JPH09258729A

JPH09258729A - 選曲装置

Info

Publication number: JPH09258729A
Application number: JP8069745A
Authority: JP
Inventors: Hiroshi Yoshika; 博史吉鹿
Original assignee: Yamaha Corp
Current assignee: Yamaha Corp
Priority date: 1996-03-26
Filing date: 1996-03-26
Publication date: 1997-10-03

Abstract

(57)【要約】【課題】メロディを入力することによってその曲を検索
することができる選曲装置を提供する。【解決手段】入力・修正部１はＭＩＤＩキーボードなど
の操作子で構成されている。利用者はこの入力・修正部
１を操作してリアルタイム入力またはステップ入力でメ
ロディを入力する。これにより、確実なメロディ入力が
可能になる。このようにして入力されたメロディをハー
ドディスクから読み出された楽曲データのメロディと比
較する。比較の結果一致または類似していると判断され
た場合には、その曲名を候補として表示する。入力され
たメロディも抽出された候補のメロディも試聴部９によ
って試聴することができ、これにより入力内容および検
索結果が正しいか否かを聴覚的に判断することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、旋律をＭＩＤＩ
キーボードなどから入力することにより、該旋律を含む
曲を検索することができる選曲装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】カラオケ装置には約１万曲のカラオケ演
奏用楽曲データが記憶されており、利用者は、赤外線リ
モコンであるコマンダから曲番号を入力することによっ
て所望の曲をリクエストする。カラオケ装置には、曲名
と曲番号を対応させて記載したリストである目次本が付
属しており、利用者はこの目次本を繰って手作業で所望
の曲を検索していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記目次本に
よる検索方法では、利用者が所望のカラオケ曲の曲名を
知っていなければ曲番号を検索することができない欠点
があった。このため、メロディ（旋律）の一部は知って
いるが曲名が分からない曲を検索することができず、利
用者はこの曲を歌うことができなかった。このことは、
テレビＣＭによってメロディがよく知られた曲や古い曲
などにおいてしばしば生じる。

【０００４】これに対応するため、マイクからメロディ
の歌唱音声を入力し、このメロディと一致する楽曲デー
タを検索する選曲装置も提案されているが、一般的にカ
ラオケを歌唱する場所は静粛ではなく歌唱音声と同時に
ノイズもマイクに入力されるため歌唱音声を良好に認識
することが困難である。さらに、利用者のメロディ歌唱
が正確であるとは限らないことから、歌唱音声を良好に
認識できた場合でも所望の曲を検索できないおそれがあ
る。

【０００５】この発明は、操作子から旋律を入力し、且
つ、入力内容を確認することにより、正確に所望の楽曲
データを検索できる選曲装置を提供することを目的とす
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この出願の請求項１の発
明は、複数の楽曲データを記憶する楽曲データ記憶手段
と、操作によって旋律を入力する旋律入力操作子と、該
旋律入力操作子によって入力された旋律の内容を確認す
る入力確認手段と、前記楽曲データ記憶手段に記憶され
ている複数の楽曲データのなかから前記旋律または前記
旋律に類似する旋律を含む楽曲データを検索する検索手
段と、該検索手段によって検索された楽曲データの内容
を確認する候補確認手段とを備えたことを特徴とする。

【０００７】この出願の請求項２の発明は、前記旋律入
力操作子を、音符および休符を五線上に配置することに
より、楽譜形式で旋律を入力する手段としたことを特徴
とする。

【０００８】この出願の請求項３の発明は、前記入力確
認手段を、前記旋律入力操作子によって入力された旋律
を楽譜として表示する手段としたことを特徴とする。

【０００９】この出願の請求項４の発明は、前記入力確
認手段を、前記旋律入力操作子によって入力された旋律
を演奏する手段としたことを特徴とする。

【００１０】この出願の請求項５の発明は、前記候補確
認手段を、前記検索手段によって検索された楽曲データ
の曲名を表示する手段としたことを特徴とする。

【００１１】この出願の請求項６の発明は、前記候補確
認手段を、前記検索手段によって検索された楽曲データ
の一部を演奏する手段としたことを特徴とする。

【００１２】この発明において、利用者は旋律入力操作
子により検索したい曲の旋律を入力する。入力する旋律
は曲全体でもよく曲の一部でもよい。入力された旋律は
入力確認手段によって利用者が確認可能である。入力確
認手段は、入力された旋律を五線譜として表示すること
により、または、入力された旋律を演奏することにより
利用者に確認させればよい。また、前記旋律入力操作子
は、旋律の音符を一つ一つ入力するステップ入力や実際
の演奏を行って旋律をリアルタイムに入力するリアルタ
イム入力のいずれのものでもよい。旋律入力操作子がス
テップ入力を行う操作子の場合には、入力された内容を
そのまま表示することで入力確認を行うことができる。
そして前記旋律入力手段に訂正機能を持たせることによ
り、入力確認手段により誤りが発見された場合でもこれ
を訂正することができる。

