JP2005243181A - 光記録媒体及び光記録媒体の記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 記録速度に応じた最適記録パワーで光記録媒体に記録を行うことが可能な光記録媒体を提供することを目的とする。
【解決手段】 最内周部にPCA領域20を設け、この他に、データ領域14内、すなわち、光記録媒体の中周部に位置する部位にPCA領域26を設けると共に、リードアウト領域16の外側、すなわち外周部に位置する部位にPCA領域28を設ける。すなわち、少なくとも内周部、中周部、及び外周部の3カ所にPCA領域20、26、28を設け、内周部、中周部、及び外周部の3カ所に設けられたPCA領域20、26、28を記録速度に応じて切り換えて使用する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光記録媒体及び光記録媒体の記録方法にかかり、特に、レーザ光を用いて情報の高速記録及び再生が可能な光記録媒体及び当該光記録媒体の記録方法に関する。
レーザ光により情報記録が可能な光記録媒体(光ディスク)が知られている。この光ディスクには、フレキシブルディスクに比較して大容量の光ディスク(所謂CD−R)が知られており、その情報記録は、近赤外域(例えば780nm近傍の波長)のレーザ光をCD−Rに照射することにより行われる。記録層の照射部分はレーザ光を吸収して局所的に温度上昇し、物理的または化学的変化(例えば、ピットの生成)による光学的特性の変化により、情報記録がなされる。
近年、情報化社会の進展に伴って流通する情報量は増大傾向にあり、より大容量の光記録媒体の要望に対して、さらに大容量の光ディスク(追記型デジタル・ヴァサタイル・ディスク、所謂DVD−RやDVD−RW)が流通されるようになってきている。このDVD−R等は、照射されるレーザ光のトラッキングのための案内溝(プレグルーブ)がCD−Rに比べて半分以下(0.74〜0.8μm)と狭く形成された透明な円盤状基板上に、色素からなる記録層、光反射層、そして必要に応じて保護層を順に設けて形成される。DVD−Rへの情報記録再生は、CD−Rより短い波長(例えば、630nm〜680nm波長)のレーザ光の照射によってCD−Rより高密度記録ができる。
ところで、CD−R/RW、DVD−R/RW、DVD+R/RWでは、ディスクの最内周の23mmの位置に記録レーザパワーの校正を行うためのPCA(Power Calibration Area)領域が設けられている。このPCA領域はブロック単位が規定されており、このブロック単位を複数個使用して、各社記録機固有の記録方式、記録信号を書き込み、再生して、記録を行うディスクの最適記録パワーを決定している。
例えば、特許文献1では、PCAを最内周と最外周に設けて、最内周のPCAを使い切ってしまった時に、最外周のPCAを使用することが提案されている。
しかしながら、記録速度の高速化に伴い、例えば、DVD−R/RWの8倍速記録では、最内周における回転速度が3.49×8=27.9m/sに達し、半径23mmでは11000rpm以上に達してしまう。これは、通常のDCモータでは回転速度の限界であり、フォーカスサーボ・トラッキングサーボの周波数特性も限界となる。このため、最内周では、CAV(Constant Angular Velocity)方式を用いて記録を行う方式が通常採用される(例えば、特許文献2等)。すなわち、記録速度に応じてCAV方式とCLV(Constant Linear Velocity)方式の記録方式を切り換えることで、高速記録に対応することが可能となる。
特開2002−175624号公報 特開2001−331940号公報
しかしながら、特許文献2に記載の技術のように、記録方式を切り換えて記録を行う場合には、実質的な線速度が異なるため、最適記録パワーも異なるパワーとなってしまう、という問題がある。
また、特許文献1に記載の技術では、最内周と最外周にPCA領域が設けられているが、最内周部のPCA領域が記録済みになると最外周のPCA領域を用いるので、記録速度に応じて使い分けられている訳ではなく、高速記録を行う際には、特許文献2に記載の技術のように、CAV方式とCLV方式を切り換える必要がある、という問題がある。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、記録速度に応じた最適記録パワーで光記録媒体に記録を行うことが可能な光記録媒体及び光記録媒体の記録方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために発明の光記録媒体は、少なくともレーザ光を照射することで情報記録が可能な光記録媒体であって、記録速度に応じて使い分け可能とした、情報記録時のレーザパワーを校正するための複数の校正領域を内周部、中周部、及び外周部のそれぞれに設けたことを特徴としている。
