JP2006031899A - 光ディスク - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 レーザー光の照射により可視画像を記録可能な画像記録層を有する光ディスクであって、前記画像記録層が、波長450〜600nmの範囲内における、画像記録前後の反射率変化が最大となる波長の光に対する画像記録前の反射率が30%未満であり、かつ画像記録前後の反射率変化が以下の式を満たす光ディスクである。
画像記録前後の反射率変化=[(画像記録後の反射率(%))−(画像記録前の反射率(%))]×100/(画像記録前の反射率(%))≧30(%)
【選択図】 なし
Description
本発明の目的は、レーザー光を使用して可視画像を記録することができる画像記録層を有する光ディスクにおいて、画像記録層に視認性が良好な可視画像を記録可能な光ディスクを提供することにある。
<1> レーザー光の照射により可視画像を記録可能な画像記録層を有する光ディスクであって、前記画像記録層が、波長450〜600nmの範囲内における、画像記録前後の反射率変化が最大となる波長の光に対する画像記録前の反射率が30%未満であり、かつ画像記録前後の反射率変化が以下の式を満たすことを特徴とする光ディスクである。
画像記録前後の反射率変化=[(画像記録後の反射率(%))−(画像記録前の反射率(%))]×100/(画像記録前の反射率(%))≧30(%)
以下、本発明の光ディスクについて説明する。
(1)第1の層構成は、基板上に、記録層、反射層、接着層を順次形成し、接着層上に画像記録層、ダミー基板を設ける構成である。
(2)第2の層構成は、基板上に、記録層、反射層、保護層、接着層を順次形成し、接着層上に画像記録層、ダミー基板を設ける構成である。
(3)第3の層構成は、基板上に、記録層、反射層、保護層、接着層、保護層を順次形成し、該保護層上に画像記録層、ダミー基板を設ける構成である。
(4)第4の層構成は、基板上に、記録層、反射層、保護層、接着層、保護層、反射層を順次形成し、該反射層上に画像記録層、ダミー基板を設ける構成である。
(5)第5の層構成は、基板上に、記録層、反射層、接着層、反射層を順次形成し、該反射層上に画像記録層、ダミー基板を設ける構成である。
なお、上記(1)〜(5)の層構成は単なる例示であり、当該層構成は上述の順番のみでなく、一部を入れ替えてもよい。また、一部を省略してもかまわない。さらに、各層は1層で構成されても複数層で構成されてもよい。
さらに、本発明の光ディスクは、ブルーレイディスク(BD)やHD−DVDといった構成とすることもできる。
以下、基板及び各層について説明する。
記録層は、デジタル情報などの符号情報(コード化情報)が記録される層であり、色素型、追記型、相変化型、光磁気型等が挙げられ、特に制限はないが、色素型であることが好ましい。
また、特開平4−74690号公報、特開平8−127174号公報、同11−53758号公報、同11−334204号公報、同11−334205号公報、同11−334206号公報、同11−334207号公報、特開2000−43423号公報、同2000−108513号公報、および同2000−158818号公報等に記載されている色素が好適に用いられる。
さらに、記録物質は色素には限定されず、トリアゾール化合物、トリアジン化合物、シアニン化合物、メロシアニン化合物、アミノブタジエン化合物、フタロシアニン化合物、桂皮酸化合物、ビオロゲン化合物、アゾ化合物、オキソノールベンゾオキサゾール化合物、ベンゾトリアゾール化合物等の有機化合物も好適に用いられる。これらの化合物の中では、シアニン化合物、アミノブタジエン化合物、ベンゾトリアゾール化合物、フタロシアニン化合物が特に好ましい。
上記溶剤は使用する色素の溶解性を考慮して単独で、あるいは二種以上を組み合わせて使用することができる。塗布液中にはさらに酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、潤滑剤など各種の添加剤を目的に応じて添加してもよい。
相変化型の記録層の層厚としては、10〜50nmとすることが好ましく、15〜30nmとすることがより好ましい
本発明の光ディスクの基板は、従来の光ディスクの基板として用いられている各種の材料から任意に選択することができる。
基板材料としては、例えば、ガラス、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、アモルファスポリオレフィンおよびポリエステルなどを挙げることができ、所望によりそれらを併用してもよい。
なお、これらの材料はフィルム状としてまたは剛性のある基板として使うことができる。上記材料の中では、耐湿性、寸法安定性および価格などの点からポリカーボネートが好ましい。
下塗層の材料としては例えば、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸・メタクリル酸共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、N−メチロールアクリルアミド、スチレン・ビニルトルエン共重合体、クロルスルホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の高分子物質;およびシランカップリング剤などの表面改質剤などを挙げることができる。下塗層は、上記物質を適当な溶剤に溶解または分散して塗布液を調製した後、この塗布液をスピンコート、ディップコート、エクストルージョンコートなどの塗布法により基板表面に塗布することにより形成することができる。
