JPH09261175A - 光信号処理回路およびそれを用いたネットワーク - Google Patents

光信号処理回路およびそれを用いたネットワーク

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JPH09261175A
JPH09261175A JP8183794A JP18379496A JPH09261175A JP H09261175 A JPH09261175 A JP H09261175A JP 8183794 A JP8183794 A JP 8183794A JP 18379496 A JP18379496 A JP 18379496A JP H09261175 A JPH09261175 A JP H09261175A
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Takeshi Kawai
武司 河合
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仁 小原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多チャンネルの合分波器またはルータとして
クロストーク特性を改善し、さらにクロストークフリー
を実現した光信号処理回路、さらにそれをノードに用い
て同一波長によるクロストークの発生を抑えたネットワ
ークを実現する。 【解決手段】 縦続接続された各段の光合分波手段のチ
ャンネル数a1,a2,…,anが互いに素で、かつN1/n
近い整数値に設定する。ただし、nは接続段数であり、
Nは全体のチャンネル数であり、N=a1・a2・…・an
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の波長の光信
号を小さなクロストークで合分波またはルーチングする
光信号処理回路およびそれを用いたネットワークに関す
る。
【0002】
【従来の技術】図16は、周期性をもつ光合分波手段で
あるアレイ格子フィルタの構成例を示す。図において、
アレイ格子フィルタは、入力用導波路アレイ31、入力
側コンケイブスラブ導波路32、導波路長差ΔLで順次
長くなるアレイ導波路33、出力側コンケイブスラブ導
波路34、出力用導波路アレイ35を順次接続した構成
である。
【0003】入力用導波路アレイ31の所定の入力ポー
トから入射された光は、入力側コンケイブスラブ導波路
32において回折により広がり、その回折面と垂直に配
置された導波路アレイ33に導かれる。導波路アレイ3
3は、各導波路が導波路長差ΔLで順次長くなっている
ので、各導波路を伝搬して出力側コンケイブスラブ導波
路34に到達した光には導波路長差ΔLに対応する位相
差が生じている。この位相差は波長(光周波数)により
異なるので、出力側コンケイブスラブ導波路34のレン
ズ効果で出力用導波路アレイ35の入力端に集光する際
に、波長(光周波数)ごとに異なる位置に集光する。こ
こで、1つの光路においてその光路長が複数の波長の整
数倍になりうる。すなわち、アレイ格子フィルタでは各
光路を通過できる波長は複数個あり、周期性をもつ合分
波器として機能させることができる。
【0004】アレイ格子フィルタは、入力ポートと入力
波長が決まると出力ポートが一意に決まる。一方、入力
ポートを変えずに入力波長を変えると出力ポートが変化
する。また、入力波長を変えずに入力ポートを変えても
出力ポートが変化する。ただし、任意の波長の入出力が
可能ではなく、アレイ格子フィルタの設計値を満足する
一定間隔の波長のみが通過できる。さらに、アレイ格子
フィルタは周期性を有しており、通過波長間隔をΔλ、
チャンネル数(入出力ポート数)をaとすると、各出力
ポートにはΔλ・a間隔の波長の光信号が出力される。
【0005】図17は、アレイ格子フィルタの透過特性
を示す。これは、チャンネル数aが16で、所定の入出力
ポート間で入力波長のみを変化させたときの結果であ
る。設計中心波長は1551nm、通過波長間隔Δλは1n
mである。所定の出力ポートの通過波長間隔が16(=1
×16)nmになっていることがわかる。入出力ポートを
変化させると16nm間隔は変化せず、通過波長間隔Δλ
の整数倍シフトする。
【0006】一方、マッハツェンダを多段に接続し、多
チャンネルの合分波器を構成する方法が提案されてい
る。図18は、多段接続したマッハツェンダ合分波器の
構成およびその合分波動作を示す。マッハツェンダは2
×2の入出力を有する合分波器であり、周期に従って信
号ポートが切り替わる。この周期を2倍、3倍にして多
段接続することにより、多チャンネルの合分波が可能に
なる。周期がfSのマッハツェンダ41に間隔がfSの連続
した信号fi(iは1〜4)が入力されると、一方はf1
f3、他方はf2とf4の周期2fS の信号に分離される。これ
らを周期2fS のマッハツェンダ42−0,42−1に入
力すると、各出力ポートから1波長ずつ分波されて出力
される。
【0007】また、アレイ格子フィルタのように複数の
入出力ポートを有する合分波器を多段に縦続接続し、多
チャンネルの合分波器を構成する方法も提案されている
(参考文献: Richard A. Barry and Pierre A. Humble
t, "Latin routers, designand implementation", J. L
ightwave Technol., vol.11, no.5/6, pp.891-899)。こ
こでは、縦続接続された各段の合分波器のチャンネル数
を互いに素の整数にすることにより、最大で各段のチャ
ンネル数の積と同数の入出力チャンネルが実現できるこ
とが示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】現在、アレイ格子フィ
ルタの入出力ポート数は32×32程度のものが実現できる
が、それ以上のものは製作が困難になっている。また、
アレイ格子フィルタにおいて、入力波長と入力ポートが
