JP2006155692A - 光ディスク - Google Patents

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Abstract

【課題】 レーベル面にレーザー光を使用して可視画像を記録することが可能な画像記録層を有する光ディスク。
【解決手段】 第1の基板10上に、情報記録層20又は情報記録部、及び第1の反射層30をこの順に有する第1の積層体と、グルーブが設けられた第2の基板上90aに、レーザー光の照射により可視画像が記録される画像記録層80a、及び第2の反射層70をこの順に有する前記第2の積層体と、を両反射層が対向するように接着層50を介して貼り合わせてなる光ディスクであって、前記第1の反射層30及び第2の反射層70の厚さがいずれも15〜200nmの範囲であり、かつ、前記画像記録層が色素を含有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レーベル面(記録面とは反対側の面)に可視画像を記録することができる光ディスクに関する。
従来から、レーザー光により一回限りの情報の記録が可能な光ディスク(光ディスク)が知られている。この光ディスクは、追記型CD(所謂CD−R)とも称され、その代表的な構造は、透明な円盤状基板上に有機色素からなる記録層、金等の金属からなる光反射層、更に樹脂製の保護層がこの順に積層状態で設けられている。そしてこのCD−Rへの情報の記録は、近赤外域のレーザー光(通常は780nm付近の波長のレーザー光)をCD−Rに照射することにより行われ、記録層の照射部分がその光を吸収して局所的に温度上昇し、物理的或いは化学的変化(例えば、ピットの生成)が生じてその光学的特性を変えることにより、情報が記録される。一方、情報の読み取り(再生)もまた記録用のレーザー光と同じ波長のレーザー光を照射することにより行われ、記録層の光学的特性が変化した部位(記録部分)と変化しない部位(未記録部分)との反射率の違いを検出することにより情報が再生される。
近年、記録密度のより高い光ディスクが求められている。このような要望に対して、追記型デジタル・ヴァサタイル・ディスク(所謂DVD−R)と称される光ディスクが提案されている。このDVD−Rは、照射されるレーザー光のトラッキングのための案内溝(プレグルーブ)の間隔(トラックピッチ)がCD−Rに比べて半分以下(0.74〜0.8μm)と狭く形成された透明な円盤状基板上に、色素からなる記録層、そして通常は該記録層の上に光反射層、そして更に必要により保護層を設けてなるディスクを二枚、或いは該ディスクと同じ形状の円盤状保護基板とを該記録層を内側にして接着剤で貼り合わせた構造を有している。DVD−Rへの情報の記録再生は、可視レーザー光(通常は、630nm〜680nmの範囲の波長のレーザー光)を照射することにより行われ、CD−Rより高密度の記録が可能であるとされている。
ところで、前記の種々の光ディスクとしては、音楽データ等が記録される記録面とは反対側の面(レーベル面)に、記録面に記録した音楽データの楽曲タイトルや、記録したデータを識別するためのタイトル等の可視情報を印刷したラベルを貼付したものが知られている。このような光ディスクは、プリンター等によって円形のラベルシート上にタイトル等を予め印刷し、当該ラベルシートを光ディスクのレーベル面に貼付することにより作製される。
上述のようにタイトル等の所望の可視画像をレーベル面に記録した光ディスクを作製する場合には、光ディスクドライブとは別にプリンターが必要となる。従って、光ディスクドライブを用いて、ある光ディスクの記録面に記録を行った後、該光ディスクを光ディスクドライブから取り出して、上記のように別に用意したプリンターによって印刷されたラベルシートを貼付するなどといった煩雑な作業を行う必要がある。また、ラベルシートを貼付する方法では、接着剤等の耐久性の問題から使用中に剥離したり、張り合わせの際の芯ズレから光ディスクの回転時のアンバランスが大きくなり、その結果、記録、再生が不可能となることもある。
そこで、前記記録面と反対側の面にレーザーマーカを使用して表面と背景のコントラストを変化させて表示をさせることができる光記録媒体が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。このような方法を採用することで、プリンター等を別途用意することなく、光ディスクドライブによって光ディスクのレーベル面に所望の画像記録を行うことができる。しかしながら、この方法では、感度が低く、炭酸ガスレーザーなどの高パワーのガスレーザーを使用せざるを得ず、前述のようなレーザー光により形成された可視画像は、コントラストが低く視認性に劣っていた。
また別の例として、レーベル面側から見える箇所に、該レーベル面側からのレーザ光の照射によって該レーベル面側からの可視光特性が変化する可視光特性変化層を有する光ディスクがが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この光ディスクは、低出力のレーザー照射で、可視画像を形成することができるという利点を有する。
特許文献2に記載の光ディスクの1つに、基板上に、少なくとも、情報記録層、及び反射層がこの順に形成された第1の積層体と、基板上に、少なくとも、可視光特性変化層、及び反射層がこの順に形成された第2の積層体と、を接着層を介して貼り合わせた構成を有するものがある。このような構成の光ディスクは、両面記録のDVD−Rディスクの製造工程を応用することができるため、製造性の観点から有用であると考えられている。
