JPH09266693A - 電動モータ制御装置 - Google Patents

電動モータ制御装置

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JPH09266693A
JPH09266693A JP8072628A JP7262896A JPH09266693A JP H09266693 A JPH09266693 A JP H09266693A JP 8072628 A JP8072628 A JP 8072628A JP 7262896 A JP7262896 A JP 7262896A JP H09266693 A JPH09266693 A JP H09266693A
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JP
Japan
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pwm
current value
electric motor
abnormality
signal
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JP8072628A
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English (en)
Inventor
Masahiko Tanabe
昌彦 田部
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電動パワーステアリング制御装置等の電動モー
タを用いた制御装置において、電動モータを駆動しない
状態におけるPWM発生回路の異常を検出し、電動モー
タが駆動される前に異常を通知する。 【解決手段】操舵トルクTに基づき電動モータ9を駆動
しないと判定したとき、通電した場合でも電動モータ9
が回転しない値を設定した異常監視用電流値iF*を目標
駆動電流値IF としてPWM発生回路52に出力する。
PWM発生回路52では、目標駆動電流値IF に応じた
PWM信号PWMF を発生するから、電動モータ9を駆
動しない場合でも異常監視用電流値iF*に応じたPWM
信号PWM F が発生されることになる。よって、制御回
路34では、電動モータ9を駆動しない状態において、
PWM信号PWMF が定周期でPWM発生回路52から
発生されず所定時間経過しても発生されないとき、PW
M発生回路52に異常が生じたものとしてドライバに通
知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電動モータをP
WM信号に応じて駆動制御するようにした電動モータ制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ステアリングホイールの操舵トル
クに応じて電動モータを駆動し、これに応じて操舵補助
トルクを発生させて操舵トルクのアシストを行うように
した電動パワーステアリング装置、或いは、ステアリン
グホイールの操舵角に応じて電動モータを駆動し、前輪
又は後輪の少なくとも一方を補助操作するようにした四
輪操舵制御装置等においては、例えば特開平4−594
81号公報等に記載されているように、電動モータをP
WM(Pulse Width Modulation) 信号に応じて制御する
ようにしている。
【0003】このPWM信号は、PWM発生回路におい
て形成しており、電動モータの駆動量を指示する指令値
に応じて、PWM発生回路がパルス幅を変えて変調信号
を形成し、この変調信号であるPWM信号の論理値
“1”又は“0”に応じて電動モータに対して通電又は
非通電を行うことによって、電動モータを所定量、駆動
するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の電動パワー
ステアリング制御装置、或いは四輪操舵制御装置等にお
いては、制御装置各部が正常に作動し、PWM信号に基
づき電動モータを制御するPWM制御が正常に行われて
いるかを監視するようにしており、例えば、PWM発生
回路等の場合には、PWM発生回路からのPWM信号を
監視し、PWM発生回路に対する指令信号に応じて予め
設定されたPWM信号の周期Ts毎にパルスが発生する
か否かによって、異常監視を行っている。
【0005】しかしながら、電動モータを用いた制御装
置においては、電動モータを回転させないとき、つま
り、非通電状態である場合には、PWM信号のデューテ
ィ比α=0%、すなわち、パルスが発生されないように
しているために、電動モータを回転させない場合には、
PWM発生回路に異常が発生してパルス信号が発生され
ないのか、電動モータを作動させないよう制御している
ためにパルス信号が発生されないのかを判別することが
できないために、PWM制御の監視を行うことができな
い。
【0006】そのため、例えば、電動パワーステアリン
グ制御装置においては、ホイールステアリングが非操舵
状態である直進走行中等には、電動モータを非通電状態
に制御するが、この場合に、PWM信号が発生されない
等の異常が発生した場合、異常が発生した時点では、こ
の異常を検出することはできず、ホイールステアリング
を操舵し、これに応じてトルクセンサでトルクが発生し
たことを検出し、これに応じた指令信号がPWM発生回
路に出力された時点で、PWM発生回路からPWM信号
が出力されないことから、PWM発生回路に異常が生じ
たことを検出できることになる。よって、実際に操舵し
た時点で初めて異常が検出できることになり、この時点
では、実際に車両は旋回状態に入っている事が考えら
れ、ドライバへの異常発生の通知が遅れてしまうという
問題がある。
【0007】そこで、この発明は上記従来の未解決の課
