JPH09258480A - 静電荷現像用トナー及びその製造方法と画像形成方法 - Google Patents

静電荷現像用トナー及びその製造方法と画像形成方法

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JPH09258480A
JPH09258480A JP6432196A JP6432196A JPH09258480A JP H09258480 A JPH09258480 A JP H09258480A JP 6432196 A JP6432196 A JP 6432196A JP 6432196 A JP6432196 A JP 6432196A JP H09258480 A JPH09258480 A JP H09258480A
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JP
Japan
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fixing
toner
particles
manufactured
heat
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JP6432196A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Kubo
久保  勉
Yoshihiro Inaba
義弘 稲葉
Takashi Hara
敬 原
Tetsuya Fujita
徹也 藤田
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低消費電力、軽量小型、低荷重圧力でクイッ
クスタートに設計された定着装置に使用可能な、低温定
着性、耐オフセット性、現像性、保存性等に優れた静電
荷像現像用トナー及びその製造方法、を提供しようとす
るものである。 【解決手段】 着色剤と90℃における溶融粘度が10
4 Pa・s以下である樹脂とを主成分としてなる熱定着
性粒子の表面に、熱的に安定な層、及び、ガラス転移点
が65℃以上の熱可塑性樹脂からなり、厚さが0.1〜
1.0μmの被覆を順次積層してなる静電荷現像用トナ
ー及びその製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機、
ファクシミリ、プリンター等電子写真プロセスを利用し
た機器において、静電潜像を現像するために使用される
静電荷現像用トナー及びその製造方法、並びに、画像形
成方法に関し、特に定着装置の軽量小型化、及びウォー
ムミングアップタイムを大巾に短縮するためのものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真プロセスを利用した複写
機等においては、記録シート上に形成された未定着トナ
ー像を定着して永久画像にする必要があり、その定着法
として溶剤定着法、圧力定着法、加熱定着法などが知ら
れている。なかでも、溶剤定着法、圧力定着法は消費エ
ネルギーが極めて少ないという利点がある。しかし、溶
剤定着法は、溶剤蒸気が発散し、臭気や衛生上の問題が
多い。また、圧力定着法は、他の定着法と比べて定着性
が悪く、かつ、圧力感応性トナーが高価であるという欠
点を有している。それ故、溶剤定着法及び圧力定着法
は、共に広く実用化されていないのが現状である。
【0003】このため、未定着トナー像の定着には、一
般には加熱によってトナーを溶融させ、記録シート上に
融着させる加熱定着法が広く採用されている。一般的な
加熱定着装置は、図1に示すように、円筒状芯金の内部
にヒータを備え、その外周面に耐熱性離型層を形成した
定着ローラaと、この定着ローラに対し、圧接配置さ
れ、円筒状芯金の外周面に耐熱弾性体層を形成した加圧
ローラbとで構成され、これ等ローラa,b間に未定着
トナー像の形成されたシートcを挿通させて定着を行う
定着ローラ方式が知られている。これは、熱風定着方式
やオーブン定着方式などの他の加熱定着法と較べて熱効
率が良いため、低電力、高速性に優れ、しかも紙詰まり
による火炎の危険性も少ないことなどから現在最も広く
利用されている。
【0004】ところで、従来の定着ローラ方式の定着装
置においては、定着ローラの表面温度を室温から所定の
設定温度まで上昇させるのに必要な時間(ウォーミング
アップタイム)は1〜10分という長い時間を必要とし
ていた。ウォーミングアップタイムは、単純には設定温
度とロール熱容量と投入電力の関係で決定される。した
がって、設定温度が低く、ロール熱容量が小さくて投入
電力が大きければウォーミングアップタイムは短縮でき
るが、ロール熱容量はロール剛性による制約から、ま
た、投入電力は機械の消費電力を抑制する観点からそれ
ぞれ限界がある。
【0005】一般には、定着専用に投入可能な電力は、
300〜1000Wであり、この範囲でウォーミングア
ップタイムを短縮するには、ロール熱容量を小さくする
のが効果的である。しかし、ロール熱容量を小さくする
ためには、ロール径を小さくしたり、ロールコアの肉厚
を薄くする必要があるが、その結果、ロール剛性が低下
する。ロール定着方式において、ニップ内の圧力を0.
5〜5.0kg/cm程度にするとロールが大きく撓
み、従来のトナーでは、定着に必要な荷重を均一に与え
ることができなくなり、定着不良が発生する。即ち、ロ
ールが大きく撓むと、両ロールの圧接部の幅(ニップ
巾)が不均一となり、紙しわ、まだら定着による画質低
下、オフセットなどの原因となる。
【0006】ロール撓みを補正する技術としては、ロー
ル軸交差法(特開平4−314555号公報)、テーパ
ロール法(特開平5−40428号公報)、加圧ロール
の中央支持法(特開平3−150585号公報,特開平
4−42187号公報,特開平5−134590号公
報)など各種の方式が提案されているが、特に小型の装
置の場合、コストがかかることからロール撓みを補正す
る技術が適用されることはなかった。
【0007】しかし、定着時の荷重を低く抑えること
で、例えばニップ内の圧力を0.5kg/cm程度以下
にすれば、上記の定着装置にかかる負担を小さくするこ
とが可能である。また、定着ローラの設定温度は定着不
良を無くすために、通常150℃〜190℃に設定され
るが、これを100℃〜120℃に設定しても十分に定
着できる低温度定着トナーが使用できれば、ウォーミン
グアップ時間を大幅に短縮できる。そのためには、トナ
ーの結着剤として低いガラス転移点を有し、軟化点が低
く、溶融粘度の低い熱可塑性樹脂を使用すればよい。
【0008】しかし、一般に、熱定着性トナーは、熱可
塑性樹脂、着色剤及びその他の添加剤とともに溶融混練
し、その混練物を粉砕、分級して作成されるため、粉
砕、分級時にトナーの凝集を抑制する必要があり、熱可
塑性樹脂のガラス転移点については少なくとも55℃程
度は必要である。また、耐オフセット性、現像性、保存
性、流動性等の基本的なトナー性能を満足させるために
は、分子量はある程度以上の大きさが必要であり、高分
子量成分を熱可塑性樹脂中に含有させることもあるが、
トナー溶融時の粘度が高くなるため、低温度定着トナー
とすることは極めて困難で、ほとんど不可能と考えられ
ている。
【0009】これに代わる手段として、例えば、高分子
量成分をトナーの表面にスプレイドライヤーにて噴霧す
る方法(特開昭58−205161号公報)、トナー母
体粒子表面に微小粒子重合体を付着させた後、衝撃力で
重合体を被覆する、いわゆるカプセル型のトナー(特開
平2−186363号公報、特開平4−188155号
公報、特開平5−281782号公報)などが提案され
ている。スプレイドライヤーで噴霧する方法は、トナー
母体粒子表面を完全に被覆するために、コーティング剤
を多量に添加する必要がある。しかし、多量に添加する
と、複数のトナー母体をコーティング層が包み、トナー
粒径を大きくするという欠点がある。その後、篩分を行
うが、所定粒径のトナーの収率は低い。このため、コー
ティング剤量は少なくする必要があるが、少なくする
と、トナー母体粒子表面を完全に被覆することができ
ず、ボトルやホッパー内、現像機内で凝集し、定着時に
オフセットが発生するなどの問題が生ずる。
【0010】一方、これに代わる方法として、トナー母
体粒子表面に乳化重合によって形成された微小粒子を乾
式混合し、トナー母体粒子表面に微小粒子を静電的に付
着させ、次いで、これを衝撃力によりトナー母体粒子表
面に微小粒子を固着させるという方法が提案されてい
る。しかし、トナー母体粒子はこれまでと同じで、熱可
塑性樹脂、着色剤、及び、その他の添加剤とともに溶融
混練し、その混練物を粉砕、分級してトナーを得るため
には、上記の理由で熱可塑性樹脂のガラス転移点が55
℃程度は必要となる。それ故、定着温度をそれほど低く
することはできない。さらに、低温定着を可能にするた
めに、熱可塑性樹脂中に含有させる高分子量成分の量を
抑える必要があり、結果的に期待するほどの低温定着性
能が得られないばかりか、オフセットが発生しやすくな
り、定着ロールにオイルを供給することが必須となった
り、定着機の信頼性やメンテナンス性に問題点を残すこ
とになる。
【0011】このため近年では、界面重合を応用したマ
イクロカプセルトナーが提案されている。(特開昭56
−119137号公報、特開昭58−145964号公
報、特開昭63−163373号公報、特開昭64−4
0949号公報、マイクロカプセル研究会企画「マイク
ロカプセル化の新技術とその用途開発応用実例」p.5
0〜52、経営開発センター出版部1978年9月発
行、及び、近藤保、小石真純著「マイクロカプセル」
p.50〜52、三共出版1987年11月発行)これ
らのトナーの製造法は、芯物質とともに低沸点溶剤も使
用できるので、一層の低温定着(圧力定着)が期待でき
る。
【0012】しかし、表面層を比較的厚く形成(0.5
〜1.0μm程度)する必要があるため、定着時に表面
層を破壊するための、過大なニップ内の圧力(最低10
0kg/cm2 程度)が必要となり、かえって定着機の
剛性を上げることが必須となるため、常温での低温定着
は達成出来るものの、装置を小型、軽量化することがで
きない。このため、意図的に表面層を薄く作成する(例
えば0.1μm以下)ことが必須となるわけであるが、
表面層を薄くすると、トナーの表面に欠陥を生成する確
率が増大し、また、機械的な強度が低下するため、保存
性や流動性が損なわれるケースが増加し、現像装置やク
リーナーにおけるストレスで、トナーの表面層が破壊し
て、凝集が生ずるなどの問題点が発生する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
記の問題点を解消し、低消費電力、計量、小型、低荷重
圧力で、クイックスタートに設計された定着装置で使用
可能な、低温で十分な定着性を有し、かつ、耐オフセッ
ト性、現像性、保存性等のその他のトナー要求性能をも
満足する静電荷像現像用トナー、及び、その製造方法、
並びに、画像形成方法を提供しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の構成を