下塗層の層厚は一般に0.005〜20μmの範囲にあり、好ましくは0.01〜10μmの範囲である。
情報の再生時における反射率の向上の目的で、記録層に隣接して反射層が設けられることある。反射層の材料である光反射性物質はレーザー光に対する反射率が高い物質であり、その例としては、Mg、Se、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Biなどの金属及び半金属あるいはステンレス鋼を挙げることができる。これらの物質は単独で用いてもよいし、あるいは二種以上の組合せで、または合金として用いてもよい。これらのうちで好ましいものは、Cr、Ni、Pt、Cu、Ag、Au、Al及びステンレス鋼である。特に好ましくは、Au金属、Ag金属、Al金属あるいはこれらの合金であり、最も好ましくは、Ag金属、Al金属あるいはそれらの合金である。反射層は、例えば、上記光反射性物質を蒸着、スパッタリングまたはイオンプレーティングすることにより基板もしくは記録層の上に形成することができる。反射層の層厚は、一般的には10〜300nmの範囲にあり、50〜200nmの範囲にあることが好ましい。
接着層は、上記反射層と、ダミー基板との密着性を向上させるために形成される任意の層である。
接着層を構成する材料としては、光硬化性樹脂が好ましく、なかでもディスクの反りを防止するため、硬化収縮率の小さいものが好ましい。このような光硬化性樹脂としては、例えば、大日本インキ化学工業(株)製の「SD−640」、「SD−347」等のUV硬化性樹脂(UV硬化性接着剤)を挙げることができる。また、接着層の厚さは、弾力性を持たせるため、1〜1000μmの範囲が好ましく、5〜500μmの範囲がより好ましく、10〜100μmの範囲が特に好ましい。
ダミー基板(保護基板)は、基板と同じ材質で、同じ形状のものを使用することができる。また、高精彩な画像を記録するには、ダミー基板にもトラッキング用のグルーブ(溝)を設けることが好ましい。この場合、グルーブのトラックピッチは、0.25〜2.0μmの範囲にとすることが好ましく、0.3〜1.6μmの範囲とすることがより好ましい。また、グルーブの深さ(溝深さ)は、20〜300nmの範囲とすることが好ましく、30〜200nmの範囲とすることがより好ましい。さらに、溝の幅は、80〜800nmとすることが好ましく、100〜500nmとすることがより好ましい。
本発明の光ディスクは、前述のように、記録層とは反対側の面に画像記録層を有する。画像記録層には、文字、図形、絵柄など、ユーザーが所望する可視画像(可視情報)が記録される。可視画像としては、例えば、ディスクのタイトル、内容情報、内容のサムネール、関連した絵柄、デザイン的な絵柄、著作権情報、記録日時、記録方法、記録フォーマット等が挙げられる。
画像記録前後の反射率変化=[(画像記録後の反射率(%))−(画像記録前の反射率(%))]×100/(画像記録前の反射率(%))≧30(%)
この画像記録前後における反射率の変化について図面を参照して説明する。図1は、画像記録層のレーザー波長に対する反射率の変化をグラフで示す図であり、実線が画像記録前を示し、破線が画像記録後を示す。図1のグラフでは、波長450〜550nmの範囲内において、画像記録前後の反射率変化が最大となる波長は約500nmであり、その波長での画像記録前の反射率が約18%である。そして、図1においては、画像記録前の反射率(約18%)から画像記録後の反射率(約25%)にかけて反射率が約38.9%増加している。
(保護層)
反射層や記録層などを物理的および化学的に保護する目的で保護層が設けられることある。
なお、DVD−R型の光ディスクの製造の場合と同様の形態、すなわち二枚の基板(一方がダミー基板の場合を含む)を記録層を内側にして貼り合わせる構成をとる場合は、必ずしも保護層の付設は必要ではない。
カバー層は、光ディスク内部を衝撃などから防ぐために形成され、透明な材質であれば特に限定されないが、好ましくはポリカーボネート、三酢酸セルロース等であり、より好ましくは、23℃50%RHでの吸湿率が5%以下の材料である。
なお、「透明」とは、記録光および再生光の光に対して、該光を透過する(透過率:90%以上)ほどに透明であることを意味する。
また、カバーシートとして、ポリカーボネートシート等を使用することもできる。
また、カバー層の代わりに、紫外線硬化樹脂等からなる光透過層を形成してもよい。
本発明の光ディスクの画像記録層への画像記録は、本発明の光ディスクと、少なくとも該光ディスクの画像記録層への画像情報の記録が可能な記録装置とを用いて行う。
以下、先ず、本発明の光ディスクへの記録に用いられる記録装置について説明する。
本発明の光ディスクにおいて、画像記録層への画像の記録、及び記録層への光情報の記録は、例えば、両層への記録機能を有する1つの光ディスクドライブ(記録装置)で行うことができる。このように1つの光ディスクドライブを使用する場合、画像記録層及び記録層のいずれか一方の層への記録を行った後、裏返して他方の層に記録を行うことができる。画像記録層への可視画像の記録をする機能を有する光ディスクドライブとしては、例えば、特開2003−203348号公報、特開2003−242750号公報等に記載されている。
また、可視情報記録層への可視情報の記録に際し、記録装置は、前記光ディスクと前記レーザーピックアップとを、光ディスクの面に沿って相対移動させ、該相対移動に同期してレーザー光を、画像形成しようとする文字、絵等の画像データに応じて変調して可視情報記録層に向けて照射して可視情報を記録する。このような構成は、例えば、特開2002−203321号公報等に記載されている。
