JPH09258352A - X線画像撮影装置 - Google Patents

X線画像撮影装置

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Publication number
JPH09258352A
JPH09258352A JP8061011A JP6101196A JPH09258352A JP H09258352 A JPH09258352 A JP H09258352A JP 8061011 A JP8061011 A JP 8061011A JP 6101196 A JP6101196 A JP 6101196A JP H09258352 A JPH09258352 A JP H09258352A
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JP
Japan
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film
ray
support plate
members
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Application number
JP8061011A
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English (en)
Inventor
Tadashi Fujii
正 藤井
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 X線画像撮影装置において、撮影部でフイル
ムと増感紙とを密着させる支持部材の外形を拡大するこ
となく、両部材間のストロークを大きくすることを可能
にする。 【解決手段】 撮影部40において、前側支持板41をX線
画像撮影装置本体に固設し、後側の増感紙46を後側支持
板42の剛性の高いカーボン板49に取り付けて、この後側
支持板42を移動可能としたことにより、両支持板41,42
間のストロークをある程度大きく確保しなければならな
い場合であっても、支持板41,42の外形を拡大させる必
要はなく、したがって外形を変えずにストローク量だけ
を増大させることができ、装置の大型化を防止すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はX線画像撮影装置に
関し、詳細には撮影部における、前側支持部材と後側支
持部材の間に搬入されたX線フイルムを、両支持部材の
間の空間を減圧することにより支持部材に貼付された増
感紙に密着させる真空密着方式のフイルム密着構造の改
良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、特に医療分野において、多数
のX線フイルムを収容したマガジンからこのフイルムを
1枚ずつ上方から撮影部に搬入し、撮影部で被写体のX
線透過画像を撮影し、撮影済みのフイルムを撮影部から
下方へまたは上方へ搬出するようにしたX線画像撮影装
置がよく知られている(特公平5-67215号、同6-68608
号等)。ここで、フイルムの撮影部への搬入を上方から
行なうのは、重力を利用することによってフイルムのハ
ンドリングを容易にするためである。
【0003】ところでこのようなX線画像撮影装置の撮
影部では、被写体への照射X線の線量を増大させずにフ
イルムへの照射線量を増大させるべく、フイルムに増感
紙を重ねて撮影が行なわれる。
【0004】この場合、フイルムと増感紙とをその全面
に亘って均一に密着させることが必要であり、通常は相
対向する一対の支持部材を撮影部に設け、このうちの一
方、例えば後側支持部材をゴム等の伸縮性を有するもの
とし、この伸縮性を有する支持部材に増感紙を取り付
け、さらにこの支持部材を枠状の剛性を有する支持体に
取り付け、両支持部材の間にフイルムを搬入した後に両
支持部材の間の空間をパッキン等の密閉部材で密閉し、
この密閉空間内を真空ポンプ等の減圧手段を用いて減圧
することにより後側支持部材をダイヤフラムとして機能
せしめ、上記伸縮性を有する後側支持部材が大気圧に押
されて前側支持部材に押し付けられることを利用した、
いわゆる真空密着が行なわれている(実公昭53-16291
号、特開平4−241345号、同6-22944号等)。
【0005】この技術によれば、フイルムと増感紙とを
