JPH09267144A - ハニカム構造支持部材およびその製造方法 - Google Patents

ハニカム構造支持部材およびその製造方法

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JPH09267144A
JPH09267144A JP8077947A JP7794796A JPH09267144A JP H09267144 A JPH09267144 A JP H09267144A JP 8077947 A JP8077947 A JP 8077947A JP 7794796 A JP7794796 A JP 7794796A JP H09267144 A JPH09267144 A JP H09267144A
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cylinder
metal
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JP8077947A
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Tadayuki Otani
忠幸 大谷
Tamio Noda
多美夫 野田
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、メタル担体の昇温特性を向上させ
る方法として、ハニカム体と該ハニカム体を被包する金
属製外筒とを断熱構造とするために、これらの間に装着
する構造支持部材とその製造方法を提供する。 【解決手段】 まず中間生成物である金属製筒を抵抗溶
接もしくはレーザ溶接で作製し、しかる後にロールバッ
ク加工、ネック加工もしくはビード加工で成形したリン
グ状の構造支持部材およびその製造方法である。材質と
しては、耐高温酸化性を考慮した耐熱ステンレスが好ま
しい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種内燃機関の排
ガス系に設けられ、排ガスを浄化する触媒コンバータと
して用いられる担体であって、これを構成する、ハニカ
ム体と該ハニカム体を被包する金属製外筒との間に形成
される間隙に装着する構造支持部材とその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車、ボイラー、発電用の内燃機関の
排ガス系に、その排ガスを浄化するために用いる触媒コ
ンバータの担体には、耐熱ステンレス製の外筒に、耐熱
ステンレス製のハニカム体をインサートしたメタル担
体、あるいはセラミック製のハニカム体をインサートし
たセラミック担体が使用されている。メタル担体はセラ
ミック担体と比較して、エンジン始動時の初期浄化能に
優れ、更には圧力損失も小さいという特徴を有してい
る。
【0003】従来のメタル担体において、ハニカム体
は、平箔(箔厚50μm程度のステンレス箔)と該平箔
をコルゲート加工した波箔とを重ね、渦巻状に巻きとっ
て製造されている。そして、該ハニカム体を該外筒にイ
ンサートし、該平箔と該波箔を接合するとともに、該ハ
ニカム体と該外筒を接合してメタル担体とする。それに
対しセラミック担体は、押出し成形により作製したセラ
ミックハニカムを耐熱マットで包み込み、キャニングす
ることで耐衝撃性を確保している。
【0004】この両者の構造の差異が触媒浄化能に与え
る影響は、熱容量が異なることから一般に、熱容量が小
さく暖まりやすく冷めやすいメタル担体、熱容量が大き
く暖まりにくく冷めにくいセラミック担体と言われてき
た。しかし実際には、メタル担体においてハニカム体が
外筒に直接接合されているのに対し、セラミック担体に
おいてハニカム体が耐熱マットで包み込まれ断熱構造に
なっていることの影響が無視できない。
【0005】このことから、メタル担体でもハニカム体
を断熱マットで包み込んだ状態でキャニングすること
で、ハニカム体と外筒を断熱構造と成しうる。例えば、
