JPH09256248A - 筒状立体編み地及びその編成方法 - Google Patents

筒状立体編み地及びその編成方法

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JPH09256248A
JPH09256248A JP6461096A JP6461096A JPH09256248A JP H09256248 A JPH09256248 A JP H09256248A JP 6461096 A JP6461096 A JP 6461096A JP 6461096 A JP6461096 A JP 6461096A JP H09256248 A JPH09256248 A JP H09256248A
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JP
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knitting
knitted fabric
tubular
needle
loop
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JP6461096A
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Yoshihiko Idobata
▲吉▼彦 井戸端
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NITTO GLOBE KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】足を局部的な締めつけをなくして着用感を損な
わず、商品価値の高い靴下を安価に提供できるようにす
ることを目的とするものである。 【解決手段】前後に対峙させた一対のニードルベッドを
備えた横編機を用い、前後のニードルベッドの編針に編
糸を周回状に供給して筒状編み地を編成し、筒状編み地
の口径を小径にする位置では筒状編み地のループ数を減
少させる減らし目による内径縮小手段で筒状編み地の口
径を小径にし、筒状編み地の口径を大径にする位置では
筒状編み地のループ数を増やして内径を拡大させる増や
し目による内径拡大手段で筒状編み地の口径を大径に
し、これら内径縮小手段と内径拡大手段とにより筒状編
み地に起伏を形成するようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は横編機で編成される
靴下、手袋、レッグウォーマー、サポータ、腹巻並びに
タイツ等の筒状編み地に関し、特に筒状編み地部分の内
径を変化させて起伏を形成するようにしたものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】筒状編み地の一例である靴下としては、
例えば親指・人指し指・中指・薬指及び小指の五本指を
1つの袋の中にまとめて収納するようにした所謂“ソッ
クス”と言われるものや、五本指の夫々を指袋に入れた
り親指とその他の指とを別個の指袋に入れるようにした
“指付き靴下”が知られている。
【0003】これらの“ソックス”や“指付き靴下”
は、横編機で五本の指を入れる袋状の爪先部分、若しく
は指袋の親指の爪先部分から編み出し、人指し指、中
指、薬指及び小指の各指袋を編成した後、各指袋の端部
同士が接合乃至は重なり合う状態にし、此処から筒状の
編地を甲部分から踵及び踝を経て向こう脛まで略同径の
筒状に形成し、土踏まず部分や足首部分部分及び足挿入
口部分を小径に絞って起伏を形成するために当該各部分
にゴム糸を挿入してある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の一般
的な靴下のように、五本の指を入れる筒状の五本胴から
足挿入口部分に至る間を略同径の筒状に形成し、土踏ま
ず部分や足首部分部分及び足挿入口部分にゴム糸を挿入
したものでは靴下の編成に加えて、所定部所にゴム糸を