採用することにより、上記の課題の解決を可能にしたも
のである。 (1) 着色剤と、90℃における溶融粘度が104 Pa・
s以下、好ましくは102 〜103 Pa・sの範囲にあ
る樹脂とを主成分としてなる熱定着性粒子の表面に、熱
的に安定な層、及び、ガラス転移点が65℃以上、好ま
しくは65〜80℃の範囲を有する熱可塑性樹脂からな
り、厚さが0.1〜1.0μm、好ましくは0.1〜
0.3μmの範囲の被覆を順次積層してなることを特徴
とする静電荷現像用トナー。なお、102 Pa・sより
低い溶融粘度のものを使用する場合には、紙の地合が目
立ちやすく、鮮明さが低下する場合がある。また、ガラ
ス転移点が80℃を超えると定着時に溶融しにくくな
り、定着性が低下する場合がある。また、厚さが0.3
μmより大きくなると、定着強度が低下する場合があ
る。
【0015】(2) 前記熱的に安定な層が、エポキシ成分
若しくはイソシアネート成分と、アミン若しくはアミン
誘導体との反応生成物であることを特徴とする上記(1)
記載の静電荷現像用トナー。
【0016】(3) 前記熱的に安定な層に、酸化ケイ素、
金属、金属酸化物、金属塩、セラミック、層を形成する
樹脂に対して相溶性を有しない樹脂、具体的にはフェノ
ール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂等の熱硬化性樹脂
や、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ナイロン樹脂等、並
びに、カーボンブラックから選択される1種以上の微粒
子を配合したことを特徴とする上記(1) 記載の静電荷現
像用トナー。
【0017】(4) 前記熱可塑性樹脂被覆層に90〜20
0℃における溶融粘度が1×105〜2×104 Pa・
s、好ましくは8×104 〜5×104 Pa・sの範囲
にある樹脂を使用したことを特徴とする上記(1) 記載の
静電荷現像用トナー。
【0018】(5) 着色剤と、90℃における溶融粘度が
104 Pa・s以下、好ましくは102 〜103 Pa・
sの範囲にある樹脂とを溶融混練して熱定着性粒子を形
成し、該粒子の表面に熱安定化微粒子を含有する樹脂を
被覆して熱的安定層を形成し、さらに、その表面にガラ
ス転移点が65℃以上、好ましくは65〜80℃の範囲
の熱可塑性樹脂を含有するエマルジョンを用いて、厚さ
が0.1〜1.0μm、好ましくは0.1〜0.3μm
の範囲の被覆を形成することを特徴とする静電荷現像用
トナーの製造方法。
【0019】(6) 前記熱的に安定な層が、エポキシ成分
若しくはイソシアネート成分と、アミン若しくはアミン
誘導体との反応生成物であることを特徴とする上記(5)
記載の静電荷現像用トナーの製造方法。
【0020】(7) 前記熱的安定化微粒子として、酸化ケ
イ素、金属、金属酸化物、金属塩、セラミック、樹脂、
及び、カーボンブラックから選択される1種以上の微粒
子を配合することを特徴とする上記(5) 又は(6) 記載の
静電荷現像用トナーの製造方法。
【0021】(8) 前記熱可塑性樹脂被覆層に90〜20
0℃における溶融粘度が1×105〜2×104 Pa・
s、好ましくは8×104 〜5×104 Pa・sの範囲
にある樹脂を使用することを特徴とする上記(5) 記載の
静電荷現像用トナーの製造方法。
【0022】(9) 前記熱可塑性樹脂を含有するエマルジ
ョンの一次粒子径を1.0μm以下とし、最低造膜温度
を熱定着性粒子のガラス転移点以下とし、かつ、アンモ
ニウム塩を含有させることを特徴とする上記(8) 記載の
静電荷現像用トナーの製造方法。
【0023】(10)樹脂成分と着色剤と熱的に安定な層を
形成する成分Aとを油性溶媒中に分散、溶解した液を水
系媒体中に分散して油滴粒子を形成する工程、該粒子か
ら油性溶媒を除去する工程、水系媒体中に熱的に安定な
層を形成する成分Bを投入して、成分Aと成分Bを反応
させて粒子表面に熱的に安定な層を形成する工程、該粒
子表面に熱可塑性樹脂の層を形成する工程を有する上記
(5) に記載の静電荷現像用トナーの製造方法。
【0024】(11)像担持体上に静電潜像を形成する工
程、該静電潜像を現像剤を用いて現像する工程、該像担
持体上に形成されたトナー像を転写体上に転写する工程
を有する画像形成方法において、上記(1) 〜(4) のいず
れか1つに記載の静電荷現像用トナーを用いて現像する
ことを特徴とする画像形成方法。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明は、着色剤と、90℃にお
ける溶融粘度が104 Pa・s以下の樹脂とを溶融混練
して熱定着性粒子を形成し、該粒子の表面に熱安定化物
質を含有する樹脂を被覆して熱的安定層を形成し、さら
に、その表面にガラス転移点が65℃以上の熱可塑性樹
脂を厚さ0.1〜1.0μmで被覆することにより、軽
量小型化定着装置で、ウォーミングアップタイムを10
秒以下で使用可能な、低温定着性を有し、耐オフセット
性、現像性、保存性等を備えた静電荷現像用トナーの提
供を可能にした。本発明において、90℃における溶融
粘度が104 Pa・s以下を示す樹脂を熱定着性粒子に
用いる理由は、低温定着で十分に定着強度を保持させる
ためである。
【0026】本発明で熱定着性粒子に使用する、90℃
における溶融粘度が104 Pa・s以下を示す樹脂成分
としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メ
チル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸
プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリ
ル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)
アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)
アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエ
チル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メ
タ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル
酸フェニル等の(メタ)アクリル酸エステル類;蟻酸ビ
ニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、
トリメチル酢酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸
ビニル、ステアリン酸ビニル等の脂肪酸ビニルエステル
類;エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、
ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、2−
エチルヘキシルビニルエーテル、フェニルビニルエーテ
ル等のビニルエーテル類;メチルビニルケトン、フェニ
ルビニルケトン等のビニルケトン類;スチレン、クロル
スチレン、ヒドロキシスチレン、α−メチルスチレン等
のビニル芳香族化合物を挙げることができる。
【0027】これらの中の1つ又は2つ以上を混合して
共重合させることもできる。あるいは、ポリエステル、
エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、ポリウレ
ア、ポリビニルブチラール、ロジン、変性ロジン、テル
ペン樹脂、フェノール樹脂などを単独又は混合して用い
ることもできる。さらには、パラフィンワックス、マイ
クロクリスタリンワックス、カルナウバワックス、ある
いは、結晶性ポリエステル、シス1,4−ポリブタンジ
エン、1,2−トランスポリブタジエン等のシス及びト
ランスポリジエン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リブテン等のポリオレフィン、ポリビニルエステル、ポ
リビニルエーテル、セルロース重合体等の結晶性樹脂を
使用することもできる。さらに、上記の非結晶性樹脂と
結晶性樹脂との共重合体を使用することもできるし、単
なる混合物でも使用できる。
【0028】図2は、各種樹脂の溶融粘度に対する定着
強度及び定着温度を示したものである。定着強度は、定
着像を作製した後、定着像上を消しゴムでこすり、定着
像が全く変化しなかったものを○印、定着像がほんの一
部抜けたもの△印とし、かなり抜けたもの×印で表記し
た。図中で使用したサンプルは、着色剤としてカーボン
ブラックを熱定着性樹脂中に4wt%を混練して添加
し、下記のようにして、3〜12μmの粒子に粉砕、分
級して作製したものである。ガラス転移点が低く、混
練、粉砕、分級して作成できないものは、樹脂中にカー
ボンブラックを分散した後、溶解乳化法で粒子化して、
3〜12μmの粒子に作製した。
【0029】上記のサンプルの作製は、炭酸カルシウム
(丸尾カルシウム社製、ルミナス)2gをイオン交換水
250gに投入し、超音波洗浄器で5分間処理して、炭
酸カルシウムの水分散液を得た。(この液をA液とす
る) また、スチレン・アクリル樹脂(Tg=23℃、Mw=
4000)25g、カーボンブラック(キャボット社
製、R−330)1.5gを酢酸エチル溶液95gに溶
解し、サンドミル(関西ペイント社製、卓上型サンドミ
ル)で6時間分散させた。(この液をB液とする)
【0030】10℃に冷却したA液に乳化機(IKA社
製、ULTRA−TURRAX T50)を設置し、3
000回転/分で攪拌し、その中にB液をゆっくり投入
した。その後、回転数を10000回転/分に上げて乳
化を行った。このようにして乳化液中の油滴粒子の平均
粒径が約8μmのO/Wエマルジョンを得た。次いで、
乳化機の代わりにプロペラ型攪拌羽根を備えた攪拌機
(新東科学社製、スリーワンモータ)に代えて、400
回転/分で攪拌しながら、蒸留操作によりエマルジョン
中の酢酸エチルを取り除いた。蒸留操作終了後、2リッ
トルのイオン交換水にあけ、充分攪拌してから静置し
た。トナー粒子を沈降させた後、上澄みを取り除いた。
このようにして得たトナースラリーを0.5%の塩酸に
投入して炭酸カルシウムを分解除去し、充分水洗した
後、ろ過して凍結乾燥機にかけて熱定着性粒子サンプル
を得た。
【0031】この熱定着性粒子を転写紙上に0.5mg
/cm2 で塗布し、図1の定着機でプロセススピード1
00〜250mm/sec、ニップ圧力0.1〜0.2
kg/cm2 、設定温度90〜120℃に調整して定着
テストを行った。図2から明らかなように、90℃にお
ける溶融粘度がほぼ104 Pa・s以下になると、十分
な定着強度が得られることが分かる。
【0032】なお、粘度測定には、フローテスター(島
津製作所製、CFT−500C)を用い、下記の測定条
件で測定した。 測定条件: 開始温度:40℃、 昇温速度:3℃/min、 予熱
時間:6min、シリンダー圧力:10.0Kg・f/
cm2 、 ダイス直径:1.0mm、ダイス長さ:1.