請求項1に記載によれば、内周部、中周部、外周部に情報記録時のレーザパワーを校正するための複数の校正領域が設けられているので、記録速度に応じて、各校正領域を使い分けることができる。すなわち、CLV方式では、8倍速等の高速記録時に内周部の校正領域を用いたのでは、レーザパワーの校正を行うことができなくなってしまうが、外周部の校正領域を用いることで、レーザパワーの校正を行うことができる。また、記録速度に応じて各校正領域を用いることができるので、最適なレーザパワーの校正を行うことができる。
例えば、等速、中速(2倍速、3倍速、4倍速など)、高速(8倍速や8倍速以上など)の記録速度での記録が可能な場合には、等速時には内周部の校正領域を用いたレーザパワーの校正、中速時には中周部の校正領域を用いたレーザパワーの校正、高速時には外周部の校正領域を用いたレーザパワーの校正、といったように、各記録速度に応じた校正領域の使い分けて、レーザパワーの校正を行うができるので、記録速度に応じた最適記録パワーで光記録媒体に記録を行うことが可能となる。
なお、中周部の校正領域は、請求項2に記載の発明のように、情報を記録するための記録領域に設けるようにしてもよい。また、請求項3に記載の発明のように、情報記録領域に複数設けるようにしてもよい。なお、情報記録領域に校正領域を設ける場合には、ブロック単位を複数点在させるようにしてもよい。
請求項4に記載の発明は、情報記録時のレーザパワーを校正するための複数の校正領域を有し、少なくともレーザ光を照射することで情報記録が可能な光記録媒体の記録方法であって、記録速度に応じて前記複数の校正領域を使い分けることを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の光記録媒体のような複数の校正領域を設けた光記録媒体を記録する際に、記録速度に応じて複数の校正領域を使い分けるようにしたものである。すなわち、記録速度に応じて複数の校正領域を使い分けることによって、CLV方式では、8倍速等の高速記録時に内周部の校正領域を用いたのでは、レーザパワーの校正を行うことができなくなってしまうが、外周部の校正領域を用いることで、レーザパワーの校正を行うことができるようになる。
なお、請求項5の発明のように、すなわち請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の光記録媒体のように、複数の校正領域として、内周部、中周部、外周部に校正領域を設けるようにしてもよい。また、この場合には、請求項6に記載の発明のように、記録速度が速くなるに従って内周部、中周部、外周部の順に、使用する校正領域を切り換えることによって、高速記録に対応することができる。
以上説明したように本発明によれば、内周部、中周部、外周部に情報記録時のレーザパワーの校正を行う複数の校正領域を設けることで、各記録速度に応じて校正領域を使い分けてレーザパワーの校正を行うができるので、記録速度に応じた最適記録パワーで光記録媒体に記録を行うことが可能となる、という効果がある。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
本発明の光記録媒体は、基板上に少なくとも色素を含有する記録層と、反射層と、が形成された構成を一例として説明する。
まず、本発明の光記録媒体の基本構成について説明する。なお、以下では、DVD−R型の光記録媒体を一例として説明する。
(基板)
基板上には、トラッキング用溝またはアドレス信号等の情報を表す案内溝(プレグルーブ)が形成されている。
プレグルーブの溝幅は50〜450nmであることが好ましく、100〜400nmがより好ましい。溝幅を50〜450nmとすることで、ピットの広がりを有効に防止することができる。
溝深さは80〜300nmであることが好ましく、80〜200nmがより好ましい。溝深さが300nmより深いと反射率が低下することがあり、50nmより浅いとピットの不均一な広がりを防止することができないことがある。
