JPH09269296A - シートのコーティング欠陥検査装置 - Google Patents

シートのコーティング欠陥検査装置

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JPH09269296A
JPH09269296A JP10321096A JP10321096A JPH09269296A JP H09269296 A JPH09269296 A JP H09269296A JP 10321096 A JP10321096 A JP 10321096A JP 10321096 A JP10321096 A JP 10321096A JP H09269296 A JPH09269296 A JP H09269296A
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JP
Japan
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sheet
light
defect
light source
coating layer
Prior art date
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Application number
JP10321096A
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English (en)
Inventor
Takeshi Yamauchi
毅 山内
Tatsuo Ento
龍夫 圓戸
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Ishizuka Glass Co Ltd
Original Assignee
Ishizuka Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シートの未コーティング欠陥、外観異物など
を検査することであり、また不良部分の近傍にマーキン
グを施すことにより、ロールから製品を切り出し時、マ
ーキング該当製品のみを排除し、製品ロス、生産ロスを
減らす手段を提供することにある。また、乾燥したシー
トのコーティング欠陥を安定して検査することができ、
かつ外乱光シートの色調、面肌に影響を受けない欠陥検
出装置を提供することである。 【構成】 シート1横幅方向にを均等に照明する光源4
と、該光源4が照明するシートとの間にシート横幅方向
と平行に配向した偏光板3cと、シート及びコーティン
グ層表面の反射光の光路線上にシート横幅方向と平行に
配向した偏光板3aと、該偏光板3aとは垂直方向に配
向した偏光板3bと、偏光板3a、3bの後面にそれぞ
れ設けられた受光器用の一次元イメージセンサ2a、2
bとを有し、一次元イメージセンサ2a、2bの各受光
素子受光強度をI0 、I1 とした時に、(I0 −I1
値により良否を判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙、樹脂フィルム紙の
ようなシート表面に施されたポリエチレン樹脂コーティ
ング層の未コーティング欠陥とシート表面にある黒色異
物欠陥とを検知する検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】紙、樹脂フィルム紙のようなシート表面
には、一般にシート自体の強度を向上させるため、或い
は箱状の形態にした場合に気密性を向上させるためにコ
ーティング処理が施されている。具体的な処理工程を示
すと、まずパルプの繊維を抄いて乾燥したシートの片面
または両面にコーティング物質を塗布し、コーティング
材はブレードを用いて、一定の膜厚で平滑面に形成され
たのち、乾燥され、光沢を持ったコーティングシートが
形成される。ところが、コーティング塗布の動作中にブ
レードとシートとの間に微細な塵、埃、毛などの異物が
かみ込むと、シート表面にコーティング層がない未コー
ティング欠陥が発生する。これはしばしば次工程にトラ
ブルの原因となる致命欠陥である。例えば、シートが紙
パック向けの場合には、表面コーティング層としてのポ
リエチレン層は充填内容物の紙シートへの浸透防止や紙
シートからの溶出防止のため、バリヤの役割をなした
り、パックとするための熱封着する接着層となる。それ
ゆえ、ポリエチレン層の未コーティング欠陥があると、
袋状に融着できなかったり、充填内容物の漏れを引き起
こす或いは内容充填物の腐敗を早める原因となることが
ある等重要なトラブルを発生させる。
【0003】一方で、塵、埃、毛などは、コーティング