特開平1−80620号公報、特開平5−317727
号公報、特開平6−126191号公報等に開示されて
いる通りである。しかしながら、断熱マット(たとえ
ば、商品名:インターラム)は耐熱性、耐久性で問題が
あり、さらには、横置きしか適用できず、縦置きではハ
ニカムと断熱マットがずれるという欠点がある。
【0006】これを改善するために、特開平4−235
717号公報、特開平7−174019号公報等で様々
な形状の金属製支持部材が提案されている。すなわち、
メタルハニカム体と外筒との間に金属製支持部材を設置
することで断熱構造とし、しかも、耐熱性、耐久性そし
て配置の問題を解決しようとするものである。しかしな
がら、複雑な形状の構造支持部材を実際に製造し、それ
を組み込んで商品化した事例はいまだない。これは複雑
な形状の構造支持部材を廉価で容易に製造する方法が開
発されていないためと考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、自動車、ボ
イラー、発電用等の各種内燃機関の排ガス系に設置さ
れ、該排ガスを浄化するための触媒コンバータの担体に
おいて、これに用いられるハニカム体と該ハニカム体を
被包する金属製外筒との間に装着する構造支持部材を各
種の形状に、簡易に提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、ハニカム体と
該ハニカム体を内装する金属製外筒との間で形成される
間隙に装着する、断熱構造を採り、しかも排ガスが漏出
しない構造の支持部材である。そのため、本発明はま
ず、中間生成物である金属製筒を作製し、しかる後に機
械加工で成形したリング状の構造支持部材およびその製
造方法である。
【0009】すなわち本発明は、 (1)ハニカム体と該ハニカム体を被包する金属製外筒
とを、この両者の間隙に配置して装着する構造支持部材
の製造方法において、溶接で金属製筒を作製し、その後
にこの筒を機械加工してリング状の構造支持部材とする
ことを特徴とする構造支持部材の製造方法。 (2)金属製筒を抵抗溶接或いはレーザ溶接で作製する
ことを特徴とする前項1記載の構造支持部材の製造方
法。 (3)機械加工としてロールバック加工を適用すること
を特徴とする前項1或いは2記載の構造支持部材の製造
方法。 (4)機械加工としてネック加工を適用することを特徴
とする前項1或いは2記載の構造支持部材の製造方法。 (5)機械加工としてビード加工を適用することを特徴
とする前項1或いは2記載の構造支持部材の製造方法。 (6)前項1或いは2記載の方法によって製造されたリ
ング状構造支持部材であって、その断面形状がU字型、
J字型、V字型、W字型、鍵型の何れかであることを特
徴とする構造支持部材。 (7)前項3記載の方法によって製造されたリング状構
造支持部材であって、その断面形状がU字型、J字型で
あることを特徴とする構造支持部材。 (8)前項4記載の方法によって製造されたリング状構
造支持部材の断面形状が鍵型であることを特徴とする構
造支持部材。 (9)前項5記載の方法によって製造されたリング状構
造支持部材であって、その断面形状がV字型、W字型で
あることを特徴とする構造支持部材。 (10)前項1或いは2記載の方法で製造したリング状構
造支持部材であって、その外壁と内壁の片方もしくは両
方が花弁状であることを特徴とする構造支持部材。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明による構造支持部材の適用
例を図1に示す。ハニカム体2とハニカム体2を内装し
た金属製外筒3とは、両者間に間隙Sが形成され、該間
隙Sに装入された2つの構造支持部材1で接続されてい
る。この状態では、ハニカム体2と金属製外筒3とが断
面U字型のリング状構造支持部材1で接続固定され、こ
の部分のみで熱的に連続しており、他の間隙S部分は断
熱構造となっている。これまでは、図に示すように、ハ