0mm、 剪断応力:2.451×105 Pa、試料投
入量:1.0g
【0033】本発明において、熱的に安定な層を形成さ
せるには、エポキシ樹脂、イソシアネートと、アミン又
はアンモニア等のアミン誘導体の反応生成物などが使用
される。エポキシ化合物としては、ビスフェノールA
型、レゾルシン型、ビスフェノールF型、テトラフェニ
ルエタン型、ノボラック型、ポリアルコール型、ポリグ
リコール型、グリセリントリエーテル型として知られて
いるエポキシ化合物を使用できる。例示すると下記のと
おりである。市販のエポキシ化合物としては、エピコー
ト#871、#874、#1001、#1004、#1
007、#1009(いずれもシェルジャパン社製)
や、エピクロン#830、#850、#1050、#4
050(大日本インキ化学工業社製)等を用いることが
できる。
【0034】
【化1】
【0035】
【化2】
【0036】
【化3】
【0037】
【化4】
【0038】また、イソシアネートとしては、例えば、
メタフェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシア
ネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’
−ジメチル−ジフェニル−4,4’−ジイソシアネー
ト、3,3’−ジメチル−ジフェニルメタン−4,4’
−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナ
フタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシア
ネート等のジイソシアネート、又は、いわゆるビュレッ
ト型、アダクト型、イソシアヌレート型として知られて
いるポリイソシアネート類を挙げることができる。
【0039】さらに、アミンとしては、エチレンジアミ
ン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、フェニレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリ
エチレンテトラミン、ジエチルアミノプロピルアミン、
テトラエチレンペンタミン等のポリアミン類などのアミ
ンを挙げることができる。このようにして、熱定着性粒
子にエポキシ化合物、又は、イソシアネートにアンモニ
ア又はアミンを反応させた生成物を用いて、熱定着性粒
子の表面に熱的に安定な層を形成することができる。
【0040】熱的安定層の形成は、例えば、前記の熱定
着性粒子作成時のスチレン・アクリル樹脂にエポキシ樹
脂(シェルジャパン化学社製、#1001)10wt%
程度を添加して溶解乳化法により、3〜12μmの熱定
着性粒子を作製した。攪拌しながら、この熱定着性粒子
にアンモニア又はアミンを加えて60℃で2時間加熱す
ると熱定着性粒子表面のエポキシ樹脂が反応して、エポ
キシ樹脂とジエチレントリアミンとの反応物が表面に形
成され、熱的に安定な層を有する熱定着性粒子を得るこ
とができる。
【0041】また、エポキシ樹脂に代えて、イソシアネ
ート(住友バイエル社製、スミジュールL)2wt%を
添加して溶解乳化法で、3〜12μmの熱的安定層を有
する熱定着性粒子を作成し、この熱定着性粒子懸濁液に
ジエチレントリアミンを添加しておけば、このイソシア
ネートとアミンとの反応物を熱定着性粒子の表面に形成
することもできる。
【0042】ここで作製した熱的安定層は、熱的にのみ
安定であればよく、定着時に熱定着性粒子の熱溶融と、
定着ロールによる圧力で変形することにより、熱的安定
層の中から溶融した熱定着性粒子が漏出しなければなら
ないので、この層を必要以上に厚くしたり、緻密にする
ことは定着性を悪化させるため、定着性と耐熱凝集性と
の兼ね合いで決めなければならないが、定着に影響のな
いように極めて薄く作成する必要がある。
【0043】熱的に安定な層は、熱定着性粒子に添加す
るエポキシ化合物やイソシアネートの量、アンモニア、
アミン濃度、反応時間及び反応温度等で調節することに
より、薄くて均一な層を作製することができる。なお、
耐熱凝集性は、熱定着性粒子を65℃のオーブンに24
時間保管した後、150μm目開きのメッシュを通して
凝集物が発生するか否かを調べて判定する。目視により
メッシュ上に凝集物が残っていなければ合格、少しでも
凝集物が残っていれば不合格として評価した。定着性
は、熱定着性粒子を転写紙上に0.5mg/cm2 塗布
し、図1の定着機でプロセススピードを100〜250
mm/sec、ニップ圧力を0.1〜0.2kg/cm
2 、設定温度を90〜120℃に調整して定着テストし
た。
【0044】本発明において、熱的に安定な層の中に微
粒子を含有させると、安定性がさらによくなる。上記の
熱定着性粒子作成時のスチレン−アクリル樹脂に加える
エポキシ樹脂(シェルジャパン化学社製、#1001)
を2wt%配合したものは、65℃のオーブンに24時
間保管した後、150μm目開きのメッシュを通したと
ころ、凝集物が5wt%含まれていたが、意図的に塩酸
で洗わずに、表面に炭酸カルシウムを残すと、凝集物は
ゼロとなり熱的に安定性が格段に向上した。
【0045】また、微粒子を含有させておくと、トナー
断面構造を透過形電子顕微鏡TEMで観察する際に熱定
着性粒子、熱的に安定な層、表面層との区別がハッキリ
とするためトナー構造管理がしやすく品質検査が容易と
なる。微粒子としては、炭酸カルシウム、リン酸カルシ
ウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、窒
化珪素、炭化珪素等の金属塩、金属酸化物、金属窒化
物、金属炭化物等の無機微粒子、カーボンブラック、又
は、フェノール樹脂粉、メラミン樹脂粉、尿素樹脂粉、
ポリアミド樹脂粉、シリコーン樹脂粉等の樹脂微粒子を
利用することができる。微粒子の粒径は、0.1μmを
超えると、熱可塑性樹脂被覆層上に微粒子が頭を出す確
率が増え、帯電性を低下させたり、感光体汚染を引き起
こす原因となるため、0.1μm以下が好ましい。特
に、0.01〜0.1μmの範囲が好ましい。0.01
μmを下回ると添加の効果の発現が小さくなる。
【0046】本発明は、上記の熱的安定な層の上に、被
覆厚が0.1〜1.0μmで、ガラス転移温度が65℃
以上の熱可塑性樹脂被覆層を形成する。ガラス転移温度
が65℃以上の熱可塑性樹脂としては、例えば、(メ
タ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メ
タ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、
(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウ
リル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)ア
クリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ベン
ジル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)
アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2
