JPH09268756A - 踊場付き仮設階段、及び踊場付き仮設階段の立坑内での多段構築方法 - Google Patents

踊場付き仮設階段、及び踊場付き仮設階段の立坑内での多段構築方法

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JPH09268756A
JPH09268756A JP10451396A JP10451396A JPH09268756A JP H09268756 A JPH09268756 A JP H09268756A JP 10451396 A JP10451396 A JP 10451396A JP 10451396 A JP10451396 A JP 10451396A JP H09268756 A JPH09268756 A JP H09268756A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 踊場付き仮設階段と、仮設階段の立坑内での
多段構築方法の提供。 【解決手段】 四隅の立脚支柱10間の梁材20に、踊
場用床部分40と吹き抜け部分50とを隣り合わせに段
違いに有する足場用床材30を掛け渡す。足場用床材3
0の踊場用床部分40を、上下で互い違いにする。階段
60の上端側を上方段の足場用床材30の踊場用床部分
40の吹き抜け部分50側に連結させ、階段60の下端
側を下方段の足場用床材30の踊場用床部分40又は地
上部分に載置させて仮設階段Aを設ける。各段の足場用
床材30は、複数の細幅足場用床材30を並べてもよ
い。また、多段の仮設階段の一段分の高さの間に、細幅
の足場用床材30を上下で左右交互に掛け渡し、各足場
用床材30の踊場用床部分40と吹き抜け部分50間に
階段を設けてもよい。また、先組み仮設階段A1を立坑
内に固定し、これに継ぎ足し用仮設階段を、立坑の地底
部分を掘削しては継ぎ足し、立坑内に仮設階段を構築す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術用分野】本発明は、建設現場等で使
用する仮設階段、及び仮設階段の立坑内での構築方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】建設現場の足場には、昇降用に階段が仮
設されている。階段は、所定スパンで縦横に組み上げら
れた軸組足場等に、所定間隔で高さ方向に平行に足場用
床材が設けられ、この足場用床材間を上下方向に連絡す
るように仮設されている。階段は、支柱間の一スパン分
の上方の足場用床材を外して掛けたり、場合によっては
中間階を飛ばして、例えば2階部分を一気に一本の階段
で連結する等して掛けられている。図11に示すよう
に、従来の階段は足場支柱間の一スパン内に斜めに掛け
渡されており、階段を掛け渡した上記スパンとは別の隣
接スパン内の足場用床材部分が階段の踊場に相当する部
分として利用されている。また、上記足場を利用した階
段は、掘削立坑の地底部分と地上部分とを連絡するのに
も使用されている。各段に階段を掛け渡したかかる足場
は、従来地底の下段部分から地上に向け組み上げて構築
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】建設現場の足場等に仮
設される階段は、上記のように所定スパンで立脚させら
れた足場支柱間の一つのスパン内に、斜めに掛け渡すよ
うに構成されている。そのため、足場の一つのスパンの
支柱間に階段と、階段の上下端に続く踊場とを一緒に設
けることができなかった。従って、踊場を設けた階段を
仮設する場合には、階段を掛け渡すスパン以外に、踊場
用のスパンをも考慮に入れて支柱を立脚しなければなら
なかった。そのため、仮設足場の間口がどうしても広く
なり、小規模の現場によっては足場間口を広くとれず、
階段が仮設できない場合も多かった。しかし、仮設階段
は、作業員が資材を持って安全に昇降するためには不可
欠であり、現場規模の大小に拘らず必要なものである。
さらに、階段の踊場も、特に狭い階段等では、階段利用
者が互いに相手を交わすための待避場所等として必要で
ある。かかる観点から、小規模な足場においても手軽に
設置できるように、一スパン内に仮設できる踊場付きの
階段が要望されていた。
【0004】また、現場作業等の省力化が叫ばれている
昨今、足場の組立・分解に要する手間及び人件費も決し
て無視できず、かかる観点からも足場支柱間の一スパン
内に踊場を設けた階段仮設がてきることが好ましい。特
に、既存の足場に併設、又は既存の足場に組み込み可能
であれば、既存設備の有効利用等の点からもなお望まし
い。一方では、上記の如く足場支柱間の一スパン内に踊
場を設ける場合は、スパンが短いと階段傾斜が急になる
ことが予想されるので、併せて階段傾斜を急にしない方
策も求められる。また、掘削立坑で地底部分と地上部分
とを連絡するために設ける従来の足場に仮設する階段で
は、地底側の最下段から足場を組み始め、上段を下段の
上に組み上げる手順で行われている。そのため、組み上
げ工程が進むにつれて上段での高所作業が必要となり、
作業の危険度が増す。そこで、本発明は上記課題に鑑み
提案されたもので、立脚された支柱間の一つのスパン内
に仮設可能な踊場付き仮設階段と、立坑内での高所組み