題に着目してなされたものであり、直進走行中でもPW
M発生回路の異常を迅速に検出することのできる電動モ
ータ制御装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に係る電動モータ制御装置は、制
御回路からの目標電流値に基づきPWM信号を発生する
PWM制御回路と、当該PWM制御回路からの前記PW
M信号に応じて駆動される電動モータと、を備えた電動
モータ制御装置において、前記制御回路は、前記電動モ
ータを駆動しないとき、所定の監視用電流値を前記目標
電流値として設定する監視用電流値設定手段と、当該監
視用電流値設定手段で設定した監視用電流値に応じたP
WM信号が前記PWM制御回路から発生されないとき前
記PWM制御回路に異常が生じたとみなす異常検出手段
とを備えることを特徴としている。
【0009】この請求項1の発明においては、電動モー
タを駆動しない場合には制御回路から、所定の監視用電
流値が目標電流値として設定されてPWM制御回路に出
力され、PWM制御回路からこの監視用電流値に応じた
PWM信号が発生されるから、電動モータを駆動しない
場合でも、PWM制御回路からPWM信号が発生されて
いるか否かを監視することによって異常検出を行うこと
ができ、PWM信号が発生されない場合にはPWM制御
回路に異常が発生したもとのとして異常が検出される。
【0010】また、本発明の請求項2に係る電動モータ
制御装置は、前記PWM制御回路は、前記目標電流値に
基づきPWM信号を発生するPWM信号発生部と、当該
PWM信号発生部からのPWM信号に応じて前記電動モ
ータを駆動するモータ駆動部と、を備え、前記異常検出
手段は、前記監視用電流値設定手段で設定した監視用電
流値に応じたPWM信号が前記PWM信号発生部から発
生されないとき該PWM信号発生部に異常が生じたとみ
なすようにしたことを特徴としている。
【0011】この請求項2の発明においては、制御回路
からの目標電流値に応じてPWM信号がPWM信号発生
部から出力され、このPWM信号に基づきモータ駆動部
によって電動モータが駆動制御される。電動モータを駆
動しない場合には、監視用電流値が設定された目標電流
値に応じたPWM信号がPWM信号発生部から出力され
るから、監視用電流値に応じたPWM信号が出力されな
いとき、PWM信号発生部に異常が発生したものとして
異常検出手段によって検出される。
【0012】また、本発明の請求項3に係る電動モータ
制御装置は、前記監視用電流値は、前記電動モータに通
電した場合でも該電動モータが回転しない電流値である
ことを特徴としている。
【0013】この請求項3の発明においては、監視用電
流値は電動モータに通電した場合でもこれによって電動
モータが回転しない値であるから、この監視用電流値に
応じて電動モータに通電が行われた場合でも電動モータ
は回転しないから、電動モータの駆動制御に何ら影響な
く異常監視が行われる。
【0014】また、本発明の請求項4に係る電動モータ
制御装置は、前記異常検出手段は、前記PWM信号が所
定周期で出力されないとき異常発生とみなすようにした
ことを特徴としている。
【0015】この請求項4の発明においては、目標電流
値として監視用電流値を設定した場合に、PWM信号が
所定周期で出力されないとき異常発生として異常検出手
段で異常が検出されるから、PWM信号の発生周期を監
視するだけで異常検出が行われる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。この実施の形態は、本発明におけ
る電動モータ制御装置を電動パワーステアリング制御及
び後輪操舵制御を行う制御装置に適用したものであり、
図1は、その一例を示す概略構成図である。図中、1は
ステアリングシャフトであり、このステアリングシャフ
ト1は自在継手2を介して連結されたアッパシャフト1
aとロアシャフト1bとから構成されている。アッパシ
ャフト1aの上端にはステアリングホイール3が固定さ
れていると共に、ロアシャフト1bの下端には、自在継
手4を介してピニオンシャフト5が連結されていて、こ
のピニオンシャフト5の下端に設けたピニオンがステア
リングギヤボックス6の内部でラック軸7のラックと噛
合している。上記ステアリングホイール3、ステアリン
グシャフト1、自在継手2,4、ピニオンシャフト5及
びラック軸7によって前輪操舵系を構成している。
【0017】上記ピニオンシャフト5は、減速ギヤ機構
8を介して駆動モータ(電動モータ)9の回転軸9aに
連結されている。この減速ギヤ機構8は、ケーシング8
a内で互いに噛合する駆動ギヤ8bと従動ギヤ8cとか
らなり、従動ギヤ8cがピニオンシャフト5に固定され
ていると共に、駆動ギヤ8bが回転軸9aに固定されて
いる。駆動モータ9は、例えば直流サーボ駆動モータで
構成され、電磁クラッチ9b及び回転軸9aを介して、
その回転力が減速ギヤ機構8へと伝達される。
【0018】また、ステアリングシャフト1には、この
ステアリングシャフト1に入力される操舵トルクを検出
する操舵トルクセンサ10と、ステアリングホイール3
による操舵角を検出しこれに応じた操舵角検出信号Dδ
を出力する操舵角センサ11とが設けられている。前記
操舵トルクセンサ10は、例えばステアリングシャフト
1に固着したストレインゲージで構成され、ドライバが
ステアリングホイール3を転舵操作することによってス
テアリングシャフト1に生じる捩じれの大きさと方向と
に応じたアナログ電圧からなる操舵トルク検出信号DT
を出力し、例えば、ステアリングホイール3が非操舵状
態であり中立状態にある場合には、所定の中立電圧V0
を操舵トルク検出信号DTとして出力し、これよりステ
アリングホイール3を右切りするとそのときの操舵トル
クに応じて中立電圧V0 より増加する電圧を、左切りす