ニカム体2と金属製外筒3が直接接触していたため、熱
伝導での損失が著しかった。これに対し、本発明の構造
支持部材1を用い、図1の構造をとることで昇温特性、
降温特性を著しく改善することができる。
【0011】このリング状の構造支持部材を製作する方
法として、まず耐熱性ステンレス箔で金属製筒の中間生
成物を作製し、しかる後に機械加工で中空リング状構造
に仕上げることを考案した。中間生成物としての金属製
筒を作製する方法としては、100μm程度の極薄ステ
ンレス箔を用いて筒状に形成し、この接合部を溶接する
のであるが、接合部にかなりの加工が付与されることか
ら、溶接手段としては抵抗溶接およびレーザ溶接の適用
が好ましい。
【0012】抵抗溶接としては、ワイヤーシーム溶接が
最適である。この方法を用いた金属製筒製造方法の概略
図を図3に示す。本溶接方法は、金属製筒(接合前)4
を板厚の約2倍程度ラップさせ、矩形状に送行可能にす
ると共に、電極輪6a表面の通溝を巻回し、さらに対向
する電極輪6b表面の通溝をも巻回する銅ワイヤ5を配
設し、前記金属製筒4のラップ部分を銅ワイヤー5を介
して一対の電極輪6ではさみこむことで加圧力を付与す
る。この状態で通電すると抵抗発熱で溶接部の温度が上
昇し、力学的溶融温度を超えたところで圧接される。加
圧力および溶接電流は銅ワイヤー5を介して供給され、
この銅ワイヤー5は連続的に供給されるため、ワイヤー
変形によるフラクチュエーションは無視できる。また基
本的に圧接であり、溶接部の加工性も極めて良好であ
る。
【0013】もう一つの方法であるレーザ溶接を用いた
金属製筒製造方法の概略図を図4に示す。図において、
4は金属製筒であり、この突合せ部をレーザビーム7を
照射して溶接する。図中8はレンガ、9はシールドキャ
ップ、10はシールドガスを示す。この方法は基本的に
溶融溶接であり、溶融幅が極めて小さいため、溶接部の
加工性は良好である。
【0014】次に、こうして得られた金属製筒をリング
状構造支持部材に成形する方法について述べる。第一
に、ロールバックとよぶ方法を適用する。その概要を図
5に示す。この方法は、金属製筒11を図6に示す治具
13に装着し、金属製筒11端面から加圧力を供給す
る。この治具13は凸型でその止端部は曲率r14を持
ち、上部から金属製筒11が送給されると、金属製筒1
1の下端部は曲率r14に沿って拡管され、最下点を通
過後反転し上部に反り返る。この加工方法により、断面
形状がU字のロールバック成形品12が容易に製作で
き、これを適当な長さに切断してリング状の構造支持部
材1として使用する。
【0015】第二に、ネック加工と呼ぶ方法を適用す
る。ネック加工には、ダイネック加工とスピンネック加
工がある。図7に該ダイネック加工の態様を示す。この
方法は、中間生成物である金属製筒11を口絞りダイ1
6と中子17の間にはさみネックイン加工するものであ
る。図8に該スピンネック加工の態様を示す。この方法
は、中間生成物である金属製筒11をチャックに固定
し、該金属製筒11を回転させながら、リフォーミング
ロール19を押し付けることでネックイン加工するもの
である。これらの加工方法により、ダイネック成形品1
5、スピンネック成形品18が容易に製作でき、これを
リング状の構造支持部材1として使用する。
【0016】第三に、ビード加工と呼ぶ方法を適用す
る。その概要を図9に示す。この方法は、中間生成物で
ある金属製筒11を波付きロール20に通し、もうひと
つの波付きロール21に押し付けた状態で金属製筒11
ごと二つのロールを回転させる。このとき、波付きロー
ル20、波付きロール21の表面の波形によりビード加
工がなされ、ビード缶22が生成される。このビード缶
22を必要な長さだけ輪切りにして、リング状の構造支
持部材1とする。
【0017】以上述べたように、本発明方法によれば、
まず中間生成物として金属製筒11を、溶接部の加工性
が優れた溶接方法を用いて作製した後に、機械加工する
ことによりリング状の構造支持部材を製作できる。
