JPH09255883A - 新規メロシアニン染料およびそれの製造方法 - Google Patents

新規メロシアニン染料およびそれの製造方法

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JPH09255883A
JPH09255883A JP8070579A JP7057996A JPH09255883A JP H09255883 A JPH09255883 A JP H09255883A JP 8070579 A JP8070579 A JP 8070579A JP 7057996 A JP7057996 A JP 7057996A JP H09255883 A JPH09255883 A JP H09255883A
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JP
Japan
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group
compound
formula
general formula
molecule
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Application number
JP8070579A
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English (en)
Inventor
Junji Nishigaki
純爾 西垣
Yoshiharu Yabuki
嘉治 矢吹
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】新規メロシアニン染料を提供する。 【解決手段】下記一般式(1)で表される化合物。(式
中、R1 は水素原子、アルキル基、アリール基または複
素環基を表す。R2はアルキル基を表す。Zは5または
6員の含窒素複素環を形成する非金属原子群を表す。L
1 、L2 およびL3 はメチン基を表す。nは0、1また
は2を表す。Mは分子の荷電を中和するのに必要な対イ
オンを表し、mは分子の荷電を中和するのに必要な数を
表す。) 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真用染料などに
有用なジシアノメチレン基で置換されたピロリノン骨格
を有する新規なメロシアニン型メチン染料およびそれの
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ジシアノメチレン骨格を有する染料は特
公平7−81083号、同4−20946号、欧州特許
第511,625号等に記載されているものが知られて
いる。これらの公知化合物はジシアノメチレン置換ピロ
リノン骨格の4位にアニリン誘導体が導入された化合物
である。これらの化合物は溶液中で600から640n
m程度の吸収極大波長を示すことが知られている。しか
し、例えば長波シアン領域(670から700nm)や
近赤外の吸収極大が要求される場合において、公知の化
合物では置換基導入等による長波化の手段が限られてお
り、波長調節の要求に応えることができなかった。
【0003】一方、メロシアニン染料はエフ・エム・ハ
ーマー(F.M.Hamer)著「ヘテロサイクリック・コンパウ
ンズ−シアニン・ダイズ・アンド・リレイティド・コン
パウンズ(Heterocyclic Compounds−Cyaninedyes and
Related Compounds) (ジョン・ウィリー・アンド・サ
ンズ John Wiley & Sons 社−ニューヨーク、ロンド
ン、1964年刊)やデー・エム・スターマー(D.M.St
urmer)著、「ヘテロサイクリック・コンパウンズ−スペ
シャルトピックス・イン・ヘテロサイクリック・ケミス
トリー(Heterocyclic Compounds−Special Topics in
Heterocyclic Chemistry)(ジョン・ウィリー・アンド・
サンズ John Wiley & Sons 社−ニューヨーク、ロンド
ン、1977年刊)等に詳細に記載されている。メロシ
アニン染料は他のシアニン染料等と同じく、メチン染料
に分類される。メチン染料は発色団中のメチン鎖数を替
えることで吸収極大波長を容易に調節することができ