上げ作業を不要とした踊場付き仮設階段の多段構築方法
とを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願の請求項1に記載の発明は、建設現場に組み立
てられる足場枠に設ける仮設階段において、支柱を四隅
に立脚させて各支柱の上端を梁材で連結した枠組みを複
数段に組み立て、各段で対向する2つの梁材の間に、踊
場用床部分と吹き抜け部分とを隣り合わせに段違いに有
する足場用床材を水平方向に掛け渡すとともに、各段に
配置した足場用床材は踊場用床部分の位置が上方に向け
て交互に前後となるように配置し、足場用床材の幅の約
半分の幅に階段を形成して、その階段の上端側を上方段
に設けた前記足場用床材の踊場用床部分の吹き抜け部分
側に連結させ、階段の下端側を下方段に設けた足場用床
材の踊場用床部分又は地上部分に載置させた。さらに、
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明で、足
場用床材は、掛け渡し方向に並列して梁材に掛け渡すこ
とができる複数の細幅足場用床材からなり、前記複数の
細幅足場用床材にそれぞれが踊場用床部分と吹き抜け部
分とを設けた。
【0006】上記構成では、所定スパンで立脚させた四
隅の支柱の上端を連結して複数段に組み立てた梁材に、
踊場用床部分と吹き抜け部分とを隣り合わせに段違いに
有する足場用床材を掛け渡す。足場用床材は、各段の対
抗する梁材の間に、踊場用床部分の位置が上方に向けて
互いに前後するように掛け渡される。さらに階段は足場
用床材の約半分の幅に形成されているので、上方段の足
場用床材の踊場用床部分の吹き抜け部分側に階段の上端
側を連結するとともに、下方段の足場用床材の踊場用床
部分上に階段の下端側を載置することにより、各階に踊
場部分を設けた仮設階段を上下方向にジグザグに掛け渡
すことができる。また、地上部分から2階部分への階段
の仮設も、2階部分に上記構成の足場用床材を設けてお
き、その踊場用床部分に階段の上端側を連結させ、併せ
て階段の下端側を接地させて行える。
【0007】さらに、階段は、その上端側は足場用床材
の踊場用床部分に連結されているが、その下端側は、下
方段の踊場用床部分や地上部分に載置させる構成となっ
ているため、階段の下端側は固定されていない。そのた
め、支柱や梁材等の組みつけ精度に若干バラツキがでて
も、階段の下端側の載置位置を適宜自由に調節して、ガ
タが発生しないように階段を掛けることができる。特
に、踊場用床部分及び階段のうちいずれか一方の周囲
に、手摺を設ければ昇降時の落下防止も図れる。このよ
うにして、本発明では、足場枠等の支柱間の一つのスパ
ン内に踊場部分を設けた階段の仮設ができる。足場用床
材を高さ方向に必要枚数平行に掛け渡せば、所望高さま
で階段の仮設ができる。
【0008】また、踊場用床部分と吹き抜け部分とを隣
り合わせに段違いに設けているので、足場用床材の踊場
用床部分に作業員が立った場合でも、上段の足場用床材
の吹き抜け部分の外枠部分と作業員の頭とが当らないよ
うに十分な余裕を持たせることができる。また、足場用
床材を、掛け渡し方向に並列して梁材に掛け渡すことが
できる複数の細幅足場用床材から構成し、前記複数の細
幅足場用床材のそれぞれに踊場用床部分と吹き抜け部分
とを設けて、各段の細幅足場用床材の踊場用床部分の位
置を同じ方向に揃えるとともに、上方に向けては上下段
の踊場用床部分の位置が前後になるように掛け渡せば、
上記要領で階段を仮設することができる。このように各
段に必要な足場用床材を複数の細幅足場用床材から構成
することにより、足場用床材の搬入を楽にすることがで
きる。
【0009】さらに、請求項3に記載の発明は、請求項
1に記載の発明で、足場用床材を、掛け渡し方向に並列
して梁材に掛け渡すことができる複数の細幅足場用床材
から構成し、前記複数の細幅足場用床材を、支柱を四隅
に立脚させて各支柱の上端を梁材で連結した枠組みを複
数段に組み立ててなる仮設階段の前記複数段の一段分の
高さの間に、互いの踊場用床部分を上下で互い違いに配
置させて、対向する梁材間に上下で左右交互に掛け渡
し、それぞれの細幅足場用床材の段違いに隣接する踊場
用床部分と吹き抜け部分との間に階段を掛け渡した。か
かる構成により、一段分の高さの間に階段をおり返して
設けられる。そのため、踊場用床部分を設けた分短くな
った一スパンの間に、一気に階段を設けずに済み、階段
傾斜を緩やかにできる。より好ましくは、上端側に踊場
用床部分を張り出した階段を、階段の踊場用床部分を吹
き抜け部分端側に向けて渡すようにすればよい。かかる
階段を使用すれば、より踊場部分の通行が楽に行える。
【0010】また、請求項4に記載の発明は、請求項
1、2又は3に記載の発明で、足場用床材に、吹き抜け
部分側にも吹き抜け部踊場用床部分を設けた。かかる構
成では、足場用床材の両端側に踊場部分を設けることが
できるので、請求項3に記載の発明の上記構成の好適例
として述べたような上端側に踊場用床部分を張り出した
階段を、わざわざ使用することもない。さらには、請求
項1又は2に記載の発明で、適宜必要に応じて、吹き抜
け部踊場用床部分を利用して階段を掛け渡すこともでき
る。かかる構成では、階段を踊場用床部分間に掛け渡す