しかしながら、可視光特性変化層における可視画像の形成性やその視認性については改良の余地があり、更なる改良が望まれていた。
特開平11−66617号公報 特開2002−203321号公報
本発明は、以上の従来の問題点に鑑みなされたものであり、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、
本発明の目的は、レーベル面にレーザー光を使用して可視画像を記録することが可能な画像記録層を有する光ディスクにおいて、製造性が良好で、かつ、可視画像の形成性やその視認性に優れた光ディスクを提供することにある。
本発明者は鋭意検討の結果、光ディスクの構成に加え、構成要素の物性値を同時に規定することで、上記目的を達成しうることを見出して本発明を完成した。即ち、
本発明の第1の光ディスクは、グルーブが設けられた第1の基板上に、少なくとも、情報記録層又は情報記録部、及び第1の反射層をこの順に有する第1の積層体と、グルーブが設けられた第2の基板上に、少なくとも、レーザー光の照射により可視画像が記録される画像記録層、及び第2の反射層をこの順に有する前記第2の積層体と、を両反射層が対向するように接着層を介して貼り合わせてなる光ディスクであって、
前記第1の反射層及び第2の反射層の厚さがいずれも15〜200nmの範囲であり、かつ、前記画像記録層が色素を含有すると共に、下記の6つの条件の全てを満たすことを特徴とする。
・ランド部の厚さ:10〜200nm
・グルーブ部の厚さ:50〜300nm
・グルーブ部の厚さ>ランド部の厚さ
・波長660nmにおける屈折率:1.7〜2.5
・波長660nmにおける消衰係数:0.03〜0.20
・分解開始温度:150〜350℃
本発明の第2の光ディスクは、グルーブが設けられた第1の基板上に、少なくとも、情報記録層又は情報記録部、及び第1の反射層をこの順に有する第1の積層体と、平均凹凸高さ(Rc)が10nm以下である第2の基板上に、少なくとも、レーザー光の照射により可視画像が記録される画像記録層、及び第2の反射層をこの順に有する前記第2の積層体と、を両反射層が対向するように接着層を介して貼り合わせてなる光ディスクであって、
前記第1の反射層及び第2の反射層の厚さがいずれも15〜200nmの範囲であり、かつ、前記画像記録層が色素を含有すると共に、下記の4つの条件の全てを満たすことを特徴とする。
・厚さ:30〜300nmであり、かつ、画像記録エリア内における厚さが平均値±30%以内
・波長660nmにおける屈折率:1.7〜2.5
・波長660nmにおける消衰係数:0.03〜0.20
・分解開始温度:150〜350℃
本発明によれば、レーベル面にレーザー光を使用して可視画像を記録することが可能な画像記録層を有する光ディスクにおいて、製造性が良好で、かつ、可視画像の形成性やその視認性に優れた光ディスクを提供することができる。
本発明の光ディスクについて説明する。本発明の光ディスクは、下記のように、2つの態様がある。
本発明の第1の光ディスクは、グルーブが設けられた第1の基板上に、少なくとも、情報記録層又は情報記録部、及び第1の反射層をこの順に有する第1の積層体と、グルーブが設けられた第2の基板上に、少なくとも、レーザー光の照射により可視画像が記録される画像記録層、及び第2の反射層をこの順に有する前記第2の積層体と、を両反射層が対向するように接着層を介して貼り合わせてなる光ディスクであって、
前記第1の反射層及び第2の反射層の厚さがいずれも15〜200nmの範囲であり、かつ、前記画像記録層が色素を含有すると共に、下記の6つの条件の全てを満たすことを特徴とする。
・ランド部の厚さ:10〜200nm
・グルーブ部の厚さ:50〜300nm
・グルーブ部の厚さ>ランド部の厚さ
・波長660nmにおける屈折率:1.7〜2.5
・波長660nmにおける消衰係数:0.03〜0.20
・分解開始温度:150〜350℃
本発明の第2の光ディスクは、グルーブが設けられた第1の基板上に、少なくとも、情報記録層又は情報記録部、及び第1の反射層をこの順に有する第1の積層体と、平均凹凸高さ(Rc)が10nm以下である第2の基板上に、少なくとも、レーザー光の照射により可視画像が記録される画像記録層、及び第2の反射層をこの順に有する前記第2の積層体と、を両反射層が対向するように接着層を介して貼り合わせてなる光ディスクであって、
前記第1の反射層及び第2の反射層の厚さがいずれも15〜200nmの範囲であり、かつ、前記画像記録層が色素を含有すると共に、下記の4つの条件の全てを満たすことを特徴とする。
・厚さ:30〜300nmであり、かつ、画像記録エリア内における厚さが平均値±30%以内
・波長660nmにおける屈折率:1.7〜2.5
・波長660nmにおける消衰係数:0.03〜0.20
・分解開始温度:150〜350℃
これら本発明の2つの光ディスクの構成例を図1を参照して説明する。ここで、図1は、本発明の光ディスクの構成例を示す概略要部断面図である。
図1(a)に示されるように、本発明の第1の光ディスク100aは、グルーブが設けられた第1の基板10上に、情報記録層20、第1の反射層30、及び第1の保護層40をこの順に有した第1の積層体と、グルーブが設けられた第2の基板90a上に、画像記録層80a、第2の反射層70、及び第2の保護層60をこの順に有する第2の積層体と、両反射層30及び70が対向するように接着層50にて張り合わされた構成を有する。
