JPH09269137A - 簡易床暖房装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】板張り材で構成すると共に、折り曲げできるよ
うにするとき板張り材の美感を損ねないようにした。 【解決手段】内部にヒータが配され、その上面に板張り
材１４が貼着された簡易床暖房装置である。板張り材は
折り曲げ自在であって複数の暖房ユニット１０Ａ，１０
Ｂ，１０Ｃで構成されると共に、その折り曲げ部が板張
り材のデザイン上の継ぎ目１８ａに一致している。板張
り材であるのでハウスダストの原因を一掃できる。折り
曲げ部が板張り材の継ぎ目と一致しているので板張り材
のデザインを壊すことがない。したがって折り曲げ部が
あっても美感を損ねない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は簡易床暖房装置に関
する。詳しくは、板張り材を折り畳み自在に構成すると
共に、板張り材の継ぎ目を折り畳み用の折り曲げ部とす
ることによって、美感を損ねることなく暖房ユニット化
された簡易床暖房装置を実現したものである。

【０００２】

【従来の技術】家庭用暖房装置として使用される洋室や
和室用のカーペット状暖房装置は、コードヒータ（電熱
線）の入った暖房マットの上に一般のカーペットを重ね
て使用しているのが普通である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】昨今、花粉症、アレル
ギー性疾患、アトピー性皮膚炎などの、いわゆるハウス
ダストが原因とされる病気が問題視されている。ハウス
ダストの成分のひとつにダニが考えられ、したがって最
近のカーペット状暖房装置（ホットカーペット）にはダ
ニ対策が施されたものがある。

【０００４】カーペットがダニにとって棲みやすい環境
であるため、カーペット状暖房装置自体にダニ対策を施
しても十分ではない。カーペットそのものにダニ対策を
施す必要があるからである。この点板張り材などはダニ
が棲みやすい環境ではないため、ハウスダスト対策とし
て非常に有効である。

【０００５】板張り材を使用した暖房装置は通常図１１
のように薄いベース（断熱兼絶縁材）１２の上に板張り
材（フローリング材）１４が敷き詰められて（コーティ
ングされて）構成される。１６は電源コードである。暖
房装置として使用する関係上、板張り材１４としては例
えば短冊状をなす木製の薄板（フローリング板）１７を
多数枚ベース１２の上面に貼着したものを使用すること
ができる。薄板１７の切れ目（継ぎ目）１８を鎖線で示
す。

【０００６】このような板張り材１４を使用するとき
で、この暖房装置を折り畳み（折り曲げ）できるように
するには、例えば図１２に示すように暖房装置１０を等
分な位置で分割すればよい。具体的には図１２のように
例えば２個所を折り曲げ部２０とすればよい。

【０００７】しかし、そうすると、板張り材１４のデザ
イン上の継ぎ目と本来の折り曲げ部の継ぎ目の双方が床
面に形成されることになるので美感上あまりよろしくな
い。

【０００８】そこで、この発明は板張り材を使用すると
共に、美感を損ねることなく、しかも折り畳み易く構成
した簡易床暖房装置を提案するものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明に係る簡易床暖房装置では、内部にヒータが
配され、その上面に板張り材が貼着された簡易床暖房装
置であって、上記板張り材は折り曲げ自在に構成される
と共に、その折り曲げ部が上記板張り材のデザイン上の
継ぎ目に一致していることを特徴とする。

【００１０】板張り材を使用した暖房装置であるため、
ダニなどのハウスダストの原因を一掃できる。板張り材
はある大きさを単位としてユニット化されており、しか
も板張り材のデザイン上の継ぎ目が床暖房の折り曲げ部
に一致している。このようにユニット化するに当たって
デザイン上の板張り材の継ぎ目が折り曲げ部となるよう
にしているために、不要な継ぎ目が床面に現れなくな
り、板張り材の美感を損ねることもない。

【００１１】

【発明の実施の形態】続いて、本発明に係る簡易床暖房
装置の実施の一形態について、図面を参照して詳細に説
明する。

【００１２】この発明における簡易床暖房装置１０で
も、図１１に示すように断熱材をベース１２とし、その
上面に木製の板張り材１４が多数枚敷き詰められてこの
簡易床暖房装置１０が構成される。この発明では図１に
示すように、板張り材１４のデザイン状の継ぎ目特に、
図１では縦方向の継ぎ目１８ａに注目し、この縦継ぎ目
１８ａに沿って折り曲げ部２２が形成される。その結
果、この暖房装置１０は図２のようにこの例では３つの
暖房ユニット１０Ａ，１０Ｂ，１０Ｃに分割された構成
となる。

【００１３】したがってこれらを分離して図示すると図
３のようになり、それぞれには連結機構が設けられてい
る。図の例では縦方向には４つの板張り材１４が貼着さ
れているので、板張り材１４の継ぎ目１８ａによって凹
部３０と凸部３２とが交互に形成されたものとなる。そ
れぞれの凹部３０には連結棒２４ａ，２４ｂが突出して
設けられる。この他に各暖房ユニット１０Ａ，１０Ｂ，
１０Ｃの間はコードヒータ（後述する）によって連結さ
れる。

【００１４】本例では、図に示す凸部３２とこれに対応
した凹部３０との間に連結用のコードヒータ２６が配さ
れて、暖房ユニット１０Ａ，１０Ｂ，１０Ｃ内のコード
ヒータが暖房制御装置２７に集結される。これによって
全体を暖房するか、一部の暖房ユニットのみを作動させ
て一部暖房とするかなどの細かな制御が行われる。ユニ
ット連結用のコードヒータ２６の取り出し位置は、図の
位置に制限されるものではない。暖房ユニット１０Ａ，
１０Ｂ，１０Ｃのそれぞれに接続ユニットを設けて、各
暖房ユニット１０Ａ，１０Ｂ，１０Ｃを機械的にも完全
に分離、独立させる構成としてもよい。

