JPH09267472A - インクジェットヘッド - Google Patents
インクジェットヘッドInfo
- Publication number
- JPH09267472A JPH09267472A JP7765196A JP7765196A JPH09267472A JP H09267472 A JPH09267472 A JP H09267472A JP 7765196 A JP7765196 A JP 7765196A JP 7765196 A JP7765196 A JP 7765196A JP H09267472 A JPH09267472 A JP H09267472A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- diaphragm
- ink
- vibration plate
- cavity
- base
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
- B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
- B41J2/01—Ink jet
- B41J2/135—Nozzles
- B41J2/14—Structure thereof only for on-demand ink jet heads
- B41J2002/14411—Groove in the nozzle plate
Landscapes
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 キャビティ基板100に、キャビティ1
01とリザーバ102を形成し、振動板103をキャビ
ティ基板100の下面にボロンを高濃度で拡散しエッチ
ングストップを行うことにより精度良く形成する。キャ
ビティ基板100の上面に、ノズル201とオリフィス
202を形成したノズル基板200を接着する。キャビ
ティ基板100の下面には、エアギャップ301と個別
電極302が設けられたガラス製の電極基板300を陽
極接合する。エアギャップ301は、電極基板300を
二回に分けてエッチングすることにより、深さ3000
オングストロームの大ギャップ301aと深さ2500
オングストロームの小ギャップ301bを100ミクロ
ンピッチで長手方向に交互に並べる。 【効果】 キャビティションの発生を防止でき、印字品
質に優れたインクジェットヘッドが製造できる。
01とリザーバ102を形成し、振動板103をキャビ
ティ基板100の下面にボロンを高濃度で拡散しエッチ
ングストップを行うことにより精度良く形成する。キャ
ビティ基板100の上面に、ノズル201とオリフィス
202を形成したノズル基板200を接着する。キャビ
ティ基板100の下面には、エアギャップ301と個別
電極302が設けられたガラス製の電極基板300を陽
極接合する。エアギャップ301は、電極基板300を
二回に分けてエッチングすることにより、深さ3000
オングストロームの大ギャップ301aと深さ2500
オングストロームの小ギャップ301bを100ミクロ
ンピッチで長手方向に交互に並べる。 【効果】 キャビティションの発生を防止でき、印字品
質に優れたインクジェットヘッドが製造できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録を必要とする
時のみインク液滴を吐出し、記録紙面に付着させるイン
クジェットヘッドに関する。
時のみインク液滴を吐出し、記録紙面に付着させるイン
クジェットヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置は、記録時の騒
音が極めて小さく、高速印字が可能であり、安価な普通
紙にも印字が可能であるなど多くの利点を有している
が、中でも記録に必要な時のみインク滴を吐出する、い
わゆるインク・オン・デマンド方式が、記録に必要なイ
ンク滴の回収を必要としないため、現在主流となってき
ている。
音が極めて小さく、高速印字が可能であり、安価な普通
紙にも印字が可能であるなど多くの利点を有している
が、中でも記録に必要な時のみインク滴を吐出する、い
わゆるインク・オン・デマンド方式が、記録に必要なイ
ンク滴の回収を必要としないため、現在主流となってき
ている。
【0003】このインク・オン・デマンド方式のインク
ジェットヘッドには、特開平5−50601号公報に示
されるように、インクを吐出するアクチュエータの駆動
手段が静電気である静電駆動式インクジェットがある。
ジェットヘッドには、特開平5−50601号公報に示