決まると出力ポートが一意に決まるが、実は他の出力ポ
ートにも光信号の一部が出力される。以下、所定の出力
ポートの光信号パワーと他ポートへの漏れ込みパワーの
比を抑圧比という。図17に示す例では、設計中心波長
近傍で抑圧比が35dB程度あるが、設計中心波長から離れ
たところでは抑圧比が30dB以下になっている。これは、
アレイ格子フィルタのチャンネル間で特性の不均一が生
じているためである。
【0009】さらに、アレイ格子フィルタの出力ポート
数がNあり、波長多重された光信号が各出力ポートから
分波されて出力される場合に、各出力ポートには信号成
分と(N−1)個の他ポートからの漏れ込みがあること
になる。すなわち、出力ポート数の増加はそれだけ他ポ
ートからの漏れ込みが増えることを示しており、多チャ
ンネル構成のものほどクロストークによる影響が大きく
なる。
【0010】また、マッハツェンダを多段接続した構成
では、マッハツェンダ単体は2×2の入出力であるの
で、全体のチャンネル数を増加させるとマッハツェンダ
の個数も増加する。7段構成の場合のチャンネル数は12
8(=27)であり、必要なマッハツェンダの数は127(=20
+21+…+26=27−1)となる。また、複数の入出力ポ
ートを有する合分波器を多段接続して多チャンネル化を
図った構成では、チャンネル数に比例して大きくなるク
ロストークに対する考慮がなされていなかった。
【0011】ところで、各ノードに多チャンネルの合分
波器を配置し、各ノードから出力されるそれぞれ異なる
波長の光信号を1つの光ファイバで合波させる波長多重
伝送システムがある。このシステムでは、互いに異なる
ノードからある1つのノードへの信号波長が同一になる
と、フィルタ等で送信ノードを識別することができなく
なり、システムの特性を劣化させることになる。以下、
この現象を同一波長によるクロストークという。これ
は、送信ノードでの合分波処理が不完全で、信号波長以
外の波長成分も出力される場合に起こる。従来の波長多
重伝送システムでは、このような同一波長によるクロス
トークに対する根本的な対策がなされていなかった。
【0012】本発明は、多チャンネルの合分波器または
ルータとしてクロストーク特性を改善し、さらにクロス
トークフリーを実現した光信号処理回路、さらにそれを
ノードに用いて同一波長によるクロストークの発生を抑
えたネットワークを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の光信号処理回路
は、縦続接続された各段の光合分波手段(アレイ格子フ
ィルタ)のチャンネル数a1,a2,…,anが互いに素で、
かつN1/n に近い整数値に設定することを特徴とする
(請求項1)。ただし、nは接続段数であり、Nは全体
のチャンネル数であり、N=a1・a2・…・anとなる。
【0014】従来の構成法は、多チャンネルの合分波器
を実現することに主眼があり、上述したように各段のア
レイ格子フィルタのチャンネル数が互いに素の関係にあ
るという条件のみがあった。本発明の光信号処理回路
は、さらにクロストーク特性が良好になるように、各段
のアレイ格子フィルタのチャンネル数をN1/n に近い整
数に設定する条件を付加する。
【0015】まず、チャンネル数が互いに素となるアレ
イ格子フィルタを多段に縦続接続することにより、多チ
ャンネルの合分波器を構成できる理由について説明す
る。所定の波長λi が、チャンネル数p,q,rのアレ
イ格子フィルタの所定の出力ポートから出力された場合
に、チャンネル数pのアレイ格子フィルタではその周期
性によりλi+p ,λi+2p,λi+3p,…の信号も同時に通
過する。同様に、チャンネル数rのアレイ格子フィルタ
ではλi+r ,λi+2r,λi+3r,…の信号も同時に通過す
る。よって、p,rが互いに素でその最小公倍数がpr
となるので、両者を同時に通過できるのはλi+prとな
る。これは、全体のチャンネル数がprに拡張され、合
分波できる波長数が増えたことを示す。3段構成の場合
にも同様にpqrの周期の信号が出力される。
【0016】次に、各段のアレイ格子フィルタのチャン
ネル数をN1/n に近い整数に設定することにより、クロ
ストーク特性が改善される理由について説明する。n段
縦続に接続されるアレイ格子フィルタのチャンネル数
a1,a2,…,anが互いに素であると、全体のチャンネル
数Nはa1・a2・…・anとなる。ここで、周期a1・a2・…
・an-1の信号はチャンネル数anのアレイ格子フィルタの
みが通過帯域外となり、他の段のアレイ格子フィルタで
は減衰を受けない。アレイ格子フィルタ単体の抑圧比が
大きい場合には、2回以上減衰を受けるような信号は出
力信号にクロストークとして影響を及ぼさない。一方、
1度のみ減衰を受ける信号は、単体のアレイ格子フィル
タにおける他チャンネルからのクロストークと同一であ
り、その影響を考慮する必要がある。
【0017】同様に、チャンネル数ak(1≦k≦n)の
アレイ格子フィルタのみで減衰する信号は、周期がa1
a2・…・ak-1・ak+1・…・anで、その数が N/(a1・a2・…・ak-1・ak+1・…・an)−1=ak−1 …(2) となる。これらは、出力にクロストークとして影響して
くる。そのため、多段接続時に全チャンネル分の信号
(N=a1・a2・…・an)を入力した場合に、クロストー
ク成分として影響するチャンネルの数は
【0018】
【数1】
【0019】となり、単体のアレイ格子フィルタの場合
の数(N−1)よりも減少する。ここで、相加相乗平均
を利用すると、
【0020】
【数2】
【0021】であり、a1=a2=…=an=N1/n のときに
理論上クロストークが最小になる。実際には、各段のチ
ャンネル数は互いに素という条件があるので、クロスト
ーク特性がよく、かつ多チャンネルの合分波器を構成す
るには、各段のチャンネル数がN1/n に近い整数でかつ
互いに素であればよい。また、接続段数を増やしたとき
の最小クロストークαn(N1/n−1)の値について説明
する。ただし、αはアレイ格子フィルタ単体の抑圧比で
ある。