挿入する余分な作業を別途必要とすることから、その生
産性が低下するだけでなく、ゴム糸のために製造コスト
も高くなってしまうという問題があった。
【0005】更に、ゴム糸が挿入された部分は、このゴ
ム糸による局部的な収縮力により当該部分の足が締めつ
けられ、血行不良の発生し易い不健康な商品になった
り、ゴム糸の収縮力で当該部分が縮められ厚みが厚くな
っており、着用感を損ねるとともに、厚みの不揃いによ
り見た目が悪く商品価値も低くなってしまうという問題
もあった。
【0006】本発明は上記問題点に鑑み提案されたもの
で、足を局部的な締めつけをなくして着用感を損なわ
ず、商品価値の高い靴下を安価に提供できるようにする
ことを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明にかかる筒状立体編み地の編成方法は、前後
に対峙させた一対のニードルベッドを備えた横編機を用
い、前後のニードルベッドの編針に編糸を周回状に供給
して筒状編み地を編成し、筒状編み地の口径を小径にす
る位置では筒状編み地のループ数を減少させる減らし目
による内径縮小手段で筒状編み地の口径を小径にし、筒
状編み地の口径を大径にする位置では筒状編み地のルー
プ数を増やして内径を拡大させる増やし目による内径拡
大手段で筒状編み地の口径を大径にし、これら内径縮小
手段と内径拡大手段とにより筒状編み地に起伏を形成す
るようにしたことを特徴とするものである。
【0008】また、内径縮小手段が、前後のニードルベ
ッドの両端部のループの少なくとも一端側のループを一
方の編針から他方の編針のループに移して重ね合わせ、
当該重ね合わされた二重のループに新たなループを形成
することにより筒状編み地のループ数を減少させるよう
にしたことも特徴とするものである。
【0009】更に、内径拡大手段が、前後のニードルベ
ッドの両端部のループの少なくとも一端側のループを一
方の編針から他方の編針にも掛止させ、または筒状編み
地の外方の編針に編糸をタックさせ、次回の編成コース
でタックした編針を含んだ状態で編糸を周回状に供給
し、夫々の編針にループを形成してループ数を増やして
筒状の内径を拡大させるようにしたことも特徴の1つで
ある。
【0010】加えて、筒状編み地が靴下であり、この靴
下の起伏を減らし目による内径縮小手段と増やし目によ
る内径拡大手段との組み合わせにより足の起伏に沿わせ
て筒状編み地の口径を変更させるようにしたことも特徴
とするものである。
【0011】また、本発明にかかる筒状立体編み地は、
増やし目と、減らし目とにより起伏が形成されたことを
特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明の立体靴下及びその
編成方法の実施の形態を図面に基づいて説明する。この
実施の形態は、図1に示すような“五本指付き靴下”を
編成する場合であって、図中符号1は五本指付き靴下を
全体的に示す。
【0013】この指付き靴下1は、爪先部分から編み出
された親指用の指袋2、人指し指用の指袋3、中指用の
指袋4、薬指用の指袋5、小指用の指袋6の各指袋と、
この指袋2〜6を合一して一つの筒状編地に編成された
甲の爪先側部分7(所謂“五本胴”)と、この甲の爪先
側部分7から括れを形成した土踏まず部分8と、踵部分
9及び足首部分10を形成した後、上端に足挿入口部分
11を形成してなるものである。
【0014】次に、上記指付き靴下1を横編機(図示せ
ず)を用いて編成する方法の一例を図2以下の編成コー
ス図で説明する。先ず、横編機は編針を摺動可能に挿着
したニードルベッドをその歯口部を近接させた状態で側
面視において“ハ”の字型で前後に配設され、各ニード
ルベッドの上面を摺動走行するキャリッジで編針が進退
摺動操作されるとともに、前後のニードルベッドが相対
的に移動(ラッキング)可能にした周知の構造のものが
使用される。
【0015】尚、図2以下の編成コース図では図上、下
段のアルファベットは前側のニードルベッドの編針を1