その全面に亘って均一に密着せしめることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしこのような真空
密着方式において、ダイヤフラムとして作用する伸縮性
を有する支持部材の前後方向のストロークをある程度大
きく確保しなければならない場合、例えば図5に示すよ
うに、両支持部材の間にある程度の厚さを有するパッキ
ンを介在せしめた構成のものにおいては、上記ストロー
ク量の増大に伴ってこの支持部材の外径をも拡大させる
必要がある。これはストローク量だけを増大させると固
定端である周縁部に過大な応力が生じて枠状の支持体か
らダイヤフラムが脱落し、または当該固定端近傍に亀裂
等の損傷を生じるからである。
【0007】またこのダイヤフラムと枠状の支持体との
接続は、技術的に困難な接着による接続を回避する必要
があり、接着以外の接続方式を採用した場合、製造コス
トが高価なものとなる。
【0008】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
って、支持部材の外形を拡大することなく支持部材の前
後方向のストロークを大きく確保することを可能とし、
また製造コストが高価になることをも防止したX線画像
撮影装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のX線画像撮影装
置は、少なくとも一方に増感紙が取り付けられた一対の
支持部材の間にフイルムを搬入した後、密閉部材により
密閉される前記両支持部材に挟まれた空間内を減圧する
ことにより、前記両支持部材を近接せしめて前記フイル
ムと前記増感紙とを密着せしめるようにしたX線画像撮
影装置において、前記一対の支持部材のうち一方の支持
部材はX線画像撮影装置本体に固設されており、他方の
支持部材は剛性材料により形成され、かつ前記一方の支
持部材に向けて近接し、および該一方の支持部材から離
隔するように前後方向に移動可能とされ、前記密閉部材
が弾性部材であり、かつ前記一方の支持部材の周縁近傍
に、前記両支持部材の近接状態において該両支持部材の
周縁近傍の全周に亘って気密に密着するように配された
ことを特徴とするものである。
【0010】ここで本発明のX線画像撮影装置において
は、支持部材はフイルムを挟む面が平面である支持板な
どを用いるのが望ましい。
【0011】また、剛性材料とは、前述したダイヤフラ
ムのごとき、それ自体の形状が大きく弾性的に変化する
性質を有するものではないものを意味するが、理論上は
ともかく、実際にはその厚さの程度などの形状との関係
から全く弾性変形しないものは存在しないため、一般的
に剛性の高い材料、例えばカーボンやSUSなどを意味
する。
【0012】さらに密閉部材としては例えばパッキン、
弾性部材としては例えばゴムなどが相当する。
【0013】なお、密閉部材は、両支持部材が少なくと
も近接状態において密着していればよく、離隔状態にお
いてまで密着していることを要しない。
【0014】また、両支持部材のうち少なくとも一方の
支持部材が、前記減圧によって両支持部材の周縁部より
も中央部が先に密着するものとして形成するのがより望
ましい。具体的には、周縁部よりも中央部の方が、他方
の支持部材に向けて凸状となるものはこの要件を満た
す。
【0015】例えば、支持部材の周縁部近傍に、減圧の
程度に応じて、両支持部材の中央部同士が密着し始める
程度の減圧状態においては周縁部近傍が互いに近接する
のを抑制し、より進んだ減圧状態、すなわち真空度がよ
り高い圧力状態においてはこの抑制に拘らず両支持部材
の周縁部近傍同士の密着を許容するように設定された密
着抑制手段を備えればよい。
【0016】このように中央部が周縁部よりも先に密着
する構成とすることによって、密着動作の際に、フイル
ムと増感紙若しくは支持部材との間の空気を排除しやす
くなって、密着時に空気溜まりが生じるのを防止するの
に有効である。
【0017】
【発明の効果】本発明のX線画像撮影装置によれば、2
つの支持部材のうち一方の支持部材をX線画像撮影装置
本体に固設し、他方の支持部材をカーボンやSUSなど
の剛性の高い材料により形成してこれを減圧により一方
の支持部材側に移動せしめるようにしたため、支持部材
の前後方向のストロークをある程度大きく確保しなけれ
ばならない場合であっても、支持部材が伸縮性を有する
ものである場合のようにその外形をも拡大させなければ
ならないという必要はなく、したがって外形を変えずに
ストローク量だけを増大させることができ、外形拡大に
