JPH09258440A - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

感光性樹脂組成物

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JPH09258440A
JPH09258440A JP8090243A JP9024396A JPH09258440A JP H09258440 A JPH09258440 A JP H09258440A JP 8090243 A JP8090243 A JP 8090243A JP 9024396 A JP9024396 A JP 9024396A JP H09258440 A JPH09258440 A JP H09258440A
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Japan
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polyamic acid
acid
represented
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JP8090243A
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English (en)
Inventor
Akira Tanaka
明 田中
Kei Sakamoto
圭 坂本
Kenichi Ito
健一 伊藤
Yasuhiro Yoneda
泰博 米田
Kishio Yokouchi
貴志男 横内
Daisuke Mizutani
大輔 水谷
Yoshikatsu Ishizuki
義克 石月
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Zeon Corp
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感度、解像性などに優れ、保存安定性が良好
で、比較的低温でキュア可能であり、膜の残留応力が小
さいポリイミド系の感光性樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】 (A)化学線官能基を両末端に有するポ
リアミック酸化合物、(B)ポリアミック酸化合物のカ
ルボキシル基を光架橋可能な基でエステル化してなるポ
リアミック酸エステル化合物、(C)光重合性官能基を
有する感光助剤、(D)光重合開始剤、及び(E)溶剤
を含有する感光性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性樹脂組成物
に関し、さらに詳しくは、感度、解像性などに優れ、保
存安定性が良好で、比較的低温でキュア可能であり、膜
の残留応力が小さいポリイミド系の感光性樹脂組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の製造過程において、一般
に、フォトレジストは、エッチングなどの工程でその役
割が終わると剥離除去される。しかし、フォトレジスト
膜が、半導体素子の表面保護膜や層間絶縁膜として使用
される場合には、永久膜として残されるために、電気的
及び機械的に高度の特性が要求される。さらに、このよ
うな膜には、半導体製造工程で加わる高温に耐えること
も必要となる。近年、このような用途に、感光性ポリイ
ミド樹脂の膜が使用されている。ポリイミド樹脂は、電
気的特性、機械的特性、及び耐熱性に優れており、半導
体素子の表面保護膜や層間絶縁膜などに使用されている
が、微細な部分に選択的にポリイミド樹脂の膜を塗設す
るためには、感光性ポリイミド樹脂を使用するのが便利
である。従来、微細な部分に選択的にポリイミド樹脂の
膜を塗設する方法として、半導体素子の全面にポリイミ
ド樹脂膜を塗布し、この表面にフォトレジストでパター
ンを形成させ、ヒドラジンなどでポリイミド樹脂膜をエ
ッチングする方法が知られている。しかし、この方法
は、工程が煩雑で、しかも毒性の強いエッチング液を使
用しなければならない。
【0003】これに対して、近年、光照射で溶解度が変
化する感光性ポリイミド樹脂について、各種の提案がな
されている。このような感光性ポリイミド樹脂として
は、ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミック酸(ポ
リアミド酸ともいう)に光重合性のアクリロイル基を導
入した化合物が代表的なものである(特公昭55−30
207号、特公昭55−41422号など)。アクリロ
イル基を塩構造で導入したポリイミド前駆体も提案され
ている(特公昭59−52822号)。このようなポリ
イミド前駆体を使用した感光性ポリイミド樹脂では、半
導体素子上に感光性ポリイミド樹脂の膜を形成し、光で
パターンを形成した後、熱処理によって閉環しポリイミ
ド化する。この際、感光基の部分は、離脱して揮散し、
最終膜厚が減少する。感光性ポリイミド樹脂を用いれ
ば、パターン形成工程を著しく短縮することができる。
しかしながら、従来の感光性ポリイミド樹脂は、合成経
路が複雑であったり、ポリイミド化に際し、感光基の除
去が完全でなかったり、あるいは保存安定性や露光感度
が不充分であるなどの欠点を有していた。
【0004】最近、化学線官能基を含有する感光性樹脂
組成物が提案されている(特開平4−70661号、特
開平4−77741号)。これらの公報に開示されてい
る感光性樹脂組成物は、末端に重合可能な炭素−炭素二
重結合を有するポリアミック酸を、重合可能な炭素−炭
素二重結合を含むアミド化合物溶媒中で反応するという
特殊な方法により製造されたものであり、ポリアミック
酸自身が感光性で、かつ、溶媒自身が100%感光性で
あるという特徴を有している。しかし、これらの公報に
開示されているポリアミック酸化合物は、末端変性基が
離脱しやすく、安定性に劣る。また、このポリアミック
酸化合物は、通常、酸無水物の一部を化学線官能基でエ
ステル化変性させた後、ジアミンを加えてポリマーを形
成させる方法により得ているが、この方法では、分子量
のバラツキが大きいポリアミック酸が生成し、高分子量
のポリアミック酸のみを合成することは困難である。さ
らに、これらの公報に記載の感光性樹脂組成物は、溶剤
が感光助剤を兼ねているため、該組成物を基板に塗布
し、加熱処理してフィルムを形成させたとき、フィルム
の基板に対する残留応力の上昇が大きいという問題があ
った。
【0005】そこで、本発明者らは、これら従来技術の
問題点を解決すべく研究を行った結果、光重合可能な炭
素−炭素二重結合を有する置換基を分子内に有するアミ
ノベンゼン類またはトリメリット酸誘導体で末端変性し
た構造を有するポリアミック酸化合物を用いることによ
り、感度などのレジスト特性に優れ、高い保存安定性を
有する感光性ポリイミド樹脂組成物の得られることを見
いだした(特願平6−247109号、特願平6−25
6222号)。これらのポリアミック酸化合物は、ポリ
アミック酸の末端が特定の構造を有するアミノベンゼン
類またはトリメリット酸誘導体により変性された構造を
有しているため、保存安定性に優れ、高分子量化が可能
で、しかも高感度で、残留応力の小さな膜の形成が可能
な感光性ポリイミド樹脂組成物を提供することができ
る。
【0006】ところで、これらのポリアミック酸化合物
は、末端部位にのみ光感応性基を有するものであるた
め、架橋助剤(感光助剤)を添加して架橋密度の不足を
補っている。しかし、架橋助剤の添加のみでは、機械的
攪拌による混合であり、均一性の点でいまだ不十分であ
る。一方、従来より、光架橋可能な基でカルボキシル基
をエステル化したポリアミック酸エステル化合物が知ら
れている。そして、このポリアミック酸エステル化合物
は、既に広く市販されている(例えば、旭化成工業株式
会社製「TL−500シリーズ」)。しかし、このポリ
アミック酸エステル化合物は、一般に、光架橋可能な基
の全てがエステル結合によりポリマー中に導入されてい
るため、加熱膜形成時に高いキュア温度を必要とし、特
に低熱膨張型(TLシリーズ)では、約450℃のキュ
ア温度を必要とする。キュア温度が400℃と低くなる
と、満足できる膜が得られない。また、このポリアミッ
ク酸エステル化合物は、光架橋可能な基が脱離するに当
たり、膜に高い残留応力の発生が起こるため、レジスト
性が劣化する。更に、このポリアミック酸エステル化合
物は、光架橋可能な基をカルボン酸に導入するための反
応工程が長く、また、脱水縮合剤を使用し、得られたポ
リマーを再沈精製処理するなど、コスト的(経済的)に
不利である。しかも、脱水縮合剤を用いた合成法では、
高分子量化が困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、感
度、解像性などに優れ、保存安定性が良好で、比較的低
温でキュア可能であり、膜の残留応力が小さいポリイミ
ド系の感光性樹脂組成物を提供することにある。本発明
者らは、鋭意研究を行った結果、光重合可能な炭素−炭
素二重結合を有する置換基を分子内に有するアミノベン
ゼン類またはトリメリット酸誘導体で末端変性した構造
を有するポリアミック酸化合物に、ポリアミック酸化合
物のカルボキシル基を光架橋可能な基(光架橋基)でエ
ステル化したポリアミック酸エステル化合物を配合する
ことにより、前記目的を達成できることを見いだした。
末端に光感応性基が導入されたポリアミック酸化合物
に、光架橋基が導入されたポリアミック酸エステル化物
を混合すると、単に架橋助剤を添加した場合と比較し
て、光架橋基の分散がより均一化されて、感度及び解像
性が向上する。末端変性型ポリアミック酸化合物の変性
率を制御すれば、高分子量のワニスを製造することがで
きる。そこで、膜物性は、高分子量ポリアミック酸化合
物、感光性の性能(感度、解像性)は、ポリアミック酸
エステル化合物にというように機能分担することができ
る。ポリアミック酸エステル化合物の使用割合を末端変
性ポリアミック酸化合物100重量部当たり、通常5〜
45重量部、好ましくは20〜40重量部程度と低くす
ることができるので、経済性に優れている、キュア
温度が400℃と比較的低くても実用的な高性能膜を形
成することができる、ワニスの粘度は程度で、濾過に
長時間を要することがない、保存安定性には全く問題