上段のアルファベットは後側のニードルベッドの編針を
夫々示し、前側のニードルベッドと後側のニードルベッ
ドとの位置が略揃っている図2の状態を基準位置とす
る。図2では前後のニードルベッドの編針e〜nに亙っ
てジグザグに給糸して親指用爪先部分の編み出しが行な
われ、図3で前側のニードルベッドの編針e〜nに給糸
してループを形成した後、後側のニードルベッドの編針
n〜eに給糸してループを形成する。この図3の周回コ
ースが適宜数繰り返されて所定長さの親指用の指袋2が
形成されるのである。
【0016】親指用の指袋2が形成されると、図4で前
後の各ニードルベッドの編針X〜dに亙ってジグザグに
給糸して人指し指用爪先部分の編み出しが行なわれ、図
5では前側のニードルベッドの編針X〜dに給糸してル
ープを形成した後、後側のニードルベッドの編針d〜X
に給糸してループを形成する。この図5の周回コースが
適宜数繰り返されて人指し指の指袋3が形成されるので
ある。
【0017】続いて図6で前後の各ニードルベッドの編
針Q〜Wに亙ってジグザグに給糸して中指用爪先部分の
編み出しが行なわれ、図7で前後のニードルベッドの編
針Q〜W、W〜Qに周回状に給糸されて夫々にループを
形成し、この図7の周回コースが適宜数繰り返されて中
2の指袋4が形成されるのである。こうして親指から中
指までの各指袋2・3・4が形成されると、図8で示す
ように前後のニードルベッドの編針Q〜n、n〜Qに周
回状に給糸されて親指、人差し指、中指までの各指袋2
・3・4のつけ根部分を合一した1つの筒状編み地、所
謂“三本胴”12が形成されるのである。
【0018】この三本胴は、一般に足の形状が足Fの五
本指のうち薬指部分が親指から中指までより1段下がっ
た状態になっていることから、ここで三本胴12を形成
すると、当該三本胴12部分が中指と薬指との間の段落
ち部分にフィットし、着用感を向上させることができる
のである。図9で前後の各ニードルベッドの編針J〜P
に亙ってジグザグに給糸して薬指用指袋5の爪先部分の
編み出しが行なわれ、図10で前側のニードルベッドの
編針J〜Pに給糸してループを形成した後、後側のニー
ドルベッドの編針P〜Jに給糸してループが形成され、
この図10の周回コースが適宜数繰り返されて薬指の指
袋5が形成されるのである。
【0019】薬指の指袋5が所定の長さに編成される
と、図11で前後の各ニードルベッドの編針J〜n、n
〜Jに周回状に給糸されて上記三本胴に薬指の指袋5を
加えた所謂“四本胴”13の筒状編み地が編成される。
この四本胴が所定の長さ編成されると、図12で前後の
各ニードルベッドの編針C〜Iに亙ってジグザグに給糸
して小指の爪先部分の編み出しが行なわれ、図13で前
後のニードルベッドの編針C〜I、I〜Cに周回状に給
糸してループを形成する周回編成コースが適宜数繰り返
されて小指の指袋6が形成されるのである。
【0020】斯くして五本の指袋2・3・4・5・6が
形成された後、これを図14に示すように前後のニード
ルベッドの編針C〜n、n〜Cに周回状に給糸して上記
四本胴に小指の指袋6を加えた図1の所謂“五本胴”
(指のつけ根部分)7の筒状編み地が編成される。この
図14の周回編成が所定コース行われ、足Fの指のつけ
根部分から括れた土踏まず部分8になると、図15に示
すように後側のニードルベッドの親指側の編針nのルー
プを前側のニードルベッドの編針nに移して重ね、図1
6で前側のニードルベッドの編針C〜n、後側のニード
ルベッドm〜Cに周回状に給糸して筒状にループを形成
すると図14から親指側のループが1目減らされた状態
になる。
【0021】こうした前後のニードルベッドの両端部の
ループを一方の編針から他方の編針のループに移して重
ね合わせ、当該重ね合わされた二重のループに新たなル
ープを形成させる一連の編成コースで内径縮小手段が形
成されるのである。また、図17で後側のニードルベッ
ドを基準位置から右方に1ピッチ移動(ラッキング)さ
せてから前側のニードルベッドの編針nのループを後側