塗布の動作中にシートに付着して、コーティング層で覆
われ閉じ込められることによって、異物や黒いシミとし
て残ってしまうこともある。そして、これら異物や黒い
シミは、外観上、欠陥として扱われる。
【0004】このように、シートの未コーティング欠
陥、外観異物欠陥とも、コーティング済みのシートの検
査は必要不可欠である。なお、本発明では、未コーティ
ング欠陥及び外観異物欠陥を合わせて単にコーティング
欠陥と称することとする。
【0005】この発明は、上記のことを鑑み、紙などの
シートの未コーティング欠陥、外観異物欠陥をコーティ
ング乾燥後でも検査することができ、さらに当該位置に
マーキングを施し、シートから製品をカット時に当該マ
ーキングを検知して不良部分の除去を行うためのシート
欠陥検査装置に関するものである。
【0006】従来、未コーティング欠陥の検査は、コー
ティング乾燥前に行われ、乾燥後のシートでは行えなか
った。例えば、コーティング直後、透過光と反射光から
塗布の未コーティング欠陥を検知する手段が特開昭54
−3588号、特開昭54−3589号、特開昭54−
3590号において開示されているが、コーティング層
が乾燥したシートでは実質的に検査ができないものであ
った。またこの検査装置は修正アクションをするための
ものであり、一旦発生した欠陥部分は幅広い巻きロール
から機械を止めて切り出さなければならず、多大なシー
ト破棄ロスや生産ロスが発生していた。そのため、欠陥
部分を巻きシート状態で切除するよりも、製品を切り出
す時に確実に切除する方法が望ましく、従ってコーティ
ング欠陥を乾燥後にも検査する方法が求められていた。
しかしながら、紙パックによればコーティング塗布物で
あるポリエチレン樹脂層は、乾燥後、透明であり、また
このコーティング層は薄く1〜3μm程度であるため、
このフィルムの検出はもちろん、フィルムの異常検出は
困難であった。仮に検出できたとしても、コーティング
層の有無による明暗差はほとんどないため、検知センサ
ーは高感度を要することとなり、外乱光の影響を受けや
すかった。さらには、紙が天然材であるため、ロール巻
きごとに微妙に色調、面肌が変わり、その都度、感度設
定を行う必要が生じ、繁雑な装置となっていた。一方、
黒色の外観異物検査の方は、単独で考案されており、こ
れらの外観検査装置は致命欠陥である未コーティング欠
陥を見いだせないため、2つの外観検査機をそれぞれ持
つ必要があった。それゆえ、システム的にも複雑なもの
となっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】シートの未コーティン
グ欠陥、外観異物などのコーティング欠陥をコーティン
グ層が乾燥したシートにおいて検査でき、かつ外乱光、
シートの色調、面肌に影響を受けない欠陥検出装置を提
供することであり、さらに、シートの外観異物、未コー
ティング欠陥を同時に行えるようにすることである。加
えて当該欠陥部をロールから除くシートロス即ち、機械
を止めて切り出すことによる時間ロス、欠陥が一部にも
かかわらず、シートの多大な面積を削除することになる
製品ロスをなくすため、不良部分の近傍にマーキングを
施し、ロールから製品を切り出し時、マーキング該当製
品のみを排除することで、生産ロスを減らす手段を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明のシートのコーティング欠陥検査装
置は、シート上のコーティング層の欠落した欠陥を検査
する装置において、シート1横幅方向に照明する光源4
と、該光源4が照明するシート1との間にシート横幅方
向と平行に配向した偏光板3cと、シート及びコーティ
ング層表面の反射光の光路線上にシート横幅方向と平行
に配向した偏光板3aと、該偏光板3aとは垂直方向に
配向した偏光板3bと、偏光板3a、3bの後面にそれ
ぞれ設けられた受光器用の一次元イメージセンサ2a、
2bとを有し、一次元イメージセンサ2a、2bの各受
光素子受光強度をI0 、I1 とした時に、(I0
1 )値により良否を判断することを特徴とするもので
あり、またI1 によりシートの外観異物良否を判定する
ものである。
【0009】また、第2の発明としてシート上の透明ポ
リエチレンコーティング層の欠落した欠陥を検査する装
置において、シート1横幅方向を照明するポリエチレン
層の反射率が高くなる紫外線波長210nm〜240n
mを含む紫外光源11と可視光源5と、シート1及びコ
ーティング層表面の反射光の光路線上に紫外光源11の
反射光を受光する紫外線イメージセンサ9aと、可視光
源12の反射光を受光する可視光イメージセンサ9bと
