JPH09265664A - 情報記録媒体 - Google Patents
情報記録媒体Info
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- JPH09265664A JPH09265664A JP8353613A JP35361396A JPH09265664A JP H09265664 A JPH09265664 A JP H09265664A JP 8353613 A JP8353613 A JP 8353613A JP 35361396 A JP35361396 A JP 35361396A JP H09265664 A JPH09265664 A JP H09265664A
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- JP
- Japan
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- substrate
- intermediate layer
- recording medium
- annular groove
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 レーザ光による情報の書き込み、および読み
取りにおいて誤りの少ない、性能が向上した追記型の情
報記録媒体を提供すること。 【解決手段】 射出成型により得られた内周環状溝を有
するプラスチック基板の表面に、中間層を介して光によ
り情報の書き込みが可能な金属材料からなる記録層が設
けられた情報記録媒体において、上記中間層がスピンコ
ート法によって、該基板の内周環状溝より外側に塗布形
成されていることを特徴とする情報記録媒体。
取りにおいて誤りの少ない、性能が向上した追記型の情
報記録媒体を提供すること。 【解決手段】 射出成型により得られた内周環状溝を有
するプラスチック基板の表面に、中間層を介して光によ
り情報の書き込みが可能な金属材料からなる記録層が設
けられた情報記録媒体において、上記中間層がスピンコ
ート法によって、該基板の内周環状溝より外側に塗布形
成されていることを特徴とする情報記録媒体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報記録媒体に関
するものであり、さらに詳しくは、レーザービームを用
いての情報の書き込み及び読み取りが可能な追記型の情
報記録媒体に関するものである。
するものであり、さらに詳しくは、レーザービームを用
いての情報の書き込み及び読み取りが可能な追記型の情
報記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光情報記録媒体としては、従来から音楽
等のオーディオ用として再生専用のコンパクトディスク
(CD)が広く用いられている。この再生専用のコンパ
クトディスクは、デジタル化された記録信号に対応する
多数のピット(穴)が表面に形成された透明な樹脂基板
と、そのピットを被覆するように形成された金属層(反
射層)とから形成されている。そして、そのような再生
専用のコンパクトディスクは、まず、記録信号がピット
の形で記録された型(モールド)を製造した後、このモ
ールドからスタンパを作成し、このスタンパを用いて樹
脂成形操作を行なって、表面にピットを有する基板を作
成し、次いでその基板のピット側表面にスパッタリング
などの方法で金属層を形成する方法を利用して製造され
る。
等のオーディオ用として再生専用のコンパクトディスク
(CD)が広く用いられている。この再生専用のコンパ
クトディスクは、デジタル化された記録信号に対応する
多数のピット(穴)が表面に形成された透明な樹脂基板
と、そのピットを被覆するように形成された金属層(反
射層)とから形成されている。そして、そのような再生
専用のコンパクトディスクは、まず、記録信号がピット
の形で記録された型(モールド)を製造した後、このモ
ールドからスタンパを作成し、このスタンパを用いて樹
脂成形操作を行なって、表面にピットを有する基板を作
成し、次いでその基板のピット側表面にスパッタリング
などの方法で金属層を形成する方法を利用して製造され
る。
【0003】従って、上記のような樹脂成形を利用して
製造されるコンパクトディスクは、同一の情報が記録さ
れた多数枚の光情報記録媒体の複製の要求がある場合に
有利に利用できるものである。しかし、一方では、同一
の情報が記録された光情報記録媒体が多数枚必要でない
とき、たとえば、同一の情報が記録された光情報記録媒
体が、一枚乃至数十枚程度のみ必要である場合には、そ
のモールドやスタンパの製造のために必要な費用を考え
ると、このような樹脂成形による再生専用のコンパクト
ディスクは有利な記録媒体ということはできない。