−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸フェニル等の
(メタ)アクリル酸エステル類、とスチレン、クロルス
チレン、ヒドロキシスチレン、α−メチルスチレン等の
ビニル芳香族化合物などを挙げることができる。
【0047】また、これらの中の1つあるいは2つ以上
を混合して共重合させるか、アクリル酸の一部又は全て
をアンモニアと反応させ、アンモニウム塩として水に分
散又は溶解した状態で用いることができる。上記の熱可
塑性樹脂の市販品としては、ジョンクリルJ−790、
J−780(ジョンソンポリマー社製)、ボンコート9
470、5391、グランドールPP1000(大日本
インキ化学工業社製)等を挙げることができる。
【0048】上記の熱可塑性樹脂の製造法は、例えば、
スチレン200gとアクリル酸の種類と量をそれぞれ変
えて、アクリル酸10gを冷却管及び窒素導入管を備え
た1リットルのセパラブルフラスコに、純水500g、
ノニオン性界面活性剤(花王社製、エマルゲン920)
4.0gを入れ、プロペラ型の攪拌羽根を備えた攪拌機
(新東科学社製、スリーワンモータ)にて200回転/
分で攪拌し、界面活性剤を溶解させる。そして、系内を
窒素で置換した後、モノマーを投入し、乳化する。反応
液を65℃まで加温した後、2wt%過硫酸カリ水溶液
100gを添加し、そのまま65℃で20時間重合反応
を行い、平均粒径0.1μm、重量平均分子量約2×1
5 の重合体微粒子(Tg=約65℃)を得る。次い
で、この中に28%アンモニア水50gと界面活性剤ド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1gを投入してア
クリル酸の−COOHをアンモニウム塩化−COO-
4 +したエマルジョンを作成することができる。熱定
着性粒子表面へのエマルション重合体微粒子の付着に
は、スプレイドライヤーを使用することができる。
【0049】
【実施例】
〔実施例1〕 (熱定着性粒子1の作製)スチレン・アクリル酸n-ブチ
ルポリマー〔三洋化成社製、SBM100(Tg=42
℃、Mw=14800、90℃における粘度η=2×1
4 Pa・s)〕95重量部、エポキシポリマー〔シェ
ルジャパン社製、エピコート#1004(Tg=56
℃、Mw=5100、90℃における粘度η=1×10
4 Pa・s)〕5重量部、及び、カーボンブラック(キ
ャボット社製、Regal−330)6重量部を乾式混
合した後、溶融混練し、冷却しながら粉砕、分級するこ
とにより、平均粒径8μmの熱定着性粒子1を得た。な
お、熱定着性粒子1は、樹脂主成分のスチレン・アクリ
ル酸n-ブチルポリマーの90℃における粘度ηが2×1
4 Pa・sを有し、本発明の範囲を超える比較例であ
る。
【0050】(熱定着性粒子2の作製)冷却管と窒素導
入管を備えた3リットルのセパラブルフラスコに、トル
エン500g、スチレン315g、n-ブチルメタクリレ
ート185gを入れ、プロペラ型攪拌羽根を備えた攪拌
機(新東科学社製、スリーワンモータ)で200回転/
分の攪拌速度で攪拌し、系内を窒素で置換した後、過酸
化物系反応開始剤(日本油脂社製、V−601)11.
4gを添加し、75℃に加熱して重合を開始して10時
間重合を行った。その後、真空ポンプで脱気してトルエ
ン及び残留モノマーを除去し、Mw=8.5×103
Tg=32℃のスチレン-n- ブチルメタクリレート共重
合体を得た。この共重合体の粘度はフローテスター(島
津製作所製、CFT−500C)を用いて測定したとこ
ろ、90℃における粘度η=8.5×103 Pa・sで
あった。
【0051】この共重合体25重量部、エポキシポリマ
ー〔シェルジャパン社製、エピコート#1004(Tg
=56℃、Mw=5100、90℃における粘度η=1
×104 Pa・s)〕1重量部、及び、カーボンブラッ
ク(キャボット社製、Regal−330)1.5重量
部を酢酸エチル溶液95重量部に溶解し、サンドミル
(関西ペイント社製、卓上型サンドミル)で6時間分散
させた。この分散液を、炭酸カルシウム(丸尾カルシウ
ム社製、ルミナス)2重量部をイオン交換水250重量
部に投入して超音波洗浄器で5分間処理し、10℃に冷
却した炭酸カルシウムの水分散液中に投入し、乳化機
(IKA社製、ULTRA−TURRAXT50)を用
いて、回転数を3000回転/分に調整して5分間攪拌
した後、回転数を10000回転/分に上げて乳化を行
い、乳化液中の油滴粒子の平均粒径が約8μmのO/W
エマルジョンを得た。
【0052】次いで、乳化機の代わりにプロペラ型攪拌
羽根を備えた攪拌機(新東科学社製、スリーワンモー
タ)を用いて回転数400回転/分で攪拌しながら、蒸
留操作によってエマルジョン中の酢酸エチルを除去し
た。蒸留操作終了後、2000重量部のイオン交換水に
あけて充分に攪拌し、その後静置してトナー粒子を沈降
させ、上澄みを取り除いた。このようにして得たトナー
スラリーを0.5wt%の塩酸に投入し、炭酸カルシウ
ムを分解除去し、充分に水洗した後、ろ過し、凍結乾燥
機にかけて熱定着製粒子2を得た。なお、熱定着性粒子
2は、樹脂主成分のスチレン-n- ブチルメタクリレート
共重合体の90℃における粘度ηが8.5×103 Pa
・sを有し、本発明の範囲に入る実施例である。
【0053】(熱定着性粒子3の作製)エポキシポリマ
ー〔シェルジャパン社製、エピコート#1004(Tg
=56℃、Mw=5100、90℃における粘度η=1
×104 Pa・s)〕88重量部、及び、カーボンブラ
ック(キャボット社製、Regal−330)6重量部
を乾式混合した後、溶融混練し、冷却しながら粉砕、分
級することにより、平均粒径8μmの熱定着性粒子3を
得た。なお、熱定着性粒子3は、エポキシポリマーの9
0℃における粘度ηが1×104 Pa・sを有し、本発
明の範囲に入る実施例である。
【0054】(熱定着性粒子4の作製)エポキシポリマ
ー〔シェルジャパン社製、エピコート#1001(Tg
=22℃、Mw=2400、90℃における粘度η=
1.7×103 Pa・s)〕25重量部、及び、カーボ
ンブラック(キャボット社製、Regal−330)
1.5重量部を酢酸エチル溶液95重量部に溶解し、サ
ンドミル(関西ペイント社製、卓上型サンドミル)で6
時間分散させた。この分散液を、炭酸カルシウム(丸尾
カルシウム社製、ルミナス)2重量部をイオン交換水2
50重量部に投入して超音波洗浄器で5分間処理し、1
0℃に冷却した炭酸カルシウムの水分散液中に投入し、
乳化機(IKA社製、ULTRA−TURRAXT5
0)を用いて、回転数を3000回転/分に調整して5
分間攪拌した後、回転数を10000回転/分に上げて
乳化を行い、乳化液中の油滴粒子の平均粒径が約8μm
のO/Wエマルジョンを得た。
【0055】次いで、乳化機の代わりにプロペラ型攪拌
羽根を備えた攪拌機(新東科学社製、スリーワンモー
タ)を用いて回転数400回転/分で攪拌しながら、蒸
留操作によってエマルジョン中の酢酸エチルを除去し
た。蒸留操作終了後、2000重量部のイオン交換水に
あけて充分に攪拌し、その後静置してトナー粒子を沈降
させ、上澄みを取り除いた。このようにして得たトナー
スラリーを0.5wt%の塩酸に投入し、炭酸カルシウ
ムを分解除去し、充分に水洗した後、ろ過し、凍結乾燥
機にかけて熱定着製粒子4を得た。なお、熱定着性粒子
4は、エポキシポリマーの90℃における粘度ηが1.