のニードルベッドの編針mに移して重ね合わせ、図18
で前側のニードルベッドの編針C〜m、後側のニードル
ベッドm〜Cに周回状に給糸して筒状にループを形成す
ると図14からは親指側のループが2目減らされた状態
になる。
【0022】更に、図19後側のニードルベッドの編針
mのループを前側のニードルベッドの編針mに移して重
ね合わせた後、図20で前側のニードルベッドの編針C
〜m、後側のニードルベッドm〜Cに周回状に給糸して
筒状にループを形成すると図14からは親指側のループ
が2目減らされた状態になる。こうして土踏まずの括れ
に合わせて親指側のループが徐々に減らされてゆき、踵
を形成する部分になると、図21で後側のニードルベッ
ドの編針C〜mはループを掛止したままで休止させ、前
側のニードルベッドの編針Cにタックさせた編糸を編針
D〜lに給糸し、当該編針D〜lにループを形成した
後、前側のニードルベッドの編針mに編糸をタックさせ
る。図22で前側のニードルベッドの編針lにタックさ
せた編糸を編針k〜Eに給糸し、当該編針j〜Eにルー
プを形成した後、編針Dに編糸をタックさせる。
【0023】こうした編成を繰り返しながら図23を経
て図24の前側のニードルベッドの編針M・bに編糸を
タックさせ、編針N〜aにループを形成した踵9の頂部
になると、図25で前側のニードルベッドの編針M〜b
とこれまで休止していた後側のニードルベッドの編針m
〜Cに周回状に給糸されてループが形成される。そして
図21から図24に至る間で外方のループから徐々に編
針にタックされた部分も図25のようにしてその内方部
から徐々にループが形成されて踵部分9が編成され、図
26で示すように前後の各ニードルベッドの編針C〜m
でループが形成されるようになると、足首部分10の編
成に入る。
【0024】即ち、図27で前側のニードルベッドの両
端の編針C・mのループをこれに対向する後側のニード
ルベッドの編針C・mに移して重ね合わせ、図28で前
側のニードルベッドの編針D〜lと後側のニードルベッ
ドの編針m〜Cに周回状に糸が給糸されてループが形成
される。続いて図29で後側のニードルベッドを左方に
1ピッチ、若しくは前側のニードルベッドを右方に1ピ
ッチ移動させ、後側のニードルベッドの編針mのループ
を前側のニードルベッドの編針lに移して重ね合わせ、
図30で後側のニードルベッドを基準位置から右方に1
ピッチ、若しくは前側のニードルベッドを左方に1ピッ
チ移動させた状態にしてから後側のニードルベッドの編
針Cのループを前側のニードルベッドの編針Dに移して
重ね合わせる。
【0025】図31で前側のニードルベッドの編針D〜
lと後側のニードルベッドの編針l〜Dに周回状に糸を
給糸してループを形成する所謂“減らし目”(内径縮小
手段)が行われると、図26の状態からは両端で夫々一
つづループ、合計二つのループが減らされた小径の筒状
編み地が形成される。こうした図29から図31の編成
コースが繰り返されて所定口径の足首部分10の筒状編
み地が形成されるのである。
【0026】しかして、足首部分10の最小径の筒状編
み地部分になると、次に図32以降のふくらはぎ部分1
4の編成に移る。
【0027】このふくらはぎ部分14の編成は、図32
に示すように、前側のニードルベッドの編針Dに掛止し
ているループを後側のニードルベッドの編針Cにも同時
に掛止させ、同様にして前側のニードルベッドの編針l
に掛止しているループを後側のニードルベッドの編針m
にも掛止させた状態にし、図33で前側のニードルベッ
ドの編針D〜lと後側のニードルベッドの編針m〜Cに
周回状に糸を給糸してループを形成する所謂“割り増や
し”(内径拡大手段)が行われると、図31の状態から
は両端で夫々一つのループ、計二ループ分が増やされた
筒状編み地が形成される。こうした図32及び図33の
割り増やしが図34及び図35を経て所定回数行われる
と、筒状編み地の径が徐々に拡がり、ふくらはぎ部分1
4の膨らみに合った状態の筒状編み地が形成される。
【0028】しかしてふくらはぎ部分14の編成が終わ