がない、などの利点が得られる。本発明は、これらの知
見に基づいて完成するに至ったものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、(A)式(1)で表される基Z1及び式(2)で表
される基Z2からなる群より選ばれる少なくとも一種の
化学線官能基を両末端に有するポリアミック酸化合物、
【0009】
【化5】 (式中、Xは、単結合、−O−、−CO−、−COO
−、−OCO−、−OCOO−、−COCH2O−、−
S−、−SO−、−SO2−または−SO2O−であり、
3、R4、R5、R6及びR7は、光重合可能な炭素−炭
素二重結合を有する置換基であり、mは、0または1で
あり、nは、1〜3の整数である。)
【0010】
【化6】 (式中、R3、R4、R5、R6及びR7は、光重合可能な
炭素−炭素二重結合を有する置換基であり、mは、0ま
たは1である。) (B)ポリアミック酸化合物のカルボキシル基を光架橋
可能な基でエステル化してなるポリアミック酸エステル
化合物、(C)光重合性官能基を有する感光助剤、
(D)光重合開始剤、及び(E)溶剤を含有する感光性
樹脂組成物が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】
(A)ポリアミック酸化合物 本発明に用いられるポリアミック酸化合物(A1)は、
通常、ジアミン化合物とp−アミノ安息香酸〔トリス
(メタクロイル)ペンタエリスリトール〕エステルなど
のアミノベンゼン類との混合物に、テトラカルボン酸ま
たはその酸無水物を加え、常法により縮合反応させるこ
とにより得られる。この方法によると、安定して高分子
量のポリマーが得られる。また、本発明に用いられるポ
リアミック酸化合物(A2)は、ジアミン化合物に、ト
リメリット酸アンハイドライド〔トリス(メタクロイ
ル)ペンタエリスリトール〕エステルなどのトリメリッ
ト酸誘導体とテトラカルボン酸またはその無水物を加
え、常法により縮合反応させることにより得られる。ポ
リアミック酸化合物(A2)は、ジアミン化合物とトリ
メリット酸誘導体との混合物に、テトラカルボン酸また
はその無水物を加え、常法により縮合反応させることに
よっても得ることができる。これらの方法によれば、安
定して高分子量のポリマーが得られる。
【0012】<ジアミン化合物>本発明で使用するジア
ミン化合物としては、例えば、2,2′−ジ(p−アミ
ノフェニル)−6,6′−ビベンゾオキサゾール、2,
2′−ジ(p−アミノフェニル)−5,5′−ビベンゾ
オキサゾール、m−フェニレンジアミン、1−イソプロ
ピル−2,4−フェニレンジアミン、p−フェニレンジ
アミン、4,4′−ジアミノジフェニルプロパン、3,
3′−ジアミノジフェニルプロパン、4,4′−ジアミ
ノジフェニルエタン、3,3′ジアミノジフェニルエタ
ン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′−
ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェ
ニルスルフィド、3,3′−ジアミノジフェニルスルフ
ィド、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、3,
3′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−ジアミ
ノジフェニルエーテル、3,3′−ジアミノジフェニル
エーテル、ベンジジン、4,4″−ジアミノ−p−テル
フェニル、3,3″−ジアミノ−p−テルフェニル、ビ
ス(p−アミノシクロヘキシル)メテン、ビス(p−β
−アミノ−t−ブチルフェニル)エーテル、ビス(p−
β−メチル−δ−アミノペンチル)ベンゼン、p−ビス
(2−メチル−4−アミノペンチル)ベンゼン、p−ビ
ス(1,1−ジメチル−5−アミノペンチル)ベンゼ
ン、1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナ
フタレン、2,4−ビス(β−アミノ−t−ブチル)ト
ルエン、2,4−ジアミノトルエン、m−キシレン−
2,5−ジアミン、p−キシレン−2,5−ジアミン、
m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミンなど
の芳香族ジアミン類;2,6−ジアミノピリジン、2,
5−ジアミノピリジン、2,5−ジアミノ−1,3,4
−オキサジアゾールなどの複素環ジアミン類;1,4−
ジアミノシクロヘキサンなどの脂環式ジアミン類;ピペ
ラジン、メチレンジアミン、エチレンジアミン、プロピ
レンジアミン、2,2−ジメチルプロピレンジアミン、
テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘ
キサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘキサメチレ
ンジアミン、3−メトキシヘキサメチレンジアミン、ヘ
プタメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘプタメチレ
ンジアミン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、4,
4−ジメチルヘプタメチレンジアミン、オクタメチレン
ジアミン、ノナメチレンジアミン、5−メチルノナメチ
レンジアミン、2,5−ジメチルノナメチレンジアミ
ン、デカメチレンジアミン、1,10−ジアミノ−1,
10−ジメチルデカン、2,11−ジアミノドデカン、
1,12−ジアミノオクタデカン、2,12−ジアミノ
オクタデカン、2,17−ジアミノアイコサンなどの脂
肪族ジアミン類;ジアミノシロキサン、2,6−ジアミ
ノ−4−カルボキシリックベンゼン、3,3′−ジアミ
ノ−4,4′−ジカルボキシリックベンジジンなどが挙
げられる。これらのジアミン化合物は、それぞれ単独
で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することがで
きる。これらの中でも、2,2′−ジ(p−アミノフェ
ニル)−6,6′−ビベンゾオキサゾール、及び2,
2′−ジ(p−アミノフェニル)−5,5′−ビベンゾ
オキサゾールは、低熱膨張性で高耐熱性のポリマーが得
られるので、特に好ましい。
【0013】<テトラカルボン酸またはその酸無水物>
本発明で使用するテトラカルボン酸またはその酸無水物
としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,
3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二
無水物、2,2′,3,3′−ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸二無水物、2,3,3′,4′−ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−2,3,
6,7−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,
2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−
1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレ
ン−1,2,5,8−テトラカルボン酸二無水物、ナフ
タレン−1,2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、
4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒ
ドロナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二
無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−
ヘキサヒドロナフタレン−2,3,6,7−テトラカル
ボン酸二無水物、2,6−ジクロロナフタレン−1,
4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,7−ジク
ロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二
無水物、2,3,6,7−テトラクロロナフタレン−
1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、1,4,
5,8−テトラクロロナフタレン−2,3,6,7−テ
トラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ジフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物、2,2′,3,3′−
ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3′,
4′−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,
3″,4,4″−p−テルフェニルテトラカルボン酸二
無水物、2,2″,3,3″−p−テルフェニルテトラ
カルボン酸二無水物、2,3,3″,4″−p−テルフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,
3−ジカルボキシフェニル)−プロパン二無水物、2,
2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−プロパン
二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エー
テル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)
エーテル二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニ
ル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェ
ニル)メタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフ
ェニル)スルホン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキ
シフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3
−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、
ペリレン−2,3,8,9−テトラカルボン酸二無水
物、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二
無水物、ペリレン−4,5,10,11−テトラカルボ
ン酸二無水物、ペリレン−5,6,11,12−テトラ
カルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,2,7,8
−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,
2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレ
ン−1,2,9,10−テトラカルボン酸二無水物など
の芳香族テトラカルボン酸二無水物及びその水添加物;
シクロペンタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二
無水物、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、ビシ
クロ[2,2,2]オクタ−7−エン−2−エキソ,3
−エキソ,5−エキソ,6−エキソテトラカルボン酸
2,3:5,6−二無水物、ビシクロ[2,2,1]ヘ
プタン−2−エキソ,3−エキソ,5−エキソ,6−エ
キソテトラカルボン酸2,3:5,6−二無水物などの
脂環式酸二無水物;ピラジン−2,3,5,6−テトラ
カルボン酸二無水物、ピロリジン−2,3,4,5−テ
トラカルボン酸二無水物、チオフェン−2,3,4,5
−テトラカルボン酸二無水物などの複素環誘導体酸二無
水物などが挙げられる。これらは、それぞれ単独で、あ
るいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの中でも、ピロメリット酸二無水物、3,3′,
4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、
及びこれらの組み合わせは、良好な低熱膨張性、耐クラ
ック性、解像性などを実現する上で、特に好ましい。し
たがって、R1は、芳香族テトラカルボン酸二無水物及
びその水添加物、脂環式酸無水物、複素環誘導体酸無水
物などのテトラカルボン酸またはその酸無水物から誘導
される4価の有機基である。
【0014】<アミノベンゼン類>本発明では、テトラ
カルボン酸またはその酸無水物のカルボキシル基と反応
して、前記式(1)で表される置換基Z1を与える化合
物として、アミノベンゼン類を使用する。このようなア
ミノベンゼン類としては、下記の式(5)で表される化
合物を挙げることができる。
【0015】
【化7】 式(5)中、Xは、単結合、−O−、−CO−、−CO
O−、−OCO−、−OCOO−、−COCH2O−、
−S−、−SO−、−SO2−または−SO2O−であ
り、R3、R4、R5、R6及びR7は、光重合可能な炭素
−炭素二重結合を有する置換基であり、mは、0または
1であり、nは、1〜3の整数である。
【0016】光重合可能な炭素−炭素二重結合を有する
置換基としては、アクリロイルオキシメチレン基及びメ
タクリロイルオキシメチレン基が代表的なものである
が、そのほかに、ビニル基、プロペニル基、イソプロペ
ニル基、ブテニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基、2
−エチルブテニル基などの炭素数2〜6のアルケニル基
やその置換体が挙げられる。炭素数2〜6のアルケニル
基に結合可能な置換基の具体例としては、ハロゲン原
子、フェニル基、炭素数1〜4のアルケニル基、炭素数
1〜4のアルコキシ基などである。式(5)において、
Xが−COO−である場合、アミノベンゼン類は、下記
の式(6)で表されるアミノベンゼンカルボン酸エステ
ルとなる。
【0017】
【化8】 式(6)中、R3〜R7、m及びnは、前記と同じであ
る。
【0018】このようなアミノベンゼンカルボン酸エス
テルは、例えば、以下の方法にしたがって製造すること
ができる。先ず、式(7)で表されるニトロベンゾイル
ハライドと式(8)で表されるアルコールとを、脱ハロ
ゲン化水素反応させて、式(9)で表されるニトロベン
ゼンカルボン酸エステルを得る。
【0019】
【化9】
【0020】
【化10】
【0021】
【化11】 式(7)中、Xは、塩素、臭素、沃素、弗素などのハロ
ゲン原子であり、nは、1〜3の整数である。ベンゼン
環に結合しているハロゲノカルボニル基の個数及び結合
部位は、目的のアミノベンゼンカルボン酸エステルの構
造に応じて適宜定めることができる。これらの式(7)
〜(9)中、R3〜R7、m及びnは、前記と同じであ
る。
【0022】上記の反応は、通常、不活性溶媒中、塩基
の存在下に行われる。不活性溶媒としては、塩化メチレ
ン、クロロホルム、トリクロロエタンなどのハロゲン化
炭化水素類;ペンタン、ヘキサン、シクロペンタン、シ
クロヘキサンなどの脂肪族または脂環式炭化水素類;ベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;
アセトニトリルなどのニトリル類;ピリジンなどのアミ
ン類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドな
どのアミド類;テトラヒドロフランなどのエーテル類;
アセトン、シクロペンタノンなどのケトン類などが用い
られる。これらの中でも、ハロゲン化炭化水素が賞用さ
れる。塩基としては、トリメチルアミン、トリエチルア
ミンなどのアルキルアミン類;N,N−ジメチルアニリ
ンなどの芳香族アミン類;ピリジン、ジメチルアミノピ
リジンなどの芳香族複素環化合物などが用いられる。中
でもアルキルアミンが賞用される。
【0023】式(8)で表されるアルコールの使用量
は、式(7)で表されるニトロベンゾイルハライドのハ
ロゲノカルボニル基に対して、通常、当モル以上であ
り、好ましくは1〜2モルである。溶媒の使用量は、通
常、式(7)で表されるニトロベンゾイルハライドと式
(8)で表されるアルコールの合計量に対して、2〜2
0重量倍である。塩基の使用量は、式(7)で表される
ニトロベンゾイルハライドに対して、通常、1〜5モル
であり、好ましくは1〜3モルである。反応温度は、通
常、−20〜+60℃、好ましくは−10〜+30℃、
反応時間は、通常、0.5〜24時間、好ましくは1〜
10時間である。反応初期に発熱を伴う場合は冷却する
ことが好ましい。次いで、このようにして得られた式
(9)で表されるニトロベンゼンカルボン酸エステルの
ニトロ基を還元せしめることにより、アミノベンゼンカ
ルボン酸エステルを得ることができる。還元の方法とし
ては、ニトロ基のみを選択的に還元し得る方法、例え
ば、適当な溶媒中、還元剤と酸とを用いる方法が挙げら
れる。
【0024】還元剤としては、通常、塩化第一スズ、塩
化第一鉄などの金属ハロゲン化物;スズ粉、鉄粉などの
金属粉などが用いられる。中でも、金属ハロゲン化物が
好ましい。酸としては、塩酸、硫酸、硝酸などの無機
酸;蟻酸、氷酢酸などの有機酸;塩化水素ガスなどの酸
性ガスが用いられる。中でも、無機酸や酸性ガスが好ま
しい。溶媒としては、還元反応に不活性なものであれば
特に限定されず、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;メタノー
ル、エタノールなどのアルコール類;水などが用いられ
る。中でもエーテル類が好ましい。還元剤の使用量は、
通常、式(9)で表されるニトロベンゼンカルボン酸エ
ステル1モルに対し、1〜20モル、好ましくは3〜7
モルである。酸の使用量は、通常、式(9)で表される
ニトロベンゼンカルボン酸エステル1モルに対し、1〜
20モル、好ましくは3〜8モルである。溶媒の使用量
は、通常、式(9)で表されるニトロベンゼンカルボン
酸エステル、還元剤、及び酸の合計量に対して、3〜1
00重量倍である。反応温度は、通常、−20〜+60
℃、好ましくは−5〜+30℃であり、反応時間は、通
常、0.5〜24時間、好ましくは0.5〜10時間で
ある。
【0025】他の還元の方法として、塩基の存在下、ハ
イドロサルファイトナトリウムのような還元剤と電荷移
動触媒を用いる方法が挙げられる。反応系は、通常、水
と有機溶媒からなる二層系である。有機溶媒としては、
還元反応に不活性なものであり、例えば、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、ジクロロエタン、モノクロロエタン
などのハロゲン化炭化水素類が賞用される。塩基として
は、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナト
リウムなどが用いられる。中でも好ましいものは炭酸塩
である。電荷移動触媒としては、1,1′−ジ−n−ヘ
プチル−4,4′−ビピリジニウムジブロマイド、1,
1′−ジ−n−オクチル−4,4′−ビピリジニウムジ
ブロマイド、1,1′−ジ−n−ノニル−4,4′−ビ
ピリジニウムジブロマイドなどが用いられる。中でも
1,1′−ジ−n−オクチル−4,4′−ビピリジニウ
ムジブロマイドが好ましい。塩基の使用量は、式(9)
で表されるニトロベンゼンカルボン酸エステル1モルに
対し、通常、4〜10モル、好ましくは4〜6モルであ
る。還元剤の使用量は、式(9)で表されるニトロベン
ゼンカルボン酸エステル1モルに対し、通常、4〜10
モル、好ましくは4〜6モルである。電荷移動触媒の使
用量は、式(9)で表されるニトロベンゼンカルボン酸
エステル1モルに対し、通常、0.05〜1モル、好ま
しくは0.1〜0.5モルである。反応温度は、通常、
−5〜+80℃、好ましくは+20〜+50℃であり、
反応時間は、通常、0.5〜24時間、好ましくは2〜
10時間である。
【0026】反応終了後は、反応液から常法に従ってア
ミノベンゼンカルボン酸エステルを単離することができ
る。例えば、反応液を中和後、アミノベンゼンカルボン