【0022】
【数3】
【0023】であるので、n→∞で、
【0024】
【数4】
【0025】となる。よって、接続段数を大きくしてい
くと、クロストークはαlnNに収束する。なお、マッハ
ツェンダの多段接続構成においても同様の効果が期待で
きる。しかし、アレイ格子フィルタが通過帯域以外は比
較的均一な通過損失であるのに対して、マッハツェンダ
は周期が長い場合に通過損失が小さいチャンネルが増え
るので、アレイ格子フィルタよりもクロストーク改善の
効果は小さい。
【0026】また、光合分波手段の各光路上の通過波長
以外の波長成分が、少なくとも2段の光合分波手段で除
去されるように接続し、さらに入力または出力される波
長多重光の波長多重数が、min(N/a1,N/a2,…,N/an)
以下とすることにより、クロストークフリーの出力ポー
トを有する光信号処理回路を実現することができる(請
求項2,5)。
【0027】また、各段の光合分波手段の各チャンネル
の中心通過幅σは、光合分波手段の各チャンネル中心通
過周波数の誤差をδ、光合分波手段の隣接チャンネル抑
圧比をαとしたときに、σ=(1−δ)/{2ln(1/
α)}1/2 の近傍に設定する(請求項3)。また、光合
分波手段の接続段数を2または3とする(請求項4)。
光合分波手段に製作誤差がなければ、接続段数に比例し
てクロストーク特性を改善することができる。しかし、
製作誤差がある場合には、クロストーク特性の改善効果
が得られる接続段数に限界がある。
【0028】また、各ノードを光ファイバにバス型に接
続したネットワークにおいて、ネットワークの各ノード
の入出力部に上記の光信号処理回路を含むことにより、
同一波長によるクロストークの発生を抑えることができ
る(請求項6)。
【0029】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態を
示す(請求項1)。図において、チャンネル数5のアレ
イ格子フィルタ11と、チャンネル数6のアレイ格子フ
ィルタ12−i(iは0〜4)は、木構造状に縦続に接
続されている。波長多重光(波長λ1 〜λ30)がアレイ
格子フィルタ11の所定の入力ポートに入力され、アレ
イ格子フィルタ11,12−iを通過するごとに分波さ
れ、アレイ格子フィルタ12−iの各出力ポートから各
波長の光信号が出力される。
【0030】ここで、アレイ格子フィルタ11,12−
iの機能について説明する。一定波長間隔の信号をアレ
イ格子フィルタに入力すると、その波長に応じて出力ポ
ートが変化する。そのため、チャンネル数pのアレイ格
子フィルタは、それ単体で最大p波の信号を分波するこ
とができる。また、アレイ格子フィルタは周期性をもっ
ており、p波以上の信号を所定の入力ポートに入力した
場合には1周期離れた2波以上の信号が出力される出力
ポートが存在する。すなわち、チャンネル数pのアレイ
格子フィルタのある出力ポートでは、λi ,λi+p ,λ
i+2p,…といった一定周期の信号が出力される。このと
き、他の出力ポートではλj ,λj+p ,λj+2p,…とい
った信号が出力される。また、入力ポートの位置を1つ
ずらすと、透過中心波長と出力ポートの対応関係が1チ
ャンネルずつ巡回的にシフトする。
【0031】この周期性により、入出力ポート数が5の
アレイ格子フィルタ11の出力は、λ1611, …,
λ26と、λ2712, …, λ27と、λ3, λ8, λ13,
…,λ28と、λ4914, …, λ29と、λ510, λ
15, …, λ30に分けられる。次に、入出力ポート数が6
のアレイ格子フィルタ12−0の出力は、λ1, λ6
11, …, λ26が1波長ごとに分波される。他のアレイ格
子フィルタ12−iにおいても同様に1波長ごとに分波
される。
【0032】なお、入力された波長多重信号が各波長ご
とに分波されることは、各段のアレイ格子フィルタのチ
ャンネル数が互いに素であるという条件と、入力信号の
波長多重度が各段のチャンネル数の積以下であるという
条件により保証される。また、チャンネル数が小さいア
レイ格子フィルタから順番に縦続接続することにより、
合分波器全体のアレイ格子フィルタの個数を減らすこと
ができる。いま、チャンネル数a1,a2,…,anのアレイ
格子フィルタを順番に木構造状に縦続接続するとする。
このとき、必要なアレイ格子フィルタの個数は、 1+a1+(a1・a2)+…+(a1・…・an) となる。ここで、アレイ格子フィルタの順番を変えたと
き、この式の第i項は、a1,a2,…,anの中から互いに
異なる(i−1)個を選んだときの積となる。したがっ
て、チャンネル数が小さいアレイ格子フィルタから順番
に並んでいる場合には、その第i項はa1,a2,…,an
中から小さい順番で選んだ(i−1)個の積となり、最
小の組み合わせと一致する。これにより、必要なアレイ
格子フィルタの個数を減らすことができる。
【0033】また、図1に示すアレイ格子フィルタ1
1,12−iでは、1番上の入力ポートを使用している
が、任意の入力ポートを選択することができる。入力ポ
ートの位置を変えることにより、各出力ポートの信号波
長が変わる。また、初段のアレイ格子フィルタ11と第
2段のアレイ格子フィルタ12−iの接続を変えなくて
も、アレイ格子フィルタ11の入力ポートを変えるだけ
で出力ポートの波長を変えることができる。
【0034】以上の説明は、入力信号が分波される分波
器としての動作を示したが、個々の部品が対称性をもつ
ので、アレイ格子フィルタ12−iから入力してアレイ
格子フィルタ11から出力すれば、合波器として機能さ
せることもできる。次に、各段のアレイ格子フィルタの
チャンネル数をN1/n に近い整数に設定することによ
り、クロストーク特性が改善されることを図2および図
3を参照して具体的に説明する。
【0035】図2において、(1) はチャンネル数5のア
レイ格子フィルタ11の透過特性を示し、(2) はチャン
ネル数6のアレイ格子フィルタ12−iの透過特性を示
し、(3) はアレイ格子フィルタ11,12−iを縦続接