る。しかし、メロシアニン色素を構成するヘテロ環とし
てジシアノメチレン基で置換されたピロリノンを利用し
た例は知られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はジシアノメチ
レン基で置換されたピロリノン骨格を含有するメロシア
ニン染料を提供することにより、従来溶液吸収極大波長
の調節が困難であった上記骨格の短所を改善し、その用
途を拡大することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は下記の新
規染料により達成された。 (1)下記一般式(1)で表される化合物。
【0006】
【化3】
【0007】式中、R1 は水素原子、アルキル基、アリ
ール基または複素環基を表す。R2はアルキル基を表
す。Zは5または6員の含窒素複素環を形成する非金属
原子群を表す。L1 、L2 およびL3 はメチン基を表
す。nは0、1または2を表す。Mは分子の荷電を中和
するのに必要な対イオンを表し、mは分子の荷電を中和
するのに必要な数を表す。 (2)前記一般式(1)において、R1 とR2 がスルホ
アルキル基であり、Zがナフトチアゾール環もしくは4
−キノリン環であり、nが0である前記(1)に記載の
化合物。 (3)前記一般式(1)において、Zがベンゾイミダゾ
ール環もしくはベンゾチアゾール環であり、nが1であ
る前記(1)に記載の化合物。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の一般式(1)で表される化合物について詳しく
説明する。R1 は水素原子、アルキル基、アリール基ま
たは複素環基を表す。アルキル基としては例えば炭素数
1から20のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル
基等)で上記アルキル基はさらに置換基{例えばハロゲ
ン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ヒドロキシル
基、炭素数1から8のアルコキシ基(例えばメトキシ
基、エトキシ基等)、炭素数6から10のアリール基
(例えばフェニル基、ナフチル基等)、炭素数6から1
0のアリールオキシ基(例えばフェノキシ基、ナフトキ
シ基等)、シアノ基、炭素数0から10の置換または無
置換アミノ基(例えばアミノ基、メチルアミノ基、ジメ
チルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、フ
ェニルアミノ基等)、スルホ基、炭素数1から8のアシ
ル基(例えばアセチル基等)、カルボキシル基、炭素数
2から10のアルコキシカルボニル基(例えばメトキシ
カルボニル基等)、炭素数1から8のカルバモイル基
(例えばカルバモイル基、メチルカルバモイル基、モル
フォリノカルバモイル基等)}を有していても良い。
【0009】R1 で表されるアリール基は、炭素数6か
ら20のもの(例えばフェニル基、4−スルホフェニル
基、2,4−ジスルホフェニル基、4−カルボキシフェ
ニル基等)が挙げられる。R1 で表される複素環は例え
ば、ピリジン、ピペリジン、トリアジン、ピロール、イ
ミダゾール、トリアゾール、フラン、チオフェン、チア
ゾール、オキサゾール、イソチアゾール、イソオキサゾ
ール等であり、これらがベンゾ縮環したもの(例えばキ
ノリン、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、ベン
ゾオキサゾールなど)でもよく、また複素環上には例え
ばR1 のアルキル基で例示したような置換基を有してい
ても良い。
【0010】R1 として好ましいものは炭素数1から5
のアルキル基であり、さらに好ましくはスルホ基で置換
された炭素数1から4のアルキル基である。R2 はアル
キル基を表す。R2 で表されるアルキル基はR1 で例示
した様なものが挙げられ、好ましくは炭素数1から5の
アルキル基であり、さらに好ましくはスルホ基で置換さ
れた炭素数1から4のアルキル基である。Zは5または
6員の含窒素複素環を形成する非金属原子群を表す。Z
で表される複素環としては例えばチアゾール、オキサゾ
ール、セレナゾール、テルラゾール、3,3−ジアルキ
ルインドレニン、イミダゾール、2−キノリン、4−キ
ノリン、イミダゾ〔4,5−b〕キノキザリンなどを挙