酸エステルを溶媒で抽出し、カラムクロマトグラフィー
などで単離する方法、あるいは酸やアルカリで反応液を
洗浄し抽出する方法などが挙げられる。アミノベンゼン
カルボン酸エステルは、前記式(6)で表される構造を
有しており、ベンゼン環には、アミノ基と1〜3個のカ
ルボン酸エステル残基が結合しているが、アミノ基に対
するカルボン酸エステル残基の結合部位は、o−、m
−、p−の何れでも構わない。アミノベンゼンカルボン
酸エステルの具体例としては、o−アミノ安息香酸[ト
リス(メタクリロイル)ペンタエリスリトール]エステ
ル、o−アミノ安息香酸[トリス(アクリロイル)ペン
タエリスリトール]エステル、m−アミノ安息香酸[ト
リス(メタクリロイル)ペンタエリスリトール]エステ
ル、m−アミノ安息香酸[トリス(アクリロイル)ペン
タエリスリトール]エステル、p−アミノ安息香酸[ト
リス(メタクリロイル)ペンタエリスリトール]エステ
ル、p−アミノ安息香酸[トリス(アクリロイル)ペン
タエリスリトール]エステル、5−アミノ−イソフタル
酸[トリス(メタクリロイル)ペンタエリスリトール]
ジエステル、5−アミノ−イソフタル酸[トリス(アク
リロイル)ペンタエリスリトール]ジエステル、o−ア
ミノ安息香酸[ペンタキス(メタクリロイル)ジペンタ
エリスリトール]エステル、o−アミノ安息香酸[ペン
タキス(アクリロイル)ジペンタエリスリトール]エス
テル、m−アミノ安息香酸[ペンタキス(メタクリロイ
ル)ジペンタエリスリトール]エステル、m−アミノ安
息香酸[ペンタキス(アクリロイル)ジペンタエリスリ
トール]エステル、p−アミノ安息香酸[ペンタキス
(メタクリロイル)ジペンタエリスリトール]エステ
ル、p−アミノ安息香酸[ペンタキス(アクリロイル)
ジペンタエリスリトール]エステルなどを挙げることが
できる。これらの中でも、p−アミノ安息香酸〔トリス
(メタクリロイル)ペンタエリスリトール〕エステル
が、合成コスト、操作性、高感度、高解像度などの点で
優れており、特に好ましい。
【0027】ところで、式(7)で表されるニトロベン
ゾイルハライドのかわりに、各種置換ニトロベンゼンを
用いると、前記Xが種々の基であるアミノベンゼン類を
得ることができる。例えば、式(8)で表されるアルコ
ール中、ペンタエリスリトールトリメタクリレートをH
O−CH2Rで表すと、p−ブロモニトロベンゼンと該
化合物とを脱ハロゲン化水素反応させれば、次の反応式
により、ペンタエリスリトールトリメタクリロイルモノ
(p−ニトロフェニル)エーテルが得られる。
【0028】
【化12】 このニトロ基を選択的に還元すれば、ペンタエリスリト
ールトリメタクリロイルモノ(p−アミノフェニル)エ
ーテルが得られる。この場合、X=−O−となる。同様
に、p−ブロモニトロベンゼンのかわりに、次の化合物
【0029】
【化13】 を用いれば、ペンタエリスリトールトリメタクリロイル
モノ(p−アミノフェニルカルボニルメチル)エーテル
が得られる。この場合、X=−COCH2O−となる。
同様に、p−ブロモニトロベンゼンのかわりに、次の化
合物
【0030】
【化14】 を用いれば、ペンタエリスリトールトリメタクリロイル
モノ(p−アミノフェニルオキシ)カルボニルエステル
が得られる。この場合、X=−OCOO−となる。同様
に、p−ブロモニトロベンゼンのかわりに、次の化合物
【0031】
【化15】 を用いれば、p−アミノベンゼンスルフィン酸[トリス
(メタクリロイル)ペンタエリスリトール]エステルが
得られる。この場合、X=−SOO−となる。同様に、
p−ブロモニトロベンゼンのかわりに、次の化合物
【0032】
【化16】 を用いれば、p−アミノベンゼンスルホン酸[トリス
(メタクリロイル)ペンタエリスリトール]エステルが
得られる。この場合、X=−SO2O−となる。
【0033】ポリアミック酸化合物に両末端に前記式
(1)で表される化学線官能基Z1を導入した化合物
(A1)を合成するには、前記したとおり、ジアミン化
合物とアミノベンゼン類との混合物に、テトラカルボン
酸またはその無水物を加え、常法により縮合反応させ
る。両末端に化学線官能基を導入するには、(1)テト
ラカルボン酸またはその無水物1モルに対して、ジアミ
ン化合物を好ましくは0.850〜0.990モル、よ
り好ましくは0.900〜0.970モルの割合で使用
し、(2)ジアミン化合物1モルに対して、アミノベン
ゼン類を通常0.400〜0.020モル、好ましくは
0.110〜0.040モル、より好ましくは0.10
0〜0.050モルの割合で使用し、さらに、(3)テ
トラカルボン酸またはその無水物1モルに対して、ジア
ミン化合物とアミノベンゼン類とを合計量で、通常1.
100〜0.900モル、好ましくは1.100〜0.
950モル、より好ましくは1.060〜0.990モ
ルの割合で使用する。縮合反応は、ポリアミック酸化合
物を合成する常法にしたがって、各成分をジメチルアセ
トアミドなどの極性有機溶媒中で反応させればよい。反
応条件としては、例えば、氷冷下で0.5〜10時間、
好ましくは1〜5時間、次いで、室温下で1〜50時
間、好ましくは5〜30時間反応させる方法を挙げるこ
とができる。ただし、本発明で使用するポリアミック酸
化合物(A1)は、特定の合成法に限定されるものでは
ない。
【0034】<トリメリット酸誘導体>本発明では、ポ
リアミック酸化合物の両末端に前記式(2)で表される
置換基Z2を与える化合物として、特定の構造を有する
トリメリット酸誘導体を使用する。即ち、下記式(1
0)のトリメリット酸誘導体である。
【0035】
【化17】 式(10)中、R3、R4、R5、R6、及びR7は、光重
合可能な炭素−炭素二重結合を有する置換基であり、m
は、0または1である。
【0036】光重合可能な炭素−炭素二重結合を有する
置換基としては、アクリロイルオキシメチレン基及びメ
タクリロイルオキシメチレン基が代表的なものである
が、そのほかに、ビニル基、プロペニル基、イソプロペ
ニル基、ブテニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基、2
−エチルブテニル基などの炭素数2〜6のアルケニル基
やその置換体が挙げられる。炭素数2〜6のアルケニル
基に結合可能な置換基の具体例としては、ハロゲン原
子、フェニル基、炭素数1〜4のアルケニル基、炭素数
1〜4のアルコキシ基などである。このようなトリメリ
ット酸誘導体は、例えば、式(11)で表される無水ト
リメリット酸ハライドと、式(12)で表されるアルコ
ールとを、脱ハロゲン化水素反応(エステル化反応)さ
せることにより合成することができる。
【0037】
【化18】 式(11)中、Xは、ハロゲン原子である。
【0038】
【化19】 式(12)中、R3、R4、R5、R6、及びR7は、光重
合可能な炭素−炭素二重結合を有する置換基であり、m
は、0または1である。
【0039】上記の反応は、通常、不活性溶媒中、塩基
の存在下に行われる。不活性溶媒としては、塩化メチレ
ン、クロロホルム、トリクロロエタンなどのハロゲン化
炭化水素類;ペンタン、ヘキサン、シクロペンタン、シ
クロヘキサンなどの脂肪族及び脂環式炭化水素類;ベン
ゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;ア
セトニトリルなどのニトリル類;ピリジンなどのアミン
類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど
のアミド類;テトラヒドロフランなどのエーテル類;ア
セトン、シクロペンタノンなどのケトン類などが用いら
れる。これらの中でも、ハロゲン化炭化水素が賞用され
る。塩基としては、トリメチルアミン、トリエチルアミ
ンなどのアルキルアミン類;N,N−ジメチルアニリン
などの芳香族アミン類;ピリジン、ジメチルアミノピリ
ジンなどの芳香族複素環化合物などが用いられる。中で
もアルキルアミンが賞用される。
【0040】式(12)で表されるアルコールの使用量
は、式(11)で表される無水トリメリット酸ハライド
1モルに対して、通常、1〜5モル、好ましくは1〜
1.5モルである。溶媒の使用量は、式(11)の無水
トリメリット酸ハライドと一般式(12)のアルコール
の合計量に対して、通常、2〜20重量倍である。塩基
の使用量は、式(11)の無水トリメリット酸ハライド
1モルに対して、通常、1〜5モルであり、好ましくは
1〜3モルである。反応温度は、通常、−10〜+80
℃、好ましくは−5〜+30℃で、反応時間は、通常、
0.5〜24時間、好ましくは1〜5時間である。反応
終了後は、反応液から常法に従ってトリメリット酸誘導
体を単離することができる。例えば、クロロホルムのよ
うな溶媒で再結晶する方法、テトラヒドロフランとトル
エンとの混合溶液で再沈殿、精製する方法などが例示さ
れる。上記反応の具体例として、例えば、無水トリメリ
ット酸ハライドとして、式(13)の化合物を用い、ア
ルコールとして、式(14)の化合物を用いると、式
(15)で表されるトリメリット酸誘導体が得られる。
【0041】
【化20】
【0042】
【化21】 (式中、Rは、水素原子または低級アルキル基であ
る。)
【0043】
【化22】
【0044】式(14)で表されるアルコールとして
は、例えば、トリアクリロイルペンタエリスリトール、
トリメタクリロイルペンタエリスリトールなどが挙げら
れる。また、エステル化反応は、通常、酸無水物基のm
−位で行われる。トリメリット酸誘導体としては、トリ
メリット酸アンハイドライド[トリス(アクリロイル)
ペンタエリスリトール]エステル〔式(15)中、R=
Hの場合〕、トリメリット酸アンハイドライド[トリス
(メタクリロイル)ペンタエリスリトール]エステル
〔式(15)中、R=メチル基の場合〕などが、合成経
費、操作性、高感度、高解像度などの点で優れており、
特に好ましい。
【0045】ポリアミック酸化合物に両末端に前記式
(2)で表される化学線官能基Z2を導入した化合物
(A2)を合成するには、前記したとおり、ジアミン化
合物に、トリメリット酸誘導体とテトラカルボン酸また
はその無水物を加え、常法により縮合反応させる。ある
いは、ジアミン化合物とトリメリット酸誘導体との混合
物に、テトラカルボン酸またはその無水物を加え、常法
により縮合反応させてもよい。両末端に化学線官能基を
