JPH09265726A - 記録ディスクプレーヤー用ターンテーブル - Google Patents

記録ディスクプレーヤー用ターンテーブル

Info

Publication number
JPH09265726A
JPH09265726A JP8074921A JP7492196A JPH09265726A JP H09265726 A JPH09265726 A JP H09265726A JP 8074921 A JP8074921 A JP 8074921A JP 7492196 A JP7492196 A JP 7492196A JP H09265726 A JPH09265726 A JP H09265726A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cavity
mold
turntable
resin
movable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8074921A
Other languages
English (en)
Inventor
Kojiro Masuda
孝次郎 益田
Yoshinobu Takeda
与志信 武田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP8074921A priority Critical patent/JPH09265726A/ja
Publication of JPH09265726A publication Critical patent/JPH09265726A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Holding Or Fastening Of Disk On Rotational Shaft (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 面振れ及び芯振れが少なく、表面粗さが小さ
い射出成形による記録ディスクプレーヤー用ターンテー
ブルを提供する。 【解決手段】 ターンテーブル1は、偏平な円盤状で上
面側には円形の凸部2が形成されている。この円形の凸
部2の中心部は円環状の平坦面3として窪んでおり、中
心に貫通孔4に連通する管状突部4Aが形成されてい
る。この凸部2の外側には該凸部2を等間隔で囲んで6
個の円形の孔5が形成されている。このターンテーブル
1は、面振れが15μm以下であり、芯振れが15μm
以下である。また、ターンテーブル1の表面粗さは、
0.3−S以下となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録ディスクプレ
ーヤー用ターンテーブルに関し、特に射出成形により製
造される記録ディスクプレーヤー用ターンテーブルに関
する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】コンパクトディスク
(CD)プレーヤーなどの記録ディスクプレーヤーは、
中央に開口部を有する記録ディスクたるCDをプレーヤ
ー内に収納した後、この記録ディスクの中央開口部でタ
ーンテーブルに載せて駆動して記録されている情報の読
取りなどを行う。このような、CDプレーヤーなどのタ
ーンテーブルは、従来、射出成形により製造されてい
た。
【0003】この射出成形は、例えば、回転するスクリ
ューを後退させながら溶融した樹脂をシリンダー本体内
の先端側に所定量溜める(計量工程)。次に、スクリュ
ーを前進させてシリンダー本体の先端部のノズルから溶
融した樹脂を射出し、金型内に形成されたターンテーブ
ル形状のキャビティに臨んだゲートから樹脂を充填する
(充填工程)。その後、スクリューによりシンリンダー
本体内の樹脂に適当な圧力をかけて、冷却による収縮分
の樹脂をキャビティ内に補充する(保圧工程)というも
のである。そして、樹脂を固化した後このゲート部の樹
脂を分断して成形体たるターンテーブルを得るが、樹脂
を吐出するゲートはキャビティに臨んでいるので、得ら
れるターンテーブルにはゲート跡が生じるため、後処理
としてゲート処理加工を施していた。
【0004】しかしながら、この射出成形においては、
金型内のキャビティの容積は一定であるので、成形体の
樹脂密度は射出成形機による樹脂の射出圧力に依存する
ため、十分に大きな樹脂密度の成形体を得るには限界が
あった。このため樹脂の収縮などの影響もあって得られ
るターンテーブルの箇所により樹脂密度にバラツキが生