【００１３】検索手段は、このようにして入力された旋
律を含む楽曲データおよびこれに類似する旋律を含む楽
曲データを検索する。検索された楽曲データ（候補）
は、その曲名を表示することにより、または、その一部
を演奏することによって所望の曲であるか否かを利用が
判断することができる。

【００１４】

【発明の実施の形態】図１はこの発明の実施形態である
メロディ検索機能を備えたカラオケ装置のメロディ検索
機能部分のみを表した機能ブロック図である。メロディ
検索機能とは、操作子からメロディ（旋律）を入力する
ことによって、そのメロディを有するカラオケ曲を検索
・抽出する機能である。カラオケ装置はハードディスク
４に約１万曲のカラオケ楽曲データを記憶している。楽
曲データは図４のように構成されており、楽音データト
ラックに含まれるメロディトラックのデータに基づいて
楽譜データが構成される。

【００１５】入力・修正部１は、ＭＩＤＩキーボードや
音符長キー（４分音符キーや８分音符キー）などからな
り、ステップ入力，リアルタイム入力によりメロディを
入力することができるものである。ここで、ステップ入
力とは、ＭＩＤＩキーボードなどの演奏コントローラを
用いて音高を指定し、音符長キーを用いてその音符長を
指定することにより、１つの音符を入力する方式であ
り、演奏の時間的ながれに関係なく音符を１つずつ順に
五線上に入力してゆく方式である。一方、リアルタイム
入力とは、ＭＩＤＩキーボードなどの演奏コントローラ
を実際に演奏し、その時間的流れを含む演奏内容を入力
する方式である。楽譜データ編集部２は、入力・修正部
１から入力された内容を図２（Ａ）に示すような楽譜デ
ータに編集する。楽譜データ編集部２は入力された音符
長データを６４分音符単位に量子化（クォンタイズ）し
たり、入力音高を検出したりすることにより楽譜データ
を編集する。この楽譜データは表示部７によって図２
（Ｄ）に示すような五線譜の形式で表示される。これに
より、利用者は入力内容が正しいか否かを確認すること
ができる。また、試聴部８は楽譜データを演奏する。こ
れにより、利用者は聴覚的に入力内容が正しいか否かを
確認することができる。もし入力内容が誤っていた場合
には入力・修正部１により、誤った部分を修正すること
ができるものとする。このようにして編集された楽譜デ
ータは比較部３に入力される。

【００１６】一方、読み出し部５はハードディスク４か
ら楽曲データのメロディトラックのみを読み出し、楽譜
データ編集部６に入力する。楽譜データ編集部６は該メ
ロディトラックのデータに基づいて図２（Ａ）と同様の
楽譜データを作成する。ここで、前記リアルタイム入力
方式のデータおよびメロディトラックのデータはイベン
トデータであるため、音符長は同一音高のキーオンイベ
ントからキーオフイベントまでの時間に基づいて決定さ
れ、それが６４分音符の整数倍になっていない場合には
クォンタイズされる。楽譜データ編集部６が編集した楽
譜データは比較部３に入力される。

【００１７】なお、楽曲データのメロディトラックは長
大で、且つ、ハードディスク４には、約１万曲の楽曲デ
ータが記憶されているため、読み出し部５はメロディト
ラックを全ての曲について順次読み出してゆく。したが
って、楽譜データ編集部６は入力されたメロディトラッ
クのデータを順次楽譜データに編集して順次比較部３に
入力する。

【００１８】比較部３においては、順次入力される楽曲
データ側の楽譜データと利用者の入力に基づいて編集し
た楽譜データが類似するか否か比較する。

【００１９】ここで、比較部３における比較方法を説明
する。図２（Ｂ）は、同図（Ａ）の入力メロディの楽譜
データを図示化して視覚的に分かりやすく表示したピア
ノロール譜である。ピアノロール譜はメロディ音が横線
で表現されており、横線が引かれている高さが音高に対
応し、横線の長さが音符長に対応している。この形状が
一致または類似するメロディ（楽譜データ）を楽曲デー
タ中から検索するのがこの比較部３の機能である。