げることができ、これらはベンゾ縮環またはナフト縮環
していても良い。Zとして好ましくはベンゾチアゾー
ル、ナフトチアゾール、ベンゾイミダゾールおよび4−
キノリン核であり、さらに好ましくはナフトチアゾール
および4−キノリンである。
【0011】L1 、L2 およびL3 は相互に独立して置
換または無置換のメチン基を表し、置換基としては例え
ば炭素数1から20のアルキル基(例えばメチル基、エ
チル基、プロピル基、ベンジル基、フェネチル基、カル
ボキシメチル基、スルフォエチル基等)、炭素数1から
8のアルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基
等)、炭素数6から20のアリール基(例えばフェニル
基、4−スルフォフェニル基、4−カルボキシフェニル
基、ナフチル基等)、炭素数6から20のアリールオキ
シ基(例えばフェノキシ基、ナフトキシ基等)、カルボ
キシル基、シアノ基、炭素数2から10のアシル基(例
えばアセチル基、ピバロイル基等)、炭素数1から10
のカルバモイル基(例えばカルバモイル基、メチルカル
バモイル基、モルフォリノカルバモイル基等)が挙げら
れる。L1 、L2 およびL3 として好ましいものは無置
換メチン基、アルキル置換メチン基であり、さらに好ま
しくは無置換メチン基である。nは0、1、または2を
表すが、0または1が好ましく、最も好ましくは0であ
る。
【0012】Mは分子の荷電を中和するのに必要な対イ
オンを表し、mは分子の荷電を中和するのに必要な数を
表す。分子内で塩を形成する場合にはm=0である。M
は陽イオンでも陰イオンでもよく、陽イオンとしてはナ
トリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオンなど
のアルカリ金属イオン、テトラアルキルアンモニウムイ
オン、ピリジニウムイオンなどの有機イオンが挙げられ
る。陰イオンは無機陰イオンあるいは有機陰イオンのい
ずれであってもよく、ハロゲン陰イオン(例えばフッ素
イオン、塩素イオン、ヨウ素イオンなど)、置換アリー
ルスルホン酸イオン(例えばp−トルエンスルホン酸イ
オン、p−クロルベンゼンスルホン酸イオンなど)、ア
リールジスルホン酸イオン(例えば1,3−ベンゼンス
ルホン酸イオン、1,5−ナフタレンジスルホン酸イオ
ン、2,6−ナフタレンジスルホン酸イオンなど)、ア
ルキル硫酸イオン(例えばメチル硫酸イオンなど)が挙
げられる。また、Mは水素イオンでもよい。Mは好まし
くはナトリウム、カリウム、水素イオン、トリエチルア
ンモニウム、ピリジニウムであり、より好ましくは水素
イオン、ナトリウム、カリウムである。
【0013】一般式(1)におけるZの形態は以下の一
般式(4)、および一般式(5)で表される場合が好ま
しい。
【0014】
【化4】
【0015】式(4)中、R1 、R2 、Mおよびmは式
(1)のそれぞれと同義である。Z1 はナフトチアゾー
ルまたは4−キノリンを表す。式(5)中、R1
2 、Mおよびmは式(1)のそれぞれと同義である。
2 はベンゾイミダゾールまたはベンゾチアゾールを表
す。式(4)、(5)においてR1 、R2 のいずれかが
スルホ基で置換されたアルキル基である場合が好まし
く、最も好ましくはR1 、R2 が共にスルホ基で置換さ
れた炭素数1から4のアルキル基である場合である。
【0016】一般式(1)で表される化合物は一般式
(2)で表される化合物と一般式(3)で表される化合
物を−20から100℃の温度条件で塩基存在下、不活
性溶媒中で反応させることにより合成できる。
【0017】
【化5】
【0018】式(2)、(3)中のR1 、R2 、L1
2 、L3 およびZは一般式(1)におけるそれぞれと
同義であり、好ましいものも一般式(1)で述べたもの
と同じである。式(3)のR3 は水素原子またはメチル
基であるが、水素原子である場合が好ましい。一般式
(2)で表される化合物はマロノニトリル2量体とシュ
ウ酸ジエステルとの反応生成物をクロル化剤、例えば塩
化チオニル、オキシ塩化リン、ホスゲン、ベンゼンスル
ホニルクロライド、ベンゾトリクロライドなどで処理し
て得ることができる。一般式(3)で表される化合物で
n=0のものは含窒素ヘテロ環と任意のアルキル化剤、
例えばアルキルハライド、アルキルトシラート、プロパ
ンスルトン、ブタンスルトン、ブロモエタンスルホン酸
