JPH0926019A - 車両用自動変速機のシフト装置 - Google Patents

車両用自動変速機のシフト装置

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JPH0926019A
JPH0926019A JP19573395A JP19573395A JPH0926019A JP H0926019 A JPH0926019 A JP H0926019A JP 19573395 A JP19573395 A JP 19573395A JP 19573395 A JP19573395 A JP 19573395A JP H0926019 A JPH0926019 A JP H0926019A
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孝利 小林
Masahito Takeshita
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H59/00Control inputs to control units of change-speed-, or reversing-gearings for conveying rotary motion
    • F16H59/02Selector apparatus
    • F16H2059/0239Up- and down-shift or range or mode selection by repeated movement

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  • Control Of Transmission Device (AREA)
  • Arrangement Or Mounting Of Control Devices For Change-Speed Gearing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動及び手動変速モードを兼ね備えるシフト
装置において、シフトレバーの位置検出スイッチの検出
精度を向上させる。 【解決手段】 シフト装置は、自動変速モードのセレク
ト位置を設定するIパターンと、手動変速モードのシフ
ト位置を設定するHパターンと、シフトレバー1をIパ
ターン及びHパターンに沿って前後及び左右方向に回転
可能とする軸X,Yと、ディテント機構71,129
と、スイッチ機構70,120とを備える。ディテント
機構のカム71とそれに連係するプランジャ部129、
スイッチ機構のスイッチ70とその操作部120は、そ
れぞれ一体化してシフトレバー1の軸Y周りの回転に連
動するリテーナ13と連動しないクロスジョイント12
に配設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用自動変速機
のシフト装置に関し、特に、自動変速モードと手動変速
モードの両モードで操作可能なシフト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用自動変速機の操作装置において、
自動変速モードの「I」字状パターンと、手動変速モー
ドでの「+」をアップシフト方向、「−」をダウンシフ
ト方向とする短い「I」字状パターンとを兼ね備えたシ
フト装置として、特開平7−35224号公報に開示の
技術がある。このシフト装置は、自動変速モードの
「I」字状パターン内の「D」レンジ位置から、シフト
レバーを左方向に傾けることで、手動変速モードに切り
換えることができる。そして、その切換位置は、シフト
レバーのブラケットに接続され、先端にローラを設けた
板ばねと、該ローラに係合する切り欠きが形成され、シ
フトレバーの前後方向回転を支持する軸受に固定された
ブラケットより構成されるディテント機構によって決定
される。そして、その際のモードの切り換えの検出は、
ブラケットに固定されたマイクロスイッチと、シフトレ
バーの傾きにより作動する作動子によって行われる。
【0003】また、手動変速モードを「H」字状パター
ンとし、複数の変速段のシフト位置を該パターン内に順
に配列した構成のシフト装置として、特開平5−306
748号公報に開示の技術がある。このシフト装置の場
合、手動変速モード選択時に、シフトレバーがどのシフ
ト位置にも属していない時には、シフトレバーを所定の
位置、すなわち中立位置に復帰させる機構を有してい
る。また、スイッチによって、シフトレバーの「H」字
状パターン内での左右方向の位置を検出している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記前者のシフト装置
は、ディテント機構のローラ及び板ばねがシフトレバー