されるように、インクを吐出するアクチュエータの駆動
手段が静電気である静電駆動式インクジェットがある。
【0004】
【発明が解決しょうとする課題】静電駆動式インクジェ
ットでは、振動板に設けられた共通電極と、共通電極に
対向する個別電極に電圧を印加することにより、共通電
極と個別電極間に静電引力を発生し、振動板を変位させ
る。その時に発生する負圧で、オリフィスを通してリザ
ーバからインクを吸引し、電圧を解除することで振動板
を復帰させインクを吐出する。このとき共通電極と個別
電極は当接するが、電極間の短絡を防ぐ為に共通電極の
当接面には絶縁膜が成膜されている。従来の静電アクチ
ュエータでは以下の式に示す様に、振動板の変位により
電極間距離が狭くなると電極間距離の逆数の自乗に比例
して静電引力が強まった。
ットでは、振動板に設けられた共通電極と、共通電極に
対向する個別電極に電圧を印加することにより、共通電
極と個別電極間に静電引力を発生し、振動板を変位させ
る。その時に発生する負圧で、オリフィスを通してリザ
ーバからインクを吸引し、電圧を解除することで振動板
を復帰させインクを吐出する。このとき共通電極と個別
電極は当接するが、電極間の短絡を防ぐ為に共通電極の
当接面には絶縁膜が成膜されている。従来の静電アクチ
ュエータでは以下の式に示す様に、振動板の変位により
電極間距離が狭くなると電極間距離の逆数の自乗に比例
して静電引力が強まった。
【0005】P=0.5×e×(V/d)2 e :空気の誘電率 d :電極間距離 ここで、電極間には空気層と絶縁膜が存在する為、絶縁
膜の厚さを空気の厚さに換算すると、 d=da+e/e'×d’ da:空気層の厚さ e’:絶縁層の誘電率 d’:絶縁層の厚さ となる。
膜の厚さを空気の厚さに換算すると、 d=da+e/e'×d’ da:空気層の厚さ e’:絶縁層の誘電率 d’:絶縁層の厚さ となる。
【0006】これに対し、振動板が変位に対して発生す
る反力は、変位に比例するだけであり、電極間距離dに
対する振動板の反力Fは次式で与えられる。
る反力は、変位に比例するだけであり、電極間距離dに
対する振動板の反力Fは次式で与えられる。
【0007】F=k×(d1−d) d1:初期状態における振動板と個別電極間の距離 k :振動板のバネ定数 以上の式からわかるように、静電駆動式インクジェット
では図6に示す様に、変位が増すに連れて、振動板に加
わる力が急激に増大し振動板の変位が発散する。この
時、オリフィスの流体抵抗が高かったり、初期状態の電
極間距離が広く大量のインクを吸引すると、オリフィス
からキャビティへのインク供給が間に合わず、インクに
高い負圧が発生し、インクに溶存する気体分子が気泡と
なって成長する。気泡が一旦成長すると、振動板の変位
によって生じる圧力変化を吸収し、インクの吐出不良が
生じる。そこで、発生する負圧を下げる為に初期状態の
電極間距離を狭くし、吸い込むインク量を少なくする、
あるいはオリフィスの流体抵抗を下げ、インクを速やか
に供給し負圧の発生を防止する方法があるが、前者の方
法ではインク吐出重量が低下し充分な印字濃度が得られ
なくなる。また、後者の方法でも吐出時にインクがオリ
フィスを通じてリザーバへ逆流する為、インク吐出重量
が低下してしまう。
では図6に示す様に、変位が増すに連れて、振動板に加
わる力が急激に増大し振動板の変位が発散する。この
時、オリフィスの流体抵抗が高かったり、初期状態の電
極間距離が広く大量のインクを吸引すると、オリフィス
からキャビティへのインク供給が間に合わず、インクに
高い負圧が発生し、インクに溶存する気体分子が気泡と
なって成長する。気泡が一旦成長すると、振動板の変位
によって生じる圧力変化を吸収し、インクの吐出不良が
生じる。そこで、発生する負圧を下げる為に初期状態の
電極間距離を狭くし、吸い込むインク量を少なくする、
あるいはオリフィスの流体抵抗を下げ、インクを速やか
に供給し負圧の発生を防止する方法があるが、前者の方
法ではインク吐出重量が低下し充分な印字濃度が得られ
なくなる。また、後者の方法でも吐出時にインクがオリ
フィスを通じてリザーバへ逆流する為、インク吐出重量
が低下してしまう。
【0008】本発明は上記の課題を解決するもので、そ
の目的とするところは、キャビティションによる気泡の
発生を防止し、印字品質に優れたインクジェットヘッド
を提供することにある。
の目的とするところは、キャビティションによる気泡の
発生を防止し、印字品質に優れたインクジェットヘッド
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