ると、足挿入口部分11となる。足挿入口部分11では
図36以降に示すように、後側のニードルベッドの編針
C・mのループをこれに体面する前側のニードルベッド
の編針C・mに移して夫々重ね合わせ、図37で前側の
ニードルベッドの編針C〜mと後側のニードルベッドの
編針l〜Dに周回状に糸を給糸してループを形成する。
【0029】図38で後側のニードルベッドを右方に1
ピッチ、若しくは前側のニードルベッドを左方に1ピッ
チ移動させ、前側のニードルベッドの編針mのループを
後側のニードルベッドの編針lに移して重ね合わせ、図
39で後側のニードルベッドを基準位置から左方に1ピ
ッチ、若しくは前側のニードルベッドを右方に1ピッチ
移動させた状態にしてから前側のニードルベッドの編針
Cのループを後側のニードルベッドの編針Dに移して重
ね合わせる。
【0030】図40で前側のニードルベッドの編針D〜
lと後側のニードルベッドの編針l〜Dに周回状に糸を
給糸してループが形成されると、図35の状態から左右
の両端部で夫々1つづつのループが減った状態になる。
こうした図36から図40の編成コースが適宜繰り返さ
れて図41の足挿入口部分11が編成される。そして、
図1に示す足挿入口部分11の折り返し位置Rになる
と、図42で前側のニードルベッドの編針F〜jで編成
されていたループを後側のニードルベッドの編針F〜j
に移し、この移されたループに図43で給糸されてルー
プが形成される。この時、図41における後側のニード
ルベッドの編針F〜jのループはステッチプレッサー等
で押さえ込み、前側のニードルベッドの編針から移され
たループと分離して同行しないようにする必要がある。
【0031】図42で前側のニードルベッドの編針F〜
jから移され、図43でループが形成された後側のニー
ドルベッドの編針F〜jのループを図44で再び前側の
ニードルベッドの編針F〜jに戻してステッチプレッサ
ー等で押さえ込んだ後、図45で更に、後側のニードル
ベッドの編針F〜jのループを前側のニードルベッドの
編針F〜jに移す。
【0032】然る後、図46で前側のニードルベッドの
編針F〜jに給糸して新たなループを形成してから、こ
の形成されたループを前側のニードルベッドの編針F〜
jから後側のニードルベッドの編針F〜jに移し、図4
8で前側のニードルベッドの編針F〜jから後側のニー
ドルベッドの編針F〜jに亙って周回編成して足挿入口
部分11を編成してゆく。
【0033】すると、これまで前側のニードルベッドの
編針で表編みされていた部分に後側のニードルベッドの
編針によるループが形成され当該部分が裏編みとなり、
後側のニードルベッドの編針で裏編みされていた部分に
前側のニードルベッドの編針によるループが形成され当
該部分が表編みとなり、此処に足挿入口部分11の折り
返しラインの表示を兼ねる折り返し部分が形成されるの
である。
【0034】また、図48の周回編成が繰り返されて足
挿入口部分11の終端部になると、前後のニードルベッ
ドから払い落とされ、足挿入口部分11は折り返しライ
ンRでおりかえされて、上記終端部は靴下の内側にミシ
ン縢りや手縢りにより縫着されるのである。
【0035】また、足挿入口部分11が二重に折り返さ
れないものでは足挿入口部分11の終端部は“伏せ目処
理”乃至は熱融着糸による編成等の処理が行われ、前後
の各ニードルベッドの編針からループが払い落とされて
靴下1の編成が終了するのである。ここで、足挿入口部
分11で行う伏せ目処理を説明すると、編み地の端のル
ープ、例えば前側のニードルベッドの編針Aを後側のニ
ードルベッドの編針Aに移し、この時、後側のニードル
ベッドの編針Aにあったループが移されたループと同行
しないようにステッチプレッサ等で押さえ込んで分離し
ておく。
【0036】次に後側のニードルベッドを右方に1ピッ
チ移動させた後、後側のニードルベッドの編針Aに移さ
れたループを前側のニードルベッドの編針Bに移して重
ね、この重ねあわされたループに給糸して新たなループ
