JPH09270599A - コレット - Google Patents

コレット

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JPH09270599A
JPH09270599A JP8077391A JP7739196A JPH09270599A JP H09270599 A JPH09270599 A JP H09270599A JP 8077391 A JP8077391 A JP 8077391A JP 7739196 A JP7739196 A JP 7739196A JP H09270599 A JPH09270599 A JP H09270599A
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JP
Japan
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chip
collet
pressing
substrate
pressing portion
Prior art date
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Pending
Application number
JP8077391A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Hamazaki
浩史 濱崎
Minoru Sone
稔 曽根
Hideto Furuyama
英人 古山
Katsuji Uenishi
克二 上西
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体素子チップを基板に押圧・加熱すること
によってマウントする際に用いられるコレットにおい
て、チップの傾きを補正し、かつ、チップの反りを実用
上問題ない程度に抑えて押圧・加熱できるようにする。 【解決手段】素子チップ105 を基板107 に接着固定する
際に、前記素子チップを前記基板に押圧するためのコレ
ット101 において、前記素子チップと直接接触する押圧
部103 と、少なくとも首振りの自由度を前記押圧部に与
えるべく支持し、この押圧部の前記基板に対する押圧方
向の傾きを、押圧部に加わる力の作用により変化させる
傾き調節機構104 とを具備することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子を基板
上に取り付ける際に用いられるコレットに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体を利用した機器、たとえばコンピ
ュータや通信機器において、機器に搭載されるΙC(集
積回路素子)等の半導体素子は年々大容量化し大型化し
てきている。それに伴い、同じ回路を多数並べて同じI
Cに組み込むアレイ化が実用化されている。その中でも
入出力ラインの配置の関係で、横方向にアレイを並べた
構成にしたΙCが必要になる場合がある。例えば、光イ
ンターコネクション用の1次元アレイΙCや光素子等の
場合であり、これらは横長の短冊状のチップを基板にマ
ウントする必要がある。
【0003】通常のコレットの例を図6に示す。図中、
1001はスリーブ状のコレット本体であり、先端は平
坦面1003となるように形成されている。コレット本
体1001には半導体チップ1004を吸着するための
真空孔1002が設けられており、コレット本体100
1に接続されている真空ポンプにより当該真空孔100
2内が真空引きされることで、半導体チップ1004が
コレット本体1001に吸着される。
【0004】半導体チップ1004をマウントするため
のマウント基板上には、チップ取り付け位置であるマウ
ント位置に、厚めに半田層や樹脂等の接着剤層が、あら
かじめ形成されている。このマウント基板を定位置に保
持した上で、コレット本体1001に半導体チップ10
04を吸着した状態のまま、このマウント基板上のマウ
ント位置まで移動させ、コレット本体1001に荷重を
かけてチップをその平坦面1003でマウント基板に押
し付け、マウント基板を加熱して半田層や樹脂等の接着
剤を溶融固化させ、接着する。