ヘッドは、複数のノズル孔と、ノズル孔の各々に連通す
る複数の独立した吐出室と、吐出室の少なくとも一方の
壁の一部が振動板で構成されており、振動板に設けられ
た共通電極と、振動板の各々に空間を挟んで対向する個
別電極間に電圧を加えることにより、振動板を変形させ
るインクジェットヘッドにおいて、前記個別電極に段差
が形成されていることを特徴とする。
ヘッドは、複数のノズル孔と、ノズル孔の各々に連通す
る複数の独立した吐出室と、吐出室の少なくとも一方の
壁の一部が振動板で構成されており、振動板に設けられ
た共通電極と、振動板の各々に空間を挟んで対向する個
別電極間に電圧を加えることにより、振動板を変形させ
るインクジェットヘッドにおいて、前記個別電極に段差
が形成されていることを特徴とする。
【0010】また、前記振動板に段差が形成されてお
り、振動板が部分的に厚く形成されていることを特徴と
する。
り、振動板が部分的に厚く形成されていることを特徴と
する。
【0011】また、前記個別電極と振動板の両方に段差
が形成されていることを特徴とする。
が形成されていることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例に基づき詳
細に説明する。
細に説明する。
【0013】(実施例1)図1は、本発明の一実施例の
インクジェットヘッドの断面図であり、図2は電極ガラ
スの平面図である。本実施例は、基板の上面部に設けた
ノズル孔からインクを吐出させるフェイスイジェクトタ
イプであるが、基板の端部に設けたノズル孔からインク
を吐出させるエッジイジェクトタイプでもよい。本実施
例のインクジェットヘッドは3枚の基板100・200
・300を重ねて接合した積層構造となっている。中間
のキャビティ基板100は、シリコン基板であり、結晶
面方位(110)基板をKOH水溶液で異方性エッチン
グすることによりキャビティ101とリザーバ102を
形成している。リザーバ102には、外部のインクタン
クからインクを供給するインク供給パイプ105が接続
される。振動板103は、キャビティ基板100の下面
にボロンを高濃度で拡散し、エッチングストップを行う
ことにより、厚さ3ミクロン幅100ミクロン長さ30
00ミクロンのサイズで精度良く形成している。また、
高濃度でボロンを拡散することにより、シリコンの電気
抵抗を充分低くできることから、シリコン自体を共通電
極としている。キャビティ基板100には、エッチング
後、インクの濡れ性改善と、共通電極と個別電極の短絡
を防止する目的で、1000オングストロームの熱酸化
膜104を成膜している。このキャビティ基板100の
上面に、ノズル201とオリフィス202を形成したノ
ズル基板200が接着されている。ノズル基板200も
結晶面方位(110)のシリコン基板であり、基板下面
からノズル201のテーパ部201aとオリフィス20
2が、キャビティ基板100と同じようにKOH水溶液
で異方性エッチングされている。異方性エッチング後、
上面からドライエッチングでノズル201のストレート
部を貫通している。キャビティ基板100の下面にはホ
ウ珪酸ガラス製の電極基板300が陽極接合されてお
り、この電極基板300には静電アクチュエータを構成
する為のエアギャップ301と、個別電極302が設け
られている。エアギャップ301に異物が侵入すること
を防止する目的で、シール303によりエアギャップ3
01は封止されている。エアギャップ301は、電極基
板300を二回に分けてエッチングすることにより、深
さ3000オングストロームの大ギャップ301aと、
深さ2500オングストロームの小ギャップ301bを
100ミクロンピッチで長手方向に交互に並べている。
エアギャップ301の底に位置する個別電極302と共
通電極であるところの振動板103に電圧を加えた場
合、図3に示す様に大ギャップ301aと小ギャップ3
01bの部分では、発散を起こす変位が異なり、大ギャ
ップ301aの部分に位置する振動板は、小ギャップ3
01bの部分に位置する振動板より遅れて変位の発散を
起こす。この結果、単位面積当たりの振動板に発生する
圧力は同じであるが、大ギャップ部と小ギャップ部に分
割されている為、振動板103全体が同時に変位を発散
する場合に比べ、発生する最大負圧が小さくなり、キャ
ビティションの発生を防止することができる。この様に
して試作したインクジェットヘッドを、10kHzで駆
動したところ、エアギャップが2000オングストロー
ムで均一なヘッドに比べて、他の特性の低下を生じるこ
と無く、インク重量で35パーセントの増加が得られ
た。