【００２０】まず、検索を効率的に行うため、音符長を
無視し、両楽譜データ中の音高データのみを比較する。
音高データのみを等間隔にグラフ化したものを同図
（Ｃ）に示す。順次入力される楽曲データの楽譜データ
（音高データ）からこの形状に一致または類似するもの
を検索する。同図（Ｃ）には各音高データの絶対音高を
記しているが、一致・類似を判断する場合（形状を比較
する場合）、この絶対位置を考慮する必要はなく、各音
高（黒点）の相対的な上下パターンのみを比較すればよ
い。

【００２１】楽曲データの楽譜データ中に一致するメロ
ディ（音高の相対的な上下パターンが全く同じもの）ま
たは類似するメロディ（音高の相対的な上下パターンが
若干異なるがほぼ一致するもの）があった場合には、さ
らに、両者の音符長を加えたパターンの一致・類似を判
断する。すなわち、両者のピアノロール譜の形状を比較
する。この場合に、音高と同様、音符長も相対的な長短
パターンの一致・類似を比較すればよく、入力メロディ
側の楽譜データの時間的長さを全体に相似的に伸縮させ
て楽曲データ側の楽譜データと形状比較をすればよい。

【００２２】この比較の結果一致または類似したものが
発見された場合、その楽曲データの曲名および曲番号を
候補として表示する（候補表示部９）。比較部３は全て
の楽曲データと入力メロディとを比較するため、候補が
複数発見される場合もあるが、その場合には全ての候補
を候補表示部９に表示する。利用者は候補表示部９に表
示されている楽曲データのいずれかを指示することによ
り、試聴部９がその曲の一部を演奏し、試聴することが
できる。試聴部９の演奏は、イントロやサビなどよく知
られている部分について行えばよい。さらに利用者は、
表示された候補のいずれかを指示することにより、その
曲についてカラオケ演奏を実行させることができる（カ
ラオケ演奏部１１）。

【００２３】図３は上記メロディ検索機能を備えたカラ
オケ装置のブロック図である。このカラオケ装置は、い
わゆる通信型の音源カラオケ装置である。音源カラオケ
装置は、楽音の発生／停止や音色などを制御する楽曲デ
ータに基づいて音源・音声データ処理部などを駆動する
ことによってカラオケ演奏音を発生するカラオケ装置で
ある。楽曲データはハードディスク２７に約１万曲分が
記憶されている。カラオケ装置全体の動作を制御するＣ
ＰＵ２０には、バスを介してＲＯＭ２１，ＲＡＭ２２，
ハードディスク（ＨＤＤ）２７，通信制御部２６，コマ
ンダ受信部２３，操作部２４，表示部２５，ＭＩＤＩイ
ンタフェース２８，音源２９，音声データ処理部３０，
ＤＳＰ３１，パターン展開部３６，ＬＤチェンジャ３７
および表示制御部３８が接続されている。

【００２４】ＲＯＭ２１には、システムプログラム，シ
ーケンスプログラム，ローダおよびパターンデータが記
憶されている。システムプログラムは、この装置の基本
動作や周辺機器とのデータ送受を制御するプログラムで
ある。シーケンスプログラムは、楽曲データに基づいて
音源２９，音声データ処理部３０，ＤＳＰ３１などを駆
動し、カラオケ演奏音を発生するとともに歌詞の表示や
背景映像の再生を制御するプログラムである。上記入力
メロディの試聴や候補曲の試聴においてもこのシーケン
スプログラムが動作する。ローダは、配信センタから楽
曲データをダウンロードするためのプログラムである。
パターンデータは、歌詞や曲名などを表示するための文
字パターンデータ（フォントデータ）や五線譜を表示す
るための音符や休符などの楽譜要素パターンデータから
なっている。これらのパターンデータはパターン展開部
３６が歌詞データに基づいて歌詞を表示するときや楽譜
データに基づいて五線譜を表示するときに用いる。

【００２５】通信制御部２６は通信回線を介して配信セ
ンタと交信し、楽曲データなどをダウンロードするため
のコントローラである。通信制御部２６はＤＭＡ回路を
内蔵しており、ダウンロードされた楽曲データをＣＰＵ
２０を介さずに直接ＨＤＤ２７に書き込むことができ
る。