等を溶媒中または無溶媒で反応させることにより合成で
きる。nが1以上のものは L.N.Mokrovaらが Zh.Obshc
h.Khim., 32,506−510(1962)に記載されている方法や
英国特許第466,269号に記載された方法または W
ahl.Henri らがInd.Chim.Belge.,1967.32に記載した方
法で合成することができる。
【0019】一般式(4)の化合物と一般式(5)の化
合物から一般式(1)の化合物を得るには塩基の存在が
必要である。用いることができる塩基は有機塩基、無機
塩基のいずれを用いても良いが、求核性の小さい有機塩
基が好ましく、トリエチルアミン、1,8−ジアザビシ
クロウンデセン、t−ブトキシカリウムが最も好まし
い。塩基の添加量は1から20倍モルであるが、好まし
くは1から10倍モル、さらに好ましくは1から5倍モ
ルである。反応は不活性溶媒中で行う。ここで、不活性
溶媒とはジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、酢酸エチ
ル、スルホラン、テトラヒドロフラン、トルエンなどが
挙げられる。好ましくはジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシドであるが、ジメチルホルムアミドが最も
好ましい。反応温度は−20から100℃の間で行うこ
とができる。好ましくは0から80℃、最も好ましくは
10から50℃である。以下に本発明にかかる化合物の
具体例を挙げるが本発明はこれらに限定されるわけでは
ない。
【0020】
【化6】
【0021】
【化7】
【0022】
【化8】
【0023】
【化9】
【0024】
【化10】
【0025】
【実施例】
実施例 (Dye1の合成)下記の通り化合物Aと化合物Bから
Dye1を合成した。
【0026】
【化11】
【0027】化合物A(6.4g、20mmol)を氷冷下
でジメチルホルムアミド(200ml)とトリエチルアミ
ン(14ml、0.1mol )に溶解させた。この溶液に化
合物B(6.4g、20mmol)のジメチルホルムアミド
(20ml)溶液を15分かけて滴下しそのまま30分攪
拌を続けた。反応液中で析出してくる不溶物を除去した
濾液を冷蔵庫で一晩放置するとDye1の粗結晶が析出
した。この結晶を濾取し、さらにアセトンで十分に洗浄
した。さらに、水とイソプロピルアルコールから再沈に
よる精製を行い、7.7gのDye1を得た。これは理
論収量の65%に相当する。 融点:>300℃ 溶液吸収極大:655nm(H2 O) 分子吸光係数:64000
【0028】(Dye2の合成)Dye1(5.9g、
10mmol)をジメチルホルムアミド(10ml)に溶解さ
せ、トリエチルアミン(1.4ml、10mmol)とプロパ
ンスルトン(1.2g、10mmol)を添加して100℃
で1時間攪拌した。析出したDye2のトリエチルアミ
ン塩を濾取し、それをメタノールに溶解した後酢酸カリ
ウム(2.5g、25mmol)を加えて20分間加熱攪拌
を行った。反応液を室温まで冷却し、析出した結晶を濾
取して6.1gのDye2を得た。これは理論収量の8
9%に相当する。 融点:>300℃ 溶液吸収極大:665nm(H2 O) 分子吸光係数:68000
【0029】(Dye3の合成)Dye1の合成例で示
した化合物Bを3−(5,6−ジメトキシ−2−メチル
−3−ベンゾチアゾリオ)プロパン−1−スルホナート
(6.7g、20mmol)に変更し、Dye1の場合と同
様の処理を行った。得られた結晶(7.2g)をジメチ
ルホルムアミド(10ml)に溶解させ、トリエチルアミ
ン(3.9ml、28mmol)とアリルブロミド(1.7
g、14mmol)から前記Dye2と同様の処理を行い、
8.0gのDye3を得た。これは理論収量の69%に
相当する。 融点:>300℃ 溶液吸収極大:640nm(H2 O) 分子吸光係数:62000
【0030】(Dye4の合成)Dye1の合成例で示
した化合物Bを4−(4−メチルキノリノ)ブタン−1
−スルホナート(7.4g、20mmol)に変更し、Dy
e1の場合と同様の処理を行い、4.6gのDye4を
得た。これは理論収量の70%に相当する。 融点:176−180℃ 溶液吸収極大:668nm(メタノール) 分子吸光係数:68000
