、読出しアドレス発生部33は入力順入替え用メモ
リ1へのアドレスRMADを発生して出力し、読出しア
ドレス発生部34はフレームメモリ11へのアドレスF
MAD2を発生して出力する。
【0084】ここで、動きベクトル探索範囲を予め設定
されたものとしているのは、第1の動きベクトル検出器
3が行う動きベクトル検出の対象となる画像信号間の時
間的間隔が1フレームの場合のみだからである。
【0085】パターンマッチング部31は読出しアドレ
ス発生部33,34から夫々出力されるアドレスRMA
D,FMAD2にしたがって入力順入替え用メモリ1及
びフレームメモリ11からマクロブロック単位に読出さ
れる画像信号SW2とマクロブロックメモリ30に記憶
されている画像信号(現画像に相当する)との間のパタ
ーンマッチングを行う。最適ベクトル算出部32はパタ
ーンマッチング部31の結果を基に最適動きベクトルM
V2を求めて出力する。
【0086】図7は図4の第2の動きベクトル検出器5
の詳細な構成を示すブロック図である。図において、第
2の動きベクトル検出器5はマクロブロックメモリ50
と、パターンマッチング部51と、動きベクトル読出し
部52と、読出しアドレス発生部53と、最適ベクトル
算出部54とから構成されている。
【0087】マクロブロックメモリ50は入力画像信号
RMB2(現画像)をITU−T勧告H.262の規定
に基づき、水平方向16画素、垂直方向16ラインのブ
ロックに区分けし、この16画素×16ラインのブロッ
クをマクロブロックとして記憶する。
【0088】動きベクトル読出し部52は動きベクトル
メモリ4から必要となる動きベクトル情報PMVを読出
すためのアドレスVMADを、マクロブロックメモリ5
0に記憶されている画像信号RMB1の画面上の位置を
基準として発生する。
【0089】また、動きベクトル読出し部52はアドレ
スVMADで動きベクトルメモリ4から読出した動きベ
クトル情報PMVを基に、探索範囲を示す信号VSWを
生成して読出しアドレス発生部53に出力する。
【0090】読出しアドレス発生部53は探索範囲を示
す信号VSWを基準として、フレームメモリ11からそ
の範囲内に含まれる画像信号をマクロブロック単位に読
出すためのアドレスFMAD1を発生して出力する。
【0091】パターンマッチング部51は読出しアドレ
ス発生部53からのアドレスFMAD1にしたがってフ
レームメモリ11からマクロブロック単位に読出される
局所復号画像SW1とマクロブロックメモリ50に記憶
されている画像信号(現画像に相当する)との間でパタ
ーンマッチングを行う。
【0092】このパターンマッチング法としては、マク
ロブロックメモリ50に記憶されている画像信号RMB
1をRMB1(X,Y)とし、フレームメモリ11から
読出した局所復号画像SW1をSW1(X,Y)とする
と、パターンマッチング結果Eは、 E=ΣΣ|RMB1(X,Y)−SW1(X,Y)| ……(2) で表される。ここで、ΣΣはX=1〜16及びY=1〜
16の総和である。
【0093】パターンマッチング部51は上記の(2)
式のパターンマッチング結果Eを動きベクトル探索範囲
内で考えられる全ての動きベクトルに対して算出し、そ
の算出結果を最適ベクトル算出部54に順次出力する。
【0094】最適ベクトル算出部54は入力されてくる
パターンマッチング結果Eを順次比較し、パターンマッ
チング結果Eの値が最小値となる動きベクトルを最適動
きベクトルMV1として出力する。
【0095】図8は本発明の他の実施例による動きベク
トルの探索範囲を決定方法を示す図である。図におい
て、I0 フレームはマクロブロックi01〜i09、B1 フ
レームはマクロブロックb11〜b19 、B2 フレームはマ
クロブロックb21〜b32 、P3フレームはマクロブロッ
クp31〜p42から夫々なっている。
【0096】上記の構成において、I0 フレームではマ
クロブロックi05が、B1 フレームではマクロブロック
b16が、B2 フレームではマクロブロックb28が、P3
フレームではマクロブロックp38が夫々移動体となって
おり、その移動体が時間とともに(I0 →B1 →B2 と
いう1フレーム単位で示す)、右方向に1マクロブロッ
クずつ移動している。
【0097】この図8を用いて第2の動きベクトル検出
器5における探索範囲を示す信号VSWの作成方法につ
いて説明する。
【0098】第1の動きベクトル検出器3では上記の動
きによる動きベクトルをMV2(I0 →B1 )及びMV
2(B1 →B2 )として求め、動きベクトルメモリ4に
送出する。
【0099】したがって、第2の動きベクトル検出器5