を形成すると、前側のニードルベッドの編針Aのループ
が伏せ目処理されたことになる。
【0037】そして、新たに形成された前側のニードル
ベッドの編針Bのループは後側のニードルベッドの編針
bに移し、後側のニードルベッドを右方に1ピッチ移動
させた後、前側のニードルベッドの編針cに移して重ね
合わせると前側のニードルベッドの編針bのループが伏
せ目処理されるのである。以後この動作が繰り返されて
筒状編み地のループが順次伏せ目処理されてゆくのであ
る。
【0038】尚、足挿入口部分11から編み出されるも
のにあっては“伏せ目処理”を足の裏で指のつけ根部分
の空間部分に位置させるようにすると、この“伏せ目処
理”部分が外観上に露出することがないので商品の美感
が高まるとともに、足に直接接触するのも無くして快適
な着用感をもたせることができる。この足挿入口11か
ら編み出され、指先側に編地の終端部を位置させる場合
の伏せ目処理の場合、前後のニードルベッドの編針に掛
止している編地の終端部を前後の何れか一方のニードル
ベッドの対応する編針に移し、編針には二重に掛止させ
た状態にし、ここに新たなループを形成すると、筒状編
地は口を閉じた状態になる。
【0039】斯くして筒状編地の口が閉じられた状態に
なると、上記の伏せ目と略同様にして、一端側のループ
を他方のニードルベッドに移し、当該他方のニードルベ
ッドをループが重なり合う方向に移動させてから、一方
のニードルベッドの編針に移して二重に掛止させる。そ
して、この二重にループを掛止している編針に新たなル
ープを形成し、この新のループを他方のニードルベッド
に移し、当該他方のニードルベッドをループが重なり合
う方向に移動させてから、一方のニードルベッドの編針
に移して二重に掛止させる前記の手段を順次繰り返して
伏せ目処理を行うのである。
【0040】上記のようにして形成された五本指付き靴
下1は図8で形成された三本胴12が薬指部分で一段低
くなった指のつけ根部分に無理なくフィットするととも
に、図11で形成された四本胴13が薬指から小指のつ
け根部分にフィットし、土踏まず8用の括れや足首部分
10の小径部分やふっくらと膨らんだふくらはぎ部分1
4、更には小径に絞られた足挿入口部分11の相乗効果
により、靴下1の装着時のひきつれもなく、足の形状に
ピッタリと沿った履き心地の良い靴下となる。
【0041】これにより、ゴム糸なしの所謂“ゴムレス
靴下”を編成することができるのである。
【0042】尚、上記の靴下の場合、ふくらはぎ部分1
4に相当する足挿入口部分11の終端寄り部を減らし目
により内径を小径にするようにしてあるが、終端寄り部
に至る前に予め内径を小径にし、足挿入口部分11の終
端部の絞り(内径)を緩やかなものにすると、着用感を
更に増すことができる。
【0043】また、図49は、ハイソックス型の靴下1
を示すもので、この靴下1のふくらはぎ部分14の編成
は、足首部分10から徐々に増やし目を行い、上端の足
挿入口部分11では減らし目により筒状編み地を小径に
するようにして編成したものである。上記実施の形態で
は、内径縮小手段と内径拡大手段とにより筒状編み地に
起伏を形成するようにしてあるが、テーパー状に形成す
る場合には内径縮小手段及び内径拡大手段の何れか1つ
の手段だけで形成することができるのである。
【0044】更に、5本指付き靴下1を例に説明してあ
るが、本発明はこうしたものに限られず、指のない所謂
ソックスタイプのものにも実施できるのはいうまでもな
いことである。加えて、上記の靴下の場合、五本の指袋
から編成し、足挿入口部分11が終端になるようにして
あるが、これとは逆に足挿入口部分11から編みはじ
め、五本の指袋が編成の終端となるようにしてもよいこ
とは勿論である。
【0045】また、前後のニードルベッドで二つのソッ
クスをその爪先部分からニードルベッドの別個の場所で
編み立ててゆき、ふくらはぎから更にひざ部分を一連に
夫々編成した後、各上端分を合一して一つの筒状にした
所謂“タイツ”にも本発明を実施することができるのは