にボルト締結により固定されている。また、マイクロス
イッチは、ブラケットにボルト締結により固定されてい
る。そのため、切り欠きとマイクロスイッチの位置関係
やシフトレバーとローラの位置関係に組付時の公差が生
じやすく、自動変速モードと手動変速モードとの切り換
えをマイクロスイッチによって精度良く検出することが
困難である。また、ディテント機構がブラケットの外側
に配設されているため、装置全体が大型化し、車両搭載
上不利となる。
【0005】また、手動変速モードが「H」字状パター
ンの後者のシフト装置の場合には、中立復帰機構とスイ
ッチ機構が別部材に配設されているので、この場合も両
機構の組付時の公差により、スイッチの検出精度の向上
が難しい。また、このスイッチは、「I」字状パターン
の位置と、「H」字状パターン内の左側位置と、右側位
置の3箇所を検出する必要があり、より一層検出精度を
向上させる必要がある。
【0006】そこで、本発明は、自動及び手動変速モー
ドを兼ね備えるシフト装置において、ディテント機構、
中立復帰機構及びスイッチ機構それぞれの連係する要素
の一方を組み合わせて一体的に形成し、それによりスイ
ッチの検出精度を向上させることを第1の目的とする。
【0007】次に、本発明は、手動変速モードを「H」
字状パターンとする自動及び手動変速モードを兼ね備え
るシフト装置において、ディテント機構に中立復帰機構
としての機能を持たせることで、スイッチの検出精度の
向上と併せて、装置のコンパクト化を図ることを第2の
目的とする。
【0008】さらに、本発明は、上記のシフト装置にお
いて、リテーナの形状を「U」字形とし、それにクロス
ジョイント、スイッチ機構及びディテント機構を合理的
に関連させて配設することで、装置の一層のコンパクト
化を図ることを第3の目的とする。
【0009】そして、本発明は、上記のシフト装置にお
いて、上記の配設関係をより合理化し、さらに、スイッ
チ機構自体をも小型化して、装置のより一層のコンパク
ト化を図ることを第4の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため、本発明は、シフトレバーと、該シフトレバーを
前後及び左右方向に回転可能とする第1及び第2の回転
中心軸とを有し、前記シフトレバーの第2の回転中心軸
周りの回転により自動変速モードと手動変速モードの切
換が可能で、前記シフトレバーの第1及び第2の回転中
心軸周りの回転に連動するリテーナと、前記シフトレバ
ーの第1の回転中心軸周りの回転にリテーナと一体で連
動し、第2の回転中心軸周りの回転に連動しないクロス
ジョイントと、前記シフトレバーの第2の回転中心軸周
りの回転による左右方向の位置決めをするディテント機
構と、前記シフトレバーの第2の回転中心軸周りの回転
による左右方向の位置を検出するスイッチ機構とを備え
る車両用自動変速機のシフト装置において、前記ディテ
ント機構は、カムと該カムに連係するプランジャ部とを
有し、前記スイッチ機構は、スイッチとその操作部とを
有し、前記カム及びプランジャ部の何れか一方と、前記
スイッチ及び操作部の何れか一方とは一体的に形成さ
れ、前記リテーナ及びクロスジョイントの何れか一方に
配設され、前記カム及びプランジャ部の何れか他方と、
前記スイッチ及び操作部の何れか他方とは一体的に形成
され、前記リテーナ及びクロスジョイントの何れか他方
に配設されたことを特徴とする。
【0011】上記第2の目的を達成するため、本発明
は、前記自動変速モードの複数のレンジのセレクト位置
を設定する「I」字状パターンと、該「I」字状パター
ンに隣接し、かつ、それに連結され、手動変速モードの
複数の変速段のシフト位置を設定する「H」字状パター
ンとを有し、前記ディテント機構は、前記「I」字状パ
ターンと「H」字状パターンとの切換位置を決定し、
「H」字状パターン内でのシフトレバーの位置を所定位
置へ中立復帰させ、前記スイッチ機構は、シフトレバー
の「I」字状パターンの位置と、「H」字状パターン内
での左位置と、右位置とを検出する構成とされる。
【0012】さらに、上記第3の目的を達成するため、
前記リテーナは、「U」字形とされ、前記クロスジョイ
ント及びスイッチ機構並びにディテント機構は、前記リ
テーナの内側に配設された構成とされる。
【0013】さらに、上記第4の目的を達成するため、
前記カムとスイッチとは一体的に形成され、前記リテー
ナの内面に沿って、カムは底面に、スイッチは側面に配
設され、前記プランジャ部と操作部とは一体的に形成さ
れ、前記クロスジョイントに対して、プランジャ部は下
部に、操作部は中央部に配設され、前記スイッチは、前
記シフトレバーの第2の回転中心軸周りの回転により前
記操作部と連動してスライドするピンを有する構成が採
られる。
【0014】