【００２６】ＭＩＤＩインタフェース２８にはＭＩＤＩ
キーボード４０が接続されている。ＭＩＤＩキーボード
４０は５オクターブ（６１鍵）のキーを備えるととも
に、リアルタイム入力モードスイッチ，ステップ入力モ
ードスイッチ，音符長キー，ジョイスティックなどを備
えている。リアルタイム入力モードスイッチをオンする
と、キーボードの演奏がそのままメロディ入力として取
り込まれる。ステップ入力モードスイッチをオンする
と、キーボードの１つのキーのオンおよび音符長キーの
オンの組み合わせで１つの音符が入力される。すなわ
ち、キーボードの１つのキーをオンすることによって音
高を指定し、音符長キーをオンすることによって音符長
を指定する。また、ジョイスティックは、画面上でカー
ソルを移動させるための操作子であり、既に入力した音
符を修正するときなどに使用される。

【００２７】コマンダ受信部２３はコマンダ４１から送
られてくる赤外線信号を受信してデータを復元する。コ
マンダ４１は、曲番号入力モードキー，メロディ検索モ
ードキー，リアルタイム入力モードキー，ステップ入力
モードキー，試聴キー，検索キー，リクエストキー，終
了キーなどのコマンドキーやテンキーなど各種キースイ
ッチを備えている。利用者がこれらのキースイッチを操
作すると、コマンダ４１は操作されたキースイッチに対
応する赤外線コード信号を出力する。コマンダ受信部２
３はこの赤外線コード信号を受信してＣＰＵ２０に伝達
する。操作部２４はカラオケ装置のフロントパネルに設
けられており、上記コマンダ４１と同様のモード選択ス
イッチやテンキーなどを含んでいる。表示部２５も操作
部２４と同様カラオケ装置のフロントパネルに設けられ
ており、現在演奏中の曲番号や予約曲数などを表示する
ＬＥＤマトリクス表示器を含んでいる。

【００２８】音源２９は、楽曲データに含まれる楽音デ
ータに基づいて楽音信号を形成する。音声データ処理部
３０は、楽曲データに含まれる音声データに基づいてバ
ックコーラスなどの音声信号を再生する。音源２９が形
成した楽音信号および音声データ処理部３０が再生した
音声信号はＤＳＰ３１に入力される。ＤＳＰ３１は、こ
れら楽音信号および音声信号に対してリバーブ，エコー
などの効果を付与する。ＤＳＰ３１が付与する効果の種
類や程度は、楽曲データに含まれているＤＳＰ制御デー
タに基づいて制御される。効果が付与された楽音信号，
音声信号はＤ／Ａコンバータ３３でアナログ信号（カラ
オケ演奏音）に変換されたのちアンプ３３に出力され
る。アンプにはマイク３４から歌唱音声信号も入力され
る。アンプ３３はカラオケ演奏音と歌唱音声信号をミキ
シング・増幅してスピーカ３５を駆動する。

【００２９】また、パターン展開部３６は、歌詞トラッ
クの文字コードデータに対応して、画面上に文字パター
ンを展開するとともに、メロディ検索動作時には入力さ
れた楽譜データに基づいて画面上に五線譜のパターンを
展開する。ＬＤチェンジャ３７はカラオケ演奏時に所定
の背景映像（動画）を再生する。パターン展開部３６が
展開した文字パターンや五線譜のパターンおよびＬＤチ
ェンジャが再生した背景映像は表示制御部３８によって
合成され、モニタ３９に表示される。

【００３０】図４は楽曲データの例を示す図である。同
図（Ａ）楽曲データ全体の構成を示しており、同図
（Ｂ）は楽音トラックに含まれる１トラックであるメロ
ディトラックの構成を示している。楽曲データは、ヘッ
ダ，楽音トラック，歌詞トラック，音声制御トラック，
ＤＳＰ制御トラックからなっている。ヘッダは、この楽
曲データに関する種々のデータが書き込まれる部分であ
り、曲名，ジャンル，発売日，曲の演奏時間（長さ）な
どのデータが書き込まれている。

【００３１】楽音トラック，歌詞トラック，音声制御ト
ラック，ＤＳＰ制御トラックの各トラックは全て同図
（Ｂ）に示すようなＭＩＤＩフォーマットで記述されて
いる。ＭＩＤＩフォーマットは、複数のイベントデータ
と各イベントデータ間の時間間隔を示すデュレーション
データΔｔからなっている。シーケンスプログラムは、
所定のテンポクロックでΔｔをカウントし、Δｔをカウ
ントアップしたときこれに続くイベントデータを読み出
して所定の処理部へ出力する。