を有し、9a、9bの受光強度をI0 、I1 としたと
き、(I0 /I1 )値により良否を判断することを特徴
とするものである。さらに、可視から波長200nm域
までの紫外光を含む光源より200nm〜400nmの
バンドパスフィルターを前面につけた紫外線イメージセ
ンサと、可視域のみを通すカットフィルターを前面につ
けた可視光イメージセンサとを有することを特徴とする
ものである。
【0010】その上、予め与えられたしきい値以下で、
且つ所定時間以上の場合に不良信号を送り、それによっ
てマーク印字手段が作動し、シートの特定位置に欠陥位
置を示すマークを付すと共に、製品を切り出すとき、該
マークをマーク検知センサで読み取り、強制排出手段に
よりコーティング欠陥を含む特定範囲のシート部のみを
排出することを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照しつつ本発明
の好ましい実施の形態を示す。図1は、本発明の第1の
発明のシートのコーティング欠陥検査装置の概略を示し
たものであり、1はコーティング処理を既に施こされ、
乾燥したシート、2a、2bはそれぞれ一次元イメージ
センサ、3a、3bは偏光板を表している。シート1表
面に横幅方向全域を一次元イメージセンサ2a、2bで
カバーできるようにシート1より離れた位置に一次元イ
メージセンサ2a、2bを置く。また、光源としての蛍
光灯4は、拡散板5によってシート1の横幅方向で一次
元イメージセンサ2a、2bの視野とするエリアに均等
に投光している。この時、シート1のコーティング層表
面で光が全反射する角度に一次元イメージセンサ2a、
2b、蛍光灯4を設定する。一次元イメージセンサ2
a、2bは2つのCCDアレイからなり、それぞれ偏光
板3a、3bが直前に設けられている。また、蛍光灯4
にも偏光板3cが付けられている。それぞれの偏光板の
配向は、図に示すとおり、偏光板3a、3cがシート横
幅方向と平行の偏光板であり、偏光板3bが偏光板3a
と垂直方向の偏光板となっている。
【0012】始めに、一次元イメージセンサ2a、2b
の受光する光について説明する。コーティング層6表面
で全反射すると、その反射光は、横方向の振動を持つ直
線偏光成分が強く取り出される。それをさらに効果的に
するため、蛍光灯4にも横方向の偏光板3cを入れてあ
る。それゆえ、一次元イメージセンサ2aの受光強度
は、コーティング層6表面反射光を強い強度で検知す
る。しかしながら、一次元イメージセンサ2bは、偏光
板3bが垂直に配置してあるため、この反射光はカット
され、一次元イメージセンサ2bには届かない。すなわ
ち、一次元イメージセンサ2bはコーティング層6表面
反射光を検知できない。
【0013】一方、コーティング層を通過したシート1
表面の反射光とは、コーティング層通過による偏光面の
変化や、シート面が粗いため散乱しており、そのため、
偏光面が崩れ、一次元イメージセンサ2bに弱いながら
も検知されることになる。無論、一次元イメージセンサ
2aにも検知されるが、それはコーティング層6表面反
射光に比べ微弱である。即ち、コーティング層6表面の
全反射光を一次元イメージセンサ2aでとらえ、シート
表面の散乱反射光を一次元イメージセンサ2bでとらえ
たことになり、2つの反射光を分離できたことになる。
【0014】従って、コーティング層表面全反射を10
aとし、シート表面散乱反射光を10bとし、一次元イ
メージセンサ2aの各受光素子受光強度をI0 、一次元
イメージセンサ2bの各受光素子受光強度をI1 とした
場合に、主にコーティング層表面全反射光10aを受光
する一次元イメージセンサ2aの各受光素子受光強度が
0 、主にシート表面散乱反射光10bを受光する一次
元イメージセンサ2bの各受光素子受光強度がI1 とな
る。そしてシート進行を表す時間経過に対するこれらの
受光強度I0 、I1 及びその差(I0 −I1 )を図3に
示した。
【0015】従来、シート検査機はコーティング層表面
の全反射とシート表面の散乱反射とを区別していないた
め、両者が重なった受光強度となる。そのため、コーテ
ィング層の有無の区別のような微妙な強度の区別はでき
なかった。図3に示されるように、(I0 −I1 )の差
をとることで、コーティング層無しの欠陥を明確に識別
できるし、黒い外観異物は、I1 の強度から判別できる
ことがわかる。良否判別はしきい値を設定し、このしき
い値以下に光強度が下がる画素数でシート横幅方向のサ
イズを求め、シート縦方向のサイズでは不良の継続時間
から求め、所定以上のものを不良としている。また、未
コーティング欠陥と外観異物不良とは別々に判定される