るとそのときの操舵トルクに応じて中立電圧V0 より減
少する電圧を出力するようになされている。
【0019】12は、車速を検出するための車速センサ
であり、例えば変速機の出力軸の回転数を検出して、こ
れに対応した周期のパルス信号からなる車速検出信号D
Vを出力する。
【0020】一方、後輪制御系は、タイロッド21に形
成されたすべりねじ22に、外周面に外歯を形成したナ
ット23が螺合され、このナット23の外歯にステップ
モータからなる駆動モータ24の回転軸に取り付けられ
た歯車25が噛合された構成を有し、駆動モータ24を
回転駆動することにより、タイロッド21が左右方向に
移動して後左右輪が転舵されるようになっている。な
お、26はタイロッド21を中立位置に復帰させるリタ
ーンスプリングである。そして、前記駆動モータ24に
は、駆動モータ24の回転角を検出する、回転方向に応
じて90度の位相差を有する2種類のパルスPA 及びP
B を出力するロータリエンコーダ27が取り付けられて
いる。
【0021】そして、これら前輪制御系及び後輪制御系
を制御するのが、制御装置30であり、この制御装置3
0はバッテリ等の電源31に接続されている。この制御
装置30には、図2に示すように、前記操舵トルクセン
サ10からの操舵トルク検出信号DTと、操舵角センサ
11からの操舵角検出信号Dδと、車速センサ12から
の車速検出信号DVと、ロータリエンコーダ27からの
パルスPA 及びPB と、後述の電流検出信号iMF,iMR
及びPWM信号PWMF ,PWMR が供給される。
【0022】前記制御装置30は、これら入力信号に基
づき、前記駆動モータ9の回転方向を指定する制御信号
SF,その駆動量を指定する制御信号ZMF及び電磁クラ
ッチ9bを制御する制御信号ZC を前輪制御系に出力す
ると共に、後輪制御系に対して駆動モータ24の回転方
向を指定する制御信号ZSR及びその駆動量を指定する制
御信号ZMRを出力し、さらに、前輪側及び後輪側制御系
への電源31からの供給電源の供給又は遮断制御する制
御信号ZRF及びZRRを出力する制御回路34と、前記制
御信号ZMF及びZSFが供給され、これに基づき駆動モー
タ9を駆動する前輪制御系のモータ駆動回路36と、前
記制御信号ZMR及びZSRが供給され、これに基づき駆動
モータ24を駆動制御する後輪制御系のモータ駆動回路
38と、前記制御信号ZRF及びZRRが供給され、これら
に基づき電源31からモータ駆動回路36及び38への
供給電源の供給又は遮断制御する遮断回路40と、から
構成されている。
【0023】前記制御回路34は、A/D変換器41及
び42と、現在回転角計測回路43と、A/D変換器4
4a及び44bと、マイクロコンピュータ45と、D/
A変換器47及び48と、を備えている。
【0024】マイクロコンピュータ45は、入力インタ
フェース回路45a及び出力インタフェース回路45b
と、演算処理装置45cと、記憶装置45dとを少なく
とも有し、入力インタフェース回路45aには上記操舵
トルクセンサ10の操舵トルク検出信号DTがA/D変
換器41を介して供給され、また操舵角センサ11から
の操舵角検出信号DδがA/D変換器42を介して供給
されると共に、車速センサ12の車速検出信号DV,モ
ータ駆動回路36及び38からの後述のPWM信号PW
F 及びPWMR が直接供給される。また、ロータリエ
ンコーダ27のパルスPA 及びPB が、現在回転角計測
回路43に入力され、この現在回転角計測回路43でパ
ルスPA 及びPB に基づいて回転方向を弁別して加算パ
ルス及び減算パルスを形成し、これらをアップダウンカ
ウンタで加減算してディジタル値の現在モータ回転角θ
が求められて入力インタフェース回路45aに供給さ
れ、さらに、モータ駆動回路36及び38からの電流検
出信号iMF及びiMRがそれぞれA/D変換器44a及び
44bを介して入力インタフェース回路45aに供給さ
れる。
【0025】そして、出力インタフェース回路45bか
らは操舵補助トルクに応じて形成された各駆動モータ9
及び24の駆動量を指定する制御信号ZMF及びZMRがそ
れぞれD/A変換器47及び48を介して出力されると
共に、駆動モータ9及び24の回転方向を指定する制御
信号ZSF及びZSR、電磁クラッチ9bを制御する制御信
号ZC ,モータ駆動回路36及び38への電源供給を制
御する制御信号ZRF及びZRRが直接出力される。
【0026】前記演算処理装置45cは、入力インタフ
ェース回路45aに供給される操舵トルク検出信号DT
に基づき操舵トルクTが所定設定値Tα以上である時
に、車速検出信号DTに基づく車速Vと操舵トルクTと
から、駆動モータ9に操舵補助トルクを発生させるため
の目標駆動電流値(目標電流値)IF を設定し、これを
駆動モータ9の駆動量を指定する制御信号ZMFとして出
力すると共に、前記操舵トルクTから駆動モータ9の回
転方向を特定しこれを制御信号ZSFとして出力する。そ
して、駆動モータ9を駆動しない場合には、予め駆動モ
ータ9が回転しない値に設定した異常監視用電流値(監
視用電流値)iF*を目標駆動電流値IF とし、これを制
御信号ZMFとして出力する。
【0027】同様にして、操舵角センサ11からの操舵
角検出信号Dδに基づく前輪操舵角δF と車速検出信号
DTに基づく車速Vとから後輪舵角目標値δR を算出
し、これを目標モータ回転角θ′に変換し、この目標モ
ータ回転角θ′と現在モータ回転角θとの偏差εに基づ
いてPID制御して目標駆動電流値(目標電流値)IR
を設定し、これを駆動モータ24の駆動量を指定する制
御信号ZMRとして出力すると共に、前回の目標モータ回
転角θ′t-1 と今回の目標モータ回転角θ′t とから駆
動モータ24の回転方向を特定しこれを制御信号ZMR
して出力する。そして、駆動モータ24を駆動しない場