とともに、吹き抜け部踊場用床部分間にも別途階段を掛
け渡すことができ一方を昇り専用、他方を降り専用にす
ることができる。
【0011】また、請求項5に記載の発明は、支柱を四
隅に立脚させて各支柱の上端及び下端を梁材で連結した
枠組みを適数段組み立て、各段で対向する2つの梁材の
間に、踊場用床部分と吹き抜け部分とを段違いに隣り合
わせに有する足場用床材を、上下で踊場部分が前後にな
るように掛け渡すとともに、前記上下の踊場部分の間に
階段を掛け渡して先組み仮設階段を組み上げ、前記先組
み仮設階段を予め掘削しておいた立坑内に入れるととも
に、前記先組み仮設階段をその上端側が地上面付近にく
るようにして前記立坑内の切梁に設けた連結用梁部材に
固定し、前記固定した先組み仮設階段の下方に、四隅の
立脚した支柱の下端を梁材で連結した枠組みの対向する
梁材間に、前記構成の足場用床材が、前記先組み仮設階
段の下側の足場用床材と、踊場部分同士が上下で前後に
なるように掛け渡され、且つ上下の足場用床材の踊場部
分間に階段を掛け渡す構成の継ぎ足し用仮設階段を、前
記立坑の地底部分で組み上げながら或は組み上げた状態
で継ぎ足して、目的深度に至るまで継ぎ足し用仮設階段
の一段相当分の深さずつ前記立坑の地底部分を掘削して
は、それまで組み上げた仮設階段の下方に継ぎ足し用仮
設階段を一段ずつ継ぎ足すことを繰り返して多段の仮設
階段を立坑内に構築する。
【0012】さらに、請求項6に記載の発明は、請求項
5に記載の発明で、足場用床材の吹き抜け部分側にも吹
き抜け部踊場用床部分を設けた。本発明の方法では、適
数段の先組み仮設階段を地上部分で完成し、その後先組
み仮設階段を立坑内に入れて、立坑内の切梁に設けた連
結用梁部材に固定する。固定した上で、先組み仮設階段
の下方に継ぎ足し用仮設階段を継ぎ足す。継ぎ足しに際
しては、継ぎ足し用仮設階段の一段相当分ずつ地底部分
を掘削しては、地底部分で継ぎ足し用仮設階段を一段ず
つ継ぎ足す。そのため、多段の仮設階段を立坑の地底部
分から地上に向けて組み上げ構築する方法に比べ、地底
部分で組み上げ作業が行えるため、従来のような上段の
組み上げに係る危険な高所作業が避けられる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図により説明
する。 (実施形態1)本実施形態1は、図1に示すように、四
隅に立脚した支柱の上端を連結した梁材に、踊場用床部
分と吹き抜け部分と段違いに隣り合わせに有する足場用
床材を、各階に二枚づつ並べて掛け渡し、上下方向の足
場用床材に階段を掛け渡したものである。本実施形態で
使用する支柱10は、従来の足場組みで使用される支柱
で、適宜上下方向に継ぎ足し可能に構成されている。か
かる支柱10が、四隅に立脚して設けられている。この
支柱10に、従来の足場組立の要領で梁材20が渡され
ている。支柱10及び梁材20の材質、寸法、或はそれ
らの組み付け間隔等は、本実施形態では全て従来の足場
規格に合わせて設定されているが、踊場用床部分40を
設けるために、従来の足場規格より長めに設定しても構
わない。本実施形態では、既存の足場部材等の規格に合
わせることにより、足場部材との共用性を高め、既存の
生産ラインを使用して製造できるように配慮した。さら
に、このように設定することにより、既存の足場に本発
明の仮設階段Aを組み込んだり、或は併設したりするこ
とができる。
【0014】足場用床材30は、2枚並べて梁材20に
掛け渡せるように、その幅が梁材20の長さaの約半分
程度で、長さが支柱10間の一スパンbに合わせた長さ
の略矩形枠状の独立した2枚の細幅足場用床材30aか
ら構成されている。図2(a)に示すように、その長手
方向の一端に適宜幅の平板な踊場用床部分40が設けら
れている。細幅足場用床材30aの前記踊場用床部分4
0が設けられていない部分は、そのまま吹き抜け部分5
0になっている。さらに、図3(a)に示すように、吹
き抜け部分50の外枠部分51が踊場用床部分40の内
側端で所定高さ立ち上げられ、踊場用床部分40と吹き
抜け部分50とは段違いで平行になるようにつくられて
いる。踊場用床部分40と吹き抜け部分50との高低差
は、図1(a)に示すように、踊場用床部分40面上に
作業員が立った時に、頭上の足場用床材40の吹き抜け
部分50の外枠部分51が頭に当らない程度に少なくと
も設定されていればよい。それ以上の高低差に設定して
も構わない。かかる構成は、上記細巾の足場用床材以外
にも、例えば、広巾の足場用床材(図4参照)に適用し
ても構わない。
【0015】上記構成では、踊場用床部分40が階段6
0の上端側又は下端側に続く所謂踊場の機能を果たすと
ともに、吹き抜け部分50で階段60の上り下りの際に
必要な空間が確保されている。上記踊場用床部分40の
周囲には手摺70(或はフェンス等)が脱着自在に設け
られている。また、踊場用床部分40の吹き抜け部分5
0側に面した端辺の両端には、階段60の上端側の取り
付けに際して使用する小さい係止穴41が設けられてい
る。さらに、細幅足場用床材30aの四隅には、即ち踊
場用床部分40側及び吹き抜け部分50側の隅には、そ
れぞれ略鉤状の係止部材31a、31bが設けられ、前
記の梁材20に掛け渡せるようになっている。吹き抜け
部分50側の係止部材31bは、図3(a)では、吹き