また、図1(b)に示されるように、本発明の第2の光ディスク100bは、グルーブが設けられた第1の基板10上に、情報記録層20、第1の反射層30、及び第1の保護層40をこの順に有した第1の積層体と、平均凹凸高さ(Rc)が10nm以下である第2の基板90b上に、画像記録層80b、第2の反射層70、及び第2の保護層60をこの順に有する第2の積層体と、両反射層30及び70が対向するように接着層50にて張り合わされた構成を有する。
このように、本発明の光ディスクには、第2の基板90aにグルーブが設けられている態様と、第2の基板90bの平均凹凸高さ(Rc)が10nm以下である、つまり、グルーブが形成されていない態様と、がある。
以下、本発明の光ディスク100a及び100bを構成する各要素について説明する。
なお、下記に示す各層は1層で構成されても複数層で構成されてもよい。
本発明の光ディスクは、レーザ光により情報の記録及び再生が可能な記録層を有する追記型、書換え可能型や、レーザ光により再生可能な情報が記録された情報記録部(記録ピット)を有する再生専用(読出し専用)型等のいずれでもよい。
また、情報の記録形式としては、相変化型、色素型、追記型等、特に制限されない。
[第1の基板]
第1の基板10は、従来の光ディスクの基板として用いられている各種の材料から任意に選択することができる。
基板材料としては、例えば、ガラス、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、アモルファスポリオレフィン及びポリエステルなどを挙げることができ、所望によりそれらを併用してもよい。
なお、これらの材料はフィルム状として又は剛性のある基板として使うことができる。上記材料の中では、耐湿性、寸法安定性及び価格などの点からポリカーボネートが好ましい。
第1の基板10の厚さは、0.1〜1.2mmとすることが好ましく、0.55〜0.65mmとすることがより好ましい。
また、第1の基板10には、情報の記録に用いられるトラッキング用のグルーブが形成されている。
第1の基板10に形成されるグルーブのトラックピッチは、300〜1600nmの範囲とすること好ましく、320〜750nmとすることがより好ましく、400〜740nmとすることが更に好ましい。
また、グルーブの深さ(溝深さ)は、DVD−R又はDVD+Rの場合、80〜200nmの範囲とすることが好ましく、100〜180nmの範囲とすることがより好ましく、110〜160nmの範囲とすることが更に好ましい。
更に、グルーブの半値幅は、DVD−R又はDVD+Rの場合、200〜400nmの範囲とすることが好ましく、230〜380nmの範囲とすることがより好ましく、250〜350nmの範囲とすることが更に好ましい。
第1の基板10における情報記録層が設けられる側の表面には、平面性の改善、接着力の向上、及び情報記録層や画像記録層の変質防止の目的で、下塗層が設けられてもよい。
下塗層の材料としては、例えば、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸・メタクリル酸共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、N−メチロールアクリルアミド、スチレン・ビニルトルエン共重合体、クロルスルホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の高分子物質;及びシランカップリング剤などの表面改質剤などを挙げることができる。下塗層は、上記物質を適当な溶剤に溶解又は分散して塗布液を調製した後、この塗布液をスピンコート、ディップコート、エクストルージョンコートなどの塗布法により基板表面に塗布することにより形成することができる。
下塗層の層厚は一般に0.005〜20μmの範囲にあり、好ましくは0.01〜10μmの範囲である。
[情報記録層]
情報記録層20は、デジタル情報などの符号情報(コード化情報)が記録される層であり、色素型(追記型)、相変化型等が挙げられ、特に制限はないが、色素型であることが好ましい。
色素型の情報記録層20に含有される色素の具体例としては、シアニン色素、オキソノール色素、金属錯体系色素、アゾ色素、フタロシアニン色素等が挙げられる。
また、特開平4−74690号公報、特開平8−127174号公報、同11−53758号公報、同11−334204号公報、同11−334205号公報、同11−334206号公報、同11−334207号公報、特開2000−43423号公報、同2000−108513号公報、及び同2000−158818号公報等に記載されている色素が好適に用いられる。
更に、トリアゾール化合物、トリアジン化合物、シアニン化合物、メロシアニン化合物、アミノブタジエン化合物、フタロシアニン化合物、桂皮酸化合物、ビオロゲン化合物、アゾ化合物、オキソノールベンゾオキサゾール化合物、ベンゾトリアゾール化合物等の有機化合物も好適に用いられる。これらの化合物の中では、シアニン化合物、アミノブタジエン化合物、ベンゾトリアゾール化合物、フタロシアニン化合物が特に好ましい。
情報記録層20の形成は、蒸着、スパッタリング、CVD、又は溶剤塗布等の方法によって行うことができるが、溶剤塗布が好ましい。