7×103 Pa・sを有し、本発明の範囲に入る実施例
である。
【0056】(熱定着性粒子5の作製)ケトン樹脂〔荒
川化学社製、KR−90(Tg=47℃、90℃におけ
る粘度η=1×103 Pa・s)〕95重量部、エポキ
シポリマー〔シェルジャパン社製、エピコート#100
4(Tg=56℃、Mw=5100、90℃における粘
度η=1×104 Pa・s)〕5重量部、及び、カーボ
ンブラック(キャボット社製、Regal−330)6
重量部を乾式混合した後、溶融混練し、冷却しながら粉
砕、分級することにより、平均粒径8μmの熱定着性粒
子5を得た。なお、熱定着性粒子5は、ケトン樹脂の9
0℃における粘度ηが1×103 Pa・sを有し、本発
明の範囲に入る実施例である。
【0057】(熱定着性粒子6の作製)スチレン・アク
リル樹脂〔ジョンソンポリマー社製、J−586(Tg
=63℃、90℃における粘度η=7.4×105 Pa
・s)〕95重量部、エポキシポリマー〔シェルジャパ
ン社製、エピコート#1004(Tg=56℃、Mw=
5100、90℃における粘度η=1×104 Pa・
s)〕5重量部、及び、カーボンブラック(キャボット
社製、Regal−330)6重量部を乾式混合した
後、溶融混練し、冷却しながら粉砕、分級することによ
り、平均粒径8μmの熱定着性粒子6を得た。なお、熱
定着性粒子6は、樹脂主成分をなすスチレン・アクリル
樹脂の90℃における粘度ηが7.4×105 Pa・s
を有し、本発明の範囲を超えるので、比較例である。
【0058】(熱定着性粒子表面への熱的に安定な層の
形成)平均粒径16nmの酸化ケイ素微粒子(日本アエ
ロジル社製、アエロジル120)5重量部、純水700
重量部、及び、ノニオン性界面活性剤(花王社製、エマ
ルゲン920)4.0重量部を、プロペラ型攪拌羽根を
備えた攪拌機(新東科学社製、スリーワンモータ)を用
いて回転数200回転/分で攪拌し、界面活性剤を溶解
するとともに、酸化ケイ素微粒子を水中に分散した。こ
の分散液中に、上記の熱定着性粒子(1〜6)を200
重量部徐々に投入して分散した後、ジエチレントリアミ
ン5wt%水溶液を100重量部滴下して3時間攪拌を
続けた。この液を、熱風温度145℃、送気量5m3
min、排出温度70℃に調整したスプレイドライヤー
(大河原製作所製、OC−16)に投入して熱定着性粒
子の表面に、酸化ケイ素微粒子を含むエポキシ樹脂とジ
エチレントリアミンとの反応生成物の薄い層を形成し
た。
【0059】熱的に安定かどうかの判断をするために、
上記の層を有する熱定着性粒子、及び、層を有しない熱
定着性粒子をそれぞれ5gを65℃のオーブンに24時
間保管した後、パウダーテスター(細川ミクロン社製)
の150μm目開きの篩上に投入し、振動機に加える電
圧をAC70Vに調整し、篩上に止まる粒子の重量が5
%以下であるものを、熱的安定度を合格として○で表記
し、不合格のものは×で表記した。評価の結果は表2に
記載した。なお、この段階での定着性能、及び、現像機
内での安定度を参考データとして表2に記載した。
【0060】定着性能の評価は、図1に示した定着装置
を用いて行った。この定着装置は軽量小型化、ウォーム
アップタイム10秒を達成させるために、加熱ロール1
は、直径20mm、肉厚0.15mm、長さ335mm
の鉄製コアに、離型層3として厚さ20μmのフッ素樹
脂(デュポン社製、テフロン)を被覆した。加熱ロール
の中心には加熱源として100V、600Wの赤外線ラ
ンプ5が配設され、温度センサー7で常時120℃にな
るように温度コントローラ(図示せず)で制御され、モ
ータ(図示せず)で250mm/sの速度で駆動する。
加圧ロール2は、外径20mm、肉厚0.15mm、長
さ310mmのステンレス製コア4に、肉厚2.0mm
のシリコンゴム6を被覆したもので、両端の軸受部より
総重量10kgが印加され、均一に押圧できるように設
計されている。そして、現像剤層を担持したシート8を
ロールの間に通して現像剤を定着させる。
【0061】定着強度は、定着したベタ黒画像(画像濃
度1.30〜1.40/面積cm2)に対し、荷重約1k
g/cm2 をかけた消しゴムをベタ黒画像上で10回往
復させた後、ベタ黒画像の画像濃度をマクベス反射濃度
計で測定して濃度維持率〔(テスト後のベタ黒画像の画
像濃度)/(初期のベタ黒画像の画像濃度)×100
(%)〕が、85%を超えたものを○印、85〜65%
の範囲のものを△印、65%未満のものを×印で表記し
た。オフセットは、ベタ黒画像(画像濃度1.30〜
1.40/面積cm2)を定着機にかけて定着ロール1周
目に目視で非画像部位にトナー像汚れが全く認められな
かったものを○印、ごく僅かにトナー像汚れが認められ
たものを△印、明らかにベタ黒画像の痕跡が認められた
ものを×印として表記した。
【0062】現像機内での安定度は、富士ゼロックス社
製の複写機Vivace550の現像機に上記の熱定着
性粒子を投入して1万枚相当に現像機を駆動させ、熱定
着性粒子の凝集度合いを150μm目開きのメッシュを
通して目視観察で調べた。メッシュ上に少しでも凝集物
が残っているときには現像機内での安定度を不合格と
し、×で表記し、凝集物が全く残っていないときには現
像機内での安定度を合格とし、○で表記した。
【0063】
【表1】
【0064】(熱的安定層を有する熱定着性粒子表面へ
の熱可塑性樹脂被覆層の形成)2リットルのボールミル
のポットに、熱的安定層を形成した熱定着性粒子(1〜
6)を200gと熱可塑性樹脂被覆層を形成するための
スチレン・アクリル酸樹脂エマルジョン〔ジョンソンポ
リマー社製、J−790(Tg=90℃、90〜200
℃における粘度η=106 〜2×104 Pa・s)〕5
0gと純水800gを入れた後、5mmのガラスビーズ
を500g投入して回転速度60rpmで約1時間回転
してスラリー化した。次いで、熱風温度165℃、送気
量5m3/min、排出温度70℃に調整したスプレイ
ドライヤー(大河原製作所製、OC−16)に上記スラ
リーを投入して粒子表面に薄いポリスチレン・アクリル
酸の被覆層を形成した。
【0065】透過型電子顕微鏡で上記被覆層を形成した
粒子の断面観察を行ったところ、約0.1〜0.2μm
の被覆層が形成されていた。また、コールターカウンタ
ー(日科機社製、マルチサイザー)を用い、この粒子の
粒径を測定したところ、平均粒径が約8.5μmで熱定
着製粒子よりも0.5μm程度大きめになっており、被
覆層の形成が確認された。
【0066】この粒子に対し、外添剤(日本アエロジル
社製、R972)を0.4wt%の割合で添加してV型
ブレンダーで攪拌して外添剤を付着したトナーを得た。
このトナーを上記と同様に定着性能と現像性能を評価し
て表2に示した。90℃における溶融粘度ηが104
下にあり、本発明の実施例である熱定着性粒子2〜5
は、厚さ0.1〜1.0μmの熱可塑性樹脂被覆層を設
けることにより、定着強度とオフセットからなる定着性
能、及び現像機内でのトナー凝集の有無に係る機内安定
度がいずれも良好であった。
【0067】〔実施例2〕 (熱定着粒子の作成)冷却管及び窒素導入管を備えた3
リットルのセパラブルフラスコに、トルエン500g、
スチレン315g、n−ブチルメタクリレート185g
を入れ、プロペラ型の攪拌羽根を備えた攪拌機(新東科
学社製、スリーワンモータ)で200回転/分で攪拌
し、計内を窒素で置換した後、過酸化物系開始剤(日本
油脂社製、V−601)11.4gを添加して加熱し、
温度75℃で重合を開始した。10時間重合を行った
後、真空ポンプで脱気してトルエン及び残モノマーを取
り除き、重量平均分子量8.5×103 、Tg=32℃
のスチレン−n−ブチルメタクリレート共重合体を得
た。フローテスター(島津製作所製、CFT−500
C)を用いて前記共重合体の粘度を測定したところ、9
0℃での粘度η=8.5×103 Pa・sであった。
【0068】この共重合体25gと、エポキシポリマー
〔シェルジャパン社製、エピコート井1004(Tg=
56℃、Mw=5100、90℃での粘度η=1×10
4 Pa・s)〕1gと、カーボンブラック(キャボット
社製、R−330)1.5gを酢酸エチル溶液95gに
溶解し、サンドミル(関西ペイント社製、卓上型サンド
ミル)で6時間分散して分散液を調製した。そして、炭