勿論のこと、手袋やサポータ、腹巻やレッグウオーマ等
の筒状編み地にも実施することができるのはいうまでも
ないことである。
【0046】
【発明の効果】本発明は以上に説明したように、筒状立
体編み地の起伏を増やし目と、減らし目とにより形成す
るようにしてあるので、従来のように筒状の口径を小径
にするのにゴム糸を挿入したりしなくても済み、このゴ
ム糸を挿入する余分な作業を省略してその生産性が大幅
に向上させることができるとともに、製造コストも低減
することができるという利点がある。
【0047】更に、小径にするためのゴム糸の挿入をな
くしても全体的に穏やかな締まり具合となり、従来のよ
うなゴム糸の収縮力により当該部分の根局部的にが締め
つけられ、血行不良の発生し易い不健康な商品になった
り、ゴム糸の収縮力で当該部分が縮められ厚みが厚くな
っており、着用感を損ねるとともに、厚みの不揃いによ
り見た目が悪く商品価値も低くなってしまうという問題
も解消することができるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】は五本指靴下の全体斜視図である。
【図2】は五本指靴下の親指の編み出しを行なう編成コ
ース図である。
【図3】は五本指靴下の親指の指袋を編成する周回編成
コース図である。
【図4】は五本指靴下の人指し指の編み出しを行なう編
成コース図である。
【図5】は五本指靴下の人指し指の指袋を編成する周回
編成コース図である。
【図6】は五本指靴下の中指の編み出しを行なう編成コ
ース図である。
【図7】は五本指靴下の中指の指袋を編成する周回編成
コース図である。
【図8】は三本胴部分を編成する周回編成コース図であ
る。
【図9】は五本指靴下の薬指の編み出しを行なう編成コ
ース図である。
【図10】は五本指靴下の薬指の指袋を編成する周回編
成コース図である。
【図11】は“四本胴”を編成する時の編成コース図で
ある。
【図12】は五本指靴下の小指の編み出しを行なう編成
コース図である。
【図13】は五本指靴下の小指の指袋を編成する周回編
成コース図である。
【図14】は五本指靴下の五本胴部分の編成コース図で
ある。
【図15】は五本指靴下の土踏まず部分を編成する編成
コース図である。
【図16】は五本指靴下の土踏まず部分を編成する周回
編成コース図である。
【図17】は五本指靴下の土踏まず部分を編成する編成
コース図である。
【図18】は五本指靴下の土踏まず部分を編成する周回
編成コース図である。
【図19】は五本指靴下の土踏まず部分を編成する編成
コース図である。
【図20】は五本指靴下の土踏まず部分を編成する周回
編成コース図である。
【図21】は五本指靴下の踵を形成するための編成コー
ス図である。
【図22】は五本指靴下の踵を形成するための編成コー
ス図である。
【図23】は五本指靴下の踵を形成するための編成コー
ス図である。
【図24】は五本指靴下の踵を形成するための編成コー
ス図である。
【図25】は五本指靴下の踵を形成するための周回編成
コース図である。
【図26】は五本指靴下の足首を形成するための周回編
成コース図である。
【図27】は五本指靴下の足首を形成するための周回編
成コース図である。
【図28】は五本指靴下の足首を形成するための周回編
成コース図である。
【図29】は五本指靴下の足首を形成するための周回編
成コース図である。
【図30】は五本指靴下の足首を形成するための周回編
成コース図である。
【図31】は五本指靴下の足首を形成するための周回編
成コース図である。
【図32】は五本指靴下のふくらはぎ部分の編成コース
図である。
【図33】は五本指靴下のふくらはぎ部分の編成コース
図である。
【図34】は五本指靴下のふくらはぎ部分の編成コース
図である。
【図35】は五本指靴下のふくらはぎ部分の編成コース
図である。
【図36】は五本指靴下の足挿入口部分の編成コース図
である。
【図37】は五本指靴下の足挿入口部分の編成コース図
である。
【図38】は五本指靴下の足挿入口部分の編成コース図
である。