【００３２】楽音トラックは、メロディトラック，リズ
ムトラックを初めとして種々のパートのトラックを含ん
でいる。同図（Ｂ）のメロディトラックにおいて演奏イ
ベントデータは楽音の発音（ノートオンイベント）や楽
音の消音（ノートオフイベント）データなどであり、イ
ベント種類（ノートオン，ノートオフ，音色変更な
ど），ノートナンバ（音高），ベロシティなどのデータ
で構成されている。同じノートナンバのノートオンデー
タからノートオフデータまでの時間（デュレーションデ
ータの合計）がこの楽音の発音時間であり、これにゲー
トタイムを考慮してクォンタイズすることにより、音符
長が割り出される。

【００３３】歌詞トラックは、モニタ３９上に歌詞を表
示するためのシーケンスデータを記憶したトラックであ
る。このシーケンスデータは楽音データではないが、イ
ンプリメンテーションの統一をとり、作業工程を容易に
するためこのトラックもＭＩＤＩデータ形式のシステム
・エクスクルーシブ・メッセージで記述されている。音
声制御トラックは、音声データ部に記憶されている音声
データの発生タイミングや再生ピッチなどを指定するシ
ーケンストラックである。音声データ部には、音源２９
で合成しにくいバックコーラスやハーモニー歌唱などの
人声が記憶されている。ＤＳＰ制御トラックには、ＤＳ
Ｐ３１の動作を制御するＤＳＰ制御データがデュレーシ
ョンデータとともに書き込まれている。

【００３４】図５，図６は同カラオケ装置のメロディ検
索動作を示すフローチャートである。コマンダ４１やキ
ースイッチの操作によりメロディ検索モードが設定され
るとこの動作がスタートする。まず、入力・修正操作
（ｓ１）、試聴指示操作（ｓ２）、検索指示操作（ｓ
３）を検出する。入力・修正操作はＭＩＤＩキーボード
４０を用いて行われる。また、試聴指示操作および検索
指示操作は、コマンダ４１や操作部２４の試聴キー，検
索キーを用いて行われる。入力・修正操作を検出すると
（ｓ１）、この操作で入力された内容を楽譜データ（図
２（Ａ）参照）に編集するとともに（ｓ４）、この入力
された内容を五線譜に変換してモニタ３９に表示する
（ｓ５）。試聴指示操作を検出すると（ｓ２）、そのと
きまでに入力されている楽譜データを演奏データに編集
する（ｓ６）。演奏データとはメロディトラックのよう
なＭＩＤＩフォーマットのシーケンスデータである。そ
してシーケンスプログラムを起動して（ｓ７）、この演
奏データの演奏動作を実行する（ｓ８）。これにより、
入力されたメロディが演奏され、利用者が耳から入力内
容を確認することができる。

【００３５】また、検索指示操作を検出すると（ｓ
３）、ｓ１０以下の動作が実行される。まず、ハードデ
ィスク２７に記憶されている楽曲データからメロディト
ラックを読み出し（ｓ１０）、これを楽譜データに編集
する（ｓ１１）。そして、この楽譜データと入力メロデ
ィの楽譜データとを比較する（ｓ１２）。この比較の方
式は、図１の説明において説明したとおりである。比較
の結果両者が一致も類似もしていないと判断された場合
にはこの曲が終了するまで順次メロディトラックを読み
出して比較する（ｓ１６→ｓ１０）。この曲のメロディ
トラックから入力メロディに一致または類似した箇所が
見つかった場合にはｓ１３からｓ１４に進み、この曲の
曲名および曲番号を候補リストに登録する。候補リスト
はＲＡＭ２２に設定される。そして、この曲なを候補曲
としてモニタ３９に表示する（ｓ１５）。こののちハー
ドディスク２７に登録されている全ての曲について上記
比較動作が終了したかを判断し（ｓ１７）、まだ曲が残
っている場合には次の曲を指定して（ｓ１８）ｓ１０に
戻る。全ての曲の比較が終了した場合にはｓ２１以下の
動作（図６参照）に進む。