伴う装置の大型化を防止することができる。
【0018】また、そのように外形を変えずにストロー
ク量だけを増大させ場合にも、その支持部材が極端に変
形するものではないため支持部材自体が損傷するという
事態も避けることができる。
【0019】このように本発明のX線画像撮影装置によ
れば、装置の大型化を防止するとともに、支持部材の耐
久性、信頼性を向上させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明のX線画像撮影装置
の具体的な実施の形態について図面を用いて説明する。
【0021】図1はX線画像撮影装置の一実施形態を示
す概略側断面図、図2は図1に示したX線画像撮影装置
の撮影部においてフイルムを増感紙に密着せしめる密着
構造の詳細を示す図、図3および4はX線画像撮影装置
の作動状態を示す図である。
【0022】図示のX線画像撮影装置は、主として人体
の胸部を被写体100 とするX線透過画像をX線フイルム
に撮影するためのものであり、互いに長さの異なる複数
種類の未露光のX線フイルム1a,1bをそれぞれその種類
ごとに多数収容する2つのサプライマガジン11,12と、
これらのサプライマガジン11,12から図示しないフイル
ム選択手段からのフイルム選択指示に基づいて、上記2
つのサプライマガジン11,12のいずれか一方からフイル
ム1aまたは1bを1枚取り出して後述の撮影部40にその下
方から搬入する搬入手段20と、撮影部40に搬入されたX
線フイルム1a等を把持して撮影部40内上部に上昇せしめ
る把持装置30と、この把持装置30により把持されて上方
に上昇せしめられたX線フイルム1a等の上端が所定の位
置で当接するようにその内部の上方に当接部材43が設け
られているとともに、固定の前側支持板41と可動の後側
支持板42との間にX線フイルム1a等を挟んでこれを保持
し、この保持した状態でX線透過画像の撮影を行なう撮
影部40と、X線透過画像が撮影された後のX線フイルム
1a等を撮影部40から上方に引き出すことによって搬出せ
しめる搬出手段50と、撮影部40から引き出されたX線フ
イルム1a等の搬送通路上に設けられた、このX線フイル
ム1a等の搬送方向先端部に撮影日時、撮影部位(被写
体)、患者名等のID情報を記録するID情報記録装置
60と、このX線透過画像およびID情報が記録されたX
線フイルム1a等を収容するレシーブマガジン70とが内部
に備えられた構成である。
【0023】さらに詳しくは、サプライマガジン11,12
はいずれもそれぞれフイルム1a,1bを収容する本体11a
,12a と本体11a ,12a に開閉自在に軸支された、閉
時に内部を遮光状態とする蓋体11b ,12b とから構成さ
れ、本装置の外部に取り出して持ち運ぶ場合にはこの蓋
体11b ,12b が閉状態とされ、内部に装着したときは開
状態とされるものである。
【0024】搬入手段20は、装置内部で開状態とされた
サプライマガジン11,12の開口部から本体11a ,12a 内
部に進入して、本体11a ,12a 内部にそれぞれ積層され
たフイルム1a等のうち最上層の1枚のフイルム1a等を吸
着してサプライマガジン11等の開口部からこのフイルム
1a等を引き出し、さらに撮影部40の下方に互いに対向し
て配設された搬入ローラ23までフイルム1a等を搬送する
枚葉手段21,22と、搬送されたフイルム1a等を挟持し、
このフイルム1a等を上方向に搬送するように回転駆動せ
しめられた2つの搬送ローラ23とから構成されている。
【0025】なお、上記2つの枚葉手段21,22は、その
一方21が長いサイズのフイルム1aを、他方22が短いサイ
ズのフイルム1bをそれぞれ吸着するものであるが、これ
らは例えばオペレータからフイルム選択手段に入力され
たフイルム選択指示にしたがっていずれか一方が駆動さ
れる。ただし、必ずしもこのようにフイルムの長さごと
に各別に枚葉手段21,22を設ける構成に限るものではな
く、一つの枚葉手段が上記フイルム選択指示にしたがっ
て、その指示された側のサプライマガジン11または12の
開口部まで移動せしめられていずれの長さのフイルム1a
または1bであっても吸着し得るようにした構成を採るこ
とも勿論可能である。
【0026】搬送ローラ23は、枚葉手段21または22によ
り搬送されたフイルム1aまたは1bの搬送方向先端部を挟
持すると、回転駆動することにより、このフイルム1a等
を上方に搬送するが、フイルム1a等の後端がこのローラ