製造されるコンパクトディスクは、同一の情報が記録さ
れた多数枚の光情報記録媒体の複製の要求がある場合に
有利に利用できるものである。しかし、一方では、同一
の情報が記録された光情報記録媒体が多数枚必要でない
とき、たとえば、同一の情報が記録された光情報記録媒
体が、一枚乃至数十枚程度のみ必要である場合には、そ
のモールドやスタンパの製造のために必要な費用を考え
ると、このような樹脂成形による再生専用のコンパクト
ディスクは有利な記録媒体ということはできない。
【0004】このため、情報の記録が可能な追記型光情
報記録媒体が開発されいる。追記型光情報記録媒体とし
ては、プラスチックなどからなる円盤状の透明基板の上
に直接色素記録層を、スピンコートなどの塗布法を利用
して塗布形成したタイプのもの、また透明基板の上に中
間層(下塗樹脂層)を介して金属記録層を付設したタイ
プのものが知られている。
報記録媒体が開発されいる。追記型光情報記録媒体とし
ては、プラスチックなどからなる円盤状の透明基板の上
に直接色素記録層を、スピンコートなどの塗布法を利用
して塗布形成したタイプのもの、また透明基板の上に中
間層(下塗樹脂層)を介して金属記録層を付設したタイ
プのものが知られている。
【0005】プラスチック基板は、最近ではプラスチッ
ク(合成樹脂)を材料として射出成型で製造されること
が多くなっている。この射出成型は一般に、所定の凹凸
模様を表面に有するスタンパと呼ばれる金型の該表面を
加熱しながら加圧下にて熱可塑性の合成樹脂を接触させ
る方法により、該スタンパの凹凸模様に対応する凹凸模
様を表面に有するプラスチック製円盤を得ることからな
る成型操作である。
ク(合成樹脂)を材料として射出成型で製造されること
が多くなっている。この射出成型は一般に、所定の凹凸
模様を表面に有するスタンパと呼ばれる金型の該表面を
加熱しながら加圧下にて熱可塑性の合成樹脂を接触させ
る方法により、該スタンパの凹凸模様に対応する凹凸模
様を表面に有するプラスチック製円盤を得ることからな
る成型操作である。
【0006】上記のスタンパは、加圧装置に取り付けら
れた状態で上記の成型操作に利用されるが、このスタン
パの加圧装置への取り付け用の治具は通常、スタンパ表
面の内周側(成型される円盤状基板の円孔の周囲で、記
録領域よりも内側の部分)に取り付ける。従って、その
ようなスタンパを用いて得られた基板は、記録領域より
も内周側に環状溝が設けられた形状、すなわち第1図に
示されるような断面形状を有する基板となる。そのよう
な環状溝は当然、円盤状基板の円滑な回転を妨げないよ
うに、その中心位置に対して対称の位置そして形状とな
るように配慮されているため、その存在自体が、その基
板を用いて製造される光ディスクの性能に与える影響は
少ないといえる。
れた状態で上記の成型操作に利用されるが、このスタン
パの加圧装置への取り付け用の治具は通常、スタンパ表
面の内周側(成型される円盤状基板の円孔の周囲で、記
録領域よりも内側の部分)に取り付ける。従って、その
ようなスタンパを用いて得られた基板は、記録領域より
も内周側に環状溝が設けられた形状、すなわち第1図に
示されるような断面形状を有する基板となる。そのよう
な環状溝は当然、円盤状基板の円滑な回転を妨げないよ
うに、その中心位置に対して対称の位置そして形状とな
るように配慮されているため、その存在自体が、その基
板を用いて製造される光ディスクの性能に与える影響は
少ないといえる。
【0007】記録材料として金属を用いるタイプの情報
記録媒体は、基板の表面にまず、高分子物質からなる中
間層をスピンコート法などの塗布法を利用して塗布形成
し、次いでその上に金属材料を蒸着するなどして積層し
て記録層とする。必要に応じて、その金属記録層の上に
保護層などを形成する。
記録媒体は、基板の表面にまず、高分子物質からなる中
間層をスピンコート法などの塗布法を利用して塗布形成
し、次いでその上に金属材料を蒸着するなどして積層し
て記録層とする。必要に応じて、その金属記録層の上に
保護層などを形成する。
【0008】本発明者は、円盤状基板の表面に設定され
ている記録領域よりも内周側に環状溝が設けられてなる
射出成型により製造したプラスチック基板の表面に、常
法に従い、環状溝の内側からスピンコート法により高分
子物質を塗布して中間層を形成し、その上に記録層(記
録可能層)を形成した場合、その中間層が不均一になる
傾向があることを見出した。そして、そのような中間層
の不均一さは、得られる情報記録媒体に記録されるピッ
ト形状のばらつき、および情報の書き誤りや読み誤りを
生じさせ易いなどの問題を引き起すことも確認した。
ている記録領域よりも内周側に環状溝が設けられてなる
射出成型により製造したプラスチック基板の表面に、常
法に従い、環状溝の内側からスピンコート法により高分
子物質を塗布して中間層を形成し、その上に記録層(記