【0005】この場合、コレット本体1001は軸心方
向に移動する構成であることから、半導体チップ100
4の押圧方向はコレット本体1001における平坦面1
003に垂直な方向であるため、平坦面1003に対し
てマウント面が微小な傾きを持っていると接着剤が厚め
であることから、チップは傾いた状態でマウントされる
ことになる。
【0006】また、コレット本体1001による押圧時
に真空吸着を止めてチップを解放した場合は、マウント
基板上に形成された接着剤層の状態によってチップの傾
きが決まるため、取り付けられた半導体チップ1004
は必ずしもマウント基板と平行にならない。また、コレ
ットで押圧した時のチップの傾きは押圧部のチップの重
心からの距離や接着剤の粘度、表面張力等が複雑に絡ん
でおり、制御が非常に困難である。
【0007】そのため、コレット本体1001の平坦面
1003とマウント基板の平行度を精密に合わせて、マ
ウントする必要があるが、その場合でも図7に示すよう
にマウントするチップ1004が横長の短冊状の形状の
場合には、チップ自体が薄いために、中央を吸引保持さ
れてマウント基板1200上に押圧され、加熱処理を行
った時(図7(b))に、横長のチップ自体がマウント
基板1200上の接着剤層1201から受ける圧力のた
めに反り返ることになり、基板に対して平坦にマウント
できない。
【0008】この反り返りのために、マウント後のチッ
プにはストレスが残り(図7(c))、熱履歴によって
接着部やチップ自体の劣化を引き起こしたり、また、マ
ウント基板にマウントした際の高さ精度が要求される半
導体レーザ素子などのマウントには使用できないといっ
た問題がある。
【0009】つまり、半導体レーザ素子をマウント基板
にマウントする場合、半導体レーザ素子からのレーザ光
を導光路に導くためには、光学的に光軸の一致を必要と
する等、高い位置精度が確保できないと実用にならな
い。そのため、反りや傾きが避けられないコレットによ
るマウント処理は利用できないことになる。
【0010】前述のコレットに対して、チップ傾きを考
慮したコレットの例に、図8に示す如き構造の2‐si
deコレットと呼ばれる例がある。この構成は、図に示
すように、コレット本体1201があり、このコレット
本体1201はその下部先端が凹部1203になってい
て、コレット本体1201にはこの凹部1203に通じ
るチップ吸着用の真空孔1202が設けられている。
【0011】この構成の場合、真空孔1202内を真空
引きしてコレット本体1201にチップ1204を吸引
すると、当該チップ1204は、周縁がテーパ状になっ
ているコレット下部の凹部1203に引き込まれ、チッ
プ1204の端部はテーパ状部分に接触する。テーパ状
部分はチップ1204を滑らせて凹部1203内での位
置調整をする機能を必然的に備えることから、コレット
本体1201に吸引したチップ1204をマウント基板
のマウント位置に押し付けた際に、マウント基板に傾き
があってチップ1204と平行にならない場合でも、コ
レット本体1201の押圧力がチップ1204に加わる
ことで圧力差が均等になるような状態に達するまで、テ
ーパ状部分はチップ1204を滑らせることになり、結
局、図8(b)に示すように、最初はマウント基板に対
してチップ1204が傾いていたとしても、チップがマ
ウント基板に押し付けられるに従い、力がバランスする
までチップが滑って姿勢が修正され、チップの傾きに合
ったチップ両側のテーパ部の2点によりチップは保持さ
れる結果、傾いた場合でも正しい姿勢で押圧することが
出来るようになるといった構造になっている。
【0012】しかしながら、この構造の場合、チップ1
301の支持点はテーパ部の2点になるために、図9に
示すようにチップ1301が横長のときには、押圧され
る部分がチップ1301の両端に集中することになるこ
とから、チップの反りが生じ、前述同様の問題が残る。
これは、図10に示したような俗に言う4−sideコ
レットであっても事情は同じであり、チップ1401が
傾いた場合、チップの長手方向のエッジとコレットが接
触する部分は、ほとんど点接触状態になり、チップの反
りを防止する効果はない。
【0013】これらのコレットに対して、チップの反り