において、画像信号I0 〜P3 間での動きベクトルMV
1(I0 →P3 )を検出するための探索範囲としては、
図8に示すP3 フレームのマクロブロックp38を例にと
ると、第1の動きベクトル検出器3で検出されて動きベ
クトルメモリ4に記憶されている動きベクトルMV2
(I0 →B1 ),MV2(B1 →B2 )を読出し、その
ベクトルを逆にたどってI0 フレームのマクロブロック
i05とすればよいことになる。
【0100】ここで示した探索範囲の大きさは、一般的
に動きベクトル検出の対象となる画像信号の時間的間隔
が1フレームの時の探索範囲に相当している。
【0101】動きベクトルメモリ4からの読出し方法と
しては、まず対象としているマクロブロックp38と同じ
位置にあるB2 フレームのマクロブロックb28に対応す
る動きベクトルMV2(B1 →B2 )を読出す。
【0102】この動きベクトルMV2(B1 →B2 )を
逆にたどった時に、B1 フレーム上で最もあてはまるマ
クロブロックb16の位置を求める。このようにして求め
たB1 フレーム上のマクロブロックb16に対応する動き
ベクトルMV2(I0 →B1)を動きベクトルメモリ4
から読出すという手順が考えられる。
【0103】上述した説明ではITU−T勧告H.26
2で規定されているパラメータMの値が3の時の動作に
ついて説明したが、パラメータMの値が3以外の場合で
あっても入力順入替え用メモリ1及び動きベクトルメモ
リ4の容量を増加させるのみで適用可能となる。
【0104】具体的には、M=mとした場合、入力順入
替え用メモリ1の容量を(m−1)画像フレーム分と
し、動きベクトルメモリ4の容量を(m−1)画像フレ
ーム分の動きベクトルを記憶できるように増加させれば
よいことになる。
【0105】また、第1及び第2の動きベクトル検出器
3,5において実行されている最適動きベクトル検出方
法についても、上記の(2)式によるパターンマッチン
グ法に限らず、さらに効率のよい動きベクトル検出方法
があれば、全体の構成を変更することなく、動きベクト
ル検出器のみの変更で対応することができる。
【0106】このように、第1の動きベクトル検出器3
で、入力画像信号に対して符号化部への入力順序を予め
設定された一定規則に従って入替えるための入力順入替
え用メモリ1と符号化部において符号化された画像信号
を基に求められた局所復号画像を記憶するためのフレー
ムメモリ11とのうちの一方から読出しかつ入力画像信
号である現画像信号に対して時間的間隔が1フレームと
なる過去の画像信号と現画像信号とを対象とする動きベ
クトルを検出し、その第1の動きベクトル検出器3で検
出された動きベクトルに基づいて動きベクトル探索範囲
を限定して現画像信号とフレームメモリ11から読出し
た時間的間隔が2フレーム以上離れている過去の画像信
号である局所復号画像とを対象とする動きベクトルを第
2の動きベクトル検出器5で検出することによって、動
きベクトル検出の対象となる画像信号の時間的間隔が2
フレーム以上離れることによる処理速度やハードウェア
規模の増加を軽減することができる。
【0107】すなわち、通常の動きベクトル検出の対象
となる画像信号間(IピクチャとPピクチャとの間、あ
るいはPピクチャ間)に挟まれる画像信号(Bピクチ
ャ)に対する動きベクトルを、通常の動きベクトル検出
器(第2の動きベクトル検出器5)と並列に動作する別
の動きベクトル検出器(第1の動きベクトル検出器3)
によって予め検出して動きベクトルメモリ4に記憶して
おき、時間的に離れた画像信号間の動きベクトルを検出
する際に動きベクトルメモリ4から関連する動きベクト
ル情報を読出し、通常の動きベクトル検出器による動き
ベクトル検出時の探索範囲を限定することによって、動
きベクトル検出の対象となる画像信号の時間的間隔が
2,3,4,……となるにしたがって探索範囲が4,
9,16,……倍となり、ハードウェア規模もほぼ同様
に4,9,16,……倍となるところを、ハードウェア
の規模の増加を2倍に抑え、かつ処理速度の増加と動き
ベクトル検出精度をほとんど落とさない動きベクトル検
出を実現することができる。
【0108】尚、請求項の記載に関連して本発明はさら
に次の態様をとりうる。
【0109】(1)入力される入力画像信号を順次保持
する保持手段と、前記入力画像信号と前記保持手段の出
力とを基に前記入力画像信号の出力順序をフレーム単位
に入替える入替手段と、前記入替手段から出力される現
画像信号を量子化する量子化手段と、前記量子化手段の
出力を逆量子化して局所復号画像を作成する逆量子化手
段と、前記逆量子化手段の出力を基に動き補償フレーム