合には、予め駆動モータ24が回転されない値に設定し
た異常監視用電流値(監視用電流値)iR*を目標駆動電
流値IR とし、これを制御信号ZMRとして出力する。
【0028】また、モータ駆動回路36及び38からの
後述のPWM信号PWMR 及びPWMR を監視し、パル
スが所定の定周期で出力されているか否かを監視し、パ
ルスが予め設定した所定期間出力されないとき、異常が
発生したものとして警告表示を行う等によってドライバ
に通知すると共に、対応するモータ駆動回路36又は3
8への電源供給を遮断させる制御信号ZRF又はZRRを遮
断回路40に出力し、異常が発生したモータ駆動回路3
6又は38への電源供給を停止する。さらに、前記モー
タ駆動回路36及び38からの電流検出信号iMF及びi
MRをもとに、例えばモータ駆動回路36及び38への指
令に応じて駆動モータ9及び24への通電が正常に行わ
れているかどうか等の異常監視を行う。
【0029】前記記憶装置45dには、上記演算処理装
置45cの演算処理に必要な処理プログラム等を記憶し
ていると共に、演算処理装置45cの演算結果等を逐次
記憶する。
【0030】一方、前記モータ駆動回路36及び38は
同一に形成されていて、図3に示すように、制御回路3
4から出力される制御信号ZMF(又はZMR)が供給され
るPWM発生回路52と、制御回路34から出力される
制御信号ZSF(又はZSR)が供給されるゲート駆動回路
54と、ブリッジ回路56と、駆動モータ9(又は駆動
モータ24)の負荷電流を検出する電流検出器58とを
備えている。
【0031】ここで、PWM発生回路52とゲート駆動
回路54とブリッジ回路56とがPWM制御回路に対応
し、PWM発生回路52がPWM信号発生部に対応し、
ゲート駆動回路54及びブリッジ回路56がモータ駆動
部に対応している。
【0032】このブリッジ回路56は、例えば、エンハ
ンスト型のNチャネルMOS型FET(電界効果トラン
ジスタ)等の5つのスイッチング素子FET61〜65
を含んで構成されている。そして、2つのFETがそれ
ぞれ直列に接続されたFET61及び62と、FET6
3及び64とが並列に接続され、FET61と63との
接続点が遮断回路40を介して電源31に接続され、F
ET62と64との接続点がFET65を介して接地さ
れていると共に、FET61と62との接続点及びFE
T63と64との接続点間に駆動モータ9(又は駆動モ
ータ24)が接続されている。さらに、FET62と6
5との間,FET64と65との間には、それぞれ電流
検出用の抵抗RR 及びRL が接続されている。
【0033】そして、電流検出器58でこの電流検出用
の抵抗RR 及びRL の両端に発生した電圧を増幅及びノ
イズ除去して右方向の電流検出信号及び左方向の電流検
出信号を求め、これら検出信号からブリッジ回路56に
供給された電流値を求めこれを電流検出信号iMF(又は
MR)として制御回路34に供給する。
【0034】そして、前記PWM発生回路52は、例え
ば鋸歯状波発生回路と比較回路とから構成され、制御回
路34からの制御信号ZMF(又はZMR)と、鋸歯状波発
生回路からの鋸歯状波信号とが比較回路に供給され、そ
の比較出力がPWM発生回路52の出力であるPWM信
号PWMF (又はPWMR )としてゲート駆動回路54
に出力される。
【0035】ゲート駆動回路54は、入力されるPWM
発生回路52からのPWM信号PWMF (又はPW
R )と制御回路34からの制御信号ZSF(又はZSR
とを入力し、制御信号ZSF(又はZSR)で特定される回
転方向に応じてブリッジ回路56の各FET61〜65
に電圧供給を行うことによって、駆動モータ9(又は駆
動モータ24)への駆動電流の供給制御を行っており、
例えば、制御信号ZSF(又はZSR)で電流方向が右とし
て指定された場合には、FET61及び64のゲート端
子への電圧供給を停止し、FET62及び65のゲート
端子に電圧供給を行い、さらに、FET63のゲート端
子にPWM信号PWMF (又はPWMR )が論理値
“1”のとき電圧供給を行い、PWM信号に応じて電圧
供給を行うことによって、電源31の供給電源が遮断回
路40を介してブリッジ回路56に供給され、FET6
3,駆動モータ9(又は駆動モータ24),FET6
2,右方向電流検出抵抗RR ,FET65の方向に電流
が流れて、駆動モータ9(又は駆動モータ24)が正回
転、すなわち、右回転する。
【0036】逆に、電流方向が左として指定された場合
には、FET62及び63のゲート端子への電圧供給を
停止し、FET64及び65のゲート端子に電圧供給を
行い、FET61のゲート端子にはPWM信号PWMF
(又はPWMR )に応じて電圧供給を行うことによっ
て、電源31からの供給電源がブリッジ回路56に供給
され、FET61,駆動モータ9(又は駆動モータ2
4),FET64,左方向電流検出抵抗RL ,FET6
5の方向に電流が流れて、駆動モータ9(又は駆動モー
タ24)が逆回転、すなわち、左回転する。
【0037】そして、前記遮断回路40は、二組の常開
接点を有するリレースイッチで構成され、各ブリッジ回
路56への電源31の供給電源をON/OFF制御する
ものであり、制御回路34からの異常監視処理に基づく
制御信号ZRF及びZRRにより制御されるようになされ、
制御信号ZRFに基づきモータ駆動回路36のブリッジ回
路56への電源供給を制御し、制御信号ZRRに基づきモ
ータ駆動回路38のブリッジ回路56への電源供給を制
御するようになっている。
【0038】次に、上記実施の形態の動作を、演算処理
装置45cの処理手順を示す図4〜図6のフローチャー
トに基づいて説明する。この図4に示す処理は、前輪制
御系の駆動モータ9を制御する電動パワーステアリング