抜け部分50端部で下に降ろされた位置に設けられてい
る。係止部材31bは、踊場用床部分40側に設けた係
止部材31aと同じ高さになる位置に設定されている。
図1(a)に示すように、対向する同じ高さの梁材間に
上記構成の細幅足場用床材30aがかけ渡されて仮設階
段が組み上げられる。
【0016】かかる構成の細幅足場用床材30aが、所
定高さに複数段組み上げられた各段の梁材20に、掛け
渡し方向に向けて2枚づつ水平に並べて掛け渡されてい
る。このようにして、各段に細幅足場用床材30aが、
高さ方向に所定間隔で互いに平行に掛け渡されている。
同一段の2枚の細幅足場用床材30aは、それぞれの踊
場用床部分40が並ぶように掛け渡されている。しか
し、図3(b)に示すように、係止部材31bの高さを
吹き抜け部分50と同じ高さ位置に設定し、係止部材3
1aを踊場用床部分40面と同一高に設定しても構わな
い。このように、係止部材31aと係止部材31bとに
段差を設けた場合は、かかる構成の足場用床材30a
は、支柱間に強度確保等のために適宜設けた梁材のう
ち、互いに高さを違えて対向する梁材20間にかけ渡せ
ばよい。
【0017】また、階段60が後記するように踊場用床
部分40間に上下方向にジグザグに掛けられるように、
踊場用床部分40同士の位置が上下段で交互に前後にな
るように足場用床材30が掛け渡されている。尚、かか
る支柱10及び梁材20等の組み上げに際しては、支柱
10下端にジャッキ・ベースを設けたり、各支柱10間
に斜めに筋違を設けたり等、足場組み等で従来より用い
られている組み上げ手段が使用されている。また、階段
60掛け渡し用の上記係止穴41に代えて、踊場用床部
分の内側端辺に沿って平行に係止棒42を設け、これに
階段60を掛けられるようにしても構わない。さらに
は、吹き抜け部分50側にも、吹き抜け部踊場用床部分
43を設けて、足場用床材の両端側を踊場として使用で
きるようにしても構わない。かかる構成を、図3(c)
に示した。特に、図3(c)では、図3(a)、(b)
に比べて段違い高低差が大きく設定されている。
【0018】一方本実施形態で使用する階段60は、図
2(b)に示すように、二本の平行な桁部材61間に、
所定間隔でステップ62が設けられている。二本の桁部
材61の間隔は、上記構成の細幅足場用床材30aの幅
に合わせて設定され、その長さは上下階に平行に設けた
細幅足場用床材30aのそれぞれの踊場用床部分40部
分間に斜めに掛け渡せる程度に設定されている。二本の
桁部材61には、脱着自在に手摺64が設けられてい
る。また、階段60の上端側に当たる二本の桁部材61
の一端には略鉤状の係止部材63が設けられ、前記踊場
用床部分40の係止穴41(又は係止棒42)に係止で
きるようになっている。さらに、階段60の下端側に相
当する二本の桁部材61の他端には、階段60の下端側
が安定して踊場用床部分40上等に載置できるように、
平板な接地部材65が、接地角度がある程度変えられる
ようにして取り付けられている。
【0019】また、上記係止部材63は、本実施形態で
は桁部材61に固定したが、桁部材61に、例えばねじ
込み式に設けてある程度伸縮調整ができるようにしても
構わない。さらに、接地部材65は、接地角度が変えら
れない固定式でも構わない。このような構成を有した階
段60が、前記高さ方向に掛け渡した細幅足場用床材3
0aの踊場用床部分40間に、階段60の上端側を係止
部材63で踊場用床部分40の係止穴41部分に係止す
るとともに、下端側を下方の細幅足場用床材30aの踊
場用床部分40上に載置して設けられている。本実施形
態では、各段に掛け渡された2枚の細幅足場用床材30
a間に、例えば手前側に位置する各段の細幅足場用床材
30a間には、それぞれの踊場用床部分40間を右上り
になるように、奥の側に位置する細幅足場用床材30a
間には左上りになるように、階段60が上下方向にジグ
ザグに形成されるように掛けられている。
【0020】さらに、地上部分から2階部分への階段6
0の仮設は、2階部分の細幅足場用床材30aの踊場用
床部分40に、階段60の上端側が上記要領で係止され
るとともに、下端側の接地部材65が地上部分にそのま
ま、或は、適宜安定に載置できるように板材等を介して
接地されている。また、上記設置部材65を、脱着自在
に構成して、適宜略鉤状の係止部材63と取り替えられ
るようにしても構わない。或は、階段60の上下端側
に、予め略鉤状の係止部材63を固定して設けておき、
踊場用床部分40間の掛け渡し専用の階段を構成してお
いても構わない。かかる上下端側に係止部材63を設け
る階段を使用する場合には、足場用床材30と階段60
の取り付けは係止棒42を使用して行えばよい。
【0021】また、前記説明のように、足場用床材の吹
き抜け部踊場用床部分を設けることにより、踊場用床部
分40間に階段60をジグザグに掛け渡すと同様に、上
下の足場用床材の吹き抜け部踊場用床部分43間にも階
段を60を掛け渡すことができる。このようにすれば、
各段の左右に互いに掛け渡し方向が逆になった階段を設
けることができる。一方を昇り専用に、他方を降り専用
に分けて使用することができる。そのため、一つの階段
でのすれ違いをなくすことができ、狭い仮設階段を効率
的に利用することができ、作業能率が向上する。