【発明の作用及び効果】上記本発明の構成では、ディテ
ント機構のカムとプランジャ部とによって、シフトレバ
ーの自動変速モードと手動変速モードとの切換を行って
いる。また、スイッチ機構がシフトレバーの左右方向の
位置を検出している。そして、ディテント機構とスイッ
チ機構におけるカムとスイッチ及びプランジャ部と操作
部とがそれぞれ一体的に形成されている。そのため、こ
れらの要素の間に組付による公差が生じないので、スイ
ッチの検出精度を向上させることができ、スイッチの調
整を省くことができる。また、組付のための部材をなく
すことができるので、部品点数を削減することができ
る。
【0015】また、請求項2に記載の構成では、手動変
速モードの「H」字状パターン内のシフトレバーの中立
復帰をディテント機構のカムとプランジャ部が行うの
で、中立復帰を行う機構を新たに設ける必要がなく、装
置をコンパクトにでき、また、部品点数を削減すること
ができる。また、スイッチ機構がシフトレバーの左右方
向の3箇所の位置を検出する必要があるが、ディテント
機構と中立復帰機構が一体となっているので、前記3箇
所の相互の位置精度が高まり、スイッチ検出範囲を狭い
範囲に設定することが可能となるので、左右方向の位置
を精度よく検出することができる。
【0016】さらに、請求項3に記載の構成では、リテ
ーナが「U」字形であり、かつ、その内側にクロスジョ
イント及びスイッチ機構並びにディテント機構が配設さ
れているので、装置をコンパクトにすることができる。
【0017】さらに、請求項4に記載の構成では、上記
の構成にすることで、より一層装置全体をコンパクトに
することができる。また、スイッチをスライド型とする
ことで、スイッチ機構自体をコンパクトにすることがで
きる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿い、本発明の実施
形態を説明する。図1〜図3は本発明の一実施形態の全
体構造を示し、図4〜図7は部分構造を示す。なお、以
下の実施形態の説明において、前後、左右、上下等の表
現は、シフト装置中での相対的位置関係を表すもので、
車両への配設状態を限定するものではない。
【0019】先ず、概略構成から説明すると、図1〜図
3に示すように、このシフト装置は、シフトレバー1
と、シフトレバー1を前後方向に回転可能とする第1の
回転中心軸(以下、実施形態の説明において左右軸とい
う)X及び左右方向に回転可能とする第2の回転中心軸
(同様に、前後軸という)Yとを有し、シフトレバー1
の前後軸Y周りの回転により自動変速モードと手動変速
モードの切換が可能で、シフトレバー1の左右軸X及び
前後軸Y周りの回転に連動するリテーナ13と、リテー
ナ13の内側に配設され、シフトレバー1の左右軸X周
りの回転にリテーナ13と一体で連動し、前後軸Y周り
の回転に連動しないクロスジョイント12と、シフトレ
バー1の前後軸Y周りの回転による左右方向の位置決め
をするディテント機構と、シフトレバー1の前後軸Y周
りの回転による左右方向の位置を検出するスイッチ機構
7とを備える。
【0020】そして、図4に詳細を示すように、ディテ
ント機構は、カム71とカム71に連係するプランジャ
部129とを有し、スイッチ機構7は、スイッチ70と
その操作部120とを有し、カム71及びプランジャ部
129の何れか一方(本例においてカム71)と、スイ
ッチ70及び操作部120の何れか一方(本例において
スイッチ70)とは一体的に形成され、リテーナ13及
びクロスジョイント12の何れか一方(本例においてリ
テーナ13)に配設され、カム71及びプランジャ部1
29の何れか他方(本例においてプランジャ部129)
と、スイッチ70及び操作部120の何れか他方(本例
において操作部120)とは一体的に形成され、リテー
ナ13及びクロスジョイント12の何れか他方(本例に
おいてクロスジョイント12)に配設されている。
【0021】図3に示すように、シフト装置は、自動変
速モードの複数のレンジ「P」、「R」、「N」、
「D」のセレクト位置を設定する「I」字状パターン
(以下、実施形態の説明においてIパターンという)
と、Iパターンに隣接し、かつ、それに連結され、手動
変速モードの複数の変速段(第1〜第4速)のシフト位
置を設定する「H」字状パターン(同様に、Hパターン
という)とを有し、前記ディテント機構は、Iパターン
とHパターンとの切換位置を決定し、Hパターン内での
シフトレバー1の位置を所定位置(本例において、第
3、4速列の中間位置)へ中立復帰させ、スイッチ機構
7は、シフトレバー1のIパターンの位置(すなわち、
各レンジが並ぶ自動変速モード列位置)と、Hパターン
内での左位置(第1、2速列位置)と、右位置(第3、
4速列位置)とを検出する。