制御処理、図5は、後輪制御系の駆動モータ24を制御
する後輪舵角制御処理を表したものであって、これらの
処理は例えば図示しない所定のメインプログラムに対し
て所定時間(例えば50msec)毎のタイマ割り込み
処理として実行される。
【0039】今、車両が直進走行を行っており、ステア
リングホイール1を操舵しておらず前輪及び後輪が直進
状態の中立位置にあるとすると、操舵トルクセンサ10
からの操舵トルク検出信号DTは中立電圧V0 であり、
操舵トルクTは所定値Tαよりも小さいから、電磁クラ
ッチ9bをオフ状態として操舵補助トルクを発生させな
い(ステップS1〜S3)。
【0040】そして、駆動モータ9を回転させないか
ら、予め設定した異常監視用電流値i F*を目標駆動電流
値IF として設定し(ステップS4,監視用電流値設定
手段))、これを制御信号ZMFとしてモータ駆動回路3
6に出力する(ステップS5)。
【0041】この異常監視用電流値iF*は、PWM発生
回路52で発生するPWM信号PWMF のパルス周期を
TsF とし、制御信号ZMFとして異常監視用電流値iF*
が指定された場合にPWM発生回路52から発生される
PWM信号PWMF のパルス幅をtF とした場合、デュ
ーティ比tF /TsF が、 tF /TsF =2〜3% を満足する値に設定される。一般に、パルス周期TsF
は可聴周波数を除いて設定され、20kHz程度である
ので、 TsF =1/20〔kHz〕=0.05〔ms〕 として設定される。
【0042】したがって、PWM発生回路52では、制
御信号ZMFとして異常監視用電流値iF*が指定された場
合には、パルス周期がTsF ,デューティ比が2〜3%
のパルス信号からなるPWM信号PWMF を発生する。
【0043】これに応じてゲート駆動回路54では、例
えば前回指定された回転方向に駆動モータ9を回転駆動
するために、所定のFETのゲートに対して電圧供給を
行うが、この場合、目標駆動電流値IF としてとして異
常監視用電流値iF*が設定され、この電流値は駆動モー
タ9が回転しない電流値が設定されているから、駆動モ
ータ9は通電されるが回転しない。よって、ドライバが
操舵を行わない場合と何ら変わりなく車両は直進走行を
行う。
【0044】次に、この直進走行を行っている状態か
ら、ドライバがステアリングホイール3を操舵すると、
操舵トルクセンサ10からの操舵トルク検出信号DTに
基づく操舵トルクTが所定値Tαよりも大きくなるから
(ステップS1,S2)、電磁クラッチ9bをオン状態
に制御し(ステップS6)、車速センサ12からの車速
検出信号DVに基づく車速Vと操舵トルクTとをもと
に、操舵トルクTに応じた操舵補助トルクを駆動モータ
9に発生させるための目標駆動電流値IF を設定する
(ステップS7)。
【0045】そして、操舵トルクTをもとに操舵方向を
特定し、これをもとに駆動モータ9の回転方向を特定し
(ステップS8)、回転方向を特定する制御信号ZSF
目標駆動電流値IF を指定する制御信号ZMFとをモータ
駆動回路36に出力する(ステップS5)。
【0046】これを受けてモータ駆動回路36のPWM
発生回路52では、制御信号ZMFが大きくなるほどパル
ス幅が大きくなるような周期TsF のパルス信号を形成
し、これをPWM信号PWMF としてゲート駆動回路5
4に出力する。
【0047】そして、ゲート駆動回路54では、制御回
路34からの制御信号ZSFをもとに駆動するFETを特
定し、駆動モータ9の回転方向が右方向の場合には、F
ET62及び65をオン状態、FET61及び64をオ
フ状態に制御し、FET63をPWM信号PWMF に応
じてオンオフ制御する。これによって、FET63,駆
動モータ9,FET62,FET65の方向に、制御信
号ZMFに応じた電流が流れることから、駆動モータ9が
右回転し、駆動モータ9の回転力が減速ギヤ機構8を介
して操舵系に伝達されることによって、ドライバは、右
方向へのステアリングホイール3の操作を容易に行うこ
とができる。逆に、駆動モータ9の回転方向が左方向の
場合には、FET64及び65をオン状態、FET62
及び63をオフ状態に制御し、FET61をPWM信号
PWMF に応じてオンオフ制御することによって、FE
T61,駆動モータ9,FET64,FET65の方向
に電流が流れることから、駆動モータ9が左回転し、こ
れによってドライバは、左方向へのステアリングホイー
ル3の操作を容易に行うことができる。
【0048】一方、後輪舵角制御処理では、図5のフロ
ーチャートに示すように、まず、操舵角センサ11から
の操舵角検出信号Dδ,車速V及び現在回転角計測回路
43からの現在モータ回転角θを読み込み(ステップS
11)、操舵角検出信号Dδ及び車速Vをもとに後輪舵
角目標値δR を算出してこれを目標モータ回転角θ′に
変換し、この目標モータ回転角θ′と現在モータ回転角
θとをもとに目標駆動電流値IR を設定する(ステップ
S12)。
【0049】前記後輪舵角目標値δR は定常横すべり角
を零とするように設定され、車速が所定車速未満である
ときには車両の旋回性能が向上するように、後輪の転舵
方向が前輪のそれと逆方向になり、また車速が所定車速
を越えると、車両の走行安定性を向上させるように後輪
の転舵方向が前輪のそれと同方向となるように設定され
る。
【0050】そして、目標駆動電流値IR が例えば予め
設定した所定値より大きい場合には、駆動モータ24に
通電するものとし、予め記憶装置45dに記憶している
前回の目標モータ回転角θ′t-1 と今回の目標モータ回
転角θ′t とから駆動モータ24の回転方向を特定し、
目標駆動電流値IR をもとに制御信号ZMRを形成し、ま
た特定した回転方向をもとに制御信号ZSRを形成してこ
れを出力する(ステップS13〜S15)。
【0051】そして、目標駆動電流値IR が駆動モータ