を防止することができるようにしたコレットととして図
11に示すようなものがある。これは、コレット本体1
500の先端にゴム(シリコーン等からなる)スリーブ
1501をとりつけて、このゴムスリーブ1501部分
をチップ1502に接触させた上で、吸引保持し、マウ
ント基板1503に押し付けてマウントすると、ゴムス
リーブ1501のチップ1502に対する接触面がチッ
プの傾きに合わせて変形することによりチップの傾きに
対応させることができるようにしたものである。このコ
レットの場合は、ゴムスリーブ1501が変形すること
により傾きやチップの一部に力が集中する状態を回避で
きてチップの反りを防止でき、また、マウント基板に平
行にチップをマウントすることができるようになる。し
かし、−般にゴム上の先端は熱に弱く、従って、このコ
レットでチップを押さえて加熱し、チップをマウントす
るといった工程を必要とする場合には使用できないとい
った問題がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】このように、半導体チ
ップを吸引保持してマウント基板に押圧し、加熱するこ
とによってマウント基板上にマウントするコレットにお
いて、従来の構造では、チップがアレイ化して横長にな
った場合等には、チップの傾きの制御が困難であった
り、コレットによりチップの押圧される位置が特定位置
に偏在するために、押圧・加熱時にチップの反りが生じ
たりするといった問題があり、また、ゴムスリーブをコ
レット先端に取り付けた構造のものでは、反りや傾き補
正がゴムスリーブの作用で解決するものの、素材がゴム
であるために、加熱工程には利用できない等と言った問
題があった。
【0015】従って、チップの傾きを補正し、かつ、チ
ップの反りが実用上問題ないレベルで押圧・加熱するこ
とが出来るようにしたコレットの出現が嘱望される。そ
こで、この発明の目的とするところは、チップの傾きを
補正し、かつ、チップの反りが実用上問題ないレベルで
押圧・加熱することが出来るようにしたコレットを提供
することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は次のように構成する。すなわち、素子チッ
プを基板に接着固定する際に、前記素子チップを前記基
板に押圧するためのコレットにおいて、前記素子チップ
と直接接触する押圧部と、少なくとも首振りの自由度を
前記押圧部に与えるべく支持し、この押圧部の前記基板
に対する押圧方向の傾きを、押圧部に加わる力の作用に
より変化させる傾き調節機構とを具備したことを特徴と
する。
【0017】また、半導体素子チップを基板に接着する
際に、前記半導体素子を保持あるいは押圧するために用
いられるコレットにおいて、前記半導体素子チップと直
接接触して押圧すると共に、前記半導体素子チップとの
接触面に通じる孔を備えた押圧部と、少なくとも首振り
の自由度を前記押圧部に与えるべく支持し、この押圧部
の前記基板に対する押圧方向の傾きを、押圧部に加わる
力の作用により変化させる傾き調節機構と、前記押圧部
の前記孔に負圧を与える吸引機構とを具備したことを特
徴とする。
【0018】このような構成のコレットは、基板に接着
する素子チップを押圧部で直接接触して押圧するが、押
圧部は押圧している素子チップに加わる力がバランスす
る状態になるまで、素子チップを介して加わる力の作用
により傾きが変るようにこの押圧部を支持する傾き調節
機構部があり、基板が傾いていて押圧部の押圧する素子
チップが基板に対して傾いているような場合でも、力が
バランスする状態になるように、自然に押圧部が傾き調
節されてしまう。この状態では基板に対して、接着する
素子チップは平行となり、素子チップの傾きを補正しな
がら基板にマウントすることができる。また、押圧部の
チップ接触面を平面にしてチップ面積に近いサイズにし
たり、チップ接触面に複数の突部を均等配置してこの突
部でチップ面を押圧することにより、細長いチップであ
っても、反りを実用上問題無い程度に抑えて基板に平行
にマウントすることができるようになる。また、本発明
のコレットは金属などの耐熱性の高い材料で製作するこ
とができるので、加熱工程においてもそのまま使用する