録可能層)を形成した場合、その中間層が不均一になる
傾向があることを見出した。そして、そのような中間層
の不均一さは、得られる情報記録媒体に記録されるピッ
ト形状のばらつき、および情報の書き誤りや読み誤りを
生じさせ易いなどの問題を引き起すことも確認した。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、レー
ザ光による情報の書き込み、および読み取りの際の誤り
の少ない、性能が向上した追記型の情報記録媒体を提供
することを主な目的とする。
ザ光による情報の書き込み、および読み取りの際の誤り
の少ない、性能が向上した追記型の情報記録媒体を提供
することを主な目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、射出成型によ
り得られた内周環状溝を有するプラスチック基板の表面
に、中間層を介して光により情報の書き込みが可能な金
属材料からなる記録層が設けられた情報記録媒体におい
て、上記中間層がスピンコート法によって、該基板の内
周環状溝より外側に塗布形成されていることを特徴とす
る情報記録媒体にある。
り得られた内周環状溝を有するプラスチック基板の表面
に、中間層を介して光により情報の書き込みが可能な金
属材料からなる記録層が設けられた情報記録媒体におい
て、上記中間層がスピンコート法によって、該基板の内
周環状溝より外側に塗布形成されていることを特徴とす
る情報記録媒体にある。
【0011】すなわち、中間層の形成に一般的に用いら
れているスピンコート法は、高分子物質溶液を円盤状基
板の中央付近に付与し、基板を回転させることにより、
その高分子物質溶液を外側に広げながら基板表面に塗布
する方法である。本発明者の研究によると、上記のスピ
ンコート方法は、基板の中央付近に付与された塗布液が
前記の内周側の環状溝を渡って基板の外周側に広がる際
に、塗布液がその環状溝の外周側裾部において逆方向に
強く押し戻され、これにより塗布液の流れが乱れ、形成
される塗布層が不均一になり、塗布むらが発生する傾向
があることを見出した。本発明者は更に研究を行なった
結果、内周側の環状溝(内周環状溝)より外側から中間
層塗布液を外周側に塗布することにより、上記のような
塗布むらの発生を顕著に低減できることを見出した。
れているスピンコート法は、高分子物質溶液を円盤状基
板の中央付近に付与し、基板を回転させることにより、
その高分子物質溶液を外側に広げながら基板表面に塗布
する方法である。本発明者の研究によると、上記のスピ
ンコート方法は、基板の中央付近に付与された塗布液が
前記の内周側の環状溝を渡って基板の外周側に広がる際
に、塗布液がその環状溝の外周側裾部において逆方向に
強く押し戻され、これにより塗布液の流れが乱れ、形成
される塗布層が不均一になり、塗布むらが発生する傾向
があることを見出した。本発明者は更に研究を行なった
結果、内周側の環状溝(内周環状溝)より外側から中間
層塗布液を外周側に塗布することにより、上記のような
塗布むらの発生を顕著に低減できることを見出した。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の追記型の情報記録媒体の
構成を添付図面を参照しながら更に詳しく説明する。第
1図は、射出成型により成型されたプラスチック製基板
の模式図であり、そして第2図は、本発明に従って、基
板上に中間層を介して金属記録層(記録可能層)が形成
されて製造された情報記録媒体の模式図である。ただ
し、本発明の情報記録媒体の基板は中心に設定されてい
る回転軸を中心にして対称の関係にあるため、第1図お
よび第2図では、それぞれ片側のみを示している。第1
図では、記録領域11よりも内周側に環状溝12が形成
された基板13の構成を示している。第2図では、基板
33に、内周環状溝32のすぐ外側から中間層35を設
け、さらにその上に金属蒸着層34を設けた例である。
この構成例は、本発明の代表例にすぎず、上記記録層の
上に反射層あるいは保護層等が設けられていてもよい。
構成を添付図面を参照しながら更に詳しく説明する。第
1図は、射出成型により成型されたプラスチック製基板
の模式図であり、そして第2図は、本発明に従って、基
板上に中間層を介して金属記録層(記録可能層)が形成
されて製造された情報記録媒体の模式図である。ただ
し、本発明の情報記録媒体の基板は中心に設定されてい
る回転軸を中心にして対称の関係にあるため、第1図お
よび第2図では、それぞれ片側のみを示している。第1
図では、記録領域11よりも内周側に環状溝12が形成
された基板13の構成を示している。第2図では、基板
33に、内周環状溝32のすぐ外側から中間層35を設
け、さらにその上に金属蒸着層34を設けた例である。
この構成例は、本発明の代表例にすぎず、上記記録層の