23を通りすぎた後もローラ23は回転を続け、これによっ
てフイルム1a等の後端部を下から突くように振動を与え
ることとなり、フイルム1a等の姿勢をその下端部(後端
部)とローラ23の軸方向とが平行になるように正すこと
ができる。
【0027】把持装置30はフイルム1a等の両側部にそれ
ぞれ設けられ、搬送ローラ23により撮影部40に搬入され
たフイルム1a等をその両側部で把持する把持する把持部
と、この把持部ごとフイルム1a等を撮影部40の高さ方向
に昇降せしめる昇降機構と、この把持部による把持操作
と解除操作とを切り替える操作切替手段と、X線フイル
ム1a等の上端と撮影部40の前側支持部材41に設けられた
当接部材43との当接を検出して昇降機構による上昇作動
を停止せしめる位置決め制御手段とから構成される。
【0028】撮影部40は、X線画像撮影装置の本体に固
定された前側支持板41と、この前側支持板41の上部に固
設された前述の当接部材43と、フイルム1a等の受容時に
は下側を広く開放し撮影時には前側支持板41と密着しフ
イルム1a等の搬出時には上側を広く開放するように移動
可能とされた後側支持板42と、後側支持板42に設けられ
た、撮影部40内に進入したフイルム1a等を保持する吸着
装置44と、この前側支持板41の後面および後側支持板42
に可動の保持部材42c を介してそれぞれ固設された増感
紙(スクリーン)45,46と、前側支持板41と後側支持板
42とが近接した状態においてこれら両支持板41,42の周
縁近傍の全周に亘って気密に密着するように、前側支持
板41の周縁近傍に配されたゴムで形成されたパッキン47
と、前側支持板41、後側支持板42およびパッキン47で囲
まれた空間内部の空気を吸引してこの空間内を減圧せし
める減圧手段、例えば真空ポンプ48とを備えている。
【0029】また後側支持板42は詳しくは、増感紙46が
貼付された矩形のカーボン板49とこのカーボン板49の周
縁近傍を全周に亘り保持し、前後方向に可動とされた枠
状の部材からなる保持部材42c が後側支持板本体42a に
複数のスプリング42b を介して設けられたものであり、
保持部材42c がスプリング42b の付勢力により後側支持
板本体42a の前面に接する方向に付勢されていることに
より、両支持板41,42が近接した後に内部空間内を減圧
したとき、両支持板41,42の増感紙45,46は、その周縁
部よりも中央部が先に密着するように構成する。
【0030】すなわち、後側支持板42の保持部材42c は
減圧の程度に応じて、両支持部板41,42にそれぞれ設け
られた増感紙45,46の中央部同士が密着し始める程度の
空間内の減圧状態においては両増感紙45,46の中央部同
士はフイルムを介して密着するが、カーボン板49の周縁
部近傍は後側支持部板42の保持部材42c がスプリング42
b により後方に付勢されているため密着するのが抑制さ
れている。なお、より進んだ減圧状態、すなわち真空度
がより高い圧力状態においてはこの空間内部の圧力と大
気圧との圧力差によりスプリング42b が圧縮されるため
保持部材42c は前方、すなわち前側の増感紙45方向に進
み、両増感紙45,46の周縁部近傍同士も密着される。
【0031】また、後側支持板42に設けられた吸着装置
44は、吸引により撮影部40内に進入したフイルム1a等を
一定位置に保持するものであり、吸盤と吸排気手段とか
らなる。
【0032】また、前側支持板41の、当接部材43に対応
する位置から下方へ僅かな長さの範囲には図示しないX
線の不透過部材が貼付されている。
【0033】搬出手段50は、後側支持板42側に保持され
たフイルム1a等を吸着して撮影部40から引き出す、先端
に吸着盤を有する吸着アーム51と搬送ローラ52とから構
成される。さらに吸着アーム51は、駆動力を受けて旋回
する第1アーム51a と、この第1アーム51a の先端にさ
らに回動可能に設けられた第2アーム51b と、第2アー
ム51b の先端に設けられた吸着盤51c とを備えた構成で
ある。
【0034】また、レシーブマガジン70は前述のサプラ
イマガジン11,12と同様にフイルム1a等を内部に収容す
る本体70a と蓋体70b とから構成され、長いサイズのフ
イルム1a,サイズの短いフイルム1bの区別なく収容する
ものである。なお、このレシーブマガジン70への搬入は
搬送ローラ52で行なわれる。
【0035】次に、本実施形態のX線画像撮影装置の作
用について説明する。