【0018】
【実施例】
(本発明例1)厚さ100μm、幅100mmのAl含有
ステンレス鋼箔を用いて直径90mmの筒をワイヤシーム
溶接で作製した。溶接条件を以下に示す。 ラップ代:0.2mm 加圧力 :100kgf 溶接電流:600A 溶接速度:40m/分 さらにこの筒に対し以下の条件でロールバック加工を実
施した。 ロールバック凸部直径:89mm 止端部曲率:3mm 加工速度:10mm/分 以上の加工により、断面形状がU字の構造支持部材を製
作できた。
【0019】(本発明例2)厚さ100μm、幅100
mmのAl含有ステンレス鋼箔を用いて直径90mmの筒を
YAGレーザ溶接で作製した。溶接条件を以下に示す。 突き合わせ溶接 パルス幅:2.5mm パルス周波数:90Hz 出 力 :50W 溶接速度:1m/分 アシストガス:Ar、10リットル/分 ジャストフォーカス さらにこの筒に対し以下の条件でロールバック加工を実
施した。 ロールバック凸部直径:89mm 止端部曲率:3mm 加工速度:10mm/分 以上の加工により、断面形状がU字の構造支持部材を製
作できた。
【0020】(本発明例3)厚さ100μm、幅100
mmのAl含有ステンレス鋼箔を用いて直径90mmの筒を
ワイヤシーム溶接で作製した。溶接条件を以下に示す。 ラップ代:0.2mm 加圧力 :100kgf 溶接電流:600A 溶接速度:40m/分 さらにこの筒に対しダイネック加工を実施したところ、
直径で6mmネックインした構造支持部材を製作できた。
【0021】(本発明例4)厚さ100μm、幅100
mmのAl含有ステンレス鋼箔を用いて直径90mmの筒を
YAGレーザ溶接で作製した。溶接条件を以下に示す。 突き合わせ溶接 パルス幅:2.5mm パルス周波数:90Hz 出 力 :50W 溶接速度:1m/分 アシストガス:Ar、10リットル/分 ジャストフォーカス さらにこの筒に対しスピンネック加工を実施したとこ
ろ、直径で6mmネックインした構造支持部材を製作でき
た。
【0022】(本発明例5)厚さ100μm、幅100
mmのAl含有ステンレス鋼箔を用いて直径90mmの筒を
ワイヤシーム溶接で作製した。溶接条件を以下に示す。 ラップ代:0.2mm 加圧力 :100kgf 溶接電流:600A 溶接速度:40m/分 さらにこの筒に対し以下の条件でビード加工を実施し
た。 ロールA,B直径:76mm 波高さ :6mm 波ピッチ:4mm 先端部曲率:1mm 回転速度:1回転/秒 加圧力 :10kgf 以上の加工により製造したビード缶を2波長分輪切りに
することにより、断面形状がW字の構造支持部材を製作
できた。
【0023】(本発明例6)厚さ100μm、幅100
mmのAl含有ステンレス鋼箔を用いて直径90mmの筒を
YAGレーザ溶接で作製した。溶接条件を以下に示す。 突き合わせ溶接 パルス幅:2.5mm パルス周波数:90Hz 出 力 :50W 溶接速度:1m/分 アシストガス:Ar、10リットル/分 ジャストフォーカス さらにこの筒に対し以下の条件でビード加工を実施し
た。 ロールA,B直径:76mm 波高さ :6mm 波ピッチ:4mm 先端部曲率:1mm 回転速度:1回転/秒 加圧力 :10kgf 以上の加工により製造したビード缶を2波長分輪切りに
することにより、断面形状がW字の構造支持部材を製作
できた。
【0024】(本発明例7)厚さ100μmのAl含有
ステンレス鋼箔を用いて、YAGレーザ溶接で筒を作製
し、これをロールバック加工方法で加工した断面U字型
リング状構造支持部材の一例を図10に示す。図中の数
字は寸法(mm)を示す。この構造支持部材を図1に示す
ようにハニカム体と外筒との間隙に挿入してU字の一側
端部をハニカム体外周と、他側端部を外筒内周と接合し
たメタル担体とし、触媒を担持した。触媒を担持した触
媒コンバータは、入りガス温度950℃のエンジン冷熱
耐久試験900サイクル(1サイクルは加熱8分、冷却
12分)を負荷しても、全く損傷は見受けられなかっ