続し、チャンネル数30としたときの透過特性を示し、
(4) は単体でチャンネル数30のアレイ格子フィルタの透
過特性を示す。チャンネル数5のアレイ格子フィルタ1
1の透過特性(1) は、5チャンネル周期の透過出力1-1
と、その他の出力1-0,1-2 に分けられる。チャンネル数
6のアレイ格子フィルタ12−iの透過特性(2) は、6
チャンネル周期の透過出力2-2 と、その他の出力2-0,2-
1 に分けられる。
【0036】透過出力1-1,2-2 のレベルをaとし、その
他の出力1-0,1-2,2-0,2-1 のレベルをbとすると、アレ
イ格子フィルタ単体の抑圧比はa/bで定義される。ア
レイ格子フィルタを縦続接続したときの出力は、各アレ
イ格子フィルタの透過特性の積で表される。アレイ格子
フィルタ単体の抑圧比が十分大きい場合には、2回以上
帯域外を通過するチャンネルについては出力として現れ
ない。図2では、1回のみ通過帯域外となる1-1 と2-1
の積が3-1 として、また1-2 と2-2 の積が3-2として出
力されるが、2回以上通過帯域外となる1-0 と2-0 の積
は出力として現れない。
【0037】このとき、1回のみ通過帯域外を通るチャ
ンネルのうち、チャンネル数5のアレイ格子フィルタ1
1のみが帯域外となるチャンネル数は、残りのアレイ格
子フィルタの通過帯域となるチャンネル数に等しいの
で、30/6−1=4となる。なお、3段以上の縦続接続
の場合には残り2段以上ですべて通過帯域となる必要が
ある。同様に、チャンネル数6のアレイ格子フィルタ1
2−iのみが帯域外となるチャンネル数が30/5−1=
5となる。すなわち、クロストークとなるチャンネルは
合計で9チャンネルとなる。チャンネル数30のアレイ格
子フィルタの場合には29チャンネルのクロストークがあ
るので、クロストーク成分が20チャンネル分低減された
ことになる。
【0038】また、積が30となる2つの素数の組み合わ
せは、(2,15)、(3,10)、(5,6) がある。図3は、チャン
ネル数10のアレイ格子フィルタと、チャンネル数3のア
レイ格子フィルタを縦続接続した場合の透過特性を示
す。図2で説明したように、縦続接続によりクロストー
クとなるチャンネルは(30/3−1)+(30/10−1)=
9+2=11となる。このように、全体のチャンネル数30
を2段の縦続接続により構成する場合には、各段のチャ
ンネル数を301/2 =5.47に近い整数、すなわちチャンネ
ル数5と6の組み合わせとすることにより、クロストー
ク特性を改善できることがわかる。
【0039】図4は、2段構成により改善されるクロス
トーク量を示す。これは、アレイ格子フィルタを2段縦
続接続し、全体のチャンネル数を変化させ、各全体チャ
ンネル数でクロストーク特性が最適となるように、各段
のチャンネル数をN1/2 に近い互いに素となる整数に設
定したときのクロストーク改善量を示す。計算では、ア
レイ格子フィルタ単体の抑圧比を30dBとした。実点は、
各段が互いに素の整数となる点を示している。太い実線
4-0 は、各段のチャンネル数をN1/2 で構成した場合の
結果をプロットしたものである。このときのクロストー
クが理論上の最小値となる。また、細い実線4-1,4-2,4-
3,…は、アレイ格子フィルタの1段目と2段目のチャン
ネル数の組み合わせ(2,N/2), (3,N/3), (4,N/4), …を
変化させたときの結果である。
【0040】各段のチャンネル数の組み合わせが(2,N/
2)のときに、クロストークが約3dB改善されるのは、2
段にすることにより他チャンネルからの漏れ込みが約N
/2に減少するためである。同様に、各段のチャンネル
数の組み合わせが (3,N/3)および(4,N/4) のときにも、
全体のチャンネル数Nによらずにクロストークが改善さ
れる。また、所望のチャンネル数で理論値に近い値とな
るとは限らないが、出力チャネル数が 100程度のとき
に、(10,9)や(10,11) などの組み合わせによりクロスト
ークが約7dB改善されることがわかる。
【0041】(第2の実施形態)図5は、本発明の第2
の実施形態を示す(請求項2,請求項5)。図におい
て、チャンネル数5のアレイ格子フィルタ11と、チャ
ンネル数3のアレイ格子フィルタ13−0〜13−4
と、チャンネル数2のアレイ格子フィルタ14−0〜1
4−5は、木構造状に縦続に接続されている。第1の実
施形態で示したように、入力される波長多重信号は波長
に応じて各アレイ格子フィルタでルーチングされる。λ
12,…,λ6 は、入力信号がルーチングされる様子を
示す。また、カッコ内に示すλ12,…,λ6 は、1度
だけアレイ格子フィルタの帯域外を通過した信号成分を
示す。
【0042】ここで、波長ルーチングの様子と、そのと
きに発生するクロストークの様子について説明する。ま
ず、信号λ1 がアレイ格子フィルタ11に入力すると、
次のアレイ格子フィルタ13−0にルーチングされる。
このとき、クロストーク成分(λ1)が他のアレイ格子フ
ィルタ13−1〜13−4にルーチングされる。アレイ
格子フィルタ13−0に入力された信号λ1 は、次のア
レイ格子フィルタ14−0にルーチングされる。このと
きにも、クロストーク成分(λ1)が残りの2つの出力ポ
ートに出力される。一方、アレイ格子フィルタ13−1
〜13−4にルーチングされたクロストーク成分(λ1)
は、信号λ1 と同様にルーチングされる。このとき、ク
ロストーク成分 (λ1)からさらにクロストーク成分が発
生するが、アレイ格子フィルタの抑圧比が大きい場合に
は2回以上帯域外を通過したことになるので無視され
る。以上より、信号λ1 が出力される出力ポートと、1
回だけ帯域外を通過したクロストーク成分(λ1)が出力
される出力ポートが決まる。
【0043】同様にして信号λ2 がルーチングされて出
力される出力ポートと、そのクロストーク成分(λ2)が
出力される出力ポートが決まる。このとき、クロストー
ク成分(λ2)がそれ以前に出力ポートを決めた信号λ1
に重ならないことは、対称性から保証される。以下同様