ことができる構成となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体例について、
図面を参照して説明する。まず、本発明の機構を図1お
よび図2を用いて説明する。図1はダイボンダの概略的
な構成を示す側面図であり、図中1はコレット上下機
構、2はコレットホルダ、101はコレット本体、3は
支持アーム、4はコレット上下ハンドル、5はXYステ
ージ、6はヒータである。コレット上下機構1はコレッ
ト上下ハンドル4を手操作することで、支持アーム3を
上下動させるものであり、支持アーム3はコレット本体
101を取り付けるためのコレットホルダ2を垂直に保
持している。
【0020】コレットホルダ2の下方にはXYステージ
5が配されている。XYステージ5はマウント基板10
7を吸引保持すると共にXY方向に移動可能なステージ
を持つマウント基板保持用のステージであり、ヒータ6
を内蔵していて、マウント基板107を加熱することが
できる構造である。
【0021】また、コレットホルダ2は、先端側にコレ
ット本体101を取り付けると共に、垂直方向に上下動
してコレット本体101をXYステージ5に接近させた
り、後退させたりすることができる。また、コレットホ
ルダ2には吸引管が取り付けられ、コレットホルダ2に
取り付けられたコレット本体101に吸引力を作用させ
てチップ105を先端に吸着保持できるようになってい
る。
【0022】本発明によるコレット本体101は、図2
に示す如きの構成である。すなわち、図において、10
1が本発明のコレット本体であり、マウントするチップ
の形状、サイズに合わせた方形板状の基台部100に、
スリーブ100aを取り付けてある。スリーブ100a
は基台部100の中央に基台部板面に垂直な状態で端部
を固定してある。基台部100のスリーブ100aに対
向しない側の面は、凹部102aとなっており、凹部1
02aの周面は内側に狭くなるテーパ状となっていてテ
ーパ面102bを形成している。
【0023】103は方形板状のチップ押圧部であり、
凹部102aの開口寸法程度のサイズの板体であって、
凹部102aに設けられた可動機構を有するフレキシブ
ルな結合部104により、凹部102aに移動自由な状
態でかつ、凹部102aからチップ押圧部103が離脱
しないで一体になるように保持される。凹部102aは
周囲がテーパ面102bによる壁になっており、チップ
押圧部103はその縁端部がテーパ面102bに接して
このテーパ面を滑ることで、チップ押圧部103に力が
加わった場合に、バランスのとれる状態に達するまでテ
ーパ面を滑り、姿勢を変える構成である。
【0024】このような構成に置いて、XYステージ5
に保持されたマウント基板107上には所定の位置に、
半田あるいは樹脂による接着剤層を形成してあり、ここ
に半導体チップ105が置かれたとする。XYステージ
5を位置調整してコレットホルダ2の下方位置に半導体
チップ105が来るようにしてから、コレットホルダ2
を下降させると、やがてチップ押圧部103が半導体チ
ップ105に直接接触する。
【0025】方形板状のチップ押圧部103は、凹部1
02aの開口寸法程度のサイズの板体であって、凹部1
02aに設けられたフレキシブルな結合部104によ
り、凹部102aに移動自由な状態で保持されている。
また、凹部102aは周囲がテーパ面102bによる壁
になっており、チップ押圧部103はその縁端部がテー
パ面102bに接してこのテーパ面を滑る構成であり、
マウント基板107が傾いていて半導体チップ105が
マウント基板107の板面と平行でない状態であったと
しても、チップ押圧部103が半導体チップ105に接
し、不均衡な力がチップ押圧部103に加わった場合
に、バランスのとれる状態に達するまでチップ押圧部1
03がテーパ面を滑り、姿勢を変える。
【0026】従って、この凹部102aのテーパ面10
2bとチップ押圧部103とでチップ105に対するチ
ップ傾き調節部の役割を果たし、しかも、半導体チップ
105の全面をチップ押圧部103の表面で押さえる構
成であるから、接着剤層からの反力を受けることによる
反りが生じない状態で、半導体チップ105をマウント