基板(保護基板も含む)は、従来の光記録媒体の基板として用いられている各種の材料から任意に選択することができる。基板材料としては、例えば、ガラス;ポリカーボネート;ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂;エポキシ樹脂;アモルファスポリオレフィンおよびポリエステル等を挙げることができ、所望によりそれらを併用してもよい。なお、これらの材料はフィルム状としてまたは剛性のある基板として使うことができる。上記材料の中では、耐湿性、寸法安定性および価格等の点からポリカーボネートが好ましい。基板は、その直径が120±3mmで厚みが0.6±0.1mm;あるいはその直径が80±3mmで厚みが0.6±0.1mm;のものが一般に用いられる。
前記プレグルーブは、ポリカーボネート等の樹脂材料を射出成形あるいは押出成形する際に直接基板上に形成することが好ましい。
後述する記録層が設けられる側の基板表面には、平面性の改善および接着力の向上および記録層の変質防止等の目的で、下塗層が設けられてもよい。下塗層の材料としては例えば、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸・メタクリル酸共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、N−メチロールアクリルアミド、スチレン・ビニルトルエン共重合体、クロルスルホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の高分子物質;およびシランカップリング剤等の表面改質剤をあげることができる。下塗層は、上記物質を適当な溶剤に溶解または分散して塗布液を調製したのち、この塗布液をスピンコート、ディップコート、エクストルージョンコート等の塗布法を利用して基板表面に塗布することにより形成することができる。下塗層の層厚は一般に0.005〜20μmの範囲にあり、好ましくは0.01〜10μmの範囲である。
(記録層)
基板上(又は下塗層上)のプレグルーブが形成されているその表面上には、記録層が形成される。
記録層の形成は、例えば、有機色素の他、所望により退色防止剤および結合剤等を溶剤に溶解して塗布液を調製し、次いでこの塗布液を基板のプレグルーブが形成されているその表面に塗布して塗膜を形成した後、乾燥することにより行うことができる(記録層形成工程)。
記録層形成用の塗布液の溶剤としては、酢酸ブチル、2−メトキシエチルアセテート等のエステル;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン等のケトン;ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素:ジメチルホルムアミド等のアミド;シクロヘキサン等の炭化水素;テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサン等のエーテル;エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、ジアセトンアルコール等のアルコール;2,2,3,3−テトラフロロプロパノール等のフッ素系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類等を挙げることができる。上記溶剤は使用する化合物の溶解性を考慮して単独または二種以上を組み合わせて用いることができる。塗布液中にはさらに酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、および潤滑剤等の各種の添加剤を目的に応じて添加してもよい。
前記退色防止剤の代表的な例としては、ニトロソ化合物、金属錯体、ジアンモニウム塩、およびアルミニウム塩等を挙げることができる。これらの例は、特開平2−300288号、同3−224798号、あるいは同4−146189号等の各公報に記載されている。退色防止剤を使用する場合には、その使用量は、色素の量に対して、通常0.1〜50質量%の範囲であり、好ましくは、0.5〜45質量%の範囲、さらに好ましくは、3〜40質量%の範囲、特に5〜25質量%の範囲である。