に、信号λ34,…の出力ポートと、そのクロストーク
成分の出力ポートが決まる。そして、クロストークが発
生していないチャンネルにルーチングできなくなった時
点で、クロストークフリーとなる最大入力波長数と出力
ポートが決定される。このときの最大入力波長数は、全
体のチャンネル数をN(=5×3×2=30)とおくと、 min(N/5,N/3,N/2)=N/5=6 …(7) で与えられる。一般に、チャンネル数a1,a2,…,an
互いに素となるアレイ格子フィルタを多段に縦続接続し
た場合には、クロストークフリーとなる最大入力波長数
は min(N/a1,N/a2,…,N/an) …(8) となる。ただし、N=a1・a2・…・anである。
【0044】ところで、2チャンネルのアレイ格子フィ
ルタ14−6〜14−14は、クロストーク成分のみが
出力されることになるので接続する必要がなくなる。ま
た、クロストークフリーという条件がない場合には、本
実施形態の構成では最大5×3×2=30チャンネル分の
信号を合分波することが可能である。しかし、本実施形
態では、入力波長数を6に制限してアレイ格子フィルタ
に冗長性をもたせ、帯域通過フィルタの役割を担わせる
ことによりクロストークフリーが実現されることを示し
ている。
【0045】(第3の実施形態)図6は、本発明の第3
の実施形態を示す(請求項2,請求項5)。図5に示す
第2の実施形態において、1波長の信号成分しか通過し
ないアレイ格子フィルタ13−1〜13−4,14−0
〜14−5は、クロストーク成分を他の出力ポートにル
ーチングすることにより信号成分のみを取り出す帯域通
過フィルタと同等の役割を果たしている。
【0046】本実施形態は、アレイ格子フィルタ13−
1〜13−4,14−0,14−1を帯域通過フィルタ
15−0〜15−5に置き換えたものである。ただし、
帯域通過フィルタの抑圧比などの特性はアレイ格子フィ
ルタと同等とする。なお、帯域通過フィルタは所望の波
長のみを取り出すことができるので、3段目のアレイ格
子フィルタ14−2〜14−5に対応する帯域通過フィ
ルタは不要となる。このように、アレイ格子フィルタと
帯域通過フィルタを併用することにより、クロストーク
フリーでかつ信号出力の減衰を受けない合分波器を少な
い部品数で実現することができる。
【0047】(第4の実施形態)図7は、本発明の第4
の実施形態を示す(請求項6)。図において、ノード2
1−0〜21−2には、それぞれ信号λ1,…, λn が入
力される。各ノードで波長多重された信号は、光ファイ
バ22−0〜22−2を介してバス状に配置された光フ
ァイバ23に送出され、各ノード専用の引き込み光ファ
イバ24〜0〜24−2を介して各ノードに伝送され
る。本構成において、2つのノードに着目すると2段の
光クロスコネクトに等しいシステムになっている。よっ
て、送信波長の割り当てにより、光ファイバの接続形態
を変えることなく任意のパス設定要求に対して柔軟に対
応することができる。
【0048】ここで、ノード21−1,21−2からノ
ード21−0への送信波長がそれぞれλ12 とする。
このとき、各信号が他方のクロストーク成分(λ2),(λ
1)を含んでいたとすると、バス上で信号λ1 とクロスト
ーク成分(λ1)、信号λ2 とクロストーク成分 (λ2)が
同一波長のクロストークとなる。このようなクロストー
クはフィルタで除去できないので、システム特性の劣化
要因となる。
【0049】同一波長のクロストークを発生させないた
めには、各ノードからの信号をクロストークフリーとす
ればよい。第2の実施形態および第3の実施形態で示し
たクロストークフリーとなる合分波器を各ノードに備え
ることにより、伝送路上で同一波長によるクロストーク
が発生しないようにできる。図8は、ノード21の構成
例を示す。
【0050】図において、チャンネル数5のアレイ格子
フィルタ11−0〜11−5と、チャンネル数3のアレ
イ格子フィルタ13−0〜13−9と、チャンネル数2
のアレイ格子フィルタ14−0〜14−14は、木構造
状に縦続に接続されている。図5に示す第2の実施形態
では初段のアレイ格子フィルタは1つであったが、ここ
では各段のアレイ格子フィルタを全体のチャンネル数30
に対応する数だけ配置してフルメッシュで接続してい
る。第1段のアレイ格子フィルタ11−0〜11−5の
入力波長は、第3段のアレイ格子フィルタ14−0から
信号λ1 〜λ30が出力される場合のものである。入力ポ
ートと入力波長の組み合わせにより、他のアレイ格子フ
ィルタ14−1〜14−5から任意の波長の出力も可能
である。
【0051】本構成においても、各段のアレイ格子フィ
ルタのチャンネル数をN1/n に近い整数とすることによ
り、アレイ格子フィルタの必要個数を少なくすることが
できる。すなわち、チャンネル数a1,a2,…,anのアレ
イ格子フィルタを多段接続する場合に、チャンネル数ai
のアレイ格子フィルタの必要個数はN/aiである。ただ
し、N=a1・a2・…・anである。よって、全体で必要な
個数は
【0052】
【数5】
【0053】となる。ここで、
【0054】
【数6】
【0055】で、等号が成立するのはN/a1=N/a2
…=N/anのときである。よって、a1=a2=…=an=N
1/n のときに最小になる。なお、本構成は3段構成の30
×30波長ルーチング回路となっている。このためには、
例えば第1段のアレイ格子フィルタ11−0〜11−5
の前段に空間スイッチを配置し、入力波長と各入力ポー
トとの間でスイッチングを行う。
【0056】ここで、各出力ポートからの信号はクロス
トークフリーであるので、これらを各ノードに割り振
り、所定のノードへの出力信号が各ノードで異なるよう
にすれば、同一波長によるクロストークは発生しない。
たとえば、ノード21−0への出力信号として、ノード
21−1からはアレイ格子フィルタ14−0からの出力
を割り当て、ノード21−2からはアレイ格子フィルタ
14−1からの出力を割り当てることにより、クロスト
ークフリーが実現できる。
【0057】(第5の実施形態)図8に示す3段構成の