基板107に平行になるように押さえることができる。
従って、この状態でXYステージ5のヒータ6で加熱す
ると、反りが生じない状態で、半導体チップ105をマ
ウント基板107に平行にマウントすることができるよ
うになる。
【0027】以上の作用をもう少し詳しく説明する。図
2(a)に示すように、チップ105をマウントする基
板107上には半田や樹脂からなる接着剤層106が予
め形成されており、チップ105は接着剤に位置合わせ
されている。この状態で図2(b)に示すようにコレッ
ト本体101を下降させて、チップ押圧部103をチッ
プ105に接触させる。接触初期の段階では、チップ押
圧部103は傾き調節部である凹部102aのテーパ面
102bとまだ接触していないため、チップ押圧部10
3には荷重がかかっておらず、チップ105の傾きによ
って自由に可動機構104が動き、チップ押圧部103
はチップ105に平坦に接触する。
【0028】更に、コレット本体101を下降させてい
った状態が図2(c)であり、調節部である凹部102
aのテーパ面102bがチップ押圧部103のエッジと
接触し、チップ105に荷重をかける。
【0029】傾き調節部である凹部102aのテーパ面
102bとチップ押圧部103との接触は点あるいは線
接触となっており、押圧力の方向は斜め内側に向いてい
るため、反りを生じる方向の力が働く。そのため、従来
例で述べたように厚さの薄い半導体チップや横長のチッ
プでは実用上問題になる反りを生じてしまうことになる
が、チップ押圧部103は耐熱性があって形状加工でき
る材料であれば良く、従って、材料的な制限は少なく、
厚みを厚くすることも可能であるから、厚みをある程度
持たせて剛性のある表面平坦な板体とすることで、反り
の発生しない構造とすることができ、この反りの発生し
ない表面平坦な板体であるチップ押圧部103の表面で
チップ105の全面に均等な力を作用させる構造とな
り、これによって反りが実用上問題のない状態で、しか
も、マウント基板107に平行になるようにチップ10
5を押さえてマウントすることができるようになる。
【0030】なお、チップ105と接触するチップ押圧
部103底面(チップとの接触面)の形状は、必ずしも
完全平面とする必要はなく、ある程度平坦であれば良
い。例えば、凹凸がある場合でも、最低3点でチップ1
05に接触し、接触点を結ぶ平面はチップ裏面とほぼ平
行が保たれるような接触構造にすれば、チップを傾ける
方向には力は掛かりにくい。
【0031】この状態でヒータ6を加熱して昇温し、マ
ウント基板107上の接着剤層106を加熱して接着す
ると、反りが実用上問題のない状態で、しかも、マウン
ト基板107に平行になるようにチップ105を取り付
けることができる。この接着後の状態を図2(d)に示
す。
【0032】なお、上述の構成は、マウント基板107
上のチップ105を、チップ押圧部103で押すだけの
構成としたものであったが、実際にはチップ105を保
持してマウント基板107上に運ぶ機能も必要である。
このような機能を付加するにはチップ押圧部103に一
つもしくは複数の貫通孔を穿設し、コレットホルダ2を
介してコレット本体101を真空引きすることで、凹部
102aを負圧にし、これによって貫通孔を負圧にする
ことにより、チップ押圧部103の外表面に物を吸着す
ることができる構成とすれば良い。この負圧によるチッ
プ押圧部103の吸着作用により、チップ105はチッ
プ押圧部103の外表面に吸着保持されてマウント基板
107上に運ばれ、押圧させることができる。
【0033】図3に本発明のより具体的な構成例を示
す。図はコレット部分の斜視図であり、図において20
1はコレット本体である。コレット本体201はコの字
型の基台部204とこの基台部204を中心位置で外部
から支えるスリーブ200と、チップ押圧部203とか
ら構成される。
【0034】コの字型の基台部204の凹部202はチ
ップ押圧部203を保持する部分であり、その壁面はテ
ーパ状になっており(テーパ部202a)、このテーパ
状部分をチップ押圧部203が滑ることでチップ傾き補
正調節を行う構成としている。
【0035】チップ押圧部203は一枚歯の下駄状の部
材であって、歯の部分203aには先端が円形に膨出さ
