JPH09266431A - 体積超音波トランスジューサ及び弾性表面波装置 - Google Patents

体積超音波トランスジューサ及び弾性表面波装置

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JPH09266431A
JPH09266431A JP158597A JP158597A JPH09266431A JP H09266431 A JPH09266431 A JP H09266431A JP 158597 A JP158597 A JP 158597A JP 158597 A JP158597 A JP 158597A JP H09266431 A JPH09266431 A JP H09266431A
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acoustic wave
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Michiaki Takagi
道明 高木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、表面波を利用した効率の良い超音
波を発生する弾性表面波装置ならびに、バルク波の発生
をなくして厚み系スプリアス振動との結合が無い安定で
信頼正の高い弾性表面波装置を提供する。 【解決手段】 1ポート型SAW共振子のIDTが有す
る正負電極指の質量差を10から50%としてバルク波
を励振可能としたことを特徴とする。さらにまた、1ポ
ート型および2ポート型SAW共振子、さらには前記種
類の共振子型フィルタ、またトランスバーサル型フィル
タの構成要素であるIDTの正負電極指の質量差を7%
以下としてバルク波の発生を防止して性能を改善したこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は通常弾性表面波を励
振するのに用いられるすだれ状電極によって、バルク波
を制御してバルク波を発生する体積超音波トランスジュ
ーサ、およびバルク波の発生を防止して不要なバルクモ
ードスプリアスを防止した弾性表面波装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の体積超音波(バルク波)トランス
ジューサとしては、名古屋大学の米田、服部等による
「櫛型電極を持つ体積超音波トランスジューサ」(電子
情報通信学会、超音波研究会資料US76−53(19
76年))が知られている(体積超音波トランスジュー
サの従来技術)。
【0003】さらにまた、従来の弾性表面波装置の中
で、周波数の安定化と周波数制御に使われるものとして
は、1ポート型及び2ポート型のSAW共振子がよく知
られている(米国特許 4,144,507)。中でも
基板に水晶STカットを用いたものは、常温に零温度係
数を有しており精度の良いものである(弾性表面波装置
の従来技術)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし前述の体積超音
波トランスジューサの従来技術においては、前記櫛型電
極、すなわちすだれ状電極から弾性体の表面を伝わって
散逸する表面波エネルギーが多く存在して、効率の良い
トランスジューサ(以下体積超音波トランスジューサと
称す)の製作ができなかった(第一の問題点)。
【0005】さらにまた弾性表面波装置の従来技術にお
いて、水晶を用いて高Q値を実現したSAW共振子を製
作すると、不要な共振現象(以下スプリアスと称す)が
発生して歩留まりの低下をもたらす場合があり問題とな
っていた(第二の問題点)。
【0006】そこで本発明はこのような問題点を解決す
るもので、第1の目的は、半導体洗浄装置に使用可能な
発生効率に優れた、VHF,UHF帯のバルク波を発生
する体積超音波トランスジューサを提供することであ
り、第2の目的は、スプリアスの無いSAW共振子を歩
留まり良く生産しコストダウンをはかることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明の体積超音波トランスジューサは、圧電体
平板上に、弾性表面波を励振する少なくとも1個のすだ
れ状電極と、少なくとも1対の反射器とから体積超音波
トランスジューサを構成し、前記すだれ状電極が有する
正極性と負極性の電極指の質量に10%から50%の差
を設けて、厚み縦系のバルク波を励振して、前記圧電体
平板の厚み方向に前記バルク波を放射できる様にしたこ