上に反射層あるいは保護層等が設けられていてもよい。
【0013】本発明の情報記録媒体の基板は、上記のよ
うに射出成型されたプラスチック製の円盤状基板であ
り、内周側に溝のあるものである。そして、その基板
は、表面にトラッキング用案内溝として機能するプレグ
ルーブが付けられた基板であることが有利であるので、
以下の説明ではプレグルーブ付き基板を例にとって説明
する。プレグルーブ付き基板は、たとえば、ポリカーボ
ネート樹脂、ポリアクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、
エポキシ樹脂および非晶質ポリオレフィンなどのプラス
チック材料(好ましくは、ポリカーボネート、ポリメチ
ルメタクリレート、または非晶質ポリオレフィン)の射
出成型によって製造した基板である。プレグルーブは公
知の方法によって、射出成型時、あるいはその後に基板
表面に形成される。
うに射出成型されたプラスチック製の円盤状基板であ
り、内周側に溝のあるものである。そして、その基板
は、表面にトラッキング用案内溝として機能するプレグ
ルーブが付けられた基板であることが有利であるので、
以下の説明ではプレグルーブ付き基板を例にとって説明
する。プレグルーブ付き基板は、たとえば、ポリカーボ
ネート樹脂、ポリアクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、
エポキシ樹脂および非晶質ポリオレフィンなどのプラス
チック材料(好ましくは、ポリカーボネート、ポリメチ
ルメタクリレート、または非晶質ポリオレフィン)の射
出成型によって製造した基板である。プレグルーブは公
知の方法によって、射出成型時、あるいはその後に基板
表面に形成される。
【0014】本発明の情報記録媒体を製造する方法とし
ては、たとえば、下記の方法を利用することができる。
まず、基板表面上に公知のスピンコート法により中間塗
布層(中間層)を形成させる。塗布法により形成される
中間層の例としては、接着層、断熱層、反射層および感
度向上層(ガス発生層)などを挙げることができる。中
間層が断熱層である場合には、たとえば、ポリメチルメ
タクリレート、アクリル酸・メタクリル酸共重合体、ス
チレン・無水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコー
ル、N−メチロール・アクリルアミド共重合体、スチレ
ン・スルホン酸共重合体、スチレン・ビニルトルエン共
重合体、塩素化ポリエチレン、クロルスルホン化ポリエ
チレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、ポリエス
テル、ポリイミド、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、
エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリカーボネートなどの高分子物質を溶剤に
溶解した塗布液を用いて形成することができる。
ては、たとえば、下記の方法を利用することができる。
まず、基板表面上に公知のスピンコート法により中間塗
布層(中間層)を形成させる。塗布法により形成される
中間層の例としては、接着層、断熱層、反射層および感
度向上層(ガス発生層)などを挙げることができる。中
間層が断熱層である場合には、たとえば、ポリメチルメ
タクリレート、アクリル酸・メタクリル酸共重合体、ス
チレン・無水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコー
ル、N−メチロール・アクリルアミド共重合体、スチレ
ン・スルホン酸共重合体、スチレン・ビニルトルエン共
重合体、塩素化ポリエチレン、クロルスルホン化ポリエ
チレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、ポリエス
テル、ポリイミド、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、
エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリカーボネートなどの高分子物質を溶剤に
溶解した塗布液を用いて形成することができる。
【0015】高分子物質を溶解するための溶剤の例とし
ては、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、
メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、メチ
ルエチルケトン、1,2−ジクロルエタン、シクロヘキ
サノン、シクロヘキサン、テトラヒドロフラン、エチル
エーテル、ジオキサン、メタノール、エタノール、イソ
プロパノールおよびブタノールを挙げることができる。
中間層の層厚(平均層厚)は、中間層に要求される特性