ため、次工程の対応の仕方を変えられる。例えば、未コ
ーティング欠陥は、そのサイズにかかわらず確実に排除
すべき欠陥であり、欠陥発生直前にはコーティングの薄
くなる傾向がある。それゆえ、欠陥発見直前も危険ゾー
ンとしてシートを不良として排除するなどウェイト付け
をして外観異物と異なる対応をとることができる。さら
に、シートの色調が白っぽくなったりしたとき、シート
の光の吸収が小さくなり、I0 の変化はないが、I1
わずかに大きくなるのみである。さらにシートの肌が荒
れて、光が多方向ヘ散乱しやすい場合には、I0 、I1
ともに下がり、(I0 −I1 )は小さな変動で済む。そ
れゆえ、シートの下地の変動に強いシステムとすること
ができる。外乱光の変化があると、I0 、I1 ともに変
化するゆえ、やはり(I0 −I1 )は小さな変動です
む。
【0016】本システムでは、欠陥発生箇所を生産ライ
ンからロスをできるだけ小さくしながら除去するために
次の機能を有する。
【0017】判定結果が不良と判断された場合、例えば
シートの耳の辺り、若しくはシートのエッジ(端)にイ
ンクジュットプリンタでマークをする。これにより、不
良の位置をシートの横方向及び縦方向について判るよう
にし、後の工程でこのマークを検知し、当該製品を排除
する。また、未コーティング欠陥は、致命欠点であるゆ
え、エンコーダーの移動量から危険ゾーンの製品を強制
排除できるようになっている。
【0018】本システムを図4、5で説明すると、蛍光
灯4の光は第1の偏光板3cを通り、それぞれコーティ
ング層表面反射光10a、シート表面散乱反射光10b
がさらに偏光板3a、偏光板3bを通り、一次元イメー
ジセンサ2a、2bで受光される。コーティング層の有
無の判別の場合、一次イメージセンサの受光強度は、そ
れぞれI0 、I1 とされ、更に作動アンプ29により
(I0 −I1 )値を算出すると共に、予め与えられたし
きい値30aと比較され、かつ欠陥の大きさが所定の大
きさ以上の場合に不良として扱われ、制御機20に送ら
れる。ここで、不良と判断されると、マーク印字手段で
あるインクジェットプリンタ装置24にこの情報が送ら
れ、シートエッジにマークするようになっている。ま
た、制御機20に送られた情報は、別途、モニター2
1、表示器22にも送られ、警報表示されるようになっ
ており、前記判断が不良である場合には、表示器22の
警報装置が作動するようになっている。さらに、不良の
場合にはシート巻取りローラーに付けられたエンコーダ
23の信号から、不良箇所の移動量を求め、危険ゾーン
の製品を知ることができるようにもなっている。その
後、シート1は、通常、所定の工程を通り、ロール状に
巻かれたり、印刷、カットされる。カット直後の位置に
は、マークセンサ26と排出機25が設けられている。
排出機25は、マークセンサ26により、エッジに付け
られたマークを検知し、排出ブロー27を作動し、特定
部分のコーティング欠陥を含むシート製品が強制排出さ
れるようになっている。あるいは、制御機20からの不
良信号をもとに不良を含む危険ゾーンを一括で排除する
こともできる。
【0019】これと同様に、黒い外観異物の検査も同時
に行われる。即ち、受光されたI1の強度により、別途
予め与えられたしきい値30bから判別され、不良の場
合には、シート横幅方向、及び縦方向のおよその位置が
わかるようにマークされ、そのマークを検知し、強制排
出することになる。
【0020】次に第2の発明について、図面を参照しつ
つ本発明の好ましい実施の形態を示す。図6は、本発明
のシートのコーティング欠陥検査装置の概略を示したも
のであり、1はコーティング処理を既に施されたシー
ト、9a、9bはそれぞれ受光器用の一次元イメージセ
ンサ、11、12は光源を表している。シート1表面に
横幅方向全域を一次元イメージセンサ9a、9bでカバ
ーできるようにシート1より離れた位置に一次元イメー
ジセンサ9a、9bを置く。また、光源11、12は、
シート1の横幅方向に配置して一次元イメージセンサ9
a、9bの視野とするエリアに投光する。ここで、光源
11としては高圧水銀灯、キセノンランプ、水素放電灯
あるいは殺菌灯が利用できる。光源12としては蛍光
灯、ハロゲン光源、メタルハライド光源が利用できる。
一次元イメージセンサ9a、9bは2つのイメージセン
サからなり、それぞれに紫外バンドパスフィルター7及
び紫外カットフィルター8を前面に設けてある。
【0021】まずポリエチレン樹脂コーティング層の表
面に紫外線を照射する。この時のポリエチレンコーティ
ング層の有る及び無しのシートの反射率を図7に示す。
これによれば波長λ=230nm近傍で反射率はコーテ