【0022】図4に示すように、リテーナ13は、
「U」字形とされ、クロスジョイント12及びスイッチ
機構7並びにディテント機構は、リテーナ13の内側に
配設されている。
【0023】そして、カム71とスイッチ70とは一体
的に形成され、リテーナ13の内面に沿って、カム71
は底面に、スイッチ70は側面に配設され、プランジャ
部129と操作部120とは一体的に形成され、クロス
ジョイント12に対して、プランジャ部129は下部
に、操作部120は中央部に配設され、スイッチ70
は、シフトレバー1の前後軸Y周りの回転により操作部
120と連動してスライドするピン72(図7参照)を
有する。
【0024】さらに各部の詳細な構成について逐次説明
すると、先ず、シフトレバー1は、図4に分解して詳細
を示すように、下部が若干拡径された中空のステム10
と、その頂部に取付けられたノブ組立体11と、その下
方側部に溶接固定され、ゲートピン14を植設されたチ
ャンネル状のリテーナ13とから構成されている。ステ
ム10の中空部には、インヒビット機構4のロッド42
が挿通されており、ロッド42の下端にインヒビット機
構4のピン41を支持するブロックが固定され、ピン4
1は、ステム10の大径部に形成された一対の縦長孔1
01を通して左右に突出し、ピン41の外周に嵌められ
た一対のローラ411を長孔101に案内されて上下動
可能とされている。ロッド42の上端には外周ネジが形
成され、該ネジに内周ネジを形成されたノブスリーブ4
3がねじ込まれている。ノブ組立体11は、ステム10
の上部外周に嵌められ、ステム10に一対のスクリュ4
8(図2参照)で止められている。ノブ組立体11の下
方に延びる筒部には、縦方向に延び、下端が解放された
すりわり溝111が形成されており、ノブスリーブ43
の上部に嵌め込まれた連結ピン44がすりわり溝111
を通して外方に延び、その延長部がフランジ付のロック
リング45に嵌め込まれている。ノブスリーブ43の頂
部とノブ組立体11の内側との間には、圧縮コイルスプ
リング46が配設されており、このスプリング46の力
で、ロックリング45とロッド42は下方に押し下げら
れ、自動変速モード時にインヒビットピン41をインヒ
ビットカム311面(図2参照)に押し付けている。な
お、図において、符号47は、ノブ組立体11の延長部
外周に嵌められてスクリュ48を覆うように配設され、
ロックリング45のストロークを規制するノブストッパ
を示す。
【0025】次に、本発明においてシフトレバー1の前
後軸Y周りの回転に連動するリテーナ13は、「U」字
形すなわち上方及び左右が開いたチャンネル状の部材と
して構成されており、後側の縦板の上方は若干左方に張
出し、そこに後側からシフトレバー1のステム10が溶
接一体化されている。底板は、左右に張出しており、左
側に張り出す幅狭の板状突起133が後記のシフトケー
ブルレバー5との係脱手段を構成しており、右側に張り
出す幅広の板状突起134が同じく後記する手動変速モ
ード時のシフトレバー1のシフト操作に対するディテン
ト機構6を構成するディテントレバー61との連結手段
を構成している。リテーナ13の前後の縦板の上方に
は、互いに整列する前後軸Yの軸孔131,132が形
成されている。
【0026】リテーナ13の内側には、ブロック状のク
ロスジョイント12が配設されており、このジョイント
12には、その上部を前後に貫く前後軸Yの軸孔121
と、下部を左右に貫く左右軸Xの軸孔122が穿設され
ている。クロスジョイント12の両軸孔121,122
の両端にはブッシュ123a,123b,124a,1
24bが嵌め込まれ、ブッシュ123a,123bの内
周にカラー125が、ブッシュ124a,124bの内
周にカラー126がそれぞれ嵌挿されている。クロスジ
ョイント12の前側から下方に延設して、手動変速モー
ド時のセレクト操作に対するディテント機構のプランジ
ャ部129が形成されており、その中にディテントピス
トン127が圧縮コイルスプリング128による押出負
荷のもとに上下動自在に収容されている。ディテントピ
ストン127と協働するディテント機構のカム71は、
前記のようにセレクト検出スイッチ70と一体化されて
リテーナ13の内側前部に固定して配置されている。こ
れらは、自動変速モードと手動変速モードの切り換え時
におけるシフトレバー1への節度感の付与とその位置決
めを行うディテント機構と、さらに手動変速モード時の
中立復帰を行う中立復帰機構を兼ねるものとして設けら
れているが、さらに詳細な機能については、後に詳記す
る。
【0027】こうしたシフトレバー1とその関連機構を
支持する静止部材3は、図5に示すように、皿状のベー
スプレート30と、その上方に溶接組された左右のサイ
ドプレート31,32と、前後のカバープレート取付け