【００１５】連結機構の一例を図４に示す。同図に示す
ように凹部３０側に設けられた連結棒２４ａに対向する
凸部３２にその裏面３２ａ側より連結凹部３４ａ（図５
参照）が形成される他、暖房ユニット同士（図では１０
Ａと１０Ｂ）を連結させたとき、外部に露出しているコ
ードヒータ２６を収納するための手段が設けられる。

【００１６】図の例では、凸部３２の裏面３２ａ側に非
連結時に使用する第１のコード収納凹部３８ａの他に、
連結時に余分なコードヒータ２６を収納するための第２
のコート゛収納凹部３８ｂが第１のコード収納凹部３８ａ
から分岐し、その一部を共通とするように形成される。
この例では第１のコード収納凹部３８ａはほぼ逆Ｌ字状
の凹部であり、第２のコード収納凹部３８ｂはほぼ逆Ｕ
字状の凹部として形成されている。

【００１７】したがって、暖房ユニット１０Ｂが１０Ａ
より離れているときは、図４のように第１のコード収納
凹部３８ａを介してコードヒータ２６が外部に導出され
る。これに対して、暖房ユニット１０Ａと１０Ｂを連結
する図６の状態では、第２のコード収納凹部３８ｂにコ
ードヒータ２６を収納した状態で両者が連結される。つ
まり、ユニット連結時にはコードヒータ２６が邪魔にな
らないように余分なコードの長さを第２のコード収納凹
部３８ｂの長さで吸収するようにしている。

【００１８】連結棒２４ａを係合させ、コードヒータ２
６を第２のコード収納凹部３８ｂに収納した状態で、さ
らにそれぞれの外側からホールダ（図示はしない）など
をはめ込んでおけば、連結状態がより強固なものとな
る。

【００１９】簡易床暖房装置１０をこのように構成した
場合には、第１のコード収納凹部３８ａにコードヒータ
２６をはめ込むことによって、露出するコードヒータ２
６が長くなるので、図７のように暖房ユニット、１０
Ｂ、１０Ｃを重ねられる。そのため、装置不使用時には
これをコンパクトに折り畳むことができ、省スペース効
果が期待できる。

【００２０】図８は暖房ユニットの断面図である。この
例では断熱材４０の上面にコードヒータ４４がその表面
の一部が露呈するように埋め込まれ、その上面に板張り
材１４が貼着される。これによって板張り材１４に直接
コードヒータ４４の熱が伝達されるようになる。断熱材
４０の下面側には滑り止めとしても作用する保護材４６
が貼着（若しくはコーティング）される。コードヒータ
４４の配線パターンは任意に設定できる。

【００２１】コードヒータ４４は上述したコードヒータ
２６と同一構成のものであって、実際にはホットカーペ
ットなどに使用されるものより線形の細いものが使用さ
れる。コードヒータ２６，４４としてはビニールやシリ
コンゴムでコーティングされたコードヒータを使用する
ことができる。

【００２２】図９は暖房ユニットの連結部の他の例を示
す。この例では図９Ａのように凸部３２には断面Ｌ字状
の係合凹部５２が形成されており、凹部３０に設けられ
た係合ピン２４ａに係合させることによって両者が連結
される。この状態で暖房ユニット１０Ａ，１０Ｂ同士を
同図Ｂのように左右に離すと係合ピン２４ａは係合凹部
５２の基部５２ａに嵌合するので、今度はここを支点と
して暖房ユニット１０Ａ，１０Ｂを回動させることがで
きる。したがって例えば図１０のように暖房ユニット１
０Ａ，１０Ｂ，１０Ｃを折り畳むことができる。

【００２３】

【発明の効果】以上説明したように本発明では、板張り
材を使用して簡易床暖房装置を構成すると共に、この板
張り材を折り曲げられるように構成するとき、板張り材
のデザイン上の継ぎ目を折り曲げ部となるようにしたも
のである。

【００２４】これによればハウスダストの原因を一掃し
た暖房装置を実現できることに加え、板張り材の美感を
損ねることなく折り畳み自在で保管に便利なように構成
できる実益を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態である簡易床暖房装置の平
面図である。

【図２】暖房ユニットの説明図である。

【図３】暖房ユニットの分解状態を示す図である。

【図４】連結機構の説明図である。

【図５】連結部の裏面構造を示す斜視図である。

【図６】連結機構を使用した連結状態を示す図である。

【図７】暖房ユニットを折り畳んだ状態を示す図であ
る。

【図８】暖房ユニットの断面図である。

【図９】連結機構の他の例を示す断面図である。

【図１０】折り畳んだ状態を示す図である。

【図１１】従来の暖房装置の斜視図である。

【図１２】折り曲げ部の説明図である。

【符号の説明】

１０ 暖房装置 １０Ａ，１０Ｂ，１０Ｃ 暖房ユニット １４ 板張り材 ２４ａ，２４ｂ 係合ピン ２６，４４ コードヒータ ３０ 凹部 ３２ 凸部 ３８ａ，３８ｂ コード収納凹部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部にヒータが配され、その上面に板張
   り材が貼着された簡易床暖房装置であって、 上記板張り材は折り曲げ自在に構成されると共に、 その折り曲げ部が上記板張り材のデザイン上の継ぎ目に
   一致していることを特徴とする簡易床暖房装置。