た。
【0025】(本発明例8)厚さ100μmのAl含有
ステンレス鋼箔を用いて、ワイヤーシーム溶接で筒を作
製し、これをロールバック加工方法で加工した断面J字
型リング状構造支持部材の一例を図11に示す。この構
造支持部材を前記例8と同様にハニカム体と外筒との間
隙に挿入して接合したメタル担体とし、これに、触媒を
担持した触媒コンバータは、入りガス温度950℃のエ
ンジン冷熱耐久試験900サイクル(加熱8分、冷却1
2分)を負荷しても、全く損傷は見受けられなかった。
【0026】(本発明例9)厚さ100μmのAl含有
ステンレス鋼箔を用いて、YAGレーザ溶接で筒を作製
し、これをビード加工方法で加工したものから1波長分
を切り出した断面V字型リング状構造支持部材の一例を
図12に示す。この構造支持部材を前記のようにハニカ
ム体と外筒との間隙に挿入して接合したメタル担体と
し、これに、触媒を担持した触媒コンバータは、入りガ
ス温度950℃のエンジン冷熱耐久試験900サイクル
(加熱8分、冷却12分)を負荷しても、全く損傷は見
受けられなかった。
【0027】(本発明例10)厚さ100μmのAl含
有ステンレス鋼箔を用いて、ワイヤーシーム溶接で筒を
作製し、これをビード加工方法で加工したものから2波
長分を切り出した断面W字型リング状構造支持部材の一
例を図13に示す。この構造支持部材を前記のようにハ
ニカム体と外筒との間隙に挿入して接合したメタル担体
とし、これに、触媒を担持した触媒コンバータは、入り
ガス温度950℃のエンジン冷熱耐久試験900サイク
ル(加熱8分、冷却12分)を負荷しても、全く損傷は
見受けられなかった。
【0028】(本発明例11)厚さ100μmのAl含
有ステンレス鋼箔を用いて、YAGレーザ溶接で筒を作
製し、これをダイネック加工方法で加工した断面鍵字型
リング状構造支持部材の一例を図14に示す。この構造
支持部材を前記のようにハニカム体と外筒との間隙に挿
入して接合したメタル担体とし、これに、触媒を担持し
た触媒コンバータは、入りガス温度950℃のエンジン
冷熱耐久試験900サイクル(加熱8分、冷却12分)
を負荷しても、全く損傷は見受けられなかった。
【0029】(本発明例12)厚さ100μmのAl含
有ステンレス鋼箔を用いて、YAGレーザ溶接で筒を作
製し、これをロールバック加工方法で加工した断面U字
型リング状構造支持部材を作製し、その外側の箔部に3
0度毎に幅2mmのスリットを配置した花弁型構造支持部
材の一例を図15に示す。この態様はハニカム体と外筒
間のよりしなやかな接続が期待できる。この構造支持部
材を前記のようにハニカム体と外筒の間隙に挿入して接
合したメタル担体とし、これに、触媒を担持した触媒コ
ンバータは、入りガス温度950℃のエンジン冷熱耐久
試験900サイクル(加熱8分、冷却12分)を負荷し
ても、全く損傷は見受けられなかった。
【0030】(従来例)厚さ100μmのAl含有ステ
ンレス鋼箔から、内径90mmのU字断面リング状構造支
持部材を、ポンチとダイスで直接成形しようとしたが、
シワと割れが多発し実用にはならなかった。
【0031】
【発明の効果】本発明は、各種内燃機関の排ガス浄化用
触媒コンバータの担体に使用される、ハニカム体と該ハ
ニカム体を被包する金属製外筒との間に装着する構造支
持部材およびその製造方法に関するものであって、中間
生成物である金属製筒を作製し、しかる後に所望の形状
に機械加工で成形したリング状の構造支持部材を容易に
得ることができ、これを用いることによりハニカム体と
外筒との間を断熱構造で、しかも排ガスが漏出しない構
造となる触媒コンバータを製造できる。
【0032】本発明により製造したリング状構造支持部
材を使用することで、前記したようにハニカム体と外筒
とが断熱状態となる。図16は図10で示すU字型断熱
構造支持部材を用いた図1の断熱構造を採る本発明品
(b)と、図2の構造を採る従来型メタル担体(c)の
昇温特性を比較したものである。両者は同じ容量(0.