じ、これによりコンパクトディスクの載置面における面
振れや、中心部の芯振れが生じ、面振れ及び芯振れが2
0μm以下というターンテーブルに要求される規格を満
たすことができないため、旋盤加工などの後加工を施す
必要があった。また、ターンテーブルは、回転時の振動
や騒音などを抑制するために、表面が平滑であることが
要求されるが、前述した通常の射出成形では、キャビテ
ィの容積は一定であるのでキャビティ内に射出した溶融
樹脂を十分にキャビティ面に押し付けることができない
ため、キャビティ表面を平滑にしても得られるターンテ
ーブルの表面をこれに応じて平滑にするには限界があ
り、特に表面粗さを0.3−S以下とするのは困難であ
った。
【0005】このように従来のターンテーブルは、面振
れ及び芯振れを所定の値以下とするために旋盤加工を施
す必要があり、また表面粗さも十分に小さいものでなか
った。したがって、これらを改善するために、いずれに
せよ後加工工程を設けなければならず、生産性が低下す
るとともにコストがかさむという問題点があった。
【0006】本発明は、これらの課題を解決して、面振
れ及び芯振れが少なく、表面粗さが小さい射出成形によ
る記録ディスクプレーヤー用ターンテーブルを提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
記録ディスクプレーヤー用ターンテーブルは、射出成形
により成形されたものであって、面振れ及び芯振れが1
5μm以下であり、かつ表面粗さが0.3−S以下であ
るものである。このような構成を有する記録ディスクプ
レーヤー用ターンテーブルは、旋盤加工などの後加工を
施す必要がないため、生産性が大幅に向上している。ま
た、表面粗さが小さいので駆動時の振動や騒音などもな
い。
【0008】また、請求項2記載の記録ディスクプレー
ヤー用ターンテーブルは、表面粗さが0.3−S以下で
ある該ターンテーブル形状のキャビティを有する金型を
用い、前記金型を低圧で型締めした後、前記キャビティ
内に溶融樹脂を射出することにより前記金型が僅かに開
いて前記キャビティの容積を増加させながら該溶融樹脂
を充填し、続いて前記金型を高圧で型締めすることによ
りキャビティ内の余分な溶融樹脂を還流するとともにゲ
ートを遮断し、該キャビティ内の溶融樹脂を圧縮して得
られたものである。このような構成を採用することによ
り、まず、低圧で型締めした金型の該ターンテーブル形
状のキャビティに溶融樹脂を射出し、この射出した樹脂
の圧力が型締めの圧力を上回ると、前記金型が僅かに開
いてキャビティの容積を増加させるように変位するた
め、この射出した樹脂の圧力が吸収され、キャビティ内
の溶融樹脂の圧力は一定となる。その後、該金型を高圧
で型締めすることにより樹脂の充填時に開いた分が復元
して、キャビティ内の余分な樹脂を還流させ、さらに型
締めすることによりゲートを遮断し、その後、キャビテ
ィ内の溶融樹脂を圧縮して冷却固化する。このため、キ
ャビティ内に充填される溶融樹脂の圧力が均一なものと
なり、しかも、充填した溶融樹脂を十分に圧縮すること
ができるので成形精度が向上しており、得られるターン
テーブルの面振れ及び芯振れが15μm以下となってい
る。また、充填した溶融樹脂を十分に圧縮してキャビテ
ィ面に押し付けることができるので、キャビティ内面の
表面粗さを0.3−S以下とすることにより、ターンテ
ーブルの表面粗さが0.3−S以下となっている。
【0009】
【発明の実施形態】以下、本発明の一実施例について、
添付図面を参照して説明する。図1から図3に示すよう
に本実施例のターンテーブル1は、偏平な円盤状で上面
側には円形の凸部2が形成されていて、この円形の凸部
2の中心部は円環状の平坦面3として窪んでおり、中心
に貫通孔4に連通する管状突部4Aが形成されている。
そして、この凸部2の外側には該凸部2を等間隔で囲ん
で6個の円形の孔5が形成されている。また、下面側に
は前記貫通孔4に連通して管状突部4Bが形成されてお
り、この管状突部4Bの外側には該管状突部4Bを囲ん
で6個の凹部6が同心円上に等間隔に形成されている。
このようなターンテーブル1は、記録ディスクプレーヤ
ーに取り付けられ、円形の凸部2が記録ディスクの中心
部の開口部に嵌合し、この凸部2の外側面で記録ディス
クを支持するとともに、6個の孔5に駆動軸が挿脱して
記録ディスクを回動させて、記録されている情報の読取
りができるような構成となっている。
【0010】上述したようなターンテーブル1は、面振
れが15μm以下、特に10μm以下であり、芯振れが