前記結合剤の例としては、例えばゼラチン、セルロース誘導体、デキストラン、ロジン、ゴム等の天然有機高分子物質;およびポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイソブチレン等の炭化水素系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂;ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂;ポリビニルアルコール、塩素化ポリエチレン、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂の初期縮合物等の合成有機高分子を挙げることができる。記録層の材料として結合剤を併用する場合に、結合剤の使用量は、色素100質量部に対して0.2〜20質量部、好ましくは0.5〜10質量部、さらに好ましくは1〜5質量部である。このようにして調製される塗布液中の色素の濃度は一般に0.01〜10質量%の範囲にあり、好ましくは0.1〜5質量%の範囲にある。
塗布方法としては、スプレー法、スピンコート法、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート法、ドクターロール法、スクリーン印刷法等を挙げることができる。記録層は単層でも重層でもよい。記録層のその溝部での層厚は、厚過ぎるとピットが広がり易くなるため、40〜230nmの範囲にあることが好ましく、60〜200nmの範囲がより好ましく、70〜180nmの範囲がさらに好ましい。
記録層に含有される有機色素としては、シアニン色素、オキソノール色素、金属錯体系色素、アゾ色素、フタロシアニン色素等が挙げられる。
また、特開平4−74690号公報、特開平8−127174号公報、同11−53758号公報、同11−334204号公報、同11−334205号公報、同11−334206号公報、同11−334207号公報、特開2000−43423号公報、同2000−108513号公報、および同2000−158818号公報等に記載されている色素も好適に用いられる。
記録層と後述する反射層との間には、反射率向上と感度向上のために、中間層を設けてもよい。中間層に用いられる材料としては、SiO2、SiN、MgF2、TiO2等の無機物質、ブタジエンゴム等の有機物質を挙げることができる。この中間層は、真空成膜やスピンコート等を利用して形成することができる。
(反射層)
反射層は、前記記録層の上に、特に情報の再生時における反射率の向上の目的で形成される。
反射層の材料である光反射性物質は、Ag、Au、Al、Zn、Rh、Sb、Mg、Ptといった金属および半金属を主成分として用いることが好ましい。コスト、取り扱い易さ等を考慮すると、この中でも、Ag、Au、Al、Zn、Rh、Sbが好ましく、Ag、Au、Alが特に好ましい。これらの物質は単独で用いてもよいし、あるいは二種以上の組み合わせ、または合金として用いてもよい。
ここで、主成分とは反射層材料中に少なくとも50%以上含有されていることを意味し、70%以上がより好ましく、85%以上がさらに好ましい。
また、耐蝕防止等の目的で、上記材料の他に、B、C、N、O、Si、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ga、Ge、Se、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Pd、Cd、In、Sn、Te、ランタノイド、Hf、Ta、W、Ir、Tl、Pb、Bi、Th等の金属および半金属を含んでいてもよい。
これらのうちで好ましいものは、B、C、N、O、Si、Ti、V、Cr、Co、Ni、Cu、Ge、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、ランタノイド、Hf、W、Bi、Thであり、より好ましくはC、N、O、Si、Cu、Mo、W、Biである。
反射層は、例えば上記反射性物質を、蒸着、スパッタリングまたはイオンプレーティングすることにより記録層の上に形成することができる。保存性を向上させる目的、あるいは、外観を変える目的で、反射層は上記材料を単層で積層してもよく、2種以上の材料を多層に積層してもよい。
反射層の層厚は、好ましくは10〜350nmの範囲であり、より好ましくは30〜300nmの範囲、さらに好ましくは40〜250nmの範囲である。
反射層の層厚が350nmを超えると、光吸収の効果が不十分となり、また、膜質も低下する。10nmより薄いと反射率が低くなり過ぎたり、反射層上に保護層を積層する場合に、記録層に含まれる材料が、保護層に用いられる材料と相互作用して化学変化を起こし、劣化する場合がある。
(保護層)