30×30波長ルーチングスイッチ回路は、最大6個のクロ
ストークフリーな出力ポートが存在する。したがって、
全体として6×6のクロストークフリーな波長ルーチン
グスイッチ回路を構成することができる。その場合に
は、入出力の方向によらないが、例えば左側から入力す
る構成例を図9に第5の実施形態として示す(請求項
5)。
【0058】チャンネル数5のアレイ格子フィルタ11
−0〜11−5の各1つの入力ポートに、それぞれ連続
した6個の入力波長A1 〜A6 、B28〜B3 、C29〜C
4 、D26〜D1 、E27〜E2 、F30〜F5 の各1つを入
力する。ここで、A〜Fは各アレイ格子フィルタに対応
して表示したものであり、添字の数字が同じものは同一
波長を示し、使用波長数は11個である。図9に示すよう
に入力波長と入力ポートを設定することにより、クロス
トークフリーとなる出力ポートには、各入力ポートから
1信号ずつ合計6波長分が出力される。図9に示す出力
信号の並びはすべてD,E,B,C,F,Aとなってお
り、アレイ格子フィルタ14−0〜14−5からは、そ
れぞれ波長D26〜A1 、D1 〜A6 、D27〜A2 、D28
〜A3 、D29〜A4 、D30〜A5 の各信号が出力され
る。このように、本波長ルーチング回路は、波長の並び
に関してコンパクトな性質を有する。
【0059】本波長ルーチング回路では、任意の入力ポ
ートを1つ選び、連続したG個の波長の1つを入力す
る。ただし、Gはクロストークフリーな出力ポート数で
ある。ここで、入力波長の最初のものをλS とする。上
記のクロストークフリーとなる出力ポートのうち、λS
以外が出力される出力ポートにλS が出力される入力ポ
ートを探す。これらの入力ポートから信号を入力した場
合に、クロストークフリーとなる出力ポートに信号が出
力される波長の範囲を探す。
【0060】(第6の実施形態)図9に示す第5の実施
形態の30×30波長ルーチング回路は、クロストークフリ
ーとなる出力ポート数G(6個)よりも使用波長数(11
個)が多くなる。この使用波長数をクロストークフリー
な出力ポート数Gに削減するための構成例を図10に第
6の実施形態として示す(請求項5)。
【0061】入力側のアレイ格子フィルタ11−0〜1
1−5の入力ポートと入力波長はすべて同一である。ま
た、図9の構成では、各アレイ格子フィルタ11−0〜
11−5の同じ位置の入力ポートから同じ波長を入力し
た場合には、互いに異なる出力ポートに出力されるの
で、同一波長光源を最大6個用意する必要があった。そ
れに対して図10の構成では、同じ位置の入力ポートか
ら同じ波長を入力した場合には、同一波長が重なるので
送信側の光源は全部で6個に制限される。すなわち、ア
レイ格子フィルタ11−0〜11−5にはそれぞれ6個
の入力波長のうちの1つで、かつ互いに波長が重ならな
いように選択する。また、本実施形態では、入力のアレ
イ格子フィルタの位置によらず、入力波長と出力ポート
が1対1に対応しているので設計が容易となる利点があ
る。
【0062】次に、使用波長数を削減するための構成法
について図11を参照して説明する。ここでは、2段の
場合の構成手順を示す。図11(1) に示すように、1段
目のアレイ格子フィルタ25−0が1個のときに、2段
目のアレイ格子フィルタ26−0〜26−2に接続し、
連続したG個の波長を入力して出力ポートを決定する。
次に、点線で示した部分と同一構成のアレイ格子フィル
タを同一箇所にカプラ27−0〜27−2を介して増設
する(図11(2))。この構成の場合には使用波長数は削
減できるが、カプラ部分での損失が避けられない。
【0063】(アレイ格子フィルタの製作誤差に対する
解決法)ところで、以上説明した光信号処理回路(多段
接続構成の光合分波回路)では、構成部品のアレイ格子
フィルタは理想的な特性を有すると仮定されており、実
際の製作誤差は考慮されていない。たとえば、各チャン
ネルの中心通過周波数が信号波長からずれている場合
は、そのチャンネルの出力が減少する。また、多段構成
の場合には、各段の誤差の影響が累積するので、アレイ
格子フィルタ単体で構成した場合よりも製作誤差の影響
を大きく受ける。そのため、上記の実施形態のように多
段化によってクロストーク特性を改善しようとしても、
製作誤差がそれを阻む要因となってしまう。
【0064】以下、アレイ格子フィルタの製作誤差の影
響を低減するための各チャンネルの中心通過幅とクロス
トーク特性との関係について説明する(請求項3)。さ
らに、実際の製作誤差を考慮した多段構成の実現規模に
ついて説明する(請求項4)。図12は、アレイ格子フ
ィルタに製作誤差がある場合の各チャンネルの出力を示
す。ここで、アレイ格子フィルタの各チャンネル中心通
過周波数の誤差をδ、アレイ格子フィルタの隣接チャン
ネル抑圧比をαとする。
【0065】各チャンネルの中心通過周波数に誤差があ
る場合に、各段のアレイ格子フィルタの誤差の向きと大
きさは独立にとることができるが、ここでは全段中最大
の誤差をもつアレイ格子フィルタの誤差の向きと大きさ
を全段のアレイ格子フィルタがもつとした最悪条件にお
ける特性を調べる。なお、各段の誤差の向きの組み合わ
せにおいて、各チャンネルの透過特性はその中心に対し
て対称であるので、誤差の向きによらず誤差の大きさの
絶対値のみで決まる。したがって、各段の誤差の向きは
同一であるとしても問題はない。
【0066】また、数値計算では、各段の透過特性関数
F(δ,σ)は、図12(a) に示すように通過チャンネル
の抑圧比αがガウス型( exp(−δ2/2σ2))であり、
通過損失が抑圧比以上になる部分以外は平坦な透過特性
を有しているとする。図12において、丸印が各段の出
力を示す。なお、上段はある1つの段の出力を示し、下
段はその他の段の出力を示す。2回以上通過帯域外とな
るチャンネル(ア)については、十分にその大きさが抑
えられるのでクロストーク成分とはならない。また、1
回だけ通過帯域外となるチャンネル(イ)は、クロスト
ーク成分として影響することになる。このとき、接続段