ィング層が有ると高くなることがわかる。これは、ポリ
エチレン中の結晶質のために、回折し、生ずる特徴と考
えられる。それ以外の波長域たとえば可視光域(400
nm〜700nmの波長)や紫外域(240nm〜40
0nmの波長)では、コーティング層の有無による反射
率の差は極めて少ない。それゆえ、ポリエチレンコーテ
ィング層の有無を検出するために、波長λ=230nm
近傍での反射率の値で判別できる。
【0022】しかしながら、反射率とは、シート1の面
粗度で変化したり、紫外線光源の経時変化のため、変動
している。それゆえ、単にλ=230nm近傍の反射率
測定値のみで判定しては、不安定である。そこで、λ=
230nm近傍とそれ以外のポリエチレン層の有無で差
を生じない波長域での反射率の比の値で判定することを
用いている。つまり、I0 (紫外線λ0 =230nm近
傍に対する受光強度)、I1 (紫外線λ0 =230nm
近傍を外れた波長域での受光強度)を設定し、(I0
1 )の値で判定する。
【0023】図8にシート横幅方向の受光強度分布を求
めたものを示す。この図よりこの値は、ポリエチレンコ
ーティング層の有無で差がでるのは明らかである。(I
0 /I1 )の比をとるとコーティングなしの部分でI0
が小さくなって、(I0 /I1 )の値は小さくなり、し
きい値を引いてコーティングなしの不良を判定する。ま
た、コーティングの有無が明確に出る紫外線を利用する
ため、紙の色調変化や外乱光の変化は影響を受けない。
【0024】判定結果が不良と判断された場合、エンコ
ーダーの移動量から危険ゾーンの製品を追尾し、強制排
除できるようになっている。
【0025】本システムを図6、図9で説明すると、紫
外光源11の光はシート表面反射光が波長210〜24
0nmの強度を紫外バンドパスフィルター7で抽出し、
紫外線一次元イメージセンサ9aにおいて受光すると共
に、反射光強度のうち波長210〜240nm以外の波
長域での強度を紫外カットフィルター8で抽出し、一次
元イメージセンサ9bにおいて受光している。この受光
強度は、それぞれI0、I1 とされ、更に除算アンプ3
3により(I0 /I1 )値を算出すると共に、予め与え
られたしきい値30と比較され、欠陥の大きさが所定の
大きさ以上の場合に不良として扱われ、制御機20に送
られる。ここで、不良の場合にはシート巻取りローラー
に付けられたエンコーダ23の信号から不良箇所の移動
量を求め、危険ゾーンの製品を知ることができるように
なっている。その後、排出ブロー27が作動し、特定部
分のコーティング欠陥を含むシートが強制排出されるよ
うになっている。また、当然、第1の発明で説明したよ
うな排出手段とすることもできる。
【0026】
【実施例】ポリエチレン層をもったシートのうち、1m
幅の原反ロールから、紙パック製品の3枚取りを印刷、
カットする工程において、光源にメタルハライド光源を
伝送ライトで直線状の光源とし、画素数2048bit
の一次元イメージセンサとを用いて検査を行った。光源
のシートへの入射角度及び反射角度は10〜45°以内
で可変とした。未コーティング欠陥を見出した時、イン
クジェットプリンタでシート端部に3種の黒い帯びマー
クを施し、3枚取りの紙パック製品のうち、どの製品が
不良であるかを判るようにした。又、未コーティング欠
陥の場合は“C”の文字を印刷し、外観異物欠陥の場合
は“I”の文字を印刷し、欠陥の種類を判別できるよう
にした。そして、カット終了後、3個の光電センサでマ
ークを検知し、当該ブローを作動させて不良品を排出し
た。これにより、従来、抜き取り検査でしか、未コーテ
ィング欠陥を見い出せずに不良を流出することがあった
が、本装置により、不良の排出を自動化でき、作業者の
抜き取り期間を長くすることができた。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のシートの
コーティング欠陥検査装置によれば、下地の変動による
影響を受けない検知が可能となり、第1の発明において
(I0−I1 )値によって未コーティング欠陥を検査で
き、I1 のみを用いると、黒い汚れ、異物の検査も同時
に良否判定することが可能となる。そして、未コーティ
ング欠陥と異物欠陥とをそれぞれ区別して判定でき、検
知後の対応を変えられる。また、第2の発明によれば、
(I0 /I1 )値によって、未コーティング欠陥を簡単
に判別でき、さらに、シート下地の影響を受けにくいた
め、シートロットの切り替わりでも感度の再設定が不要
となって安定した検出ができるようになった。単にI1
またはI0 をモニタすることで、光源の劣化を知り、メ
ンテナンスに役立てられる。さらに、いずれの発明でも