を考慮して決定されるが、通常は、50〜5000オン
グストローム、好ましくは100〜1000オングスト
ロームである。
ては、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、
メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、メチ
ルエチルケトン、1,2−ジクロルエタン、シクロヘキ
サノン、シクロヘキサン、テトラヒドロフラン、エチル
エーテル、ジオキサン、メタノール、エタノール、イソ
プロパノールおよびブタノールを挙げることができる。
中間層の層厚(平均層厚)は、中間層に要求される特性
を考慮して決定されるが、通常は、50〜5000オン
グストローム、好ましくは100〜1000オングスト
ロームである。
【0016】中間層の上には金属記録層が設けられる。
金属記録層の形成に用いられる記録用金属材料の例とし
ては、Te、Zn、In、Sn、Zr、Al、Cu、G
e等の金属、Bi、As、Sb等の半金属、Ge、Si
等の半導体、およびこれらの合金またはそれらの組合せ
を挙げることができる。また、これらの金属または半金
属の硫化物、酸化物、ホウ化物、ケイ素化合物、炭化
物、および窒化物等の化合物、そしてこれらの化合物と
金属との混合物を挙げることができる。金属記録層は、
上記の金属材料を原料として、蒸着、スパッタリング、
イオンプレーティングなどの方法により中間層の上に形
成する。記録層は単層または重層のいずれでもよいが、
その層厚は光情報記録に要求される光学濃度の点から一
般に100乃至5000オングストロームの範囲であ
る。
金属記録層の形成に用いられる記録用金属材料の例とし
ては、Te、Zn、In、Sn、Zr、Al、Cu、G
e等の金属、Bi、As、Sb等の半金属、Ge、Si
等の半導体、およびこれらの合金またはそれらの組合せ
を挙げることができる。また、これらの金属または半金
属の硫化物、酸化物、ホウ化物、ケイ素化合物、炭化
物、および窒化物等の化合物、そしてこれらの化合物と
金属との混合物を挙げることができる。金属記録層は、
上記の金属材料を原料として、蒸着、スパッタリング、
イオンプレーティングなどの方法により中間層の上に形
成する。記録層は単層または重層のいずれでもよいが、
その層厚は光情報記録に要求される光学濃度の点から一
般に100乃至5000オングストロームの範囲であ
る。
【0017】記録層の上には、情報の再生時におけるS
/N比の向上および記録時における感度の向上の目的で
反射層が設けられていてもよい。反射層の材料である光
反射性物質はレーザ光に対する反射率が高い物質であっ
て、その例としては、Mg、Se、Y、Ti、Zr、H
f、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、F
e、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pd、C
u、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、S
i、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Biなどの金属お
よび半金属を挙げることができる。これらのうちで好ま
しいものは、Al、CrおよびNiである。これらの物
質は単独で用いてもよいし、あるいは二種以上の組合せ
で、または合金として用いてもよい。反射層は、たとえ
ば上記光反射性物質を原料として、蒸着、スパッタリン
グまたはイオンプレーティングを行なうことにより記録
層の上に形成することができる。反射層の層厚は一般に
は100〜3000オングストロームである。なお、反
射層は基板と記録層との間に設けられていてもよく、こ
の場合には情報の記録再生は記録層側(基板側とは反対
の側)から行なわれる。
/N比の向上および記録時における感度の向上の目的で
反射層が設けられていてもよい。反射層の材料である光
反射性物質はレーザ光に対する反射率が高い物質であっ
て、その例としては、Mg、Se、Y、Ti、Zr、H
f、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、F
e、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pd、C
u、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、S
i、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Biなどの金属お
よび半金属を挙げることができる。これらのうちで好ま
しいものは、Al、CrおよびNiである。これらの物