反射層の上には、記録層等を物理的および化学的に保護する目的で保護層が設けられていてもよい。この保護層は、基板の記録層が設けられていない側にも耐傷性、耐湿性を高める目的で設けられてもよい。保護層に用いられる材料としては、例えば、SiO、SiO2、MgF2、SnO2、Si3N4等の無機物質、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂等の有機物質を挙げることができる。
保護層は、例えば、プラスチックの押出加工で得られたフィルム(保護基板)を、接着層を介して、反射層上および/または基板上にラミネートすることにより形成することができる。あるいは真空蒸着、スパッタリング、塗布等の方法により設けられてもよい。また、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂の場合には、これらを適当な溶剤に溶解して塗布液を調製した後、この塗布液を塗布し、乾燥することによっても形成することができる。
前記UV硬化性樹脂の場合には、そのままもしくは適当な溶剤に溶解して塗布液を調製したのちこの塗布液を塗布し、UV光を照射して硬化させることによっても形成することができる。これらの塗布液中には、さらに帯電防止剤、酸化防止剤、UV吸収剤等の各種添加剤を目的に応じて添加してもよい。
以上のようにして、基板上に記録層、および反射層、そして所望により保護層等を設けた積層体を作製することができる。そして得られた二枚の積層体を各々の記録層が内側となるように接着剤等で貼り合わせることにより、二つの記録層を持つDVD−R型の光記録媒体を製造することができる。
また得られた一枚の積層体と、該積層体の基板と略同じ寸法の円盤状の保護基板とを、その記録層が内側となるように接着剤等で貼り合わせることにより、片側のみに記録層を持つDVD−R型の光記録媒体を製造することができる。
なお、前記接着剤として、前記保護層の形成に用いたUV硬化性樹脂を用いてもよいし、合成接着剤を用いもよい。合成接着剤としては、カチオン硬化型エポキシ樹脂のような遅効型接着剤や紫外線硬化型アクリレート樹脂のようなスピン硬化型接着剤を挙げることができ、遅効型接着剤がより好ましい。この接着剤の層に保護層の機能を兼用させることもできる。接着剤層の厚さは、反りを防止するため、5〜55μmの範囲が好ましく、より好ましくは10〜47μm、さらに好ましくは13〜40μmである。また、二枚の積層体の貼り合わせは、その他に両面テープ等を用いて行ってもよい。
いずれの態様のDVD−R型の光記録媒体においてもその全体の厚みは、1.2±0.2mmとなるように調整することが好ましい。
保護層と接着層との間には、保存性や接着性を向上させるために、バッファー層を設けてもよい。バッファー層に用いられる材料としては、例えば、SiO、SiO2、MgF2、SnO2、Si3N4等の無機物質、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂等の有機物質を挙げることができる。このバッファー層は、真空成膜やスピンコート等を利用して形成することができる。
本発明の光記録媒体を用いた情報の記録は、例えば、次のようにして行われる。
まず、光記録媒体を所定の定線速度または所定の定角速度にて回転させながら、基板側から半導体レーザ光等の記録用のレーザ光を光学系を通して集光し、照射する。レーザ光の照射により、記録層の照射部分がその光を吸収して局所的に温度上昇し、物理的あるいは化学的な変化(いわゆるピットの生成)が生じてその光学特性を変えることにより、情報が記録される。
本発明の光記録媒体は、1倍速(記録線速度:3.49m/s)だけでなく、2倍速以上の高速記録条件においてもジッターの最小値(いわゆるボトムジッター)が10%以下と高精度での記録が可能である。
記録光としては、可視域のレーザ光、通常600nm〜700nm(好ましくは620〜680nm、さらに好ましくは、640〜670nm)の範囲の発振波長を有する半導体レーザービームが用いられる。また記録光は、NAが0.55〜0.7の光学系を通して集光されることが好ましい。
上記のように記録された情報の再生は、光記録媒体を所定の定線速度で回転させながら記録時と同じ波長を持つ半導体レーザ光を基板側から照射して、その反射光を検出することにより行うことができる。
続いて、上述のように構成される光記録媒体に設けられる情報記録するための複数の領域について詳細に説明する。