アーム33,34とから構成されている。両サイドプレ
ート31,32は、基本的には、シフトレバー1の軸受
けとして回転支持機能を果たすもので、それらの上部に
整列して形成された孔312,322に左右軸Xを構成
するボルト35を通し、前記クロスジョイント12のカ
ラー126にボルト35を挿通させることで、シフトレ
バー1は、クロスジョイント12と共に静止部材3に対
して前後方向回転自在に支持される。サイドプレート3
1は、他方のサイドプレート32より厚肉とされ、サイ
ドプレート31にはリブ310が形成され、その前側の
ものがサイドプレート31の前縁付近を上下に延びる外
向きに張り出した湾曲とされ、後側のものがサイドプレ
ート31の後縁を外側に直角に屈折させた曲縁とされ
て、他方のサイドプレート32より十分大きな剛性強度
が得られるようにされている。なお、このサイドプレー
ト31には、前記インヒビットカム311を構成するカ
ム孔が形成されている。
【0028】ゲートプレート2は、プラスティック材料
製とされ、両サイドプレート31,32に挟まれるベー
スプレート30上の右側サイドプレート32寄りに4箇
所をリベット止めしてベースプレート30に取付けられ
ている。図6に詳細を平面で示すように、ゲートプレー
ト2は、自動変速モード用のIパターンと、その右側の
手動変速モード用のHパターンからなる溝孔状のゲート
を形成されており、Iパターンのゲートを囲う部分は、
シフトレバー1の左右軸X周りの回転にもゲートピン1
4が外れないように後方に向かって肉厚を増加させられ
ている。
【0029】図5に示すように、左右軸Xには、シフト
ケーブルレバー5も配設されている。このレバー5は、
自動変速モード時のシフトレバー1のレンジセレクト操
作、すなわち、前後方向回転を機構的に自動変速機のマ
ニュアルバルブ(図示せず)に伝達すべく設けられてお
り、扇状の板材で構成され、先端内側にケーブルブロッ
ク51を固定され、それよりやや上方に角孔50を形成
された構成とされている。この角孔50は、リテーナ1
3の下部から左方に張り出す突起133が係脱するもの
とされている。シフトケーブルレバー5の上方に溶接一
体化された中空軸内には、左右一対のブッシュ52が嵌
められ、さらにブッシュ52の内周につば付きのカラー
53が嵌められている。図には示されていないが、ケー
ブルブロック51には、ケーブルの端部が挿通固定さ
れ、該ケーブルは、ベースプレート30の前方に突出形
成された支持部302の孔を通してマニュアルバルブの
操作機構に導かれて、それに連結されている。
【0030】左右軸Xに整列させて、さらに、シフト操
作のディテント機構6が設けられている。この機構6
は、右側のサイドプレート32より外側に配設されてお
り、ボルト35に回転自在に支持されたディテントレバ
ー61と、サイドプレート32にブラケット323を介
して固定されたリーフスプリングからなるディテントス
プリング62とから構成されている。ディテントレバー
61は、ボルト35を挿通されるスリーブ部から放射方
向に延び、先端をフォーク状にされたスイッチ操作アー
ム611と、鎌状にされたディテントカムアーム612
とを備えており、鎌状の屈曲部の角孔にリテーナガイド
613がネジ止め固定されている。スリーブ部の内周に
は、カラー614とブッシュ615とが二重に嵌め込ま
れ、スリーブ部の両端にはウェーブワッシャ616a,
616bと焼入れ平ワッシャ617a,617bがそれ
ぞれ配設されている。鎌状のディテントカムアーム61
2の外周面には、中央のものが両側のものより深い3つ
の谷を有するカム618が形成されている。ディテント
スプリング62は、そのフォーク状の先端部にローラ6
3を備えており、ローラ63をカム618に係合させ、
基端部をスペーサ64を介してサイドプレート32から
外側に張り出すブラケット323にネジ止めされてい
る。
【0031】かくして、左右軸X上には、図1に示すよ
うに、サイドプレート31側にシフトケーブルレバー
5、サイドプレート32側にクロスジョイント12が配
設され、サイドプレート32を挟んで外側にディテント
レバー61が配設され、これらが1本のボルト35の締
め付けにより両サイドプレート31,32に支持される
わけであるが、ボルト35をディテントレバー61側か
ら通してサイドプレート31側でナット締めする際に、
サイドプレート31の剛性がサイドプレート32の剛性
より十分に大きくされているため、軸方向の締め付け力
により、サイドプレート32は撓み、シフトケーブルレ
バー5をブッシュ52を介して回転自在に支持するつば
付きカラー53、クロスジョイント12をブッシュ12
4a,124bを介して回転自在に支持するカラー12
6、サイドプレート32及びディテントレバー61をブ
ッシュ615を介して回転自在に支持するカラー614