インクジェットヘッドの断面図であり、図2は電極ガラ
スの平面図である。本実施例は、基板の上面部に設けた
ノズル孔からインクを吐出させるフェイスイジェクトタ
イプであるが、基板の端部に設けたノズル孔からインク
を吐出させるエッジイジェクトタイプでもよい。本実施
例のインクジェットヘッドは3枚の基板100・200
・300を重ねて接合した積層構造となっている。中間
のキャビティ基板100は、シリコン基板であり、結晶
面方位(110)基板をKOH水溶液で異方性エッチン
グすることによりキャビティ101とリザーバ102を
形成している。リザーバ102には、外部のインクタン
クからインクを供給するインク供給パイプ105が接続
される。振動板103は、キャビティ基板100の下面
にボロンを高濃度で拡散し、エッチングストップを行う
ことにより、厚さ3ミクロン幅100ミクロン長さ30
00ミクロンのサイズで精度良く形成している。また、
高濃度でボロンを拡散することにより、シリコンの電気
抵抗を充分低くできることから、シリコン自体を共通電
極としている。キャビティ基板100には、エッチング
後、インクの濡れ性改善と、共通電極と個別電極の短絡
を防止する目的で、1000オングストロームの熱酸化
膜104を成膜している。このキャビティ基板100の
上面に、ノズル201とオリフィス202を形成したノ
ズル基板200が接着されている。ノズル基板200も
結晶面方位(110)のシリコン基板であり、基板下面
からノズル201のテーパ部201aとオリフィス20
2が、キャビティ基板100と同じようにKOH水溶液
で異方性エッチングされている。異方性エッチング後、
上面からドライエッチングでノズル201のストレート
部を貫通している。キャビティ基板100の下面にはホ
ウ珪酸ガラス製の電極基板300が陽極接合されてお
り、この電極基板300には静電アクチュエータを構成
する為のエアギャップ301と、個別電極302が設け
られている。エアギャップ301に異物が侵入すること
を防止する目的で、シール303によりエアギャップ3
01は封止されている。エアギャップ301は、電極基
板300を二回に分けてエッチングすることにより、深
さ3000オングストロームの大ギャップ301aと、
深さ2500オングストロームの小ギャップ301bを
100ミクロンピッチで長手方向に交互に並べている。
エアギャップ301の底に位置する個別電極302と共
通電極であるところの振動板103に電圧を加えた場
合、図3に示す様に大ギャップ301aと小ギャップ3
01bの部分では、発散を起こす変位が異なり、大ギャ
ップ301aの部分に位置する振動板は、小ギャップ3
01bの部分に位置する振動板より遅れて変位の発散を
起こす。この結果、単位面積当たりの振動板に発生する
圧力は同じであるが、大ギャップ部と小ギャップ部に分
割されている為、振動板103全体が同時に変位を発散
する場合に比べ、発生する最大負圧が小さくなり、キャ
ビティションの発生を防止することができる。この様に
して試作したインクジェットヘッドを、10kHzで駆
動したところ、エアギャップが2000オングストロー
ムで均一なヘッドに比べて、他の特性の低下を生じるこ
と無く、インク重量で35パーセントの増加が得られ
た。
【0014】(実施例2)以下に本発明の第2の実施例
を説明する。図4は、本発明の第2の実施例におけるイ
ンクジェットヘッドの断面図である。本実施例では、エ
ッチングストップを生じさせるボロンのドープ深さを部
分的に変化させることにより、振動板103の厚みに段
差を設けている。シリコンに拡散させたボロンの濃度が
1×1018atm/cm3 以上になると、KOH水溶液
によるエッチングレートが極度に遅くなり、エッチング
ストップが掛かった状態となる。そこで、ボロンドープ
面に熱酸化膜を300オングストローム成膜し、深くボ
ロンをドープしたい部分の熱酸化膜を除去する。この結
果、拡散源からシリコンに拡散したボロンの一部は熱酸
化膜中に留まる。熱酸化膜を除去した部分のドープ深さ
は3マイクロメータまで拡散するが、除去しなかった部
分のドープ深さは2.5マイクロメータとなる。このキ
ャビティ基板100を実施例1と同じようにKOH水溶
液でエッチングすると、ボロンのドープ深さに応じてエ
ッチングストップが行われる。この結果、厚部振動板1
03aは厚さ3マイクロメータであり、薄部振動板10
3bの厚さは2.5マイクロメータである。厚部振動板
103aと薄部振動板103bは実施例1と同じ様に長
手方向に100ミクロンピッチで交互にならんでいる。
この結果、振動板の反力が厚部振動板103aと薄部1