質は単独で用いてもよいし、あるいは二種以上の組合せ
で、または合金として用いてもよい。反射層は、たとえ
ば上記光反射性物質を原料として、蒸着、スパッタリン
グまたはイオンプレーティングを行なうことにより記録
層の上に形成することができる。反射層の層厚は一般に
は100〜3000オングストロームである。なお、反
射層は基板と記録層との間に設けられていてもよく、こ
の場合には情報の記録再生は記録層側(基板側とは反対
の側)から行なわれる。
【0018】また記録層(または反射層)の上には、記
録層などを物理的および化学的に保護する目的で保護層
が設けられてもよい。この保護層は、基板の記録層が設
けられていない側にも耐傷性、耐湿性を高める目的で設
けられてもよい。保護層に用いられる材料の例として、
SiO、SiO2 、MgF2 、SnO2等の無機物質、
熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂等の有機
物質を挙げることができる。
録層などを物理的および化学的に保護する目的で保護層
が設けられてもよい。この保護層は、基板の記録層が設
けられていない側にも耐傷性、耐湿性を高める目的で設
けられてもよい。保護層に用いられる材料の例として、
SiO、SiO2 、MgF2 、SnO2等の無機物質、
熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂等の有機
物質を挙げることができる。
【0019】保護層は、たとえば保護層材料のプラスチ
ックの押出し加工で得られたフィルムを、接着層を介し
て記録層(あるいは反射層)の上、および/または基板
の反対側にラミネートすることにより形成することがで
きる。あるいは、真空蒸着、スパッタリング、塗布等の
方法により設けてもよい。熱可塑性樹脂あるいは熱硬化
性樹脂の場合には、これらを適当な溶剤に溶解して塗布
液を調製したのち、この塗布液を塗布し、乾燥すること
によっても形成することができる。UV硬化性樹脂の場
合には、そのまま、もしくは適当な溶剤に溶解して塗布
液を調製したのち、この塗布液を塗布し、UV光を照射
して硬化させることによっても形成することができる。
これらの塗布液中には、さらに帯電防止剤、酸化防止
剤、UV吸収剤等の各種添加剤を目的に応じて添加して
もよい。保護層の層厚は一般に0.1〜100μmの範
囲にある。
ックの押出し加工で得られたフィルムを、接着層を介し
て記録層(あるいは反射層)の上、および/または基板
の反対側にラミネートすることにより形成することがで
きる。あるいは、真空蒸着、スパッタリング、塗布等の
方法により設けてもよい。熱可塑性樹脂あるいは熱硬化
性樹脂の場合には、これらを適当な溶剤に溶解して塗布
液を調製したのち、この塗布液を塗布し、乾燥すること
によっても形成することができる。UV硬化性樹脂の場
合には、そのまま、もしくは適当な溶剤に溶解して塗布
液を調製したのち、この塗布液を塗布し、UV光を照射
して硬化させることによっても形成することができる。
これらの塗布液中には、さらに帯電防止剤、酸化防止
剤、UV吸収剤等の各種添加剤を目的に応じて添加して
もよい。保護層の層厚は一般に0.1〜100μmの範
囲にある。
【0020】本発明の情報記録媒体は、上述した構成か
らなる単板であってもよいが、あるいは更に上記構成を
有する二枚の基板を記録層が内側となるように向い合わ
せ、接着剤等を用いて接合することにより、貼合せタイ
プの情報記録媒体を製造することもできる。あるいはま
た、二枚の円盤状基板のうちの少なくとも一方に上記構
成を有する基板を用いて、リング状内側スペーサとリン
グ状外側スペーサとを介して接合することにより、エア
ーサンドイッチタイプの記録情報記録媒体とすることも
できる。
らなる単板であってもよいが、あるいは更に上記構成を
有する二枚の基板を記録層が内側となるように向い合わ
せ、接着剤等を用いて接合することにより、貼合せタイ
プの情報記録媒体を製造することもできる。あるいはま
た、二枚の円盤状基板のうちの少なくとも一方に上記構
成を有する基板を用いて、リング状内側スペーサとリン
グ状外側スペーサとを介して接合することにより、エア
ーサンドイッチタイプの記録情報記録媒体とすることも
できる。
【0021】
[実施例1]射出成型によってプレグルーブを設けた円
盤状のポリカーボネート基板[外形:130mm、中心
孔内径:15mm(第1図の16)、環状溝内径:33
mm(第1図の15)、環状溝外径:35.5mm(第
1図の14)、環状溝深さ:120μm(第1図の1
2)、厚さ:1.2mm、プレグルーブの深さ:120
mm(内径:15mm、厚さ:1.2mm、トラックピ
ッチ:1.6μm]の上に塩素化ポリオレフィン含有塗
布液[メチルエチルケトン10重量部とシクロヘキサノ
ン100重量部との混合液に塩素化ポリエチレンが0.