れた状態となった軸受部203bが形成されている。従
って、歯の部分203aは鍵穴状断面形状を呈してお
り、先端の軸受部203bがチップ押圧部203の支持
部分となるようにしてある。
【0036】基台部204の凹部202側部分中央には
断面円形の溝205が形成されており、チップ押圧部2
03の軸受部203bをこの溝205に嵌めあわせるこ
とでチップ押圧部203は首振り自在とし、また、軸受
部203bの外径より溝205の内径を脱落の生じない
範囲内で大きくすることでスリーブ200の軸方向に対
してもチップ押圧部203がある程度の自由度を持つよ
うに構成してある。
【0037】軸受部203bが溝205の中に横方向か
ら差し込まれて係合する構造であるから、基台部204
の軸受部203bが溝205内から離脱しないように、
基台部204の側面にはふた207と206を、接着剤
や半田付け、あるいは、ろう付けなどにより取り付けて
ある。
【0038】軸受部203bは基台部204との結合部
を形成しており、基台部204の溝205は結合部であ
る軸受部203bのくびれに対応した形状をしており、
204の頭が引っかかってチップ押圧部203が下方に
脱落することを防止している。また、上述したように、
溝205は結合部である軸受部203bの頭部分よりも
やや大きく作られているため、図2(b)で説明した状
態では、チップ押圧部203と調凹部202のテーパ2
02aは接触しておらず、傾きを補正する方向に動くこ
とが出来る機構となっている。
【0039】図4は図3で示した実施例に、チップ吸着
用の真空孔を設けた構造を示しており、第2の発明の第
1の実施例を示す図である。201はコレット本体であ
る。202は凹部、202aは凹部202におけるテー
パ部でテーパ状のチップ傾き調節部を構成する。この例
では凹部202の持つ四壁面すべてがテーパ状になって
いる。203はチップ押圧部で結合部である軸受部20
3bと溝205で結合させている。306は、チップ吸
着用の真空孔で、スリーブ200を通して溝205に至
る経路で形成され、真空ポンプなどによりスリーブ20
0側から真空引きされることで、凹部202内は負圧と
なる仕組みである。305はチップ押圧部203に形成
した真空孔であり、チップ押圧部203の板面を貫通し
て複数本の孔を穿設することで凹部202内の負圧を当
該チップ押圧部203の真空孔305に伝えてチップの
吸着を可能にしている。
【0040】206、207はチップ押圧部203の離
脱防止用ふたである。真空ポンプなどによりスリーブ2
00側から真空引きされることで、凹部202内を負圧
にし、凹部202内の負圧をチップ押圧部203の真空
孔305に伝えてチップ105を吸着したときの状態を
示したのが図4(c)であり、チップ105はチップ押
圧部203に穿設されている真空孔305に生じた負圧
でチップ押圧部203に吸着される。チップ押圧部20
3に開いている真空孔305は溝205、スリーブ20
0に開いている真空孔306を通じて外部の真空ポンプ
に通じている。
【0041】このコレットを用いることによりチップの
マウント位置への移動と、押圧・加熱とを、同じコレッ
トで行うことが出来、よりスループットを上げることが
可能であるという効果を持つ。また、押圧面の形状は平
坦であれば特に他の制限事項がないため、寸法をチップ
の寸法よりもわずかに小さくしておけば、チップのエッ
ジがコレット上方より視認出来るようになるため、作業
者にとってマウント時の位置合わせが容易になるといっ
た効果もある。
【0042】さらに、図4で結合部である軸受部203
bと溝205の形状は、必ずしも球状及び円柱状である
必要はなく、同様の可動機構と離脱防止を兼備している
構造であれば本発明に利用できる。
【0043】その例を図5に示す。図において401は
コレット本体である。400は基台部、402は基台部
400の凹部であり、その四辺の壁面はテーパ状に傾斜
させてあり(402a)、チップの傾き調節部として機
能する。403はチップを保持し、押圧するチップ押圧
部であり、このチップ押圧部403は結合部403bと
一体になっている。
【0044】つまり、チップ押圧部403は一枚歯の下