レーザー光のパルス幅としては、実際に記録しようとする長さに対して20〜95%の範囲が好ましく、30〜90%の範囲がより好ましく、35〜85%の範囲が更に好ましい。ここで、記録波形がパルス列の場合には、その和が上記の範囲にあることを指す。
情報記録時は、集中したレーザー光パルスを短時間照射し、相変化記録層を部分的に溶融する。溶融した部分は熱拡散により急冷され、固化し、非晶状態の記録マークが形成される。また、消去時には、記録マーク部分にレーザー光を照射し、記録層の融点以下、結晶化温度以上の温度に加熱し、かつ除冷することによって、非晶状態の記録マークを結晶化し、もとの未記録状態に戻す。
本実施例は、2枚のディスクを貼り合わせてなるDVD−R型の光ディスクである。以下に、該光ディスクの作製方法を説明する。
射出成形にて、ポリカーボネート樹脂から、スパイラル状(螺旋状)のグルーブ(深さ:130nm、幅300nm、トラックピッチ:0.74μm)を有する厚さ0.6mm、直径120mmの基板を成形した。下記色素(1)1.0gを2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール100mlに溶解して塗布液(1)を調製し、この塗布液(1)をスピンコート法により上記基板のグルーブが形成された面上に塗布し、記録層を形成した。次に、記録層上に銀をスパッタして膜厚120nmの反射層を形成した後、紫外線硬化樹脂(SD318(大日本インキ化学工業(株)製)をスピンコート法により塗布した後、紫外線を照射して硬化し、層厚10μmの保護層を形成した。以上の工程により、第1のディスクを作製した。
実施例1の第2のディスク作製において、塗布液(2)の色素を前記色素(1)に変更したこと、すなわち色素の全量を色素(1)に置き換えたこと以外は実施例1と同様にして比較例1の光ディスクを作製した。
なお、画像記録層は、画像記録前後の反射率変化が最大となる波長は506nmであり、該波長のレーザー光に対する反射率は14.2%であった。
作製した実施例1及び比較例1の光ディスクに対し、以下の評価を行った。
(コントラスト評価)
・DVD−R記録再生波長(660nm)での画像記録
DVD−Rの記録再生に用いられる波長660nmの半導体レーザーを用い、線速度3.5m/s、記録パワー8mWの条件で、フォーカスをかけた状態で、画像記録層への記録を行った。記録前後のコントラストの違いを数値化するため、分光光度計((株)島津製作所製)を用いて、記録前後の反射率(波長350〜800nm)を測定した。反射率測定の結果を図2に示す。また、図2より求めた記録前後の反射率変化が最大となる波長における実施例1及び比較例1の反射率変化を表1に示す。
Claims (5)
- レーザー光の照射により可視画像を記録可能な画像記録層を有する光ディスクであって、
前記画像記録層が、波長450〜600nmの範囲内における、画像記録前後の反射率変化が最大となる波長の光に対する画像記録前の反射率が30%未満であり、かつ画像記録前後の反射率変化が以下の式を満たすことを特徴とする光ディスク。
画像記録前後の反射率変化=[(画像記録後の反射率(%))−(画像記録前の反射率(%))]×100/(画像記録前の反射率(%))≧30(%) - 前記画像記録前後の反射率変化が35%以上であることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク。
- 前記画像記録前後の反射率変化が40%以上であることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク。
- 前記画像記録層が色素を主成分とし、該画像記録層の画像記録前における光吸収が波長450〜600nmの範囲に極大を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の光ディスク。
- 前記画像記録層の画像記録に用いるレーザー光の波長が、380〜450nm、640〜670nm、及び750〜800nmの波長のうちの少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の光ディスク。
Priority Applications (1)
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JP2004213361A JP2006031899A (ja) | 2004-07-21 | 2004-07-21 | 光ディスク |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2007139139A1 (ja) * | 2006-05-31 | 2007-12-06 | Fujifilm Corporation | 光記録媒体、色素化合物の利用方法及び可視情報記録方法 |
-
2004
- 2004-07-21 JP JP2004213361A patent/JP2006031899A/ja active Pending
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WO2007139139A1 (ja) * | 2006-05-31 | 2007-12-06 | Fujifilm Corporation | 光記録媒体、色素化合物の利用方法及び可視情報記録方法 |
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