24に通電しないとみなすことのできる値である場合に
は(ステップS13)、予め駆動モータ24が駆動され
ない値に設定した異常監視用電流値iR*を目標駆動電流
値IR として設定し(ステップS16,監視用電流値設
定手段)、これを制御信号ZMRとして出力する(ステッ
プS15)。
【0052】前記異常監視用電流値iR*は、前記電動パ
ワーステアリング制御処理における異常監視用電流値i
F*と同様に、PWM信号PWMR のパルス周期をTsR
とし、目標駆動電流値IR として異常監視用電流値iF*
を設定した場合にPWM発生回路52から発生されるP
WM信号のパルス幅をtR とした場合に、そのデューテ
ィ比tR /TsR が2〜3%となるように設定され、一
般に、パルス周期Ts R は可聴周波数を除いて、20k
Hz程度に設定されるので、TsR =1/20〔kH
z〕=0.05〔ms〕として設定される。
【0053】したがって、車両が直進走行を行っている
場合には、ステアリングホイール3は操作していないか
ら、後輪舵角目標値δR は中立状態となり、目標モータ
回転角θ′と現在モータ回転角θとが一致するから、駆
動モータ24を駆動しない(ステップS13)。よっ
て、目標駆動電流値IR として異常監視用電流値iR*
設定し、これを制御信号ZMRとしてモータ駆動回路38
に出力する(ステップS15)。
【0054】この制御信号ZMRを入力するとPWM発生
回路52では、制御信号ZMRとして異常監視用電流値i
R*が指定された場合には、パルス周期がTsR ,デュー
ティ比が2〜3%のパルス信号からなるPWM信号PW
R を発生し、これに応じてゲート駆動回路54では、
例えば前回指定された回転方向に駆動モータ24を回転
駆動するために、所定のFETのゲートに対して電圧供
給を行うが、この場合、目標駆動電流値IR として異常
監視用電流値iR*が設定され、この電流値は駆動モータ
24が回転しない電流値が設定されているから、駆動モ
ータ24は駆動されず回転しない。
【0055】そして、車両が直進走行を行っている状態
からドライバが操舵を行うと、操舵角センサ11からの
操舵角検出信号Dδと車速Vとに応じて後輪舵角目標値
δRを算出し、算出した後輪舵角目標値δR に基づく駆
動モータ24の目標モータ回転角θ′と現在モータ回転
角θとから目標駆動電流値IR を算出する(ステップS
11,S12)。そして、前回の目標モータ回転角θ′
t-1 と今回の目標モータ回転角θ′t とをもとに駆動モ
ータ24の回転方向を特定し、これを制御信号ZSRとし
てゲート駆動回路54に出力し、また、目標駆動電流値
R を制御信号ZMRとしてPWM発生回路52に出力す
る。
【0056】したがって、PWM発生回路52では、入
力された制御信号ZMRに応じて、パルス周期がTsR
あり、制御信号ZMRに応じたパルス幅を有するパルス信
号からなるPWM信号PWMR を発生する。
【0057】これに応じてゲート駆動回路54では、制
御信号ZSRで特定されるモータの回転方向に応じてFE
Tを駆動し、FET62及び65をオン状態、FET6
1及び64をオフ状態に制御し、FET63をPWM信
号PWMR に応じてオンオフ制御することによって、F
ET63,駆動モータ24,FET62,FET65の
方向に流れ、制御信号ZMRに応じた電流が流れることか
ら、駆動モータが右回転し、タイロッド21が右動して
後輪が左転舵され、逆に、左方向の回転の場合には、F
ET64及び65をオン状態、FET62及び63をオ
フ状態に制御し、FET61をPWM信号PWMR に応
じてオンオフ制御することによって、電源41からの供
給電圧がFET61,駆動モータ24、FET64,F
ET65の方向に流れることから、駆動モータ24が左
回転し、これによってタイロッド21が左動して後輪が
右転舵される。
【0058】そして、このとき、演算処理装置45cで
は、各モータ駆動回路36及び38のPWM発生回路5
2からのPWM信号PWMF 及びPWMR のそれぞれに
対して図6のフローチャートに示す異常監視処理(異常
検出手段)を行っている。この異常監視処理はPWM信
号PWMF (又はPWMR )のパルス周期TsF (又は
TsR )毎の定周期、この場合、共に0.05〔ms〕
の定周期で実行される。そして、まず、PWM信号PW
X (X=F又はR)を読み込んで、パルス信号が入力
されたか否かを判定し(ステップS21,S22)、パ
ルス信号が入力された場合にはPWM発生回路52は正
常に作動しているものとして、カウント値CX を零にリ
セットし処理を終了する(ステップS23)。
【0059】そして、パルス信号が入力されない場合に
は、カウント値CX をCX =CX +1に更新し(ステッ
プS24)、カウント値CX が予め設定した基準値Cα
X より大きいか否かを判定し(ステップS25)、カウ
ント値CX がCX >CαX でない場合には、そのまま処
理を終了する。そして、カウント値CX がCX >Cα X
である場合には、PWM発生回路52に異常が発生した
ものとして、例えばドライバに異常を通知すると共に、
遮断回路40に制御信号ZRXを出力してブリッジ回路5
6への電源供給を遮断する等の異常時の処理を実行し、
処理を終了する(ステップS26)。
【0060】ここで、前記基準値CαX は、PWM発生
回路52で発生されるPWM信号PWMX のパルス周期
TsX に応じて設定される値でありパルス周期TsX
にカウント値CX を連続してカウントアップしたとき
の、CX =0からCX >CαXとなる時点までの時間T
αX が、パルス周期TsX の2〜3倍以上の値となるよ
うに設定され、例えば、この場合、TαX =4〔ms〕
に設定されている。
【0061】よって、異常監視処理では、カウント値C