は、全てサイドプレート31側に引き寄せられて、互い
の軸方向の当接により位置決めされる。そして、シフト
ケーブルレバー5とクロスジョイント12は、つば付き
カラー53のつばにより互いに隔てられ、それらのブッ
シュ52とブッシュ124aとが直接接触しないように
して、万が一の供回りも生じないように、万全を期され
ている。この構成により、組立時に各部材は、各部材ご
とに嵌められたブッシュ、カラー等の当接による遊びの
除去で、精度よく位置決めされ、さらに、組立後の作動
時におけるガタつきが実質上完全に防止されるようにな
る。
【0032】一方、前後軸Y上についても、図4に示す
ように、上記のように遊びなく位置決めされたクロスジ
ョイント12に対してリテーナ13がブッシュ、カラー
等を介してボルト36とナットにより締め付けられるた
め、同様の精度よい位置決めがなされる。
【0033】本発明の主題に係るセレクト操作のディテ
ント機構は、リテーナ13に固定されたスイッチ70の
ケースと一体化されたディテントカム71と、クロスジ
ョイント12のプランジャ部129とで構成されてい
る。ディテントカム71は、その詳細を図7に示すよう
に、左右方向に延びるカム面(ディテントピストン12
7の先端の半球状部中心の移動軌跡を1点鎖線で示す)
を有し、カム面には、中央の谷711と、その左方(正
面からみた図7において右方)に連なるスロープ712
と右方(同じく図7において左方)の谷713が形成さ
れており、中央の谷711が、手動変速モード時の第
3、4速列のセレクト位置を保持し、スロープ712が
同モードでの第1、2速列からの中立復帰作用を与え、
右方の谷713は、自動変速モード列での保持機能を果
たす。
【0034】上記のようなシフトレバー1の操作を自動
変速制御装置(ECT)に電気信号として伝達するスイ
ッチについて説明する。シフトレバー1のセレクト操作
を検出するスイッチ70は、リテーナ13に固定されて
おり、図7に詳細を示すように、ディテントカム71と
一体化されている。このスイッチ70は、そのピン72
が前記クロスジョイント12のプランジャ部129の後
側に形成された溝よりなる操作部120に嵌められ、リ
テーナ13のクロスジョイント12に対する回転により
左右位置に切り換えられ、シフトレバー1の左右方向ス
トロークの信号を出力するスイッチ機構7を構成してい
る。
【0035】他方、シフトレバー1のシフト操作を検出
するスイッチ8は、図5に示すように、サイドプレート
32の外側に固定されており、その操作ピン82が前記
ディテントレバー61のスイッチ操作アーム611のフ
ォーク部に嵌められて、ディテントレバー61の回転に
より上下位置に切り換えられ、シフトレバー1の前後方
向ストロークの信号を出力する。
【0036】次に、このシフト装置の動作について順を
追って説明する。 (1)自動変速モードのレンジセレクト操作 図2にその角度位置のみ示す「P」レンジにおいて、リ
テーナ13は左右軸X周りに最も後方に回転した状態に
あり、シフトレバー1は前後軸Y周りに右傾状態(図1
に「D」レンジとして示す)にあるため、リテーナ13
の左突起133がシフトケーブルレバー5の孔50に係
合した状態にある。このとき、インヒビットピン41も
サイドプレート31のカム孔311(図2参照)の最も
後方の谷部に嵌まってインヒビット状態にあり、ディテ
ントピストン127は、ディテントカム71の右方の谷
713部にあり、ゲートピン14はIパターンのゲート
の最後部にある。
【0037】この「P」レンジからノブ組立体11下方
のロックリング45を引上げると、インヒビットピン4
1は引上げられ、カム山を越えられる位置まで上昇す
る。ここでシフトレバー1を後方へ引くことで、他の全
てのレンジのセレクトが可能となる。シフトレバー1の
傾動は、ゲートによるピン14の横移動の阻止で不可能
な状態にある。シフトレバー1を「R」レンジ位置、
「N」レンジ位置を経て、最も後方へ引くと、「D」レ
ンジ位置に達し、ここで、ゲートピン14はIパターン
のゲートの最前部に達するため、シフトレバー1のそれ
以上の後方回転はできなくなる。この動作で、リテーナ
13と連動するシフトケーブルレバー5も回転しないカ
ラー53周りにブッシュ52の遊転下で回転し、その変
位を図示しないケーブルを介してマニュアルバルブの操
作機構に伝達し、自動変速機の油圧制御装置のレンジ切
り換えが行われる。この操作における節度感は、自動変
速機側のマニュアルバルブの操作機構に設けられた従来
のディテント機構により与えられる。
【0038】(2)自動変速モードから手動変速モード
への移行 シフトレバー1が「D」レンジ位置に達すると、ゲート
ピン14がゲートのIパターンとHパターンの連絡部に
達するため、右側への傾動が可能となる。この位置で、