数がn段であるとすると、これらのクロストーク成分は
(n−1)段の各段の誤差を影響を受けることになる。
同様に、チャンネル(ウ)はすべての段を通過するの
で、n段分の誤差の影響を受けることになる。信号チャ
ンネルおよびクロストークチャンネルともに、中心通過
周波数に誤差がある場合にはその出力は減少する。
【0067】また、図12(b) に示すように、各チャン
ネルの中心通過幅が大きくなると、隣接チャンネルから
の漏れ込みにより多段接続後の出力が増加するクロスト
ークチャンネルがある。一般に、これらの隣接チャンネ
ルからの漏れ込みによる出力増加は、誤差によって隣接
チャンネル間隔が狭くなる場合で、 F(δ,σ)n-1F(1−δ,σ) …(11) 誤差によって隣接チャンネル間隔が広くなる場合で、 F(δ,σ)n-1F(1+δ,σ) …(12) と表される。
【0068】また、この例でわかるように互いに素な整
数m,nにおいて、0からmnまでの整数に対して両者
の倍数の差が1となる箇所は2箇所ある。よって、2段
構成のアレイ格子フィルタでは、各段のクロストークチ
ャンネルが隣接しあうのは、2箇所あることになる。そ
のため、隣接チャンネルからの漏れ込みにより出力が増
加するのは、2×2=4チャンネルあることになる。接
続段数が3以上の場合には、その内のある段の出力と残
りの段すべての積による出力の2つに分けて考えれば、
上記の考えが適用できる。すなわち、n段接続の場合に
は、2×nチャンネルの出力が漏れ込みにより増大す
る。
【0069】図13は、アレイ格子フィルタに製作誤差
がある場合の多段接続後の出力を示す。(a) は各チャン
ネルの中心通過幅σが狭い場合であり、(b) は広い場合
である。各チャンネルの中心通過幅σは、チャンネル間
隔の設計値で規格化している。チャンネルの中心通過幅
σが狭い場合には信号チャンネルの出力低下が支配的で
あり、広い場合には隣接チャンネルの漏れ込みにより特
定のクロストークチャンネルの出力が増加している。図
13(b) では、チャンネル10, 11, 99, 100 のクロスト
ークチャンネルの出力が増加していることがわかる。
【0070】中心通過周波数の誤差による出力の低下
は、信号チャンネルがクロストークチャンネルよりも1
段分余計に影響を受けるということと、2×nチャンネ
ルの漏れ込みによるクロストークチャンネルの出力増大
を考慮すると、多段接続回路全体のクロストーク特性
(全クロストーク出力)/(信号出力)、
【0071】
【数7】
【0072】となる。ただし、cは、製作誤差と隣接チ
ャンネルからの漏れ込みがない場合のクロストークチャ
ンネルの数であり、
【0073】
【数8】
【0074】である。アレイ格子フィルタに製作誤差が
あり、各チャンネルの通過幅σが狭い場合には信号チャ
ンネルの出力低下によりクロストーク特性が決まる。隣
接チャンネルからの漏れ込みが生じないチャンネル幅の
範囲では、幅を広くした方が製作誤差の影響を低減でき
る。また、通過幅を大きくしていったときに改善量が劣
化しはじめるのは、隣接チャンネルからの漏れ込みであ
るので、 F(1−δ,σ)=α …(15) となるσが漏れ込みが生じるときの通過幅となる。よっ
て、通過幅σが式(1) の近傍で決められるとき、製作誤
差によるクロストーク特性の劣化を抑えることができ
る。
【0075】図14は、チャンネル通過幅を変化させた
ときのクロストーク改善量を示す。ここでは、1段目お
よび2段目のチャンネル数がそれぞれ10および11であ
り、全体のチャンネル数が 110であり、各段の誤差の大
きさを0.1 程度としている。縦軸はアレイ格子フィルタ
単体のときのクロストーク特性からの改善量を示す。図
には、式(13)に基づく解析結果と、図13に示すすべ
てのチャンネルの出力を各段の透過特性から計算して求
めた結果を示すが、両者は一致しており式(1) による
最適通過幅が妥当であることがわかる。なお、アレイ格
子フィルタに製作誤差がない場合の改善量も併せて示
している。これと比較すると、本発明によりチャンネル
通過幅を最適値に設定することにより、製作誤差がない
場合のクロストークの改善量からの劣化量が 0.5dB程度
に抑えられていることがわかる。
【0076】また、アレイ格子フィルタが製作誤差をも
つ場合の多段接続によるクロストーク特性において、チ
ャンネル間隔(FSR)に誤差がある場合について説明
する。クロストークチャンネル出力は、信号チャンネル
より誤差の影響を受ける段数が1段分少ないことと、信
号チャンネルで誤差が最大累積する最悪ケースを想定す
ると、チャンネル間隔(FSR)誤差によるクロストー
クチャンネルの出力低下は、信号チャンネルの出力低下
と比較すると無視でき、信号チャンネルの出力低下のみ
を考慮すればよい。よって、このときのクロストーク特
性は、
【0077】
【数9】
【0078】と表される。また、クロストーク特性をよ
くするためには、各段のチャンネル数はN1/n に近づけ
た方がよいので、式(15)は、
【0079】
【数10】
【0080】となる。式(16)の第2項の分子は、多段接
続によるクロストーク特性の改善に相当し、分母は、製
作誤差によるクロストーク特性の飽和または劣化を示し
ている。この式に基づいて計算すると、全体のチャンネ
ル数Nや誤差δfによらず、約3段接続程度で改善量が
低下しはじめる。すなわち、チャンネル間隔(FSR)
誤差がある場合には、2または3段接続程度で接続段数
に対する改善度が限界となる。
【0081】図15は、接続段数を変化させたときのク
ロストーク改善量を示す。ここでは、多段接続後のチャ
ンネル数を 100とした場合(図15(a))と、 500とした
場合(図15(b))の結果を示す。各図のパラメータはチ
ャンネル間隔(FSR)の誤差である。アレイ格子フィ
ルタに製作誤差がない場合には、接続段数の増加により
単調にクロストーク特性が改善される。また、製作誤差
が小さい場合には、3段接続程度で改善量が飽和してい
る。さらに、製作誤差が大きくなると、3段接続以上で
特性が劣化し始めている。