X がCX >CαX である場合、すなわち、PWM信号P
WMX が所定時間TαX 経過しても発生されない場合に
は、PWM発生回路52に異常が発生したものとして例
えば、ドライバに警告すると共に、モータ駆動回路36
又は38への電源供給を停止する等の異常対処処理を行
うようにしている。この所定時間TαX は誤判断を防止
するためのものである。
【0062】したがって、ドライバの操舵に伴い駆動モ
ータ9(又は駆動モータ24)を回転する場合に限ら
ず、直進走行中等の駆動モータ9(又は駆動モータ2
4)を回転させない場合でも、PWM発生回路52に対
して異常監視用電流値iF*(又はiR*)を目標駆動電流
値IF (又はIR )として出力するようにしたから、P
WM発生回路52からは直進走行中でも、定周期でPW
M信号PWMF (又はPWMR )が発生されることにな
る。よって、このPWM信号PWMF (又はPWM R
が定周期で出力されているか否かを監視することによっ
て、直進走行中等駆動モータ9(又は駆動モータ24)
を駆動しない場合でも、PWM発生回路52の異常を検
出することができる。
【0063】例えば、車両が直進走行している状態で、
PWM発生回路52に異常が発生し、PWM信号PWM
F (又はPWMR )を発生できなくなった場合等には、
制御回路34では、PWM信号PWMF (又はPW
R )が所定時間TαF (又はTαR )経過しても発生
されないとき、この時点でPWM発生回路52に異常が
発生したことを検出することができるから、この時点で
ドライバにPWM発生回路52の異常を通知することが
でき、ドライバが操舵を行う前に注意を喚起することが
できる。
【0064】また、操舵中である場合でも、PWM信号
PWMF (又はPWMR )が発生されない場合には、所
定期間TαF (又はTαR )経過した時点で異常を検出
することができるから、操舵中或いは非操舵中に係わら
ず、PWM発生回路52に異常が発生した時点でこれを
検出することができ、異常検出を迅速に行うことができ
る。また、複雑な処理を行うことなくPWM信号PWM
F (又はPWMR )を監視するだけで容易にPWM発生
回路52の異常を検出することができる。
【0065】また、上記実施の形態では、駆動モータ9
(又は駆動モータ24)を回転させない場合でも、駆動
モータ9(又は駆動モータ24)が回転しない電流値を
通電するようにしたから、電流検出器58からの電流検
出信号iMF(又はiMR)を監視することによって、ブリ
ッジ回路56の異常を検出することも可能であり、PW
M発生回路52と同様に、ブリッジ回路56について
も、駆動モータ9(又は駆動モータ24)を回転させな
い場合でも、異常が発生した時点で異常検出を行うこと
ができる。
【0066】なお、上記実施の形態では、制御回路30
をマイクロコンピュータによって構成した場合について
説明したが、これに限らず加算器、積分演算器等の電子
回路を組み合わせて構成することも可能である。
【0067】また、上記実施の形態では、異常監視処理
をマイクロコンピュータ45において行う場合について
説明したが、例えば、PWM信号PWMF 及びPWMR
が発生されないときにタイマ等を作動し、所定時間経過
してもPWM信号PWMF 及びPWMR が入力されない
とき、異常発生としてマイクロコンピュータ45に通知
するようにすることも可能である。
【0068】また、上記実施の形態では、ブリッジ回路
のスイッチング素子としてFETを用いた場合について
説明したが、これに限らず、バイポーラトランジスタ等
を適用することも可能である。
【0069】また、上記実施の形態では、電動パワース
テアリング制御処理又は後輪操舵制御処理においては、
駆動モータ9又は駆動モータ24を回転させない場合
に、駆動モータ9又は駆動モータ24に通電した場合で
もこれら駆動モータ9又は24が回転されない異常監視
用電流値iF*又はiR*をそれぞれ目標駆動電流値IF
はIR として設定するようにした場合について説明した
が、これに限らず、例えば、駆動モータ9又は駆動モー
タ24を回転させない場合に、ゲート駆動回路54によ
ってFET61〜65をオフ状態に制御し、駆動モータ
9又は駆動モータ24を非通電状態とした状態で、PW
M発生回路52からPWM信号PWMF 又はPWMR
発生させるようにすれば、異常検出用電流値iF*(又は
R*)として任意の電流値を設定することができる。
【0070】また、上記実施の形態では、PWM発生回
路52からPWM信号PWMF (又はPWMR )が出力
されているか否かを検出するようにした場合について説
明したが、例えば、制御回路34からの制御信号Z
MF(又はZMR)に応じたデューティ比のPWM信号PW
F (又はPWMR )が出力されているか否かを検出す
るようにすることも可能であり、より詳細な異常監視を
行うことができる。
【0071】また、上記実施の形態では、ブリッジ回路
によって駆動モータを駆動する場合について説明した
が、これに限らず、例えば、双方向接点リレー等によっ
て駆動回路を形成し、これによって駆動モータを駆動制
御するようにすることも可能である。
【0072】また、上記実施の形態では、本発明におけ
る電動モータ制御装置を電動パワーステアリング制御及
び後輪操舵制御を行う制御装置に適用した場合について
説明したが、これに限らずPWM制御によって電動モー
タを駆動制御するような制御装置であれば任意に適用す
ることができる。また、駆動モータの回転方向と駆動量
とを制御する場合について説明したが、これに限らず、
PWM信号に基づいて駆動モータを一方向にのみ回転さ
せる駆動制御を行う場合でも適用することができる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に係るモータ制御装置は、電動モータを駆動しない場合