導入するには、(1)ジアミン化合物1モルに対して、
テトラカルボン酸またはその無水物を好ましくは0.8
50〜0.990モル、より好ましくは0.900〜
0.970モルの割合で使用し、(2)テトラカルボン
酸またはその無水物1モルに対して、トリメリット酸誘
導体を通常0.400〜0.020モル、好ましくは
0.110〜0.040モル、より好ましくは0.10
0〜0.050モルの割合で使用し、さらに、(3)ジ
アミン化合物1モルに対して、テトラカルボン酸または
その無水物とトリメリット酸誘導体とを合計量で、通常
1.100〜0.900モル、好ましくは1.100〜
0.990モル、より好ましくは1.060〜1.02
0モルの割合で使用する。縮合反応は、ポリアミック酸
化合物を合成する常法にしたがって、各成分をジメチル
アセトアミドなどの極性有機溶媒中で反応させればよ
い。反応条件としては、例えば、氷冷下で0.5〜10
時間、好ましくは1〜5時間、次いで、室温下で1〜5
0時間、好ましくは5〜30時間反応させる方法を挙げ
ることができる。ただし、本発明で使用するポリアミッ
ク酸化合物(A2)は、特定の合成法に限定されるもの
ではない。
【0046】(B)光架橋可能な基でカルボキシル基を
エステル化してなるポリアミック酸エステル化合物 本発明で使用するポリアミック酸化合物のカルボキシル
基を光架橋可能な基でエステル化してなるポリアミック
酸エステル化合物は、光架橋可能な基として、例えば、
以下のような基を有するものである。
【0047】
【化23】
【0048】
【化24】
【0049】
【化25】
【0050】
【化26】
【0051】
【化27】
【0052】
【化28】 R1の例としては、
【0053】
【化29】
【0054】
【化30】
【0055】
【化31】 R2の例としては、
【0056】
【化32】
【0057】
【化33】 R3の例としては、
【0058】
【化34】
【0059】
【化35】 R4の例としては、
【0060】
【化36】
【0061】
【化37】 R5の例としては、
【0062】
【化38】
【0063】
【化39】 R6の例としては、
【0064】
【化40】
【0065】
【化41】 などが挙げられる。
【0066】このようなポリアミック酸エステル化合物
は、公知の方法(特開昭61−127731号公報)に
より、例えば、縮合剤としてホスフィン類やジスルフィ
ド類を用いる方法などにより製造することができる。ま
た、市販品である旭化成株式会社製TL−500シリー
ズなどは、入手が容易であるため、本発明で使用するポ
リアミック酸エステル化合物として好適である。この
(B)成分のポリアミック酸エステル化合物は、(A)
成分の末端変性ポリアミック酸化合物100重量部に対
して、通常、5〜45重量部、好ましくは20〜40重
量部の割合で使用する。(B)成分の割合が少なすぎる
と、ポリアミック酸エステル化合物の使用による感光性
の性能(感度、解像性)の改善効果が小さく、逆に、多
すぎると、経済的な利点が損なわれる、キュア温度が高
くなる、キュア時に膜に高い残留応力が発生する、等の
不都合を生じる。
【0067】(C)光重合性官能基を有する感光助剤 本発明において使用可能な感光助剤は、一般に光硬化モ
ノマーとして公知のものであれば特に制限されない。感
光助剤としては、ペンタエリスリトールトリアクリレー
トなどの(メタ)アクリル酸系化合物が代表的なもので
ある。アクリル酸系化合物としては、例えば、アクリル
酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プ
ロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−
ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、シクロ
ヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、カルビ
トールアクリレート、メトキシエチルアクリレート、エ
トキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレー
ト、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、ブチレングリコールモノアクリレー
ト、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,
N−ジエチルアミノエチルアクリレート、グリシジルア
クリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ペ
ンタエリスリトールモノアクリレート、トリメチロール
プロパンモノアクリレート、アリルアクリレート、1,
3−プロピレングリコールジアクリレート、1,4−ブ
チレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサング
リコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジア
クリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、
2,2−ビス−(4−アクリロキシジエトキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス−(4−アクリロキシプロ
ピルキシフェニル)プロパン、トリメチロールプロパン
ジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレー
ト、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタ
エリスリトールトリアクリレート、トリアクリルホルマ
ール、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ト
リス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸のアクリ
ル酸エステル、
【0068】
【化42】 (式中、bは、1〜30の整数を表す。)、
【0069】
【化43】 (式中、c及びdは、c+d=2〜30となる整数を表
す。)、
【0070】
【化44】
【0071】
【化45】 等を挙げることができる。
【0072】メタクリル酸系化合物としては、例えば、
メタクリル酸、メチルメタクリレート、エチルメタクリ
レート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタク
リレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリ
レート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタ
クリレート、オクチルメタクリレート、エチルヘキシル
メタクリレート、メトキシエチルメタクリレート、エト
キシエチルメタクリレート、ブトキシエチルメタクリレ
ート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプ
ロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレー
ト、ヒドロキシペンチルメタクリレート、N,N−ジメ
チルアミノメタクリレート、N,N−ジエチルアミノメ
タクリレート、グリシジルメタクリレート、テトラヒド
ロフルフリルメタクリレート、メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン、アリルメタクリレート、トリメチ
ロールプロパンモノメタクリレート、ペンタエリスリト
ールモノメタクリレート、1,3−ブチレングリコール
ジメタクリレート、1,6−ヘキサングリコールジメタ
クリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレー
ト、2,2−ビス−(4−メタクリロキシジエトキシフ
ェニル)プロパン、トリメチロールプロパンジメタクリ
レート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリ
トールトリメタクリレート、テトラメチロールメタンテ
トラメタクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)
イソシアヌル酸のメタクリル酸エステル、
【0073】
【化46】 (式中、eは、1〜30の整数を表す。)、
【0074】
【化47】 (式中、f及びgは、f+g=1〜30となる整数を表
す。)、
【0075】
【化48】
【0076】
【化49】 等を挙げることができる。
【0077】これらの化合物は、それぞれ単独で、ある
いは2種以上を組み合わせて使用することができる。こ
れらの中でも、特に、ペンタエリスリトールトリアクリ
レート、及び前記式(16)の化合物(b=3)が好ま
しい。感光助剤の使用量は、ポリアミック酸化合物と相
溶する限り特に限定されないが、その使用量が極めて多
量である場合には、ポリアミック酸化合物の熱処理によ
るポリイミド化の際に分解・除去し難く、しかも膜の残
留応力が高くなり、半導体素子基板にそり等の変形を生
じやすくなるという問題がある。そこで、感光助剤は、
(A)ポリアミック酸化合物100重量部に対して、通
常、10〜40重量部、好ましくは15〜35重量部、
より好ましくは20〜30重量部の割合で使用すること
が望ましい。
【0078】(D)光重合開始剤 本発明において使用する光重合開始剤としては、例え
ば、ミヒラーズケトン、ベンゾイン、2−メチルベンゾ
イン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエ
ーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン
ブチルエーテル、2−t−ブチルアントラキノン、1,
2−ベンゾ−9,10−アントラキノン、アントラキノ
ン、メチルアントラキノン、4,4′−ビス−(ジエチ
ルアミノ)ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾフ
ェノン、チオキサントン、1,5−アセナフテン、2,