とを特徴とする。
【0008】(2)本発明の弾性表面波装置は、圧電体
平板上に、弾性表面波を励振する少なくとも1個のすだ
れ状電極と、少なくとも1対の反射器とからなる弾性表
面波装置において、前記すだれ状電極が有する正極性と
負極性の電極指の質量差を7%以下として厚み縦系のバ
ルク波をの発生を防止したことを特徴とする弾性表面波
装置。
【0009】(3)前記(1)において、前記体積超音
波トランスジューサは少なくとも1つのすだれ状電極と
その両側に少なくとも一対の反射器をもつ1ポート型S
AW共振子の構成であることを特徴とする。
【0010】(4)前記(1)において、前記すだれ状
電極が有する正極性と負極性の電極指において、弾性表
面波の伝搬方向の電極指幅寸法の差が10%から50%
であることを特徴とする。
【0011】(5)前記(1)において、前記すだれ状
電極の電極指は、一方が主にアルミニウム金属からな
り、他方は主にアルミニウムとその表面に10%から5
0%の質量差をもって形成したアルミニウムの陽極酸化
膜からなることを特徴とする。
【0012】(6)前記(2)において、前記弾性表面
波装置が1ポート型SAW共振子であることを特徴とす
る。
【0013】(7)前記(2)において、前記弾性表面
波装置が2ポート型SAW共振子であることを特徴とす
る。
【0014】(8)前記(2)において、圧電体平板が
水晶STカットであることを特徴とする。
【0015】(9)前記(2)において、圧電体平板が
水晶LSTカットであることを特徴とする。
【0016】(10)前記(2)において、圧電体平板
が水晶Kカットであることを特徴とする。
【0017】(11)前記(2)において、前記正極性
と負極性の電極指について、弾性表面波の伝搬方向断面
の電極指面積の差を7%以下としたことを特徴とする。
【0018】
【作用】本発明の体積超音波トランスジューサと弾性表
面波装置は同一の理論を根拠としているので、まずその
動作原理について、SAW共振子の長手方向断面図(図
5)を用いてその理論的根拠を以下に簡単に説明する。
長手方向とは、SAWの伝搬方向をいう。
【0019】圧電体平板(500)の表面(505)に
アルミニウム等の金属導体を用いて正極性(501)と
負極性(502)の電気的極性を有する電極指を多数対
平行に配置してすだれ状電極(以下インターデジタルト
ランスジュサー、略して簡単にIDTと称す)を形成す
る。さらにこのIDTの前記正負電極指の膜厚H、ある
いは線幅Wを異ならしめることを仮定する。さらにまた
前記IDTの両側に金属導体により反射器を構成する。
しかる後に前記IDTに交番電圧を印加して前記のSA
W共振子に共振現象を発生させる(振動変位504)。
この状態において、前記IDTを含む弾性体の領域Vに
ついて、次式(1)のエネルギー保存則を適用する。
【0020】
【数1】
【0021】ただし、ここでTは運動エネルギー、Uは
位置エネルギー、Pはパワーフローベクトルで下式
(2)で表されるもので、単位断面積当たりのエネルギ
ーの流れを表す量である。式(1)の左辺の積分は図5
の体積Vの領域での体積積分を、右辺の積分は前記の体
積を囲む閉局面の表面全体S(S1,S2,S3,S4の
和)に対する表面積分を表すもので、一般的な数学の公
式として成り立つことが知られている。
【0022】
【数2】
【0023】ただしここで、Tijは応力テンソル、Uj,
tは変位ベクトルの時間微分で、粒子速度として知られ
ている。
【0024】式(1)の右辺の表面積分の値はIDTの
形成された表面S1と裏面S3のみが零とならず残存す
る。表面S2とS4に関する積分は、問題としている弾性
表面波装置がSAW共振子を形成しているため、反射器
(例えば、図1の102、103)に入射した弾性表面
波は完全に反射されて前記IDT領域にもどるため、X
1軸方向へのエネルギーの流れが原理的に存在しないた
め、前記のパワーフローベクトルはゼロとなる。従っ
て、エネルギーの流れが無いため、前記の積分値はゼロ
である。さらにまた、式(1)の左辺は、前記SAW共
振子の振動状態が定状状態である場合を考えて良いか
ら、時間的変化なしとしてゼロとなる。さらに、、表面
(505)に作用する応力T33を近似的に電極指の持つ
慣性質量mと振動の表面変位の加速度Uj,ttの積で表
し、さらに正弦波の弾性表面波振動変位解を仮定し、弾
性表面波の伝搬方向X1について一様な厚み縦振動変位
解を仮定して、計算を進めると表面S1に関する積分値
は、次式(3)となる。式(3)は、SAW共振子の構