手動変速モードにするには、シフトレバー1を左に倒す
操作を行う。この左に倒す操作で、シフトレバー1はリ
テーナ13を反時計回り回転させる。すると、インヒビ
ットピン41は、カム孔311から離脱し、リテーナ1
3の左側の突起133はシフトケーブルレバー5から外
れ、今度は、リテーナ13の右側の突起134がディテ
ントレバー61のリテーナガイド613の孔に係合す
る。したがって、シフトレバー1とマニュアルバルブは
切り離され、マニュアルバルブは「D」レンジ位置に固
定された手動変速モードとなる。また、これ以後のシフ
トレバー1の前方又は後方への回転は、ディテントレバ
ー61の回転を伴うものとなり、その動きはスイッチ8
により検出される。なお、このとき、ディテントピスト
ン127がカムの右方の谷713から中央の谷711に
移行する際にシフトレバー1に節度感が与えられ、その
後に中央の谷711に嵌まることで、シフトレバー1
は、第3、4速列の中立位置に位置決めされる。
【0039】(3)手動変速モードのセレクト操作 中立位置から、シフトレバー1をさらに左に倒すと、ク
ロスジョイント12に対してリテーナ13がさらに反時
計回り回転するため、第1、2速セレクト列に達する
が、ディテントピストン127はカム71のスロープ7
12を登る方向に移動し、シフトレバー1にディテント
機構の中立復帰力がかかるため、従来の手動変速機の操
作と同様のバネ荷重による抵抗感が運転者に伝えられ
る。したがって、セレクト方向の力を解除すると、シフ
トレバー1は、常に中立位置に戻り、かつ、その位置に
保持される。
【0040】(4)手動変速モードのシフト操作 中立位置からシフトレバー1を左に倒すと、リテーナ1
3の右側の突起134のディテントレバー61のリテー
ナガイド613の孔への係合は維持される。そのため、
それに続くシフトレバー1の前方への回転は、スイッチ
8の操作ピン82の下方への移動により、スイッチ70
の操作ピン72位置との組み合わせで、自動変速制御装
置(ECT)において、第1速として検出され、後方へ
の回転は、同じくスイッチ8の操作ピン82の上方への
移動により、同様の方法で、第2速として検出される。
これらの操作の際の前後ディテントの動作については、
ディテントレバー61の回転によるディテントカムアー
ム612のディテントスプリング62のローラに対する
係合位置の変位で、谷部間の山の乗り越えに伴う抵抗感
が生じる。
【0041】第3速又は第4速へのシフトは、中立位置
からシフトレバー1をそのまま前方又は後方へ回転させ
ることで行われる。この動作も同様に、ディテントレバ
ー61の回転を伴うものとなり、上記第1速又は第2速
へのシフトと同様のスイッチ8の切替え動作が生じる。
このシフトの際の前後ディテント機構の動作も上記第1
速又は第2速へのシフトと同様である。
【0042】(5)自動変速モードへの復帰 手動変速モードから自動変速モードへの復帰は、ニュー
トラル位置からシフトレバー1を右に倒す操作で行われ
る。このときの各部材の動きは、前記自動変速モードか
ら手動変速モードへの移行の際の動作を逆に辿ることに
なるので、自ずと明らかと思われるので、詳しい説明は
省略する。
【0043】上記の手動変速モードでのスイッチ70,
8の検出信号は、自動変速制御装置(ECT)に入力さ
れ、両スイッチ70,8の信号の組み合わせで第1速〜
第4速の識別が行われ、通常の自動変速機において
「D」レンジで車速とスロットル開度に応じて出力され
る変速信号と同様に処理され、変速用ソレノイドバルブ
の制御に用いられる。
【0044】以上、詳説したように、上記実施形態で
は、シフトレバー1の中立位置を決めるディテント機構
のカム71とセレクト中立位置を検出するスイッチ70
を一体化構成してシフトレバー1側の要素すなわちリテ
ーナ13に配設し、シフトレバー1の中立位置を保持さ
せるプランジャ部129とスイッチ70の操作部120
は、リテーナ13を直接支持するクロスジョイント12
に内蔵させている。これにより、シフトレバー1の中立
位置検出に影響を与える要素間の公差累積を極力抑え、
セレクト方向検出スイッチ機構7の検出精度の向上と、
位置の非調整を可能としている。また、このディテント
機構とセレクト方向検出スイッチ機構7及び手動変速モ
ードのHパターンの中立復帰機構をシフトレバー1とユ
ニット化することで組付調整工数の低減、部品点数の削
減及びシフト装置としての構造の簡略化が図られてい
る。
【0045】以上、本発明を一つの実施形態に基づき詳
説したが、本発明は上記実施形態の開示内容のみに限定
されることなく、特許請求の範囲に記載の事項の範囲内
で種々に細部の具体的構成を変更して実施可能なもので
あることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動変速機のシフト装置の一実施形態