欠陥部分近くにマーキングを施し、後工程のカッティン
グ時にこのマーキングを検知し、当該製品のみを除去で
きるため、原反ロール成形時の機械停止時間のロスを大
幅に減らすことができるものである。よって、従来の問
題点を解決したシートのコーティング欠陥検査装置とし
て、産業の発達に寄与するところは極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明のシートのコーティング欠陥検査装
置の概略図である。
【図2】コーティング層表面及びシート表面の反射光を
示す図である。
【図3】時間経過に対する一次元イメージセンサが受け
る受光強度I0 、I1 及びその差(I0 −I1 )を表し
たグラフである。
【図4】本システムの模式図である。
【図5】排出システムを表す模式図である。
【図6】第2の発明のシートのコーティング欠陥検査装
置の概要図である。
【図7】コーティング層の有無における光のの反射率を
表したグラフである。
【図8】シート横幅方向に対する一次元イメージセンサ
が受ける受光強度I0 ,I1 及びその比(I0 /I1
を表したグラフである。
【図9】排出システムを表す模式図である。
【符号の説明】 1 シート 11 紫外光
源 2a、2b 一次元イメージセンサ 12 可視光源 3a、3b、3c 偏光板 20 制御機 4 蛍光灯 22 表示機 5 拡散板 23 エンコー
ダ 6 コーティング層 24 インクジ
ェットプリンタ装置 7 紫外バンドパスフィルター 25 排出機 8 紫外カットフィルター 26 マークセ
ンサ 9a 紫外線一次元イメージセンサ 27 排出ブロ
ー 9b 可視光一次元イメージセンサ 29 作動アン
プ 10a コーティング層表面反射光 30a、30
b しきい値 10b シート表面散乱反射光 33 除算ア
ンプ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート上のコーティング層の欠落した欠
    陥を検査する装置において、シート1横幅方向に照明す
    る光源4と、該光源4が照明するシートとの間にシート
    横幅方向と平行に配向した偏光板3cと、シート1及び
    コーティング層表面の反射光の光路線上にシート横幅方
    向と平行に配向した偏光板3aと、該偏光板3aとは垂
    直方向に配向した偏光板3bと、偏光板3a、3bの後
    面にそれぞれ設けられた受光器用の一次元イメージセン
    サ2a、2bとを有し、一次元イメージセンサ2a、2
    bの各受光素子受光強度をI0 、I1 とした時に、(I
    0 −I1 )値により良否を判断することを特徴とするシ
    ートのコーティング欠陥検査装置。
  2. 【請求項2】 I1 によりシートの外観異物良否を判定
    することを特徴とする請求項1に記載のシートのコーテ
    ィング欠陥検査装置。
  3. 【請求項3】 シート上の透明ポリエチレンコーティン
    グ層の欠落した欠陥を検査する装置において、シート1
    横幅方向を照明する紫外線波長210nm〜240nm
    を含む紫外光源11と可視光源12と、シート1及びコ
    ーティング層表面の反射光の光路線上に紫外光源4の反
    射光を受光する紫外線イメージセンサ9aと、可視光源
    12の反射光を受光する可視光イメージセンサ9bとを
    有し、9a、9bの各受光素子受光強度をI0 、I1
    したとき、(I0 /I1 )値により良否を判断すること
    を特徴とするシートのコーティング欠陥検査装置。
  4. 【請求項4】 可視から波長200nm域までの紫外光
    を含む光源より200nm〜400nmのバンドパスフ
    ィルターを前面につけた紫外線イメージセンサと、可視
    域のみを通すカットフィルターを前面につけた可視光イ
    メージセンサとを有することを特徴とする請求項3に記
    載のシートのコーティング欠陥検査装置。
  5. 【請求項5】 予め与えられたしきい値以下で、且つ所
    定時間以上の場合に不良信号を送り、それによってマー
    ク印字手段が作動し、シートの特定位置に欠陥位置を示
    すマークを付すと共に、製品を切り出すとき、該マーク
    をマーク検知センサで読み取り、強制排出手段によりコ
    ーティング欠陥を含む特定範囲のシート部のみを排出す
    ることを特徴とする請求項1、2、3又は4項に記載の
    シートのコーティング欠陥検査装置。
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