【図39】は五本指靴下の足挿入口部分の編成コース図
である。
【図40】は五本指靴下の足挿入口部分の周回編成コー
ス図である。
【図41】は五本指靴下の足挿入口部分の周回編成コー
ス図である。
【図42】は五本指靴下の足挿入口部分の折り返し部の
編成コース図である。
【図43】は五本指靴下の足挿入口部分の折り返し部の
編成コース図である。
【図44】は五本指靴下の足挿入口部分の折り返し部の
編成コース図である。
【図45】は五本指靴下の足挿入口部分の折り返し部の
編成コース図である。
【図46】は五本指靴下の足挿入口部分の折り返し部の
編成コース図である。
【図47】は五本指靴下の足挿入口部分の折り返し部の
編成コース図である。
【図48】は五本指靴下の足挿入口部分の折り返し部の
編成コース図である。
【図49】はハイソックスタイプの靴下の斜視図であ
る。
【符号の説明】
1・・・指付き靴下 8・・・土踏まず部分 10・・・足首部分 11・・・足挿入口部分 14・・・ふくらはぎ部分 R・・・折り返し部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前後に対峙させた一対のニードルベッドを
    備えた横編機を用い、前後のニードルベッドの編針に編
    糸を周回状に供給して筒状編み地を編成し、筒状編み地
    の口径を小径にする位置では筒状編み地のループ数を減
    少させる減らし目による内径縮小手段で筒状編み地の口
    径を小径にし、筒状編み地の口径を大径にする位置では
    筒状編み地のループ数を増やして内径を拡大させる増や
    し目による内径拡大手段で筒状編み地の口径を大径に
    し、これら内径縮小手段と内径拡大手段とにより筒状編
    み地に起伏を形成するようにしたことを特徴とする筒状
    立体編み地の編成方法。
  2. 【請求項2】内径縮小手段が、前後のニードルベッドの
    両端部のループの少なくとも一端側のループを一方の編
    針から他方の編針のループに移して重ね合わせ、当該重
    ね合わされた二重のループに新たなループを形成するこ
    とにより筒状編み地のループ数を減少させるようにして
    なる請求項1に記載の筒状立体編み地の編成方法。
  3. 【請求項3】内径拡大手段が、前後のニードルベッドの
    両端部のループの少なくとも一端側のループを一方の編
    針から他方の編針にも掛止させ、または筒状編み地の外
    方の編針に編糸をタックさせ、次回の編成コースでタッ
    クした編針を含んだ状態で編糸を周回状に供給し、夫々
    の編針にループを形成してループ数を増やして筒状の内
    径を拡大させるようにしてなる請求項1に記載の筒状立
    体編み地の編成方法。
  4. 【請求項4】筒状編み地が靴下であって、減らし目によ
    る内径縮小手段と増やし目による内径拡大手段との組み
    合わせにより足の起伏に沿わせて筒状編み地の口径を変
    更させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の
    筒状立体編み地の編成方法。
  5. 【請求項5】増やし目と、減らし目とにより起伏が形成
    されたことを特徴とする筒状立体編み地。
JP6461096A 1996-03-21 1996-03-21 筒状立体編み地及びその編成方法 Pending JPH09256248A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012132106A (ja) * 2010-12-20 2012-07-12 Shima Seiki Mfg Ltd 立体筒状編地とこれを用いた配管のカバー及び編成方法
JP2019065425A (ja) * 2017-10-02 2019-04-25 株式会社ナイガイ 襠付き靴下およびその編成方法

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