15μm以下、特に10μm以下である。ここで、面振
れとは、貫通孔4に直角な面の振れのことであり、芯振
れとは、中心すなわち貫通孔4を通過する中心線の振れ
のことである。また、ターンテーブル1の表面粗さは、
0.3−S以下、例えば0.2−Sとなっている。この
ようなターンテーブル1は、例えば、ガラス繊維などの
強化材を配合したポリカーボネート(PC)などの樹脂
製であるが、これに限らずABS、PS、PBT、P
A、POMなどの熱可塑性樹脂に、ガラス繊維、炭素繊
維などの強化材を適宜配合したものを用いることもでき
る。
【0011】上述したようなターンテーブル1は、図4
に示すような金型を用いて製造されるものである。図4
において一対の型体である固定型11および可動型12は、
可動側プラテン(図示せず)の移動により互いに開閉
し、型閉時に相互間に前述したターンテーブル形状のキ
ャビティ13を形成するものである。前記固定型11は、固
定側プラテン(図示せず)に取り付けられる固定側取り
付け板14と、この固定側取り付け板14の可動型12側の面
に固定された固定側受け板15とを有しており、これら固
定側取り付け板14および固定側受け板15により基体16を
構成している。また、固定側取り付け板14にはローケー
トリング17およびスプルーブッシュ18が固定されてい
る。このスプルーブッシュ18は、射出成形装置のノズル
19が接続されるもので、内部が材料通路であるスプルー
20になっており、固定側受け板15を貫通して可動型12側
へ突出している。
【0012】また、固定側受け板15の可動型12側には、
移動体である移動板21が前記型開閉方向に所定範囲移動
可能に支持されている。この支持のために、固定側取り
付け板14および固定側受け板15に固定され可動型12側へ
突出したガイドピン(図示せず)が移動板21を摺動自在
に貫通している。これとともに、固定側受け板15の可動
型12側にストッパー22とともにボルト23により固定され
たスリーブ24が移動板21を摺動自在に貫通している。な
お、ストッパー22は、可動型12側から移動板21に当たる
ことにより、この移動板21と基体16との間の最大開き量
Aを規制するものである。また、固定側取り付け板14と
移動板21との間に圧縮状態で挟まれた付勢手段であるス
プリング25により、移動板21は、基体16に対して可動型
12の方へ付勢されている。そして、スプルーブッシュ18
の先端部が移動板21に形成された貫通孔27に摺動自在に
嵌合されている。
【0013】また、前記基体16には、固定側取り付け板
14と固定側受け板15とにより挟まれてキャビティ部材28
が固定されている。前記キャビティ部材28には、前述し
たターンテーブル1の円環状の平坦面3及び管状突部4
Aの外周面及び端面を形成するキャビティピン29が設け
られている。なお、28A及び29Aは、後述するピン部材
37,38の嵌合凹部である。このキャビティ部材28は、固
定側受け板15を貫通して可動型12側へ突出しており、キ
ャビティ部材28の先端側は、移動板21に形成された貫通
孔30に摺動自在に嵌合している。そして、キャビティ部
材28及びキャビティピン29の先端部は後述する移動板21
の移動により可動型12側へ突出可能となっている。
【0014】前記可動型12は、固定型11側の面に固定さ
れた可動側型板31を有し、この可動側型板31は、前記固
定型11の移動板21に突き当たって閉じるものであるが、
これら可動側型板31および移動板21の相互の案内のため
に、移動板21にはガイドピン32が固定されており、可動
側型板31には、ガイドピン32が摺動自在に嵌合される貫
通孔33が形成されている。
【0015】そして、可動側型板31には、前記キャビテ
ィ部材28の先端部が挿脱自在に嵌合する貫通孔34が形成
されており、この貫通孔34にコア部材35が設けられてい
る。このコア部材35内には前述したターンテーブル1の
下面の管状突部4Bの外周面及び端面と該管状突部4B
を囲む6個の凹部6とを形成するコアピン36と、貫通孔
4及び6個の円形の孔5を形成するピン部材37,38と、
突き出しピン(図示せず)とが埋設されている。そし
て、最終的な製品形状のキャビティ13は、キャビティ部
材28とキャビティピン29とコア部材35とコアピン36とピ
ン部材37,38と可動側型板31とにより形成されるように
なっている。すなわち、キャビティ部材28及びキャビテ
ィピン29の先端面がターンテーブル1の上面側を形成