成をなす体積超音波トランスジューサから厚み縦振動
(バルク波)へのエネルギー変換を表す式である。
【0025】
【数3】
【0026】ここで、A,tは弾性表面波の粒子速度、
B,tはバルク波である縦波の粒子速度、Mは前記IDT
の対数、m1は正極性の電極指(501)の質量、m2は
負極性の電極指(502)の質量、jは虚数単位、ωは
角周波数、λは弾性表面波の波長、積分の範囲bは電極
指の幅である。但し、図5においては前記の質量差を電
極指の厚みHで与えた(H1≠H2,W1=W2=
b)。
【0027】一方表面S3の積分値は、前記バルク波即
ち厚み縦波の単位時間当たりの伝搬エネルギーを与え
る。これをP(bulk)と置けば、次式(4)となる。
【0028】
【数4】
【0029】以上の式(1),(3),(4)から、正
負電極指に質量アンバランスが存在する場合(m1≠m
2)に発生するバルク波パワーの関係式として、次の式
(5)が得られる。
【0030】
【数5】
【0031】前記のバルク波は、圧電体平板(500)
裏面すなわち底面(506)に接触して液体等の媒質5
03を配置すれば、媒質中に超音波として放射される。
以上が第一の発明に対する作用原理である。
【0032】次に第二の発明に対する作用原理を説明す
る。圧電体平板が有限の厚みtを持つ場合には、前述の
理由により質量アンバランスのあるIDTから放射され
る厚み縦のバルク波は、前記の厚みtで決まる共振周波
数をもつ厚み縦振動を励起する。さらに、前記圧電体平
板のIDTを形成しない裏面(506)を接着固定して
使用することが多く(506を接着材と想定する)、こ
の場合においては、厚み縦振動のエネルギーは裏面(5
06)における接着材との摩擦により損失する。従っ
て、SAW共振子にとって、IDTを介して式(5)に
基づき結合した厚み縦振動はスプリアスとなり、SAW
共振子のQ値を低下させることになる。もちろんm1と
m2が等しければPはゼロである。ここで、m1とm2
が等しいとは、広義の意味では正負電極指の断面積につ
いて条件W1×H1=W2×H2が成り立てば良い。以
上が本発明に関する動作原理の詳細である。
【0033】
【発明の実施の形態】
(実施例1)以下、本発明の実施の形態を図1から順を
追って説明する。図1は本発明の体積超音波トランスジ
ューサと弾性表面波装置の一実施の形態である1ポート
型SAW共振子についてである。図1中の各部位の名称
は、100は圧電体平板、実線の枠内101はすだれ状
電極(以下、IDT(Interdigital Transducer)と略
す)、102、103は反射器、104は正極性の電極
指、105は負極性の電極指、106と107はワイヤ
ーボンディングのためのパッドである。前記100の圧
電体平板は、水晶、タンタル酸リチウム等の圧電性を有
する単結晶およびZnO等の圧電性薄膜を形成した基板
およびPZT等からなる。前記の100上に形成された
101からなるIDTおよび102,103等の反射器
は、アルミニウムおよび金等の導電性を有する金属膜を
蒸着、スパッタ等の手段により薄膜形成した後、フォト
リソグラフィ技術によりパターン形成して作られる。1
02と103の反射器及び101のIDTにより全体で
1ポート型のSAW共振子が形成されている。前記ID
Tと反射器の電極指および導体ストリップ(108)は
利用する弾性表面波(レーリー波及びリーキー波等)の
位相進行方向(長手方向X1)に対して直交して、平行
かつ周期的に多数配置される。
【0034】まず第一の発明として、前述の図1のよう
なすだれ状電極と一対の反射器からなる基本構成(この
構成は1ポート型SAW共振子の構成と同一である)を
超音波トランスジューサとして用いる場合について、前
記IDTの正負電極指の質量差を10%以上50%以下
に設定する。このとき、圧電体平板(100)の低面
(前記導体パターンの形成されていない面)はバルク波
の放射対象である液に接しているものとする(図5参
照)。ここでは、本トランスジューサを液体を用いた洗
浄装置に用いることを想定している。この場合の正負電
極指の質量差と図1の弾性表面波が示すバルク波放射特
性について、図2に示す。図2の特性は前述の作用の欄
で説明した式(5)を用いて計算したものである。同図
横軸は正負電極指の質量差を正負電極指の平均の電極膜
質量に対する比として%単位で表示したもの、縦軸は1
ポート型SAW共振子の直列共振抵抗R1の値を示し
た。201の曲線は厚み縦振動子のQ値が1000の場