溶剤塗布を用いた場合、情報記録層20は、色素等の記録物質を、クエンチャー、結合剤などと共に溶剤に溶解して塗布液を調製し、次いで、この塗布液を基板上に塗布して塗膜を形成した後、乾燥することにより形成される。塗布液中の記録物質の濃度は、一般に0.01〜15質量%の範囲であり、好ましくは0.1〜10質量%の範囲、より好ましくは0.5〜5質量%の範囲、最も好ましくは0.5〜3質量%の範囲である。
塗布液の溶剤としては、酢酸ブチル、乳酸エチル、セロソルブアセテートなどのエステル;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン;ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルムなどの塩素化炭化水素;ジメチルホルムアミドなどのアミド;メチルシクロヘキサンなどの炭化水素;ジブチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル;エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、ジアセトンアルコールなどのアルコール;2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールなどのフッ素系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル類などを挙げることができる。
上記溶剤は使用する色素の溶解性を考慮して単独で、或いは二種以上を組み合わせて使用することができる。塗布液中には更に酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、潤滑剤など各種の添加剤を目的に応じて添加してもよい。
結合剤を使用する場合、その例としては、ゼラチン、セルロース誘導体、デキストラン、ロジン、ゴムなどの天然有機高分子物質;及びポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイソブチレン等の炭化水素系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂;ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂;ポリビニルアルコール、塩素化ポリエチレン、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂の初期縮合物などの合成有機高分子を挙げることができる。
情報記録層20の材料として結合剤を併用する場合、結合剤の使用量は、一般に色素の質量の0.01倍量〜50倍量の範囲にあり、好ましくは0.1倍量〜5倍量の範囲にある。
前記溶剤塗布の塗布方法としては、スプレー法、スピンコート法、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート法、ドクターロール法、スクリーン印刷法などを挙げることができる。
情報記録層20の層厚は、一般に10〜500nmの範囲にあり、好ましくは15〜300nmの範囲にあり、より好ましくは20〜150nmの範囲にある。
なお、情報記録層20は単層で構成されていても、重層で構成されていてもよい。
情報記録層20には、その耐光性を向上させるために、種々の褪色防止剤を含有させることができる。褪色防止剤としては、一般的に、一重項酸素クエンチャーが用いられる。一重項酸素クエンチャーとしては、既に公知の特許明細書等の刊行物に記載のものを利用することができる。その具体例としては、特開昭58−175693号、同59−31194号、同60−18387号、同60−19586号、同60−19587号、同60−35054号、同60−36190号、同60−36191号、同60−44554号、同60−44555号、同60−44389号、同60−44390号、同60−54892号、同60−47069号、同68−209995号、特開平4−25492号、特公平1−38680号、及び同6−26028号等の各公報、ドイツ特許350399号明細書、そして日本化学会誌1992年10月号第1141頁などに記載のものを挙げることができる。
前記一重項酸素クエンチャーなどの褪色防止剤の使用量は、通常、色素の質量の0.1〜50質量%の範囲であり、好ましくは、0.5〜45質量%の範囲、更に好ましくは、3〜40質量%の範囲、特に好ましくは5〜25質量%の範囲である。
相変化型の情報記録層20を構成する材料の具体例としては、Sb−Te合金、Ge−Sb−Te合金、Pd−Ge−Sb−Te合金、Nb−Ge−Sb−Te合金、Pd−Nb−Ge−Sb−Te合金、Pt−Ge−Sb−Te合金、Co−Ge−Sb−Te合金、In−Sb−Te合金、Ag−In−Sb−Te合金、Ag−V−In−Sb−Te合金、Ag−Ge−In−Sb−Te合金、等が挙げられる。中でも、多数回の書き換えが可能であることから、Ge−Sb−Te合金、Ag−In−Sb−Te合金が好ましい。
相変化型の情報記録層20の層厚としては、10〜50nmとすることが好ましく、15〜30nmとすることがより好ましい。
このような相変化型の情報記録層20は、スパッタ法、真空蒸着法などの気相薄膜堆積法等によって形成することができる。
[反射層]
第1の反射層30は、情報の再生時における反射率の向上の目的で、また、第2の反射層70は可視画像の視認性の向上の目的で、設けられている。