03bは異なるので発散を起こす変位が異なり、実施例
1と同じ様に、キャビティションの発生を防止すること
ができる。
を説明する。図4は、本発明の第2の実施例におけるイ
ンクジェットヘッドの断面図である。本実施例では、エ
ッチングストップを生じさせるボロンのドープ深さを部
分的に変化させることにより、振動板103の厚みに段
差を設けている。シリコンに拡散させたボロンの濃度が
1×1018atm/cm3 以上になると、KOH水溶液
によるエッチングレートが極度に遅くなり、エッチング
ストップが掛かった状態となる。そこで、ボロンドープ
面に熱酸化膜を300オングストローム成膜し、深くボ
ロンをドープしたい部分の熱酸化膜を除去する。この結
果、拡散源からシリコンに拡散したボロンの一部は熱酸
化膜中に留まる。熱酸化膜を除去した部分のドープ深さ
は3マイクロメータまで拡散するが、除去しなかった部
分のドープ深さは2.5マイクロメータとなる。このキ
ャビティ基板100を実施例1と同じようにKOH水溶
液でエッチングすると、ボロンのドープ深さに応じてエ
ッチングストップが行われる。この結果、厚部振動板1
03aは厚さ3マイクロメータであり、薄部振動板10
3bの厚さは2.5マイクロメータである。厚部振動板
103aと薄部振動板103bは実施例1と同じ様に長
手方向に100ミクロンピッチで交互にならんでいる。
この結果、振動板の反力が厚部振動板103aと薄部1
03bは異なるので発散を起こす変位が異なり、実施例
1と同じ様に、キャビティションの発生を防止すること
ができる。
【0015】(実施例3)以下に本発明の第3の実施例
について説明する。図5は、本発明の第3の実施例にお
けるインクジェットヘッドの断面図である。本実施例で
は、エアギャップ301に段差を設けると共に、振動板
103の厚みにも段差を設けている。エアギャップ30
1に段差を設ける方法は実施例1に準じ、振動板103
に段差を設ける方法は実施例2に準じている。本実施例
では、エアギャップ301の段差と振動板103の厚み
の段差を半ピッチずらすことにより、厚部振動板103
aと大ギャップ301a、厚部振動板103aと小ギャ
ップ301b、薄部振動板103bと大ギャップ301
a、薄部振動板103bと小ギャップ301bの4通り
の組み合わせが可能となり、発散を起こす変位を4箇所
に分けることができる。この結果、発生する最大負厚を
より低下させることが可能となる。
について説明する。図5は、本発明の第3の実施例にお
けるインクジェットヘッドの断面図である。本実施例で
は、エアギャップ301に段差を設けると共に、振動板
103の厚みにも段差を設けている。エアギャップ30
1に段差を設ける方法は実施例1に準じ、振動板103
に段差を設ける方法は実施例2に準じている。本実施例
では、エアギャップ301の段差と振動板103の厚み
の段差を半ピッチずらすことにより、厚部振動板103
aと大ギャップ301a、厚部振動板103aと小ギャ
ップ301b、薄部振動板103bと大ギャップ301
a、薄部振動板103bと小ギャップ301bの4通り
の組み合わせが可能となり、発散を起こす変位を4箇所
に分けることができる。この結果、発生する最大負厚を
より低下させることが可能となる。
【0016】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、振動板の
変位が振動板全体で同時に発散しなくなる為、発生する
最大負圧が小さくなり、キャビティションによる気泡の
発生を防止することができる。
変位が振動板全体で同時に発散しなくなる為、発生する
最大負圧が小さくなり、キャビティションによる気泡の
発生を防止することができる。
【図1】本発明の一実施例におけるインクジェットヘッ
ドの断面図である。
ドの断面図である。
【図2】本発明の一実施例における電極ガラスの平面図
である。
である。
【図3】本発明の一実施例におけるインクジェットヘッ
ドの振動板変位と発生圧力の関係を示す線図である。
ドの振動板変位と発生圧力の関係を示す線図である。
【図4】本発明の第2の実施例におけるインクジェット
ヘッドの断面図である。
ヘッドの断面図である。
【図5】本発明の第3の実施例におけるインクジェット
ヘッドの断面図である。
ヘッドの断面図である。
【図6】静電駆動式インクジェットの振動板変位と発生
圧力の関係を示す線図である。
圧力の関係を示す線図である。
100 キャビティ基板 101 キャビティ 102 リザーバ 103 振動板 103a 厚部振動板 103b 薄部振動板 104 熱酸化膜 105 インク供給用チューブ 200 ノズル基板 201 ノズル 201a ノズルテーパ部 202 オリフィス 300 電極基板 301 エアギャップ 301a 大ギャップ 301b 小ギャップ 302 個別電極 303 シール