図1に示すように、光記録媒体10は、各種情報を記録するため、リードイン領域12、データ領域14、及び必要に応じて形成されるリードアウト領域16の順に、光記録媒体10の内周から外周へ向けて構成されたインフォメーションエリア18を備えている。データ領域14は、ゾーンとも呼ばれ、また、インフォメーションエリア18はセクタ単位でデータ記録再生可能に領域分割される。
図2に示すように、光記録媒体10の記録または再生する領域を1次元で表現すると、光記録媒体10上の記録再生するための位置をアドレスの値と、セクタの値でその位置を特定することもできる。インフォメーションエリア18を構成するリードイン領域12は、光記録媒体10の種類や記録方法が記録される領域であり、データ領域14は、実際のデータが記録される領域であり、リードアウト領域16は、必要に応じてデータ記録が終了した時に追記を阻止するために設けられる領域である。
また、リードイン領域12の詳細を、図3に示した。リードイン領域12は、初期ゾーン(Initial zone)30、システム予約ゾーン(System reserved zone)32、バッファゾーン(Buffer zone)34、物理フォーマット情報ゾーン(R-Physical format zone)36、参照コードゾーン(Reference code zone)38、バッファゾーン(Buffer zone)40、コントロールデータゾーン(Control data zone)42、予備ボーダゾーン(Extra border zone)44から構成され、そして、データ領域14(Data area)に連続する。
さらに、光記録媒体10は、図1及び図2に示すように、最内周部にPCA領域20とRMA(Recording Management Area)領域22を含むRインフォメーションエリア24が設けられている。Rインフォメーションエリア24は、記録レーザパワーの校正(PCA領域20)や記録機にとって必要な記録管理情報(RMA領域24)のために設けられている。なお、光記録媒体10の内周から外周に向かって、PCA領域20、RMA領域22の順に配置される。
ところで、PCA領域20は、この他に、本実施の形態に係わる光記録媒体10では、データ領域14内、すなわち、光記録媒体の中周部に位置する部位にPCA領域26が設けられていると共に、リードアウト領域16の外側、すなわち外周部に位置する部位にPCA領域28が設けられており、少なくとも内周部、中周部、及び外周部の3カ所にPCA領域20、26、28が設けられている。中周部のPCA領域26は、例えば、データ領域14にブロック単位で点在するように複数設けてもよい。
本実施の形態に係わる光記録媒体10では、内周部、中周部、及び外周部の3カ所に設けられたPCA領域20、26、28を記録速度に応じて切り換えて使用可能とされている。
図4は、PCA領域20、26、28の概略構成を示す図である。PCA領域20、26、28は、ユーザが情報記録を行う際に使用する記録用領域46と、製造時に使用する製造用領域48を含んで構成され、各領域は複数のセクタで構成されており、光記録媒体10の内周から外周に向かって記録用領域46、製造用領域48の順に設けられている。
そして、情報記録を行う際には、1つのセクタの組み合わせをいくつか使用してキャリブレーション(校正)を行うようになっている。すなわち、光記録媒体10に情報を記録する記録装置では、記録用領域46に所定のレーザパワーで記録を行い、記録したセクタを再生して、再生信号に基づいて、記録レーザパワーを校正する。なお、中周部及び外周部の校正領域26、28は、記録用領域46のみを設けるようにしてもよいし、記録用領域46及び製造用領域48を共に設けるようにしてもよい。また、製造用領域48は記録用領域46として使用可能としてもよい。
次に、本実施の形態に係わる光記録媒体10において、情報記録を行う際に使用するPCA領域20、26、28の切り換えについて説明する。図5は、記録速度に応じたPCA領域の切り換えの手順を説明するためのフローチャートである。
本発明の実施の形態に係わる光記録媒体10に情報を記録する当たり、例えば、以下のような手順で情報の書き込みに先だってレーザ光の記録パワーの校正(PCA)が行われる。なお、書き込み速度として、高速(例えば、8倍速等)、中速(例えば、2倍速、3倍速、4倍速等)、低速(当倍速等)の書き込みを行う場合を例に挙げて説明する。
すなわち、ステップ100では、高速書き込みか否か判定する。高速書き込みを行う場合には、該判定が肯定され、ステップ102へ移行して、外周部のPCA領域28を用いて記録パワーの校正を行う。