し、コア部材35及びコアピン36がターンテーブル1の下
面側を形成し、ピン部材37,38が貫通孔4及び孔5を形
成し、可動側型板31がターンテーブル1の側面を形成す
る。なお、これらキャビティ13を形成する各構成部材
は、該部材のキャビティ13の内面に相当する箇所の表面
粗さが0.3−S以下、例えば0.2−Sとなるように
研磨されている。
【0016】また、閉じた固定型11の移動板21と可動型
12の可動側型板31との間には、前記スプルー20をキャビ
ティ13に連通させる材料通路であるランナー39およびゲ
ート40が形成されるようになっている。移動板21の可動
型12側の面には、キャビティ部材28を囲む円環状の窪部
41が形成されている。この窪部41は、前記ランナー39に
連通しており、このランナー39の一部およびこのランナ
ー39からキャビティ13へのゲート40を形成するものであ
る。このゲート40は、キャビティ部材28が可動型12のコ
ア部材35に嵌合することにより閉じられるものである。
なお、スプリング25が移動板21を付勢する力は、ランナ
ー39内の樹脂の圧力に抗して移動板21と可動型12とが閉
じた状態が保たれる力に設定してある。
【0017】次に、上述したような金型装置を用いてタ
ーンテーブル1を射出成形により製造する方法について
図4〜図6を参照して説明する。本実施例のターンテー
ブル1は、いわゆる高圧射出成形と呼ばれる射出成形に
より製造する。この高圧射出成形は、まず、図4及び図
5(a) に示すように図示しない射出成形機からポリカー
ボネートなどの溶融樹脂Rを射出して、スプルー20、ラ
ンナー39及びゲート40を経由して、キャビティ13内に充
填する(充填工程)。この際、前記固定型11と可動側12
とは弱い一定の型締力F1で型締めされていて固定型11の
移動板21と可動型12とが突き当たって閉じている。一
方、固定型11の基体16と移動板21との間は開き量Aで離
間しており、ストッパー22は移動板21には当たっていな
い。すなわち、型締力F1とスプリング25の力Gとが釣り
合っている。また、キャビティ部材28はコア部材35の貫
通孔34に嵌合しておらず、開いたゲート40によりランナ
ー39とキャビティ13とが連通している。
【0018】この充填工程に引き続いて、型締力はF1の
まま射出工程が続けられ、樹脂Rの供給がなお続くが、
それに伴い樹脂の圧力により、図5(b) に示すように型
締力F1に抗して固定型11の基体16に対し移動板21、可動
側型板31が開く方向(図示下方)に変位し、コア部材3
5、コアピン36及びピン部材37,38なども開く方向(図
示下方)に変位する。これにより、樹脂Rの供給により
発生した内圧が解除される。この際の基体16と移動板21
との間の開き量Aは、図4に示す充填工程の時よりも拡
大するが、その拡大の度合いは、射出された樹脂Rの圧
力と型締力F1との均衡により決まる。より詳しくは、型
締力F1とスプリング25の力Gと射出された樹脂が移動板
21および可動側型板31を後退させる力Hとの釣り合いに
よって決定される。この時の開き量Aは、金型装置内に
より多くの樹脂Rが供給されるほど大きくなる。このた
め、供給される樹脂Rの量に誤差があっても、この開き
量Aの拡大により誤差が吸収され、キャビティ13内の樹
脂の圧力が調整されて一定になる(調圧工程)。こうし
て、キャビティ13内の樹脂の圧力を正確に制御できるこ
とになる。
【0019】また、前記調圧工程において、固定型11の
基体16と移動板21および可動側型板31とを開くように作
用する樹脂Rの圧力は、固定型11については、型開閉方
向と平行な方向において基体16にかかる圧力である。こ
れが調圧に関わる圧力である。これに対して、前記実施
例の金型装置では、ランナー39を固定型11の移動板21と
可動側型板31との間に形成したので、基体16と移動板21
および可動側型板31とを開くように作用する樹脂の圧力
は、ほぼキャビティ13のみにおいて基体16にかかる(正
確には、スプルーブッシュ18を含む)。したがって、キ
ャビティ13を基準に調圧がなされることになる。一方、
ランナー39内の樹脂の圧力は、移動板21と可動型12とを
開くように作用するが、ランナー39内の樹脂の圧力には
スプリング25の力が抗し、移動板21と可動型12とが閉じ
た状態に保たれる。これは、次の計量工程でも同様であ
る。
【0020】調圧工程の終了後、型締力をF2に強める。
これにより、移動板21及び可動側型板31が図示上昇し、
固定型11の基体16と移動板21とが閉じ、コア部材35、コ