【0031】(Dye5の合成)Dye1の合成例で示
した化合物Bを1−(2−メチルナフトピリジノ)エタ
ンヨーダイド(6.0g、20mmol)に変更し、Dye
1の場合と同様の処理を行った。得られた結晶(6.5
g)をジメチルホルムアミド(10ml)に溶解させ、ト
リエチルアミン(3.5ml、25mmol)とプロパンスル
トン(1.5g、12.5mmol)から前記Dye2と同
様の処理を行い、7.7gのDye5を得た。これは理
論収量の56%に相当する。 融点:>300℃ 溶液吸収極大:670nm(H2 O) 分子吸光係数:69500
【0032】(Dye6の合成)Dye1の合成例で示
した化合物Bを3−(5,6−ジメチル−2−メチルキ
ノリノ)プロパン−1−スルホナート(6.5g、20
mmol)に変更し、氷冷下、ピリジン(20ml)中で30
分攪拌した。反応液に酢酸エチル(100ml)を添加す
ると、結晶が析出した。この結晶をさらにピリジン中で
ヨードメタンと反応させることにより、6.3gのDy
e6を得た。これは理論収量の55%に相当する。 融点:>300℃ 溶液吸収極大:662nm(H2 O) 分子吸光係数:66000
【0033】(Dye14の合成)Dye1の合成例で
示した化合物Bを{1,2−ジメチル−2−(1−プロ
ペニル)ベンゾチアゾリノ}メタンヨーダイド(6.4
g、20mmol)に変更し、Dye1の場合と同様の処理
を行い、3.2gのDye14を得た。これは理論収量
の45%に相当する。 融点:>300℃ 溶液吸収極大:678nm(H2 O) 分子吸光係数:79500
【0034】(カラー印画紙のイラジエーション防止染
料としての利用例) (カラー印画紙(A)の作製)ポリエチレンで両面ラミ
ネートした紙支持体表面にコロナ放電処理を施した後、
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含むゼラチン
下塗層を設け、更に種々の写真構成層を塗布して以下に
示す層構成のカラー印画紙を作製した。塗布液は下記の
ように調製した。 第一層塗布液の調製 イエローカプラー(ExY)153.0g、色像安定剤
(Cpd−1)15.0g、色像安定剤(Cpd−2)
7.5g、色像安定剤(Cpd−3)16.0gを、溶
媒(Solv−1)25g、溶媒(Solv−2)25
g及び酢酸エチル180ccに溶解し、この溶液を10%
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム60cc及びクエ
ン酸10gを含む10%ゼラチン水溶液1000ccに乳
化分散させて乳化分散物Aを調製した。
【0035】一方、塩臭化銀乳剤A{立方体、平均粒子
サイズ0.88μmの大サイズ乳剤Aと0.70μmの
小サイズ乳剤Aとの3:7混合物(銀モル比)、粒子サ
イズ分布の変動係数はそれぞれ0.08と0.10、各
サイズ乳剤とも臭化銀0.3モル%を塩化銀基質粒子表
面の一部に局在して含有する}を調製した。この乳剤に
は、下記に示す青感性増感色素A、Bが、銀1モル当た
り、大サイズ乳剤Aに対してはそれぞれ2.0×10-4
モル、また小サイズ乳剤Aに対してはそれぞれ2.5×
10-4モル添加されている。また、この乳剤の化学熟成
は、硫黄増感剤と金増感剤が添加して行われた。
【0036】前記の乳化分散物Aとこの塩臭化銀乳剤A
とを混合溶解し、以下に示す組成となるように第一層塗
布液を調製した。 第二層〜第七層塗布液の調製 第二層〜第七層用の塗布液も第一層塗布液と同様の方法
で調製した。支持体の上に前記の各層用の塗布液を塗布
して、後記の層構成を有する感光材料の試料を製造し
た。
【0037】以上の各層のゼラチン硬化剤としては、1
−オキシ−3,5−ジクロロ−s−トリアジンナトリウ
ム塩を用いた。また、各層にCpd−14とCpd−1
5をそれぞれ全量が25.0mg/m2と50mg/m2となる
ように添加した。各感光性乳剤層の塩臭化銀乳剤には下
記の分光増感色素をそれぞれ用いた。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】また、青感性乳剤層、緑感性乳剤層、赤感
性乳剤層に対し、1−(5−メチルウレイドフェニル)
−5−メルカプトテトラゾールをそれぞれハロゲン化銀
1モル当たり8.5×10-5モル、7.7×10-4
ル、2.5×10-4モル添加した。青感性乳剤層と緑感