Claims (3)
- 【請求項1】 複数のノズル孔と、ノズル孔の各々に連
通する複数の独立した吐出室と、吐出室の少なくとも一
方の壁の一部が振動板で構成されており、該振動板に設
けられた共通電極と、該振動板の各々に空間を挟んで対
向する個別電極間に電圧を加えることにより、該振動板
を変形させるインクジェットヘッドにおいて、前記個別
電極に段差が形成されていることを特徴とするインクジ
ェットヘッド。 - 【請求項2】 複数のノズル孔と、ノズル孔の各々に連
通する複数の独立した吐出室と、吐出室の少なくとも一
方の壁の一部が振動板で構成されており、該振動板に設
けられた共通電極と、該振動板の各々に空間を挟んで対
向する個別電極間に電圧を加えることにより、該振動板
を変形させるインクジェットヘッドにおいて、前記振動
板に段差が形成されていることを特徴とするインクジェ
ットヘッド。 - 【請求項3】 前記請求項1記載の個別電極の段差と、
請求項2記載の振動板の段差が両方形成されていること
を特徴とするインクジェットヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7765196A JPH09267472A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | インクジェットヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7765196A JPH09267472A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | インクジェットヘッド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09267472A true JPH09267472A (ja) | 1997-10-14 |
Family
ID=13639802
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7765196A Pending JPH09267472A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | インクジェットヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09267472A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100477633B1 (ko) * | 1998-02-19 | 2005-06-13 | 삼성전자주식회사 | 프린트헤드 제조방법 |
JP2007069520A (ja) * | 2005-09-08 | 2007-03-22 | Seiko Epson Corp | 液滴吐出ヘッドの製造方法 |
JP2007160927A (ja) * | 2005-12-09 | 2007-06-28 | Samsung Electronics Co Ltd | パリレンマスクを用いたシリコン湿式エッチング方法及びこの方法を用いたインクジェットプリントヘッドのノズルプレートの製造方法 |
JP2008284824A (ja) * | 2007-05-21 | 2008-11-27 | Seiko Epson Corp | 静電アクチュエータ及び液滴吐出ヘッド |
JP2013028175A (ja) * | 2012-09-28 | 2013-02-07 | Seiko Epson Corp | 静電アクチュエータ及び液滴吐出ヘッド |
-
1996
- 1996-03-29 JP JP7765196A patent/JPH09267472A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100477633B1 (ko) * | 1998-02-19 | 2005-06-13 | 삼성전자주식회사 | 프린트헤드 제조방법 |
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JP4701935B2 (ja) * | 2005-09-08 | 2011-06-15 | セイコーエプソン株式会社 | 液滴吐出ヘッドの製造方法 |
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