また、ステップ100の判定が否定された場合には、ステップ104へ移行して、中速書き込みか否かを判定する。中速書き込みを行う場合には、該判定が肯定されたステップ106へ移行して、中周部のPCA領域26を用いて記録パワーの校正を行う。
また、ステップ104の判定が否定された場合には、低速書き込みを行う場合であるので、ステップ108へ移行して、内周部のPCA領域20を用いて記録パワーの校正を行う。
このように、本実施の形態に係わる光記録媒体10には、内周部、中周部、外周部の少なくとも3カ所にPCA領域が設けられているので、記録速度に応じてPCA領域20、26、28を使い分けることができる。従って、CLV方式の場合には、記録速度が上がることによって、内周部のPCA領域20を用いた記録パワーの校正が難しくなってしまうが、本実施の形態では、記録速度が高速になるに従って外周部の方のPCA領域26、28を用いて記録パワーの校正を行うので、例えば、8倍速などの高速記録にも対応することができる。すなわち、CAV方式とCLV方式を切り換えることなく、記録速度に応じた記録パワーの校正が可能となるので、正確な記録パワーの校正を行うことができる。
また、記録速度に応じて使用するPCA領域を切り換え、高速記録になるに連れて外周側のPCA領域を使用するようにしているので、レーザパワーの校正時における、レーザ光の記録タイミングや記録時間等の記録条件を、記録速度毎に大幅に変化させる必要がなくなる。すなわち、安定した記録条件でレーザパワーの校正を行うことが可能となる。
なお、上記の実施の形態では、内周部、中周部、外周部の3カ所にPCA領域を設けるようにしたが、3カ所に限るものではない。例えば、中周部のデータ領域26にさらに複数のPCA領域を設けるようにしてもよい。これによって、2倍速、3倍速、4倍速等のように、各記録速度に応じたPCA領域の使い分けを行うことができ、CLV方式でも記録パワーの校正を適切に行うことができるようになる。
また、上記の実施の形態における記録速度に応じたPCA領域の切り換えの手順では、高速書き込み、中速書き込みの順に判定するようにしたが、これに限るものではなく、低速書き込み、中速書き込みの順に判定するようにしてもよいし、その他の順に書き込み速度を判定するようにしてもよい。
さらに、上記の実施の形態では、DVD−R型の光記録媒体を例に説明したが、これに限るものではなく、例えば、CD−R/RW、DVD−RWやDVD+R/RW等の光記録媒体に本発明を適用するようにしてもよい。
本発明の実施の形態に係わる光記録媒体の概要図である。 本発明の実施の形態に係わる光記録媒体の記録再生領域を1次元で表現した概念図である。 リードイン領域の概略構成図である。 PCA領域の概略構成図である。 記録速度に応じたPCA領域の切り換えの手順を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
10 光記録媒体
20 PCA領域(内周部)
26 PCA領域(中周部)
28 PCA領域(外周部)

Claims (6)

  1. 少なくともレーザ光を照射することで情報記録が可能な光記録媒体であって、
    記録速度に応じて使い分け可能とした、情報記録時のレーザパワーを校正するための複数の校正領域を内周部、中周部、及び外周部のそれぞれに設けたことを特徴とする光記録媒体。
  2. 前記中周部の校正領域を、情報を記録するための記録領域内に設けたことを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  3. 前記中周部の校正領域を、前記記録領域に複数設けたことを特徴とする請求項2に記載の光記録媒体。
  4. 情報記録時のレーザパワーを校正するための複数の校正領域を有し、少なくともレーザ光を照射することで情報記録が可能な光記録媒体の記録方法であって、
    記録速度に応じて前記複数の校正領域を使い分けることを特徴とする光記録媒体の記録方法。
  5. 前記複数の校正領域は、前記光記録媒体の内周部、中周部、及び外周部に設けることを特徴とする請求項4に記載の光記録媒体の記録方法。
  6. 記録速度が早くなるに従って前記内周部、中周部、外周部の順に、使用する前記校正領域を切り換えることを特徴とする請求項5に記載の光記録媒体の記録方法。
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