【0036】まずこの装置には、その内部に、長いサイ
ズの未露光X線フイルム1aが収容されたサプライマガジ
ン11と短いサイズの未露光X線フイルム1bが収容された
サプライマガジン12がセットされている(図1参照)。
【0037】ここで、図示しないフイルム選択手段から
オペレータの指示が入力され、この指示に基づいて、上
記2つのサプライマガジン11,12のいずれか一方から対
応する枚葉手段21または22がフイルム1aまたは1bを1枚
ずつ取り出す。
【0038】例えば、指示が長いサイズの場合は、枚葉
手段21がサプライマガジン11の開口部から本体11a 内部
に進入して、積層された多数のフイルム1aのうち最上層
の1枚のフイルム1aを吸着してフイルム1aをサプライマ
ガジン11から引き出す。このとき、他方の枚葉手段22は
いかなる作用もなさない。
【0039】一方、指示が短いサイズの場合は、枚葉手
段22がサプライマガジン12の開口部から本体12a 内部に
進入して、積層された多数のフイルム1bのうち最上層の
1枚のフイルム1bを吸着してフイルム1bをサプライマガ
ジン12から引き出す。このとき、他方の枚葉手段21はい
かなる作用もなさない。
【0040】以後の作用はサイズの指示の如何に拘らず
同一であるため、以下、指示が長いサイズの場合、すな
わち長いサイズのフイルム1aに対する作用について説明
する。
【0041】枚葉手段21はフイルム1aを吸着してサプラ
イマガジン11から引き出した後、さらにフイルム1aを吸
着したまま、撮影部40の下方に配設された搬入ローラ23
まで移動する(図3(A)参照)。これによりフイルム
1aの搬送方向先端部が2つの搬入ローラ23の間に導かれ
る。このとき、撮影部40の後板42は下方が開放され、上
方側が狭くなった状態となっているため、フイルム1aは
下方側からでもスムーズに撮影部40に進入することがで
きる。
【0042】搬入ローラ23はフイルム1aの搬送方向先端
部を挟んだ状態で回転駆動し、この2つの搬入ローラ23
の周面とフイルム1aの表面との摩擦力によりフイルム1a
を撮影部40の前側支持板41と後側支持板42との間を上方
向に搬送する(図3(A)参照)。
【0043】フイルム1aは上方に搬送され続けるが、そ
の後端部(下端部)がローラ23を通りすぎるとフイルム
1aへ作用する搬送力が無くなるため上方への搬送は停止
するが、なおもローラ23は回転を続け、これによってフ
イルム1aの下端部を下から突き上げるように振動を与え
ることとなり、フイルム1aの姿勢をその下端部とローラ
23の軸方向とが平行になるように正す(図3(B)参
照)。
【0044】ここで、把持装置30の把持部が姿勢の正さ
れた状態のフイルム1aの両側部を把持し、次いで、図示
しない昇降機構によりフイルム1aを把持した把持部を上
方に移動せしめる。
【0045】上昇せしめられたフイルム1aの上端が前側
支持板41の上部に設けられた当接部材43に当接すると、
位置決め制御手段(図示せず)がこの当接を検出して昇
降機構による把持部の上昇を停止せしめ、これにより、
フイルム1aは正確に上端基準で撮影部40に対して位置決
めされる(図3(C)参照)。
【0046】フイルム1aは位置決めがなされた後に、後
側支持板42に設けられた吸着装置44により後側支持板42
の所定位置に保持される。この保持後に把持装置30の把
持部はフイルム1aを解放し、昇降機構が把持部をもとの
位置まで降下せしめる。
【0047】ここでフイルム1aを保持した後側支持板42
は、その上端を中心に前側支持板41方向に旋回を開始
し、前側支持板41と後側支持板42とがある程度近接して
略平行に対面した状態(図3(D)、図2(A)参照)
となる。
【0048】以下、フイルム1aと増感紙45および46とを
密着せしめる作用について図2を参照して詳説する。
【0049】後側支持板42はフイルム1aを保持した状態
のままでさらに前側支持板41方向に進み、前側支持板41
の周縁部に全周に亘って設けられたパッキン47に、後側
支持板42の保持部材42c が気密に密接し、後側支持板42
は停止する(図2(B)参照)。このときパッキン47の
密着した周縁部よりも内側の空間においては、前側支持
板41と後側支持板42とは僅かな間隙を有する状態となっ
ている。これにより前側支持板41、パッキン47、保持部
材42c および後側の増感紙46が貼付されたカーボン板49
は密閉された空間を形成する。なおこの状態においては
前後の増感紙45,46の間には隙間がある。