間予測を行う予測手段と、前記現画像信号と前記予測手
段の予測結果との減算を行ってその差分を前記量子化手
段に出力する手段と、前記逆量子化手段の出力と前記予
測手段の予測結果との加算を行って時間的間隔が2フレ
ーム以上離れている過去の画像信号である局所復号画像
を作成する手段と、前記現画像信号と前記局所復号画像
とを対象として動きベクトルを検出する第1の動きベク
トル検出手段とを含む符号化装置の動きベクトル検出回
路であって、前記入力画像信号と前記保持手段の出力及
び前記局所復号画像のうちの前記入力画像信号に対して
時間的間隔が1フレームとなる過去の画像信号とを対象
として動きベクトルを検出する第2の動きベクトル検出
手段と、前記第2の動きベクトル検出手段により得られ
た動きベクトル情報を記憶する動きベクトルメモリとを
有し、前記第1の動きベクトル検出手段が前記動きベク
トルメモリからの動きベクトル情報を基に動きベクトル
探索範囲を限定して前記動きベクトルを検出するように
したことを特徴とする動きベクトル検出回路。
【0110】(2)前記保持手段の出力と前記局所復号
画像とのうちの一方を選択して前記第2の動きベクトル
検出手段に出力する選択手段を含むことを特徴とする
(1)記載の動きベクトル検出回路。
【0111】(3)前記入力画像信号のフレームの区切
りを示す信号に基づいて前記入替手段の入替動作及び前
記選択手段の選択動作を制御する手段を含むことを特徴
とする(2)記載の動きベクトル検出回路。
【0112】(4)入力される入力画像信号を順次保持
する保持手段と、前記入力画像信号と前記保持手段の出
力とを基に前記入力画像信号の出力順序をフレーム単位
に入替える入替手段と、前記入替手段から出力される現
画像信号を量子化する量子化手段と、前記量子化手段の
出力を逆量子化して局所復号画像を作成する逆量子化手
段と、前記逆量子化手段の出力を基に動き補償フレーム
間予測を行う予測手段と、前記現画像信号と前記予測手
段の予測結果との減算を行ってその差分を前記量子化手
段に出力する手段と、前記逆量子化手段の出力と前記予
測手段の予測結果との加算を行って時間的間隔が2フレ
ーム以上離れている過去の画像信号である局所復号画像
を作成する手段と、前記局所復号画像を格納するフレー
ムメモリと、前記現画像信号と前記フレームメモリの出
力とを対象として動きベクトルを検出する第1の動きベ
クトル検出手段とを含む符号化装置の動きベクトル検出
回路であって、前記入力画像信号と前記保持手段の出力
及び前記フレームメモリの出力のうちの前記入力画像信
号に対して時間的間隔が1フレームとなる過去の画像信
号とを対象として動きベクトルを検出する第2の動きベ
クトル検出手段と、前記第2の動きベクトル検出手段に
より得られた動きベクトル情報を記憶する動きベクトル
メモリとを有し、前記第1の動きベクトル検出手段が前
記動きベクトルメモリからの動きベクトル情報を基に動
きベクトル探索範囲を限定して前記動きベクトルを検出
するようにしたことを特徴とする動きベクトル検出回
路。
【0113】(5)前記保持手段の出力と前記フレーム
メモリの出力とのうちの一方を選択して前記第2の動き
ベクトル検出手段に出力する選択手段を含むことを特徴
とする(4)記載の動きベクトル検出回路。
【0114】(6)前記入力画像信号のフレームの区切
りを示す信号に基づいて前記入替手段の入替動作及び前
記選択手段の選択動作を制御する手段を含むことを特徴
とする(5)記載の動きベクトル検出装置。
【0115】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、第
1の動きベクトル検出手段で、入力画像信号に対して符
号化部への入力順序を予め設定された一定規則に従って
入替えるための入力順入替え用メモリと符号化部におい
て符号化された画像信号を基に求められた局所復号画像
を記憶するためのフレームメモリとのうちの一方から読
出しかつ入力画像信号である現画像信号に対して時間的
間隔が1フレームとなる過去の画像信号と現画像信号と
を対象とする動きベクトルを検出し、その第1の動きベ
クトル検出手段で検出された動きベクトルに基づいて動
きベクトル探索範囲を限定して現画像信号とフレームメ
モリから読出した時間的間隔が2フレーム以上離れてい
る過去の画像信号である局所復号画像とを対象とする動
きベクトルを第2の動きベクトル検出手段で検出するこ
とによって、動きベクトル検出の対象となる画像信号の
時間的間隔が2フレーム以上離れることによる処理速度
やハードウェア規模の増加を軽減することができるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】本発明の一実施例の動作を示すタイミングチャ