7リットル)のハニカム体を用いて構成した。尚、温度
測定点はハニカム外周部(外筒に最も近い外周チャネ
ル)の出側とした((b)図の本発明品、(c)図の
従来品)。(a)図に見るように、従来品に対し、本
発明品の方が短時間でハニカム体温度がより高温まで上
昇していることがわかる。この例では、触媒活性温度を
300℃とすると、本発明品の方が従来品に対し約10
秒早く触媒活性温度に到達している。この差(Δt)は
エンジン始動時の初期浄化能(ライトオフ特性)におい
て歴然とした性能格差となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による構造支持部材の適用例を示した概
略図であり、(a)は軸方向断面、(b)は径方向断面
を示す。
【図2】従来のメタル担体の構成図であり、(a)は軸
方向断面、(b)は径方向断面で示す。
【図3】(a),(b)はワイヤーシーム溶接方法によ
る金属箔筒の製造方法を示す図。
【図4】レーザ溶接方法による金属箔筒の製造方法を示
す図。
【図5】ロールバック成形方法の概略図。
【図6】ロールバック成形治具を示す図。
【図7】ダイネック加工方法の概略図。
【図8】スピンネック加工方法の概略図。
【図9】ビード加工方法の概略図。
【図10】断面U字型のリング状構造支持部材の一例を
示す図。
【図11】断面J字型のリング状構造支持部材の一例を
示す図。
【図12】断面V字型のリング状構造支持部材の一例を
示す図。
【図13】断面W字型のリング状構造支持部材の一例を
示す図。
【図14】断面鍵型のリング状構造支持部材の一例を示
す図。
【図15】花弁状のリング状構造支持部材の一例を示す
図。
【図16】本発明による成品と従来型成品の昇温特性比
較を示す図。
【符号の説明】
1 構造支持部材 2 ハニカム体 3 金属製外筒 4 金属製筒(接合前) 5 矩形断面銅ワイヤー 6 電極輪 7 レーザビーム 8 レンズ 9 シールドキャップ 10 シールドガス 11 金属製筒(接合後) 12 ロールバック成形品 13 ロールバック治具 14 曲率 15 ダイネック成形品 16 口絞りダイ 17 中子 18 スピンネック成形品 19 リフォーミングロール 20 ロールA 21 ロールB 22 ビード缶
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F01N 3/20 B01D 53/36 B

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハニカム体と該ハニカム体を被包する金
    属製外筒とを、この両者の間隙に配置して装着する構造
    支持部材の製造方法において、溶接で金属製筒を作製
    し、その後にこの筒を機械加工してリング状の構造支持
    部材とすることを特徴とする構造支持部材の製造方法。
  2. 【請求項2】 金属製筒を抵抗溶接或いはレーザ溶接で
    作製することを特徴とする請求項1記載の構造支持部材
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 機械加工としてロールバック加工を適用
    することを特徴とする請求項1或いは2記載の構造支持
    部材の製造方法。
  4. 【請求項4】 機械加工としてネック加工を適用するこ
    とを特徴とする請求項1或いは2記載の構造支持部材の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 機械加工としてビード加工を適用するこ
    とを特徴とする請求項1或いは2記載の構造支持部材の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1或いは2記載の方法によって製
    造されたリング状構造支持部材であって、その断面形状
    がU字型、J字型、V字型、W字型、鍵型の何れかであ
    ることを特徴とする構造支持部材。
  7. 【請求項7】 請求項3記載の方法によって製造された
    リング状構造支持部材であって、その断面形状がU字
    型、J字型であることを特徴とする構造支持部材。
  8. 【請求項8】 請求項4記載の方法によって製造された
    リング状構造支持部材の断面形状が鍵型であることを特
    徴とする構造支持部材。
  9. 【請求項9】 請求項5記載の方法によって製造された
    リング状構造支持部材であって、その断面形状がV字
    型、W字型であることを特徴とする構造支持部材。
  10. 【請求項10】 請求項1或いは2記載の方法で製造し
    たリング状構造支持部材であって、その外壁と内壁の片
    方もしくは両方が花弁状であることを特徴とする構造支
    持部材。
JP8077947A 1996-03-29 1996-03-29 ハニカム構造支持部材およびその製造方法 Withdrawn JPH09267144A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017529694A (ja) * 2014-08-13 2017-10-05 アイピージー フォトニクス コーポレーション マルチビームファイバレーザシステム

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