【0050】ここで真空ポンプ48がこの密閉空間内の減
圧を開始する。すなわち真空ポンプ48が上記密閉空間内
の空気を吸引して内部の圧力を低減せしめる。ある程度
の減圧が進むと、増感紙46が貼付されたカーボン板49
は、その中央部が前側支持板42の増感紙45側に僅かに凸
状に変形する。これはカーボン板49の周縁部近傍は枠状
部材を介してスプリング42b により後方に付勢されてい
る一方、中央部は密閉空間の内外圧力差により押圧され
るためである。なお図面(図2(B)、(C))ではこ
のような僅かな変形を表すのは困難であるためカーボン
板49は平面状として記載している。
【0051】この後さらに減圧状態が進み、すなわち密
閉空間内の真空度がより高い状態となって、この密閉空
間内部の圧力と外部の大気圧との圧力差によりスプリン
グ42b が圧縮され、保持部材42c が後側支持板本体42a
に対して前側の増感紙45方向に進み始める。このとき、
カーボン板49は、その中央部が周縁部よりも前側の増感
紙45側に凸の形状のままであるため、保持部材42c の前
方への進行にしたがってまず前側の増感紙45、フイルム
1a、後側の増感紙46の中央部同士が密着する。
【0052】さらに減圧が進むことによって、これらの
中央部から順次、周縁に向かって密着が進み、最終的に
前側の増感紙45、フイルム1a、後側の増感紙46が全面に
亘って密着する(図2(C)、図3(D))。
【0053】したがってフイルムと増感紙とが中央部か
ら周辺部に順次密着するため、フイルムと増感紙との間
の空気を排除しやすく、空気溜まりが生じるのを防止す
るのに有効である。
【0054】そしてこのようにフイルム1aが前側支持板
41に密着した状態でX線画像の撮影が行なわれる(図3
(D))。このときフイルム1aの上端から下方へわずか
の範囲には後にID情報を記録するために、前側支持板
41に貼付されたX線不透過部材によりX線200 の曝射は
行なわれない。そしてこの範囲は、当接部材43により正
確にフイルム1aの上端から定められているため、フイル
ムの長さのばらつきによっても変動することはない。
【0055】X線画像の撮影後、密閉空間には空気が圧
送されて、上述の密着作用とは逆の工程で保持部材42c
はもとの位置(図2(A)の位置)に戻され、さらに後
側支持板42は、その下端が少し開いてもとの位置まで戻
るとともに、そこから下端を中心に上端側が前側支持板
41から離隔する方向(図示では時計回り)に旋回して上
端側が開放される。このときフイルム1aは吸着装置44に
保持されているため後板42と一体的に時計回りに旋回す
る。
【0056】次いで、後側支持板42がある程度後退した
位置において、吸着アーム51の第1アーム51a が後側支
持板42に近接する方向(図示では反時計回り)に旋回
し、吸着アーム51の吸着盤51c が後側支持板42の前面に
対向する位置まで旋回した後に停止する。次いで第1ア
ーム51a の先端に設けられた第2アーム51a が、その先
端部に設けられた吸着盤51c を、後側支持板42に保持さ
れたフイルム1aに押圧する方向(反時計回り)に第1ア
ーム51a に対して回動し、吸着盤51c がフイルム1aの前
面に密着する(図4(A)参照)。
【0057】吸着盤51c がフイルム1aに密着すると吸着
盤51c はフイルム1aを保持し、一方、後側支持板42の吸
着装置44はフイルム1aの保持を解除し、これによりフイ
ルム1aは後側支持板42から吸着アーム51に受け渡され
る。吸着アーム51はフイルム1aを保持した状態のままで
時計回りに旋回、回動して元の位置に戻るが、この元の
位置に戻る過程で、第2アーム51b および第1アーム51
a の回動、旋回を調整することにより、フイルム1aの上
端を搬送ローラ52まで案内する(図4(B)参照)。
【0058】吸着アーム51は搬送ローラ52までフイルム
1aを案内するとフイルム1aの吸着を解除する。これによ
りフイルム1aは吸着アーム51から搬送ローラ52に受け渡
される(図4(B)参照)。
【0059】搬送ローラ52は、案内されたフイルム1aの
表裏面を挟み回転駆動によりフイルム1aを搬送する。こ
の搬送経路中に設けられたID情報記録装置60にフイル
ム1aの先端が到達すると、ここで一旦搬送が停止し、フ
イルム1aの搬送方向先端部でのX線が曝射されていない
範囲に撮影日時、撮影部位(被写体)、患者名等のID
情報が記録される(図4(C)参照)。このID情報は