このような第1の反射層30及び第2の反射層70の材料である光反射性物質はレーザー光に対する反射率が高い物質であり、その例としては、Mg、Se、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Biなどの金属及び半金属、ステンレス鋼、半導体材料を挙げることができる。これらの物質は単独で用いてもよいし、或いは二種以上の組合せで、又は合金として用いてもよい。これらのうちで好ましいものは、Cr、Ni、Pt、Cu、Ag、Au、Al及びステンレス鋼である。より好ましくは、Au、Ag、Al或いはこれらの合金であり、更に好ましくは、Ag、Al或いはそれらの合金であり、最も好ましくは、Ag合金(Ag−Nd−Cu及びAg−Pd−Cu)である。
第1の反射層30及び第2の反射層70は、例えば、上記光反射性物質を蒸着、スパッタリング又はイオンプレーティングすることにより基板上に形成することができる。
第1の反射層30及び第2の反射層70の層さは、いずれも、15〜200nmの範囲であることを必須とし、20〜150nmの範囲であることが好ましく、80〜130nmの範囲であることがより好ましく、
第1の反射層30の層さが薄く、特に10nm未満の場合には、正常な情報の記録再生が行えない問題が生じ、また、200nmを超える場合には、コスト上の問題が生じる。
また、第2の反射層70の層さが15nm未満の場合には、十分な視認性が得られない問題が生じ、また、200nmを超える場合には、コスト上の問題が生じる。
[保護層]
第1の保護層40及び第2の保護層60は、第1の反射層30及び第2の反射層70を物理的及び化学的に保護する目的で設けられる任意の層である。特に、第1の積層体と第2の積層体とを接着する際に遅行性接着剤を用いる場合には、遅効性接着剤の塗布にスクリーン印刷を用いることが多く、塗膜中に気泡が入り、情報の記録/再生に影響を与えることがあることから、第1の保護層40及び第2の保護層60が設けられることが好ましい。
第1の保護層40及び第2の保護層60に用いられる材料の例としては、ZnS、ZnS−SiO2、SiO、SiO2、MgF2、SnO2、Si34等の無機物質、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂等の有機物質を挙げることができる。
第1の保護層40及び第2の保護層60は、例えば、プラスチックの押出加工で得られたフィルムを、接着剤を介して、第1の反射層30及び第2の反射層70上にラミネートすることにより形成することができる。
また、真空蒸着、スパッタリング、塗布等の方法により設けられてもよい。
また、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂を用いる場合には、これらを適当な溶剤に溶解して塗布液を調製した後、この塗布液を塗布し、乾燥することによっても形成することができる。UV硬化性樹脂の場合には、この塗布液を塗布し、UV光を照射して硬化させることによっても形成することができる。これらの塗布液中には、更に、帯電防止剤、酸化防止剤、UV吸収剤等の各種添加剤を目的に応じて添加してもよい。
第1の保護層40及び第2の保護層60の層さは、いずれも、一般には0.1μm〜1mmの範囲にある。
[接着層]
接着層50は、図1における第1の積層体20と第2の積層体28とを接着するための層である。
接着層を構成する材料としては、前述の第1の保護層40及び第2の保護層60の形成に用いられるUV硬化性樹脂を用いてもよいし、合成接着剤を用いもよい。合成接着剤としては、カチオン硬化型エポキシ樹脂のような遅効型接着剤や紫外線硬化型アクリレート樹脂のようなスピン硬化型接着剤を挙げることができる。
中でも、遅効型接着剤を用いることが好ましい。これは、第1の積層体及び第2の積層体の少なくとも一方の貼り合わせ面に、予め遅効型接着剤の塗膜を形成し、その塗膜に紫外線を照射してから貼り合わせることができるためである。これにより、高精度で貼り合わせることが可能となる。遅行性接着剤としては、上記のカチオン硬化型エポキシ樹脂等が挙げられ、具体的には、ソニーケミカル製のSK7000等を使用することができる。
これらの接着剤は、ロールコート、スピンコート、スクリーン印刷等の方法により、少なくとも一方の貼り合わせ面に塗布される。そして、この接着剤が硬化することで接着層50が形成される。
[第2の基板]
第2の基板90a及び90bとしては、第1の基板10の材料と同じものを用いることができる。
第2の基板90a及び90bの厚さは、いずれも、0.1〜1.2mmとすることが好ましく、0.55〜0.65mmとすることがより好ましい。
本発明の第1の光ディスクにおいて、第2の基板90aには、図1(a)に示されるように、画像の記録に用いられるトラッキング用のグルーブが形成されている。
第2の基板90aに形成されるグルーブのトラックピッチは、0.3〜200μmの範囲とすること好ましく、0.6〜100μmの範囲とすることがより好ましく、1.5〜50μmとすることが更に好ましい。
また、グルーブの深さ(溝深さ)は、50〜200nmの範囲とすることが好ましく、80〜150nmの範囲とすることがより好ましく、100〜130nmの範囲とすることが更に好ましい。
更に、グルーブの溝幅は、100〜600nmの範囲とすることが好ましく、200〜500nmの範囲とすることがより好ましく、250〜550nmの範囲とすることが更に好ましい。
一方、本発明の第2の光ディスクにおいて、第2の基板90bは、平均凹凸高さ(Rc)が10nm以下であることを要する。ここで、平均凹凸高さ(Rc)とは、下記式により示される。即ち、山頂、谷底の平均線からの偏差をYp及びYvとした場合、その全てのYpの平均と全てのYvの平均との和が平均凹凸高さ(Rc)となる。