合、また、202,203は各々厚み縦振動子のQ値が
100、10の場合である。前記の厚み縦振動子が液面
に接触している場合のQ値を1000とし、SAW共振
子の共振時の電流を10mAとすれば、バルク波の放射電
力PWは、約PW=100(R1−13)(μW)と見な
すことができる。
【0035】例えば、このときのバルク波発生効率は、
前記の質量差10%のときは57%であり、質量差15
%では74%、質量差50%では95%にもなり極めて
高効率である。図1においては、正負電極指の質量差は
電極指の膜厚に差を付けた例で示した(図5参照)。膜
厚差(質量差)は、例えば陽極酸化等の手段により正負
いずれかの電極指の一方のアルミニウム電極を酸化し
て、他方の電極指質量に対して10%以上の差を形成す
ることができるし、また、質量差を付ける別の手段とし
ては、正負電極指のSAW伝搬方向の幅を変える方法が
ある。前記質量差は極端に大きくなるとSAW共振子自
体の前記R1を増大させるため、質量差としては50%
以内が好ましい。
【0036】本発明においては、1対の反射器を設けて
Q値の高いSAW共振子を構成していることより、弾性
表面波装置自体の損失が極めて少ない。図2の特性の計
算に際して、共振周波数300MHzでQ=1500
0、電極指の膜厚は正極が2800Åと負極が3080
から4200Åを用いた。
【0037】(実施例2)つぎに第二の発明として、前
述の作用に示した動作原理の他の応用例として、SAW
共振子のスプリアス対策に用いる例につき説明する。バ
ルク波の放射特性図2において、正負電極の質量差を0
から7%の範囲とすれば、逆に厚み縦系のバルク波がほ
とんど発生しないことがわかる。このことは図2中の、
通常圧電体平板の底面を接着固定した場合に実現すると
思われるQ=100の場合に対して、曲線202見られ
る通り、この範囲すなわち0から7%の質量差において
R1の変化が1Ω以下と極めて小さいことからわかる。
この理由は、表面にSAW共振子の電極パターンを形成
した前記圧電体平板が、厚みに依存する共振周波数を多
数有して、さらにそれらの内のいずれかの共振周波数が
SAW共振子の周波数と一致しても、前記IDTを介し
て(式(5))、SAW共振子と厚み系の振動がほとん
ど結合せず、前記の縦振動はスプリアスとならないこと
を意味する。従って、このときにはSAW共振子からの
エネルギーの散逸が無く、小さな共振抵抗値が実現でき
る。この場合の実施の形態としては、前記図1において
IDTの正負電極指の質量差を7%以下に精密加工す
る。さらに前記圧電体平板の底部を接着材で固定すれば
容易に厚み縦振動のQ値を100以下にすることができ
る。図3には、前記IDTの正負電極指の質量差を7%
以下とした場合と、13%とした場合の、前記図1の1
ポート型SAW共振子の直列共振抵抗R1分布の実測値
を示す。ちなみに、共振子の周波数は300MHzであ
る。白丸が質量差を7%以下としたときであり、黒丸は
13%の差がある場合である。明らかに、両者に特性の
優劣があることがわかる。このようにSAW共振子の直
列共振抵抗R1が増加する原因については図6に示し
た。図中の特性曲線は、SAW共振子のインピーダンス
Z(ω)である。SAW共振子の前記R1は、ほぼZ
(ω)の最小点すなわち、主共振部の値に対応する。曲
線600は前記電極指の質量差が7%の場合であり、厚
み縦振動に起因したスプリアスによる主共振部の劣化は
まだ認められない。一方特性601は、前記電極指の質
量差が10%の場合であり、前記スプリアスの結合によ
る主共振部のR1の増加が顕著に認められるに至ってい
る。この主共振部のR1の増加は、SAW共振子の振動
エネルギーがスプリアスである厚み縦振動にリークした
結果であることはすでに説明した通りである。
【0038】次に、図4に第二の発明の他の実施形態で
ある2ポート型SAW共振子の例につき説明する。図中
の200は圧電体平板、209,210は反射器、実線
の枠内211,212はIDT、205、206,20
7,208はワイヤーボンデング用電極パッドである。
図2において、209と210の反射器及び、211と
212のITDで2ポートSAW共振子を構成してい
る。これらに用いられるIDTの正負電極指の質量差を
7%以下とする。
【0039】さらにまた、前述の第二の発明の実施形態
に述べた中の圧電体平板については、ことに高Q値が実
現でき周波数安定性に優れた水晶を用いたSAW共振子
において、31から47度回転Y板のSTカット、16
から18度の回転Z板のLSTカット、さらに、約9.
