JPH09258717A - 図形データ表示処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスプレイ上の画面をクリアすることによ
って発生する画面のちらつきを防止することが可能な技
術を提供する。 【解決手段】 描画アプリケーションソフトウェアから
の描画命令によりディスプレイ上に図形データを表示す
る図形データ表示処理装置において、１画面分の図形の
画面データを一時的に保持するワークエリアと、描画ア
プリケーションソフトウェアの描画処理に対応して１画
面分の図形の描画処理を行う画面描画命令を指示する図
形描画指示部と、図形描画命令にクリア命令を付加して
ワークエリア上の画面データの内容をクリアした後に１
画面分の図形の描画処理を行ってワークエリア上に画面
データを作成する図形描画機能部と、ワークエリアに保
持された１画面分の図形の画面データをディスプレイ上
に転送して表示を行う描画表示機能部とを備えるもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ディスプレイ上に
図形を表示する図形データ表示処理装置に関し、特に、
ディスプレイ上で図形データの描画を連続的に行う場合
の画面のちらつきを防止する図形データ表示処理装置に
適用して有効な技術に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、複数の図形データをコンピュータ
のディスプレイ上に表示する場合には、既に表示されて
いる図形データをクリアして、一旦、コンピュータのデ
ィスプレイの状態を何も表示されていない状態とし、次
の図形データの描画を行っている。

【０００３】例えば、図形データ表示処理装置におい
て、時間的に変化する電力量の需要値を測定し、前記測
定された電力量の需要値をグラフにして表示したり、前
記表示されたグラフの上下限値を変えて、グラフ中に表
示されるデータを変更する場合には、ディスプレイに表
示されているグラフを一旦クリアして何も表示されてい
ない状態とした後、新たに測定された電力量の需要値
や、上下限値の変更により新たに表示されるデータを使
用して図形を描画している。

【０００４】前記の様に、従来の図形データ表示処理装
置において、複数の図形データをコンピュータのディス
プレイ上に表示する場合に、既に表示されている図形デ
ータをクリアした後に次の図形データの描画を行うと、
一旦、コンピュータのディスプレイに何も表示されてい
ない状態が生じる為、ディスプレイ上の画面にちらつき
が発生していた。

【０００５】通常、従来の図形データ表示処理装置にお
いて図形データの表示を行う場合は、一旦ウィンドウ上
に描画した図形をクリアしたのち、すなわち、背景色で
ウィンドウ内を塗りつぶした後に、新しい図形の描画処
理を行うという処理を行っており、この図形の書き変え
が頻繁に起こる様なシステムの場合、前の図形をクリア
するという処理では一旦画面上になにもなくなる状態が
存在するので、繰り返し複数の図形の描画を行う場合に
は、画面がちらついて非常に見にくいものとなる。

【０００６】一方、従来の図形データ表示処理装置にお
いて、ディスプレイ上をラスタ走査する際に発生する画
面のちらつきを減少し得るＣＲＴ表示制御装置について
は、特開昭５７−２１１１８９号に記載されている。

【０００７】その概要は、通常、一方向のラスタ走査に
より画面表示を行うところを、左右両方向のラスタ走査
によって画面表示を行わせることにより、通常、ラスタ
走査終了位置からラスタ走査開始位置に戻るのに必要で
あった時間を無くして水平走査を効率的に行い、表示に
関係しない無駄な時間を省いて画面のちらつきを減少す
るものである。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来の
図形データ表示処理装置では、複数の図形データをコン
ピュータのディスプレイ上に表示する場合に、コンピュ
ータのディスプレイに何も表示されていない状態が生じ
る為、ディスプレイ上の画面にちらつきが発生するとい
う問題があった。

【０００９】また、前記従来のＣＲＴ表示制御装置は、
ラスタ走査の際に発生する画面のちらつきを減少するも
のである為、既に表示されている図形データをクリアし
たときに発生するディスプレイ上の画面のちらつきは解
消されないという問題があった。

【００１０】本発明の目的は、ディスプレイ上の画面を
クリアすることによって発生する画面のちらつきを防止
することが可能な技術を提供することにある。

【００１１】本発明の前記並びにその他の目的と新規な
特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明かにな
るであろう。

【００１２】

【課題を解決するための手段】本願によって開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記のとおりである。

【００１３】すなわち、描画アプリケーションソフトウ
ェアからの描画命令によりディスプレイ上に図形データ
を表示する図形データ表示処理装置において、１画面分
の図形の画面データを一時的に保持するワークエリア
と、描画アプリケーションソフトウェアの描画処理に対
応して１画面分の図形の描画処理を行う画面描画命令を
指示する図形描画指示部と、図形描画命令にクリア命令
を付加してワークエリア上の画面データの内容をクリア
した後に１画面分の図形の描画処理を行ってワークエリ
ア上に画面データを作成する図形描画機能部と、ワーク
エリアに保持された１画面分の図形の画面データをディ
スプレイ上に転送して表示を行う描画表示機能部とを備
えるものである。