Figure 2006155692
第2の基板90bの平均凹凸高さ(Rc)が10nm以下であることは、第2の基板90bの表面は平滑であり、つまり、第2の基板90bには、上記第2の基板90aのようなグルーブが形成されていないことを示している。
なお、本発明において、平均凹凸高さ(Rc)はISO4287/1に規定されている方法で測定することができる。
このような第2の基板90a及び90bにおいても、画像記録層が設けられる側の表面には、第1の基板10と同様に、既述の下塗層が設けられてもよい。
[画像記録層]
画像記録層80a及び80bには、レーザー光により、文字、図形、絵柄など、ユーザーが所望する可視画像(可視情報)が記録される。可視画像としては、例えば、ディスクのタイトル、内容情報、内容のサムネール、関連した絵柄、デザイン的な絵柄、著作権情報、記録日時、記録方法、記録フォーマット、バーコード等が挙げられる。
ここで、画像記録層80a及び80bに記録される可視画像とは、視覚的に認識可能な画像を意味し、文字(列)、絵柄、図形などあらゆる視認可能な情報を含む。また、文字情報としては、使用可能者指定情報、使用期間指定情報、使用可能回数指定情報、レンタル情報、分解能指定情報、レイヤー指定情報、ユーザ指定情報、著作権者情報、著作権番号情報、製造者情報、製造日情報、販売日情報、販売店又は販売者情報、使用セット番号情報、地域指定情報、言語指定情報、用途指定情報、製品使用者情報、使用番号情報等が挙げられる。
本発明において、画像記録層80a及び80bは、色素を含有する層であり、所望の可視画像をより容易に形成し、形成された可視画像が視認性に優れるように、本発明の2つの光ディスクの形態に合わせて、満たす条件が以下のように異なる。
本発明の第1の光ディスクの場合は、上述のように、第2の基板90aに画像の記録に用いられるトラッキング用のグルーブが設けられている。この第2の基板90aの形態に合わせて、画像記録層80aは、以下の6つの条件を全て満たすことを必須とする。
・ランド部の厚さ:10〜200nm
・グルーブ部の厚さ:50〜300nm
・グルーブ部の厚さ>ランド部の厚さ
・波長660nmにおける屈折率:1.7〜2.5
・波長660nmにおける消衰係数:0.03〜0.20
・分解開始温度:150〜350℃
また、本発明の第2の光ディスクの場合は、上述のように、第2の基板90bは平滑でグルーブが設けられていない。この第2の基板90bの形態に合わせて、画像記録層80bは、以下の4つの条件を全て満たすことを必須とする。
・厚さ:30〜300nmであり、かつ、画像記録エリア内における厚さが平均値±30%以内
・波長660nmにおける屈折率:1.7〜2.5
・波長660nmにおける消衰係数:0.03〜0.20
・分解開始温度:150〜350℃
これらの各条件について詳細に説明する。
画像記録層80aとしては、ランド部の厚さが10〜200nm、かつ、グルーブ部の厚さが50〜300nmであり、更に、グルーブ部の厚さ>ランド部の厚さの関係を満たすことが必要である。
また、ランド部の厚さが12〜100nmの範囲であり、かつ、グルーブ部の厚さが70〜200nmの範囲であり、更に、(グルーブ部の厚さ)−(ランド部の厚さ)>20の関係を満たすことが好ましく、ランド部の厚さが15〜50nmの範囲であり、かつ、グルーブ部の厚さが100〜170nmの範囲であり、更に、(グルーブ部の厚さ)−(ランド部の厚さ)>50の関係を満たすことがより好ましい。
画像記録層80aの厚さが、ランド部で10nm未満、グルーブ部で50μm未満の場合には、十分な視認性が得られない問題が生じ、また、ランド部で200nmを超える、グルーブ部で300nmを超える場合には、十分な視認性及び感度が得られない問題が生じる。
更に、グルーブ部の厚さ<ランド部の厚さとなると、通常のスピンコート等の方法では成膜が困難となる問題を生じる。
一方、画像記録層80bの厚さとしては、30〜300nmの範囲であり、かつ、画像記録エリア内における厚さが平均値±30%以内とすることが必須である。また、画像記録層80bの厚さは50〜250nmの範囲であり、かつ、画像記録エリア内における厚さが平均値±20%以内であることが好ましく、厚さが100〜200nmの範囲であり、かつ、画像記録エリア内における厚さが平均値±10%以内とすることが更に好ましい。
画像記録層80bの厚さが、30nm未満の場合には、十分な視認性が得られない問題が生じ、また、300nmを超える場合には、十分な視認性及び感度が得られない問題が生じる。また、画像記録層80bの画像記録エリア内における厚さが平均値±30%を超えると、画像記録エリア内の画質が不均一となる問題が生じる。
画像記録層80a及び80bの波長660nmにおける屈折率は、1.7〜2.5の範囲とすることが必須であり、1.9〜2.5の範囲とすることが好ましく、2.2〜2.5の範囲とすることがより好ましい。
上記屈折率が、1.7未満の場合には、十分なコントラストが得られない問題が生じ、また、2.5を超える場合には、スピンコート法に適した溶剤への溶解性付与に支障をきたす問題が生じる。
ここで、「波長660nmにおける屈折率」とは、波長660nmの光に対する屈折率である。この屈折率は、エリプソメータにより測定することができる。