駄状の部材であって、歯の部分403aには先端が方形
断面に膨出された状態となった結合部403bがある。
そして、この結合部403bは先の軸受部203bと同
様の機能を得るために形成されているものである。
【0045】基台部400の中央には、ホッパー状の孔
406が形成されており、孔406の凹部402側部分
は口を狭めて内壁面がテーパ状に傾斜する溝405とし
てあり、ここに結合部403bを係合させる。すなわ
ち、結合部403bの頭は溝405の中に入っており、
かつ、溝405の開口よりも大きくすることで脱落防止
機構となっている。孔406と306は真空孔であり、
基台部400の孔406を真空引きすることで溝405
内および凹部402内を負圧にすることができる。
【0046】この構造は結合部403bを歯の部分40
3aを下にして真空孔406の上方より当該真空孔40
6内に落とし込み、真空孔406内における溝405に
挿入した後、歯の部分403aの端縁部をチップ押圧部
403と接着あるいは溶接するといった方法で実現でき
る。
【0047】負圧を発生できるようにするために、チッ
プ押圧部403にも真空孔305が形成されており、孔
406を真空吸引して凹部402内を負圧にすること
で、凹部402の開口部に位置しているチップ押圧部4
03の真空孔305も負圧にし、この負圧を利用して図
5(c)に示すように、チップ105をチップ押圧部4
03に真空吸着することで、チップ105のマウント基
板への移動と押圧、そして、加熱によるチップ105の
マウント基板への固定が可能である構造になっている。
【0048】基台部400の中央にあるホッパー状の孔
406内に結合部403bを係合させてあることで、チ
ップ押圧部403は上下方向、そして、首振り方向に自
由度があり、基台部400の凹部402にあるその四辺
の壁面のテーパ状の傾斜面(402a)に沿ってチップ
押圧部403は滑ることができ、チップを吸着したチッ
プ押圧部403がマウント基板の接着剤層部分に、当該
チップを押し付けた際に、傾きがあって力の加わり方に
偏在があれば、バランスするまでチップ押圧部403は
傾斜面(402a)に沿って滑ることができるので、チ
ップの傾きを補正しながら反りを実用上問題無い程度に
抑えて押圧・加熱をすることが可能な構造となる。
【0049】以上、本発明は、素子チップを基板に接着
固定する際に、前記素子チップを前記基板に押圧するた
めのコレットにおいて、前記素子チップと直接接触する
チップ押圧部と、少なくとも首振りの自由度を前記チッ
プ押圧部に与えるべく支持し、このチップ押圧部の前記
基板に対する押圧方向の傾きを、チップ押圧部に加わる
力の作用により変化させる傾き調節機構とを具備した。
【0050】また、半導体素子チップを基板に接着する
際に、前記半導体素子を保持あるいは押圧するために用
いられるコレットにおいて、前記半導体素子チップと直
接接触して押圧すると共に、前記半導体素子チップとの
接触面に通じる孔を備えたチップ押圧部と、少なくとも
首振りの自由度を前記チップ押圧部に与えるべく支持
し、このチップ押圧部の前記基板に対する押圧方向の傾
きを、チップ押圧部に加わる力の作用により変化させる
傾き調節機構と、前記チップ押圧部の前記孔に負圧を与
える吸引機構とを具備した。
【0051】そして、このような構成のコレットは、基
板に接着する素子チップをチップ押圧部で直接接触して
押圧するが、チップ押圧部は押圧している素子チップに
加わる力がバランスする状態になるまで、素子チップを
介して加わる力の作用により傾きが変るようにこのチッ
プ押圧部を支持する傾き調節機構部があり、基板が傾い
ていてチップ押圧部の押圧する素子チップが基板に対し
て傾いているような場合でも、力がバランスする状態に
なるように、自然にチップ押圧部が傾き調節されてしま
うので、この状態では基板に対して、接着する素子チッ
プは平行となり、素子チップの傾きを補正しながら基板
にマウントすることができるようになるものである。ま
た、チップ押圧部のチップ接触面を平面にしてチップ面
積に近いサイズにしたり、チップ接触面に複数の突部を
均等配置してこの突部でチップ面を押圧する構成をとる
ことにより、細長いチップであっても、反りを実用上問
題無い程度に抑えて基板に平行にマウントすることがで