酸カルシウム(丸尾カルシウム社製、ルミナス)2gを
イオン交換水250gに投入し、超音波洗浄器で5分間
処理し、10℃に冷却した炭酸カルシウムの水分散液中
に、前記分散液を投入し、乳化機(IKA社製、ULT
RA−TURRAX T50)で3000回転/分で5
分間攪拌した後、回転数を10000回転/分に上げて
乳化を行い、乳化液中の油滴粒子の平均粒径が約8μm
のO/Wエマルジョンを得た。次に、乳化機の代わりに
プロペラ型の攪拌羽根を備えた攪拌機(新東科学社製、
スリーワンモータ)を使用して、400回転/分で攪拌
しながら10wt%ジエチレントリアミン水溶液を19
g滴下した。60℃に加温しながら3時間攪拌した後、
蒸留操作でエマルジョン中の酢酸エチルを取り除いた。
蒸留操作終了後、2リットルのイオン交換水にあけて十
分に攪拌し静置してトナー粒子を沈降させた後、上澄み
を取り除きスラリーろ過した。
【0069】(被覆層として用いる溶融粘度の異なる熱
可塑性樹脂の作成)冷却管及び窒素導入管を備えた1リ
ットルのセパラブルフラスコに純水500g、ノニオン
性界面活性剤(花王社製、エマルゲン920)4.0g
を入れてプロペラ型の攪拌羽根を備えた攪拌機(新東科
学社製、スリーワンモータ)で200回転/分で攪拌
し、界面活性剤を溶解した。体内を窒素で置換した後、
下記モノマー組成物を投入して乳化した。そして、反応
液を65℃まで加温した後、2wt%の過硫酸かり水溶
液100gを添加してそのまま65℃で29時間重合反
応を行い、平均粒径0.1μm、重量平均分子量約2〜
7×105 の重合体粒子を得た。 スチレン200gとメタアクリル酸メチル10g スチレン200gとメタアクリル酸ブチル10g スチレン200gとメタアクリル酸ブチル50g スチレン200gとメタメタアクリル酸2−エチルヘ
キシル30g
【0070】この重合体粒子を温度を変えて溶融粘度を
測定して第3図に示した。90℃から200℃での溶融
粘度の範囲は、次のとおりである。 モノマー組成物:約5×105 〜約3×104 Pa・
s(白三角印) モノマー組成物:約1×105 〜約2×104 Pa・
s(黒四角印) モノマー組成物:約5×105 〜約6×104 Pa・
s(黒丸印) モノマー組成物:約6×104 〜約1×103 Pa・
s(白丸印) 次いで、各重合体微粒子の中に28%アンモニア水を5
0gと界面活性剤ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム1gを投入してアクリル酸の一部をアンモニウム塩に
してエマルジョンを作成した。
【0071】このようにして得た熱定着性粒子(固形分
200g)と、熱可塑性樹脂被覆層形成用の各種スチレ
ン・アクリル酸樹脂エマルジョン(固形分40g)を2
リットルボールミルポットに入れ、さらに、純水800
gを入れた後、直径5mmのガラスビーズを500g投
入して60rpmで約1時間回転させてスラリー化し、
熱風温度165℃、送気量5m3 /min、排出温度7
0℃にコントロールしたスプレイドライヤー(大河原製
作所製、OC−16)に投入して粒子表面に薄いポリエ
チレン・アクリル酸の被覆層を形成した。
【0072】このトナー粒子を透過型電子顕微鏡で断面
観察を行ったところ、約0.2μmの被覆層が、炭酸カ
ルシウムを含んだ熱的に安定なエポキシ・ジエチレント
リアミン反応層上に形成されていた。さらに、コールタ
ーカウンター(日科機社製、マルチサイザー)で前記ト
ナー粒子の粒径を測定したところ、平均粒径が約8.4
μmで、熱定着製粒子よりも約0.4μm程度大きめと
なっており、被覆層が確かに形成されていたことを確認
できた。
【0073】前記トナー粒子に外添剤(日本アエルジル
社製、R−972)0.4wt%比率で加えてV型ブレ
ンダーで攪拌してトナー表面に外添剤を付着させて現像
剤とした。この現像剤を富士ゼロックス社製Able3
300の定着機を交換した複写機に入れて定着機の設定
温度を90〜200℃に変化させながら定着テストを行
い、結果を図3に示した。なお、定着機は、軽量小型化
し、ウォームアップタイムを10秒にするために、加熱
ロールとして、直径15mm、肉厚0.12mm、長さ
335mmの鉄製コアに離型層としてフッ素樹脂(デュ
ポン社製、商品名テフロン)を20μmの厚さで被覆し
たものを使用した。また、定着強度及びオフセットの判
定は上記と同様にして行った。
【0074】図3から明らかなように、熱可塑性樹脂被
覆層の、90℃から200℃での溶融粘度が1×105
〜2×104 Pa・sの範囲にあることが定着性能の観
点から望ましいことが分かる。例えば、熱可塑性樹脂被
覆層がモノマー組成物(スチレン200g+メタアク
リル酸ブチル10g)を重合した黒四角印(溶融粘度約
90〜200℃での溶融粘度が約1×105 〜約2×1
4 Pa・s)の場合は、定着機の設定できる温度範囲
は広く、温度制御がラフにできるとともに設定温度を低
くできるため、消費電力を低く抑えることができ、ウォ
ームアップ時間を10秒以下にすることが可能になっ
た。
【0075】しかし、熱可塑性樹脂被覆層がモノマー組
成物(スチレン200g+メタアクリル酸ブチル50
g)を重合した黒丸印(溶融粘度約90〜200℃での
溶融粘度が約5×105 〜約6×104 Pa・s)の場
合は、定着機の設定できる温度範囲は狭く、温度制御が
難しい。
【0076】また、熱可塑性樹脂被覆層がモノマー組成
物(スチレン200g+メタメタアクリル酸2−エチ
ルヘキシル50g)を重合した白丸印(溶融粘度約90
〜200℃での溶融粘度が約6×104 〜約1×103
Pa・s)の場合は、設定できる温度を低くできるが、
熱的安定度がなく実用に供することができない。
【0077】さらに、熱可塑性樹脂被覆層がモノマー組
成物(スチレン200g+メタアクリル酸メチル10
g)を重合した白三角印(溶融粘度約90〜200℃で
の溶融粘度が約5×105 〜約3×104 Pa・s)の
場合は、定着機の設定できる温度、及び、該温度範囲は
通常のトナーと大差なく、消費電力の削減、ウォームア
ップ時間を短縮することはできない。
【0078】〔実施例3〕実施例2で作成した熱定着粒
子に対して、表2に記載の3種のモノマー組成からなる
熱可塑性樹脂を用いて被覆層を形成し、その際に、エマ
ルジョンの仕込量を固形分として10g、20g、16
0g、200g、300gに変えて実施例1と同様にし
て被覆層を形成し、それぞれの厚みを約0.05μm、
約0.1μm、約0.8μm、約1.0μm、約1.5
μmとした。このようにして得たトナーについて、実施
例1と同様にして熱安定度、定着性能、現像機内におけ
る安定度を評価し、その結果を表2に示した。表2から
明らかなように、熱可塑性樹脂被覆層の厚みは0.1〜
1.0μmの範囲が良好な範囲であることが分かる。
【0079】
【表2】
【0080】〔実施例4〕 (熱定着粒子の作成)実施例2の熱定着粒子に対し、下
記の熱可塑性樹脂を用いて厚さ約0.05μm、約0.
1μm、約0.8μm、約1.0μm、約1.5μmの
被覆層を形成し、実施例1と同様にして熱安定度、定着
性能、現像機内における安定度を評価したところ、実施
例3とほぼ同様にの結果を得た。即ち、熱定着粒子とし
て、90℃における溶融粘度が104 Pa・s以下を示
す樹脂成分を用いて形成した熱可塑製樹脂被覆層が90
〜200℃の範囲における溶融粘度が5×105 〜2×
104 Pa・sの範囲に入る樹脂を用いれば、熱安定
度、定着性能、現像機内における安定度を満足させる低
温度定着トナーが得られることが分かる。
【0081】スチレン・アクリル酸n−ブチルモノマ
ー〔三洋化成社製、SBM100(Tg=42℃、Mw
=14800、90℃における粘度η=2×104 Pa
・s)〕 エポキシポリマー〔シエル・ジャパン社製、エピコー
ト#1004(Tg=56℃、Mw=5100、90℃
における粘度η=1×104 Pa・s)〕 エポキシポリマー〔シエル・ジャパン社製、エピコー
ト#1001(Tg=22℃、Mw=2400、90℃
における粘度η=1.7×103 Pa・s)〕 ケトン樹脂〔荒川化学社製、KR−90(Tg=47
℃、90℃における粘度η=1×103 Pa・s)〕 スチレン・アクリル樹脂〔ジョンソンポリマー社製、
J−586Tg=63℃、90℃における粘度η=7.