性乳剤層に対し、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,
3,3a,7−テトラザインデンをそれぞれハロゲン化
銀1モル当たり、1×10-4モルと2×10-4モル添加
した。 (層構成)以下に各層の組成を示す。数字は塗布量(g
/m2)を表す。ハロゲン化銀乳剤は、銀換算塗布量を表
す。
【0042】
【表4】
【0043】
【表5】
【0044】
【表6】
【0045】
【化12】
【0046】
【化13】
【0047】
【化14】
【0048】
【化15】
【0049】
【化16】
【0050】
【化17】
【0051】
【化18】
【0052】また、前記カラー印画紙(A)において、
第2層、第4層および第6層に表7の如くイラジエーシ
ョン防止染料を添加した以外は前記(A)と同様な構成
の印画紙(B)〜(F)(比較用)および(G)〜
(K)(本発明)を作製した。ただし、比較用の染料は
下記のものを用いた。
【0053】
【表7】
【0054】
【化19】
【0055】
【化20】
【0056】
【化21】
【0057】以上の感光材料は顕微鏡による写真構成層
の断面観察により、染料が各層中に均一に分布している
ことを確認した。
【0058】下記の処理工程およびカラー現像液(CD
−1)を使用して、カラー現像液のタンク容量分補充す
るまで露光済みの印画紙(B)を用いて連続処理(ラン
ニングテスト)を実施した。 処理工程 温 度 時 間 補充液 タンク容量(リットル) カラー現像 45℃ 30秒 35 ml 2 漂白定着 40℃ 25秒 35 ml 2 リンス 35〜40℃ 5 秒 − 1 リンス 35〜40℃ 5 秒 − 1 リンス 35〜40℃ 5 秒 − 1 リンス 35〜40℃ 5 秒 − 1 リンス 35〜40℃ 5 秒 60 ml 1 乾 燥 80℃ 15 秒 (リンス→への5タンク向流方式とした) 上記の処理では、リンスの水は逆浸透膜の圧送し、透
過水はリンスに供給し、逆浸透膜を通過しなかった濃
縮水はリンスに戻して使用した。
【0059】 カラー現像液(CD−1) タンク液 補充液 水 700ml 700ml トリイソプロピルナフタレン(β)スルホン酸 ナトリウム 0.1 g 0.1g エチレンジアミン四酢酸 3.0 g 3.0g 1,2−ジヒドロキシベンゼン−4,6− ジスルホン酸二ナトリウム塩 0.5 g 0.5g トリエタノールアミン 12.0 g 12.0g 塩化カリウム 15.8 g − 臭化カリウム 0.04g − 炭酸カリウム 27.0 g 27.0g 亜硫酸ナトリウム 0.1 g 0.1g ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナートエチ ル)ヒドロキシルアミン 10.0 g 13.0g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチ ル)−3−メチル−4−アミノアニリン硫酸塩 7.0 g 21.0g 蛍光増白剤(SR−1) 3.0 g 4.0g 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃) 10.35 12.8
【0060】
【化22】
【0061】 漂白定着液 タンク液 補充液 水 600ml 150ml チオ硫酸アンモニウム(700g/リットル) 100ml 250ml 亜硫酸アンモニウム 55 g 110g エチレンジアミン四酢酸鉄(III)アンモニウム 77 g 150g エチレンジアミン四酢酸 5 g 12.5g 臭化アンモニウム 40 g 75g 硝酸(67%) 30 g 65g 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃)(酢酸またはアンモニウム水にて調整) 5.5 5.0
【0062】リンス液 イオン交換水(カルシウム、マグネシウム各々3ppm 以
下)
【0063】先に準備したA3サイズの印画紙(B)に
引き伸ばし機を用いて像様露光したものを用いて前記
(処理方法A)にて処理する作業を繰り返し(これをラ
ンニング処理と称す)、添加された補充液の合計が用い
た現像機の各処理槽の容量の1倍(これを1サイクルと
称す)になるまで続けた。ランニングテストは上記の補
充量ならびにカラー現像液にて行い、補充量と浴槽容量