ートである。
【図3】動きベクトル検出範囲が広がる状態を示す図で
ある。
【図4】本発明の他の実施例の構成を示すブロック図で
ある。
【図5】本発明の他の実施例の動作を示すタイミングチ
ャートである。
【図6】図4の第1の動きベクトル検出器の詳細な構成
を示すブロック図である。
【図7】図4の第2の動きベクトル検出器の詳細な構成
を示すブロック図である。
【図8】本発明の他の実施例による動きベクトルの探索
範囲を決定方法を示す図である。
【図9】従来例の構成を示すブロック図である。
【図10】従来例のマクロブロックスキャン法を示す図
である。
【図11】従来の画像符号化方式によるフレーム構成を
示す図である。
【符号の説明】
1 入力順入替え用メモリ 2 第1のセレクタ 3 第1の動きベクトル検出器 4 動きベクトルメモリ 5 第2の動きベクトル検出器 6 予測器 7 減算器 8 量子化器 9 逆量子化器 10 加算器 11 フレームメモリ 12 第2のセレクタ 13 セレクタ制御部 30,50 マクロブロックメモリ 31,51 パターンマッチング部 32,54 最適ベクトル算出部 33,34,53 読出しアドレス発生部 52 動きベクトル読出し部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力される入力画像信号を符号化する符
    号化部を含む画像処理装置において画像内の物体の動き
    を示す動きベクトルを検出する動きベクトル検出回路で
    あって、 前記入力画像信号に対して前記符号化部への入力順序を
    予め設定された一定規則に従って入替えるための入力順
    入替え用メモリと、 前記符号化部において符号化された画像信号を基に求め
    られた局所復号画像を記憶するためのフレームメモリ
    と、 前記入力画像信号である現画像信号に対して時間的間隔
    が1フレームとなる過去の画像信号を前記入力順入替え
    用メモリ及び前記フレームメモリのうちの一方から読出
    しかつ読出した前記過去の画像信号と前記現画像信号と
    を対象とする動きベクトルを検出する第1の動きベクト
    ル検出手段と、 前記第1の動きベクトル検出手段で検出された前記動き
    ベクトルを記憶する動きベクトルメモリと、 前記動きベクトルメモリに記憶された動きベクトルに基
    づいて動きベクトル探索範囲を限定して前記現画像信号
    と前記フレームメモリから読出した時間的間隔が2フレ
    ーム以上離れている過去の画像信号である前記局所復号
    画像とを対象とする動きベクトルを検出する第2の動き
    ベクトル検出手段とを有することを特徴とする動きベク
    トル検出回路。
  2. 【請求項2】 前記入力画像信号と前記入力順入替え用
    メモリに保持された画像信号とのうちの一方を選択して
    前記符号化部に出力する第1の選択手段と、前記入力順
    入替え用メモリに保持された画像信号と前記フレームメ
    モリに記憶された局所復号画像とのうちの一方を選択し
    て前記第1の動きベクトル検出手段に出力する第2の選
    択手段とを含むことを特徴とする請求項1記載の動きベ
    クトル検出回路。
  3. 【請求項3】 前記入力画像信号のフレームの区切りを
    示す信号に基づいて前記第1及び第2の選択手段各々の
    選択動作を制御する手段を含むことを特徴とする請求項
    2記載の動きベクトル検出回路。
  4. 【請求項4】 前記第1の動きベクトル検出手段は、前
    記現画像信号と前記現画像信号に対して時間的間隔が1
    フレームとなる過去の画像信号とを対象とする動きベク
    トルのうち少なくとも前記第2の動きベクトル検出手段
    の対象となる2フレーム以上離れた画像信号間に挟まれ
    る画像信号を対象とする動きベクトルを検出するよう構
    成したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれ
    か記載の動きベクトル検出回路。
  5. 【請求項5】 前記第1の動きベクトル検出手段は、動
    きベクトル検出動作を前記第2の動きベクトル検出手段
    による動きベクトル検出動作と並列に行うよう構成した
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか記載
    の動きベクトル検出回路。
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