の全体構造を一部断面で示す背面図である。
【図2】上記実施形態の全体構造を一部断面で示す左側
面図である。
【図3】上記実施形態の全体構造を示す平面図である。
【図4】上記実施形態のシフトレバーとその関連部分の
取り出して示す分解斜視図である。
【図5】上記実施形態の静止部材とそれへの各部材の配
置を示す分解斜視図である。
【図6】上記実施形態のゲートプレートの詳細を示す平
面図である。
【図7】上記実施形態の一方のスイッチ及びそれと一体
のディテントカムを示す正面図である。
【符号の説明】
X 左右軸(第1の回転中心軸) Y 前後軸(第2の回転中心軸) 1 シフトレバー 7 スイッチ機構 12 クロスジョイント 13 リテーナ 70 スイッチ 71 カム(ディテント機構) 72 ピン 120 操作部(スイッチ機構) 129 プランジャ部(ディテント機構)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 孝利 福井県武生市池ノ上町38番地 アイシン・ エィ・ダブリュ工業株式会社内 (72)発明者 竹下 仁人 福井県武生市池ノ上町38番地 アイシン・ エィ・ダブリュ工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シフトレバーと、 該シフトレバーを前後及び左右方向に回転可能とする第
    1及び第2の回転中心軸とを有し、 前記シフトレバーの第2の回転中心軸周りの回転により
    自動変速モードと手動変速モードの切換が可能で、 前記シフトレバーの第1及び第2の回転中心軸周りの回
    転に連動するリテーナと、 前記シフトレバーの第1の回転中心軸周りの回転にリテ
    ーナと一体で連動し、第2の回転中心軸周りの回転に連
    動しないクロスジョイントと、 前記シフトレバーの第2の回転中心軸周りの回転による
    左右方向の位置決めをするディテント機構と、 前記シフトレバーの第2の回転中心軸周りの回転による
    左右方向の位置を検出するスイッチ機構とを備える車両
    用自動変速機のシフト装置において、 前記ディテント機構は、カムと該カムに連係するプラン
    ジャ部とを有し、 前記スイッチ機構は、スイッチとその操作部とを有し、 前記カム及びプランジャ部の何れか一方と、前記スイッ
    チ及び操作部の何れか一方とは一体的に形成され、前記
    リテーナ及びクロスジョイントの何れか一方に配設さ
    れ、 前記カム及びプランジャ部の何れか他方と、前記スイッ
    チ及び操作部の何れか他方とは一体的に形成され、前記
    リテーナ及びクロスジョイントの何れか他方に配設され
    たことを特徴とする車両用自動変速機のシフト装置。
  2. 【請求項2】 前記自動変速モードの複数のレンジのセ
    レクト位置を設定する「I」字状パターンと、 該「I」字状パターンに隣接し、かつ、それに連結さ
    れ、手動変速モードの複数の変速段のシフト位置を設定
    する「H」字状パターンとを有し、 前記ディテント機構は、前記「I」字状パターンと
    「H」字状パターンとの切換位置を決定し、「H」字状
    パターン内でのシフトレバーの位置を所定位置へ中立復
    帰させ、 前記スイッチ機構は、シフトレバーの「I」字状パター
    ンの位置と、「H」字状パターン内での左位置と、右位
    置とを検出することを特徴とする請求項1記載の車両用
    自動変速機のシフト装置。
  3. 【請求項3】 前記リテーナは、「U」字形とされ、 前記クロスジョイント及びスイッチ機構並びにディテン
    ト機構は、前記リテーナの内側に配設されたことを特徴
    とする請求項1又は2記載の車両用自動変速機のシフト
    装置。
  4. 【請求項4】 前記カムとスイッチとは一体的に形成さ
    れ、前記リテーナの内面に沿って、カムは底面に、スイ
    ッチは側面に配設され、 前記プランジャ部と操作部とは一体的に形成され、前記
    クロスジョイントに対して、プランジャ部は下部に、操
    作部は中央部に配設され、 前記スイッチは、前記シフトレバーの第2の回転中心軸
    周りの回転により前記操作部と連動してスライドするピ
    ンを有することを特徴とする請求項3記載の車両用自動
    変速機のシフト装置。
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JP2018016206A (ja) * 2016-07-28 2018-02-01 株式会社東海理化電機製作所 シフト装置

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