【００１４】前記図形データ表示処理装置では、描画ア
プリケーションソフトウェアの描画処理に対応して、前
記図形描画指示部が、ディスプレイ上のウィンドウに１
画面分の図形の描画を行う画面描画命令を送り、１画面
分の図形の描画を行う様に図形描画機能部に指示する。

【００１５】前記図形描画指示部から画面描画命令を受
け取った図形描画機能部は、受け取った画面描画命令に
クリア命令を付加し、まず、ワークエリアの画面データ
の内容をクリアする。

【００１６】次に、図形描画機能部は、前記図形描画指
示部から受け取った画面描画命令を使用して、ワークエ
リアの画面データ中に１画面分の図形の描画処理を行
う。

【００１７】描画アプリケーションソフトウェアは、図
形描画指示部を介し、描画処理の任意の段階で、ワーク
エリアの画面データをディスプレイに表示する画面表示
命令を図形描画機能部に送る。

【００１８】図形描画指示部から画面表示命令を受け取
った図形描画機能部は、１画面分の図形を描画したワー
クエリアの画面データを描画表示機能部に渡す。

【００１９】図形描画機能部から画面データを受け取っ
た描画表示機能部は、ワークエリアの画面データから１
画面分の図形であるラスタデータを読み出して、前記読
み出したラスタデータをディスプレイに転送する。

【００２０】前述の様に、前記図形データ表示処理装置
では、ディスプレイに表示されている図形を他の図形に
更新する場合には、ワークエリアの画面データ中に１画
面分の図形を作成した後に、ディスプレイの表示内容を
クリアすること無く、前記作成した１画面分の画面デー
タをディスプレイ上に上書きして表示するので、ディス
プレイの表示内容をクリアすることによるちらつきは発
生しない。

【００２１】従って、ディスプレイ上のウィンドウで図
形データの描画を連続的に行いたい場合や図形の描画を
アニメーション的に行いたい場合、すなわち、少しずつ
異なった図形を繰り返し再描画する場合、または、同じ
図形データを繰り返し再描画する場合においても、新し
い図形を一旦非表示のワークエリア上に描画し、そのワ
ークエリア上からデータをラスタ単位にディスプレイ上
に反映させることにより、画面のちらつきを生じること
無く図形の描画を行うことが可能である。

【００２２】以上の様に、前記図形データ表示処理装置
によれば、１画面分の図形の描画処理を行う際に、ワー
クエリア上に１画面分の図形の描画処理を行って画面デ
ータを作成した後に、前記作成した画面データをディス
プレイ上に表示するので、ディスプレイ上の画面をクリ
アすることによって発生する画面のちらつきを防止する
ことが可能である。

【００２３】

【発明の実施の形態】以下に、本発明の図形データ表示
処理装置において、ワークエリアに１画面分の図形の描
画を行う画面データの作成を行った後にディスプレイに
画面データの表示を行う一実施形態の図形データ表示処
理装置について説明する。

【００２４】図１は、本実施形態の図形データ表示処理
装置の概略構成を示す図である。図１に示す様に、本実
施形態の図形データ表示処理装置は、ＣＰＵ１１０と、
ディスプレイ１２０と、メモリ１３０と、描画アプリケ
ーションソフトウェア１３１と、図形描画指示部１３２
と、図形描画機能部１３３と、ワークエリア１３４と、
画面データ１３５と、描画表示機能部１３６と、磁気デ
ィスク装置１４０とを有している。

【００２５】また、図１に示す様に、本実施形態の図形
データ表示処理装置では、装置全体の動作を制御するＣ
ＰＵ１１０と、描画された図形を表示するディスプレイ
１２０と、ディスプレイ１２０への描画処理を行うソフ
トウェアをロードしたメモリ１３０と、ディスプレイ１
２０への描画処理を行うソフトウェアや描画に使用する
図形データを格納した磁気ディスク装置１４０とを接続
している。

【００２６】本実施形態の図形データ表示処理装置のメ
モリ３には、図形の描画処理を行う描画アプリケーショ
ンソフトウェア１３１と、描画アプリケーションソフト
ウェア１３１の描画処理を１画面分の図形の描画処理毎
に行う図形描画指示部１３２と、図形描画指示部１３２
からの描画処理の指示により画面データ１３５のクリア
及び描画処理を行う図形描画機能部１３３と、一時的に
画面データ１３５をウィンドウ１２１上と全く同じ様に
保持するワークエリア１３４と、図形描画機能部１３３
により作成される画面データ１３５と、ワークエリア１
３４上の画面データ１３５をディスプレイ１２０上のウ
ィンドウ１２１に送る描画表示機能部１３６とがロード
されている。