アピン36及びピン部材37,38も図示上方に変位し、キャ
ビティ13が縮小する。これに伴い、キャビティ13内の余
分な樹脂Rは、まだ開いているゲート40からランナー39
へ戻る。そして、図6(c) に示すように、キャビティ部
材28の先端が可動側型板31の貫通孔34に嵌合し始めると
ゲート40が閉じ、この時点で、キャビティ13内には一定
量の樹脂Rが残ることになる(計量工程)。この際ピン
部材37,38は、嵌合凹部28A,29Aにそれぞれ嵌合し始
める。こうして、調圧工程および計量工程により、キャ
ビティ13内に充填される樹脂の圧力および量が正確に制
御されることになる。この際の基体16と移動板21との間
の開き量Aは、図4に示す充填工程の時よりも縮小し、
わずかな間隙となっており、この時の開き量が、後述す
る圧縮工程における圧縮代となる。なお、ランナー39
は、固定型11の移動板21と可動型12との間に形成されて
いるので、前述した計量工程において、該ランナー39の
容積は変化しない。したがって、容積が小さくなってい
くキャビティ13からランナー39へ樹脂が円滑に戻り、キ
ャビティ13内の樹脂の圧力が確実に一定に保たれる。こ
れとともに、型閉の動作も速くできる。
【0021】計量工程の後、移動板21及び可動側型板31
が固定型11の基体16と移動板21とが互いに突き当たるま
で図示上昇する。そうすると、図6(d) に示すようにキ
ャビティ部材28が可動側型板31の貫通孔34にさらに嵌合
するとともに、ピン部材37,38も嵌合凹部28A,29Aに
さらに嵌合し、キャビティ13の容積はさらに縮小し、キ
ャビティ13内に残存している樹脂Rが加圧されて圧縮さ
れる(圧縮工程)。その圧縮量は、前述したとおり計量
工程の終了時点での基体16と移動板21との開き量Aに等
しい。前述した図5(b) に示す調圧工程が終了した時点
では、キャビティ13の容積すなわちキャビティ13内の樹
脂Rの量は一定していない。しかし、その後の図6(c)
に示す計量工程において、前述のようにキャビティ13内
の樹脂がランナー39へ戻り、ゲート40が閉じた瞬間に
は、キャビティ13内に一定量の樹脂が残る。この所定量
の樹脂を図6(d) に示す圧縮工程で、均一かつ十分に圧
縮することができる。
【0022】なお、本実施例においては、移動板21に、
キャビティ部材28を囲んで、ランナー39の一部およびゲ
ート40を形成する窪部41を形成したので、ゲート40付近
の樹脂の冷却が遅れ、これにより、計量工程に際して、
キャビティ13からランナー39へ樹脂がよりいっそう円滑
に戻る。これに対して、もし窪部41がなく、ゲートが単
なるサイドゲートになっていたとすると、一般的にキャ
ビティ内の樹脂の冷却は固定型と可動型との分割面に近
い位置がより速く進むために、ゲート付近の樹脂の冷
却、固化も比較的速く進むことから、キャビティからラ
ンナーへ樹脂が円滑に戻らないおそれがある。さらに、
型閉に伴いゲート40が閉じた後には圧縮工程となって、
キャビティ13内の樹脂は圧縮されるが、計量工程におい
て、キャビティ13内に一定の圧力で一定量の樹脂が残さ
れることにより、圧縮も円滑に行われる。そして、圧縮
により、樹脂の冷却による固化に伴う収縮が補償され
る。したがって、保圧工程を行う必要はない。
【0023】このような圧縮工程の後、キャビティ13内
の樹脂が十分に冷却して固化したら固定型11と可動型12
とが型開される。それに伴い、キャビティ13内の樹脂す
なわちターンテーブル1形状の成形体とランナー39およ
びスプルー20内で固化した樹脂は、まず固定型11から離
れる。次いで、図示しない突き出しピンがターンテーブ
ル1形状の成形体を突き出して可動型12から離型させ
る。そして、これを取り出した後、再び型閉が行われ、
前述した工程が繰り返される。
【0024】上述したような高圧射出成形法により成形
することにより、キャビティ13内に充填される樹脂Rの
密度を均一に制御でき、しかも、その後の圧縮工程にお
いて充填した溶融樹脂の密度をこの均一な状態のまま十
分に高めることができる。このため、得られるターンテ
ーブル1は樹脂密度のバラツキがなく、成形精度が向上
しており面振れが15μm以下で、芯振れが15μm以
下と、ターンテーブル1に要求される規格を満たしたも
のであり、旋盤加工などの後加工を施す必要がない。さ
らに、計量工程において、キャビティ部材28を可動側型
板31の貫通孔34に嵌合させてゲート40を遮断してキャビ
ティ13を分離してから樹脂Rを固化しているので、得ら