の比率が浴槽毎に異なる場合はいずれの浴槽においても
1倍以上になるまで続けた。連続処理終了後、前記作製
のA3サイズの露光済み印画紙(A)〜(K)を1枚ず
つ処理した。得られた画像のシアンの反射濃度を測定し
て特性曲線を得、最低濃度(Dmin 値)を求めた。Dmi
n 値は小さいほど白地部の濃度が低く優れていることを
表わす。次に、ガラス基盤上に蒸着させた空間周波数を
変化させた濃度差0.5の矩形パターンを各印画紙に密
着させ、赤色フィルターを介した露光を行い、同様の処
理を行った。得られた矩形画像の濃度をミクロ濃度計で
精密に測定し、CTF値が0.5となる空間周波数(C
TF値)を求め、シャープネスの目安とした。CTF値
は大きい程シャープネスに優れることを表わす。結果を
表8に示した。
【0064】
【表8】
【0065】表8から明らかなように、本発明の化合物
をカラー印画紙のイラジエーション防止染料として利用
すると、白地部の濃度が低く、かつシャープネスに優れ
た印画紙が得られることが分かった。
【0066】
【発明の効果】本発明の一般式(1)で表されるジシア
ノメチレン基が置換したピロリノン骨格を有するメロシ
アニン型染料は従来の上記骨格を有する染料では困難で
あった溶液吸収極大波長の長波化およびその微調節を可
能にする。さらに、写真用染料としての有用性も立証で
きた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 413/06 207 C07D 413/06 207 417/06 207 417/06 207 421/06 421/06 487/04 144 487/04 144 513/04 301 513/04 301 G03C 1/825 G03C 1/825

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表される化合物。 【化1】 式中、R1 は水素原子、アルキル基、アリール基または
    複素環基を表す。R2はアルキル基を表す。Zは5また
    は6員の含窒素複素環を形成する非金属原子群を表す。
    1 、L2 およびL3 はメチン基を表す。nは0、1ま
    たは2を表す。Mは分子の荷電を中和するのに必要な対
    イオンを表し、mは分子の荷電を中和するのに必要な数
    を表す。
  2. 【請求項2】 前記一般式(1)において、R1 とR2
    がスルホアルキル基であり、Zがナフトチアゾール環も
    しくは4−キノリン環であり、nが0である請求項1に
    記載の化合物。
  3. 【請求項3】 前記一般式(1)において、Zがベンゾ
    イミダゾール環もしくはベンゾチアゾール環であり、n
    が1である請求項1に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 下記一般式(2)で表される化合物と下
    記一般式(3)で表される化合物から一般式(1)で表
    される化合物を製造する方法。 【化2】 式中、R1 は水素原子、アルキル基、アリール基または
    複素環基を表す。R2はアルキル基を表す。Zは5また
    は6員の含窒素複素環を形成する非金属原子群を表す。
    1 、L2 およびL3 はメチン基を表す。nは0、1ま
    たは2を表す。Mは分子の荷電を中和するのに必要な対
    イオンを表し、mは分子の荷電を中和するのに必要な数
    を表す。R3 は水素原子またはメチル基を表わす。
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US8933329B2 (en) 2010-05-18 2015-01-13 Nec Corporation Maleimide-based compound, and tautomer or stereoisomer thereof, dye for photoelectric conversion, and semiconductor electrode, photoelectric conversion element and photoelectrochemical cell using the same

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