【００３６】ｓ２１〜ｓ２３では、試聴指示操作，リク
エスト操作，終了操作を検出する。試聴指示操作，リク
エスト操作，終了操作は、いずれもコマンダ４１，操作
部２４の試聴キー，リクエストキー，終了キーをオンす
ることによって行われる。上記試聴指示操作およびリク
エスト操作はモニタ３９に表示されている複数の曲のう
ち１つを指定して行われるものとする。試聴指示操作を
検出すると（ｓ２１）、指定された曲の楽曲データから
楽音トラックのサビ部分を読み出す（ｓ２４）。そして
シーケンスプログラムを起動して（ｓ２５）、サビ部分
の演奏動作を実行する（ｓ２６）。この演奏は全てのパ
ートについて行われるため、これを聞いた利用者はこれ
が所望の曲であるか否かを確実に判断することができ
る。

【００３７】一方、リクエスト操作を検出すると（ｓ２
２）、現在の曲名を表示している画面を消去して（ｓ２
７）カラオケ演奏動作に進む。カラオケ演奏動作は従来
より周知のカラオケ演奏音を発生するとともに歌詞・背
景映像を表示するシーケンス動作である。また、終了指
示操作を検出すると、表示を消去して（ｓ２８）、動作
を終了する。そして通常の曲番号入力モードに復帰す
る。

【００３８】なお、上記実施例ではメロディの比較・曲
の検索動作をカラオケ装置が行うようにしているが、こ
れを配信センタが行うようにしてもよい。この場合、利
用者が専用の端末装置またはパーソナルコンピュータを
用いてアクセスし、曲を検索できるようにすればよい。

【００３９】また、メロディを入力する操作子はＭＩＤ
Ｉキーボード４０に限定されない。楽譜データのデータ
形式は図２（Ａ）示すものに限定されない。

【００４０】

【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、曲の旋
律を入力することによってその曲の検索を行うことがで
きるため、旋律のみ知っていて曲名を知らない場合でも
その曲名を知ることができ、カラオケのリクエストやレ
コードの購入が容易になる。また、操作子を用いて旋律
を入力するようにしたことによりノイズの多い場所でも
旋律の入力を確実化することができ、また、入力確認手
段を設け入力された旋律を確認できるようにしたことに
よって旋律入力をより確実化することができる。

【００４１】さらに、検索された曲を（そのままカラオ
ケ演奏しないで）確認する候補確認手段を設けたことに
より、検索結果が正しいか否かを判断することができ、
さらに、候補が複数抽出された場合には、そのどれが所
望の曲かを選択することが可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施形態である旋律検索機能を備え
たカラオケ装置のメロディ検索機能の構成図

【図２】メロディ検索動作を説明する図

【図３】前記カラオケ装置のブロック図

【図４】同カラオケ装置に記憶される楽曲データの構成
図

【図５】同カラオケ装置のメロディ検索動作を示すフロ
ーチャート

【図６】同カラオケ装置のメロディ検索動作を示すフロ
ーチャート

【符号の説明】

１…入力・修正部、２…楽譜データ編集部、３…比較
部、４…ハードディスク、５…読み出し部、６…楽譜デ
ータ編集部、７…表示部、８…試聴部、９…候補表示
部、４０…ＭＩＤＩキーボード

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】複数の楽曲データを記憶する楽曲データ
記憶手段と、操作によって旋律を入力する旋律入力操作
子と、該旋律入力操作子によって入力された旋律の内容
を確認する入力確認手段と、前記楽曲データ記憶手段に
記憶されている複数の楽曲データのなかから前記旋律ま
たは前記旋律に類似する旋律を含む楽曲データを検索す
る検索手段と、該検索手段によって検索された楽曲デー
タの内容を確認する候補確認手段と、を備えたことを特
徴とする選曲装置。
【請求項２】前記旋律入力操作子は、音符および休符
を五線上に配置することにより、楽譜形式で旋律を入力
する手段である請求項１に記載の選曲装置。
【請求項３】前記入力確認手段は、前記旋律入力操作
子によって入力された旋律を楽譜として表示する手段で
ある請求項１に記載の選曲装置。
【請求項４】前記入力確認手段は、前記旋律入力操作
子によって入力された旋律を演奏する手段である請求項
１に記載の選曲装置。
【請求項５】前記候補確認手段は、前記検索手段によ
って検索された楽曲データの曲名を表示する手段である
請求項１に記載の選曲装置。
【請求項６】前記候補確認手段は、前記検索手段によ
って検索された楽曲データの一部を演奏する手段である
請求項１に記載の選曲装置。