きるようになるものである。また、本発明のコレットは
金属などの耐熱性の高い材料で製作することができるの
で、加熱工程においてもそのまま使用することができる
構成となる。なお、本発明は上述した具体例に限定する
ことなく、種々変形して実施可能である。
【0052】
【発明の効果】以上で詳述したように、本発明によれ
ば、チップの傾きを補正しながら反りを実用上問題無い
程度に抑えて押圧でき、また、押圧した状態で加熱処理
が可能であり、チップマウント後の信頼性を向上でき
て、また、横長のチップ、特に光アレイ素子等の高精度
マウントを可能とすることができて、モジュールやシス
テムを製作するにあたり、コストダウンを図ることがで
きるようなるコレットを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するための図であって、本発明の
コレットを装着して使用するダイボンダの概略的構成を
示す側面図。
【図2】本発明を説明するための図であって、本発明の
コレット部分の機構構造と作業工程の状態遷移を説明す
る図。
【図3】本発明を説明するための図であって、本発明の
コレット部分の別の機構構造例を示す斜視図。
【図4】本発明を説明するための図であって、本発明の
コレット部分の別の機構構造例を示す図。
【図5】本発明を説明するための図であって、本発明の
コレット部分のさらに別の機構構造例を示す図。
【図6】従来例を説明するための図。
【図7】従来例を説明するための図。
【図8】従来例を説明するための図。
【図9】従来例を説明するための図。
【図10】従来例を説明するための図。
【図11】従来例を説明するための図。
【符号の説明】
2…コレットホルダ 5…XYステージ 100,204,400…基台部 100a,200…スリーブ 101…コレット本体 103,203,403…チップ押圧部 104…結合部 105…チップ(半導体素子チップ) 106…接着剤層 107…マウント基板 201…コレット本体、 202…凹部 202a…テーパ部 203b…軸受部 403b…結合部 205…溝 206,207…脱落防止用ふた 305,406…真空孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上西 克二 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素子チップを基板に接着固定する際に、
    前記素子チップを前記基板に押圧するためのコレットに
    おいて、 前記素子チップと直接接触する押圧部と、 少なくとも首振りの自由度を前記押圧部に与えるべく支
    持し、この押圧部の前記基板に対する押圧方向の傾き
    を、押圧部に加わる力の作用により変化させる傾き調節
    機構とを具備したことを特徴とするコレット。
  2. 【請求項2】 半導体素子チップを基板に接着する際
    に、前記半導体素子チップを保持あるいは押圧するため
    に用いられるコレットにおいて、 前記半導体素子チップと直接接触して押圧すると共に、
    前記半導体素子チップとの接触面に通じる孔を備えた押
    圧部と、 少なくとも首振りの自由度を前記押圧部に与えるべく支
    持し、この押圧部の前記基板に対する押圧方向の傾き
    を、押圧部に加わる力の作用により変化させる傾き調節
    機構と、 前記押圧部の前記孔に負圧を与える吸引機構と、を具備
    したことを特徴とするコレット。
  3. 【請求項3】 前記押圧部はその前記素子チップ接触面
    を平面にし、かつ、素子チップ面積に近いサイズである
    ことを特徴とする請求項1または2記載のコレット。
  4. 【請求項4】 前記押圧部はその前記素子チップ接触面
    が、前記素子チップ面積に近いサイズであり、チップ接
    触面には複数の突部を均等配置してこの突部で素子チッ
    プ面を押圧する構造であることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載のコレット。
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