【0022】(実施形態2)本実施形態は、実施形態1
で使用した2枚の細幅足場用床材30aからなる足場用
床材30を、幅広の一枚構成とすることにより、各段に
1枚づつ掛け渡すようにしたものである。足場用床材3
0の他の構成は、実施形態1の細幅足場用床材30aと
略同様になっている。本実施形態で使用する足場用床材
30は、図4に示すように、その幅が梁材20の長さa
に合わせて設定され、その長さは実施形態1と同様に支
柱10間の一スパンの長bさに合わせた略矩形枠状に形
成されている。さらに、長手方向の一端に踊場用床部分
40が実施形態1と同様に形成され、踊場用床部分40
の周囲には、手摺70等が脱着自在に取り付けられるよ
うになっている。
【0023】また、階段60の係止部材63が係止でき
るように、踊場用床部分40の吹き抜け部分50側に面
した端辺の両端、及び端辺の略中央部分に隣接させて2
個、合計4個の係止穴41が設けられている。上記実施
形態1で説明したように、係止穴41は、係止棒42に
代えても構わない。さらには、吹き抜け部分50側に、
吹き抜け部踊場用床部分を設けても構わない。このよう
に構成された足場用床材30が、実施形態1と同様に組
み上げられた支柱10の各段の梁材20に、足場用床材
30の四隅に設けた係止部材31で、上下段の各足場用
床材30が平行になるように掛け渡されている。さら
に、この各段の足場用床材30の踊場用床部分40間
に、実施形態1で使用したと同じ構成の階段60が、実
施形態1と同様の要領で上下方向にジグザグに掛けられ
ている。尚、必要に応じて階段60の桁長を長くすれ
ば、中間階の足場用床材30の吹き抜け部分50を通し
て、例えば一気に一階から3階まで階段を掛けることも
基本的には可能である。
【0024】(実施形態3)本実施形態は、種々の現場
状況に合わせて、上記実施形態1又は2に記載の構成を
有する仮設階段Aの仮設状況を示したものである。図5
(a)は、建設現場等で、独自に支柱10を立脚すると
ともに梁材20で連結して、上記実施形態1又は2に示
した要領で仮設階段を単独で設けた場合の正面図を示し
ている。このようにして、仮設階段Aのみを単独で設け
ることにより、例えば高架部分と地上部分との臨時の昇
降用通路の確保が手軽に行える。図5(b)は、従来の
足場の横に、所定スパンで支柱10を立脚し、適宜足場
の支柱11との間を梁材20で連結して、前記実施形態
1又は2に記載した要領で仮設階段Aを設けた場合の正
面図を示している。
【0025】図5(c)は、左右の足場部分に挟まれる
ようにして、前記実施形態1又は2に記載の要領で階段
60を仮設した場合の正面図である。このように足場部
分に挟むようにして階段60を仮設すれば、特に足場を
長い間口で組みあげる場合には、中央部分の階段60で
昇降を左右に振り分けられるため便利である。図5
(d)は、足場部分の所望箇所に、適宜足場の梁材20
を使用して、階段60を組み込んだ場合である。実施形
態1で述べたように、使用部材の寸法等を既成の足場部
材に合わせておけば、従来の足場用床材を本発明に係る
足場用床材30等に適宜交換することにより、必要に応
じて階段60を既設の足場組み内部に応急仮設すること
ができる。
【0026】(実施形態4)本実施形態では、上記実施
形態の足場用床材の構成より踊場用床部分と吹き抜け部
分との段違い高低差を高くした構成の足場用床材80を
使用して、図6に示すように、上段と下段との間の一段
分の高さの間に階段をおり返して設けた仮設階段であ
る。上記実施形態1〜3に説明した仮設階段でも十分に
使用できるが、短い一スパン内に踊場部分と階段部分と
を一緒に設けて、上下を一気に階段で連結すると階段傾
斜が急になり作業安全状好ましくない場合もある。かか
る場合には、本実施形態のように、一段分の高さの間に
階段をおり返して設ければよい。
【0027】本実施形態で使用する足場用床材80は、
吹き抜け部分81が踊場用床部分82より、一段分の高
さの途中の高さに設定されている。本実施形態では、半
分の高さに設定されている。吹き抜け部分81の外枠部
分83が、図3(b)の要領で上記高低差で立ち上げら
れている。また、本実施形態て使用する階段90は、図
6(b)に示すように、踊場用床部分91が階段90の
上端側に張り出されている。階段90は、踊場用床部分
91側に設けた係止部材91aが、足場用床材90の吹
き抜け部分81の外枠部分83の端部に掛けられてい
る。階段90の下端側の係止部材90aが、足場用床材
80の踊場用床部分82の内側端部に小間隔離して平行
にかけ渡された係止棒84に掛けられている。かかる要
領で、多段構成した仮設階段の各段の一段分の高さの間
に、上記構成のおり返しの階段が設けられる。かかるお
り返しの階段は、多段構成の各段に設けなくてよく、適
宜段に設けるようにすればよい。
【0028】上記説明では、上端側に踊場用床部分91
を張り出した構成の階段60を使用したが、必ずしもか
かる構成の階段60でなくても構わない。多少踊場部分
での通行性が上記構成より幾分劣るものの、踊場用床部
分91を上端側に張り出さない構成の階段でも十分に使
用できる。さらには、図3(c)に示したと同様に構成
して、吹き抜け部分81側にも、吹き抜け部踊場用床部