画像記録層80a及び80bの波長660nmにおける消衰係数は、0.03〜0.20の範囲とすることが必須であり、0.05〜0.15の範囲とすることが好ましく、0.07〜0.13の範囲とすることがより好ましい。
上記消衰係数が、0.03未満の場合や0.20を超える場合には、十分な感度や視認性が得られない問題が生じる。
以下、消衰係数について説明する。
ここで、色素の消衰係数kとは、画像の記録に用いるレーザー光の波長に対する画像記録層の複素屈折率の虚数部の絶対値であり、光吸収率の指標となる値であるが、本発明においては、レーザー光の波長に対する画像記録層の透過率及び反射率の測定値から下記の方法に従い求めた値とする。
消衰係数kは、一般に吸収係数αを用いて下記式(1)により表される。
式(1) k=αdλ/4π
(式(1)中、λは記録レーザー光の波長である。)
一方、画像記録層の吸収係数αと膜厚dの積である光学濃度αdは、実際に測定した画像記録層側からの入射光に対する透過率T0及び反射率R0、画像記録層形成面とは反対側の面からの入射光に対する反射率R0’、基板のみでの反射率Rsを用い、下記式(2)により求めることができる。
式(2) αd=ln(1/T0)+ln(1−R0)+ln(1−R0’+1/2Rs
従って、記録レーザ波長に対する画像記録層の消衰係数kは、式(1)に式(2)を代入した下記式(3)により求めることができる。
式(3) k=λ[ln(1/T0)+ln(1−R0)+ln(1−R0’+1/2Rs)]/4πd
なお、基板のみでの反射率Rsは、光ディスクにおいて、画像記録層が設けられていない部分での反射率である。
また、画像記録層80a及び80bの消衰係数は、上記式(3)を用いて求める方法以外にも、白色光源をモノクローメータによって、任意の波長に単色化したものをプローブ光に用いる、分光エリプソメトリーによっても求めることができる。
画像記録層80a及び80bの分解開始温度は、150〜350℃の範囲とすることが必須であり、170〜300℃の範囲とすることが好ましく、190〜250℃の範囲とすることがより好ましい。
上記分解開始温度が、150℃未満の場合には、保存安定性に劣るという問題が生じ、また、350℃を超える場合には、画像の記録感度に問題が生じる。
なお、本発明においては、分解開始温度は、画像記録層80a及び80bに用いる色素粉体をTG−DTA装置を用いて測定することで求めることができる。
本発明の光ディスク100aや100bにおいては、既述の情報記録層20の記録物質(色素又は相変化記録材料)と画像記録層80a及び80bの記録物質とを同じとしても異ならせてもよいが、情報記録層20と画像記録層80a及び80bとでそれぞれ要求される特性が相違するため、記録物質は異ならせることが好ましい。具体的には、情報記録層20の記録物質は、記録・再生特性に優れるものとし、画像記録層80a及び80bの記録物質である色素は、記録される可視画像のコントラストが高くなるものとすることが好ましい。
なお、画像記録層80a及び80bは色素を含有する層とし、情報記録層20を相変化型の記録方式の層としてもよい。
画像記録層80a及び80bに含有される色素としては、記録された可視画像のコントラストの向上が可能で、かつ、画像記録層を形成した際に、上記の各形態に合わせた条件を満たすことが可能なものであれば、制限なく使用することができる。具体的には、情報記録層20の記録物質として列記された色素の中でも、シアニン色素、フタロシアニン色素、アゾ色素、アゾ金属錯体、オキソノール色素を用いることが好ましい。特に好ましくは、トリメチンシアニン色素、ペンタメチンシアニン色素、単量体オキソノール色素、及び二量体型オキソノール色素等を挙げることができる。
これらの色素は、単独で用いることもできるし、複数の色素を適宜混合して用いることもできる。
また、画像記録層80a及び80bのいずれもが上記の条件を満たすようにするには、層を構成する色素以外の任意成分、例えば、結合剤や、褪色防止剤などを添加しないか、又は、必要最小限の添加量に留めることが好ましい。
画像記録層80a及び80bは、既述の色素を溶剤に溶解して塗布液を調製し、該塗布液を塗布することによって形成することができる。溶剤としては、既述の情報記録層20の塗布液の調製に使用する溶剤と同じ溶剤を使用することができる。その他の添加剤、塗布方法などについても、既述の情報記録層20と同様にして行うことができる。
図1(a)に示す光ディスク100aのように、画像記録層80aのレーザー光入射面には第2の基板90aの形状に追従する形で凹凸が形成されている場合、その凹凸を用いてトラッキングをした状態で画像記録を行うことができる。また、この凹凸は、光が干渉して表面がきれいな虹色に見える効果がある。
以上のような構成の本発明の光ディスクは、DVD型の光ディスクと同様の層構成を有することから、現行のDVD型の光ディスクの製造工程を応用することができる。また、画像記録層が、既述のように、光ディスクの形態に合わせた各条件を全て満たすことから、レーザー光を照射した際の可視画像の形成性が良好となり、更に、形成された可視画像の視認性が優れたものとなるという効果を有する。
(画像記録方法)
本発明の光ディスクの画像記録層への画像記録は、本発明の光ディスクと、少なくとも該光ディスクの画像記録層への画像情報の記録が可能な記録装置と、を用いて行う。
以下、先ず、本発明の光ディスクへの記録に用いられる記録装置について説明する。