オペレータが図示しないキーボード等から撮影に先だっ
て予め入力したものである。
【0060】X線が曝射されていない範囲に正確にID
情報が記録されたフイルム1aは、搬送ローラ52が再度回
転駆動を開始することによって搬送が再開され、蓋体70
b が開放されたレシーブマガジン70の開口から本体70a
内に収容されて(図4(D)参照)、一連の撮影処理が
終了する。
【0061】このように本実施形態のX線画像撮影装置
によれば、X線フイルムを挟んで支持する2つの支持板
のうち前側の支持板をX線画像撮影装置本体に固設し、
後側の支持板を剛性の高い材料であるカーボン材料によ
り形成して、これらの間の空間を減圧により前側支持板
側に移動せしめるようにしたため、支持板の前後方向の
ストロークをある程度大きく確保しなければならない場
合であっても、支持板の外形に拘らずストローク量だけ
を増大させることができ、外形の拡大に伴う装置の大型
化を防止することができる。
【0062】また、外形を拡大することなくストローク
量だけを増大させ場合にも、その支持板が極端に変形す
るものではないため、支持板が破損するという事態も生
じない。
【0063】加えて、本実施形態のX線画像撮影装置で
はID情報を記録するためのX線遮蔽領域をX線フイル
ム1aの上端を基準として正確に設定できるため、フイル
ムの長さのばらつきやフイルムサイズの相違等を考慮し
てこの領域を大きめに設定する必要がなく、X線画像を
記録可能の領域を相対的に大きく確保することができる
という利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のX線画像撮影装置の一実施形態を示す
概略図
【図2】図1に示したX線画像撮影装置の撮影部におい
てフイルムを増感紙に密着せしめる密着構造の詳細を示
す図
【図3】図1に示したX線画像撮影装置の作動状態を示
す図(その1)
【図4】図1に示したX線画像撮影装置の作動状態を示
す図(その2)
【図5】従来のダイヤフラムに過大な応力が生じること
を説明するための図
【符号の説明】
1a,1b X線フイルム 11,12 サプライマガジン 21,22 枚葉手段 23 搬入ローラ 30 把持装置 40 撮影部 41 前側支持板 42 後側支持板 42a 後側支持板本体 42b スプリング 42c 保持部材 43 当接部材 44 吸着装置 45,46 増感紙 47 パッキン 48 真空ポンプ 49 カーボン板 50 搬出手段 60 ID情報記録装置 70 レシーブマガジン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方に増感紙が取り付けられ
    た一対の支持部材の間にフイルムを搬入した後、密閉部
    材により密閉される前記両支持部材に挟まれた空間内を
    減圧することにより、前記両支持部材を近接せしめて前
    記フイルムと前記増感紙とを密着せしめるようにしたX
    線画像撮影装置において、 前記一対の支持部材のうち一方の支持部材はX線画像撮
    影装置本体に固設されており、 他方の支持部材は剛性材料により形成され、かつ前記一
    方の支持部材に向けて移動可能とされ、 前記密閉部材が弾性部材であり、かつ前記一方の支持部
    材の周縁近傍に、前記両支持部材の近接状態において該
    両支持部材の周縁近傍の全周に亘って気密に密着するよ
    うに配されたことを特徴とするX線画像撮影装置。
  2. 【請求項2】 前記両支持部材のうち少なくとも一方の
    支持部材が、前記減圧によって該両支持部材の周縁部よ
    りも中央部が先に密着するものとして形成されたことを
    特徴とする請求項1記載のX線画像撮影装置。
  3. 【請求項3】 前記支持部材の周縁部近傍に、前記減圧
    の程度に応じて、前記両支持部材の中央部同士が密着し
    始める程度の減圧状態においては該周縁部近傍が互いに
    近接するのを抑制し、より進んだ減圧状態においては該
    抑制に拘らず両支持部材の周縁部近傍同士の密着を許容
    するように設定された密着抑制手段を備えたことを特徴
    とする請求項1または2記載のX線画像撮影装置。
JP8061011A 1996-03-18 1996-03-18 X線画像撮影装置 Pending JPH09258352A (ja)

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