分92を設けた足場用床材80を使用しても構わない。
吹き抜け部踊場用床部分92の内側端辺にも、係止棒8
4が設けられている。この吹き抜け部踊場用床部分92
と踊場用床部分82との、両踊場用床部分間に階段93
が掛け渡されている。階段93は、実施形態1で使用し
たと同様の踊場用床部分を張り出さない構成のもので、
上下端側に係止部材93aが設けられ、足場用床材80
の係止棒84にそれぞれ掛け渡されるようになってい
る。かかる構成の足場用床材80を使用して、図7に示
したように、上記と同様に一段分の高さにおり返して階
段を設けることができる。
【0029】(実施形態5)本実施形態は、前記実施形
態1の構成を有する多段の仮設階段を、地底部分と地上
部分との連絡用に立坑内に構築する方法である。本実施
形態では、図8(a)に示すように、四隅に立脚した支
柱10の上端及び下端を梁材20で連結した二段構成の
先組み仮設階段A1の枠組みを形成する。各段の上端及
び下端でそれぞれ対向する梁材20間に、踊場用床部分
40と吹き抜け部分50とを段違いに隣り合わせに有す
る足場用床材30を掛け渡す。本実施形態では、足場用
床材30として細幅足場用床材30aを使用し、掛け渡
しに際しては、細幅足場用床材30aの両端側の係止部
材31を梁材20に掛けるようにして、図1(b)に示
す要領でそれぞれ二枚づつ並べて掛け渡す。並べて掛け
渡す二枚の細幅足場用床材30aは、踊場用床部分40
同士が並ぶように掛け渡す。さらに、上下の細幅足場用
床材30a同士は、それぞれの踊場用床部分40が、上
下で交互になるように掛け渡す。上下の細幅足場用床材
30aの間に、階段60を掛け渡して先組み仮設階段A
1を地上で組み上げる。
【0030】一方、仮設階段を内部に構築しようとする
立坑を、上記先組み仮設階段A1の高さに匹敵する程度
の深さに別途掘削しておく。かかる立坑内に上記完成し
た先組み仮設階段A1を、図8(a)に示すように、ク
レーン等の揚重装置Bで吊り下げて、立坑内の地底部分
に降ろす。降ろした状態では、先組み仮設階段A1の上
端側が、本実施形態では地上面と略同様の高さになるよ
うになっている。先組み仮設階段A1の上端側は、地上
面付近にくればよく、地上面と多少高低差があっても構
わない。さらに、先組み仮設階段A1の下の段の支柱1
0を、取付金具C1を使用して切梁間に設けた連結用梁
部材Dに固定する。本実施形態では、図8に示すよう
に、連結用梁部材Dとして、切梁間に掛け渡した渡し梁
を使用する。また、本実施形態では、取付金具C1を、
図9(a)に示すように、渡し梁を締め付け固定できる
クランプ状に形成し、その側面にパイプクランプを設け
て、パイプクランプで上下に支柱10を保持固定できる
ようにしている。
【0031】その後、さらに地底部分を、図8(b)に
示すように、継ぎ足し用仮設階段A2の高さに見合った
深さに掘削する。掘削した時点で、先組み仮設階段A1
の支柱10の下側に、支柱10の上端を差し込み固定す
るとともに、この差し込んだ支柱10の下端側を梁材2
0で連結して継ぎ足し用仮設階段A2の枠組みを形成す
る。この梁材20の対向する梁材20間に、細幅足場用
床材30aを、先組み仮設階段A1の下側の細幅足場用
床材30aと、踊場用床部分40が上下で交互になるよ
にう掛け渡す。さらに、この上下の細幅足場用床材30
a間に、階段を60を掛け渡す。このようにして、立坑
の地底部分で、先組み仮設階段A1の下方に継ぎ足し用
仮設階段A2を継ぎ足す。
【0032】さらに、立坑の地底部分を上記と同様に、
継ぎ足し用仮設階段A3の高さに見合った深さに掘削
し、その後上記要領で継ぎ足し用仮設階段A2の下に、
図8(d)に示すように、継ぎ足し用仮設階段A3を継
ぎ足す。併せて、立坑内の渡し梁に継ぎ足し用仮設階段
A3を固定する。このようにして、立坑内の地底部分と
地上部分とを連絡する4段に組み上げた仮設階段を立坑
内部に構築することができる。また、本実施形態では4
段構成の仮設階段を構築したが、上記要領で地底部分を
掘削しては、継ぎ足し用仮設階段を継ぎ足すという作業
を必要な回数繰り返せば、所望深度の立坑内に所望段数
の仮設階段の構築ができる。
【0033】また、上記実施形態では、先組み仮設階段
A1、継ぎ足し用仮設階段A3を立坑内の切梁間に設け
た連結用梁部材Dである渡し梁に取付金具C1を介して
固定したが、図10(a)に示すように、切梁間に仮設
階段の幅相当分の間をあけて平行に掛け渡した渡し梁間
に仮設階段を固定するようにしても構わない。また、図
10(b)に示すように、切梁から直交方向に突き出し
た連結梁を連結用梁部材Dとして、この連結梁間に上記
構成の仮設階段を固定するようにしても構わない。連結
梁と仮設階段の支柱の固定には、例えば図9(b)に示
すように、連結梁の側面に予め仮設階段の幅に合わせて
側面にパイプクランプを設けた取付金具C2を溶接して
おき、このパイプクランプに仮設階段の支柱10を保持
固定させればよい。
【0034】さらに、図10(c)に示すように、切梁
間に連結用梁部材Dとして一本の渡し梁を渡しておき、
この渡し梁と平行な切梁との間に上記構成の仮設階段を
固定するようにしても構わない。上記実施形態では、連
結用梁部材Dの渡し梁に固定した仮設階段A1の下方
に、継ぎ足し用仮設階段A2を組み上げながら継ぎ足し