れるターンテーブル1はゲート跡を有しないため、ゲー
ト処理加工も必要としない。さらに、計量工程軽量した
所定量の樹脂を圧縮工程で十分に圧縮することができる
ので、溶融樹脂Rはキャビティ13の内面に押し付けられ
るため、得られるターンテーブル1ではキャビティ13の
表面粗さが概ねそのまま転写される。本実施例において
は、キャビティ13の内面を形成する各構成部材を表面粗
さが0.3−S以下に研磨しているので、得られるター
ンテーブル1の表面粗さも0.3−S以下となってい
る。しかも、圧縮工程において樹脂の冷却による固化に
伴う収縮が補償されるので、ターンテーブル1内の密度
が均一になるばかりか、各ターンテーブル1間でも樹脂
密度に差がなく均一な製品が得られるという効果も有す
る。
【0025】このようにして製造される本実施例のター
ンテーブル1は、面振れ及び芯振れ15μm以下であ
り、ゲート跡もないので、後加工を施す必要がなく、ま
た、表面粗さが0.3−S以下であるので、駆動時の騒
音、振動が大幅に軽減する。
【0026】以上本発明を添付図面を参照して説明して
きたが、本発明は、前記実施例に限定されるものではな
く、種々の変形実施が可能である。例えば、前記実施例
においてはCDプレーヤー用ターンテーブルの場合を例
に説明してきたが、これに限定されず、種々の記録ディ
スクプレーヤー用ターンテーブルに応用することができ
る。また、金型装置としては前記実施例に限定されるも
のではなく、例えばゲート40はサイドゲートである必要
はなく、可動型12の可動により開閉可能であれば、ダイ
レクトゲートであってもよい。なお、本実施例のターン
テーブル1の上面外周部は、必要に応じエラストマーや
ゴムなどで被覆される。
【0027】
【発明の効果】本発明の請求項1の記録ディスクプレー
ヤー用ターンテーブルは、射出成形により成形されたも
のであって、面振れ及び芯振れが15μm以下であり、
かつ表面粗さが0.3−S以下であるものである。この
ような構成を有する記録ディスクプレーヤー用ターンテ
ーブルは、旋盤加工などの後加工を施す必要がないた
め、生産性が大幅に向上している。また、表面粗さが小
さいので駆動時の振動や騒音などもない。
【0028】また、請求項2の記録ディスクプレーヤー
用ターンテーブルは、表面粗さが0.3−S以下である
該ターンテーブル形状のキャビティを有する金型を用
い、前記金型を低圧で型締めした後、前記キャビティ内
に溶融樹脂を射出することにより前記金型が僅かに開い
て前記キャビティの容積を増加させながら該溶融樹脂を
充填し、続いて前記金型を高圧で型締めすることにより
キャビティ内の余分な溶融樹脂を還流するとともにゲー
トを遮断し、該キャビティ内の溶融樹脂を圧縮して得ら
れたものであるので、キャビティ内に充填される溶融樹
脂の圧力が均一なものとなり密度のバラツキがないので
成形精度が向上しており、得られるターンテーブルの面
振れ及び芯振れが15μm以下となっている。また、ゲ
ートを遮断してキャビティを分離してから充填した溶融
樹脂を十分に圧縮してキャビティ面に押し付けているの
で、キャビティ内面の表面粗さを0.3−S以下とする
ことにより、ターンテーブルの表面粗さが0.3−S以
下となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるターンテーブルを示す
斜視図である。
【図2】前記実施例のターンテーブルを示す平面図であ
り、(a) は上面図であり、(b)は下面図である。
【図3】前記実施例のターンテーブルを示し、(a) は図
2のA−A線断面図であり、(b) は図2のB−B線断面
図である。
【図4】前記ターンテーブルを製造する金型装置の一部
断面図である。
【図5】前記金型装置による射出成形工程を示し、(a)
は充填工程、(b) は調圧工程をそれぞれ示す。
【図6】前記金型装置による射出成形工程を示し、(c)
は計量工程、(d) は圧縮工程をそれぞれ示す。
【符号の説明】
1 ターンテーブル 11 固定型(金型) 12 可動型 13 キャビティ 40 ゲート

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出成形により成形された記録ディスク
    プレーヤー用ターンテーブルであって、面振れ及び芯振
    れが15μm以下であり、かつ表面粗さが0.3−S以
    下であることを特徴とする記録ディスクプレーヤー用タ
    ーンテーブル。
  2. 【請求項2】 前記ターンテーブルが、表面粗さが0.