6度回転Y板のKカットに本発明を適用するとQ値が高
く周波数安定度が一層優れたSAW共振子が得られる。
【0040】本発明の弾性表面波装置においては、複数
のIDTと一対の反射器からなる2ポートSAW共振子
でも、さらには、IDTが2個だけ使用したトランスバ
ーサル型SAWフィルタを弾性表面波装置の構成要素と
しても良い。
【0041】さらにまた、前述の説明に際して正極性と
負極性の電極指の役割を交換しても良いことはもちろん
であることを付け加える。
【0042】
【発明の効果】以上述べたように第一の本発明によれ
ば、1ポート型のSAW共振子が有するIDTの正負電
極指の質量差を10から50%とすることにより、数1
0MHzから数100MHzの超音波トランスジューサ
の機能をはたす体積超音波トランスジューサの損失を低
減できるために、バルク波発生効率を高めることが容易
に実現でき、各種の微細な素子の洗浄装置等への応用が
可能となる。
【0043】また第二の本発明によれば、1ポート型お
よび2ポート型SAW共振子、さらには前記種類の共振
子型フィルタ、またトランスバーサル型フィルタにおい
て、これらに使用する水晶等の圧電体平板上のIDTの
正負電極指の質量差を7%以下に形成することにより、
バルク波の発生を防止して、スプリアスの発生がなく等
価抵抗の小さく安定な弾性表面波装置が得られる。特に
Q値が1万から4万と大きな1ポート型および2ポート
型SAW共振子において、著しい歩留まりの向上により
コストダウンが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の体積超音波トランスジューサ及び弾
性表面波装置の一実施例を示す平面図。
【図2】 本発明の実施例が示す特性図。
【図3】 本発明の他の実施例が示す特性図。
【図4】 本発明の他の実施例を示す平面図。
【図5】 本発明の動作原理説明図。
【図6】 本発明の他の実施例が示す他の特性図。
【符号の説明】
100 圧電体平板 101 IDT 102 反射器 103 反射器

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電体平板上に、少なくとも1個のすだ
    れ状電極と、少なくとも1対の反射器とから体積超音波
    トランスジューサを構成し、 前記すだれ状電極が有する正極性と負極性の電極指の質
    量に10%から50%の差を設けて、厚み縦系のバルク
    波を励振して、前記圧電体平板の厚み方向に前記バルク
    波を放射できる様にしたことを特徴とする体積超音波ト
    ランスジューサ。
  2. 【請求項2】 圧電体平板上に、弾性表面波を励振する
    少なくとも1個のすだれ状電極と、少なくとも1対の反
    射器とからなる弾性表面波装置において、 前記すだれ状電極が有する正極性と負極性の電極指の質
    量差を7%以下として厚み縦系のバルク波の発生を防止
    したことを特徴とする弾性表面波装置。
  3. 【請求項3】 前記体積超音波トランスジューサが少な
    くとも1個のすだれ状電極と、その両側に少なくとも1
    対の反射器とからなる1ポート型SAW共振子の構成で
    あることを特徴とする請求項1記載の体積超音波トラン
    スジューサ。
  4. 【請求項4】 前記すだれ状電極が有する正極性と負極
    性の電極指において、弾性表面波の伝搬方向の電極指幅
    寸法の差が10%から50%であることを特徴とする請
    求項1記載の体積超音波トランスジューサ。
  5. 【請求項5】 前記すだれ状電極の電極指は、一方が主
    にアルミニウム金属からなり、他方は主にアルミニウム
    とその表面に10%から50%の質量差をもって形成し
    たアルミニウムの陽極酸化膜からなることを特徴とする
    請求項1記載の体積超音波トランスジューサ。
  6. 【請求項6】 前記弾性表面波装置が1ポート型SAW
    共振子であることを特徴とする請求項2記載の弾性表面
    装置。
  7. 【請求項7】 前記弾性表面波装置が2ポート型SAW
    共振子であることを特徴とする請求項2記載の弾性表面
    装置。
  8. 【請求項8】 前記の圧電体平板が水晶STカットであ
    ることを特徴とする請求項2記載の弾性表面波装置。
  9. 【請求項9】 前記の圧電体平板が水晶LSTカットで
    あることを特徴とする請求項2記載の弾性表面波装置。
  10. 【請求項10】 前記の圧電体平板が水晶Kカットであ
    ることを特徴とする請求項2記載の弾性表面波装置。
  11. 【請求項11】 前記正極性と負極性の電極指につい
    て、弾性表面波の伝搬方向断面の電極指面積の差を7%
    以下としたことを特徴とする請求項2記載の弾性表面波
    装置。
JP158597A 1996-01-23 1997-01-08 体積超音波トランスジューサ及び弾性表面波装置 Pending JPH09266431A (ja)

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