3重量部溶解しているもの]をスピンコータを用いて環
状溝外周(第1図の17)の外側に0.5mmの位置か
ら基板外周まで塗布し、次いで乾燥して、層厚500オ
ングストロームの中間層を形成した。
盤状のポリカーボネート基板[外形:130mm、中心
孔内径:15mm(第1図の16)、環状溝内径:33
mm(第1図の15)、環状溝外径:35.5mm(第
1図の14)、環状溝深さ:120μm(第1図の1
2)、厚さ:1.2mm、プレグルーブの深さ:120
mm(内径:15mm、厚さ:1.2mm、トラックピ
ッチ:1.6μm]の上に塩素化ポリオレフィン含有塗
布液[メチルエチルケトン10重量部とシクロヘキサノ
ン100重量部との混合液に塩素化ポリエチレンが0.
3重量部溶解しているもの]をスピンコータを用いて環
状溝外周(第1図の17)の外側に0.5mmの位置か
ら基板外周まで塗布し、次いで乾燥して、層厚500オ
ングストロームの中間層を形成した。
【0022】上記中間層の上にIn:GeS:Au=6
6:22:12(重量比)の比率で共蒸着させて、厚さ
300オングストロームの金属記録層を形成した。この
ようにして、基板の上に中間層を介して金属記録層が積
層された本発明に従う光ディスク(情報記録媒体)を製
造した。
6:22:12(重量比)の比率で共蒸着させて、厚さ
300オングストロームの金属記録層を形成した。この
ようにして、基板の上に中間層を介して金属記録層が積
層された本発明に従う光ディスク(情報記録媒体)を製
造した。
【0023】[比較例1]実施例1で使用したものと同
じ塩素化ポリオレフィン含有塗布液をスピンコータを用
いて、環状溝外周(第1図の17)の外側に0.5mm
の位置を、環状溝内周の内側に6.5mmの位置に変え
て、そこから基板外周まで塗布した以外は実施例1の場
合と同様にして、基板の上に中間層を介して金属記録層
が積層された光ディスク(情報記録媒体)を製造した。
じ塩素化ポリオレフィン含有塗布液をスピンコータを用
いて、環状溝外周(第1図の17)の外側に0.5mm
の位置を、環状溝内周の内側に6.5mmの位置に変え
て、そこから基板外周まで塗布した以外は実施例1の場
合と同様にして、基板の上に中間層を介して金属記録層
が積層された光ディスク(情報記録媒体)を製造した。
【0024】[光ディスクの評価]得られた光ディスク
について、半導体レーザ(波長:830nm)搭載の記
録性能評価機(ナカミチ(株)製)を用い、周波数2.
5mHz、デューティ50%、5m/秒の線速で二値情
報の記録を3〜8mWの記録出力で行なった。次いで、
上記のようにして記録された二値情報を再生レーザ出力
0.8mWにして再生した。出力アンプの帯域を200
kHzから20HHzにして、再生信号のゼロクロス点
の立ち上がりから立ち下がりまでの時間を800回測定
し、そのズレ(ジッタ)を測定した。その結果を第1表
に示す。
について、半導体レーザ(波長:830nm)搭載の記
録性能評価機(ナカミチ(株)製)を用い、周波数2.