4×105 Pa・s)〕
【0082】〔実施例5〕 (Tgの異なるスチレン・アクリル酸樹脂エマルジョン
の作製)冷却管及び窒素導入管を備えた1リットルのセ
パラブルフラスコに純水500g及びノルオン性界面活
性剤(花王社製、エマルゲン920)4.0gを入れ、
プロペラ型攪拌羽根を備えた攪拌機(新東科学社製、ス
リーワンモータ)で200回転/分で攪拌し前記界面活
性剤を溶解した。その後、窒素で置換してから、スチレ
ンとアクリル酸の種類とモノマー比を表3に示すように
変えたモノマー組成物200gを投入して乳化した。反
応温度を65℃まで加温した後、2wt%の過硫酸カリ
ウム水溶液100gを添加してそのまま65℃で20時
間重合を行い、平均粒径0.05〜0.2μm、重量平
均分子量5×104 〜2×106 、Tg=50℃、60
℃、65℃、70℃、80℃の5種の重合体微粒子を得
た。次いで、この中に28%のアンモニア水を50gと
界面活性剤ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを1
g投入してアクリル酸の一部をアンモニウム塩化したエ
マルジョンを得た。
【0083】実施例2の熱定着性粒子(固形分200
g)と、上記5種のエマルジョンを2リットルボールミ
ルポットに入れ、純水800gと、5mm径のガラスビ
ーズ500gを投入して60rpmで約1時間回転させ
てスラリー化し、熱風温度165℃、送気量5m3 /m
in、排出温度70℃に制御されているスプレイドライ
ヤー(大河原製作所製、OC−16)に投入して粒子表
面に膜厚0.05〜1.5μmのスチレン・アクリル酸
樹脂被覆層を形成した。
【0084】(外添剤混合と現像剤の調製)上記のよう
に熱可塑性樹脂被覆層を備えたトナーに外添剤(日本ア
エロジル社製、R972)0.4wt%で加えてVブレ
ンダーで攪拌し、トナー表面に外添剤を付着した後、キ
ャリア(富士ゼロックス社製Able3300用)に対
して4wt%になるように加えてVブレンダーで攪拌し
現像剤を調製した。
【0085】(性能評価)上記現像剤を、定着機を下記
のように変更した富士ゼロックス社製Able3300
に適用し、定着機の設定温度を90〜200℃の間で変
化させながら定着テストを行い、実施例1と同様に定着
性能を調べた。上記定着機は軽量小型化、ウォームアッ
プ時間を10秒にするため、加熱ロールは直径15m
m、肉厚0.12mm、長さ335mmの鉄製コアに、
フッ素樹脂からなる離型層を20μmの厚さで被覆した
ものを用い、加熱ロールの中心に100V、600Wの
赤外線ランプを配置し、温度センサーと温度コントロー
ラーにより90〜200℃に変化させ、実施例1と同様
に定着性能を調べて結果を表3に示した。
【0086】また、プリントテストを実施して1万枚相
当に現像機を駆動させ、そのときの現像剤を150μm
目開きのメッシュに通し、目視観察によりメッシュ上に
凝集物が少しでも残っている場合は不合格とした。結果
は表3に示した。さらに、熱的安定度を判定するため
に、熱定着性粒子を65℃のオープンに24時間保管し
た後、150μm目開きのメッシュに上に5g投入し、
細川ミクロン社製パウダーテスターで電圧AC70Vで
振動を与えた後、メッシュ上の残存量を測定した。重量
が5%以下を合格とし、表3に示した。表3から明らか
なように、被覆層として、Tgが65℃以上の熱可塑性
樹脂を選択すれば、熱的安定度及び現像機内における安
定度が得られることが分かる。
【0087】
【表3】
【0088】〔実施例6〕実施例1において、熱的安定
な層を形成するために添加した酸化けい素の代わりに、
表4に記載の微粒子を用い、実施例1の熱定着性粒子−
1を使用して実施例1と同様にしてトナーを作製した。
比較のために、上記の例から酸化けい素を除いたトナー
を作製した。これらのトナーについて実施例1と同様に
熱的安定度を評価して表4に示した。表4から明らかな
ように、熱的に安定な層に各種の微粒子を添加したもの
は全て熱的安定度が2%以下であり、非常に安定してい
ることが分かった。
【0089】
【表4】
【0090】〔実施例7〕冷却管及び窒素導入管を備え
た3リットルのセパラブルフラスコに、トルエン500
g、スチレン315g、n-ブチルメタクリレート185
gを入れてプロペラ型攪拌羽根を備えた攪拌機(新東科
学社製、スリーワンモータ)で200回転/分で攪拌
し、系内を窒素で置換した後、過酸化物系の反応開始剤
(日本油脂社製、V−601)11.4gを添加して加
熱し、温度75℃にて重合を開始した。10時間重合を
行った後、真空ポンプで脱気してトルエン及び残モノマ
ーを取り除き、重量平均分子量Mw=8.5×103
Tg=32℃のスチレン・n-ブチルメタクリレート共重
合体を得た。これをフローテスター(島津製作所製、C
FT−500C)を用いて粘度測定したところ、90℃
で溶融粘度η=8.5×103 Pa・sであった。
【0091】次いで、この共重合体100gとイソシア
ネート単量体(住友バイエルウレタン社製、スミジュー
ルL)2gとカーボンブラック(キャボット社製、R−
330)6gを酢酸エチル溶液380gに溶解し、サン
ドミル(関西ペイント社製、卓上型サンドミル)で1時
間分散させた液を、炭酸カルシウム(丸尾カルシウム社
製、ルミナス)8gとジエチレントリアミン5gとをイ
オン交換水1000gに投入し、超音波洗浄器で5分間
処理し、10℃に冷却した炭酸カルシウムの水分散液中
に投入し、乳化機(IKA社製、ULTRA−TURR
AX T50)を設置して、3000回転/分で1分間
攪拌した後、回転数を10000回転/分に上げて乳化
を行い、乳化液中の油滴粒子の平均粒径が約8μmのO
/Wエマルジョンを得た。
【0092】次に、乳化機の代わりにプロペラ型攪拌羽
根を備えた攪拌機(新東科学社製、スリーワンモータ)
に代えて400回転/分で攪拌しながら、蒸留操作によ
ってエマルジョン中の酢酸エチルを取り除いた。蒸留操
作終了後、2リットルのイオン交換水にあけて充分に攪
拌してから静置した。トナー粒子が沈降した後、上澄み
を取り除き、トナースラリー(熱定着性粒子η=8.5
×103 Pa・s/90℃、Tg=32℃)を得た。
【0093】一方、1リットルのセパラブルフラスコ
に、純水500g、ノニオン性界面活性剤(花王社製、
エマルゲン920)4.0gを入れてプロペラ型攪拌羽
根を備えた攪拌機(新東科学社製、スリーワンモータ)
で200回転/分で攪拌し、界面活性剤を溶解させた。
系内を窒素で置換した後、スチレンモノマー(三菱ガス
化学社製)200gとアクリル酸(和光純薬社製)7g
を投入して乳化した。この乳化液を65℃まで加温した
後、2wt%過酸化カリウム水溶液100gを添加して
そのまま65℃で20時間重合を行い、平均粒径0.1
μm、Mw=約2×105 の重合体粒子を得た。この中
に、28%のアンモニウム水を50gとドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム1gを投入してアクリル酸を一
部アンモニウム塩化したエマルジョンを作製した。この
エマルジョン(Tg=67℃)20gを上記のトナース
ラリーに投入して攪拌し、熱風温度125℃、送気量5
3/min、排出温度65℃に調整されたスプレイド
ライヤー(大河原製作所製、OC−16)に投入して熱
定着製粒子表面に薄いポリスチレン・アクリル酸の熱可
塑製樹脂被覆層を形成した。
【0094】なお、熱定着性粒子表面と熱可塑製樹脂被
覆層の間には炭酸カルシウムを含んだ薄いイソシアネー
ト反応生成物層が形成されていることを、透過型電子顕
微鏡で観測された。このトナーに酸化ケイ素の外添剤
(日本アエロジル社製、R−972)を0.7wt%添
加して実施例1と同様に熱的安定性、定着性能、現像機
内での安定度を調べたところ、全て良好な特性を備えた
トナーであることが分かった。
【0095】〔実施例8〕実施例7の着色剤であるカー
ボブラック6gに代えて磁性粉(戸田工業社製、EPT
−1000)30gを用いて実施例5と同様に作製した
外添剤で表面処理して正帯電性とした酸化ケイ素(日本
アエロジル社製、RA−200H)1.0wt%を加え
て実施例1と同様に熱的安定性、定着性能、現像機内で
の安定度を調べたところ、全て良好な磁性トナーが得ら
れた。この磁性トナーを、実施例1で使用した富士ゼロ
ックス社製複写機Vivace200改造機に入れてテ
ストしたところ、約10秒間のウォーミングアップが完
了した後、10万枚コピーしても問題になることはなか
った。
【0096】〔実施例9〕実施例7の着色剤であるカー
ボブラックに代えてフタロシアニン顔料(大日精化社
製、銅フタロシアニン顔料)、及び、炭酸カルシウムに
代えて酸化ケイ素を用いて実施例5と同様にシアントナ
ーを作製し、実施例1と同様に熱的安定性、定着性能、
現像機内での安定度を調べたところ、全て良好なシアン
トナーが得られた。このシアントナーを、富士ゼロック
ス社製複写機A color636に入れてテストした
ところ、約10秒間のウォーミングアップが完了した
後、1万枚コピーしても問題になることはなかった。
【0097】同様に着色剤をジスアゾイエロー、ブリリ
アントカーミンに代えて上記と同様にイエロートナー、
マゼンタトナーを作製し、実施例1と同様に熱的安定
性、定着性能、現像機内での安定度を調べたところ、全
て良好なトナーが得られた。このイエロートナー、マゼ