たが、予め継ぎ足し用仮設階段A2をユニット状に地底
部分で組み上げておいて、先組み仮設階段A1と継ぎ足
し用仮設階段A2との支柱10同士を連結してもよい。
継ぎ足し用仮設階段A3についても同様である。また、
組み上げながら継ぎ足し用仮設階段A2を継ぎ足すにし
ても、四隅の支柱10を一本ずつ組み上げるのではな
く、組み付け作業が少しでも行い易いように、予め所定
間隔に2本ずつ支柱を連結しておいても構わない。2本
ずつ連結された支柱10を左右に立て、その間を梁材で
連結すれば容易に枠組みが組み上げられる。
【0035】また、上記実施形態では、先組み仮設階段
A1を予め二段に構成したが、一段構成にしても構わな
い。基本的には、地上部分で組み上げ且つ揚重装置Bで
の立坑内への吊り降ろしに支障がなければ、現場状況や
施工規模に合わせた適数段に先組み仮設階段A1を組み
上げておけばよい。本実施形態の図8(d)では、最下
段の継ぎ足し用仮設階段A3は下側に細幅足場用床材3
0aを設けた場合を示したが、継ぎ足し用仮設階段A3
をそのまま地底部分に据えつける場合には、この細幅足
場用床材30aを省き、階段60の上端側を継ぎ足し用
仮設階段A2の足場用床材30aに掛け渡して、階段6
0の下端側を地底部分の上に設置すればよい。また、本
実施形態では、実施形態1の細幅足場用床材30aを使
用した仮設階段を多段に構築する場合について示した
が、実施形態2に係る一枚構成の足場用床材30を使用
しても上記実施形態と同様の方法で仮設階段を多段に構
築できる。さらに、本実施形態では、踊場用床部分40
及び階段60の周囲には、実施形態1と同様に手摺6
4、70を脱着自在に設けた。
【0036】また、本発明の構築方法を採用すれば、先
組み仮設階段A1を立坑内の地底部分に吊り降ろし固定
した段階から、先組み仮設階段A1の地上側に、例えば
一段足場組を連続して組み上げ、この足場組の天井部分
に養生シート等を掛けて屋根を設けることができる。こ
のようにして、仮設階段の施工時期の早い段階から屋根
を設けて、雨によるスリップ事故等を未然に防止するこ
とかできる。さらには、本発明の方法では、立坑の掘削
深度に合わせて仮設階段を下に継ぎ足す構築方法である
ため、掘削工程の途中でも仮設階段の下方は立坑の地底
部分と連絡しているため、常に地上部分と立坑の地底部
分との行き来を確保することができる。従来法では、立
坑を所定深度まで掘削して、その後に地底部分から仮設
階段を組み上げるまで仮設階段を使用することかでき
ず、本発明の方法にはかかる不便がない。さらに、上記
工法でも、足場用床材に吹き抜け部踊場用床部分を有す
るものを使用すれば、実施形態1で述べたような昇り専
用、降り専用に分けた仮設階段の構築ができる。また、
実施形態4に示したと同様の構成を一段分の高さの間に
設けて、おり返しの階段を構成するようにしても構わな
い。
【0037】
【発明の効果】本発明は、踊場用床部分と吹き抜け部分
とを隣合わせに段違いに有する足場用床材を、所定高さ
に組みあげた四隅の支柱を連結する梁材に掛け渡し、こ
の踊場用床部分間に階段を掛け渡す構成である。そのた
め、支柱間の一スパン内に踊場部分と階段部分とを一緒
に設けることができる。階段部分と踊場部分とを支柱の
別個のスパンに形成しなければならない従来の仮設階段
とは異なり、間口を広くできない建設現場等でも容易に
踊場部分を有する階段の仮設ができる。また、従来では
踊場部分を併設した階段を設けることができないような
小スペースでも踊場付き階段仮設ができるため、かかる
現場での作業安全の向上が図れる。さらに、従来とは異
なり、踊場用床部分用に別途支柱等を組み上げる必要が
ないので、その分足場組立等に関する施工費用の削減が
図れる。また、手摺が踊場用床部分や階段の周囲に設け
られるので、昇降時の落下防止をも図ることができる。
また、部材の寸法規格等は既設の足場部材に合わせて設
定すれば、既存の足場部分に組み込んだり、或は足場部
分に連係して階段部分を並設できる。
【0038】さらに、足場用床材の吹き抜け部分を踊場
用床部分より高く設定してあるので、足場用床材を上下
で踊場用床分が互い違いになるように掛け渡すことによ
り、各段の高さが余り高く設定できないような場合で
も、踊場用床部分に立った作業員の頭上が足場用床材の
吹き抜け部分に当らないようにできる。また、踊場用床
部分と吹き抜け部分との段差高低差を一段分の高さの途
中高さに設定することにより、途中に踊場用床部分を設
けたおり返しの緩やかな傾斜の階段を設けることができ
る。また、本発明の方法では、立坑の掘削深度に合わせ
て仮設階段を下に延ばしていくため、掘削途中でも仮設
階段を使用して立坑の地底部分と地上部分との行き来を
確保することができる。従来の方法では、立坑を所定深
度まで掘削した後、地底部分から仮設階段を組み上げる
まで仮設階段を使用することかできず、かかる不便が本
発明の方法では解消されている。さらに、本発明の構築
方法を使用すれば、多段の仮設階段の各段の組み上げ及
び継ぎ足し作業を地上部分或は立坑の地底部分で行える
ため、組み上げ作業に係る危険な高所作業が回避でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る仮設階段の正面図(a)及び
側面図(b)。