【0082】また、全体のチャンネル数、誤差の大きさ
によらず、特性が劣化し始めるのが3段接続程度あるこ
とがわかる。したがって、アレイ格子フィルタに製作誤
差がある場合には、本発明のように2または3段接続が
最も効果的にクロストーク特性の改善を図ることができ
る。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光信号処
理回路では、各段の光合分波手段のチャンネル数が互い
に素でN1/n に近い整数とすることにより、良好なクロ
ストーク特性を得る最適なチャンネル数の組み合わせが
可能となった。例えば、約 100チャンネルの合分波器を
構成する場合には、10と11のチャンネルの組み合わせに
より、クロストークが7dB程度改善される。
【0084】また、クロストーク成分が少なくとも2段
の光合分波手段を通過することにより除去でき、さらに
波長多重数をmin(N/a1,N/a2,…,N/an) 以下とするこ
とにより、クロストークフリーの出力ポートを有する光
信号処理回路を実現することができる。また、光合分波
手段(アレイ格子フィルタ)の各チャンネルの中心通過
幅を式(1) の値に設定することにより、製作誤差をよる
クロストーク特性の改善量の劣化を最小限に抑えること
ができる。例えば、2段で 110チャンネルのものを構成
した場合でも、誤差がチャンネル間隔の 0.1倍のときに
0.5dB程度に抑えることができる。
【0085】また、製作誤差がある場合には、クロスト
ーク特性を改善できる現実的な接続段数が2または3程
度あることが明らかになった。例えば、多段接続後のチ
ャンネル数が 100チャンネルの場合には、チャンネル間
隔の誤差が0.0015程度あると、3段以上多段に接続して
もクロストーク特性の改善が望めないことがわかった。
【0086】また、本発明の光信号処理回路をネットワ
ークのノードに配置し、ノード構造は同じままで各ノー
ド間の接続チャンネルを変えることにより、同一波長の
クロストークの発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す図。
【図2】第1の実施形態におけるクロストーク特性改善
の定性的理由を説明する図。
【図3】第1の実施形態におけるクロストーク特性改善
の定性的理由を説明する図。
【図4】2段構成により改善されるクロストーク量を示
す図。
【図5】本発明の第2の実施形態を示す図。
【図6】本発明の第3の実施形態を示す図。
【図7】本発明の第4の実施形態を示す図。
【図8】ノード21の構成例を示す図。
【図9】本発明の第5の実施形態を示す図。
【図10】本発明の第6の実施形態を示す図。
【図11】第6の実施形態における使用波長数を削減す
るための構成法を説明する図。
【図12】アレイ格子フィルタに製作誤差がある場合の
各チャンネルの出力を示す図。
【図13】アレイ格子フィルタに製作誤差がある場合の
多段接続後の出力を示す図。
【図14】チャンネル通過幅を変化させたときのクロス
トーク改善量を示す図。
【図15】接続段数を変化させたときのクロストーク改
善量を示す図。
【図16】アレイ格子フィルタの構成例を示す図。
【図17】アレイ格子フィルタの透過特性を示す図。
【図18】多段接続したマッハツェンダ合分波器の構成
およびその合分波動作を示す図。
【符号の説明】
11 チャンネル数5のアレイ格子フィルタ 12 チャンネル数6のアレイ格子フィルタ 13 チャンネル数3のアレイ格子フィルタ 14 チャンネル数2のアレイ格子フィルタ 15 帯域通過フィルタ 21 ノード 22,23,24 光ファイバ 25,26 アレイ格子フィルタ 27 カプラ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合分波波長に関して周期性を有する光合
    分波手段を1以上配置して1つの組とし、さらにn組
    (nは2以上の整数)の各光合分波手段を縦続接続して
    n段構成としたときに、各段の光合分波手段で合分波さ
    れる1周期中のチャンネル数a1,a2,…,anが互いに素
    となる整数であり、全体のチャンネル数Nがa1・a2・…
    ・anとなる光信号処理回路において、 各段の光合分波手段のチャンネル数がN1/n に近い整数
    であることを特徴とする光信号処理回路。
  2. 【請求項2】 光合分波手段の各光路上の通過波長以外
    の波長成分が、少なくとも2段の光合分波手段で除去さ
    れるように接続されたことを特徴とする請求項1に記載
    の光信号処理回路。
  3. 【請求項3】 各段の光合分波手段の各チャンネルの中
    心通過幅σが、光合分波手段の各チャンネル中心通過周
    波数の誤差をδ、光合分波手段の隣接チャンネル抑圧比
    をαとしたときに、 σ=(1−δ)/{2ln(1/α)}1/2 …(1) の近傍に設定されることを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載の光信号処理回路。
  4. 【請求項4】 接続段数nが2または3であることを特
    徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の光
    信号処理回路。
  5. 【請求項5】 入力または出力される波長多重光の波長
    多重数が、 min(N/a1,N/a2,…,N/an)以下 であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいず
    れかに記載の光信号処理回路。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれかに記
    載の光信号処理回路を各ノードの入出力部に含み、各ノ
    ードが光ファイバにバス型に接続された構成であること
    を特徴とするネットワーク。
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