    3−S以下である該ターンテーブル形状のキャビティを
    有する金型を用い、前記金型を低圧で型締めした後、前
    記キャビティ内に溶融樹脂を射出することにより前記金
    型が僅かに開いて前記キャビティの容積を増加させなが
    ら該溶融樹脂を充填し、続いて前記金型を高圧で型締め
    することによりキャビティ内の余分な溶融樹脂を還流す
    るとともにゲートを遮断し、該キャビティ内の溶融樹脂
    を圧縮して得られたものであることを特徴とする請求項
    1記載の記録ディスクプレーヤー用ターンテーブル。
JP8074921A 1996-03-28 1996-03-28 記録ディスクプレーヤー用ターンテーブル Pending JPH09265726A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8074921A JPH09265726A (ja) 1996-03-28 1996-03-28 記録ディスクプレーヤー用ターンテーブル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8074921A JPH09265726A (ja) 1996-03-28 1996-03-28 記録ディスクプレーヤー用ターンテーブル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09265726A true JPH09265726A (ja) 1997-10-07

Family

ID=13561334

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8074921A Pending JPH09265726A (ja) 1996-03-28 1996-03-28 記録ディスクプレーヤー用ターンテーブル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09265726A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6549508B1 (en) 1999-08-11 2003-04-15 Aiwa Co., Ltd. Turntable and disk driving device
US6938265B2 (en) 2001-04-12 2005-08-30 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Turntable for disk storage medium and disk drive including the turntable

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6549508B1 (en) 1999-08-11 2003-04-15 Aiwa Co., Ltd. Turntable and disk driving device
US6938265B2 (en) 2001-04-12 2005-08-30 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Turntable for disk storage medium and disk drive including the turntable

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5059370A (en) Injection molding method using surge pressure
JPS61241115A (ja) 圧縮加圧成形可能な樹脂成形用金型
JPH09265726A (ja) 記録ディスクプレーヤー用ターンテーブル
JPH09262881A (ja) 高圧射出成形方法およびその方法に用いる高圧射出成形用金型装置
JP2998144B2 (ja) バルブゲート式金型装置
JP3208758B2 (ja) 射出圧縮成形方法およびこの方法に用いる射出圧縮成形用金型装置
JP3213932B2 (ja) 射出成形方法
JPH0839606A (ja) インサート成形用金型装置及びインサート成形方法
JPS615913A (ja) 円板状記録媒体基板成形装置
JPH06309828A (ja) 記録媒体ディスク
JP3427561B2 (ja) 金型装置
JP3079521B2 (ja) 射出成形方法
JP3369042B2 (ja) 射出成形によるicカードの製造方法
JP2003291178A (ja) 成形用金型装置
JP2003053786A (ja) 樹脂基板成型用射出成形装置
JP3208756B2 (ja) 薄肉製品の射出成形方法
JP2001225360A (ja) ディスク基板の成形装置及び成形方法
JP2002096352A (ja) インモールドコート方法
JP3759174B2 (ja) ディスク基板成形用の金型装置
JPH09277333A (ja) 繰出鉛筆のチャックピン
WO2002051608A1 (fr) Dispositif de moulage metallique pour le formage d'un disque optique
JPH0939059A (ja) 射出成形用金型装置
JPS6371329A (ja) レプリカ板の製造方法
JP2004199760A (ja) 磁気ディスクのクランプ機構、それを備えた磁気ディスク装置、および、磁気ディスクのクランプ方法
JP2002192578A (ja) 光ディスク成形用金型装置

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20010628