でも、制御回路から所定の監視用電流値を目標電流値と
してPWM制御回路に出力するようにしたから、PWM
制御回路からの監視用電流値に応じたPWM信号が発生
されているか否かを監視することによって、PWM制御
回路の異常を容易に検出することができ、例えばドライ
バが転舵操作を行う前に、PWM制御回路の異常を通知
することができる。
【0074】また、本発明の請求項2に係る電動モータ
制御装置は、制御回路からの目標電流値に応じたPWM
信号がPWM信号発生部から出力され、このPWM信号
に基づきモータ駆動部が電動モータを駆動制御するか
ら、監視用電流値に応じたPWM信号が出力されるか否
かを監視することによって、PWM信号発生部の異常を
容易に検出することができる。
【0075】また、本発明の請求項3に係る電動モータ
制御装置は、監視用電流値として電動モータが回転しな
い電流値を設定したから、この監視用電流値に応じて電
動モータに通電が行われた場合でも電動モータは回転せ
ず、電動モータを回転させない場合と何ら変わりなく異
常監視を行うことができる。
【0076】さらに、本発明の請求項4に係る電動モー
タ制御装置は、目標電流値として監視用電流値を設定し
た場合に、異常検出手段では、PWM信号が所定周期で
出力されないとき異常発生とみなすようにしたから、P
WM信号を監視するだけでPWM制御回路の異常を容易
に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係る制御装置の一例を示すブロック図
である。
【図3】モータ駆動回路の一例を示すブロック図であ
る。
【図4】電動パワーステアリング制御処理の処理手順の
一例を示すフローチャートである。
【図5】後輪舵角制御処理の処理手順の一例を示すフロ
ーチャートである。
【図6】異常監視処理の処理手順の一例を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
3 ステアリングホイール 9,24 駆動モータ 9b 電磁クラッチ 10 操舵トルクセンサ 11 操舵角センサ 12 車速センサ 27 ロータリエンコーダ 30 制御装置 34 制御回路 36,38 モータ駆動回路 43 現在回転角計測回路 52 PWM発生回路 54 ゲート駆動回路 56 ブリッジ回路 61〜65 FET(電界効果トランジスタ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B62D 113:00 119:00 137:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御回路からの目標電流値に基づきPW
    M信号を発生するPWM制御回路と、当該PWM制御回
    路からの前記PWM信号に応じて駆動される電動モータ
    と、を備えた電動モータ制御装置において、前記制御回
    路は、前記電動モータを駆動しないとき、所定の監視用
    電流値を前記目標電流値として設定する監視用電流値設
    定手段と、当該監視用電流値設定手段で設定した監視用
    電流値に応じたPWM信号が前記PWM制御回路から発
    生されないとき前記PWM制御回路に異常が生じたとみ
    なす異常検出手段とを備えることを特徴とする電動モー
    タ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記PWM制御回路は、前記目標電流値
    に基づきPWM信号を発生するPWM信号発生部と、当
    該PWM信号発生部からのPWM信号に応じて前記電動
    モータを駆動するモータ駆動部と、を備え、前記異常検
    出手段は、前記監視用電流値設定手段で設定した監視用
    電流値に応じたPWM信号が前記PWM信号発生部から
    発生されないとき該PWM信号発生部に異常が生じたと
    みなすようにしたことを特徴とする請求項1記載の電動
    モータ制御装置。
  3. 【請求項3】 前記監視用電流値は、前記電動モータに
    通電した場合でも該電動モータが回転しない電流値であ
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の電動モータ
    制御装置。
  4. 【請求項4】 前記異常検出手段は、前記PWM信号が
    所定周期で出力されないとき異常発生とみなすようにし
    たことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の電
    動モータ制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6906492B2 (en) 2002-05-28 2005-06-14 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Motor abnormality detection apparatus and electric power steering control system
CN103001554A (zh) * 2011-09-08 2013-03-27 株式会社电装 旋转电机控制装置和转向控制系统
JP2015178328A (ja) * 2014-03-19 2015-10-08 日立オートモティブシステムズステアリング株式会社 パワーステアリング装置およびパワーステアリング装置用制御装置
JP2022006771A (ja) * 2020-06-25 2022-01-13 株式会社村田製作所 ファン制御装置および機器

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