【００２７】図２は、本実施形態の図形データ表示処理
装置の画面描画処理の概要を示す図である。図２に示す
様に、本実施形態の図形データ表示処理装置の画面描画
処理は、画面描画命令２０１と、クリア命令２０２と、
画面表示命令２０３とを有している。

【００２８】また、図２に示す様に、本実施形態の図形
データ表示処理装置の画面描画処理では、描画アプリケ
ーションソフトウェア１３１の描画処理に応じて図形描
画指示部１３２から送られた画面描画命令２０１によ
り、ディスプレイ１２０上のウィンドウ１２１に１画面
の図形の描画を行う。

【００２９】本実施形態の図形データ表示処理装置の描
画アプリケーションソフトウェア１３１の描画処理に応
じて、図形描画指示部１３２は、ディスプレイ１２０上
のウィンドウ１２１に１画面分の図形の描画を行う画面
描画命令２０１を送って、ワークエリア１３４の画面デ
ータ１３５に１画面分の図形の描画を行う様に図形描画
機能部１３３に指示する。

【００３０】本実施形態の図形データ表示処理装置にお
いて、図形描画指示部１３２が送る画面描画命令２０１
は、複数の描画命令によって１画面分の図形の描画を行
うものであっても良いし、単一の描画命令によって１画
面分の図形の描画を行うものであっても良い。

【００３１】図形描画指示部１３２から画面描画命令２
０１を受け取った図形描画機能部１３３は、受け取った
画面描画命令２０１にクリア命令２０２を付加し、ま
ず、ワークエリア１３４の画面データ１３５の内容をク
リアする。

【００３２】次に、図形描画機能部１３３は、図形描画
指示部１３２から受け取った画面描画命令２０１を使用
して、ワークエリア１３４の画面データ１３５中に１画
面分の図形の描画処理を行う。

【００３３】本実施形態の図形データ表示処理装置の描
画アプリケーションソフトウェア１３１は、図形描画指
示部１３２を介し、描画処理の任意の段階で、ワークエ
リア１３４の画面データ１３５をディスプレイ１２０上
のウィンドウ１２１に表示する画面表示命令２０３を図
形描画機能部１３３に送る。

【００３４】図形描画指示部１３２から画面表示命令２
０３を受け取った図形描画機能部１３３は、１画面分の
図形を描画したワークエリア１３４の画面データ１３５
を描画表示機能部１３６に渡す。

【００３５】図形描画機能部１３３から画面データ１３
５を受け取った描画表示機能部１３６は、ワークエリア
１３４の画面データ１３５から１画面分の図形であるラ
スタデータを読み出して、前記読み出したラスタデータ
をディスプレイ１２０上のウィンドウ１２１に転送す
る。

【００３６】図３は、本実施形態の図形データ表示処理
装置の画面描画処理の処理手順を示すフローチャートで
ある。

【００３７】図３に示す様に、本実施形態の図形データ
表示処理装置の画面描画処理では、描画アプリケーショ
ンソフトウェア１３１の描画処理に応じて図形描画指示
部１３２から送られた画面描画命令２０１により、ディ
スプレイ１２０上のウィンドウ１２１に１画面の図形の
描画を行うときの処理手順を示している。

【００３８】本実施形態の図形データ表示処理装置の描
画アプリケーションソフトウェア１３１は、描画処理を
開始する際に、まず、ステップ３０１の処理で、メモリ
１３０上にワークエリア１３４を定義して、ワークエリ
ア１３４上の画面データ１３５の初期化を行う。

【００３９】次に、描画アプリケーションソフトウェア
１３１の描画処理に対応して、図形描画指示部１３２
は、ステップ３０２の処理で、ディスプレイ１２０上の
ウィンドウ１２１に１画面分の図形の描画処理を行う画
面描画命令２０１を送って、１画面分の図形の描画を行
う様に図形描画機能部１３３に指示する。

【００４０】このときの画面描画命令２０１は、複数の
描画命令によって１画面分の図形の描画を行うものであ
っても良いし、単一の描画命令によって１画面分の図形
の描画を行うものであっても良い。

【００４１】例えば、図形描画指示部１３２が、まず、
１画面分の図形の描画を開始することを示す図形描画開
始命令を出力し、次に、描画アプリケーションソフトウ
ェア１３１の動作により複数の描画命令を出力し、１画
面分の図形の描画を行う全ての描画命令が描画アプリケ
ーションソフトウェア１３１により出力された後に、図
形描画指示部１３２が、１画面分の図形の描画を終了す
ることを示す図形描画終了命令を出力して、前記の図形
描画開始命令と複数の描画命令と図形描画終了命令と
を、１画面の図形の描画処理を行う画面描画命令２０１
としても良く、また、単に、単一の描画命令を１画面の
図形の描画処理を行う画面描画命令２０１として図形描
画機能部１３３に送っても良い。