5mHz、デューティ50%、5m/秒の線速で二値情
報の記録を3〜8mWの記録出力で行なった。次いで、
上記のようにして記録された二値情報を再生レーザ出力
0.8mWにして再生した。出力アンプの帯域を200
kHzから20HHzにして、再生信号のゼロクロス点
の立ち上がりから立ち下がりまでの時間を800回測定
し、そのズレ(ジッタ)を測定した。その結果を第1表
に示す。
【0025】
【表1】 第 1 表 ──────────────────────────────────── 実施例1 比較例1 ──────────────────────────────────── ジッタ(n sec.) 7 20 ────────────────────────────────────
【0026】第1表のジッタの値は、元の信号と、記録
された信号との間のズレを時間で表わした値であり、値
が小さいほど、そのズレが少ないことを意味する。上記
の結果から明らかなように、実施例の方がジッタの値は
小さく、元の信号と、記録された信号とのズレが少ない
ことが分る。従って、本発明の情報記録媒体は書き誤り
や、読み誤りがすくなく、信頼性の高い情報記録媒体で
あるということができる。
された信号との間のズレを時間で表わした値であり、値
が小さいほど、そのズレが少ないことを意味する。上記
の結果から明らかなように、実施例の方がジッタの値は
小さく、元の信号と、記録された信号とのズレが少ない
ことが分る。従って、本発明の情報記録媒体は書き誤り
や、読み誤りがすくなく、信頼性の高い情報記録媒体で
あるということができる。
【0027】
【発明の効果】本発明の構成を用いた情報記録媒体は、
情報の書き誤りや、読み誤りの少ない追記型光情報記録
媒体となる。
情報の書き誤りや、読み誤りの少ない追記型光情報記録
媒体となる。
【図1】射出成型により得られた内周環状溝を有する情
報記録媒体の構成の例を模式的に示す断面図である。
報記録媒体の構成の例を模式的に示す断面図である。
【図2】本発明に従う情報記録媒体の構成の例を模式的
に示す断面図である。
に示す断面図である。
11 記録領域 12 内周環状溝 13 情報記録媒体用射出成型基板 14 環状溝外径 15 環状溝内径 16 中心孔内径 17 環状溝外周 32 内周環状溝 33 情報記録媒体用射出成型基板 34 金属記録層 35 中間層(中間塗布層)
Claims (3)
- 【請求項1】 射出成型により得られた内周環状溝を有
するプラスチック基板の表面に、中間層を介して光によ
り情報の書き込みが可能な金属材料からなる記録層が設
けられた情報記録媒体において、上記中間層がスピンコ
ート法によって、該基板の内周環状溝より外側に塗布形
成されていることを特徴とする情報記録媒体。 - 【請求項2】 上記中間層の層厚が50〜5000オン
グストロームの範囲にある請求項1に記載の情報記録媒
体。 - 【請求項3】 上記プラスチック基板が、ポリカーボネ
ート、ポリメチルメタクリレートおよび非晶質ポリオレ
フィンより選ばれるポリマーを材料として形成されたも
のである請求項1もしくは2に記載の情報記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8353613A JPH09265664A (ja) | 1996-12-16 | 1996-12-16 | 情報記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8353613A JPH09265664A (ja) | 1996-12-16 | 1996-12-16 | 情報記録媒体 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62249366A Division JPH07118094B2 (ja) | 1987-10-02 | 1987-10-02 | 情報記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09265664A true JPH09265664A (ja) | 1997-10-07 |
Family
ID=18432036
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8353613A Pending JPH09265664A (ja) | 1996-12-16 | 1996-12-16 | 情報記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09265664A (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59206077A (ja) * | 1983-05-10 | 1984-11-21 | Toshiba Ii M I Kk | 光学式情報記録体の保護膜コ−テイング方法 |
JPS62222449A (ja) * | 1986-03-20 | 1987-09-30 | Fuji Photo Film Co Ltd | 情報記録媒体用基板 |
-
1996
- 1996-12-16 JP JP8353613A patent/JPH09265664A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59206077A (ja) * | 1983-05-10 | 1984-11-21 | Toshiba Ii M I Kk | 光学式情報記録体の保護膜コ−テイング方法 |
JPS62222449A (ja) * | 1986-03-20 | 1987-09-30 | Fuji Photo Film Co Ltd | 情報記録媒体用基板 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19980519 |