【図2】実施形態1に係る細幅足場用床材の梁材への掛
け渡し状況を示した平面図(a)及び階段の斜視図
(b)。
【図3】実施形態1に係る細幅足場用床材の斜視図
(a)及びその変形例の斜視図(b)、(c)。
【図4】実施形態2に係る足場用床材の平面図。
【図5】実施形態3の階段の仮設状況を示す正面図
(a)、(b)、(c)、(d)。
【図6】実施形態4の一段分の高さの間におり返しの階
段を設けた場合を示す斜視図(a)とそれに使用する階
段の斜視図(b)。
【図7】実施形態4の変形例を示す斜視図。
【図8】実施形態5に係る構築方法の工程手順を示す断
面図(a)、(b)、(c)、(d)。
【図9】取付金具による連結用梁部材への固定状況を示
す斜視図(a)、(b)。
【図10】仮設階段の連結用梁部材への固定状況を示す
平面図(a)、(b)、(c)。
【図11】従来例を示す図。
【符号の説明】
10 支柱 20 梁材 30 足場用床材 30a 細幅足場
用床材 40 踊場用床部分 43 吹き抜け
部踊場用床部分 50 吹き抜け部分 60 階段 70 手摺 80 足場用床
材 90 階段 A 仮設階段 A1 先組み仮
設階段 A2 継ぎ足し用仮設階段 A3 継ぎ足し
用仮設階段 B 揚重装置 D 連結用梁
部材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建設及び土木等の現場に組み立てられる
    足場枠に設ける仮設階段において、支柱を四隅に立脚さ
    せて各支柱の上端を梁材で連結した枠組みを複数段に組
    み立て、各段で対向する2つの梁材の間に、踊場用床部
    分と吹き抜け部分とを隣り合わせに段違いに有する足場
    用床材を水平方向に掛け渡すとともに、各段に配置した
    足場用床材は踊場用床部分の位置が上方に向けて交互に
    前後となるように配置し、足場用床材の幅の約半分の幅
    に階段を形成して、その階段の上端側を上方段に設けた
    前記足場用床材の踊場用床部分の吹き抜け部分側に連結
    させ、階段の下端側を下方段に設けた足場用床材の踊場
    用床部分又は地上部分に載置させたことを特徴とする踊
    場付き仮設階段。
  2. 【請求項2】 足場用床材は、掛け渡し方向に並列して
    梁材に掛け渡すことができる複数の細幅足場用床材から
    なり、前記複数の細幅足場用床材はそれぞれが踊場用床
    部分と吹き抜け部分とを有することを特徴とする請求項
    1に記載の踊場付き仮設階段。
  3. 【請求項3】 足場用床材は、掛け渡し方向に並列して
    梁材に掛け渡すことができる複数の細幅足場用床材から
    なり、前記複数の細幅足場用床材が、支柱を四隅に立脚
    させて各支柱の上端を梁材で連結した枠組みを複数段に
    組み立ててなる仮設階段の前記複数段の一段分の高さの
    間に、互いの踊場用床部分を上下で互い違いに配置させ
    て、対向する梁材間に上下で左右交互に掛け渡され、そ
    れぞれの細幅足場用床材の段違いに隣接する踊場用床部
    分と吹き抜け部分との間に階段を掛け渡したことを特徴
    とする請求項1に記載の踊場付き仮設階段。
  4. 【請求項4】 足場用床材には、吹き抜け部分側にも吹
    き抜け部踊場用床部分が設けられていることを特徴とす
    る請求項1、2又は3に記載の踊場付き仮設階段。
  5. 【請求項5】 支柱を四隅に立脚させて各支柱の上端及
    び下端を梁材で連結した枠組みを適数段組み立て、各段
    で対向する2つの梁材の間に、踊場用床部分と吹き抜け
    部分とを隣り合わせに段違いに有する足場用床材を、上
    下で踊場部分が前後になるように掛け渡すとともに、前
    記上下の踊場部分の間に階段を掛け渡して先組み仮設階
    段を組み上げ、前記先組み仮設階段を予め掘削しておい
    た立坑内に入れるとともに、前記先組み仮設階段をその
    上端側が地上面付近にくるようにして前記立坑内の切梁
    に設けた連結用梁部材に固定し、前記固定した先組み仮
    設階段の下方に、四隅の立脚した支柱の下端を梁材で連
    結した枠組みの対向する梁材間に、前記構成の足場用床
    材が、前記先組み仮設階段の下側の足場用床材と、踊場
    部分同士が上下で前後になるように掛け渡され、且つ上
    下の足場用床材の踊場部分間に階段を掛け渡す構成の継
    ぎ足し用仮設階段を、前記立坑の地底部分で組み上げな
    がら或は組み上げた状態で継ぎ足して、目的深度に至る
    まで継ぎ足し用仮設階段の一段相当分の深さずつ前記立
    坑の地底部分を掘削しては、それまで組み上げた仮設階
    段の下方に継ぎ足し用仮設階段を一段ずつ継ぎ足すこと
    を繰り返して多段の仮設階段を立坑内に構築することを
    特徴とする踊場付き仮設階段の立坑内での多段構築方
    法。
  6. 【請求項6】 足場用床材には、吹き抜け部分側にも吹
    き抜け部踊場用床部分が設けられていることを特徴とす
    る請求項5に記載の踊場付き仮設階段の立坑内での多段
    構築方法。
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