2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒ
ドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−
[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−
1−プロパノン、ジアセチルベンジル、ベンジルジメチ
ルケタール、ベンジルジエチルケタール、ジフェニルジ
スルフィド、アントラセン、フェナンスレンキノン、リ
ボフラビンテトラブチレート、アクリルオレンジ、エリ
スロシン、フェナンスレンキノン、2−イソプロピルチ
オキサントン、2,6−ビス(p−ジエチルアミノベン
ジリデン)−4−メチル−4−アザシクロヘキサノン、
6−ビス(p−ジメチルアミノベンジリデン)−シクロ
ペンタノン、2,6−ビス(p−ジエチルアミノベンジ
リデン)−4−フェニルシクロヘキサノン、下式で表さ
れるアミノスチリルケトン、
【0079】
【化50】 下式で表される3−ケトクマリン化合物
【0080】
【化51】 (式中、R14は、5〜20個の環原子を有する芳香族炭
素環または複素環であり、R11、R12及びR13は、それ
ぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜5
個のアルキル基、ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、
またはアシロキシ基である。)、下式で表されるビスク
マリン化合物
【0081】
【化52】 (式中、R20及びR21は、それぞれ独立に、水素原子、
炭素数1〜5個のアルキル基、ジアルキルアミノ基、ア
ルコキシ基、またはアシロキシ基である。)、N−フェ
ニルグリシン、N−フェニルジエタノールアミン、3,
3′,4,4′テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニ
ル)ベンゾフェノンなどを挙げることができる。光重合
開始剤の使用量は、特に限定されないが、(A)ポリア
ミック酸化合物100重量部に対して、通常、0〜10
重量部、好ましくは0.1〜5重量部、より好ましくは
1〜5重量部である。
【0082】(E)溶剤 本発明において使用する溶剤としては、例えば、N−メ
チル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、テトラメチル尿素、ヘキサメチルリン酸トリアミ
ド、γ−ブチロラクロンなどの極性溶剤が挙げられる。
これらの極性溶剤のほかに、アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等の
ケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュ
ウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル等のエステル類;ジエ
チルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、
ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロ
フラン等のエーテル類;ジクロロメタン、1,2−ジク
ロルエタン、1,4−ジクロルブタン、トリクロルエタ
ン、クロルベンゼン、o−ジクロルベンゼン等のハロゲ
ン化炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類なども使用す
ることができる。これらの溶剤は、それぞれ単独で、あ
るいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの中でも、N,N−ジメチルアセトアミドやN−
メチル−2−ピロリドンなどが特に好ましい。溶剤の使
用量は、各成分を均一に溶解するのに充分な量とする。
特に、(A)ポリアミック酸化合物を溶解するに足る量
比で使用する。溶剤の使用割合は、溶剤の種類やポリア
ミック酸化合物によって異なるが、(A)ポリアミック
酸化合物に対して、通常、3〜25倍量(重量比)、好
ましくは5〜20倍量、より好ましくは6〜10倍量で
ある。
【0083】(F)その他の添加剤 本発明の組成物には、さらに必要に応じて接着助剤、レ
ベリング剤、重合禁止剤等の各種添加剤を使用すること
ができる。各種添加剤の中でも、1H−テトラゾール、
5,5′−ビス−1H−テトラゾール、これらの誘導体
などを添加することにより、銅及び銅合金に対する腐食
性を防止し、ひいては、ポリイミド膜の基板に対する密
着性の向上、感光性被膜の残膜防止などを図ることがで
きる。これは、本発明者らが見いだした知見である。1
H−テトラゾール、及びその誘導体は、下記の式(2
7)で表すことができる。
【0084】
【化53】 5,5′−ビス−1H−テトラゾール及びその誘導体
は、下記の式(28)で表される化合物である。
【0085】
【化54】
【0086】1の定義:式(27)及び(28)にお
いて、R1は、水素原子、炭素数1〜10のアルキル
基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数3〜10の
アリル基、炭素数3〜6の環状脂肪族基、フェニル基、
次式(29)で表される置換フェニル基、
【0087】
【化55】 〔式中、nは、1〜3の整数であり、Xは、炭素数1〜
10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、−
NR′R″(R′R″は、独立して水素原子、メチル
基、エチル基、アセチル基、エチルカルボニル基であ
る)、−COOH、−COOCH3、−NO2、−OH、
−SH、または−SCH3である。〕または次式(3
0)で表される置換メチル基である。
【0088】
【化56】 R″は、独立して水素原子、メチル基、エチル基、アセ
チル基、エチルカルボニル基である)、フェニル基、ま
たは前記式(29)で表される置換フェニル基であ
る。〕
【0089】これらの置換基の中でも、R1として好ま
しい置換基の具体例としては、水素原子、メチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソ
ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、
3−メチル−1−ブチル基、ヘキシル基、4−メチル−
1−ペンチル基などの炭素数1〜6のアルキル基;シク
ロプロピル基、シクロペンチル基、2−メチルシクロペ
ンチル基、シクロヘキシル基などの炭素数3〜6の環状
脂肪族基;フェニル基;前記一般式(29)で表される
置換フェニル基のうちnが1または2であり、Xが炭素
数1〜6のアルキル基、アミノ基、メチルアミノ基、ア
セトアミド基、−SH、−OHであるもの、例えば、メ
チルフェニル基、ジメチルフェニル基、ブチルフェニル
基、t−ブチルフェニル基、アミノフェニル基、アミノ
メチルフェニル基、アセトアミドフェニル基、メルカプ
トフェニル基、ヒドロキシフェニル基などの置換フェニ
ル基;または前記式(30)で表される置換メチル基の
うちmが1または2であり、Yがフェニル基、アミノ
基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、アセトアミド
基であるもの、例えば、ベンジル基、フェネチル基など
のアラルキル基、アミノメチル基、アミノエチル基、メ
チルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、アセチ
ルアミノメチル基などの(置換)アミノメチル基;等が
挙げられる。
【0090】2の定義:一般式(27)において、R2
は、水素原子、水酸基、シアノ基、炭素数1〜10のア
ルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜
10のアルキニル基、炭素数3〜6の環状脂肪族基、フ
ェニル基、置換フェニル基、−OR3(ただし、R3は、
炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケ
ニル基、炭素数2〜10のアルキニル基、フェニル基、
または前記式(29)で表される置換フェニル基)、次
式(31)で表される置換メチル基、
【0091】
【化57】 〔式中、kは、1〜10の整数であり、Zは、ハロゲン
原子、アミノ基、−NR′R″(R′R″は、独立して
水素原子、メチル基、エチル基、アセチル基、エチルカ
ルボニル基である)、フェニル基、前記式(29)で表
される置換フェニル基、−SH、−SR4(ただし、R4
は、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のア
ルケニル基、炭素数2〜10のアルキニル基、フェニル
基、または前記式(29)で表される置換フェニル
基)、−C(NH2)H−(CH2)n−CH3(ただ
し、n=1〜5)、または−C(NHCH3)H−(C
2)n−CH3(ただし、n=0〜5)である。〕また
は次式(32)で表される基である。
【0092】
【化58】 〔式中、Aは、−CO−、−NHCO−、−C(=N−
OH)−、−CH(OH)、−CH(NH2)−、−C
H(Cl)、−CH(Br)−であり、R5は、炭素数
1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル
基、炭素数3〜6の環状脂肪族基、フェニル基、前記式
(29)で表される置換フェニル基、前記式(31)で
表される置換メチル基、または次式(33)で表される
化合物である。〕
【0093】
【化59】 〔式中、Xは、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1
〜10のアルコキシ基、アミノ基、−NR′R″(R′
R″は、独立して水素原子、メチル基、エチル基、アセ
チル基、エチルカルボニル基である)、−COOH、−
COOCH3、−NO2、−OH、−SH、または−SC
3である。〕
【0094】R2の好ましい具体例としては、水素原
子;シアノ基;メチル基、エチル基、プロピル基、イソ
プロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、