ンタトナーを、富士ゼロックス社製複写機A colo
r636に入れてテストしたところ、約10秒間のウォ
ーミングアップが完了した後、1万枚コピーしても問題
になることはなかった。
【0098】〔実施例10〕実施例6で用いたエマルジ
ョンを以下に示すエマルジョンに代え、着色剤のカーボ
ンブラック6gに代えて磁性粉(戸田工業社製、EPT
−1000)30gを用い、その他の条件は実施例5と
同様にして磁性トナーを作製した。上記のエマルジョン
は、1リットルのセパラブルフラスコに、純水500
g、ノニオン性界面活性剤(花王社製、エマルゲン92
0)4.0gを入れてプロペラ型攪拌羽根を備えた攪拌
機(新東科学社製、スリーワンモータ)で200回転/
分で攪拌し、界面活性剤を溶解させた。系内を窒素で置
換した後、スチレンモノマー(三菱ガス化学社製)20
0g、アクリル酸(和光純薬製)5g及びメタクリル酸
ジエチルアミノエチル2gを投入して乳化した。その反
応液を65℃まで加温した後、2wt%の過酸化カリウ
ム水溶液100gを添加してそのまま65℃で20時間
重合反応を行い、平均粒径0.1μm、Mw=2×10
5 の重合体微粒子を得た。この重合体微粒子に28%の
アンモニア水を50g、ノニオン性界面活性剤(花王社
製、エマルゲン920)1gを投入してアクリル酸の一
部をアンモニウム塩化したエマルジョンを作製した。
【0099】この磁性トナーに対し、酸化ケイ素(日本
アエロジル社製、R−972)が0.2wt%となるよ
うに外添し、実施例1と同様にテストしたところ、熱的
安定性、定着性能、現像機内での安定度はいずれも良好
な磁性トナーが得られた。この磁性トナーを、実施例1
で使用した定着機に変更した富士ゼロックス社製複写機
Vivace200に入れてテストしたところ、約10
秒間のウォーミングアップが完了した後、10万枚コピ
ーしても問題になることはなかった。
【0100】〔実施例11〕冷却管及び窒素導入管を備
えた3リットルのセパラブルフラスコに、トルエン50
0g、スチレン400g、n-ブチルメタクリレート10
0gを入れ、プロペラ型攪拌羽根を備えた攪拌機(新東
科学社製、スリーワンモータ)で200回転/分で攪拌
し、系内を窒素で置換した後、過酸化物系の反応開始剤
(日本油脂社製、V−601)11.4gを添加して加
熱し、温度75℃にて重合を開始した。10時間重合を
行った後、真空ポンプで脱気してトルエン及び残モノマ
ーを取り除き、Mw=1.1×104 、Tg=51℃の
スチレン・n-ブチルメタクリレート共重合体を得た。こ
れをフローテスター(島津製作所製、CFT−500
C)を用いて粘度測定したところ、90℃で溶融粘度η
=9.7×103 Pa・sであった。
【0101】次いで、この共重合体100gとエポキシ
基を有する樹脂成分としてエピコート#1001(シェ
ルジャパン社製)5gとカーボンブラック(キャボット
社製、R−330)6gを酢酸エチル溶液380gに溶
解し、サンドミル(関西ペイント社製、卓上型サンドミ
ル)で1時間分散させた液を、炭酸カルシウム(丸尾カ
ルシウム社製、ルミナス)8gとジエチレントリアミン
5gとをイオン交換水1000gに投入し、超音波洗浄
器で5分間処理し、10℃に冷却した炭酸カルシウムの
水分散液中に投入し、乳化機(IKA社製、ULTRA
−TURRAXT50)を設置して、3000回転/分
で1分間攪拌した後、回転数を10000回転/分に上
げて乳化を行い、乳化液中の油滴粒子の平均粒径が約8
μmのO/Wエマルジョンを得た。
【0102】次に、乳化機の代わりにプロペラ型攪拌羽
根を備えた攪拌機(新東科学社製、スリーワンモータ)
に代えて400回転/分で攪拌しながら、蒸留操作によ
ってエマルジョン中の酢酸エチルを取り除いた。蒸留操
作終了後、2リットルのイオン交換水にあけて充分に攪
拌してから静置した。トナー粒子が沈降した後、上澄み
を取り除き、トナースラリー(固形分100g、熱定着
性粒子η=9×103Pa・s/90℃、Tg=51
℃)を得た。
【0103】一方、1リットルのセパラブルフラスコ
に、純水500g、ノニオン性界面活性剤(花王社製、
エマルゲン920)4.0gを入れてプロペラ型攪拌羽
根を備えた攪拌機(新東科学社製、スリーワンモータ)
で200回転/分で攪拌し、界面活性剤を溶解させた。
系内を窒素で置換した後、スチレンモノマー(三菱ガス
化学社製)200gとアクリル酸(和光純薬社製)7g
を投入して乳化した。この乳化液を65℃まで加温した
後、2wt%過酸化カリウム水溶液100gを添加して
そのまま65℃で20時間重合を行い、平均粒径0.1
μm、Mw=約2×105 の重合体粒子を得た。この中
に、28%のアンモニウム水を50gとドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム1gを投入してアクリル酸を一
部アンモニウム塩化したエマルジョンを作製した。
【0104】このエマルジョン(Tg=70℃)20g
を2リットルのボールミルのポットに投入して純水を加
えてトータル量1000gとした後、5mmのガラスビ
ーズを500g投入し、60rpmで約1時間回転さ
せ、トナースラリー中にこのエマルジョンを分散した
後、熱風温度185℃、送気量5m3 /min、排出温
度70℃に調整されたスプレイドライヤー(大河原製作
所製、OC−16)に投入して熱定着性粒子表面に薄い
ポリスチレン・アクリル酸の熱可塑性樹脂被覆層を形成
した。なお、乾燥中にアンモニウム塩化されているアク
リル酸からアンモニウアが放出されてポリスチレン・ア
クリル酸の被覆層が形成されるが、アンモニウム塩化さ
れているアクリル酸から放出されたアンモニアがエポキ
シ樹脂と反応して熱的に安定な層を乾燥と同時に形成し
ている。
【0105】なお、熱定着性粒子表面と熱可塑性樹脂被
覆層の間には炭酸カルシウムを含んだ薄いイソシアネー
ト反応生成物層が形成されていることを、透過型電子顕
微鏡で観測された。このトナーに酸化ケイ素の外添剤
(日本アエロジル社製、R−972)を0.7wt%添
加して実施例1と同様にテストをしたところ、熱的安定
性、定着性能、現像機内での安定度は全て良好なトナー
であることが分かった。
【0106】
【発明の効果】本発明は、上記の構成を採用することに
より、定着装置の軽量小型化かつウォームアップタイム
を10秒以下にするために設計された省電力、低定着荷
重の定着機に適用することができ、低温で充分な定着性
を有し、かつ、耐オフセット性、現像性、保存性を満足
させる静電荷現像用トナーを提供することができるよう
になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の加熱定着装置の概念図である。
【図2】各種樹脂の溶融粘度に対する定着強度及び定着
温度の関係を示したグラフである。
【図3】熱可塑性樹脂被覆層のLog濃度(Pa・s)
に対し、定着強度及びオフセットの関係を示したグラフ
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 徹也 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 90℃における溶融粘度が104 Pa・
    s以下である樹脂と着色剤とを主成分としてなる熱定着
    性粒子の表面に、熱的に安定な層、及び、ガラス転移点
    が65℃以上の熱可塑性樹脂からなり、厚さが0.1〜
    1.0μmの被覆層を順次積層してなることを特徴とす
    る静電荷現像用トナー。
  2. 【請求項2】 前記熱的に安定な層が、エポキシ成分若
    しくはイソシアネート成分と、アミン若しくはアミン誘
    導体との反応生成物、及び/又は、無機微粒子若しくは
    樹脂微粒子からなることを特徴とする請求項1記載の静
    電荷現像用トナー。
  3. 【請求項3】 前記熱可塑性樹脂被覆層に、90〜20
    0℃における溶融粘度が1×105 〜2×104 Pa・
    sの範囲にある樹脂を使用したことを特徴とする請求項
    1記載の静電荷現像用トナー。
  4. 【請求項4】 着色剤と、90℃における溶融粘度が1
    4 Pa・s以下である樹脂とを溶融混練して熱定着性
    粒子を形成し、該粒子の表面に熱的に安定な層を形成
    し、さらに、その表面にガラス転移点が65℃以上の熱
    可塑性樹脂を含有するエマルジョンを用いて、厚さが
    0.1〜1.0μmの被覆を形成することを特徴とする
    静電荷現像用トナーの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記熱可塑性樹脂被覆層に、90〜20
    0℃における溶融粘度が1×105 〜2×104 Pa・
    sの範囲にある樹脂を使用することを特徴とする請求項
    4記載の静電荷現像用トナーの製造方法。
  6. 【請求項6】 像担持体上に静電潜像を形成する工程、
    該静電潜像を現像剤担持体上の現像剤を用いて現像する
    工程、該像担持体上に形成されたトナー像を転写体上に
    転写する工程を有する画像形成方法において、請求項1
    〜3のいずれか1項に記載の静電荷現像用トナーを用い
    て現像することを特徴とする画像形成方法。
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