【００４２】ステップ３０３の処理では、図形描画指示
部１３２から画面描画命令２０１を受け取った図形描画
機能部１３３が、受け取った画面描画命令２０１にクリ
ア命令２０２を付加し、ステップ３０４の処理で、ワー
クエリア１３４の画面データ１３５の内容をクリアす
る。

【００４３】次に、ステップ３０５の処理で、図形描画
機能部１３３は、図形描画指示部１３２から受け取った
画面描画命令２０１を使用して、ワークエリア１３４の
画面データ１３５中に１画面分の図形の描画処理を行
う。

【００４４】図形描画指示部１３２から受け取った画面
描画命令２０１が複数の描画命令から成る場合には、ス
テップ３０６の処理で１画面分の図形の描画処理を行う
全ての描画命令の実行が終了しているかを調べ、１画面
分の図形の描画処理が終了していない場合にはステップ
３０５の処理に戻り、１画面分の図形の描画処理が終了
している場合にはステップ３０７の処理に進む。

【００４５】本実施形態の図形データ表示処理装置の描
画アプリケーションソフトウェア１３１は、図形描画指
示部１３２を介し、描画処理の任意の段階で、ワークエ
リア１３４の画面データ１３５をディスプレイ１２０上
のウィンドウ１２１に表示する画面表示命令２０３を図
形描画機能部１３３に送る。

【００４６】図形描画指示部１３２から画面表示命令２
０３を受け取った図形描画機能部１３３は、１画面分の
図形を描画したワークエリア１３４の画面データ１３５
を描画表示機能部１３６に渡す。

【００４７】図形描画機能部１３３から画面データ１３
５を受け取った描画表示機能部１３６は、ステップ３０
７の処理で、ワークエリア１３４の画面データ１３５か
ら１画面分の図形であるラスタデータを読み出して、前
記読み出したラスタデータをディスプレイ１２０上のウ
ィンドウ１２１に複写する。

【００４８】このラスタ単位の画面データ１３５の上書
き複写により、前に描画されていた画面データ１３５が
ディスプレイ１２０上のウィンドウ１２１に順に残りな
がら、新しい画面データ１３５も順に表示されていくの
で、ウィンドウ１２１上に図形の表示している途中で画
面が全面的にクリアされることが無く、図形にアニメー
ション的な効果を与えたい場合などには、見やすい図形
描画を行うことができる。

【００４９】以上説明した様に、本実施形態の図形デー
タ表示処理装置によれば、１画面分の図形の描画処理を
行う際に、ワークエリア上に１画面分の図形の描画処理
を行って画面データを作成した後に、前記作成した画面
データをディスプレイ上に表示するので、ディスプレイ
上の画面をクリアすることによって発生する画面のちら
つきを防止することが可能である。

【００５０】以上、本発明を前記実施形態に基づき具体
的に説明したが、本発明は、前記実施形態に限定される
ものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々
変更可能であることは勿論である。

【００５１】

【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。

【００５２】すなわち、１画面分の図形の描画処理を行
う際に、ワークエリア上に１画面分の図形の描画処理を
行って画面データを作成した後に、前記作成した画面デ
ータをディスプレイ上に表示するので、ディスプレイ上
の画面をクリアすることによって発生する画面のちらつ
きを防止することが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施形態の図形データ表示処理装置の概略構
成を示す図である。

【図２】本実施形態の図形データ表示処理装置の画面描
画処理の概要を示す図である。

【図３】本実施形態の図形データ表示処理装置の画面描
画処理の処理手順を示すフローチャートである。

【符号の説明】

１１０…ＣＰＵ、１２０…ディスプレイ、１３０…メモ
リ、１３１…描画アプリケーションソフトウェア、１３
２…図形描画指示部、１３３…図形描画機能部、１３４
…ワークエリア、１３５…画面データ、１３６…描画表
示機能部、１４０…磁気ディスク装置、２０１…画面描
画命令、２０２…クリア命令、２０３…画面表示命令。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 描画アプリケーションソフトウェアから
   の描画命令によりディスプレイ上に図形データを表示す
   る図形データ表示処理装置において、 １画面分の図形の画面データを一時的に保持するワーク
   エリアと、描画アプリケーションソフトウェアの描画処
   理に対応して１画面分の図形の描画処理を行う画面描画
   命令を指示する図形描画指示部と、図形描画命令にクリ
   ア命令を付加してワークエリア上の画面データの内容を
   クリアした後に１画面分の図形の描画処理を行ってワー
   クエリア上に画面データを作成する図形描画機能部と、
   ワークエリアに保持された１画面分の図形の画面データ
   をディスプレイ上に転送して表示を行う描画表示機能部
   とを備えることを特徴とする図形データ表示処理装置。