t−ブチル基、ペンチル基、3−メチル−1−ブチル
基、ヘキシル基、4−メチル−1−ペンチル基などの炭
素数1〜6のアルキル基;シクロプロピル基、シクロペ
ンチル基、2−メチルシクロペンチル基、シクロヘキシ
ル基などの炭素数3〜6の環状脂肪族基;フェニル基;
メチルフェニル基、エチルフェニル基、プロピルフェニ
ル基、ブチルフェニル基、ペンチルフェニル基、ヘキシ
ルフェニル基などの炭素数1〜6のアルキル基を有する
置換フェニル基;アミノフェニル基、メチルアミノフェ
ニル基、アセトアミドフェニル基などの(置換)アミノ
フェニル基;前記式(31)で表される置換メチル基の
うちkが1または2であり、Zがフェニル基、アミノ
基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、アセトアミド
基であるもの、例えば、ベンジル基、フェネチル基など
のアラルキル基、アミノメチル基、アミノエチル基、メ
チルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、アセチ
ルアミノメチル基などの(置換)アミノメチル基;等が
挙げられる。1H−テトラゾール、5,5′−ビス−1
H−テトラゾール、及びこれらの誘導体の好ましい具体
例としては、未置換の1H−テトラゾール;5−メチル
−1H−テトラゾール、5−フェニル−1H−テトラゾ
ール、5−アミノ−1H−テトラゾールなどの5置換−
1H−テトラゾール;1−メチル−1H−テトラゾール
などの1置換−1H−テトラゾール;1−フェニル−5
−メルカプト−1H−テトラゾールなどの1置換−5置
換−1H−テトラゾール;などを挙げることができる。
これらの中でもR1=Hである1H−テトラゾール及び
5置換−1H−テトラゾールが特に好ましい。
【0095】本発明で用いる1H−テトラゾール、5,
5′−ビス−1H−テトラゾール、これらの誘導体(以
下、「1H−テトラゾール類」と略記)は、R1が水素
原子のものが特に高い効果を示す。その理由としては、
1H−テトラゾールの1位N部位に水素原子が結合して
いる場合、溶液中でその水素イオン(プロトン)は、酢
酸と同程度の酸性を示し、容易に金属あるいは塩基と塩
を形成することができる。したがって、1H−テトラゾ
ール類は、銅及び銅合金と反応し、銅塩を形成する。こ
の銅塩は、酸化に対して安定で、銅イオンの遊離を抑制
する。また、1H−テトラゾール類は、ポリアミド酸中
のカルボキシル基と銅または銅合金との反応を抑制し、
カルボン酸銅の生成を抑制すると考えられる。一方、R
1が水素原子以外の1H−テトラゾール類では、塩基性
を示し、銅への作用よりむしろポリアミド酸中のカルボ
キシル基を中和する作用があるものと考えられる。しか
しながら、このようなテトラゾール類を用いても、効果
はやや低いものの、残膜率を改善する作用効果を奏す
る。1H−テトラゾール類は、ポリアミック酸化合物1
00重量部(固形分基準)に対して、通常、0.05〜
20重量部、好ましくは0.1〜5重量部、より好まし
くは0.3〜3.0重量部の配合割合で使用する。この
配合割合が過小であると添加効果が小さく、逆に、過大
であると効果が飽和する。1H−テトラゾール類は、通
常、ポリアミック酸化合物の溶液に添加して、樹脂組成
物(溶液)とし、得られた組成物は、基板等に塗布して
被膜を形成する用途に使用される。
【0096】感光性樹脂組成物の使用方法 本発明の感光性樹脂組成物の使用方法は、先ず、該組成
物を適当な支持体、例えば、シリコンウェハやセラミッ
ク、アルミニウム基板などに塗布する。塗布方法として
は、スピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを
用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティングなど
の方法がある。次に、60〜80℃の低温でプリベーク
して塗膜を乾燥後、所望のパターン形状に化学線を照射
する。化学線としては、X線、電子線、紫外線、可視光
線などが使用できるが、200〜500nmの範囲の波
長のものが好ましい。次に、未照射部を現像液で溶解除
去することによりレリーフパターンを得る。現像液とし
ては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチル
アセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなどの極
性溶剤、メタノール、イソプロピルアルコール、水、ア
ルカリ現像液、アルカリ水溶液などを、それぞれ単独
で、あるいは2種以上を混合して使用する。現像方法と
しては、スプレー、パドル、浸漬、超音波などの各種方
式を採用することができる。現像によって形成したレリ
ーフパターンは、リンスする。リンス液としては、メタ
ノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸ブ
チルなどが挙げられる。次に、加熱処理を行ってイミド
環を形成し、ポリアミック酸化合物をポリイミド化し
て、耐熱性に富む最終パターンを得る。本発明による感
光性ポリイミド樹脂組成物は、半導体素子関連の用途の
みならず、多層回路の層間絶縁膜やフレキシブル銅張板
のカバーコート、ソルダーレジスト膜や液晶配向膜など
としても使用することができる。
【0097】
【実施例】以下に、合成例、実施例、及び比較例を挙げ
て、本発明についてより具体的に説明するが、本発明
は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
【0098】[合成例1]p−アミノ安息香酸[トリス(メタクリロイル)ペンタ
エリスリトール]エステルの合成 (1)反応器に、ペンタエリスリトールトリメタクリレ
ート13.1g、トリエチルアミン4.1g、及び塩化
メチレン35mlを添加し、氷冷下、攪拌下に、p−ニ
トロベンゾイルクロライド6.7g、及び塩化メチレン
25mlを滴下した後、氷冷下で2時間、引き続き室温
で2時間反応させた。反応終了後、反応液にクロロホル
ム及び水を加え、次いで、塩酸を加えて、クロロホルム
層を分取した。減圧下にクロロホルムを留去して得られ
た淡黄色油状物をカラムクロマトグラフィーで精製し
て、p−ニトロ安息香酸[トリス(メタクリロイル)ペ
ンタエリスリトール]エステル15.1g(収率85.
8%)を得た。 (2)反応器に、p−ニトロ安息香酸[トリス(メタク
リロイル)ペンタエリスリトール]エステル15.1
g、塩化第一スズ35.1g、及びテトラヒドロフラン
150mlを加え、氷冷下、攪拌下に、塩化水素ガスを
導入した。氷冷下で1時間、引き続き室温で1時間反応
後、反応液に、水及び炭酸ナトリウムを加えて弱アルカ
リ性とした。次に、クロロホルムで抽出し、減圧下にク
ロロホルムを留去後、残部をカラムクロマトグラフィー
で精製して、p−アミノ安息香酸[トリス(メタクリロ
イル)ペンタエリスリトール]エステル13.8g(収
率92.3%)を得た。
【0099】[実施例1]反応器に、2,2′−ジ(p
−アミノフェニル)6,6′−ビベンゾオキサゾール1
10.5g(0.264mol)、p−アミノ安息香酸
[トリス(メタクリロイル)ペンタエリスリトール]エ
ステル10.1g(0.022mol)、ジメチルアセ
トアミド552g、及びN−メチルピロリドン552g
を投入して均一溶液にした後、氷冷撹拌下、3,3′,
4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物8
8.6g(0.276mol)を少量づつ粉体で加え
た。次いで、氷冷下3時間、室温下20時間反応させ
て、ポリアミック酸を合成した。このようにして得られ
たポリアミック酸625.0重量部(固形分で100重
量部)に、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルパ
ーオキシカルボニル)ベンゾフェノン(以下、BTT
B:λmax340nm、日本油脂社製)2重量部、N
−フェニルグリシン2重量部、及び感光助剤としてビス
コート300(大阪有機化学社製)20重量部を添加
し、室温撹拌した。次いで、旭化成品感光性ポリイミド
ワニス(TL−500;ポリアミック酸エステル化合
物)125gを室温撹拌下添加した。次いで、3時間室
温撹拌して均一化した。得られた組成物をシリコンウエ
ハ上にスピナーで塗布し、乾燥機により60℃30分間
乾燥して、膜厚約18μmのフィルムを形成した。この
フィルムが形成されたシリコンウエハに、凸版印刷社製
ステップタブレットマスクを用いて、PLA−501F
(キャノン社製)により露光し、次いで、N−メチルピ
ロリドン70%、イソプロピルアルコール30%との混
合液からなる現像液でスプレー現像を行った。この結
果、露光エネルギーが150mj/cm2(436n
m)以上のところでパターンを得ることができた。ま
た、同じフィルムが形成されたシリコンウエハに、凸版
印刷社製解像評価マスクを用いて、PLA−501Fで
500mj/cm2の露光エネルギーで露光し、同様に
現像したところ、8.5μm幅のパターンまで解像する
ことができた。
【0100】[実施例2]酸無水物として、3,3′,
4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物8
8.6g(0.276mol)の代わりに、3,3′,
4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物4
4.3g(0.138mol)とピロメリット酸二無水
物30g(0.138mol)との混合物を用いた以外
は、実施例1と同様に反応させてポリアミック酸を得
た。このようにして得られたポリアミック酸666.7
重量部(固形分で100重量部)に、BTTB2重量
部、N−フェニルグリシン2重量部、及びビスコート3
00を20重量部添加した。次いで、旭化成品感光性ポ
リイミドワニス(TL−500)125gを室温撹拌下
で添加した後、3時間室温撹拌して均一化させた。得ら
れた組成物をシリコンウエハ上にスピナーで塗布し、乾
燥機により60℃30分間乾燥して、膜厚約17μmの
フィルムを形成した。このフィルムが形成されたシリコ
ンウエハに、凸版印刷社製ステップタブレットマスクを