本発明の光ディスクにおいて、画像記録層への画像の記録、及び情報記録層への光情報の記録は、両層への記録機能を有する1つの光ディスクドライブ(記録装置)で行うことができる。このように1つの光ディスクドライブを使用する場合、画像記録層及び情報記録層のいずれか一方の層への記録を行った後、裏返して他方の層に記録を行うことができる。画像記録層への可視画像の記録をする機能を有する光ディスクドライブとしては、例えば、特開2003−203348号公報、特開2003−242750号公報等に記載されている。
情報記録層に光情報を記録する、かつ、画像記録層に可視画像を記録する記録装置は、少なくとも、レーザー光を射出するレーザーピックアップと、光ディスクを回転させる回転機構と、を有する。なお、ピックアップに使用される対物レンズやレーザーは、従来公知のものを、画像の記録を行う光ディスクに合わせて使用することができる。
この記録装置を用いて画像記録層への可視画像の記録する方法について説明する。
まず、レーザーピックアップを、回転機構により回転している光ディスクの画像記録層に形成されたトラッキング用の凹凸でトラッキングさせて、光ディスクの面に沿って相対移動させ、該相対移動に同期してレーザー光を、画像形成しようとする文字、絵等の画像データに応じて変調して画像記録層に向けて照射して可視画像を記録する。このような構成は、例えば、特開2002−203321号公報等に記載されている。
なお、画像記録層への可視画像の記録時には、必ずしもトラッキングを必要とするわけではなく、その場合は、例えば、ステッピングモータの制御を行うことで、所望の画像データに応じたレーザー照射を行い、可視画像を記録する方法が用いられる。
(情報記録方法)
次いで、記録装置を用いた情報記録層への情報(デジタル情報)の記録について説明する。情報記録層が色素型の場合、まず、未記録の前述の光ディスクを、回転機構により所定の記録線速度にて回転させながら、レーザーピックアップからレーザー光を照射する。この照射光により、情報記録層の色素がその光を吸収して局所的に温度上昇し、所望のピットが生成して、その領域の光学特性が変わることにより情報が記録される。
なお、情報記録層に記録された情報の再生は、回転させた状態の光ディスクの情報記録層に向けてレーザーピックアップからレーザー光を照射して行う。
ここで、ピックアップに使用される対物レンズやレーザーは、従来公知のものを、情報の記録を行う光ディスクに合わせて使用することができる。
一方、情報記録層が相変化型の場合について説明する。相変化型の場合は、情報記録層は前述の材質から構成され、レーザー光の照射によって結晶相と非晶相との相変化を繰り返すことができる。
情報記録時は、集中したレーザー光パルスを短時間照射し、相変化型情報記録層を部分的に溶融する。溶融した部分は熱拡散により急冷され、固化し、非晶状態の記録マークが形成される。また、消去時には、記録マーク部分にレーザー光を照射し、情報記録層の融点以下、結晶化温度以上の温度に加熱し、かつ、除冷することによって、非晶状態の記録マークを結晶化し、もとの未記録状態に戻す。
本発明の光ディスクの構成例を示す概略要部断面図である。
符号の説明
10・・・第1の基板
20・・・情報記録層
30・・・第1の反射層
40・・・第1の保護層
50・・・接着層
60・・・第2の保護層
70・・・第2の反射層
80a、80b・・・画像記録層
90a、90b・・・第2の基板
100a、100b・・・光ディスク

Claims (2)

  1. グルーブが設けられた第1の基板上に、少なくとも、情報記録層又は情報記録部、及び第1の反射層をこの順に有する第1の積層体と、グルーブが設けられた第2の基板上に、少なくとも、レーザー光の照射により可視画像が記録される画像記録層、及び第2の反射層をこの順に有する前記第2の積層体と、を両反射層が対向するように接着層を介して貼り合わせてなる光ディスクであって、
    前記第1の反射層及び第2の反射層の厚さがいずれも15〜200nmの範囲であり、かつ、前記画像記録層が色素を含有すると共に、下記の6つの条件の全てを満たすことを特徴とする光ディスク。
    ・ランド部の厚さ:10〜200nm
    ・グルーブ部の厚さ:50〜300nm
    ・グルーブ部の厚さ>ランド部の厚さ
    ・波長660nmにおける屈折率:1.7〜2.5
    ・波長660nmにおける消衰係数:0.03〜0.20
    ・分解開始温度:150〜350℃
  2. グルーブが設けられた第1の基板上に、少なくとも、情報記録層又は情報記録部、及び第1の反射層をこの順に有する第1の積層体と、平均凹凸高さ(Rc)が10nm以下である第2の基板上に、少なくとも、レーザー光の照射により可視画像が記録される画像記録層、及び第2の反射層をこの順に有する前記第2の積層体と、を両反射層が対向するように接着層を介して貼り合わせてなる光ディスクであって、
    前記第1の反射層及び第2の反射層の厚さがいずれも15〜200nmの範囲であり、かつ、前記画像記録層が色素を含有すると共に、下記の4つの条件の全てを満たすことを特徴とする光ディスク。
    ・厚さ:30〜300nmであり、かつ、画像記録エリア内における厚さが平均値±30%以内
    ・波長660nmにおける屈折率:1.7〜2.5
    ・波長660nmにおける消衰係数:0.03〜0.20
    ・分解開始温度:150〜350℃
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