用いて、PLA−501F(キャノン社製)により露光
し、次いで、N−メチルピロリドン70%、イソプロピ
ルアルコール30%との混合液からなる現像液でスプレ
ー現像を行った。この結果、露光エネルギーが150m
j/cm2(436nm)以上のところでパターンを得
ることができた。また、同じフィルムが形成されたシリ
コンウエハに、凸版印刷社製解像評価マスクを用いて、
PLA−501Fで500mj/cm2の露光エネルギ
ーで露光し、同様に現像したところ、8.5μm幅のパ
ターンまで解像することができた。
【0101】[実施例3]実施例2得られたポリアミッ
ク酸666.7重量部(固形分で100重量部)にBT
TB2重量部、N−フェニルグリシン2重量部、及び感
光助剤として、ビスコート300の代わりに、3EG−
A(共栄社製)20重量部を添加し、室温で溶解した。
次いで、旭化成品感光性ポリイミドワニス(TL−50
0)125gを室温撹拌下で添加した後、室温下3時間
撹拌して均一化させた。得られた組成物をシリコンウエ
ハ上にスピナーで塗布し、乾燥機により60℃30分間
乾燥して、膜厚約17μmのフィルムを形成した。この
フィルムが形成されたシリコンウエハに、凸版印刷社製
ステップタブレットマスクを用いて、PLA−501F
(キャノン社製)により露光し、次いで、N−メチルピ
ロリドン70%、イソプロピルアルコール30%との混
合液からなる現像液でスプレー現像を行った。この結
果、露光エネルギーが50mj/cm2(436nm)
以上のところでパターンを得ることができた。また、同
じフィルムが形成されたシリコンウエハに、凸版印刷社
製解像評価マスクを用いて、PLA−501Fで200
mj/cm2の露光エネルギーで露光し、同様に現像し
たところ、8.5μm幅のパターンまで解像することが
できた。
【0102】[参考例1]実施例2で得られたポリアミ
ック酸666.7重量部(固形部で100重量部)に、
BTTB2重量部、N−フェニルグリシン2重量部、及
び架橋助剤としてビスコート300を30重量部添加
し、室温で撹拌して溶解した。得られた組成物をシリコ
ンウエハ上にスピナーで塗布し、乾燥機により60℃3
0分間乾燥して、膜厚約18μmのフィルムを形成し
た。このフィルムが形成されたシリコンウエハに、凸版
印刷社製ステップタブレットマスクを用いて、PLA−
501F(キャノン社製)により露光し、次いで、N−
メチルピロリドン70%、イソプロピルアルコール30
%との混合液からなる現像液でスプレー現像を行った。
この結果、露光エネルギーが200mj/cm2(43
6nm)以上のところでパターンを得ることができた。
また、同じフィルムが形成されたシリコンウエハに、凸
版印刷社製解像評価マスクを用いて、PLA−501F
で500mj/cm2の露光エネルギーで露光し、同様
に現像したところ、10μm幅のパターンまで解像する
ことができた。
【0103】[比較例1]エステル結合型感光性ポリイ
ミドワニスの低熱膨張タイプの代表的製品として旭化成
TL−500がある。このワニスを用い、シリコンウエ
ハ上にスピナーで塗布し、乾燥機により70℃30分間
乾燥して、膜厚約16μmのフィルムを得た。このフィ
ルムが形成されたシリコンウエハに、凸版社製ステップ
タブレットマスクを用いて、PLA−501F(キャノ
ン社製)により露光し、次いで、旭化成専用現像液でス
プレー現像を行った。この結果、露光エネルギーが50
mj/cm2(436nm)以上のところでパターンを
得ることができた。また、同じフィルムが形成されたシ
リコンウエハに、凸版印刷社製解像評価マスクを用い
て、PLA−501Fで200mj/cm2の露光エネ
ルギーで露光し、同様に現像したところ、8.0μm幅
のパターンまで解像することができた。
【0104】<製膜条件の検討結果>実施例3で合成し
た感光性組成物をシリコンウエハ上にスピナーで塗布
し、乾燥機により60℃30分間乾燥して、膜厚約17
μmのフィルムを得た。このフィルムに、PLA−50
1F(キャノン社製)により200mj/cm2の露光
エネルギーで全面露光した後、400℃で2時間キュア
してイミド化を完結した。シリコンウエハをフッ酸処理
してポリイミドのフィルムを得た。このフィルムの引張
強度を測定した(ミネベア社製TCM−500を使
用)。同様に、旭化成品感光性ポリイミドワニス(TL
−500)をシリコンウエハ上に塗布し、乾燥機により
70℃30分間乾燥し、膜厚約16μmのフィルムを得
た。このフィルムに、PLA−501(キャノン社製)
により200mj/cm2の露光エネルギーで全面露光
した後、400℃で2時間キュアしてイミド化を完結し
た。シリコンウエハをフッ酸処理してポリイミドフィル
ムを得ようとしたがもろくて膜と成らなかった。そこ
で、加熱製膜温度(キュア温度)を450℃2時間の条
件で行い、フッ酸処理して、ポリイミド膜を得た。この
膜の引張強度を同様に測定した。結果を表1に示す
【0105】
【表1】 表1の結果から明らかなように、本発明品(実施例3)
は、強い引張破断強度と高い破断伸びを示す。また、本
発明品は、キュア温度も低く、生産性にも優れている。
これに対して、ポリアミック酸エステル化合物(エステ
ル架橋型感光性ポリイミド)は、単独で使用した場合、
高いキュア温度が必要であり、膜物性も脆い。
【0106】<残留応力の測定>実施例3で得られた組
成物を500μm厚のシリコンウエハ(結晶方位10
0)上にスピンナーで塗布し、乾燥機により60℃で3
0分乾燥して、膜厚約18μmのフィルムを形成した。
このフィルムが形成されたシリコンウエハに、ステップ
タブレットマスクを用いて、PLA−501Fにより、
露光量200mj/cm2で全面露光し、次いで、窒素
ガス雰囲気下、400℃で2時間処理してイミド化を行
った。イミド化後、シリコンウエハに生じたそりを触針
式表面形状測定器P−10(テンコール社製)で測定し
た。その測定値とイミド化後の膜厚に基づいて、P−1
0内蔵の残応力計算プログラムにより計算して膜の残留
応力値を得た。同様に旭化成品TL−500を用い、キ
ュア温度450℃で製膜したときの残留応力を測定し
た。結果を表2に示す。
【0107】
【表2】 表2の結果から明らかなように、末端変性型感光性ポリ
アミック酸化合物にエステル架橋型感光性ポリイミドワ
ニスを配合しても(実施例3)、残留応力、膜物性の劣
化はほとんど見られない。
【0108】<感度、解像性>実施例2〜3、参考例
1、及び市販品について、感度及び解像性を測定した結
果を表3に示す。
【0109】
【表3】 表3の結果から明らかなように、本発明の感光性樹脂組
成物(実施例2〜3)は、感度及び解像性に関して、市
販エステル架橋型感光性ポリイミドワニス(TL−50
0)と同等の性能を有する。
【0110】
【発明の効果】本発明によれば、感度及び解像性などの
レジスト特性に優れ、保存安定性が良好で、膜の残留応
力が小さい感光性ポリイミド樹脂を提供することができ
る。本発明の感光性ポリイミド樹脂は、半導体素子の表
面保護膜や層間絶縁膜等として有用である。また、本発
明の感光性ポリイミド樹脂は多層回路の層間絶縁膜やフ
レキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト
膜、あるいは液晶の配向膜などとしても使用することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/312 H01L 21/30 502R (72)発明者 坂本 圭 神奈川県川崎市川崎区夜光一丁目2番1号 日本ゼオン株式会社内 (72)発明者 伊藤 健一 神奈川県川崎市川崎区夜光一丁目2番1号 日本ゼオン株式会社内 (72)発明者 米田 泰博 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 横内 貴志男 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 水谷 大輔 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 石月 義克 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)式(1)で表される基Z1及び式
    (2)で表される基Z2からなる群より選ばれる少なく
    とも一種の化学線官能基を両末端に有するポリアミック
    酸化合物、 【化1】 (式中、Xは、単結合、−O−、−CO−、−COO
    −、−OCO−、−OCOO−、−COCH2O−、−
    S−、−SO−、−SO2−または−SO2O−であり、
    3、R4、R5、R6及びR7は、光重合可能な炭素−炭
    素二重結合を有する置換基であり、mは、0または1で
    あり、nは、1〜3の整数である。) 【化2】 (式中、R3、R4、R5、R6及びR7は、光重合可能な
    炭素−炭素二重結合を有する置換基であり、mは、0ま
    たは1である。) (B)ポリアミック酸化合物のカルボキシル基を光架橋
    可能な基でエステル化してなるポリアミック酸エステル
    化合物、(C)光重合性官能基を有する感光助剤、
    (D)光重合開始剤、及び(E)溶剤を含有する感光性
    樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ポリアミック酸化合物(A)が、式
    (1)で表される化学線官能基Z1を両末端に有する式
    (3)のポリアミック酸化合物(A1)である請求項1
    記載の感光性樹脂組成物。 【化3】 (式中、R1は、4価の有機基であり、R2は、2価の有
    機基であり、kは、5〜10000の整数であり、Z1
    は、前記式(1)で表される化学線官能基である。)
  3. 【請求項3】 ポリアミック酸化合物(A)が、式
    (2)で表される化学線官能基を両末端に有する式
    (4)のポリアミック酸化合物(A2)である請求項1
    記載の感光性樹脂組成物。 【化4】 (式中、R1は、4価の有機基であり、R2は、2価の有
    機基であり、kは、5〜10000の整数であり、Z2
    は、前記式(2)で表される化学線官能基である。)
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